JP3317670B2 - 磁気カードリーダ及び磁気カードリーダにおける磁気カードの抗磁力判定方法 - Google Patents

磁気カードリーダ及び磁気カードリーダにおける磁気カードの抗磁力判定方法

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JP3317670B2
JP3317670B2 JP13711298A JP13711298A JP3317670B2 JP 3317670 B2 JP3317670 B2 JP 3317670B2 JP 13711298 A JP13711298 A JP 13711298A JP 13711298 A JP13711298 A JP 13711298A JP 3317670 B2 JP3317670 B2 JP 3317670B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気カードリーダ
及び磁気カードリーダにおける磁気カードの抗磁力判定
方法に関する。より詳しくは、本発明は、使用される磁
気カードの抗磁力を自動判定する機能を有する磁気カー
ドリーダ及び磁気カードリーダにおける磁気カードの抗
磁力判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気カードリーダでは抗磁力が同
じ磁気カードを使用していた。即ち、予め上位からの信
号により用いる磁気カードの抗磁力が指定されており、
異なる抗磁力の磁気カードを処理できる磁気カードリー
ダはなかった。したがって、磁気カードリーダは、使用
する磁気カードの抗磁力を判定する機能を有していなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気カードの抗
磁力を大きくする傾向がある。例えば、抗磁力が300
Oeの低抗磁力カードを、抗磁力が650Oe、275
0Oe、4000Oe等の高抗磁力カードに切り換える
動きがある。このため、過渡期には、異なる抗磁力の磁
気カードが同時に使用される可能性がある。一般に、抗
磁力の異なる磁気カードをライトする場合、抗磁力に応
じた適正なライト電流を設定しないと適正なカード出力
を得ることができない。したがって、カード挿入口に挿
入された磁気カードの抗磁力に応じて適正なライト電流
を設定するために、当該磁気カードの抗磁力を判定する
機能を磁気カードリーダに備える必要がある。
【0004】本発明は、使用される磁気カードの抗磁力
を判定することができる磁気カードリーダ及び磁気カー
ドリーダにおける磁気カードの抗磁力判定方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載の発明は、カード挿入口より挿入した
カードに形成された複数トラックの磁気情報を複数トラ
ックに対応して設けた複数の磁気ヘッドにより再生又は
記録するようにした磁気カードリーダにおいて、複数の
磁気ヘッドのそれぞれを異なる所定値の電流によってデ
ータの記録又は消去を行うと共にその記録又は消去結果
の再生により磁気情報を記録するためのデータトラック
の3種以上の抗磁力を判定する判定手段を設けたもので
ある。したがって、カード挿入口より磁気カードが挿入
されると、判定手段がデータトラックの抗磁力を判定
し、その抗磁力に適した電流値でデータがライトされ
る。複数トラックに対応して設けた複数の磁気ヘッドに
異なる値の電流を使用して抗磁力の判別を行うので、3
種類以上の抗磁力のカードが使用される場合であっても
1回の判定作業でカードの抗磁力を判定することができ
る。また、複数トラックを使用することにより同一又は
異なる判定方法を設定できるため、より多くの判定結果
に基づいて抗磁力の判定を行うことができる。
【0006】この場合、請求項2記載の発明のように、
複数トラックは少なくとも3トラックあり、複数の磁気
ヘッドは間に1トラックを挟むように配置されてなるこ
とが好ましい。この場合には、1トラックを隔てて配置
されている2つのトラックを使用することになり、互い
のライト電流による影響を抑えることができる。
【0007】さらにこの場合、請求項3記載の発明のよ
うに、異なる所定値の電流は、3種類以上の抗磁力が判
定しやすい値に予め設定されてなることが好ましい。即
ち、判定を行う場合の再生出力のレベルが各抗磁力毎に
大きく異なるように、再生又は記録を行う電流の所定値
を設定することが好ましい。再生時のカードの湾曲等に
より再生出力レベルに誤差が生じることがあるが、各抗
磁力の再生出力のレベルが大きく異なっているので誤判
定を防止する。
【0008】また、請求項4記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法は、カード挿入口より挿入したカ
ードに形成された複数トラックの磁気情報を複数トラッ
クに対応して設けた複数の磁気ヘッドにより再生又は記
録するようにした磁気カードリーダにおいて、複数の磁
気ヘッドのそれぞれについて異なる所定値の電流にてデ
ータを記録又は消去した後再生し、これらの再生結果に
基づいて複数トラックの3種以上の抗磁力を判定するこ
とを特徴としている。したがって、データを記録又は消
去した電流の所定値と再生出力のレベルの関係から磁気
カードの抗磁力が判定される。判定用の電流として異な
る所定値のものを使用し、各所定値と再生出力レベルの
関係を組み合わせて抗磁力を判定するので、3種類以上
の抗磁力のカードが使用される場合であっても1回の判
定作業でカードの抗磁力を判定することができる。ま
た、複数トラックを使用することにより同一又は異なる
判定方法を設定できるため、より多くの判定結果に基づ
いて抗磁力の判定を行うことができる。
【0009】また、請求項5記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法は、複数トラックに所定値の電流
にてデータを記録又は消去する前に、複数トラックのデ
ータをそれぞれ再生してメモリしておき、抗磁力の判定
後にメモリした各データを複数トラックに記録すること
を特徴とするものである。したがって、抗磁力の判定の
ためにデータトラックの内容を書き換える場合であって
もデータトラックに予め記録されていたデータを保存で
きる。
【0010】また、請求項6記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法は、複数トラックのうちの第1の
トラックに第1の値の電流にて消去を行った後に再生を
行うと共に第2のトラックに第2の値の電流にて消去を
行った後に再生を行い、これらの再生結果の出力レベル
と第1及び第2の値との関係に基づいてカードの抗磁力
を判定することを特徴とするものである。ある値の電流
で消去を行った後に再生を行った場合、その再生出力レ
ベルはトラックの抗磁力に応じた所定値となる。また、
この場合の再生結果の出力レベルの差は、抗磁力が大き
く異なるもの同士の間では大きいが、抗磁力の大きさの
差が小さいもの同士の間では僅かとなる傾向にある。し
たがって、第1のトラックの再生結果の出力レベルと第
1の値との関係と、第2のトラックの再生結果の出力レ
ベルと第2の値との関係とを組み合わせて判断すること
で、たとえ抗磁力の差が僅かであったとしても使用され
る磁気カードの抗磁力を判定できる。
【0011】また、請求項7記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法は、複数トラックのうちの第1及
び第2のトラックに記録されているデータを一度消去し
た後、第1のトラックに第1の値の電流にて記録を行っ
た後再生を行うと共に第2のトラックに第2の値の電流
にて記録を行った後再生を行い、これらの再生結果の出
力レベルと第1及び第2の値との関係に基づいてカード
の抗磁力を判定することを特徴とするものである。一度
データの消去を行った後で、ある値の電流で記録を行っ
た後に再生を行った場合、その再生結果のレベルはトラ
ックの抗磁力に応じた所定値となる。また、この場合の
再生結果のレベルの差は、抗磁力が大きく異なるもの同
士の間では大きいが、抗磁力の大きさの差が小さいもの
同士の間では僅かとなる傾向にある。したがって、第1
のトラックの再生結果のレベルと第1の値との関係と、
第2のトラックの再生結果のレベルと第2の値との関係
とを組み合わせて判断することで、たとえ抗磁力の差が
僅かであったとしても使用される磁気カードの抗磁力を
判定できる。
【0012】さらに、請求項8記載の磁気カードリーダ
における抗磁力判定方法は、複数トラックのうちの第1
及び第2のトラックに記録されているデータを消去する
ことなく、第1のトラックに第1の値の電流にてオーバ
ーライトを行った後再生を行うと共に第2のトラックに
第2の値の電流にてオーバーライトを行った後再生を行
い、これらの再生結果の出力レベルと第1及び第2の値
との関係に基づいてカードの抗磁力を判定することを特
徴とするものである。ある値の電流でオーバーライトを
行った後に再生を行った場合、その再生出力レベルはト
ラックの抗磁力に応じた所定値となる。また、この場合
の再生結果のレベルの差は、抗磁力が大きく異なるもの
同士の間では大きいが、抗磁力の大きさの差が小さいも
の同士の間では僅かとなる傾向にある。したがって、第
1のトラックの再生出力レベルと第1の値との関係と、
第2のトラックの再生出力レベルと第2の値との関係と
を組み合わせて判断することで、たとえ抗磁力の差が僅
かであったとしても使用される磁気カードの抗磁力を判
定できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1に、本発明を適用した磁気カードリー
ダの実施形態の一例を示す。なお、本実施形態のカード
リーダは、例えば300Oe,650Oe,2750O
e,4000Oeの抗磁力のカードに対応するものであ
る。
【0015】磁気カードリーダは、カード挿入口2より
挿入した磁気カード1に形成された複数トラックの磁気
情報を各トラックに対応して設けた磁気ヘッド3により
再生又は記録するようにしたもので、磁気情報を記録す
るためのデータトラックの3種以上の抗磁力を判定する
判定手段を備えている。判定手段は、磁気ヘッド3のそ
れぞれを異なる所定値の電流によってデータを記録又は
消去をすると共にその記録又は消去結果の再生を行って
磁気カード1の抗磁力を判定する抗磁力判定部4を有し
ている。また、制御部10は、所定の電流にてデータを
記録する前にデータトラックに記録されたデータを記憶
しておく元データメモリ(記憶部)5を有している。
【0016】カード挿入口2より挿入された磁気カード
1は、カード走行駆動手段6によって駆動されるローラ
対7,7により搬送される。カード走行駆動手段6はセ
ンサ8,8からの信号に基づいてローラ対7,7を正逆
両方向に回転させる。
【0017】磁気ヘッド3は、例えば図2に示すよう
に、断面がほぼコ字形状で記録用コイル11が巻かれた
記録用コア12と、断面がほぼコ字形状で記録用コア1
2より狭いコア幅を有して再生用コイル13が巻かれた
再生用コア14とを備えたいわゆるワイドライト/ナロ
ーリード磁気ヘッドである。再生用コア14は記録用コ
ア12のコア幅の範囲内に位置している。この再生用コ
ア14は、記録用コア12とループ状磁路を形成するよ
うに、磁気ギャップを形成するギャップスペーサ15を
挟んで記録用コア12に突き合わされている。再生用コ
ア14のコア幅方向の両側には積層スペーサ16,16
を挟んでサイドコア17,17が配置されている。サイ
ドコア17,17は、記録用コア12の両側端部にギャ
ップスペーサ15を挟んで突き合わされる。記録用コイ
ル11は、一対の磁気コア12,14により磁気カード
1の各トラックに対して磁気データを記録するための記
録回路(図示せず)に接続されている。また、再生用コ
イル13は、一対の磁気コア12,14により磁気カー
ド1の各トラックの磁気データを再生するための再生回
路(図示せず)に接続されている。ここで、各磁気コア
12,14には、パーマロイ,センダスト,フェライト
等の磁性材料を用いて所定の形状に形成したコアや、あ
るいは薄板状の金属磁性材料を多数枚積層して所定のコ
ア幅としたコア等が用いられる。各スペーサ15,1
6,16には非磁性材料が用いられる。
【0018】この磁気ヘッド3は、高抗磁力カード対応
のもの、例えば4000Oeのカード用のもので、電流
の大きさを変化させることで他の抗磁力のカード用とし
ても使用することができる。この磁気ヘッド3は、記録
及び再生の機能を有する磁気ヘッドであり、磁気ヘッド
制御部9によって制御される。また、この磁気ヘッド3
は各チャンネルごと対応して設けられたもので、複数チ
ャンネル分の磁気ヘッド3を一つのヘッドにまとめて構
成しても構わない。
【0019】この磁気ヘッド3の各抗磁力カードにおけ
るDC消去特性を図3に示す。縦軸は、各抗磁力につい
てDC消去を行う前の出力レベルを100%とした場合
の出力レベルをパーセントで示している。10mAでD
C消去を行った場合には、リード出力は300Oeでは
約4%、650Oeでは約41%であり、2750Oe
及び4000Oeではほぼ100%である。一方、60
mAでDC消去を行った場合には、リード出力は300
Oe及び650Oeではほぼ0%であり、2750Oe
では約16%、4000Oeでは約47%である。即
ち、10mAでDC消去を行うことで抗磁力が300O
eであるか否か、650Oeであるか否か、2750O
e又は4000Oeであるか否かを判別することができ
る。また、60mAでDC消去を行うことで抗磁力が3
00Oe又は650Oeであるか否か、2750Oeで
あるか否か、4000Oeであるか否かを判別すること
ができる。したがって、これらを組み合わせることで、
磁気カード1の抗磁力が300Oe,650Oe,27
50Oe,4000Oeのいずれであるかを判別するこ
とができる。本発明では、かかる原理に基づいて複数チ
ャンネルを使用してカードの抗磁力を判別する。
【0020】また、この磁気ヘッド3の各抗磁力カード
における飽和特性を図4に示す。縦軸は、各抗磁力につ
いて最大の出力レベルを100%とした場合の出力レベ
ルを百分率で示している。200mAでライトを行った
場合には、リード出力は300Oeでは約30%、65
0Oeでは約55%、2750Oe及び4000Oeで
はほぼ100%である。したがって、抗磁力が300O
eであるか否か、650Oeであるか否か、2750O
e又は4000Oeであるか否かを判別することができ
る。一方、80mAでライトを行った場合には、リード
出力は2750Oeでは91.4%、4000Oeでは
61.2%である。したがって、抗磁力が2750Oe
であるか否か、4000Oeであるか否かを判別するこ
とができる。即ち、これらを組み合わせることで、磁気
カード1の抗磁力が300Oe,650Oe,2750
Oe,4000Oeのいずれであるかを判別することが
できる。本発明では、かかる原理に基づいて複数チャン
ネルを使用してカードの抗磁力を判別する。
【0021】なお、磁気カード1のマグネットストライ
プには、例えば3チャンネルのトラックが設けられてお
り、各チャンネル毎に磁気ヘッド3が設けられている
(図1には、1ch及び3ch用の磁気ヘッド3のみを
図示)。そして、3チャンネルのトラックのうち、1c
hと3chを用いて抗磁力の判定を行う。1chと3c
hの間には2chが存在しているので、1chのライト
電流や消去電流が3chに影響するのを、及び3chの
ライト電流や消去電流が1chに影響するのを防止する
ことができる。
【0022】次に、磁気カード1の抗磁力判定方法につ
いて説明する。制御部10は以下に説明するプログラム
を実行して抗磁力を判定する。
【0023】図5に示す第1の方法では、磁気カード1
のマグネットストライプに設けられた3トラックのうち
の1ch(第1のトラック)に第1の値の電流にて消去
を行った後に再生を行うと共に3ch(第2のトラッ
ク)に第2の値の電流にて消去を行った後に再生を行
い、これらの再生出力レベルと第1及び第2の値との関
係に基づいて磁気カード1のマグネットストライプの抗
磁力を判定する。また、1ch及び3chついて消去を
行う前に、1ch及び3chのデータをリードしてメモ
リしておき、抗磁力の判定後にメモリしたデータを1c
h及び3chにライトする。本実施形態では、例えば第
1の値として10mA、第2の値として60mAのDC
消去電流を用いる。これらの値は、抗磁力を判定しやす
い値に予め設定されている。即ち、再生出力のレベルが
各抗磁力毎に大きく異なるような値に設定されている。
したがって、必ずしも第1の値を10mA、第2の値を
60mAにする必要はなく、再生出力レベルを各抗磁力
間で出来るだけ異なる値にすることができる値を選んで
第1及び第2の値とすれば良い。
【0024】具体的に説明すると、先ず、カード挿入口
2から磁気カード1を取り込んだ(ステップS41)
後、元データをリードして元データメモリ5に保存して
おく(ステップS42)。次に、データトラックの1c
hを10mAで、3chを60mAでDC(直流)消去
(ステップS43)した後、元データをリードする(ス
テップS44)。
【0025】いま、カードリーダに入ってきた磁気カー
ド1の抗磁力が300Oeである場合には、図3に示す
ように、1chのリード結果のレベルは約4%、3ch
のリード結果のレベルはほぼ0%となるはずである。ま
た、カードリーダに入ってきた磁気カード1の抗磁力が
650Oeである場合には、1chのリード結果のレベ
ルは約41%、3chのリード結果のレベルはほぼ0%
となるはずである。さらに、カードリーダに入ってきた
磁気カード1の抗磁力が2750Oeである場合には、
1chのリード結果のレベルはほぼ100%、3chの
リード結果のレベルは約16%となるはずである。そし
て、カードリーダに入ってきた磁気カード1の抗磁力が
4000Oeである場合には、1chのリード結果のレ
ベルはほぼ100%、3cのリード結果のレベルは約4
7%となるはずである。制御部10は、これらのDC消
去特性に基づき、各chの実際のリード出力レベルの最
も一致するものを磁気カード1の抗磁力として判定する
(ステップS45)。即ち、各chの実際のリード出力
レベルと第1及び第2の値との関係に基づいて磁気カー
ド1の抗磁力を判定する。この後、各chに元データを
ライト(ステップS46)し、このプログラムを終了す
る。
【0026】次に、図6に基づいて第2の方法について
説明する。この方法では、3トラックのうちの1ch
(第1のトラック)及び3ch(第2のトラック)に記
録されているデータを一度消去した後、1chに第1の
値の電流にて記録を行った後再生を行うと共に3chに
第2の値の電流にて記録を行った後再生を行い、これら
の再生結果のレベルと第1及び第2の値との関係に基づ
いて磁気カード1の抗磁力を判定する。また、1ch及
び3chの消去を行う前に、1ch及び3chのデータ
をリードしてメモリしておき、抗磁力の判定後にメモリ
したデータを1ch及び3chにライトする。本実施形
態では、例えば第1の値として200mA、第2の値と
して80mAのライト電流を用いる。これらの値は、抗
磁力を判定しやすい値に予め設定されている。即ち、再
生出力のレベルが各抗磁力毎に大きく異なるような値に
設定されている。したがって、必ずしも第1の値を20
0mA、第2の値を80mAにする必要はなく、再生出
力レベルを各抗磁力間で出来るだけ異なる値にすること
ができる値を選んで第1及び第2の値とすれば良い。
【0027】具体的に説明すると、先ず、カード挿入口
2から磁気カード1を取り込んだ(ステップS51)
後、元データをリードして元データメモリ5に保存して
おく(ステップS52)。次に、一番大きな4000O
eの抗磁力であってもデータの消去を完全に行うことが
できる値の電流で元データをDC(直流)消去(ステッ
プS53)した後、1chを200mAで、3chを8
0mAでテストデータをライトする(ステップS5
4)。
【0028】そして、ライトしたテストデータをリード
する(ステップS55)。いま、図4に示すように、カ
ードリーダに入ってきた磁気カード1の抗磁力が300
Oeであれば1chのリード結果のレベルは約30%に
なるはずである。また、カードリーダに入ってきた磁気
カード1の抗磁力が650Oeであれば1chのリード
結果のレベルは約55%になるはずである。さらに、1
chのリード結果のレベルがほぼ100%の場合には、
カードリーダに入ってきた磁気カード1の抗磁力が27
50Oeであれば3chのリード結果のレベルは91.
4%のはずであり、また、カードリーダに入ってきた磁
気カード1の抗磁力が4000Oeであれば3chのリ
ード結果のレベルは61.2%のはずである。制御部1
0は、これらの飽和特性に基づき各chの実際のリード
出力の最も一致するものを磁気カード1の抗磁力として
判定する(ステップS56)。即ち、各chの実際のリ
ード出力レベルと第1及び第2の値との関係に基づいて
磁気カード1の抗磁力を判定する。この後、各chに元
データをライト(ステップS57)し、このプログラム
を終了する。
【0029】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、図6のステップS53を行わずに、即ち各
chに記録されているデータを消去することなくテスト
データをオーバーライトするようにしても良い(オーバ
ーライト判定)。
【0030】また、上述の説明では、抗磁力の判定に1
chと3chを用いていたが必ずしもこれに限るもので
はなく、1chと2ch、2chと3ch、1ch〜3
chの全てを用いて判定を行っても良い。
【0031】また、比較的差の小さいところ、例えばD
C消去の60mAのところは47−16=31%しか差
がないので、2ch,3chの両方に60mAの消去を
行い60mAのデータ量を多くし、判定の精度を上げる
ようにしても良い。
【0032】また、判定方法をch毎に変えても良い。
例えば、1,2chをDC消去特性に基づいて抗磁力を
判定するDC消去判定(図5の方法)に用い、3chを
オーバーライト判定に用いるようにしても良い。
【0033】また、磁気カード1の抗磁力として、30
0Oe、650Oe、2750Oe、4000Oeを判
別するようにしていたが、抗磁力の大きさとしてはこれ
らに限るものではないことは勿論である。
【0034】また、4種類の抗磁力を判別するようにし
ていたが、3種類の抗磁力又は5種類以上の抗磁力を判
別するようにしても良い。
【0035】また、上述の説明では、1つの磁気ヘッド
3を用いてリード,ライト,消去を行っていたが、これ
らを別々の磁気ヘッドで行うようにしても良い。この場
合には、カード走行1回での処理が可能である。
【0036】さらに、上述の説明では、磁気カードの抗
磁力を判定する前に元データの保存を行っていたが、元
データを保存しておく必要が無い場合には元データの保
存ステップ及びライトステップを省略しても良い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の磁
気カードリーダでは、複数の磁気ヘッドのそれぞれを異
なる所定値の電流によってデータの記録又は消去を行う
と共にその記録又は消去結果の再生により磁気情報を記
録するためのデータトラックの3種以上の抗磁力を判定
する判定手段を設けているので、たとえ抗磁力の異なる
磁気カードを使用した場合であっても、各磁気カードに
対し適正なライト電流にてデータをライト処理すること
ができる。この場合、複数トラックに対応して設けた複
数の磁気ヘッドについて異なる値の電流を使用して判別
を行うので、3種類以上の抗磁力のカードが使用される
場合であっても1回の判定作業でカードの抗磁力を判定
することができる。また、複数トラックを使用すること
により同一又は異なる判定方法を設定できるため、より
多くの判定結果に基づいて抗磁力の判定を行うことがで
きる。
【0038】また、請求項2記載の磁気カードリーダで
は、複数トラックは少なくとも3トラックあり、複数の
磁気ヘッドは間に1トラックを挟むように配置されてい
るので、1トラックを隔てて配置されている2つのトラ
ックの使用により互いのライト電流による影響(クロス
トーク現象)を抑えることができる。
【0039】さらに、請求項3記載の磁気カードリーダ
では、異なる所定値の電流は、3種類以上の抗磁力が判
定しやすい値に予め設定されているので、誤判定の防止
を図ることができる。
【0040】一方、請求項4記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法では、複数の磁気ヘッドのそれぞ
れについて異なる所定値の電流にてデータを記録又は消
去した後再生し、これらの再生結果に基づいて複数トラ
ックの3種以上の抗磁力を判定するようにしているの
で、3種類以上の抗磁力のカードが使用される場合であ
っても1回の判定作業でカードの抗磁力を判定すること
ができる。また、複数トラックを使用することにより同
一又は異なる判定方法を設定できるため、より多くの判
定結果に基づいて抗磁力の判定を行うことができる。
【0041】また、請求項5記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法では、複数トラックに所定値の電
流にてデータを記録又は消去する前に、複数トラックの
データをそれぞれ再生してメモリしておき、抗磁力の判
定後にメモリした各データを複数トラックに記録するよ
うにしているので、データトラックに予め記録されてい
たデータを保存しておくことができる。
【0042】また、請求項6記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法は、複数トラックのうちの第1の
トラックに第1の値の電流にて消去を行った後に再生を
行うと共に第2のトラックに第2の値の電流にて消去を
行った後に再生を行い、これらの再生結果の出力レベル
と第1及び第2の値との関係に基づいてカードの抗磁力
を判定するようにしているので、たとえ抗磁力の差が僅
かであったとしても3種類以上の抗磁力の判定を確実に
行うことができる。
【0043】また、請求項7記載の磁気カードリーダに
おける抗磁力判定方法は、複数トラックのうちの第1及
び第2のトラックに記録されているデータを一度消去し
た後、第1のトラックに第1の値の電流にて記録を行っ
た後再生を行うと共に第2のトラックに第2の値の電流
にて記録を行った後再生を行い、これらの再生結果の出
力レベルと第1及び第2の値との関係に基づいてカード
の抗磁力を判定するようにしているので、たとえ抗磁力
の差が僅かであったとしても3種類以上の抗磁力の判定
を確実に行うことができる。
【0044】さらに、請求項8記載の磁気カードリーダ
における抗磁力判定方法は、複数トラックのうちの第1
及び第2のトラックに記録されているデータを消去する
ことなく、第1のトラックに第1の値の電流にてオーバ
ーライトを行った後再生を行うと共に第2のトラックに
第2の値の電流にてオーバーライトを行った後再生を行
い、これらの再生結果の出力レベルと第1及び第2の値
との関係に基づいてカードの抗磁力を判定するようにし
ているので、たとえ抗磁力の差が僅かであったとしても
3種以上の抗磁力の判定を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気カードリーダの実施形態
の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の磁気カードリーダに使用する磁気ヘッ
ドの一例を示し、(A)は斜視図、(b)は平面図であ
る。
【図3】高抗磁力カード対応ヘッドの各抗磁力カードに
おけるDC消去特性図である。
【図4】高抗磁力カード対応ヘッドの各抗磁力カードに
おける飽和特性図である。
【図5】本発明を適用した磁気カードリーダにおける磁
気カードの抗磁力判定方法の第1の実施形態を示す流れ
図である。
【図6】本発明を適用した磁気カードリーダにおける磁
気カードの抗磁力判定方法の第2の実施形態を示す流れ
図である。
【符号の説明】
1 磁気カード 2 カード挿入口 3 磁気ヘッド 4 抗磁力判定部 5 元データメモリ(記憶部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カード挿入口より挿入したカードに形成
    された複数トラックの磁気情報を上記複数トラックに対
    応して設けた複数の磁気ヘッドにより再生又は記録する
    ようにした磁気カードリーダにおいて、上記複数の磁気
    ヘッドのそれぞれを異なる所定値の電流によってデータ
    の記録又は消去を行うと共にその記録又は消去結果の再
    生により上記磁気情報を記録するためのデータトラック
    の3種以上の抗磁力を判定する判定手段を設けたことを
    特徴とする磁気カードリーダ。
  2. 【請求項2】 上記複数トラックは少なくとも3トラッ
    クあり、上記複数の磁気ヘッドは間に1トラックを挟む
    ように配置されてなることを特徴とする請求項1記載の
    磁気カードリーダ。
  3. 【請求項3】 上記異なる所定値の電流は、上記3種類
    以上の抗磁力が判定しやすい値に予め設定されてなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の磁気カードリー
    ダ。
  4. 【請求項4】 カード挿入口より挿入したカードに形成
    された複数トラックの磁気情報を上記複数トラックに対
    応して設けた複数の磁気ヘッドにより再生又は記録する
    ようにした磁気カードリーダにおいて、上記複数の磁気
    ヘッドのそれぞれについて異なる所定値の電流にてデー
    タを記録又は消去した後再生し、これらの再生結果に基
    づいて上記複数トラックの3種以上の抗磁力を判定する
    ようにしたことを特徴とする磁気カードリーダにおける
    抗磁力判定方法。
  5. 【請求項5】 上記複数トラックに所定値の電流にてデ
    ータを記録又は消去する前に、上記複数トラックのデー
    タをそれぞれ再生してメモリしておき、上記抗磁力の判
    定後に上記メモリした各データを上記複数トラックに記
    録することを特徴とする請求項4記載の磁気カードリー
    ダにおける抗磁力判定方法。
  6. 【請求項6】 上記複数トラックのうちの第1のトラッ
    クに第1の値の電流にて消去を行った後に再生を行うと
    共に第2のトラックに第2の値の電流にて消去を行った
    後に再生を行い、これらの再生結果の出力レベルと上記
    第1及び第2の値との関係に基づいて上記カードの抗磁
    力を判定することを特徴とする請求項4又は5記載の磁
    気カードリーダにおける抗磁力判定方法。
  7. 【請求項7】 上記複数トラックのうちの第1及び第2
    のトラックに記録されているデータを一度消去した後、
    上記第1のトラックに第1の値の電流にて記録を行った
    後再生を行うと共に上記第2のトラックに第2の値の電
    流にて記録を行った後再生を行い、これらの再生結果の
    出力レベルと上記第1及び第2の値との関係に基づいて
    上記カードの抗磁力を判定することを特徴とする請求項
    4又は5記載の磁気カードリーダにおける抗磁力判定方
    法。
  8. 【請求項8】 上記複数トラックのうちの第1及び第2
    のトラックに記録されているデータを消去することな
    く、上記第1のトラックに第1の値の電流にてオーバー
    ライトを行った後再生を行うと共に上記第2のトラック
    に第2の値の電流にてオーバーライトを行った後再生を
    行い、これらの再生結果の出力レベルと上記第1及び第
    2の値との関係に基づいて上記カードの抗磁力を判定す
    ることを特徴とする請求項4又は5記載の磁気カードリ
    ーダにおける抗磁力判定方法。
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