JP3319188B2 - 映像信号処理装置及びそれを備えた映像信号記録再生装置 - Google Patents

映像信号処理装置及びそれを備えた映像信号記録再生装置

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JP3319188B2
JP3319188B2 JP31403894A JP31403894A JP3319188B2 JP 3319188 B2 JP3319188 B2 JP 3319188B2 JP 31403894 A JP31403894 A JP 31403894A JP 31403894 A JP31403894 A JP 31403894A JP 3319188 B2 JP3319188 B2 JP 3319188B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、表示される画像の拡大・縮小処
理を行う映像信号処理装置及びそれを備えた映像信号記
録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ一体型ビデオテープレコーダ(以
下「カムコーダ」という。)等の映像信号記録再生装置
において画像の電子ズーム(拡大・縮小)を行うための
映像信号処理装置としては、例えば図13に示されてい
るものが考えられている。
【0003】この図において、フィールドメモリー21
の書き込み用アドレスコントローラ22は、入力映像信
号中の垂直同期信号及び水平同期信号WVD,WHDに
よりリセットされ、書き込みタイミングを制御するため
の制御信号WVCLR,WHCLR,WINCを生成す
る。ここで、WVCLR、WHCLRはそれぞれ垂直、
又は水平の書き込みアドレスをクリアする信号であり、
WINCは垂直の書き込みアドレスをインクリメントす
る信号である。
【0004】また、読み出し用アドレスコントローラ2
3は、垂直同期信号WVD,水平同期信号WHDを所定
時間遅延させた信号RVD,RHDによりリセットさ
れ、読み出しタイミングを制御するための信号RVCL
R,RHCLR,RINCを生成する。ここで、RVC
LR、RHCLRはそれぞれ垂直、又は水平の読み出し
アドレスをクリアする信号であり、RINCは垂直の読
み出しアドレスをインクリメントする信号である。
【0005】電子ズームによる拡大を行う場合には、図
14(a)に示すように、拡大する部分だけを読み出す
ようにする。この図において、RVS,RVEはそれぞ
れ垂直方向のメモリー読み出し開始位置及び読み出し終
了位置であり、RHS,RHEはそれぞれ水平方向のメ
モリー読み出し開始位置及び読み出し終了位置である。
ただし、このフィールドメモリ21はカラム単位のラン
ダムアクセスができないためRHS,RHEを任意に設
定することはできない。そこで、フィールドメモリ21
では、垂直方向の読み出し位置RVS,RVEのみ設定
し、水平方向の読み出し位置RHS,RHEの設定はフ
ィールドメモリ21の出力を受け取るラインメモリー2
4で行う。これらの位置を示す信号はユーザーがカムコ
ーダのズームボタンを操作したことをマイコンにより検
出して作成する。
【0006】また、電子ズームにより縮小した画像を表
示する場合には、図14(b)に示すように、モニター
画面上に表示する位置を指定する。この場合、フィール
ドメモリ21から画像を読み出す時に縮小率に応じて間
引く。この図において、MVS,MVEはそれぞれ垂直
方向のモニター表示開始位置及び表示終了位置であり、
MHS,MHEはそれぞれ水平方向のモニター表示開始
位置及び表示終了位置である。ただし、この場合も、フ
ィールドメモリ21は垂直方向の縮小のみ行い、水平方
向の縮小はラインメモリ24で行う。
【0007】フィールドメモリ21から読み出された映
像信号はラインメモリー24へ送られる。ラインメモリ
ー24は、前述したように水平方向のズーム倍率(拡大
・縮小)に応じて書き込み/読み出しの速度とタイミン
グを制御する。
【0008】ラインメモリー24の書き込み用アドレス
コントローラ26は、フィールドメモリー21の水平方
向読み出し制御パルスRHCLRによりリセットされて
書き込みアドレスを生成する。
【0009】読み出し用アドレスコントローラ27は、
タイミングジェネレータ28が生成する制御信号RHS
Tと前述したRHSを基に読み出しアドレスを作成す
る。RHSTは水平方向モニター表示開始位置MHSを
基に生成する。
【0010】ラインメモリー24から読み出された映像
信号は補間回路25へ送られ、ここで例えば共一次内挿
(Bi−Linear)のような線形補間処理を受け
る。以下図14〜図16を参照しながら線型補間処理に
ついて説明する。
【0011】図15はラインメモリー24と補間回路2
5の具体的構成の一例を示す図であり、図16は共一次
内挿の原理を説明する図であり、図17は拡大・縮小時
の補間の一例を示す図である。
【0012】ラインメモリー24は第1〜第4のライン
メモリー31〜34から構成されている。第1、第2の
ラインメモリー31,32には、フィールドメモリー2
1から読み出された第1の映像信号が入力される。ま
た、第3,第4のラインメモリー33,34にはフィー
ルドメモリー21から読み出された第2の映像信号が入
力される。第2の映像信号は第1の映像信号よりも1ラ
イン後の信号である。
【0013】これらのラインメモリーの読み出しは、第
2のラインメモリー32は第1のラインメモリー31よ
りも1サンプル後のデータを出力し、第4のラインメモ
リー34は第3のラインメモリー33よりも1サンプル
後のデータを出力するように行う。
【0014】したがって、補間回路24へ入力されるサ
ンプルは図16に示されているA,B,C,Dとなる。
ここで、BはAの1サンプル後のデータであり、C,D
はそれぞれA,Bの1ライン後のデータである。そし
て、これらのサンプルを用いて図16に示されているZ
の点を内挿する場合、4点A,B,C,Dのデータと水
平内挿係数α及び垂直内挿係数βから、図16に示され
ている式で求めることができる。
【0015】図17に拡大率が2倍の場合と縮小率が1
/2の場合のラインメモリーの入力サンプルと補間回路
の出力サンプルの一例を示す。ここで、白丸はラインメ
モリーの入力サンプルであり、黒丸は補間回路の出力サ
ンプルである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
映像信号処理装置においては、ラインメモリー24の書
き込み/読み出しを、前述したようにRHCLRに同期
した書き込みを行い、RHSTに同期して読み出しを行
うと、ラインメモリーに対する書き込みと読み出しが交
差し、1ラインの読み出しの途中で次のライン又は前の
ラインを読み出してしまう。
【0017】例えば図18に示されているような画像の
一部を水平方向に2倍に拡大する場合に、第Nラインの
書き込みデータW(N)の内、RHSからRHEの間を
1H(910クロック)後から読み出してデータR
(N)を得るように構成すると、点Pにおいて書き込み
が読み出しを追い越し、データR(N)が次のラインの
書き込みデータW(N+1)と交差するため、点P以降
に読み出されるデータは次のラインのデータであるR
(N+1)になる。この結果、点Pを境に左と右で1ラ
インずれた画像になってしまう。なお、この図及び後述
する図19の場合、RHSTはRHDと同一タイミング
であるため、図示を省略した。
【0018】同様に、図19に示されているような画像
を水平方向に1/2に縮小して表示する場合に、第N+
1ラインの書き込みデータW(N+1)をMHS遅延さ
せたタイミングから読み出してデータR(N+1)を得
るように構成すると、点Pにおいて読み出しが書き込み
を追い越すため、点P以降に読み出されるデータは前の
ラインのデータであるR(N)になる。この結果、点P
を境に左と右で1ラインずれた画像になってしまう。
【0019】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、メモリーを用いて画像の拡大・縮小処
理を行う時にメモリーにおける書き込みと読み出しの交
差を回避できる映像信号処理装置、及びそれを備えた映
像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、メモリーに対する映像信
号の書き込み/読み出しを制御することにより画像の拡
大・縮小処理を行うようにした映像信号処理装置におい
て、ラインメモリーを具備し、このラインメモリーから
読み出される画像の中心が前記ラインメモリーに書き込
まれる画像の中心に対して映像信号のほぼ1/2ライン
周期遅れるように書き込み/読み出しタイミングを制御
することを特徴とするものである。
【0021】また、請求項2に係る発明は、さらに、前
記ラインメモリーの前段に設けられたフィールドメモリ
ー又はフレームメモリーを具備し、該フィールドメモリ
ー又はフレームメモリーから読み出される画像の中心が
該フィールドメモリー又はフレームメモリーに書き込ま
れる画像の中心に対して前記映像信号のほぼ1/2フィ
ールド周期遅れるように書き込み/読み出しタイミング
を制御して、該フィールドメモリー又はフレームメモリ
ーを介して前記ラインメモリーに映像信号を供給するこ
とを特徴とするものである。
【0022】そして、請求項3に係る発明は、請求項1
又は2記載の映像信号処理装置を備えた映像信号記録再
生装置である。
【0023】
【作用】請求項1に係る発明によれば、ラインメモリー
から読み出される画像の中心が前記ラインメモリーに書
き込まれる画像の中心に対して映像信号のほぼ1/2ラ
イン周期遅れるように書き込み/読み出しタイミングが
制御される。このため、水平方向の拡大・縮小率をどの
ような値に設定しても、かつ、拡大エリア及び縮小画像
の表示エリアをどのように設定しても、ラインメモリー
に対する書き込みと読み出しが交差しなくなる。
【0024】また、請求項2に係る発明によれば、さら
に、前記ラインメモリーの前段に設けられたフィールド
メモリー又はフレームメモリーから読み出される画像の
中心が該フィールドメモリー又はフレームメモリーに書
き込まれる画像の中心に対して前記映像信号のほぼ1/
2フィールド周期遅れるように書き込み/読み出しタイ
ミングを制御して、該フィールドメモリー又はフレーム
メモリーを介して前記ラインメモリーに映像信号を供給
するので、垂直方向の拡大・縮小率をどのような値に設
定しても、かつ拡大エリア及び縮小画像の表示エリアを
どのように設定しても、フィールドメモリー又はフレー
ムメモリーに対する書き込みと読み出しが交差しなくな
る。
【0025】そして、請求項3に係る発明によれば、記
録映像信号又は再生映像信号に対してどのような倍率の
画像拡大・縮小処理を行っても、かつ、拡大エリア及び
縮小表示エリアをどのように設定してもメモリーに対す
る書き込みと読み出しが交差しなくなる。
【0026】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて、 〔1〕本発明を適用したカムコーダ 〔2〕電子ズーム時のメモリー制御 (A)画像の中心位置を固定して拡大・縮小する場合 (B)拡大領域を画像の中心からシフトした場合 (C)縮小表示位置を画面中央からシフトした場合 の順序で詳細に説明する。
【0027】〔1〕本発明を適用したカムコーダ 図1は本発明を適用したカムコーダのシステム構成を示
す図である。レンズ1を通してCCDイメージャ2に蓄
えられた映像信号は、S/H,AGC回路3を経てA/
Dコンバータ4でデジタル映像信号にA/D変換され
る。このデジタル映像信号は、カメラ信号処理ブロック
5でガンマ補正、ホワイトバランス等のカメラ信号処理
が施された後にメモリーシステムブロック6に入力され
る。
【0028】一方、水平方向及び垂直方向の角速度セン
サー7から得られたカムコーダ本体の角速度情報は、H
PF,アンプ8で直流成分をカットされて増幅された
後、A/Dコンバータ9でデジタル角速度情報にA/D
変換される。このデジタル角速度情報はマイコン10で
積分して角度情報に変換され、更に加工を加えて動きベ
クトルとしてメモリーシステムブロック6へ送られる。
【0029】メモリーシステムブロック6は図13と同
様に構成されている。メモリーシステムブロック6で
は、マイコン10から送られる動きベクトル情報を利用
してメモリーの読み出しエリアが制御され、手ぶれの補
正が行われる。また、操作部11に設けられた電子ズー
ムモード制御スイッチからの制御信号及びズームボタン
からの制御信号がマイコン10を介してメモリーシステ
ムブロック6に与えられ、メモリーの書き込み/読み出
しが制御され、電子ズーム(拡大、縮小)が行われる。
【0030】次に、メモリーシステムブロック6から出
力された映像信号がビデオ信号処理ブロック12へ入力
され、コッポジット映像信号として成形されて、D/A
コンバータ13によりアナログのビデオ信号に変換され
た後にビューファインダーや外部端子へ出力される。
【0031】また、同時に、メモリーからの映像信号は
ビデオ信号処理ブロック12で輝度信号のエンファシス
とFM変調、及び色信号の低域変換等のビデオ信号記録
処理を施され、D/Aコンバータ14でD/A変換され
た後、R/Pアンプ15を経てビデオヘッド16に送ら
れて、電磁変換によりビデオテープ17に記録される。
【0032】そして、ビデオテープ16からビデオヘッ
ド16により再生された映像信号は、R/Pアンプ15
を経てA/Dコンバータ18でデジタル信号に変換さ
れ、ビデオ再生処理ブロック19で、色信号の低域変換
の逆変換、及び輝度信号のFM復調とディエンファシス
等のビデオ信号再生処理を施され、メモリーシステムブ
ロック6へ送られる。
【0033】メモリーシステムブロック6では、操作部
11に設けられた電子ズームモード制御スイッチ及び及
びズームボタンを操作した場合には、ビオテープ17の
再生ビデオ信号により形成される画像に対して記録時と
同様にして電子ズーム(拡大、縮小)が行われる。そし
て、メモリーシステムブロック6から出力された映像信
号は、ビデオ信号処理ブロック12とD/Aコンバータ
13を通ってビューファインダーや外部端子へ出力され
る。
【0034】〔2〕電子ズーム時のメモリー制御 以下電子ズームを行う時に、メモリーシステムブロック
6におけるメモリの書き込み/読み出しのタイミングを
どのように制御するかについて詳細に説明する。
【0035】(A)画像の中心位置を固定して拡大・縮
小する場合 図2は倍率1倍、すなわち拡大・縮小を行わない場合、
図3は倍率2倍、すなわち2倍に拡大する場合、そして
図4は倍率1/2倍、すなわち1/2に縮小する場合の
書き込みと読み出しの関係を示す。
【0036】本実施例では、図2〜図4に示されている
ように、書き込み画像の中心位置と読み出し画像の中心
位置の位相関係が0.5Hの関係を保つように制御する
ことにより拡大・縮小のいかなる倍率においてもメモリ
ーの書き込みと読み出しの交差を回避することができ
る。なお、これらの図において、太い実線は書き込みを
示し、太い点線は読み出しを示す。また、太い点線と交
差する細い点線は、倍率を変えた場合の読み出しを仮想
的に示したものである(例えば、図2の細い点線は倍率
1/2倍と2倍を示している)。
【0037】書き込み画像の中心位置と読み出し画像の
中心位置の位相関係が0.5Hの関係を保つことように
するためには、図2に示されている倍率1倍の場合と図
3に示す倍率2倍の場合には、読み出しの開始タイミン
グを制御する信号RHDに対してRHCLRを0.5H
遅らせる。そして、RHSTのタイミングはRHDのタ
イミングと一致させる。一般には、倍率が1倍以上の場
合にはこの位相関係にする。これに対して、図4に示さ
れている倍率が1/2の場合には、読み出しの開始タイ
ミングを制御する信号RHDに対してRHCLRを0.
5H遅らせ、かつRHSTのタイミングをRHDのタイ
ミングからMHSに応じて遅らせる。一般には、倍率が
1倍以下の場合にはこの位相関係にする。
【0038】(B)拡大領域を書き込み画像の中心から
シフトした場合 まず図5及び図6を参照しながら追い越しが発生する例
を説明する。図5は倍率を4倍程度にし、書き込み画像
の右側を拡大した場合の追い越し発生の一例を示す。読
み出し画像の左側では所望のラインの1ライン前を読み
出していることがわかる。同様に、図6は書き込み画像
の左側を拡大した場合の追い越し発生の一例を示す。こ
の場合、読み出し画像の右側では所望のラインの1ライ
ン後を読み出していることがわかる。なお、図示を省略
したがこれらの図でRHSTはRHDと同じタイミング
である。
【0039】そこで、本実施例では、このような場合に
も追い越しが発生しないようにする。まず、(A)の画
像の中心位置を固定した場合に対して、図5及び図6の
場合には読み出し画像の中心位置がどれだけシフトして
いるかを求める。
【0040】画像の中心位置を固定した場合の画像の中
心の位置をHoとすると、 Ho=Hact/2 となる。ここで、Hactは1ラインの有効ドット数で
あって、例えば映像信号が4fscでサンプリングされ
ている場合には、約750ドットになる。
【0041】一方、画像の中心位置をシフトした場合の
読み出し画像の中心位置は、 (RHS+RHE)/2 となる。
【0042】よって、この差分に相当するクロック数だ
けラインメモリーへの書き込みを時間的にシフトすれば
良い。シフト量をHsft1とすると、 Hsft1=(RHS+RHE)/2−Hact/2 となる。
【0043】ここで、Hsft1が正の場合は、図7の
ようにラインメモリー24への書き込むタイミング(=
フィールドメモリー21からの読み出しタイミング)を
Hsft1だけ早める。
【0044】逆に、Hsft1が負の場合は、図8のよ
うにラインメモリーへの書き込みタイミングをHsft
1だけ遅くする。
【0045】(C)縮小表示位置を画面中央からシフト
した場合 まず図9を参照しながら追い越しが発生する例を説明す
る。この図は縮小率を1/4程度にし、モニターの左側
に表示した場合の追い越し発生例を示す。表示画面の右
側で所望のラインの1ライン前を読み出してしまってい
るのがわかる。
【0046】そこで、(B)と同様に、モニター上の表
示画面の中心位置がどれだけシフトしているかを求め
る。モニターの画面中心位置は、Hact/2である。
【0047】そして、モニター表示位置がシフトした場
合の表示画面の中心位置は、(MHS+MHE)/2と
なる。よって、この差分に相当するクロック数だけライ
ンメモリーへの書き込みを時間的にシフトすれば、書き
込み画像の中心位置と読み出し画像の中心位置の位相差
が0.5Hとなり追い越しを回避できる。
【0048】このシフト量Hsft2は、 Hsft2=Hact/2−(MHS+MHE)/2 となり、(B)と同様、Hsft2が正の場合は、図1
0のようにラインメモリーへ書き込むタイミングをHs
ft2だけ早める。逆に、Hsft2が負の場合は、図
11のようにラインメモリーへの書き込みをHsft2
だけ遅くする。
【0049】以上(B),(C)で求めたHsft1と
Hsft2を組み合わせてフィールドメモリーからの読
み出しタイミングを制御することにより、追い越しを発
生させずに、いかなる倍率の拡大、縮小のメモリー制御
が行なえるとともに、モニターへの表示位置も自由に制
御することが可能となる。なお、前記したHsft1と
Hsft2を演算するためには、マイコンからフィール
ドメモリーの読み出し用アドレスコントローラへRH
S,RHE,MHS,MHEの各データを送ればよい。
【0050】以上ラインメモリーにより水平方向に拡大
・縮小を行う場合の制御方法について説明したが、フィ
ールドメモリー21とラインメモリー24との間に新た
にフィールドメモリーを設けることにより垂直方向の追
い越しを回避するように構成することもできる。この場
合、前記(B)と(C)においてラインメモリー24へ
の書き込みタイミングをシフトするには、新たに設けた
フィールドメモリーからの読み出しタイミングをシフト
することになる。そして、垂直方向に対して前記
(B)、(C)と同様な処理を行うために新たに設けた
フィールドメモリーへの書き込みタイミングをシフトす
るためには、フィールドメモリー21からの読み出しタ
イミングをシフトすることになる。したがって、画面の
中心位置を固定して拡大・縮小するだけであれば、新た
にフィールドメモリーを設けることなくフィールドメモ
リー21の読み出し位置を任意に設定することにより実
現することができる。
【0051】また、前記実施例におけるフィールドメモ
リーをフレームメモリーに換えることにより、フレーム
単位の映像信号に対して拡大・縮小処理を行うように構
成することもできる。この場合、フレームメモリーから
の読み出しをフレーム単位(ノンインターレース)で行
うと共に、読み出される画像の中心が書き込まれる画像
の中心に対して映像信号のほぼ1/2フィールド周期遅
れるように書き込み/読み出しタイミングを制御する書
き込みと読み出しを制御する。そして、補間回路ではフ
レーム内補間処理を施し、ビデオ信号処理ブロックにお
いてフィールド単位(インターレース)のビデオ信号に
変換する。この場合のフレームメモリー(2個のフィー
ルドメモリー)の書き込み/読み出しのタイミングチャ
ートの一例を図12に示す。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、メモリーの書き込み・読み出しにおける追い越し
を発生させずに、拡大・縮小の倍率、拡大エリア、及び
モニターへの表示位置を自由に制御することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカムコーダのシステム構成を
示す図である。
【図2】本発明において画像の中心位置を固定して倍率
1倍で処理する場合の書き込み/読み出しのタイミング
の一例を示す図である。
【図3】本発明において画像の中心位置を固定して拡大
率2倍で処理する場合の書き込み/読み出しのタイミン
グの一例を示す図である。
【図4】本発明において画像の中心位置を固定して縮小
率1/2倍で処理する場合の書き込み/読み出しのタイ
ミングの一例を示す図である。
【図5】画像の右側を拡大した場合の追い越し発生の一
例を示す図である。
【図6】画像の左側を拡大した場合の追い越し発生の一
例を示す図である。
【図7】本発明において画像の右側を拡大した場合の書
き込み/読み出しタイミングの一例を示す図である。
【図8】本発明において画像の左側を拡大した場合の書
き込み/読み出しタイミングの一例を示す図である。
【図9】縮小画像をモニターの左側に表示した場合の追
い越し発生例を示す図である。
【図10】本発明において縮小画像をモニターの左側に
表示した場合の書き込み/読み出しタイミングの一例を
示す図である。
【図11】本発明において縮小画像をモニターの右側に
表示した場合の書き込み/読み出しタイミングの一例を
示す図である。
【図12】本発明においてフレームメモリーを用いて処
理を行なう場合の書き込み/読み出しタイミングの一例
を示す図である。
【図13】画像の電子ズームを行うための映像信号処理
装置の従来例を示す図である。
【図14】画像の拡大を行う場合のメモリー空間と縮小
を行う場合のモニター画面を示す図である。
【図15】ラインメモリーと補間回路の具体的構成の一
例を示す図である。
【図16】共一次内挿の原理を説明する図である。
【図17】拡大・縮小時の補間の一例を示す図である。
【図18】画像の一部を2倍に拡大する場合の追い越し
の発生を示す図である。
【図19】画像を1/2に縮小して表示する場合の追い
越しの発生を示す図である。
【符号の説明】
6…メモリーシステム、12…ビデオ信号処理ブロッ
ク、15…R/Pアンプ、16…ビデオヘッド、17…
ビデオテープ、19…ビデオ再生処理ブロック、21…
フィールドメモリー、22,26…書き込み用アドレス
コントローラ、23,27…読み出し用アドレスコント
ローラ、24…ラインメモリー、25…補間回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−139331(JP,A) 特開 平2−28694(JP,A) 特開 平2−260979(JP,A) 特開 平6−6677(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/262 H04N 5/907

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メモリーに対する映像信号の書き込み/
    読み出しを制御することにより画像の拡大・縮小処理を
    行うようにした映像信号処理装置において、ラインメモ
    リーを具備し、該ラインメモリーから読み出される画像
    の中心が該ラインメモリーに書き込まれる画像の中心に
    対して前記映像信号のほぼ1/2ライン周期遅れるよう
    に書き込み/読み出しタイミングを制御することを特徴
    とする映像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記ラインメモリーの前段に設
    けられたフィールドメモリー又はフレームメモリーを具
    備し、該フィールドメモリー又はフレームメモリーから
    読み出される画像の中心が該フィールドメモリー又はフ
    レームメモリーに書き込まれる画像の中心に対して前記
    映像信号のほぼ1/2フィールド周期遅れるように書き
    込み/読み出しタイミングを制御して、該フィールドメ
    モリー又はフレームメモリーを介して前記ラインメモリ
    ーに映像信号を供給することを特徴とする請求項1記載
    の映像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の映像信号処理装置
    を備えた映像信号記録再生装置。
JP31403894A 1994-11-24 1994-11-24 映像信号処理装置及びそれを備えた映像信号記録再生装置 Expired - Fee Related JP3319188B2 (ja)

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