JP3318318B2 - 半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

半導体デバイスの製造方法

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JP3318318B2
JP3318318B2 JP2000227538A JP2000227538A JP3318318B2 JP 3318318 B2 JP3318318 B2 JP 3318318B2 JP 2000227538 A JP2000227538 A JP 2000227538A JP 2000227538 A JP2000227538 A JP 2000227538A JP 3318318 B2 JP3318318 B2 JP 3318318B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスク上に形成された
極微細な回路パターンにおいて生じる干渉光の影響をな
くし、投影レンズを通して基板上に高分解能でもってエ
キシマレーザ光等を用いて結像させて露光するようにし
たエキシマ等の露光方法及びその装置並びにエキシマ等
の露光方式並びにマスク回路パターン検査方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】LSI製造では、マスク上の回路パター
ンをウエハ上に露光転写して、ウェハ上に微細な回路パ
ターンを形成する。ところが、LSIの高集積化のニー
ズに対応するため、ウェハ上に転写する回路パターン
は、極微細化し、結像光学系の解像限界まで来ている。
【0003】そこで、従来より、極微細な回路パターン
を転写するために、さまざまな技術が開発されている。
【0004】例えばSOR(シンクロトロン・オーガナ
イズド・レゾナンス)光等のX線を用いて露光する方法
がある。
【0005】また、EB(エレクトロンビーム,電子ビ
ーム露光機)を用いる方法がある。
【0006】また、露光のスループットが早く、取り扱
いが比較的簡便ということで、「エキシマ レーザ ス
テッパ フォ サブ−ハーフ ミクロン リソグラフ
ィ、 アキカズ タニモト、エスピーアイイー 第1088号
オプティカル レーザ マイクロリソグラフィ 2(198
9)」”Excimer Laser Stepper for Sub-halfMicron Li
thography, Akikazu Tanimoto, SPIE Vol.1088 Opti
cal Laser Microlithography 2(1989)”又は特開昭5
7−198631号公報に開示されているエキシマレー
ザを用いた方法がある。
【0007】また、特公昭62−50811号公報によ
りマスクを工夫して分解能を向上する位相シフタ法が知
られている。この位相シフタ法は、近接するパターンか
らの光を干渉させることにより分解能を上げるものであ
り、隣り合うパターンの位相が反転するように交互に位
相をπずらした膜(位相シフタ)を設けることにより実
現する。
【0008】また、部分的コヒーレント結像の理論的解
析を紹介した文献として、「ステッパの光学(1),(2),
(3),(4)」(光学技術コンタクト、Vol.27,No.12,p
p.762−771,Vol.28,No.1,pp.59-67,Vol.28,No.
2.pp.108-119,Vol.28,No.3,pp.165-175)がある。
【0009】また、空間フィルターを用いて、解像度を
向上した例が、特開平3ー27516号公報に記載され
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭62−50
811号公報に知られた従来技術は、位相シフタの配置
が難しいと共に、位相シフタを設けたマスクの製造が難
しいという課題を有するものである。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、マスク上に形成された白黒の極微細な回路パター
ンを、位相シフタと同等以上の分解能で基板上に転写で
きるようにしたエキシマ等の露光方法及びその装置を提
供することにある。
【0012】また本発明の目的は、実際に露光装置によ
って転写される基板上への転写パターンのデータを演算
処理によりシュミレーションして確認できるようにした
エキシマ等の露光方式を提供することにある。
【0013】また本発明の目的は、マスク上に形成され
た極微細な回路パターンと基板上に転写されるパターン
とが異なる場合でも、マスク上に形成された極微細な回
路パターンを高精度に検査できるようにしたマスク回路
パターン検査方式を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、可干渉性をあ
る程度維持したエキシマレーザ光等の光を照明手段と、
この照明手段によりマスク(レチクルも含む)を照明し
た光をウエハ上に結像する結像手段と、マスクを透過又
は反射して来る光のうち0次回折光の少なくとも一部を
遮光する遮光手段と備えたエキシマ等の露光装置あるい
は露光方法であり、上記課題を解決することができる。
【0015】また、本発明は、上記空間フィルタを、該
照明手段のNAに相当する領域を遮光するもので形成す
ることを特徴とするエキシマ等の露光装置である。
【0016】また、本発明は、上記照明手段として、イ
ンテグレータと空間フィルタとを有することを特徴する
エキシマ等の露光装置である。
【0017】また、本発明は、上記マスクは、結像分解
能のほぼ1/2のライン幅で形成された回路パターンを
有することを特徴とするエキシマ露光装置である。
【0018】また、本発明は、マスクに対して、多数の
仮想の点光源から形成された輪帯状の拡散照明を、露光
領域においてほぼ一様に施す照明手段と、該照明手段に
よってほぼ一様に拡散照明されたマスクを透過する光の
内、0次回折光又は低次回折光の少なくとも一部を遮光
する光学的瞳を有し、上記露光領域において上記マスク
上に形成された回路パターンを基板上に結像する縮小投
影レンズとを備え、ステップアンドリピートして順次基
板上にマスクに形成された回路パターンをろこうする投
影式露光装置およびその方法である。
【0019】また、本発明は、回路パターンが形成され
たマスクを照明し、照明されたマスクの回路パターンを
透過あるいは反射する光の内、0次回折光の少なくとも
一部を遮光して結像手段により結像させて基板上に転写
することを特徴とするエキシマ等の露光方法である。
【0020】また、本発明は、上記マスク上の回路パタ
ーンの最小ライン幅を、上記結像手段の結像分解能に適
合させて形成することを特徴とするエキシマ等の露光方
法である。
【0021】また、本発明は、上記マスクは、結像分解
能のほぼ1/2のライン幅で形成された回路パターンを
有することを特徴とするエキシマ等の露光方法である。
【0022】また、本発明は、マスク上の回路パターン
は結像分解能のほぼ1/2のライン幅で形成されてお
り、更に基板上に転写した際の広い回路パターンについ
ては、マスク上において透過部が結像分解能のほぼ1/
2から1/3のピッチのラインアンドスペースあるいは
格子パターンで形成されていることを特徴とするエキシ
マ等の露光方法である。
【0023】また、本発明は、マスク上に形成された回
路パターンの微細パターン部と大きなパターン部とに分
けて結像手段により結像させて基板上に転写することを
特徴とするエキシマ等の露光方法である。
【0024】また、本発明は、配線データからマスクの
データを変換生成するマスクデータ変換手段と、該マス
クデータ変換手段から得られるマスクデータに対して、
マスク上に形成された回路パターンをエキシマレーザ光
を用いて基板上に転写する結像手段とほぼ等価の伝達関
数に基づく演算処理を施して基板上への転写パターンの
データを算出する算出手段とを備えたことを特徴とする
エキシマ等の露光方式である。
【0025】また、本発明は、配線データからマスクの
データを変換生成するマスクデータ変換手段と、該マス
クデータ変換手段から得られるマスクデータに対して、
マスク上に形成された回路パターンをエキシマレーザ光
等の光を用いて基板上に転写する結像手段とほぼ等価の
伝達関数に基づく演算処理を施してウエハ上への転写パ
ターンのデータを算出する算出手段と、マスクをエキシ
マレーザ光等により照明する照明手段、該照明手段によ
って照明されたマスクを透過あるいは反射する光を検出
位置に結像し、且つ上記結像手段とほぼ等価の伝達関数
を有する結像手段及び該検出位置に結像された結像回路
パターンを受光して画像信号を得る受光手段を備えた検
査装置と、該検査装置の受光手段から得られる画像信号
と上記算出手段によって算出されたウエハ上への転写パ
ターンのデータとを比較する比較手段とを備えたことを
マスク回路パターン検査方式である。
【0026】
【作用】エキシマレーザ光等の光を用いる露光装置にお
いて、基板上に転写する回路パターンのコントラストを
落す原因は、結像手段の開口(瞳)内に回折光を十分に
取り込めないことにある。ところでマスク上の回路パタ
ーンからは、使用波長および回路パターンの寸法に応じ
て光が回折する。この際、露光波長に対して、回路パタ
ーンが極微細なった場合、回折角度が大きくなり、また
回折光の強度も大きくなる。その結果、転写に用いる結
像手段(投影レンズ)の開口に光が入らなくなり、これ
が分解能を落す原因となる。
【0027】そこで、この回折光をなるべく取りこぼさ
ないように、エキシマレーザステッパのように波長を短
くして回折成分を小さくするか、又は結像手段(投影レ
ンズ)のNAを大きくすることにより回折光をより多く
取り込むようにするものが考えられる。
【0028】これに対して本発明は、マスク上の回路パ
ターンからの回折光は結像手段(投影レンズ)に取り込
まれる成分が少ないのに対し、マスク上の回路パターン
からの回折しない成分(0次回折光)は全てレンズに取
り込まれるという現象から、結像に必要な光のうち0次
回折光だけが結像手段(投影レンズ)に多く取り込まれ
ることになり、相対的に結像手段(投影レンズ)に回折
光成分が少なく取り込まれることに着目して、0次回折
光の少なくとも一部を遮光することにより、結像手段
(投影レンズ)から出射される回折光と0次回折光の光
量のバランスを相対的に良くし、マスク上に形成された
極微細の回路パターンを結像手段(投影レンズ)を通し
て基板上に結像転写されるコントラストを向上させて高
分解能の露光を実現しようとするものである。
【0029】さらに、この0次回折光の遮光を効率よく
実現するには、マスクの照明光の可干渉性(コヒーレン
シー)を高くする必要がある。かつ、投影露光装置で
は、改造能力を高い空間周波数までもたせるために、照
明系の空間コヒーレンス度(シグマ、σ)を大きくして
いる。この2つの条件は、一見、背反するものである
が、位相差顕微鏡等で用いられて織る輪帯状の照明光源
を用いることで、同時に達成される。
【0030】また、この輪帯状の光源は、可干渉性を高
くできるため、光学系の焦点深度を深くできる。
【0031】特に本発明は、マスクに対して、多数の仮
想の点光源から形成された輪帯状の拡散照明を、露光領
域においてほぼ一様に施す照明手段と、該照明手段によ
ってほぼ一様に拡散照明されたマスクを透過する光の
内、0次回折光又は低次回折光の少なくとも一部を遮光
する光学的瞳を有し、上記露光領域において上記マスク
上に形成された回路パターンを基板上に結像する縮小投
影レンズとを備えたことにより、マスク上に形成された
極微細の回路パターンを縮小投影レンズを通して基板上
に結像転写されるコントラストを向上させて高分解能の
露光を実現することができる。
【0032】なお、本発明は、必ずしも、エキシマレー
ザ光を用いた投影式露光方法に限られるものでないこと
は明らかである。
【0033】
【実施例】まず本発明の原理について、図1及び図7に
基いて説明する。
【0034】即ち、本発明は、マスク上の回路パターン
を結像手段(投影レンズ)により基板上に忠実に転写す
るというより、コントラストを向上させて転写するもの
である。つまり、投影露光においては、必ずしも「回路
パターンを正確に転写する」必要はなく、「基板(ウェ
ハ)上に得たい回路パターンをコントラスト高く転写す
れば良い」という新しい技術思想に基づくものである。
【0035】ところで、図1(a)は、ガラス基板10
1上にクロム102によりマスク回路パターン104が
形成されたマスク100の断面図である。図1(b)の
波形301は、マスク回路パターン104について、図
4乃至図6に示す投影露光装置3000によって基板
(ウエハ)200上に結像された結像パターンの強信号
度分布である。この波形301を0次回折光による波形
302と高次回折光による波形303に分けて考える。
マスク回路パターン104が図1(a)に図示したよう
な微細な回路パターン105の場合、0次回折光による
波形302に対し、高次回折光による波形303が小さ
いため検出される波形301はコントラストAM/AV
は小さくなる。ここで、0次回折光を遮光することによ
り、波形302の成分を除けるため、検出波形は波形3
02のようなコントラストの高いものになる。
【0036】また、本発明のもう一つの原理について以
下説明する。即ち、本発明は、このマスク上の隣合う回
路パターンの位相を位相膜を用いずに、反転させようと
(すなわちπずらそうと)するものである。図2及び図
3に示すように、マスク(レティクル)100の隣合う
回路パターン321(A)、323(B)の間の遮光部
が狭い場合には、完全に相補的な図形となり、該遮光部
が有限の幅を持つ場合には、近似的に相補的になる。そ
してマスク(レティクル)100の隣合う回路パターン
321(A)、323(B)は、結像光学系(投影レン
ズ)3201により回折像面3203に、バビネ(Ba
binet)の原理により、フラウンホーファー回折像
では、中央の1点(0次回折光)を除いて、光強度が等
しく、位相がπずれることになる。この回折像面320
3において、0次回折光以外の回折パターンでは隣合う
回路パターン321(A)、323(B)からの光は位
相が反転し(πずれている)、該回折パターン(回折像
面)上で遮光板324(結像空間フィルター3302)
により0次回折光の少なく一部を遮光することによっ
て、基板200面(結像面)上に結像する光は、あたか
も位相が反転している(πずれている)隣合うパターン
からの光が結像しているのと等価になり、基板200上
に高コントラストの極微細な回路パターン(ウエハ上で
0.1μm程度又はそれ以下の極微細な回路パターン)
を転写することができる。即ち、図2又は図3に示すよ
うに、回折像面で遮光板324(結像空間フィルター3
302)により0次回折光の少なくとも一部を遮光する
ことによって位相の反転した回折光のみが結像面に届く
ため、結像面からみると、あたかもマスク上に位相膜が
形成されているように見える。この結果、位相シフタ法
と同じ回路パターンをウエハ上に結像するようになり、
結像面の強度分布は、図7に示す従来の縮小投影露光の
場合と比較してウエハ200上に高コントラストの極微
細な回路パターンが得られる。図7は、従来の縮小投影
露光の場合を説明するための図であり、隣合う微細の回
路パターン321、323の像は結像面においてコント
ラストが低くなっている。要するに、本発明に係る縮小
投影露光の場合は、図2及び図3に示すように、図7に
示す従来の縮小投影露光の場合と比較して結像面におい
てコントラストが高い極微細な回路パターン(ウエハ上
で0.1μm程度又はそれ以下の極微細な回路パター
ン)が転写露光されることになる。
【0037】以下、図4に示した例について数式を用い
て説明する。図4の例では、水銀ランプ3101から射
出した光を集光レンズ3103により光源空間フィルタ
ー3301に集光し、コンデンサレンズ3106によ
り、マスク100を照明する。
【0038】マスクを透過した光は、一部を結像空間フ
ィルター3302により遮光され、結像レンズ3201
によりウエハ200上に結像される。光源空間フィルタ
ー3301の形状をl(u,v)、マスク100上のパターン
の形状をf(x,y)、結像空間フィルター3302の形状を
a(u,v)とすると、ウエハ200での像の強度gp(x,y)は
以下の(数1)式で算出される。
【0039】
【数1】
【0040】(数1)式では、光源空間フィルター31
03上の各(u,v)から射出した光は互いに干渉しないた
め、結像面で強度を算出した後に積分している。ここ
で、久保田著、波動光学(岩波書店)によれば、一般に
光学系の分解能は、光学系のレスポンス関数、あるいは
光学的伝達関数(OTF、Optical Transfer Function)
を用いて考えることができる。図4の例のレスポンス関
数H(u,v)は、物体面上のパターンf(x,y)、およびその
像の強度gp(x,y)を用いて以下の(数2)式で、算出さ
れる。
【0041】
【数2】
【0042】図31に、曲線351に算出した本光学系
のレスポンス関数を示す。横軸は空間周波数sを示し、
参考のために対応する結像レンズの開口数(NA=0.
38の場合)を示している。縦軸は、0次の成分で正規
化したレスポンス関数を示している。ここで、点355
の位置は結像レンズの開口の大きさを示す。曲線352
は、従来の光学系すなわち光源空間フィルター3301
及び結像空間フィルター3302を用いない場合のレス
ポンス関数を示し、曲線353は位相シフト法による見
かけ上のレスポンス関数を示し、曲線354はレーザ等
コヒーレント光を用いた際のレスポンス関数を参考のた
めに示している。従来法のレスポンス関数352は以下
の(数3)式が示す位置s1までレスポンス関数が延び
ている。
【0043】
【数3】
【0044】本発明による方法でも上記(数3)式に示
す位置までレスポンス関数が延びている点では、従来の
方法と同一であるが、曲線がNA0.2付近から0.6
の位置まで安定した形状になっている。さらに本発明で
は、本光学系のレスポンス関数である曲線351に対し
低周波成分のレスポンス関数を、後述するようなマス
クパターンの形状の工夫により低下させることにより、
本発明のシステム全体のレスポンス関数を、曲線356
の形状にしている。この曲線356を再度0次の成分で
正規化して示したのが曲線357であり、低周波成分か
ら高周波成分まで広い帯域にわたって安定したレスポン
ス関数を有している。これにより、本発明により微細な
パターンを高いコントラストで結像できることが示され
る。具体的には、例えば0.3μmのラインアンドスペ
ースは点358の位置になり、このコントラストは、従
来法ではC1になるが、本発明ではC2という高い値に
なる。本発明では、前記(数1)式を用いて算出したレ
スポンス関数を最適にするように光源空間フィルター3
301および結像空間フィルター3302の形状を決定
している。以上のように、本発明により、低周波成分の
レスポンス関数を小さくすることにより、相対的に高周
波成分のレスポンス関数の値を大きくすることができ
る。
【0045】また、輪帯状の光源空間フィルタ−を用い
ることにより、前記(数3)式による帯域までレスポン
ス関数を延ばすことができる。光源空間フィルタ−33
01及び結像空間フィルタ−3302の大きさ及び幅は
いずれも、前記(数2)式を用いてレスポンス関数を算
出することにより最適化することができる。
【0046】シミュレーションにより、ウエハ200で
の結像状況を算出して、マスク形状を確認する方法を後
述するが、前記(数1)式が解析的には解けないため、
前記(数1)式を基にして数値計算によって算出する。
また、前記(数2)式で算出できるレスポンス関数を求
め、以下の(数4)式により算出すると計算時間を短縮
できる。
【0047】
【数4】
【0048】図32から図37に光源空間フィルター3
301および結像空間フィルター3302の形状を決定
する方法を説明する。本発明の光学系は、いわゆる部分
的コヒーレンス結像の光学系であり、いわゆるレスポン
ス関数では十分説明できない。部分的コヒーレンス結像
の光学系については「ステッパの光学」(光学技術コン
タクト、Vol.27,No.12,pp.762−771)に説明
されている。この概念を用い本発明の輪帯状光源、およ
び輪帯状空間フィルターをもちいた光学系の結像特性を
算出する。
【0049】この部分的コヒーレンス結像の結像特性
は、光源形状と検出光学系の瞳面の形状との関係を示す
Transmission Cross-Coefficient、T(x1,x2) と
いう概念を用いて以下の(数5)式で算出される。さら
に、上記「ステッパの光学」によれば、この光学系の結
像特性(OTF、Optical Transfer Function)は最低次
のTransmission Cross-Coefficient、T(x,0)によ
って近似的に決定される。また、T(x,0)は光源形
状と瞳面の形状の相関関数で示される。
【0050】
【数5】
【0051】すなわち、複雑な(数5)式で示される部
分的コヒーレント結像の特性は、光源形状と瞳面形状の
相関関数という幾何の問題になる。図32に、光源空間
フィルタ3301の光透過部3305、および結像空間
フィルタ3302の光遮光部3306を示す。座標xの
ときの光源と瞳面の相関関数は図32の斜線部364の
面積で示される。同様に、従来技術の光源と瞳面の相関
関数を図33の斜線部365に示す。
【0052】図36の曲線367に、図32の場合の相
関関数、いいかえればTransmissionCross-Coefficien
t、T(x,0)の算出値を示す。図33に示す従来の
場合の相関関数、曲線366に比べて、高周波領域でそ
の値が大きくなっている。すなわち、コントラストが増
加する。この図36は、N.A.=0.38,σ=0.
9の場合について計算したものである。また、図36
横軸には波長0.365ミクロンの場合に、各N.A.
に相当する最小パターン寸法を示す。(例えば、0.3
はラインアンドスペース0.3ミクロンを意味する。)
0.3ミクロンのOTFは従来例の約2倍になっている
のがわかる。
【0053】また、図35および図36には、この光源
空間フィルタ3301および結像空間フィルタ3302
の形状設定の直感的理解を深め、設定を助けるための図
を示す。図34(a)の斜線部Aは光源の外径と遮光部
3306との相関関数を示し、図34(b)の斜線部Bは
光源の内径と遮光部3306との相関関数を示す。ま
た、図34(C)の斜線部Cは光源の透過部3305と
光学系の最大瞳との相関関数を示す。最終的な光源形状
と空間フィルターとの相関関数は、図35の斜線部36
7で示され、これは、上記のC−A+Bで求められる。
このように相関関数を求めることにより、空間フィルタ
あるいは和帯状照明の効果が直感的に理解でき、逆にこ
れらの形状を決定する際の助けになる。具体的には、輪
帯状照明によって、瞳面に到達する光において、中周波
領域381に対して、高周波領域382の値が大きくな
る。また、低周波領域383が大きすぎるのに対し、空
間フィルターの効果A部およびB部を考慮することによ
り、低周波領域の値をさらに低減している。このよう
に、輪帯状照明、および空間フィルタの効果は直感的に
も説明された。
【0054】もちろん、この光源形状および空間フィル
ターの形状は、(数5)式を基にして、評価されるべき
であり、近似的には、光源と空間フィルタの相関関数で
評価されるべきものである。
【0055】また、この輪帯状の光源は、通常の光源に
比べて空間コヒーレンス度を向上させ可干渉性を高くで
きるため、光学系の焦点深度を深くできる。ここで、輪
帯状光源の帯幅が狭い程、光源の可干渉性が高くなるた
め焦点深度が上がり、輪帯状光源の輪帯の直径が大きい
ほど、空間コヒーレンス度が大きくなるため解像度が高
くなる。
【0056】図38に、本発明で用いている輪帯状光源
と輪帯状空間フィルターの効果について説明する。図3
(a)には、結像空間フィルタ3302、結像レンズ
瞳上に結像される光源の像3305a(0次回折
光)、及びマスク100上にy方向に形成されたパター
ン(回路パターン)による光源の回折像3305b,3
305cを示す。
【0057】光源が輪帯状の場合を図38(a)に示
し、円形の場合を図38(b)に示す。
【0058】0次回折光を遮光するための輪帯状空間
ィルターを斜線部371で示す。この斜線部371によ
り光源の回折光3305b,3305cの一部でもある
372も同時に遮光されることになるが、(a)の場合
は10%から20%だけが遮光されているが、(b)の
場合は、40%以上は遮光されている。すなわち、0次
回折光のみを効率よく遮光するという目的は、図38
(a)の輪帯状の光源の方が効果的に達成される。つま
り、輪帯状の光源の方が性能が上がる。ここで輪帯状光
源の幅が小さいほど、遮光されてしまう回折光の比率が
小さくなる。
【0059】また、本発明では、0次回折光の一部を遮
光するため図39(a)に示したような光源の輪帯幅の
30%程の狭さの輪帯幅を有する輪帯部3306を用い
ているが、0次回折光の一部を遮光すれば良いわけで
るため図39(b)に示したような輪帯幅は光源とほ
ぼ同じであって透過率を約70%程度にした空間フィル
ターを用いても良い。勿論、輪帯幅を光源の像の輪帯幅
よりも小さくし、透過率を70%よりも下げたものを
ても良い。更に、ここでは0次回折光の遮光率をほぼ
30%にした場合を示したが、遮光率は後で述べるよう
に30%に限るものではない。更に、0次回折光の一部
を遮光するために 輪帯部3306透過率は100%
で使用波長での位相がπずれるような位相板を用いても
良い。このようなフィルターも実質的に0次回折光の一
部を遮光するフィルターになる。更には、偏光と偏光板
を用いて遮光しても良い。
【0060】更に、図49に示したように、透過率を約
70%にしたフィルターの輪帯幅を、光源の輪帯幅より
大きくしても良い。このような構成することにより、0
次回折光のみでなく、低次回折光の一部を遮光すること
ができ、MTFカーブをより良くすることができる。ま
図39(a)に示した例も、図49の例のように低次
回折光の一部を遮光する構成になっている。
【0061】以上説明したように、0次回折光を効率よ
く遮光するためには、輪帯状の光源が効果を発揮し、輪
帯の幅を小さくすると効果は大きくなる。ここで、輪帯
状光源を小さな光源が輪帯状に並んだものと考えること
ができる。すなわちコヒーレントな点光源の集合体と考
えることができる。そこで、図40に示したように点光
源に近いような空間コヒーレンス度が0.1から0.3
程度の光源375の集合として、これに対応する位置に
光源375より小さな遮光376を設置しても本発明
の目的は達成される。透過率を下げた遮光376を用
いても良いことはいうまでもない。図40(a)には、
輪帯状に並べた例を示す。さらに、この考え方を進める
と、図40(b)に示すように輪帯状の形をしていなく
ても0次回折光の遮光は達成される。同時に、図40
(c)に示すようにこのような光源と遮光を何重かの
輪帯として並べてもよい。また、図40(d)のように
0次回折光の一部を遮光するために、対応する光源の一
部に対してのみ遮光を設置してもよい。
【0062】図41(a),(b)にはそれぞれ、光源
の光強度分布と空間フィルタの透過率を半径方向につい
て示している。ここで、図41では、光強度分布および
透過率分布共に矩形の分布を示しているが、図42に示
したように、なだらかな分布を示していても問題ない。
これは、OTFが、これらの相関関数で示されることを
考えれば理解できる。すなわち、重複部分について、加
重をとりながら積分していったのが相関関数であるた
め、なだらかな分布を示しても、相関関数の値は大きく
は変わらない。いずれの場合も半径方向に等しい分布、
同心円状の分布になっており、これが重要である。
【0063】ここで説明した光源が図42(a)のよう
に分布をもってもよいということは、図40(b),
(c),(d)に示す光源の強度を中心になるに従っ
て、小さくするような形であっても良いことを示してい
る。このような実施例では、図41に示すような矩形の
光強度分布を持つ輪帯状の光源よりコヒーレンシーのな
い光源が作れると同時に低周波成分を更に小さくできる
という効果を有する。
【0064】以上説明したように、本発明では、露光装
置あるいはその他の結像光学系で0次回折光の一部を効
率的に遮光するということが解像度向上及び焦点深度向
上という目的を解決する手段である。ところが、0次回
折光を効率的に遮光するためには、空間フィルターを配
置するフーリエ変換面で0次回折光と回折光が重なら
ず、分かれている必要があり、このためには、図15の
光源3301に示すような従来の光源より照明光のコヒ
ーレンシーが高くなければならない。すなわち点光源に
近いことが望ましい。一方で、結像光学系の解像度を向
上するためには、光源の空間コヒーレンス度すなわちσ
値を大きくすることが望ましい。すなわち、大きな光源
が望ましいということになる。つまり、点光源であっ
て、大きな光源という相反することを両立させる必要が
ある。
【0065】この相反することを両立させるのが本発明
の輪帯状光源と空間フィルタである。
【0066】これを効率的に満足させるためには小さな
光源の集合体を用いることが一策である。さらに、この
集合体を大きな輪帯状に配置すれば大きな光源という条
件も満足する。すなわち、輪帯の幅を小さくすればコヒ
ーレンシーが増し焦点深度が向上し、輪帯の半径を大き
くすれば空間コヒーレンス度が増し解像度が向上する。
【0067】そこで、以上の0次回折光の一部を遮光し
ながら、輪帯の半径を大きくしていくと、遮光部330
(図39)の径が光学系の瞳3203aと同じ程度の
大きさになる条件が存在する。この条件が、0次回折光
の一部を遮光し、輪帯状光源の大きさが最大になる条件
である。すなわち、ある縮小投影レンズに関して、最大
の解像度を得られる条件となる。図43(a),
(b),(c)に、この実施例を示す。いずれも光源空
間フィルター3301の大きさがレンズ瞳(光学系の瞳
3203a)より大きくなっている。一般には光源の大
きさを大きくすると焦点深度が浅くなり、リソグラフィ
には使用できないとされてきた。しかしながら、すでに
説明したように輪帯状の光源を用いることにより焦点深
度を深くすることができるため、図43に示すような瞳
より大きな光源を用いることができる。この実施例も0
次回折光の一部で、瞳の外側の部分377を遮光する構
成になっている。この構成のOTFも相関関数で現され
る。そこで、光源の大きさが瞳より小さい場合より、O
TFの遮断周波数が延びるという効果がある。また、こ
の構成の他の効果として高い精度が必要な縮小投影レン
ズを用いず大N.A.化が容易な照明系の改良のみで解
像度を向上できる点がある。この実施例では、N.A.
0.4のレンズを用いi線で概ね0.2μmのパターン
を転写することができる。
【0068】これらの0次回折光遮光の結像系で重要な
ことは、OTFカーブが緩やかに単調減少することであ
る。図44に本発明のOTF378を示す。ここで、O
TFが緩やかでなく、379のように波うっている場
合、波の極小点付近でコントラストが低くなることにな
り、様々な空間周波数成分を持つ実際のLSIパターン
ではパターンが正しく転写しない。但し、特定の空間周
波数成分のみから形成されている特殊なパターンではこ
の限りでなく、特定の空間周波数に対してだけコントラ
ストを大きくすればよい。すなわち、MTF(Modulati
on Transfer Function)カーブが特定の幅Wbの範囲
にある必要がある。このWbは、後述する転写シミュレ
ータで算出した転写結果より算出されるべきものであ
る。
【0069】従って、図43に示した光源が大きい場合
にもこの緩やかに単調減少するOTFが必要になる。こ
のことから、実際のLSIのパターンを転写する場合
は、図43に示したように光源の内径と縮小投影レンズ
の瞳径の差と光源の外径と縮小投影レンズの瞳径の差が
ほぼ等しいのが望ましい。現実的な焦点深度を得るため
には縮小投影レンズの瞳径と内径との比率が0.6以上
有るのが望ましい。
【0070】また、図43(a)の例で、縮小投影レン
ズの瞳内で光源の0次回折光の像が形成される部分のう
ち、瞳の内側の部分380に適当な値の透過率をもつフ
ィルタを配置しても良い。この場合、光源瞳外の部分3
77の幅を小さくでき、従って光源の大きさも小さくで
きる効果も有する。また、逆に縮小投影レンズの瞳内の
部分380の幅を377に対して太くできる。この場合
光強度を大きくし易い広い帯域で安定したコントラスト
を保やすい等の効果を生む。
【0071】更に、輪帯の光源の外径を、縮小投影レン
ズの瞳の外径と同じ大きさにしても本発明の目的をある
程度達成することができる。但し、図43(a)に示す
構成は、縮小投影レンズの瞳に空間フィルタを入れなく
して、0次回折光の一部をカットすることができるた
め、構成が単純であり、実施しやすいという効果を有す
る。
【0072】さらに、図46に示したように、図43
光源のさらに外側に輪帯状光源378を設置することに
より解像度はさらに向上する。この図46に示した光源
を実施した例を図47に示す。このようにN.A.を大
きくした光源はレンズ系では難しいためレーザ光源31
21、ビーム走査手段3122、リング状ミラー312
3、3124を用いた構成としている。この実施例の場
合、i線のN.A.0.4のレンズを用い、0.15μ
mが解像できる。
【0073】なお、本実施例も0次回折光の一部を遮光
している点で、本発明の基本思想と何等変わるところは
ない。
【0074】次に、本発明に係るパターン転写系(縮小
投影露光光学系)3000の一実施例について、図4乃
至図6に基いて説明する。即ち、パターン転写系(縮小
投影露光光学系)3000では、Hgランプ3101か
らの光のうち、波長365nmのi線を色フィルタ31
02(図8参照)により選択的に透過させ、集光レンズ
3103により、インテグレータ3104の面に集光さ
れる。インテグレータ3104内の各エレメント310
7(図9)に入射した光が、個々に射出角αとして射出
し、コンデンサレンズ3106により、マスク100上
を照明する。ここで、インテグレータ3104について
は後述する。光源空間フィルター3301として仮想の
多数の点光源を配列した形の輪帯状に形成してインテグ
レータ3104の出力端付近に設置される。
【0075】そして、マスク100上のマスク回路パタ
ーン104(例えば図20に示す。
【0076】)を透過・回折した光は、結像レンズ(縮
小投影レンズ)3201及び該結像レンズ3201の瞳
の付近に設置された結像空間フィルター3302を通し
て、ウエハ(基板)200200上に高コントラストを
有するウエハ回路パターン204(例えば図18に示
す。)として結像転写される。
【0077】ところで、仮想の多数の点光源を配列した
形の輪帯状に形成された光源空間フィルター3301の
像が、コンデンサレンズ3106及び結像レンズ(縮小
投影レンズ)3201により輪帯状に形成された結像空
間フィルター3302の位置に結像する関係になってい
る。本実施例での光源空間フィルター3301及び結像
空間フィルター3302の結像関係を図13及び図14
に示す。光源空間フィルター3301及び結像空間フィ
ルター3302とも輪帯状の形状をしている。
【0078】光源空間フィルター3301は、外径DL
O,内径DLIの輪帯部3305の光源を形成するよう
になっており、輪帯部3305の内側、外側とも遮光さ
れる。
【0079】結像空間フィルター3302は、外径DL
O,内径DLIの輪帯部3306が遮光されており、輪
帯部3306の内側、外側とも光を透過する構造になっ
ている。なお、結像レンズ(縮小投影レンズ)3201
の入射部を3205で示し、出射部を3206で示す。
【0080】ここで、結像空間フィルタ3302は結像
レンズ3201の前側の位置3202であっても、結像
レンズの後側の位置3204であっても、また結像レン
ズ内の瞳の位置3203であっても良い。設計上最も効
果の良好なのは位置3203の場合であり,コストが最
も低くかつ効果の十分にでるのは位置3204の場合で
ある。図11に位置3204に結像空間フィルター33
02を載置した結像レンズ3201の斜視図を示す。結
像空間フィルター3302は金属板で形成しているため
支持棒3311で支持している。この支持棒3311は
少ないほどまた細いほど良いのは言うまでもない。また
図12には、ガラス基板3312上に遮光膜3313を
形成することにより形成された結像空間フィルター33
02の例を示す。この場合、支持棒3311は不用であ
るが、ガラス基板3312による収差の分を考慮して結
像レンズ3201を設計する必要がある。
【0081】ここで、光源空間フィルター3301、結
像空間フィルター3302間の結像倍率をMとすると、
図13に示すように光源空間フィルター3301の外径
であるDLI、結像空間フィルター3302の外径であ
るDIO、結像空間フィルター3302の内径であるD
II間の関係については後述する。要するに、0次回折
光の一部ないし全部が遮光されれば、高コントラストで
マスク上の微細な回路パターンをウエハ上に結像させる
ことができる。
【0082】このように、光源空間フィルター3301
のDLO,DLIはもとより、結像空間フィルター33
02のDIO,DIIについて、液晶表示素子等の可変
空間フィルターに構成するか、それぞれ異なる寸法の空
間フィルターを複数備えてそれらを交換することによっ
て、空間フィルターの輪帯状の寸法を制御することが可
能である。
【0083】次に本発明の投影露光システムの全体の一
実施例を図8乃至図17に基づいて説明する。
【0084】まず、パターンデータ生成系1000につ
いて説明する。
【0085】パターンデータ生成系1000において、
配線データ作成部1102は、設計データ等の配線図面
データ1101に基づいて、基板(ウェハ)200上に
形成したいウェハパターン形状データ1103が形成さ
れる。パターン変換部1104は、このウエハパターン
形状データ1103を基にして、マスク(レティクル)
100上に形成したいマスクパターン形状データ110
5に変換する。この際、パターン転写シミュレータ11
08は、パターン変換部1104で変換されたマスク1
00上のマスクパターンが、配線データ作成部1102
によって形成されたウエハパターン形状データ1103
と、光源空間フィルター3301の輪帯部3305の外
径DLO、内径DLI等の設定条件、及び結像空間フィ
ルター3302の輪帯部3306の外径DIO、内径D
II等の設定条件とに基づいて、実際パターン転写光学
系3000で基板200上に露光した際のウェハパター
ン形状データ1103と近似的に一致するかどかがチェ
ックされ、パターン変換部1104にフィードバックさ
れ、修正されると共に、ウエハパターン形状データ11
03に合った空間フィルターの最適形状(輪帯部330
5の外径DLO、内径DLI等、輪帯部3306の外径
DIO、内径DII等)を求め、その結果を空間フィル
ター制御系3305を介して光源空間フィルター制御部
(調整部)3303及び結像空間フィルター制御部(調
整部)3304に導き、光源空間フィルター3301及
び結像空間フィルター3302の形状を制御(調整)す
る。パターン生成部1106は、パターン変換部110
4によって変換されたマスクパターン形状データ110
5に基づいて電子線描画装置2103に合うEBデータ
1107に変換する。
【0086】次に、マスク製作系2000について説明
する。即ち、マスク製作系2000において、成膜装置
2101は、マスク基板101上に金属クロムあるい
は、酸化クロムあるいは、金属クロムと酸化クロムの複
数の積層膜(図示せず)を形成する。
【0087】塗布装置2102は、成膜装置2101に
よって形成されたマスク基板101上にレジスト膜(図
示せず)を塗布する。そして、電子線描画装置2103
は、パターン生成部1106から生成されるEBデータ
1107に従い、マスクパターン形状データ1105と
同一の回路パターンを描画して形成する。この後、現像
装置2104により、マスク基板101上の回路パター
ンを現像してマスク100は完成する。完成したマスク
100は、パターン検査装置2106において検出され
た画像データとマスクパターンデータ1103又はウエ
ハパターンデータ1105又は転写シミュレータ110
8からのデータと比較してパターン検査し、不良があれ
ばイオンビーム加工装置等で構成されたパターン修正装
置2105で修正、最後に異物検査装置2107でマス
ク100上の異物の検査をする.異物があれば洗浄装置
2108で洗浄する。ここで、本発明によるマスク10
0は、例えば図20に示すように、1層の膜102で形
成できるので、位相シフタのマスクに比べて洗浄し安い
という特徴を有する。また、該マスク100を位相シフ
タのマスクに比べて容易に製造することができる。ま
た、上記パターン検査装置2105では、検出された画
像データと、マスクパターンデータ1103又はウエハ
パターンデータ1105又は転写シミュレータ1108
からのデータのいずれと比較しても良い。ただし、パタ
ーン検査装置2105の光源及び結像光学系を本発明に
係るパターン転写系(縮小投影露光系)3000と等価
にして、ウエハパターンデータ1105と比較検査する
のが、最も効果的である。即ち、パターン検査装置21
05は、パターン転写系(縮小投影露光系)3000と
等価の光学系で構成し、マスクステージ3401上に検
査すべきマスク100を設置し、ウエハ(基板)200
が設置される位置に受光素子を配置して受光素子上に結
像される画像を検出するようにすればよい。このように
パターン検査装置2105を構成することによって、実
際ウエハ上に投影露光される極微細な回路パターン(ウ
エハ上で0.1μm程度又はそれ以下の極微細な回路パ
ターン)と同じ回路パターンが光の干渉に影響を受ける
ことなく、受光素子から高コントラストの画像信号とし
て検出することができ、その結果ウエハパターンデータ
1105と比較検査することにより、微細な回路パター
ンでも、正確に検査することができる。
【0088】次に本発明の重要な構成であるパターン転
写系(縮小投影露光光学系)3000について説明す
る。即ち、パターン転写系3000では、Hgランプ3
101からの光のうち、波長365nmのi線を色フィ
ルタ3102により選択的に透過させ、集光レンズ31
03により、インテグレータ3104の面に集光され
る。インテグレータ3104内の各エレメント3107
(図9)に入射した光が、個々に射出角αとして射出
し、コンデンサレンズ3106により、マスク100上
を照明する。ここで、図9及び図10のそれぞれにイン
テグレータ3104の異なった実施例の構成を示す。図
9には、インテグレータ3104の断面が輪帯状の場合
を示す。また図10には、輪帯状の形状を遮光板310
5によって形成したインテグレータ3104の実施例を
示す。要するに空間フィルタの役目をするものであれ
ば、即ち輪帯状に遮光機能を有するものであれば、他の
構成であってもよいことは明らかである。なお、上記の
ように構成された光源空間フィルタ3301のDLI、
DLOは、可変空間フィルタに構成するか、それぞれ異
なる寸法の空間フィルタを複数備えてそれらを交換する
ことによって制御できるようにして、光源空間フィルタ
ー制御部(調整部)3303からの指令で制御または調
整できるようにすることが望ましい。そうしないと、非
常に自由度の面で制約を受けることになる。
【0089】ここで、本実施例では、光源面に遮光版を
置いた場合総合的な露光量が減ることになる。従って、
光源の光強度を大きくする必要がある。ところが従来の
ランプでは光強度を大きくすることが難しかった。ファ
イバー照明用ストロボ光源が平成3年秋季応用物理学会
学術講演会11p−ZH−8、山本他「ファイバー照明
用ストロボ光源の開発研究」に開示されている。ここで
開示されているようなストロボ光源は従来露光装置には
使用されていなかった。しかしながら、光強度を十分得
る必要がある本発明ではこのようなランプを用いる事は
効果的である。
【0090】さらに、この光源は光源の径が大きいため
本発明に適している。
【0091】また、本発明の図43に示す実施例では、
図48に示すような光ファイバーを用いたインタグレー
ターが効果的である。この光ファイバーを用いたインテ
グレーターは、多数の光ファイバー385を束ねたもの
である。光の導入面3131は光源3101からの光を
集光し安いように円形であり、光の射出面は輪帯状にな
るように光ファイバーの束を束ねなおしたものである。
このように光ファイバーを用いることにより、水銀ラン
プ等の円形の光源形状を有する光源を用い、輪帯状の光
源を効率的に作成できる。さらに、光ファイバーを用い
ることでインテグレーター3104をフルキシブルに作
成できるため、熱源である光源を温度制御が必要な装置
本体から離して設置できるという効果がある。
【0092】ここで、図48に示したファイバーの束
を、固着せずにばらばらの状態にしておき、外径、内径
を可変にできる構成にしておくと良い。このような可変
機構は光源空間フィルター制御機構3303により制御
される。
【0093】そして、マスク100上のマスクパターン
104(図21)を透過・回折した光は、結像レンズ3
201及び結像空間フィルタ3302を通して、ウェハ
200上にウェハパターン204(例えば図18に示
す。)として結像する。
【0094】
【0095】ここで、光源空間フィルター3301の像
がコンデンサレンズ3106、結像レンズ3201によ
り結像空間フィルター3302の位置に結像する関係に
なっている。本実施例での光源空間フィルター3301
及び結像空間フィルター3302の結像関係を図13及
び図14に示す。光源空間フィルター及び結像空間フィ
ルターとも輪帯状の形状をしており、光源空間フィルタ
ー3301は、外径DLO、内径DLIの輪帯部330
5を有し、輪帯部3305の内側、外側とも遮光され
る。結像空間フィルター3302は、外径DIO、内径
DIIの輪帯部3306が遮光されており、輪帯部33
06の内側、外側とも光を透過する構造になっている。
光源空間フィルター3301、結像空間フィルター33
02間の結像倍率をMとすると、DLO,DLI,DI
O,DII間には次式(数6)の関係がある。
【0096】
【数6】 DIO = M・δ・DLO DII = M・ε・DLI M・DLI≦DII≦DIO≦M・DLO ・・・(数6) ここで,δ,εは、係数であり、次式(数6)を満た
す。
【0097】
【数7】 0.7≦δ≦1.0 1.0≦ε≦1.3 ・・・(数7) 尚、これら係数は、上記の式(数7)を満たすときに本
発明の効果が最も顕著に現れる。しかしながら、必ずし
もこれらの式を満たす必要はなく、0次回折光の一部な
いし全部が遮光されれば良い。
【0098】また、δ及びεを設定するに当たり、パタ
ーン転写シミュレータ1108により最もコントラスト
の高い空間フィルターのδ及びεの値が選定される。
【0099】図23にδ及びεの値を変えたときのコン
トラストをしめす。この図によればδが0.8εが1.
1の時最も良好なコントラストが得られる。しかし、こ
の値の時のみ良好なコントラストが得られるものでない
ことは図23から明らかである。
【0100】ここで結像レンズ(縮小投影光学系)32
00の射出側3204の開口数をNAO、同じ3204
の位置での光源の像を投影したものの開口数をNALと
する。ここでNAL/NAOを空間コヒーレンス度σと
定義する。図24に、このσとコントラストの関係を示
す。σが0.9程度の時最も良好なコントラストが得ら
れている。しかし、σが0.9より多少ズレたとして
も、高コントラストは得られる。
【0101】本発明の目的が最も顕著に達成されるの
は、図13に示した光源空間フィルター3301及び結
像空間フィルター3302を用いた場合であるが、本発
明の目的は0次回折光の一部あるいは全部を遮光するこ
とによって達成されるため、図14から図17に示した
空間フィルターを用いても高コントラストの回路パター
ンをウエハ上に結像させることができる。図14から図
17に示した空間フィルターでは、図に示した斜線部が
遮光部である。ただし、図13及び図14のうちで
れぞれ右端に示した図は 位置関係を示すために、結像
空間フィルタ面上に光源空間フィルタの像が投影された
状態を示した図である。
【0102】なお、パターン転写系3000は、Hgラ
ンプ3101、色フィルター3102、集光レンズ31
03、インテグレータ3104及びコンデンサレンズ3
106より構成される光源部3100と、結像レンズ3
201より構成される結像光学系3200と、光源空間
フィルター3301、結像空間フィルター3302、光
源空間フィルター3301を制御する光源空間フィルタ
制御部(調整部)3303、結像空間フィルター330
2を制御する結像空間フィルタ制御部(調整部)330
4並びにパターン転写シミュレータ1108から得られ
るDLO,DLI,DIO,DII等の指令信号に基い
て光源空間フィルタ制御部(調整部)3303、結像空
間フィルタ制御部(調整部)3304及び位置決めマー
ク検出部3403に制御信号を送出して全体を制御する
全体制御部3305より構成される空間フィルター制御
系(調整系)3300と、マスク100を載置するマス
クステージ3401、ウエハ200を載置するウェハス
テージ3402、ウエハ上の位置決めマークを検出する
位置決めマーク検出部3403、位置決めマーク検出部
3403からの指令でマスクステージ3304を制御す
るマスクステージ制御系3404及び位置決めマーク検
出部3403からの指令でウエハステージ3402を制
御するウエハステージ制御系3405より構成される位
置決め部3400とにより構成される。
【0103】上記構成により次のように動作する。即
ち、マスク製作系2000で製作されたマスク100
は、マスクステージ3401に載置され、光源部310
0により照明される。マスク100を透過して結像空間
フィルタ3302上に到達した光源部3100内の光源
空間フィルター3301からの0次回折光の一部が、結
像空間フィルター3302により遮光され、高次回折光
と0次回折光の一部が結像光学系(縮小投影レンズ)3
200を通してウエハ200上に回路パターンを結像す
る。
【0104】ここで、空間フィルターとして図13に示
したように、仮想の多数の点光源を配列して形成した輪
帯状のものを用いているのは光源に可干渉性を持たせる
ためである。干渉性は、時間的なものと空間的なものの
2つある。この時間的可干渉性は光源の波長の帯域であ
り、帯域の短い光ほど干渉性が高い。空間的干渉性は、
光源の大きさであり、本発明では、光源空間フィルター
3301の大きさに当たる。ところが、干渉性を上げる
ために光源の大きさを小さくすると、光源の光強度が小
さくなってしまい露光時間が長くなり、露光のスループ
ットが落ちる。
【0105】そこで、輪帯状の光源空間フィルター33
01を用いると、コンデンサレンズ3106および結像
レンズ3201を介して結像空間フィルタ3302の位
置に結像される光源空間フィルター3301の像は0次
回折光により形成される。つまり、輪帯状の光源空間フ
ィルター3301を用いることにより強度の強い、且つ
干渉性のある光源を実現できる。これは、位相差顕微鏡
において白色光から可干渉光を得るのに輪帯状の空間フ
ィルターを用いるのと同一のものであり、久保田著、波
動光学(岩波書店)に示されている。
【0106】光源空間フィルター3301が輪帯状の形
状をしているのには、もう一つの理由がある。先に説明
したように、転写したいウエハ上パターンの寸法とその
寸法のパターンを最もコントラスト高く転写する光源の
空間コヒーレンス度との間には図に示したような関係が
ある。そこで、転写したいパターンの寸法(ピッチ)に
合わせて空間コヒーレンス度を決定すると本発明の効果
は、顕著に現れる。すなわち光源空間フィルター330
1が輪帯状の形状をしているもう一つの理由は、光源空
間フィルター3301および結像空間フィルター330
2を輪帯に形成することで、空間コヒーレンス度すな
わち輪帯の大きさを制御し易くできるからである。しか
しながら、輪帯状光源と空間フィルターの輪帯半径(空
間コヒーレンス度)はできる限り大きい方が解像度は向
上することはいうまでもない。
【0107】また、本発明では、輪帯状光源も空間フィ
ルターも同心円としている。同心円状にすることによっ
て、MTFが転写すべき回路パターンに対して方向性を
持たせなくできる。様々な方向の回路パターンを有する
LSI回路パターンを転写する際にはMTFが方向性を
持たないことが重要である。更に同心円のフィルター
は、図17に示すような非同心円のフィルターに比べ、
レンズに複雑な収差が入りにくいという効果を持つ。
【0108】以上の効果は、0次回折光と高次回折光の
強度のバランスをとれれば達成できるので、結像空間フ
ィルター3302を省き、光源空間フィルター3301
のみでもやや低いが達成することができる。逆に、光源
空間フィルター3301を省き、結像空間フィルター3
302のみでも上記効果はやや低いものが達成すること
ができる。
【0109】次にパターンの形成方法について、更に具
体的に図18〜図22を用いて説明する。即ち、以上説
明したように、本発明の目的は、光源空間フィルター3
301及び結像空間フィルター3302を用いることに
より達成できるが、以下説明するようにマスクパターン
104を工夫することで更に本発明の効果を向上させる
ことができる。
【0110】マスク100上に形成する等しいピッチの
ラインスペースパターンのライン幅(すなわち光透過部
分の幅、光遮光部分の幅をスペース幅と定義する)を変
えた時結像光学系3200でウエハ200上に投影さ
れた回路パターンのコントラストはライン幅が小さくな
ると大きくなる。つまりピッチを変えずにライン幅を小
さくする、言い換えるとピッチを変えずにスペース幅を
大きくするとよい。ここでライン幅を小さくすると光強
度は小さくなるため、露光時間を長くする必要がでて来
る。そこで、マスク100上に形成する回路パターンの
ライン幅は、回路パターンを転写するのに必要なコント
ラストと露光時間とのかねあいで決定されるものであ
る。
【0111】従って、本発明による露光方法では、マス
クパターン104を形成するライン幅は一定にすること
が望ましい。そのため、幅の広いウエハパターン204
を形成したい場合は、工夫がいる。ここでこのライン幅
が一定にできず広くなった場合、結像面での光強度が周
辺のライン幅が一定のパターンに対し大きくなり、レジ
スト現像後の転写パターンの形状が本来得ようとする回
路パターンと大きくかけ離れたものとなってしまう。こ
れは、一部に光強度の大きい回路パターンがあった場
合、ここから回り込む光による影響と考えられる。
【0112】この広い回路パターンを正しく形成するに
は、光強度を周辺のライン幅一定の回路パターンと同じ
光強度で形成する必要がある。この広い回路パターンの
形成方法を図を用いて説明する。結像光学系3200を
用いて回路パターンを転写する際、結像光学系の分解能
より十分小さい回路パターンは解像できず、均一なもの
として結像される。上記の広い回路パターンを結像する
際は、この現象を利用する。即ち、本光学系の分解能以
下の微細パターンを図20、21に105、106、1
08で示すようにマスク100上に形成することで図1
8、19に示すように広い回路パターンをウエハ200
上に転写することができる。
【0113】図25はラインスペースパターンのピッチ
を変えた時のコントラストを示したものである。図25
のようにコントラストはピッチが小さくなると小さくな
る。
【0114】つまりピッチを小さくするとコントラスト
がほぼ0になる位置331がある。広い回路パターンの
全面を白くしたい場合、この331の位置のピッチのパ
ターンを用いるとよい。具体的には、解像したいパター
ンのピッチの1/2程度のパターンが最も良い。このピ
ッチの時、広い回路パターンの光強度が最小パターンの
光強度と同程度になる。
【0115】具体的には、図18に示したようなウエハ
パターン204を得ようという場合、図20に示したよ
うなマスクパターンを製作し、ネガレジストを使用する
か、図21に示したようなマスクパターンを製作し、ポ
ジレジストを使用すればよい。この場合、光を透過させ
たいパターン105、106、107、108は、図2
2に示したようなピッチの小さいパターンによって形成
される。また、これら105、106、107、108
のように広い範囲にわたって光を透過させたい場合のマ
スクパターン104は、パターン変換部1104で自動
生成され、必要に応じパターン転写シミュレータ110
8でシミュレートされる。
【0116】ここでの1/2ピッチのパターンはX方向
あるいはY方向の一方のみ1/2ピッチであれば良い。
もちろんX,Y両方向が1/2ピッチの格子パターンで
あっても良いのは言うまでもない。またピッチは必ずし
も1/2である必要はなく、ウエハパターン204上で
光強度が必要十分になる他のピッチであっても良い。
【0117】以上の方法により、極微細な回路パターン
と大きな回路パターンとが混在したマスクの場合であっ
ても1回の縮小投影露光で転写することができる。しか
しながら、極微細な回路パターンと大きな回路パターン
を2回以上の縮小投影露光で転写する場合は、以上の方
法による必要はなく、ライン幅の一定なパターンのみで
パターン104を形成できる。この場合は、パターン変
換部1104などのシステムが不用になるという効果を
有する。
【0118】以上説明したように、本発明による方法で
は、位相シフタを配置する必要がないのでパターン変換
部1104での処理が簡単であり、時間を省き、間違い
を減らすという効果がある。
【0119】また、本実施例では、一定のライン幅の回
路パターンを基本としてマスクパターンを変換したが、
メモリなど繰り返し部の多い回路パターンでは、転写シ
ミュレータ1108でシミュレーションしながら最適な
ウエハパターン204を得られるようなマスクパターン
104を求めても良い。つまりメモリセルごとに転写シ
ミュレータ1108でマスクパターン104を求めるわ
けである。
【0120】次にマスクパターンのウェハ上の転写メカ
ニズムについて、図1、図2、図3を用いて説明する。
図1(a)は、ガラス基板101上にクロム102によ
りマスクパターン104が形成されたマスク100の断
面図である。図1(b)の波形301は、マスクパター
ン104の結像パターンの強信号度分布である。波形3
01は0次回折光による波形302と高次回折光による
波形303に分けて考えれる。マスクパターン104が
図示したような微細なパターン105の場合、0次回折
光による波形302に対し高次回折光による波形303
が小さいため検出される波形301はコントラストAM
/AVは小さくなる。ここで、0次回折光を遮光するこ
とにより、波形302の成分を除けるため,検出波形は
波形303のようなコントラストの高いものになる。
【0121】また、バビネの原理によれば、0次回折光
以外の回折パターンでは隣合うパターンからの光はあた
かも隣合うパターンの位相が反転している(πずれてい
る)ように見えることになる。つまり、回折パターン上
で0次回折光を遮光すれば、ウエハ面上に結像する光
は、あたかも位相が反転している(πずれている)隣合
うパターンからの光が結像しているのと等価になる。こ
の技術思想に基いて図2及び図3に示すように回折像面
で遮光板324(結像空間フィルター3302)により
0次回折光の少なくとも一部を遮光することによって図
2及び図3に示すように位相の反転した回折光のみが結
像面に届くため、結像面の強度分布はコントラストの高
いものになる。
【0122】次にコントラスト向上メカニズムについて
説明する。即ち、一例として、図26に示したマスク上
に形成された回路パターンの転写結果を図27に示し、
図28にピッチPITを変えたときのコントラストの変
化を示す。従来の縮小投影露光方法では、342で示す
ようにコントラストがパターンサイズが極微細するに従
って急激に落ちるのに対して、本発明による縮小投影露
光方法では、341に示すようにコントラストが落ちな
いのが分かる。
【0123】図29に本発明による縮小投影露光方法の
焦点深度の評価例を示す。本発明によれば、343で示
すように、コントラストは±1.5μmの範囲で約80
%以上の値を示している。従来の縮小投影露光方法で
は、344で示すように、焦点ずれによりコントラスト
が急激に落ちている。このことは、本発明によりレジス
ト膜厚の厚いレジストに対応でき、結果として、高いア
スペクト比でレジストによるウエハパターンを形成でき
ることを示している。この結果、エッチング時にレジス
トの持ちがよく高アスペクト比のパターンを形成でき
る。
【0124】同様に図37に、本発明の焦点深度362
と位相シフタ法の焦点深度363を示す。両者はほぼ一
致し、本発明の焦点深度362は、従来の方法の焦点深
度361に比べて、十分に良好な結果を示している。
【0125】図30に光源としてi線より短波長のエキ
シマレーザを用いたいわゆるエキシマステッパの実施例
を示す。この実施例によれば、光源空間フィルター33
01の位置に輪帯状の形状になるようにエキシマレーザ
光を走査することで、光源空間フィルター3301の効
果が達成できる。この実施例によれば、光源空間フィル
ター3301の形状は、走査部を制御することで容易に
制御することができる。即ち、この実施例は、図8に示
す実施例の光源部3100に、さらに波長の短いKrF
(ふっ化クリプトン)等のガスを用いたエキシマレーザ
を用いた例である。このようにさらに短い波長の光を用
いることでさらに微細な回路パターンを転写することが
できる。この実施例では、他の波長のレーザを用いても
良いことは言うまでもない。この実施例の光源部310
0は、エキシマレーザ3111、シャッター3108、
ビームエキスパンダ3112、Xガルバノミラー311
3、Yガルバノミラー3114、インテグレータ310
4、インテグレータ冷却手段(図示せず)、コンデンサ
レンズ3106より構成され、空間フィルター部330
0は、走査制御系3311、液晶表示素子3312、液
晶制御系3313より構成され、図8に示す実施例の光
源空間フィルター調整系3303はXガルバノミラー3
113、Yガルバノミラー3114、走査制御系331
1に当たる。ここで、インテグレータ冷却手段3120
は、エキシマレーザの光がインテグレータに集中するこ
とによるインテグレータの温度の上昇を防ぐものであ
り、具体的には、冷却水を循環するものでもあるいは冷
却用の窒素ガス等を吹き付けるものであってもよい。そ
の他の構成要素は、図8に示す実施例に準じる。即ち、
この実施例では、光源空間フィルター3301の位置は
インテグレータ3104の位置になり、光源空間フィル
ター調整部3303内のXガバノミラー3113および
Yガルバノミラー3114を走査することにより光源空
間フィルター3301と同形上の輪帯状の光源を作る。
また、結像空間フィルター3302は、図8に示す実施
例で説明したように0次回折光の一部あるいは全部を遮
光する形状に液晶制御系3313により輪帯状の遮光部
が液晶表示素子3312上に形成される。従って、液晶
表示素子3303の分解能は上記の輪帯状の形状を形成
できるに必要十分な精度を持つ必要がある。また、結像
空間フィルターを形成できれば良いわけであり、液晶表
示素子でなくても他の例えば始めから、輪帯状に遮光す
るように形成された金属板であっても、ガラス上に輪帯
上の遮光膜を形成したものであってもよい。
【0126】さらに、本実施例では、エキシマレーザ光
は、結像空間フィルター3302上では1点に光は集光
する。光源空間フィルター上で輪帯上に走査することに
よってはじめて,結像空間フィルター上で輪帯状の形状
になる。そこで、光源空間フィルター上の走査に合わせ
て、結像空間フィルター上では各点上のみ遮光すれば、
本発明の目的は達成できる。これにより、光を遮光し過
ぎないので、露光時間を短くできスループットを上げる
ことができるという効果がある。ところで、マスク10
0をマスクステージ3401上に載置し、マスクステー
ジ制御系3404によりマスクステージ3401を制御
してマスク100を基準位置に位置決めし、その後ウエ
ハ100上のアライメントマークの位置は、位置決めマ
ーク検出部3403により検出され、該検出信号に基い
てウエハステージ制御系3405によりウエハステージ
3402を制御し、マスク100とウエハ200とを位
置合わせする。位置合わせ後、シャッター3108が開
き、光源空間フィルター調整部3303により輪帯状の
光源を作ることにより、マスク100が照明され、ウエ
ハ200上にマスクパターンが転写されウエハパターン
が形成される。
【0127】この実施例では、エキシマレーザ3111
からの光は単波長であり波長帯域が極端に狭いことによ
強い干渉性を持つためこのままでは露光用の光源とし
て用いることはできない。したがって、露光用の光源と
してエキシマレーザを用いるためには この干渉性を適
度な値に落とす必要があり、光源空間フィルター330
1上にエキシマレーザを走査することで干渉性を低減す
ると共に輪帯状の光源を作ることにより、エキシマレー
ザの強い干渉性を低減することと光源空間フィルタの効
果とを同時に達成されるという効果もある。
【0128】特に本発明においては、露光フィールド内
(露光領域内)で一様な照明ができれば良く、仮想の多
数の点光源を配列して形成された輪帯状照明を必ずしも
同時に照明する必要はなく、複数に時分割して実現して
も、前記実施例のように走査することによって実現して
もよいことは明らかである。また、多数の点光源を配列
して形成された輪帯状照明を複数に分割して実現しても
良いことは明らかである。
【0129】以上説明したように、本発明は、大きい回
路パターン部と小さい回路パターン部を2回に分けて露
光することも可能である。更に、マスク上の回路パター
ンの少なくとも一部(一部あるいは全部)に、位相シフ
タを配置したマスクを用いることもできる。この場合、
輪帯光源を用いることで、レチクルに入射する照明光の
入射角度の中心値が大きくなるため、位相シフタによる
位相ズレをπとするためには、位相シフタの厚さを多少
薄くする必要が有る。この値は入射角度θを用いて算出
される。
【0130】
【数8】 (2m+1)π=(d/cosθ)・(n/λ)・2π (数8) 但し、mは整数、dは位相シフタの厚さ、nは位相シフ
タの屈折率、λは露光波長である。
【0131】このように、本発明は、従来技術の露光装
置、或いは位相シフタ等を組み合わせて用いることによ
り、様々な回路パターンに対応が可能になる等の新しい
効果を生むものである。
【0132】また、本発明を実施するにあたっては、レ
チクルに照射される光の入射角度が大きくなるため、マ
スク上のクロム等の回路パターンの厚さが問題になる。
つまり、照射角度によっては、マスク上のクロム等の回
路パターンの厚さによる影ができてしまうためである。
従って、本発明を実施する上で、正確な転写パターン寸
法を得るためには、マスク上のクロム等の回路パターン
の厚さが薄い方が望ましい。従って、クロム等の回路パ
ターンの厚さをdm、転写パターンの許容値をpc とす
ると(数9)式を満たす必要が有る。
【0133】
【数9】dm≦pc/l (数9)但し、lは縮小投
影レンズの縮小率である。
【0134】これを実現するためには、クロムよりも透
過率の低い他の材料でマスクをパターニングする必要が
ある。しかし、照明の入射角度による寸法変化を考慮し
てマスクの回路パターンの寸法を決定すれば、上記課題
を低減することができる。
【0135】更に、マスクの透過部に、使用している入
射角度で入射する光束の透過率が最大になるようなコー
ティングを施すと、露光量が大きくなり、露光に要する
時間を短縮することができる。
【0136】なお、本発明は、前記の如く波動性を利用
しているので、電子線、X線を用いた露光装置に適用可
能であることは明らかである。
【0137】
【発明の効果】本発明は、マスクパターンを転写する
際、0次回折光と、回折光の光強度のアンバランスを回
避できるため、従来通りの白黒のマスクパターンによ
り、位相シフタを用いたのと同等以上の分解能で露光で
きるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するためにマスクに形成さ
れた回路パターンによる光の回折現象を示す図である。
【図2】本発明の原理を説明するための図である。
【図3】図2と同様に本発明の原理を説明するための図
である。
【図4】本発明に係る縮小投影露光装置における露光系
の一実施例を示す概略構成斜視図である。
【図5】本発明に係る露光系において光源空間フィルタ
と結像空間フィルタの配置関係を示す断面図である。
【図6】図5と同様に、本発明に係る露光系において結
像空間フィルタの配置関係を示す断面図である。
【図7】従来の縮小投影露光装置におけるマスク上の回
路パターンの結像関係を示す図である。
【図8】本発明に係る露光システム全体の一実施例を示
す構成図である。
【図9】本発明に係る露光系における光源空間フィルタ
を有するインテグレータの第1の実施例を示す斜視図で
ある。
【図10】本発明に係る露光系における光源空間フィル
タを有するインテグレータの第2の実施例を示す斜視図
である。
【図11】本発明に係る露光系における結像空間フィル
タを有する結像レンズの第1の実施例を示す斜視図であ
る。
【図12】本発明に係る露光系における結像空間フィル
タを有する結像レンズの第2の実施例を示す斜視図であ
る。
【図13】本発明に係る第1の実施例の光源空間フィル
タと第1の実施例の結像空間フィルタとの関係を示す平
面図である。
【図14】本発明に係る第2の実施例の光源空間フィル
タと第2の実施例の結像空間フィルタとの関係を示す平
面図である。
【図15】本発明に係る第3の実施例の光源空間フィル
タと第3の実施例の結像空間フィルタとを示す平面図で
ある。
【図16】本発明に係る第4の実施例の光源空間フィル
タと第4の実施例の結像空間フィルタとを示す平面図で
ある。
【図17】本発明に係る第5の実施例の光源空間フィル
タと第5の実施例の結像空間フィルタとの関係を示す平
面図である。
【図18】本発明に係るウエハ上に転写されるウェハパ
ターンの一例を示す平面図及び断面図である。
【図19】本発明に係るウエハ上に転写されるウェハパ
ターンの他の例を示す平面図及び断面図である。
【図20】本発明に係る図18に示すウェハパターンを
得るためのマスクパターンの一例を示す平面図及び断面
図である。
【図21】本発明に係る図19に示すウェハパターンを
得るためのマスクパターンの一例を示す平面図及び断面
図である。
【図22】本発明に係るマスクパターンの様々な形態を
示した図である。
【図23】本発明の空間フィルタに関係するδ,εとウ
エハ上でのコントラストとの関係を示す図である。
【図24】本発明の空間フィルタに関係するσとウエハ
上でのコントラストとの関係を示す図である。
【図25】本発明に係るマスク上の回路パターンのピッ
チとウエハ上でのコントラストとの関係を示す図であ
る。
【図26】本発明に係るマスク上の回路パターンの一例
を示す平面図である。
【図27】本発明により図27に回路パターンの転写結
果を示す図である。
【図28】本発明に係るマスク上に形成された極微細な
回路パターンのピッチとウエハ上でのコントラストとの
関係を示した図である。
【図29】本発明に係る焦点深度とコントラストとの関
係を示した図である。
【図30】本発明に係る露光システム全体の他の一実施
例を示す構成図である。
【図31】本発明によるシステムのレスポンス関数を示
す図である。
【図32】本発明の光源と空間フィルターの相関関数の
説明図である。
【図33】従来例の光源と空間フィルターの相関関数の
説明図である。
【図34】光源と空間フィルターの相関関数の算出方法
の説明図である。
【図35】光源と空間フィルターの相関関数の算出方法
の説明図である。
【図36】本発明のOTFの算出結果を示す図である。
【図37】本発明の焦点深度を示す図である。
【図38】輪帯状光源と輪帯状フィルターの効果を説明
する図である。
【図39】輪帯状フィルターを示す図である。
【図40】輪帯状光源と輪帯状フィルターの実施例を示
す図である。
【図41】輪帯状光源と輪帯状フィルターの強度分布の
一実施例を示す図である。
【図42】輪帯状光源と輪帯状フィルターの強度分布の
他の実施例を示す図である。
【図43】輪帯状光源と輪帯状フィルターの他の実施例
を示す図である。
【図44】MTFカーブを示す図である。
【図45】MTFカーブを示す図である。
【図46】輪帯状光源と輪帯状フィルターの他の実施例
を示す図である。
【図47】図46の光源の実施例のブロック図を示す図
である。
【図48】インテグレータの一実施例を示す図である。
【図49】輪帯状光源と輪帯状フィルターの他の実施例
を示す図である。
【符号の説明】
1000…パターン生成系、2000…マスク製作系、3000…露
光系 3101…Hgランプ、3104…インテグレータ、3301…光源
空間フィルタ(輪帯状) 100…マスク、3201…結像レンズ、3302…結像空間フィ
ルタ、200…ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/30 528 (72)発明者 押田 良忠 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 生産技術研究所内 (72)発明者 芝 正孝 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 生産技術研究所内 (72)発明者 吉武 康裕 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 生産技術研究所内 (72)発明者 村山 誠 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 生産技術研究所内

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の光源から発射したエキシマレーザを
    ガルバノミラーを用いて光インテグレータ上で輪帯状に
    走査することにより干渉性を低減して第一のマスクに照
    射することにより該第一のマスクに形成された微細な
    一のパターンをウエハ上に転写して該ウェハを処理する
    ことにより第一の回路パターンを形成する工程と、 第二の光源からの光を第二のマスクに照射して該第二の
    マスクに形成された前記第一のパターンより大きな第二
    のパターンを前記ウエハ上に転写し該ウェハを処理する
    ことにより第二の回路パターンを形成する工程と、 を含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エキシマレーザはKrF(ふっ化クリ
    プトン)エキシマレーザであることを特徴とする請求項
    1記載の半導体デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記回路パターンは0.2マイクロメート
    ル以下の線幅を含む回路パターンであることを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体デバイスの製造方法。
  4. 【請求項4】 第一の光源から出射したエキシマレーザを
    ガルバノミラーを用いて光インテグレータ上で輪帯状に
    走査することにより干渉性を低減して第一のマスクに
    射することにより該第一のマスクに形成された微細な
    一のパターンをレジストが塗布されたウエハ上に転写し
    て該ウェハをエッチング処理することにより前記ウェハ
    上に0.2マイクロメートル以下の線幅を含む第一の回
    路パターンを形成する工程と、 第二の光源からの光を第二のマスクに照射することによ
    り該第二のマスクに形成された前記第一のパターンより
    大きな第二のパターンをレジストが塗布された前記ウエ
    ハ上に転写して該ウェハをエッチング処理することによ
    り前記ウェハ上に第二の回路パターンを形成する工程
    と、 を含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記エキシマレーザはKrF(ふっ化クリ
    プトン)エキシマレーザであることを特徴とする請求項
    記載の半導体デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 第一の光源から出射したエキシマレーザ
    ガルバノミラーを用いて走査することにより干渉性を低
    減して光インテグレータ上に輪帯状に照射し 該光イン
    テグレータを透過したエキシマレーザを第一のマスクに
    照射し、該エキシマレーザを照射した前記マスクの回折
    光像を結像光学系を介して0次回折光と回折光との光量
    のバランスを調整した状態でレジストが塗布されたウェ
    ハ上に結像させることにより前記ウエハ上に塗布された
    レジストを露光し、該レジストを露光したウエハを処理
    することにより該ウエハ上に線幅が0.2マイクロメー
    トル以下のパターンを含む第一のパターンを形成する工
    程と、第二の光源からの光を第二のマスクに照射して該
    第二のマスクのパターンを前記ウエハ上に転写すること
    により前記ウェハ上に前記第1のパターンより大きな
    二のパターンを形成する工程とを備えたことを特徴とす
    る半導体デバイスの製造方法。
  7. 【請求項7】 第一の光源から出射したエキシマレーザ
    ガルバノミラーを用いて走査することにより干渉性を低
    減して光インテグレータ上に輪帯状に照射し 該光イン
    テグレータを透過したエキシマレーザを第一のマスクに
    照射し、該照射による前記第一のマスクからの0次回折
    光と回折光との光量のバランスを調整した状態で前記第
    一のマスクの像をウェハ上に結像することにより前記第
    一のマスクのパターンをウエハ上に転写して該ウェハ上
    微細な第一のパターンを形成する工程と、第二の光源
    からの光を第二のマスクに照射して該第二のマスクのパ
    ターンを前記ウエハ上に転写することにより前記ウェハ
    上に前記第一のパターンより大きな第二のパターンを形
    成する工程とを備えたことを特徴とする半導体デバイス
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第一の光源から出射したエキシマレー
    ザを第一のマスクに輪帯状に干渉性を低減して照射する
    ことを特徴とする請求項又はに記載の半導体デバイ
    スの製造方法。
  9. 【請求項9】 第1の光源からのエキシマレーザをガルバ
    ノミラーを用いて光インテグレータ上で輪帯状に走査す
    ることにより干渉性を低減して第一のマスクに照射し該
    第一のマスクに形成された第一のパターンをウエハ上に
    転写して該ウェハを処理することにより形成した微細な
    第一の回路パターンと、第二の光源からの光を第二のマ
    スクに照射して該第二のマスクに形成された第二のパタ
    ーンを前記ウエハ上に転写し該ウェハを処理することに
    より形成した前記第一の回路パターンより大きな第二の
    回路パターンとを有することを特徴とする半導体デバイ
    ス。
  10. 【請求項10】 第一の光源から出射したエキシマレーザ
    をガルバノミラーを用いて走査することにより干渉性を
    低減して光インテグレータ上に輪帯状に照射して該光イ
    ンテグレータを透過したエキシマレーザを第一のマスク
    照射することによる前記第一のマスクからの0次回折
    光と回折光との光量のバランスを調整した状態で前記第
    一のマスクの像をウェハ上に結像させて前記第一のマス
    クのパターンをウエハ上に転写して形成した微細な第一
    のパターンと、第二の光源からの光を第二のマスクに照
    射して該第二のマスクのパターンを前記ウエハ上に転写
    することにより形成した前記第一のパターンより大きな
    第二のパターンとを有することを特徴とする半導体デバ
    イス。
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