JP3318950B2 - 斜板式圧縮機 - Google Patents

斜板式圧縮機

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JP3318950B2
JP3318950B2 JP05541292A JP5541292A JP3318950B2 JP 3318950 B2 JP3318950 B2 JP 3318950B2 JP 05541292 A JP05541292 A JP 05541292A JP 5541292 A JP5541292 A JP 5541292A JP 3318950 B2 JP3318950 B2 JP 3318950B2
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swash plate
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真広 川口
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    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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  • Compressor (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両空調装置等に用い
られる斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の斜板式圧縮機として、特開昭60
−175783号公報に開示されたものが知られてい
る。この圧縮機は、図4に示すように、複数のシリンダ
ボア81を有するシリンダブロック82がセンターハウ
ジング80内で中央部に配置されており、その前方端は
密閉状のクランク室83を形成してフロントハウジング
84により閉塞され、その後方端は弁板85を介してリ
ヤハウジング86により閉塞されている。リヤハウジン
グ86には、シリンダボア81と連通する吸入室87及
び吐出室88が設けられている。そして、シリンダブロ
ック82の中心軸孔には駆動軸89が挿嵌支承されてお
り、この駆動軸89にはクランク室83内に回転支持体
90が同期回転可能に支持されている。回転支持体90
にはヒンジ機構91を介して斜板93が連結されてい
る。ヒンジ機構91は、回転支持体90に貫設された長
孔91aと、この長孔91aに係合され斜板93から伸
びるスイングプレート93aに固着されたヒンジピン9
3bとからなる。斜板93は、図5に示すように、表裏
に平面93a、93aをもち、図4に示すように、駆動
軸89との間にスリーブ92が介在されている。スリー
ブ92は駆動軸89の軸線方向に摺動可能に装備されて
おり、外周面では斜板93との間で球面接触を維持して
いる。こうして斜板93は駆動軸89と同期回転及び傾
斜角変位可能になされている。また、斜板93には、各
シリンダボア81内に嵌入された単頭形のピストン94
が一対のシュー95、95を介して係留されている。各
シュー95は、図5に示すように、斜板93の各平面9
3aと当接する平面95aをもち、平面95aの背後に
半球部95bが膨出されている。各シュー95の半球部
95bは、図4に示すように、ピストン94の首部に凹
刻された半球支承面94a、94aに係合されている。
そして、シリンダブロック82には、クランク室83と
吸入室87とを連通する連通孔96が設けられており、
この連通孔96はクランク室83の圧力を制御する制御
弁97によって開閉される。
【0003】この圧縮機では、駆動軸89の駆動に伴っ
て斜板93が回転すると、ピストン94の半球支承面9
4aと係合した半球部95bをもつ各シュー95は、図
5に示すように、斜板93の平面93aに対して平面9
5aが斜板93の傾斜角に応じた楕円軌道で摺動する。
この楕円軌道の摺動は、周方向への相対変位(矢印A)
と、斜板93の径方向への相対変位(矢印C)とにより
行われる。また、各シュー95は、このとき、半球部9
5bと半球支承面94aとにおける径方向への揺動(矢
印B)を行なう。こうして、斜板93の傾斜角に応じた
揺動運動のみがシリンダボア81内における各ピストン
94の往復動に変換される。これにより、図4に示すよ
うに、吸入室87からシリンダボア81内に冷媒ガスが
吸入され、冷媒ガスは圧縮された後吐出室88へ吐出さ
れる。
【0004】そして、吐出室88へ吐出される冷媒ガス
の圧縮容量は、制御弁97によるクランク室83内の圧
力調整により制御される。すなわち、制御弁97が連通
孔96を開放することによりクランク室83の圧力を吸
入室87と連通させれば、ピストン94に作用する背圧
が下がることにより、斜板93の傾斜角が大きくなる。
つまり、ヒンジ機構91のヒンジピン93bが長孔91
a内で駆動軸89から遠い位置へ変動するとともにスリ
ーブ92が前進し、斜板93がスリーブ92の外周面に
沿って俯伏方向に回動する。このとき、各シュー95
は、相対変位(矢印C)の拡大により、楕円軌道をその
長軸を延長する方向に変える。これにより、ピストン9
4のストロークが伸長されて圧縮容量は大きくなる。
【0005】逆に、制御弁97が連通孔96を閉鎖する
ことによりブローバイガスでクランク室83の圧力が高
くなれば、ピストン94に作用する背圧が上がることに
より、斜板93の傾斜角が小さくなる。つまり、ヒンジ
機構91のヒンジピン93bが長孔91a内で駆動軸8
9に近い位置へ変動するとともにスリーブ92が後退
し、斜板93がスリーブ92の外周面に沿って仰立方向
に回動する。このとき、各シュー95は、相対変位(矢
印C)の縮小により、楕円軌道をその長軸を短縮する方
向に変える。これにより、ピストン94のストロークが
短縮されて圧縮容量は小さくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記圧縮機の
各シュー95は、各ピストン94との間では、その半球
部95bと半球支承面94aとの係合により斜板93の
径方向への変位が規制されているものの、傾斜した斜板
93との間では、その平面95aが平面93aと当接し
ているのみであるため径方向への変位が許容されてい
る。このため、各ピストン94が各シュー95を介して
斜板93に作用する圧縮荷重は、軸方向の力の他に斜板
93の傾斜角に応じて径方向の力(サイドフォース)と
して作用する。特に、この単頭ピストン形式の圧縮機で
は、斜板93の片側にピストン94があり、かつ両頭ピ
ストン形式のようにシリンダボア81内でピストン両端
が案内されるものではないことから、ピストン94はサ
イドフォースによりシリンダボア81内で径方向に傾動
して片当たりを生じ、ピストン94、シリンダボア81
間に偏摩耗を生じることとなる。
【0007】そこで、本出願人は、先に、ピストンが受
けるサイドフォースを低減し、ピストンの偏摩耗を有効
に防止できる同型圧縮機を提案した(実願平2−128
823号)。この圧縮機は、例えば図6に示すように、
駆動軸70と揺動可能に係合された斜板71には環状レ
ール71aが突設され、前記シューは、斜板71と係合
する一対の内シュー72、72と、各内シュー72、7
2及び前記ピストン74と係合する一対の外シュー7
3、73とからなるものである。各内シュー72、72
は、環状レール71aに周方向への相対変位可能に嵌入
する弧状溝72aと、この弧状溝72aの背後に膨出し
た少なくとも斜板71の径方向に弧状に広がる内膨出部
72bとが形成されたものである。各外シュー73は、
内シュー72の内膨出部72bと係合する内膨出支承部
73aと、この内膨出支承部73aから背後に膨出した
少なくとも斜板71の周方向に弧状に広がる外膨出部7
3bとからなるものである。また、ピストン74の首部
には外シュー73の外膨出部73bを斜板71の径方向
へ案内する円筒支承面74aが凹刻されている。
【0008】しかしながら、上記提案の圧縮機にあって
は、ピストン74が受けるサイドフォースを低減できる
ものの、斜板71の構造、及び斜板71の回転運動をピ
ストン74の往復直動に変換するシュー72、73の構
造が複雑となり、部品点数が多く、製造も面倒である。
本発明は、単頭ピストン形式の斜板式圧縮機において、
部品点数及び製造上の問題点を解消しつつ、上記ピスト
ンの傾動を抑えてピストン及びシリンダボア間での片当
たりによる偏摩耗を有効に防止することを解決すべき課
題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の斜板式圧縮機
は、駆動軸を支承し該駆動軸の周りに平行配置された複
数のボアを有するシリンダブロックと、該シリンダブロ
ックと結合してクランク室を形成するハウジングと、該
クランク室内に収容されて駆動軸と共動する斜板と、該
斜板にシューを介して係留され前記ボア内を直動する単
頭形のピストンとを備えた斜板式圧縮機において、前記
各ピストンの頭頂面は、各ボアの外接円から求心方向に
向けて延出すべく傾設されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】斜板式圧縮機では、駆動軸の駆動に伴って斜板
が回転すると、該斜板の傾斜角に応じた揺動運動がシュ
ーを介してピストンの往復動に変換される。このとき、
シューは斜板との間で斜板の径方向への変位が許容され
ているので、斜板の傾斜角に応じた径方向のサイドフォ
ース、つまりピストンを径方向外方に傾動させようとす
る分力qがシューを介して斜板からピストンに伝わる。
【0011】本発明の斜板式圧縮機は、ピストンの頭頂
面が、各ボアの外接円から求心方向に向けて延出すべく
傾設されている。このため、該ピストンの頭頂面にガス
圧縮荷重が作用すると、ピストンを上記径方向内方に傾
動させようとする分力Qが働く。ピストンの往復動時、
このピストンを上記径方向内方へ傾動させようとする分
力Qが常にピストンを上記径方向外方へ傾動させようと
する上記分力qに対抗するので、上記サイドフォースに
起因するピストンの径方向外方への傾動を抑えることが
できる。このため、単頭形のピストンであっても、ピス
トン、シリンダボア間での片当たりを生じにくい。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。この圧縮機は、図1に示すように、
複数のシリンダボア1aを有するシリンダブロック1が
中央部に配置されており、その前方端は密閉状のクラン
ク室2aを形成してフロントハウジング2により閉塞さ
れ、その後方端は弁板12を介してリヤハウジング3に
より閉塞されている。リヤハウジング3には、シリンダ
ボア1aと連通する吸入室3a及び吐出室3bが設けら
れている。そして、シリンダブロック1の中心軸孔には
駆動軸4が挿嵌支承されており、この駆動軸4にはクラ
ンク室2a内に回転支持体5が同期回転可能に支持され
ている。なお、上記複数のシリンダボア1aは駆動軸4
の周りに平行配置されている。回転支持体5にはヒンジ
機構Kを介して回転駆動体11が支承されている。ヒン
ジ機構Kでは、回転支持体5から後方に突出する支持ア
ーム6に取付孔6aが貫設されており、この取付孔6a
にはレース8が固着され、レース8には係合する球体9
が揺動可能に装備されている。球体9にはガイド孔9a
が貫設されており、このガイド孔9aには案内ピン10
が往復動可能に支持されている。また、回転駆動体11
にも取付孔11aが貫設されており、この取付孔11a
に該案内ピン10が圧入されている。
【0013】回転駆動体11の後方には斜板15が締付
リング16により固着されている。この斜板15には、
各シリンダボア1a内に往復動可能に嵌入された単頭形
のピストン19が一対のシュー17、17を介して係留
されている。単頭形のピストン19は、首部19aとこ
の首部19aから進動方向に延びる頭部19bとからな
り、首部19aに凹刻された半球支承面19cにシュー
17が係合されている。そして、ピストン19の頭頂面
19dは、各シリンダボア1aの外接円から求心方向に
向けて延出すべく所定角度α傾設されている。
【0014】また、回転駆動体11は駆動軸4との間に
スリーブ13が介在されている。このスリーブ13は駆
動軸4の軸線方向にばね20、21を介して摺動可能に
装備されており、外面には軸直角方向にスリーブピン
(図示せず)が突設されている。このスリーブピンが回
転駆動体11の図示しない取付孔に係合されている。こ
うして斜板15は、回転支持体5及び回転駆動体11を
介して駆動軸4と同期回転可能になされているととも
に、ヒンジ機構K及びスリーブ13を介して傾斜角変位
可能になされている。
【0015】さらに、リヤハウジング3には、クランク
室2aの圧力を調整する制御弁22が装備されている。
この圧縮機においても、前記従来の圧縮機と同様に、駆
動軸4の駆動に伴って斜板15が回転すると、各ピスト
ン19がシリンダボア1a内を往復動し、これにより吸
入室3aからシリンダボア1a内に冷媒ガスが吸入さ
れ、冷媒ガスは圧縮された後吐出室3bへ吐出される。
【0016】そして、図1に示すように、吐出室3bへ
吐出される冷媒ガスの圧縮容量は、制御弁22によるク
ランク室2a内の圧力調整により制御される。すなわ
ち、例えば制御弁22がクランク室2aと吸入室3aと
を連通すれば、ピストン19に作用する背圧が下がるこ
とにより、斜板15の傾斜角が大きくなる。つまり、球
体9がレース8と摺動することにより案内ピン10を前
方へ揺動させ、回転駆動体11がスリーブピンを中心に
図1の右方向に揺動するとともにスリーブ13がばね2
1に抗して前進し、案内ピン10がガイド孔9a内に入
る方向へ摺動する。そして、斜板15は回転駆動体1
1、スリーブ13を介して後方向に揺動し、傾斜角が大
きくなる。このため、ピストン19のストロークが伸長
されて圧縮容量は大きくなる。
【0017】逆に、制御弁22がクランク室2aと吸入
室3aとの連通を閉鎖すれば、ブローバイガスによりク
ランク室2aの圧力が高くなり、ピストン19に作用す
る背圧が上がることにより、斜板15の傾斜角が小さく
なる。つまり、球体9がレース8と摺動することにより
案内ピン10を後方へ揺動させ、回転駆動体11がスリ
ーブピンを中心に図1の左方向に揺動するとともにスリ
ーブ13がばね20に抗して後退し、案内ピン10がガ
イド孔9a内から抜ける方向へ摺動する。そして、斜板
15は回転駆動体11、スリーブ13を介して前方向に
揺動し、傾斜角が小さくなる。このため、ピストン19
のストロークが縮小されて圧縮容量は小さくなる。
【0018】ここで、斜板15の回転により、斜板15
の傾斜角に応じた揺動運動がシュー17、17を介して
ピストン19の往復動に変換されるとき、シュー17は
斜板15との間で斜板15の径方向への変位が許容され
ているので、斜板15の傾斜角に応じた径方向のサイド
フォース、つまりピストン19を径方向外方に傾動させ
ようとする分力qがシューを介して斜板からピストンに
伝わる。
【0019】本実施例の圧縮機は、ピストン19の頭頂
面19dが、各シリンダボア1aの外接円から求心方向
に向けて延出すべく所定角度α傾設されている。このた
め、ピストン19の頭頂面19dにガス圧縮荷重が作用
すると、ピストン19を上記径方向内方に傾動させよう
とする分力Qが働く。ピストン19の往復動時、このピ
ストン19を上記径方向内方へ傾動させようとする分力
Qが常にピストン19を上記径方向外方へ傾動させよう
とする上記分力qに対抗するので、上記サイドフォース
に起因するピストン19の径方向外方への傾動を抑える
ことができる。このため、単頭形のピストンであって
も、ピストン19、シリンダボア1a間での片当たりを
生じにくく、偏摩耗を有効に防止することが可能とな
る。
【0020】なお、上記ピストン19の頭頂面19dを
傾設させる角度αは、ピストン19に作用する荷重関係
の力学的計算より以下のように設定することができる。
まず、シュー17がピストン19を押圧する力の水平成
分(F)を考えると、この水平成分(F)は、次式
(1)に示すように、ピストン19のガス圧縮荷重(F
G )とピストン19の慣性力による荷重(FM )との差
によって求められる。
【0021】F=FG −FM …(1) ここで、 PB :ボア内圧力、 PC :クランク室内圧力、 D:ボア径、 R:ボアピッチ、 θ:斜板最大傾斜角、 とし、P=PB −PC としたとき、上記(FG )は次式
(2)で表される。
【0022】FG =P(πD2 /4) …(2) また、 s:ピストンストローク(=Rtanθ)、 w:角速度(=2πNC /60)、 NC :回転数、 WP :ピストン重量、 g:重力加速度、 としたとき、運動の第2法則より、上記(FM )は次式
(3)で表される。
【0023】 FM =(WP /g)(s・w2 ) =(WP /g)(Rtanθ)(2πNC /60)2 …(3) よって、上記(1)式に上記(2)、(3)式を代入し
て、 F=P(πD2 /4) −(WP /g)(Rtanθ)(2πNC /60)2 …(4) の関係が導かれる。
【0024】次に、ピストン19の頭頂面19dに圧力
P(=PB −PC )が作用することにより、ピストン1
9を径方向内方へ傾動させようとする分力を(Q)とす
る。また、ピストン19を径方向外方へ傾動させようる
する径方向のサイドフォースを(RB )とする。またこ
のサイドフォース(RB )によりピストン19が径方向
外方へ傾動されたとき、ピストン19に作用するシリン
ダボアからの反力を(RA )とする。
【0025】このとき、上下方向の力のつり合いから、
次式(5)が導かれる。 RB −Ftanθ−RA −Q=0 …(5) また、M点でのモーメントのつり合いから、次式(6)
が導かれる。 −FL2 tanθ+RA 4 +Q(L3 +L4 )/2=0 …(6) 上記式(6)より、 RA ={FL2 tanθ−Q(L3 +L4 )/2}/L4 =F(L2 /L4 )tanθ−Q(L3 +L4 )/2L4 …(7) となり、上記式(5)に式(7)を代入し、まとめる
と、 RB =Ftanθ+RA +Q =Ftanθ +{F(L2 /L4 )tanθ−Q(L3 +L4 )/2L4 }+Q =Ftanθ(1+L2 /L4 )−Q(L3 −L4 )/2L4 …(8) ここで、NC =0の場合を仮定すると、上記(4)式か
ら上記(F)は、 F=P(πD2 /4) となり、また上記分力(Q)は、 Q=P(πD2 /4)tanα とおけるので、これらを上記式(7)、(8)に代入し
て、Pでまとめると、上記式(7)は、 RA =P(πD2 /4)(L2 /L4 )tanθ −P(πD2 /4)tanα(L3 +L4 )/2L4 =P(πD2 /4) ・{tanθ(L2 /L4 )−tanα(L3 +L4 )/2L4 } となり、上記式(8)は、 RB =P(πD2 /4)tanθ(1+L2 /L4 ) −P(πD2 /4)tanα(L3 −L4 )/2L4 } =P(πD2 /4) ・{tanθ(1+L2 /L4 )−tanα(L3 −L4 )/2L4 } となる。
【0026】ここで、L4 =L3 −Dtanαとおい
て、どのαが最も効果的か検討する。例えば、L2 =4
mm、L3 =30mm、θ=19.5°、D=φ31、
P=30kgf/cm2 Gでの計算例の結果を図3に示
すように、角度αが約3degの時に、サイドフォース
(RB )によりピストン19が径方向外方へ傾動された
ときにピストン19に作用するシリンダボアからの反力
(RA )が正から負へ逆転する。このときの削り代は
1.6mm程度であり、実用範囲にある。したがって、
ピストン19の頭頂面19dを、3deg程度傾設させ
れば、斜板傾斜角の形態のうち最も使用頻度の高い最大
斜板傾斜角時における、サイドフォースRBによるピス
トン19の傾動を防止することができる。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の圧縮機で
は、単頭形ピストンの頭頂面を所定角度で傾設させると
いう、部品点数及び製造上で極めて有利な手法により、
ピストンが受けるサイドフォースによるピストンとシリ
ンダボアの偏摩耗を有効に防止することができる。
【0028】したがって、この圧縮機を例えば車両空調
装置に採用した場合、優れた耐久性を発揮することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の圧縮機の縦断面図である。
【図2】実施例の圧縮機における要部側面図である。
【図3】ピストンの頭頂面の傾設角度αとサイドフォー
スとの関係を表す線図である。
【図4】従来の圧縮機の縦断面図である。
【図5】従来の圧縮機における要部分解斜視図である。
【図6】先に提案した圧縮機における要部分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
1…シリンダブロック 2、3…ハウジング
2a…クランク室 3a…吸入室 3b…吐出室
1a…シリンダボア 19…ピストン 4…駆動軸
5…回転支持体 11…回転駆動体 K…ヒンジ機構
13…スリーブ 15…斜板 17…シュー
19d…頭頂面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/08 F04B 39/00 107

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸を支承し該駆動軸の周りに平行配置
    された複数のボアを有するシリンダブロックと、該シリ
    ンダブロックと結合してクランク室を形成するハウジン
    グと、該クランク室内に収容されて駆動軸と共動する斜
    板と、該斜板にシューを介して係留され前記ボア内を直
    動する単頭形のピストンとを備えた斜板式圧縮機におい
    て、 前記各ピストンの頭頂面は、各ボアの外接円から求心方
    向に向けて延出すべく傾設されていることを特徴とする
    斜板式圧縮機。
JP05541292A 1992-03-13 1992-03-13 斜板式圧縮機 Expired - Fee Related JP3318950B2 (ja)

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