JP3317946B2 - 消耗電極式交流アーク溶接機 - Google Patents

消耗電極式交流アーク溶接機

Info

Publication number
JP3317946B2
JP3317946B2 JP36854199A JP36854199A JP3317946B2 JP 3317946 B2 JP3317946 B2 JP 3317946B2 JP 36854199 A JP36854199 A JP 36854199A JP 36854199 A JP36854199 A JP 36854199A JP 3317946 B2 JP3317946 B2 JP 3317946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarity
positive
switching element
reverse polarity
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36854199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000141040A (ja
Inventor
朗子 植田
直樹 河合
順紀 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP36854199A priority Critical patent/JP3317946B2/ja
Publication of JP2000141040A publication Critical patent/JP2000141040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3317946B2 publication Critical patent/JP3317946B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接出力を消耗電
極である溶接用ワイヤの電位が被溶接物である母材に対
して+である逆極性の期間と、−である正極性の期間と
を交互に繰り返す交流波形とし、これにより溶接部の溶
け込み深さを調節したり、溶接ビードの形状を調節する
消耗電極式交流アーク溶接機に関し、特に極性切り換え
時に一旦消滅する溶接アークの再発生(再点弧)を容易
にするための補助電源回路を設けたものに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の消耗電極式交流アーク溶接機の補
助電源回路の構成図の一例を図4に示す。図4は特開昭
58−163578号にて提案されたものである。図4におい
て、4は第1の逆極性用直流電源、5は第1の正極性用
直流電源、8は第1の逆極性用スイッチング素子、9は
第1の正極性用スイッチング素子、11は溶接機の出力端
子、12は通電用コンタクトチップ、13は消耗電極である
溶接用ワイヤ、14は溶接アーク、15は被溶接物である母
材、20は制御回路部、23はリアクトルで、以上の基本構
成要素に加えて181 の第2の逆極性用直流電源、182 の
第2の逆極性用スイッチング素子、183 の第1の抵抗、
191 の第2の正極性用直流電源、192 の第2の正極性用
スイッチング素子の構成要素を有し、これらにより極性
切り換え時に一旦消滅する溶接アークの再点弧を容易に
するための補助電源回路を構成している。そして、逆極
性出力期間中は第1および第2の逆極性用スイッチング
素子8および182 が同時に導通状態(ON状態)とな
り、正極性出力期間中は第1および第2の正極性用スイ
ッチング素子9および192 が同時にONとなるものであ
る。
【0003】今、正極性から逆極性に反転した直後は、
溶接アーク14が一旦消滅しているので溶接機の出力端子
11の外部はオープン状態と成っており、第1および第2
の逆極性用スイッチング素子8および182 は双方ともO
N状態と成っている。しかし、第2の逆極性用直流電源
181 の電圧値の方が第1の逆極性用直流電源4の電圧値
よりも数倍高く設計されているので、ワイヤ13と母材15
間の電圧は第2の逆極性用直流電源181 の高い電圧が印
加され、一旦消滅していたアークは再点弧してアーク再
生する。アーク再生するとアーク電流が流れ第1の抵抗
183 により電圧降下が発生し、アーク電流を供給する大
部分は第1の逆極性用直流電源4から第1の逆極性用ス
イッチング素子8を経由して溶接アーク14に供給され
る。
【0004】次に逆極性から正極性に反転した直後も、
同様にアークが一旦消滅しているので溶接機の出力端子
11の外部はオープン状態となっている。このとき、第1
および第2の正極性用スイッチング素子9および192 は
ほぼ同時にON状態となり、第2の正極性用直流電源19
1 の方が高電圧に設計されているので、ワイヤ13と母材
15の間の電圧は第2の正極性用直流電源191 の高い電圧
が印加され、アークは再点弧してアーク再生する。アー
ク再生するとアーク電流が流れ第1の抵抗183により電
圧降下が発生し、アーク電流を供給する大部分は第1の
正極性用直流電源5から第1の正極性用スイッチング素
子9を経由して溶接アーク14に供給される。以上が従来
例の図4の動作である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4の従来例は基本的
に消耗電極式交流アーク溶接機の極性反転時にアーク再
生、その円滑維持を行うものであるが、実用に当たって
は数々の課題がある。まず、第1に第1の抵抗183 には
溶接中の大部分の期間第2の逆極性用直流電源181 また
は第2の正極性用直流電源191 から溶接アーク14にアー
ク電流を供給する結果、極めて電力消費が大となり、こ
れに耐える容量のものを選定すると、極めて大形、高価
なものを用いなければならない。
【0006】また、これを防ぐために第2の逆極性用ス
イッチング素子182 および第2の正極性用スイッチング
素子192 のONの期間を極性反転時の短時間としても、
この短時間の値を市場で問題ない値に決定するのは困難
で広範囲な適用を阻害する恐れがある。第2に極性切り
換え直後に第2の逆極性用直流電源181 または第2の正
極性用直流電源191 から溶接アークに供給する再点弧の
ための出力は約200 V以上の高電圧であるとともに、再
点弧した後のアークの安定維持を図るため、急峻な電流
の立ち上がりが要求される。このためには第2の逆極性
用直流電源181 および第2の正極性用直流電源191 の電
源内部インピーダンス値を低く設計する必要があり、結
果として第2の逆極性用直流電源181 および第2の正極
性用直流電源191は大容量、高価なものを準備しなけれ
ばならない。
【0007】以上のように、図4の従来例は消耗電極式
交流アーク溶接機において安定再点弧し、アーク維持す
る補助電源回路を提案するものであるが、大容量、高価
なものとなる欠点を有していた。本発明は、極性反転時
のアーク再生、円滑維持を行う補助電源回路の大容量、
高価格などの問題を解決する消耗電極式交流アーク溶接
機を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の消耗電極式交流アーク溶接機は、第1の逆
極性用直流電源と、これに並列接続された逆極性用コン
デンサと、第1の正極性用直流電源と、これに並列接続
された正極性用コンデンサとを具備し、前記第1の逆極
性用直流電源を第1の逆極性用スイッチング素子を介し
て溶接アークに逆極性出力を供給するとともに前記第1
の正極性用直流電源を第1の正極性用スイッチング素子
を介して溶接アークに正極性出力を供給するように接続
して前記第1の逆極性用スイッチング素子と前記第1の
正極性用スイッチング素子とを交互に導通常体(ON状
態)にして、溶接アークに交流出力を供給する消耗電極
式交流アーク溶接機であって、第2の逆極性用直流電源
に並列に逆極性平滑用コンデンサを接続しこの第2の逆
極性用直流電源を第2の逆極性用スイッチング素子と第
1の抵抗とを介して前記逆極性用コンデンサを充電する
ように接続した逆極性重畳回路部と、第2の正極性用直
流電源に並列に正極性平滑用コンデンサを接続しこの第
2の正極性用直流電源を第2の正極性用スイッチング素
子と第2の抵抗とを介して前記正極性用コンデンサを充
電するように接続した正極性重畳回路部と、前記第2の
正極性用スイッチング素子のON−OFF信号を、前記
第1の逆極性用スイッチング素子のON−OFF信号に
対して遅れ時間を設けて供給し、前記第2の逆極性用ス
イッチング素子のON−OFF信号を、前記第1の正極
性用スイッチング素子のON−OFF信号に対して遅れ
時間を設けて供給する制御回路部とを設けたことを特徴
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、従来例のものと同一機能の
ものについては同一符号を付す。図1は本発明のアーク
溶接機を示す。図1において、1はアーク溶接機の電源
入力端子、2は電源入力端子1に接続されたインバータ
制御部、3はインバータ制御部2に接続された主変圧
器、4は主変圧器3により駆動されて逆極性出力を発生
する第1の逆極性用直流電源、5は主変圧器3により駆
動されて正極性出力を発生する第1の正極性直流電源、
6は第1の逆極性用直流電源4に並列接続された逆極性
用コンデンサ、7は第1の正極性用直流電源5に並列接
続された正極性用コンデンサ、8は第1の逆極性用直流
電源4の出力を溶接アークに逆極性出力として供給する
ように接続された第1の逆極性用スイッチング素子、9
は第1の正極性用直流電源5の出力を溶接アークに正極
性出力として供給するように接続された第1の正極性用
のスイッチング素子、10は溶接電流検出器、11は溶接機
の出力端子、12は通電用コンタクトチップ、13は消耗電
極である溶接用ワイヤー、14は溶接アーク、15は被溶接
物である母材、16は第1の逆極性用スイッチング素子8
に介装されたダイオード、17は第1の正極性用スイッチ
ング素子9に介装されたダイオードである。
【0010】18は逆極性重量回路部で、第2の逆極性用
直流電源181 を第2の逆極性用スイッチング素子182 と
第1の抵抗183 を介して逆極性用コンデンサ6を充電す
るように接続する。184 は第2の逆極性用スイッチング
素子182 に第2の逆極性用直流電源181 に電流を流す方
向に並列接続された第1のダイオード、185 は第2の逆
極性用直流電源181 に並列接続された平滑用コンデンサ
である。19は正極性重畳回路部で、第2の正極性用直流
電源191 を第2の正極性用スイッチング素子192 と第2
の抵抗193 を介して正極性用コンデンサ7を充電するよ
うに接続する。194 は第2の正極性用スイッチング素子
192 に第2の正極性用直流電源191 に電流を流す方向に
並列接続された第2のダイオード、195 は第2の正極性
用直流電源191 に並列接続された平滑用コンデンサであ
る。
【0011】20は制御回路部で、第1および第2の逆極
性用スイッチング素子8,182 や第1および第2の正極
性用スイッチング素子9,192 にON−OFF信号を供
給したり、インバータ制御部2を制御したりなどの全体
の制御を行う。21は溶接電流検出器10に接続された溶接
電流検出部で、溶接電流の検出信号を制御回路部20に入
力する。22は溶接開始、停止を指示する溶接起動信号を
作成し、制御回路部20に入力するトーチスイッチで、こ
のトーチスイッチ22がOFFして溶接起動信号が停止を
指示している間は溶接電流検出部21は溶接電流のOFF
を検出し、トーチスイッチ22がONして溶接起動信号が
溶接実行を指示している間は溶接電流検出部21は溶接電
流のONを検出することになる。23はリアクトルであ
る。
【0012】上記のように構成されたアーク溶接機にお
いて、その動作を図2の動作タイミング図を参照して説
明する。図2において、時刻tP0で正極性から逆極性に
移ったとする。このとき、溶接アーク14は極姓反転によ
り一旦消滅するが、時刻tP0以前に逆極性用コンデンサ
6に充電電圧VCPとしてVP の電位まで充電されていた
電荷が第1の逆極性用スイッチング素子8がONするこ
とにより溶接用ワイヤ13と母材15間に印加され、消滅し
ていた溶接アーク14が逆極性で再点弧して再アーク発生
をする。再アーク発生後は制御回路部20およびインバー
タ制御部2などの動作により逆極性パルスアーク溶接の
出力制御を行い、逆極性電流としてベース電流IB 、パ
ルスピーク電流Ip の出力を時刻tP2、tP3と時間区分
して供給する。これと並行して時刻tP1において制御回
路部20の働きにより第2の正極性用スイッチング素子19
2 がONして第2の正極性用直流電源191 が正極性用コ
ンデンサ7の充電電圧VCNを所定のVN の電圧まで充電
する。
【0013】tP0からtN0までの逆極性出力期間TEP
は第1の正極性用スイッチング素子9が非導通OFFし
ているので正極性用コンデンサ7に充電された電荷は溶
接アーク14には放電しない。したがって正極性用コンデ
ンサ7への充電電流IN2は図2に示すように充電を完了
すると流れなくなり、次の正極性出力期間TENを迎える
までは正極性用コンデンサ7の電圧は所定のVN の値を
保持する。
【0014】逆極性出力期間TEPが完了し、第1の逆極
性用スイッチング素子8および第2の逆極性用スイッチ
ング素子182 がOFFして溶接機出力が逆極性から正極
性に転じる時刻tN0において、溶接アーク14は再び一旦
消滅する。このとき、同時に第1の正極性用スイッチン
グ素子9がONするので逆極性出力期間TEPにVN の電
圧まで充電されていた正極性用コンデンサ7の電荷は第
1の正極性用スイッチング素子9を経由して溶接用ワイ
ヤ13と母材15間に印加され、正極性のアークを再発生さ
せる。アーク再点弧の後は制御回路部20およびインバー
タ制御部2などの働きにより正極性電流IENを溶接アー
ク14に供給する。これと並行してtN0の直後の時刻tN1
から制御回路部20の働きにより第2の逆極性用スイッチ
ング素子182 がONして第2の逆極性用直流電源181 が
逆極性用コンデンサ6の充電電圧VCPを所定のVP の電
圧まで充電する。
【0015】tN0からtP0までの正極性出力期間TEN
は第1の逆極性用スイッチング素子8が非導通OFFし
ているので逆極性用コンデンサ6に充電された電荷は溶
接アーク14には放電しない。したがって、逆極性用コン
デンサ6への充電電流IP2は図2に示すように充電を完
了すると流れなくなり、次の逆極性出力期間TEPを迎え
るまでは逆極性用コンデンサ6の電圧は所定のVP の値
を保持する。
【0016】以上が交流アーク溶接の1交流周期TPN
のTEPおよびTEN期間における図1の構成例の動作であ
る。このTPN周期を溶接終了まで繰り返し、交流アーク
溶接が円滑に実現される。図2で、IPPは逆極性の平均
溶接電流、INPは正極性の平均溶接電流を示す。なお、
逆極性用コンデンサ6および正極性用コンデンサ7を充
電する電源としては本実施例では主変圧器3および逆極
性重畳回路部18または正極性重畳回路部19の他にリアク
トル23の誘起電圧による回生電流が有る。これは回生電
流の増減に応じてリアクトル23両端に電圧が発生し、こ
の電圧が逆極性用コンデンサ6または正極性用コンデン
サ7を充電する。たとえばリアクトル23の通電用コンタ
クトチップ12側が+となるように誘起電圧が発生した場
合、これによる回生電流はリアクトル23→通電用コンタ
クトチップ12→溶接用ワイヤ13→溶接アーク14→母材15
→正極性用コンデンサ7→ダイオード17→リアクトル23
というループを流れ、正極性用コンデンサ7を充電する
ように働く。逆にリアクトル23の通電用コンタクトチッ
プ12側が−となるように誘起電圧が発生した場合、これ
による回生電流はリアクトル23→ダイオード16→逆極性
用コンデンサ6→母材15→溶接アーク14→溶接用ワイヤ
13→通電用コンタクトチップ12→リアクトル23というル
ープを流れ、逆極性コンデンサ6を充電するように働
く。
【0017】非消耗電極式アーク溶接の交流TIG溶接
分野では再点弧電圧の低いアルゴンガスをシールドガス
を用いるので、本実施例の逆極性重畳回路部18および正
極性重畳回路部19を用いずともリアクトル23の誘起エネ
ルギーを逆極性用コンデンサ6または正極性用コンデン
サ7に貯え、これを再点弧エネルギーとして利用してい
るTIG溶接機は従来例として知られている。このよう
なTIG溶接機では本実施例のような逆極性重畳回路部
18および正極性重畳回路部19が不要であるので安価に交
流アーク溶接機を実現できる反面、逆極性用コンデンサ
6および正極性用コンデンサ7の充電電圧値を制御する
ことが困難である欠点を有する。
【0018】また、逆極性用コンデンサ6および正極性
用コンデンサ7の充電電圧値を上昇させる主因は溶接機
の出力端子11から溶接施工現場の通電用コンタクトチッ
プ12および母材15を設置している場所までの延長出力ケ
ーブルの長さ、巻状況などが有り、この延長ケーブルの
インダクタンス分による誘起エネルギーは事実上リアク
トル23のインダクタンス分を大にすることに等価であ
る。この結果、逆極性用コンデンサ6および正極性用コ
ンデンサ7を過充電として極めて高い電圧値まで充電
し、第1の逆極性用スイッチング素子8または第1の正
極性用スイッチング素子9を耐圧破壊させる原因とな
る。これを防ぐために従来は延長ケーブルの使用長を制
限したり、逆極性用コンデンサ6および性極性用コンデ
ンサ7の充電電圧を検出して過充電となった場合、機器
停止させて需要家の使用を制限して対処してきた。
【0019】本実施例では、逆極性用コンデンサ6およ
び正極性用コンデンサ7が過充電となった場合、第2の
逆極性用スイッチング素子182 に並列に第1のダイオー
ド184 を、第2の正極性用スイッチング素子192 に並列
に第2のダイオード194 を図1に示す方向に接続するこ
とにより、過充電となった電荷が第1のダイオード184
または第2のダイオード194 を経由して逆極性重畳回路
部18または正極性重畳回路部19の平滑用コンデンサ185
または平滑用コンデンサ195 にバイパスされ、この結
果、逆極性用コンデンサ6または正極性用コンデンサ7
が過充電となって第1の逆極性用スイッチング素子8ま
たは正極性用スイッチング素子9をはじめとする溶接機
の主要半導体を耐圧破壊させることがなく、溶接機の使
用範囲を拡大する利点もある。
【0020】また、本実施例の主旨はたとえば逆極性出
力時には休止している正極性用コンデンサ7を充電し、
正極性出力時には休止している逆極性用コンデンサ6を
充電して最小容量の逆極性重畳回路部18、正極性重畳回
路部19によって効率良く極性反転時のアーク再点弧を行
わせることにある。したがって、第1の逆極性用スイッ
チング素子8のON期間と第2の正極性用スイッチング
素子192 のON期間、および第1の正極性用スイッチン
グ素子9のON期間と第2の逆極性用スイッチング素子
182 のON期間とを正確に一致させる必要はなく、それ
ぞれが若干の遅れ時間を有していても本実施例の主旨に
差異はない。
【0021】さらに、商品化にあたっては不必要な再点
弧電圧が溶接機出力端子間に印加されて発生する事故を
防ぐために、溶接起動信号または溶接電流検出信号との
インターロックをとるなどの応用が種々に考えられる。
図3の制御回路20の構成例はその応用の一例を示す。図
3において、201 は交流溶接制御部、202 はクロック回
路部である。203 および204 は論理積素子で、それぞれ
一方の入力は交流溶接制御部201 の出力VQPO およびV
QNO に接続されるとともに、他方の入力は接地抵抗205
の他端に接続され、かつそれぞれの出力VQP1 およびV
QN1 は第1の逆極性用スイッチング素子8および第1の
正極性用スイッチング素子9に接続されてスイッチング
素子のON−OFF制御をする。206 および207 は選択
素子で、それぞれ一方の入力端子aは交流溶接制御部20
1の出力VQP0 およびVQN0 に接続されるとともに、他
方の入力端子bはクロック回路部202 の出力VCKに接続
され、かつそれぞれの出力端子Cからの出力VQP2およ
びVQN2 は第2の逆極性用スイッチング素子182 および
第2の正極性用スイッチング素子192 に接続されてスイ
ッチング素子のON−OFF制御をする。さらに選択素
子206 ,207 のセレクト端子Sは接地抵抗205 の他端に
接続され、この接地抵抗205 の他端と電源VCCの間に前
記トーチスイッチ22が介装されていて、セレクト端子S
の入力がHレベルのときは端子a〜c間が導通し、セレ
クト端子Sの入力がLレベルのときは端子b〜c間が導
通するように構成されている。
【0022】今、トーチスイッチ22がONの溶接実行中
は接地抵抗205 の他端に発生するV S 信号がHレベルな
ので、VQP0 が論理積素子203 を経由してVQP1 として
出力され、VQN0 が論理積素子204 を経由してVQN1
して出力される。同時に選択素子206 、207 は端子a〜
c間が導通状態となるのでVQP0 はVQP2 として、また
QN0 はVQN2 として出力される。この動作は請求項1
の動作を示すものであるが、図4の実施例ではトーチス
イッチ22がOFFの溶接をしない待機状態中は、VS
Lレベルとなるので論理積素子203 、204 の働きにより
QP1 およびV QN1 信号はOFFとなり、したがって、
第1の逆極性用スイッチング素子8、第1の正極性用ス
イッチング素子9はOFFとなり溶接機出力は何も発生
しない。しかし、選択素子206 、207 は端子b〜c間が
導通状態になる結果、VQP2 およびVQN2 は共通のVCK
信号となり、この結果第2の逆極性用スイッチング素子
182 、第2の正極性用スイッチング素子192 がクロック
信号VCKに同期してON/OFFを繰り返すので、溶接
をしない待機期間中にも逆極性用コンデンサ6は第2の
逆極性用直流電源181 により、また正極性用コンデンサ
7は第2の正極性用直流電源191 により充電されること
になる。
【0023】この目的は、逆極性用コンデンサ6および
正極性用コンデンサ7を待機状態中に交互にあらかじめ
充電しておき、溶接開始指令が入力されてインバータ制
御部2が運転開始するときの逆極性用コンデンサ6およ
び正極性用コンデンサ7への突入電流を防止するためで
ある。すなわち逆極性用コンデンサ6および正極性用コ
ンデンサ7が充電されないままに溶接開始指令によりイ
ンバータ制御部2が主変圧器3を経由して溶接出力を供
給開始すると、逆極性用コンデンサ6および正極性用コ
ンデンサ7への突入電流が過大となってインバータ制御
部2内の半導体素子を破壊させる恐れがあり、これを防
ぐために容量の大なる半導体素子などをインバータ制御
部2内に使用すると結果として高価な機器となってしま
う。
【0024】したがって、図3の実施例はこのような突
入電流防止を安価に実現できるもので本発明の応用の
内、効果の大なるものである。ここで、クロック信号V
CKの代りに、スイッチング素子182 ,192 を導通状態に
できる一定の電圧を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1記載の消
耗電極式交流アーク溶接機は、第1の逆極性用直流電源
と、これに並列接続された逆極性用コンデンサと、第1
の正極性用直流電源と、これに並列接続された逆極性用
コンデンサとを具備し、前記第1の逆極性用直流電源を
第1の逆極性用スイッチング素子を介して溶接アークに
逆極性出力を供給するとともに前記第1の正極性用直流
電源を第1の正極性用スイッチング素子を介して溶接ア
ークに正極性出力を供給するように接続して前記第1の
逆極性用スイッチング素子と前記第1の正極性用スイッ
チング素子とを交互に導通状態(ON状態)にして、溶
接アークに交流出力を供給する消耗電極式交流アーク溶
接機であって、第2の逆極性用直流電源に並列に逆極性
平滑用コンデンサを接続しこの第2の逆極性用直流電源
を第2の逆極性用スイッチング素子と第1の抵抗とを介
して前記逆極性用コンデンサを充電するように接続した
逆極性重畳回路部と、第2の正極性用直流電源に並列に
正極性平滑用コンデンサを接続しこの第2の正極性用直
流電源を第2の正極性用スイッチング素子と第2の抵抗
とを介して前記正極性用コンデンサを充電するように接
続した正極性重畳回路部と、前記第2の正極性用スイッ
チング素子のON−OFF信号を、前記第1の逆極性用
スイッチング素子のON−OFF信号に対して遅れ時間
を設けて供給し、前記第2の逆極性用スイッチング素子
のON−OFF信号を、前記第1の正極性用スイッチン
グ素子のON−OFF信号に対して遅れ時間を設けて供
給する制御回路部とを設けたことにより、消耗電極式交
流アーク溶接機の溶接中の極性反転によるアーク消滅に
対し、安定して再点弧させることができ、前記の逆,正
極性平滑コンデンサを設けることにより、第2の正,逆
極性用直流電源電圧の安定化を図ることができ、正,逆
極性重畳回路部のそれぞれの第2の正,逆極性用スイッ
チング素子がターンオフする際に発生するサージ電圧を
吸収することができこの第2の正,逆極性用スイッチン
グ素子の過負荷を軽減することができ、信頼性が高く安
定した電圧を供給することができる。
【0026】また、本発明の請求項2記載の消耗電極式
交流アーク溶接機は、請求項1において、第2の逆極性
用スイッチング素子と並列に第2の逆極性用直流電源に
電流を流す方向に第1のダイオードを接続するととも
に、第2の正極性用スイッチング素子と並列に第2の正
極性用直流電源に電流を流す方向に第2のダイオードを
接続することによって、逆,正極性用コンデンサが過充
電となって第1の逆,正極性用スイッチング素子をはじ
めとする溶接機の主要半導体を耐圧破壊させることを防
止でき、延長ケーブルの使用制限や機器停止をさせるこ
とがなく、溶接機の使用範囲を拡大することができる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の消耗電極式交流アーク溶接
機の構成を示す回路図
【図2】同消耗電極式交流アーク溶接機における動作タ
イミング図
【図3】同消耗電極式交流アーク溶接機における制御回
路部の他の構成例を示す回路図
【図4】従来例の消耗電極式交流アーク溶接機の構成を
示す回路図
【符号の説明】 4 第1の逆極性用直流電源 5 第1の正極性用直流電源 6 逆極性用コンデンサ 7 正極性用コンデンサ 8 第1の逆極性用スイッチング素子 9 第1の正極性用スイッチング素子 10 溶接電流検出器 11 溶接機の出力端子 12 通電用コンタクトチップ 13 消耗電極である溶接用ワイヤ 14 溶接アーク 15 被溶接物である母材 18 逆極性重畳回路部 19 正極性重畳回路部 20 制御回路部 21 溶接電流検出部 22 トーチスイッチ 181 第2の逆極性用直流電源 182 第2の逆極性用スイッチング素子 183 第1の抵抗 184 第1のダイオード 191 第2の正極性用直流電源 192 第2の正極性用スイッチング素子 193 第2の抵抗 194 第2のダイオード 201 交流溶接制御部 202 クロック回路部 206 選択素子 207 選択素子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−124375(JP,A) 特開 平3−180276(JP,A) 特開 平3−248773(JP,A) 特開 昭59−78775(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/073 B23K 9/10 B23K 9/173

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の逆極性用直流電源と、これに並列接
    続された逆極性用コンデンサと、第1の正極性用直流電
    源と、これに並列接続された正極性用コンデンサとを具
    備し、前記第1の逆極性用直流電源を第1の逆極性用ス
    イッチング素子を介して溶接アークに逆極性出力を供給
    するとともに前記第1の正極性用直流電源を第1の正極
    性用スイッチング素子を介して溶接アークに正極性出力
    を供給するように接続して前記第1の逆極性用スイッチ
    ング素子と前記第1の正極性用スイッチング素子とを交
    互に導通常体(ON状態)にして、溶接アークに交流出
    力を供給する消耗電極式交流アーク溶接機であって、 第2の逆極性用直流電源に並列に逆極性平滑用コンデン
    サを接続しこの第2の逆極性用直流電源を第2の逆極性
    用スイッチング素子と第1の抵抗とを介して前記逆極性
    用コンデンサを充電するように接続した逆極性重畳回路
    部と、 第2の正極性用直流電源に並列に正極性平滑用コンデン
    サを接続しこの第2の正極性用直流電源を第2の正極性
    用スイッチング素子と第2の抵抗とを介して前記正極性
    用コンデンサを充電するように接続した正極性重畳回路
    部と、前記第2の正極性用スイッチング素子のON−OFF信
    号を、前記第1の逆極性用スイッチング素子のON−O
    FF信号に対して遅れ時間を設けて供給し、前記第2の
    逆極性用スイッチング素子のON−OFF信号を、前記
    第1の正極性用スイッチング素子のON−OFF信号に
    対して遅れ時間を設けて供給する 制御回路部とを設けた
    消耗電極式交流アーク溶接機。
  2. 【請求項2】第2の逆極性用スイッチング素子と並列に
    第2の逆極性用直流電源に電流を流す方向に第1のダイ
    オードを接続するとともに、第2の正極性用スイッチン
    グ素子と並列に第2の正極性用直流電源に電流を流す方
    向に第2のダイオードを接続したことを特徴とする請求
    項1記載の消耗電極式交流アーク溶接機。
JP36854199A 1992-08-17 1999-12-27 消耗電極式交流アーク溶接機 Expired - Fee Related JP3317946B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36854199A JP3317946B2 (ja) 1992-08-17 1999-12-27 消耗電極式交流アーク溶接機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36854199A JP3317946B2 (ja) 1992-08-17 1999-12-27 消耗電極式交流アーク溶接機

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4217067A Division JP3045878B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 消耗電極式交流アーク溶接機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000141040A JP2000141040A (ja) 2000-05-23
JP3317946B2 true JP3317946B2 (ja) 2002-08-26

Family

ID=18492097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36854199A Expired - Fee Related JP3317946B2 (ja) 1992-08-17 1999-12-27 消耗電極式交流アーク溶接機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3317946B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4916759B2 (ja) * 2006-04-20 2012-04-18 株式会社ダイヘン 消耗電極交流パルスアーク溶接の極性切換制御方法
DE102008018322A1 (de) * 2008-04-11 2009-10-15 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung eines Verbrennungsmotors
JP7004258B2 (ja) * 2017-11-14 2022-01-21 株式会社ダイヘン 溶接電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000141040A (ja) 2000-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8669490B2 (en) Method and apparatus for pulse and short circuit arc welding
US4225769A (en) Plasma torch starting circuit
JP6356252B2 (ja) Acアーク溶接プロセス用の低い電流変動率をもたらすシステムおよび方法
JP3045878B2 (ja) 消耗電極式交流アーク溶接機
JP3317946B2 (ja) 消耗電極式交流アーク溶接機
JPS649114B2 (ja)
JP2010046692A (ja) 交流アーク溶接電源
JP3078245B2 (ja) アークスタート補助装置
US9221116B2 (en) Inductive discharge arc re-ignition and stabilizing circuit
JP2797566B2 (ja) 交流アーク溶接機
JP2797560B2 (ja) 交流アーク溶接機
JP2699528B2 (ja) 交流アーク溶接用電源装置
JP3382822B2 (ja) アークスタート装置
JP3463965B2 (ja) プラズマアーク加工装置
JPH03124375A (ja) 交直両用テイグ溶接電源
JP3106974B2 (ja) アーク溶接機
JP2549514Y2 (ja) 直流アーク溶接機
JP3443177B2 (ja) アーク加工装置
JP3076946B2 (ja) アーク溶接機およびプラズマ切断機
JPH0234277A (ja) アーク溶接装置
JP3378978B2 (ja) 非消耗電極式交流tig溶接機
JPH0910936A (ja) アーク加工装置
JPH08300148A (ja) アーク加工装置
JP3368777B2 (ja) アーク溶接装置
JPH0910949A (ja) プラズマアーク加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080614

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090614

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120614

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees