JP3319266B2 - 回生制動システム - Google Patents

回生制動システム

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JP3319266B2
JP3319266B2 JP02440796A JP2440796A JP3319266B2 JP 3319266 B2 JP3319266 B2 JP 3319266B2 JP 02440796 A JP02440796 A JP 02440796A JP 2440796 A JP2440796 A JP 2440796A JP 3319266 B2 JP3319266 B2 JP 3319266B2
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torque
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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車等の車
両にて使用される回生制動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−176406号公報、特開平
5−176407号公報等に記載されているように、電
気自動車等の電気車両では回生制動が使用される。回生
制動は、車両走行用のモータにより制動エネルギの少な
くとも一部を電源(例えば車載の電池)に回収する制動
方式であり、従って、回生制動を用いることにより車両
のエネルギ効率の改善ひいては一充電当たり走行可能距
離の延長に寄与できる。
【0003】回生制動時のモータの出力トルク(回生ト
ルク)の制御目標は、通常、車両操縦者からの要求及び
モータ回転数に基づき決定される。すなわち、車両操縦
者がブレーキペダルを踏んでいるときやアクセルペダル
を踏み戻したときに、そのときのモータ回転数の検出値
又は推定値に基づき、回生トルクの制御目標すなわちモ
ータに対する回生トルク指令を決定する。但し、出力で
きる回生トルク指令には図9に示されるような上限があ
る。図9中、モータ回転数が非常に低い部分を除く部分
は、図10に示されるように、車両駆動用の各電力コン
ポーネント(モータ、インバータ、電池等)の電力定格
乃至電圧上限値に応じて決定する。図10中、モータ回
転数が高い部分はパワー=回転数×トルクが一定の曲線
であり、低い部分はトルクが一定の直線である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように車両操縦者
からの要求に応じモータ回転数を参照して回生トルクを
制御するシステムでは、車両操縦者がブレーキペダルを
急に踏み込んだときや、アクセルペダルを急に踏み戻し
たとき(エンジン車でいえばエンジンブレーキに相当す
る制動を要求したとき)に、回生トルクが急変する。回
生トルクに対するモータ回転数のステップ応答は通常は
図11に示されるように減衰振動である。しかし、この
振動の振幅は比較的大きいため、その減衰に要する時間
が長く、フィーリング上の問題が生じることがある。
【0005】また、モータから駆動輪に至る機械系は通
常はバネ−マス系であり(図12及び図13参照)、従
って振動を発生させることがある。そのため、仮にモー
タ回転数が0近傍の領域でも回生トルクを出力させるこ
ととすると、モータ回転数が0に近付くにつれ、モータ
回転数検出値の変化に対する回生トルクの変化分の割合
が大きくなり、その結果トルクハンチングが生じること
がある。
【0006】このトルクハンチングを防ぐには、すでに
図9に示したように、モータ回転数が0近傍の部分で回
生トルク上限値を0に制限すればよい。すなわち、回生
トルク上限値を0とし必要な制動トルクは全て摩擦ブレ
ーキで賄うことにより、トルクハンチングを防ぎつつも
要求制動トルクを実現できる。反面、極低回転域に関し
このような回生トルク制限を導入すると、必然的に、モ
ータ回転数に対する回生トルク上限値の変化勾配が正の
領域(図9中の直線a)が発生する。下り坂でブレーキ
ングしながら低速度一定速度走行する場合等のようにこ
の直線a上が使用されているときに、路面の段差や雑音
重畳等によりモータ回転数検出値に振動成分が混入する
と、直線aの勾配が正であるため、勾配次第では正帰還
により振動が増幅されてしまう恐れがある(図14参
照)。これを防ぐには直線aの傾きを十分小さくしてや
ればよいが、そのようにすると低回転域で回収可能な制
動エネルギが小さくなってしまう。
【0007】本発明の第1の目的は、モータ回転数のフ
ィードバックによる回生トルク制御に際しモータの回転
数を示す信号に処理を施すことにより、制動状況によら
ずモータから駆動輪に至る機械系を制振可能にすること
にある。本発明の第2の目的は、図9における直線aの
傾きを変えることなく第1の目的を達することにより、
回生制動にて回収可能な制動エネルギを確保することに
ある。本発明の第3の目的は、第1及び第2の目的の達
成を通じ、フィーリングがよくまたエネルギ効率のよい
車両を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の第1の構成に係る回生制動システム
は、駆動輪に連結されたモータの回転数を示す回転数信
号に基づき上記モータの回生トルクを制御する手段と、
上記回転数信号から振動成分を抽出する手段と、上記回
生トルクに急変が現れたときに上記振動成分に基づき上
記駆動輪に制振補正トルクを付与する手段と、を備える
ことを特徴とする。本構成においては、回生トルクの急
変により機械系に振動が現れ始めた後、回転数信号に含
まれる振動成分に基づき駆動輪に制振補正トルクが付与
される。従って、モータ回転数のフィードバックによる
回生トルク制御を実行しているにもかかわらず、回生ト
ルク急変時における振動が制せられ、その結果制動フィ
ーリングが改善される。
【0009】本発明の第2の構成に係る回生制動システ
ムは、駆動輪に連結されたモータの回転数を示す回転数
信号に基づき上記モータの回生トルクを制御する手段
と、上記回生トルクの制御に先立ち、上記回転数信号に
含まれモータから駆動輪に至る機械系の振動により生じ
る振動成分を瀘波により阻止する手段と、を備えること
を特徴とする。本構成においては、回転数信号に含まれ
る振動成分が瀘波により阻止される。従って、モータ回
転数のフィードバックによる回生トルク制御を実行して
いるにもかかわらず、微小な振動でも除去される。本構
成は、特に、図9中の直線aのようにモータ回転数の変
化に対する回生トルクの変化が大きい特性にて回生トル
クを制御する状況乃至領域に適している。すなわち、直
線aの傾きを緩やかにする等、回生制動にて回収可能な
制動エネルギを減らす方向の処置を採らずとも、振動が
制せられ、回生制動によるエネルギ効率改善効果が高ま
る。
【0010】本発明の第3の構成に係る回生制動システ
ムは、駆動輪に連結されたモータの回転数を示す回転数
信号に基づき回生トルク指令を決定する手段と、回生ト
ルク指令に基づき上記モータの回生トルクを制御する手
段と、上記回生トルクの制御に先立ち、上記回転数信号
又は上記回生トルク指令を加工することにより上記駆動
輪に至る機械系を制振する手段と、を備えることを特徴
とする。本構成においては、回転数信号又は回生トルク
指令の加工により機械系が制振される。従って、付加的
な機械装置を用いることなくすなわち従来用いていた論
理乃至マップの改変のみで、制動状況によらずモータか
ら駆動輪に至る機械系が制振される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。
【0012】図1には、本発明を実施するのに適する電
気自動車のシステム構成が示されている。この図のシス
テムでは車両走行用のモータ16として三相交流モータ
を用いている。インバータ17は、力行時には、車載の
電池18の放電出力を三相交流に変換してモータ16に
供給し、回生時には、モータ16の回生出力を直流に変
換して電池18に供給する。インバータ17の動作は直
接にはモータECU(電子制御ユニット)19により制
御されている。
【0013】例えば、車両操縦者がアクセルペダルを踏
み込んでいるときには、モータECU19は、アクセル
開度及びモータ16の回転数の検出値を参照し、力行ト
ルク指令を決定する。モータECU19は、決定した力
行トルク指令に基づきインバータ17による電力変換動
作を制御することにより、力行トルク指令に相当する力
行トルクをモータ16から出力させる。また、車両操縦
者がアクセルペダルを踏み戻したときや、ブレーキペダ
ルを踏み込んでいるときには、モータECU19は、回
生ECU21から与えられる回生トルク指令Treg又
はエンジンブレーキ相当の回生トルク指令に基づきイン
バータ17による電力変換動作を制御することにより、
これに相当する回生トルクをモータ16から出力させ
る。なお、モータECU19は、力行又は回生トルク指
令を出力するのに先立ち、電池ECU20から供給され
る情報(電池18の電流、電圧、充電状態等)やモータ
16及びインバータ17の状態(電流、電圧、温度等)
を参照して力行又は回生トルク指令を修正し、これによ
り各電力コンポーネントに極端な負荷が加わるのを防
ぐ。
【0014】回生ECU21は、ブレーキペダルが踏み
込まれたとき等に回生トルク指令Treg及び油圧トル
ク目標Thydを決定し、これに基づき回生トルク及び
油圧トルクを制御する。図2には、回生ECU21の動
作の流れが示されている。
【0015】回生ECU21は、所定の初期化処理を実
行した上で(100)、車両操縦者がブレーキペダルを
踏み込んだか否かを判定する(101)。すなわち、回
生ECU21は、図示しないブレーキスイッチがオンし
ているとき、又はセンサ2により検出される油圧Pmc
が所定の微小値を上回っているときに、ブレーキペダル
が踏まれていると判定する。Pmcはマスタシリンダ1
における油圧であり、ブレーキペダルの踏込量ひいては
要求制動トルクに相当している。ブレーキペダルが踏み
込まれていないと判定したときには、回生ECU21
は、
【数1】Treg=0 Thyd=0 の式に従いTreg及びThydを決定し(102)、
TregをモータECU19に供給すると共に(10
3)Thydに基づきバルブ5〜8を制御する(10
4)。4個のバルブのうちバルブ5及び6は、それぞ
れ、回生ECU21からの指令に応じマスタシリンダ1
からフロントホイールシリンダ3又はリアホイールシリ
ンダ4への制動油の導入を阻止する増圧バルブであり、
バルブ7及び8は、回生ECU21からの指令に応じフ
ロントホイールシリンダ3又はリアホイールシリンダ4
からリザーバタンク13に至る制動油の流路を形成する
減圧バルブである。回生ECU21は、センサ9及び1
0にて検出される各ホイールシリンダ3及び8の油圧を
監視しながらこれらのバルブ5〜8を駆動することによ
り、ホイールシリンダ3及び4における油圧を、Pmc
とは独立に、Thydを目標として可変制御する。な
お、図中符号11〜15で示されている部材はそれぞれ
チェックバルブ、油圧ポンプ、リザーバタンク、フルー
ドタンク及び切り替え弁である。リザーバタンク13に
貯溜された制動油は、必要に応じて駆動される油圧ポン
プ12により、切り替え弁15を介してマスタシリンダ
1側又はフルードタンク14側に還流される。チェック
バルブ11は切り替え弁15側からリザーバタンク13
側への制動油の逆流を防いでおり、切り替え弁15は回
生ECU21等からの指令に応じ制動油の還流先を切り
替える。
【0016】ブレーキペダルが踏まれていることを検出
したとき(101)、回生ECU21は、本発明の特徴
の一つであるフィルタ処理を実行する(105)。すな
わち、モータ16に付設されているレゾルバ等の回転数
センサからモータECU19を介してモータ回転数信号
を入力し、入力したモータ回転数信号から振動成分を除
去する。除去の対象となる振動成分は、図12及び図1
3に示されるバネ−マス系の振動に起因した成分であ
る。
【0017】この振動は、図12及び図13に示される
バネ−マス系が合計3個のバネ成分(モータ16のステ
ータを支持するマウントバネ、モータ16と駆動輪(図
中の“ホイール”)を連結する軸のねじりバネ、及び駆
動輪のタイヤのねじりバネ)を有しているため、複数の
周波数帯域で現れる。従って、バネ−マス系の振動に起
因した振動成分を完全に除去するには、厳密には、複数
の遮断域を有する帯域阻止フィルタ又は低域通過フィル
タを構成した方がよい。しかし、本実施形態では、フィ
ルタリング(フィルタ係数の計算)に要する時間を短縮
するため、図3に示されるように、遮断域が1個の帯域
阻止フィルタを採用している。その際、この帯域阻止フ
ィルタの遮断周波数(共振周波数)を、複数の周波数帯
域で現れる振動成分のうちフィーリング上最も問題とな
るものを阻止できるよう、設定する。
【0018】また、図12及び図13のモデルから明ら
かなように、ホイールシリンダ3にて発生する駆動輪側
油圧トルクが変化すると機械系の振動の周波数が変化す
るため、本実施形態では、回生ECU21は、図5に示
されるように、センサ9により検出される油圧に応じ、
遮断周波数を変化させる。このようにして、本実施形態
では、モータ回転数検出値中の振動成分を抑圧し、図9
中の直線aの部分でも振動成分が増幅されないようにし
ている。従って、下り坂をブレーキングにより低速度一
定速度走行しているときでも、顕著な振動が生じること
がない。なお、通常は車速の周波数成分は1Hz程度で
あるため振動の周波数成分(例えば8Hz)を除去する
ことによって制御への悪影響が生じることはない。
【0019】モータ回転数検出値にフィルタリングを施
した後、回生ECU21は、フィルタリング後のモータ
回転数に基づき、当該モータ回転数における回生トルク
上限値Tmaxを、図9のマップを参照して求める(1
06)。回生ECU21は、次の式
【数2】Treg=MIN(K・Pmc,Tmax) 但しMIN(・)は最小値を求める関数 Kは油圧をトルクに単位換算するための係数 を実行することにより、Tmaxにてその上限を制限し
ながら、Tregを求める(107)。回生ECU21
は、回生トルクに急変が現れない限り(108)、ステ
ップ107にて求めたTregを用い、次の式
【数3】Thyd=K・Pmc−Treg に基づきThydを求める(109)。すなわち、Tr
egとThydの合計が要求制動トルクK・Pmcに等
しくなるようThydを決定する。このようにしてTr
eg及びThydを決定した後、回生ECU21の動作
はステップ103に移行する。
【0020】回生ECU21は、回生トルクに急変が現
れたとき(108)、制振補正トルクTconを求め、
【数4】Treg=Treg+Tcon を実行することにより、回生トルクの急変により生じる
振動成分がTregの脈動となって現れることを防ぎ、
ひいては実回生トルクの脈動を防ぐ(110)。すなわ
ち、回生ECU21は、例えば図6や図7に示される処
理を実行することにより、モータ回転数検出値の振動を
打ち消すようなTcon、すなわちTregの脈動と逆
位相同振幅のTconを求め、TconにてTregの
脈動を相殺する(図8参照)。図6に示される処理は、
モータ回転数検出値から高域成分を抽出(すなわち低域
に属する速度成分を除去)することによりモータ回転数
検出値の振動成分を抽出し、これに比例積分微分(PI
D)演算を施すことにより、Tconを求める処理であ
る。また、図7に示される処理は、別途検出した従動輪
回転数(車速に相当)をモータ回転数検出値から減ずる
ことによりモータ回転数検出値の振動成分を抽出し、こ
れに比例積分微分(PID)演算を施すことにより、T
conを求める処理である。これらの処理では、モータ
回転数検出値として、ステップ105のフィルタリング
が施されていない値を用いる。なお、図6及び図7は一
例にすぎない。また、ステップ110を実行するのに伴
いTregが一時的にTmax以上になることがある
が、この超過に係るエネルギは小さいため実用上は問題
にならない。
【0021】また、回生トルクに急変が生じているか否
かは、Tregの監視により判定できる。例えば、
【数5】|dTreg/dt|>T0 但しtは時刻 T0は定数 が所定時間t0以上継続したときに、回生トルクに急変
が生じたと見なすようにすればよい。但し、この判定論
理は一例にすぎず、他の論理を用いることもできる。ま
た、ステップ108を省略することも可能である。
【0022】回生ECU21は、車両操縦者がキースイ
ッチをオフするまでステップ101以降の動作を繰り返
し(111)、キースイッチオフ後は所定の終了処理を
実行する(112)。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の構
成によれば、駆動輪に連結されたモータの回転数を示す
回転数信号に基づき上記モータの回生トルクを制御する
手段と、モータから駆動輪に至る機械系の振動により生
じる振動成分を回転数信号から抽出し、回生トルクに急
変が現れたときにこの振動成分に基づき駆動輪に制振補
正トルクを付与するようにしたため、モータ回転数のフ
ィードバックによる回生トルク制御を実行しているにも
かかわらず、回生トルク急変時に機械系を制振できひい
ては制動フィーリングを改善できる。
【0024】本発明の第2の構成によれば、回転数信号
に含まれモータから駆動輪に至る機械系の振動により生
じる振動成分を瀘波により阻止するようにしたため、モ
ータ回転数のフィードバックによる回生トルク制御を実
行しているにもかかわらず、微小な振動でも制すること
ができる。特に、下り坂でブレーキングにより低速度一
定速度走行しようとしているとき等、微小振幅の振動が
増幅され得る状況下でも、図9中の直線aの傾きを緩や
かにする等回生エネルギを減らす方向の処置を採らずと
も、制振が可能であるから、回生制動によるエネルギ効
率改善効果が高い。
【0025】本発明の第3の構成によれば、モータから
駆動輪に至る機械系の振動が制せられるよう回転数信号
又は回生トルク指令を加工するようにしたため、付加的
な機械装置を用いることなくすなわち従来用いていた論
理乃至マップの改変のみで、制動状況によらずモータか
ら駆動輪に至る機械系を制振できる。
【0026】
【補遺】なお、本発明に係る回生制動システムは、油圧
制動システム等の摩擦乃至流体圧制動システムと併用で
きる。その際、回転数信号中の振動成分を除去するため
のフィルタの減衰乃至遮断周波数を、摩擦乃至流体圧制
動トルクに応じて可変制御することにより、モータから
駆動輪に至る機械系の共振周波数が回生トルク増減に伴
い変化したときにも、当該変化を補償できる。
【0027】本発明は、上述の実施形態に記した前輪駆
動車に限定を要するものではなく、また油圧制動系統の
構造や各コンポーネントの支持構造ひいては機械系の物
理モデルの如何に限定を要するものでもない。また、制
振処理を専らモータ回転数検出値や回生トルク指令の処
理により実行することで、ハードウエア的な追加なしに
振動を除去乃至防止できるものの、本発明は、このよう
な制振方法に限定して解釈すべきでない。例えば、補助
的なモータを使用して制振補正トルクを付与する方法
も、本発明の技術的範囲に包含される。さらに、本発明
は、回生制動方法、電気車両等として把握することが可
能であり、そのような把握に基づく本発明の表現に関し
ては、当業者にとり、本願の開示内容に基づき一意かつ
容易に想到し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る回生制動システム
を用いるのに適する電気自動車のシステム構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 この実施形態における回生ECUの動作の流
れを示すフローチャートである。
【図3】 モータ回転数検出値のフィルタリング特性の
一例を示す図である。
【図4】 モータ回転数検出値のフィルタリングの効果
を示す概念図である。
【図5】 モータ回転数検出値のフィルタリングにおけ
る遮断周波数の可変制御を説明するための図である。
【図6】 制振補正トルクを決定する方法の一例を示す
ブロック図である。
【図7】 制振補正トルクを決定する方法の他の一例を
示すブロック図である。
【図8】 制振補正トルクを付与した時のモータ回転数
の挙動を示すタイミングチャートである。
【図9】 回生トルク上限値を決定するマップの一例を
示す図である。
【図10】 図9のマップのうちモータ、インバータ、
電池等の定格により規制を示す図である。
【図11】 回生トルクの急変に伴うモータ回転数の振
動発生を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】 モータから駆動輪に至る機械系を概略を示
す図である。
【図13】 図12に示される機械系の物理モデルを示
す図である。
【図14】 モータ回転数検出値に現われた振動成分が
増幅される状況を示す図である。
【符号の説明】
16 モータ、17 インバータ、18 電池、19
モータECU(電子制御ユニット)、21 回生EC
U、Tmax 回生トルク上限値、Treg 回生トル
ク指令、Thyd 油圧トルク目標。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−259703(JP,A) 特開 昭60−13403(JP,A) 特開 平9−130911(JP,A) 特開 平9−215104(JP,A) 特開 平3−261306(JP,A) 特開 平8−140213(JP,A) 実開 昭63−149105(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 7/22 H02P 5/41 302

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪に連結されたモータの回転数を示
    す回転数信号に基づき上記モータの回生トルクを制御す
    る手段と、 上記回転数信号から振動成分を抽出する手段と、 上記回生トルクに急変が現れたときに上記振動成分に基
    づき上記駆動輪に制振補正トルクを付与する手段と、 を備えることを特徴とする回生制動システム。
  2. 【請求項2】 駆動輪に連結されたモータの回転数を示
    す回転数信号に基づき上記モータの回生トルクを制御す
    る手段と、 上記回生トルクの制御に先立ち、上記回転数信号に含ま
    モータから駆動輪に至る機械系の振動により生じる振
    動成分を瀘波により阻止する手段と、 を備えることを特徴とする回生制動システム。
  3. 【請求項3】 駆動輪に連結されたモータの回転数を示
    す回転数信号に基づき回生トルク指令を決定する手段
    と、 回生トルク指令に基づき上記モータの回生トルクを制御
    する手段と、 上記回生トルクの制御に先立ち、上記回転数信号又は上
    記回生トルク指令を加工することにより上記駆動輪に至
    る機械系を制振する手段と、 を備えることを特徴とする回生制動システム。
JP02440796A 1996-02-09 1996-02-09 回生制動システム Expired - Lifetime JP3319266B2 (ja)

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