JP3317255B2 - 乾式流動研摩装置 - Google Patents
乾式流動研摩装置Info
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- JP3317255B2 JP3317255B2 JP33900598A JP33900598A JP3317255B2 JP 3317255 B2 JP3317255 B2 JP 3317255B2 JP 33900598 A JP33900598 A JP 33900598A JP 33900598 A JP33900598 A JP 33900598A JP 3317255 B2 JP3317255 B2 JP 3317255B2
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- rotation
- spindle
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飾り窓やメッシュ
を有するアルミホイール等の窓部をもつ部品の研摩に好
適に用いられる乾式流動研摩装置に関する。
を有するアルミホイール等の窓部をもつ部品の研摩に好
適に用いられる乾式流動研摩装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
アルミホイール等の大型部品の研摩には、バフ研摩が採
用されている。しかし、バフ研摩は手作業による研摩で
あり、研摩環境が劣悪となる場合が多く、特にアルミ素
材の研摩では、研摩くずで真っ黒になる。また、ホイー
ルのような大型部品は、重く、手に持って研摩を行うこ
とはかなりの労力を有する。しかも、アルミホイールな
どの研摩では、飾り窓の中まで研摩するのに多くの人手
を必要とする。
アルミホイール等の大型部品の研摩には、バフ研摩が採
用されている。しかし、バフ研摩は手作業による研摩で
あり、研摩環境が劣悪となる場合が多く、特にアルミ素
材の研摩では、研摩くずで真っ黒になる。また、ホイー
ルのような大型部品は、重く、手に持って研摩を行うこ
とはかなりの労力を有する。しかも、アルミホイールな
どの研摩では、飾り窓の中まで研摩するのに多くの人手
を必要とする。
【0003】このような点から、アルミホイール等の大
型部品の研摩操作を人手に頼らず、自動的に研摩するこ
とが望まれる。
型部品の研摩操作を人手に頼らず、自動的に研摩するこ
とが望まれる。
【0004】従来より自動研摩装置は種々のものが知ら
れているが、本発明者は、アルミホイール等の窓部を有
し、しかも凹凸を有する大型部品の自動研摩には、乾式
流動研摩方法が有効であると考えた。この乾式流動研摩
方法あるいは装置としては、特開昭59−19669
号、特開昭60−118465号公報に記載のものが知
られているが、本発明者がこれらの装置を用いてアルミ
ホイールの研摩を行っても、必ずしも良好な研摩が行わ
れず、特に飾り窓の周縁部やその内側部分の研摩が不十
分であり、従ってこの点を解決することが必要であっ
た。
れているが、本発明者は、アルミホイール等の窓部を有
し、しかも凹凸を有する大型部品の自動研摩には、乾式
流動研摩方法が有効であると考えた。この乾式流動研摩
方法あるいは装置としては、特開昭59−19669
号、特開昭60−118465号公報に記載のものが知
られているが、本発明者がこれらの装置を用いてアルミ
ホイールの研摩を行っても、必ずしも良好な研摩が行わ
れず、特に飾り窓の周縁部やその内側部分の研摩が不十
分であり、従ってこの点を解決することが必要であっ
た。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、アルミホイール等の大型部品、特に
窓部を有する大型部品の該窓部周縁部の良好な研摩を可
能とする乾式流動研摩装置を提供することを目的とす
る。
になされたもので、アルミホイール等の大型部品、特に
窓部を有する大型部品の該窓部周縁部の良好な研摩を可
能とする乾式流動研摩装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため下記乾式流動研摩装置を提供する。 請求項1: ギアボックスを水平方向に回転可能に設けると共に、こ
のギアボックスに垂直方向に沿って自転軸を回転可能に
取り付け、この自転軸の下端部にベベルギアを介して水
平スピンドルを取り付け、この水平スピンドルの先端部
にワークを着脱可能に取り付け、このワークを研摩槽内
に充填された乾式メディア中に挿入して、ワークを上記
ギアボックスの回転と一体に水平方向に公転させると共
に、上記自転軸の回転により上記ベベルギア及び水平ス
ピンドルを介してワークを垂直方向に自転させながら流
動する上記メディアによってワークを研摩するようにし
た乾式流動研摩装置において、上記ギアボックスにウォ
ームギアを回動可能に取り付け、かつ上記自転軸の周り
に円筒状の角度調整主軸を回動可能に取り付け、この主
軸の下端部に上記ベベルギア及び水平スピンドルの基端
側を包囲して筐体を取り付け、この筐体内に固定した軸
受により上記水平スピンドルを回転可能に支承すると共
に、上記角度調整主軸の周りに上記ウォームギアと噛合
するウォームホイールを取り付け、かつギアボックスに
常時はウォームギアの回動を係止し、ウォームギアの回
動時に該係止を解除する係止機構を設けて、該係止機構
による上記ウォームギアの係止を解除し、上記ウォーム
ギアを所定角度回動させることにより、上記ウォームホ
イール、角度調整主軸及び筐体をそれぞれ所定角度回動
して、上記スピンドル及びこれに取り付けられたワーク
を水平方向に所定角度回動するよう構成したことを特徴
とする乾式流動研摩装置、 請求項2: 自転軸を複数本配設すると共に、各自転軸の下端部にそ
れぞれベベルギアを介して水平スピンドルを取り付け、
かつ各自転軸の周りに円筒状の角度調整主軸を回動可能
に取り付け、この主軸の下端部に上記ベベルギア及び水
平スピンドルの基端側を包囲して筐体を取り付け、この
筐体内に固定した軸受により上記スピンドルを回転可能
に支承すると共に、上記各主軸の周りに角度調整用ギア
を取り付け、これらギアをそれぞれ直接又はギアボック
スの中心軸に対して軸受を介して取り付けられた中心ギ
アと噛合させ、上記主軸の一本にウォームギアと噛合す
るウォームホイールを取り付け、かつギアボックスに常
時はウォームギアの回動を係止し、ウォームギアの回動
時に該係止を解除する係止機構を設けて、該係止機構に
よる上記ウォームギアの係止を解除し、上記ウォームギ
アを所定角度回動させることにより、上記ウォームホイ
ール及びこれが取り付けられた角度調整主軸及び筐体を
それぞれ所定角度回動すると共に、上記角度調整用ギア
又は該ギアと中心ギアを介して他の角度調整主軸及び筐
体をそれぞれ所定角度回動して、上記各スピンドル及び
これに取り付けられたワークをそれぞれ水平方向に所定
角度回動するようにした請求項1記載の装置、 請求項3: ワークが窓部を有するものである請求項1又は2記載の
装置、 請求項4: 公転速度を200rpm以下、自転速度を200rpm
以下とした請求項3記載の装置。
成するため下記乾式流動研摩装置を提供する。 請求項1: ギアボックスを水平方向に回転可能に設けると共に、こ
のギアボックスに垂直方向に沿って自転軸を回転可能に
取り付け、この自転軸の下端部にベベルギアを介して水
平スピンドルを取り付け、この水平スピンドルの先端部
にワークを着脱可能に取り付け、このワークを研摩槽内
に充填された乾式メディア中に挿入して、ワークを上記
ギアボックスの回転と一体に水平方向に公転させると共
に、上記自転軸の回転により上記ベベルギア及び水平ス
ピンドルを介してワークを垂直方向に自転させながら流
動する上記メディアによってワークを研摩するようにし
た乾式流動研摩装置において、上記ギアボックスにウォ
ームギアを回動可能に取り付け、かつ上記自転軸の周り
に円筒状の角度調整主軸を回動可能に取り付け、この主
軸の下端部に上記ベベルギア及び水平スピンドルの基端
側を包囲して筐体を取り付け、この筐体内に固定した軸
受により上記水平スピンドルを回転可能に支承すると共
に、上記角度調整主軸の周りに上記ウォームギアと噛合
するウォームホイールを取り付け、かつギアボックスに
常時はウォームギアの回動を係止し、ウォームギアの回
動時に該係止を解除する係止機構を設けて、該係止機構
による上記ウォームギアの係止を解除し、上記ウォーム
ギアを所定角度回動させることにより、上記ウォームホ
イール、角度調整主軸及び筐体をそれぞれ所定角度回動
して、上記スピンドル及びこれに取り付けられたワーク
を水平方向に所定角度回動するよう構成したことを特徴
とする乾式流動研摩装置、 請求項2: 自転軸を複数本配設すると共に、各自転軸の下端部にそ
れぞれベベルギアを介して水平スピンドルを取り付け、
かつ各自転軸の周りに円筒状の角度調整主軸を回動可能
に取り付け、この主軸の下端部に上記ベベルギア及び水
平スピンドルの基端側を包囲して筐体を取り付け、この
筐体内に固定した軸受により上記スピンドルを回転可能
に支承すると共に、上記各主軸の周りに角度調整用ギア
を取り付け、これらギアをそれぞれ直接又はギアボック
スの中心軸に対して軸受を介して取り付けられた中心ギ
アと噛合させ、上記主軸の一本にウォームギアと噛合す
るウォームホイールを取り付け、かつギアボックスに常
時はウォームギアの回動を係止し、ウォームギアの回動
時に該係止を解除する係止機構を設けて、該係止機構に
よる上記ウォームギアの係止を解除し、上記ウォームギ
アを所定角度回動させることにより、上記ウォームホイ
ール及びこれが取り付けられた角度調整主軸及び筐体を
それぞれ所定角度回動すると共に、上記角度調整用ギア
又は該ギアと中心ギアを介して他の角度調整主軸及び筐
体をそれぞれ所定角度回動して、上記各スピンドル及び
これに取り付けられたワークをそれぞれ水平方向に所定
角度回動するようにした請求項1記載の装置、 請求項3: ワークが窓部を有するものである請求項1又は2記載の
装置、 請求項4: 公転速度を200rpm以下、自転速度を200rpm
以下とした請求項3記載の装置。
【0007】本発明の乾式流動研摩装置によれば、飾り
窓やメッシュを有するアルミホイール等の窓部を有する
大型部品をその窓部周縁部やその内側(側壁周面)を含
めて良好かつ均一に研摩することができ、バフ研摩と同
等程度の研摩面が可能である。
窓やメッシュを有するアルミホイール等の窓部を有する
大型部品をその窓部周縁部やその内側(側壁周面)を含
めて良好かつ均一に研摩することができ、バフ研摩と同
等程度の研摩面が可能である。
【0008】即ち、本発明者は、アルミホイール等の窓
部を有する大型部品(ワーク)を乾式流動研摩法にて研
摩する方法について鋭意検討を行った結果、このような
窓部を有する大型のワークを良好かつ均一に乾式流動研
摩するためには、ワークを水平方向に公転させると共
に、垂直方向に自転させることが有効であることを知見
した。つまり、ホイールなどの研摩の場合、自転はホイ
ールなどのワークを直立状態にして行うもので、従って
研摩は公転を主体としての研摩になり、自転はホイール
などのワークの姿勢を変えるように作用する。しかし、
これだけでは窓部内に乾式メディアが十分入らず、窓部
周縁部やその内側が十分均一に研摩されない場合が生じ
るが、直立状態にしたワークに対し、その水平方向に角
度を調整する、即ち公転の中心軸線(中心点)と上記自
転軸の中心軸線(中心点)とを結ぶ線分に対する水平ス
ピンドルの中心軸線の角度を適宜変更、調整し、好まし
くはこの角度を10〜60°の範囲で調整して、ワーク
の姿勢制御を行って(換言すれば、ワークの表面方向を
公転の中心点とワーク中心点を結んだ線分に対し直交す
る方向と変位させた状態で)、ワークを公転かつ自転さ
せることにより、窓部の中にも乾式メディアが十分に入
り、窓部周縁部やその内側を均一に研摩し得ることを知
見したものである。
部を有する大型部品(ワーク)を乾式流動研摩法にて研
摩する方法について鋭意検討を行った結果、このような
窓部を有する大型のワークを良好かつ均一に乾式流動研
摩するためには、ワークを水平方向に公転させると共
に、垂直方向に自転させることが有効であることを知見
した。つまり、ホイールなどの研摩の場合、自転はホイ
ールなどのワークを直立状態にして行うもので、従って
研摩は公転を主体としての研摩になり、自転はホイール
などのワークの姿勢を変えるように作用する。しかし、
これだけでは窓部内に乾式メディアが十分入らず、窓部
周縁部やその内側が十分均一に研摩されない場合が生じ
るが、直立状態にしたワークに対し、その水平方向に角
度を調整する、即ち公転の中心軸線(中心点)と上記自
転軸の中心軸線(中心点)とを結ぶ線分に対する水平ス
ピンドルの中心軸線の角度を適宜変更、調整し、好まし
くはこの角度を10〜60°の範囲で調整して、ワーク
の姿勢制御を行って(換言すれば、ワークの表面方向を
公転の中心点とワーク中心点を結んだ線分に対し直交す
る方向と変位させた状態で)、ワークを公転かつ自転さ
せることにより、窓部の中にも乾式メディアが十分に入
り、窓部周縁部やその内側を均一に研摩し得ることを知
見したものである。
【0009】本発明の装置によれば、上記自転軸の周り
に円筒状の角度調整主軸を回動可能に取り付け、この主
軸の下端部に上記ベベルギア及び水平スピンドルの基端
側を包囲して筐体を取り付け、この筐体内に固定した軸
受により上記水平スピンドルを回転可能に支承すると共
に、上記角度調整主軸の周りに上記ウォームギアと噛合
するウォームホイールを取り付けるようにしたので、上
記ウォームギアを所定角度回動させることにより、上記
ウォームホイール、角度調整主軸及び筐体をそれぞれ所
定角度回動して、確実にしかも簡単に上記スピンドル及
びこれに取り付けられたワークを水平方向に所定角度回
動することができる。また、複数本の自転軸及びこれに
連結して水平スピンドルを設け、同時に複数個のワーク
を研摩する場合、請求項2に規定したように、各自転軸
に回動可能に設けた角度調整主軸に取り付けた角度調整
用ギア相互を直接又は中心ギアを介して噛合させること
により、これらが連動して同時に各ワークの姿勢制御が
行われる。なお、この中心ギアは、ギアボックスの中心
軸(後述する実施例の支持軸43あるいは自転主軸20
等のギアボックスの中心回転軸)に軸受を介して取り付
けることにより、該中心軸が回転してもこれによって中
心ギアが回転することがなく、従って角度調整ギア及び
これと一体に角度調整主軸が回転することはなく、上述
したようにウォームホイールの角度によって角度調整ギ
ア及び中心ギアのみが回動して角度調整が行われるもの
である。
に円筒状の角度調整主軸を回動可能に取り付け、この主
軸の下端部に上記ベベルギア及び水平スピンドルの基端
側を包囲して筐体を取り付け、この筐体内に固定した軸
受により上記水平スピンドルを回転可能に支承すると共
に、上記角度調整主軸の周りに上記ウォームギアと噛合
するウォームホイールを取り付けるようにしたので、上
記ウォームギアを所定角度回動させることにより、上記
ウォームホイール、角度調整主軸及び筐体をそれぞれ所
定角度回動して、確実にしかも簡単に上記スピンドル及
びこれに取り付けられたワークを水平方向に所定角度回
動することができる。また、複数本の自転軸及びこれに
連結して水平スピンドルを設け、同時に複数個のワーク
を研摩する場合、請求項2に規定したように、各自転軸
に回動可能に設けた角度調整主軸に取り付けた角度調整
用ギア相互を直接又は中心ギアを介して噛合させること
により、これらが連動して同時に各ワークの姿勢制御が
行われる。なお、この中心ギアは、ギアボックスの中心
軸(後述する実施例の支持軸43あるいは自転主軸20
等のギアボックスの中心回転軸)に軸受を介して取り付
けることにより、該中心軸が回転してもこれによって中
心ギアが回転することがなく、従って角度調整ギア及び
これと一体に角度調整主軸が回転することはなく、上述
したようにウォームホイールの角度によって角度調整ギ
ア及び中心ギアのみが回動して角度調整が行われるもの
である。
【0010】従って、本発明の装置によれば、ホイール
等の窓部を有するワークを研摩するに当たり、ワークの
姿勢制御を簡単かつ確実に行うことができ、窓部を有す
る大型ワークを研摩するのに最適である。
等の窓部を有するワークを研摩するに当たり、ワークの
姿勢制御を簡単かつ確実に行うことができ、窓部を有す
る大型ワークを研摩するのに最適である。
【0011】また、ギアボックスに常時はウォームギア
の回動を係止し、ウォームギアの回動時に該係止を解除
する係止機構を設けることにより、ウォームギアが常時
はみだりに回動することがなく、ウォームギアが係止し
ていることにより、ウォームホイール、角度調整主軸等
が回動することがなく、設定したワークの水平角度調
整、姿勢制御が確実に維持される。
の回動を係止し、ウォームギアの回動時に該係止を解除
する係止機構を設けることにより、ウォームギアが常時
はみだりに回動することがなく、ウォームギアが係止し
ていることにより、ウォームホイール、角度調整主軸等
が回動することがなく、設定したワークの水平角度調
整、姿勢制御が確実に維持される。
【0012】なお、ホイール等の窓部を有するワークを
研摩するに際しては、公転の中心点と自転軸の回転中心
点とを結んだ線分と、水平スピンドルの中心軸線との角
度を0〜180°の範囲、例えば10〜60°となるよ
うに角度調整を行うと共に、公転速度を200rpm以
下、自転速度を200rpm以下とすることができる。
研摩するに際しては、公転の中心点と自転軸の回転中心
点とを結んだ線分と、水平スピンドルの中心軸線との角
度を0〜180°の範囲、例えば10〜60°となるよ
うに角度調整を行うと共に、公転速度を200rpm以
下、自転速度を200rpm以下とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明の一実施
例につき、図1〜5を参照して説明する。本流動研摩装
置は、ワークを公転させる機構と、ワークを自転させる
機構と、ワークを水平方向に角度変更させる機構とを具
備するものである。
例につき、図1〜5を参照して説明する。本流動研摩装
置は、ワークを公転させる機構と、ワークを自転させる
機構と、ワークを水平方向に角度変更させる機構とを具
備するものである。
【0014】図1において、10はギアボックスであ
り、その上端面中央部には円筒状支持体11が突設さ
れ、この支持体11は、機枠1の取付孔2に固定された
軸受12に回転可能に支承され、これによってギアボッ
クス10が機枠1に軸受12を介して回転可能に支持さ
れている。上記支持体11の下部には、リング状の公転
用ギア13が取り付けられており、このギア13は、上
記機枠1上に設けられた公転用駆動モータ14の機枠1
を貫通して下方に突出する回転軸14aに取りつけられ
たギア15と噛合しており、上記モータ14を駆動して
回転軸14aを回転させることにより、これと一体にギ
ア15が回転し、これに噛合している公転用ギア13が
回転して、上記ギアボックス10が回転し得るようにな
っている。
り、その上端面中央部には円筒状支持体11が突設さ
れ、この支持体11は、機枠1の取付孔2に固定された
軸受12に回転可能に支承され、これによってギアボッ
クス10が機枠1に軸受12を介して回転可能に支持さ
れている。上記支持体11の下部には、リング状の公転
用ギア13が取り付けられており、このギア13は、上
記機枠1上に設けられた公転用駆動モータ14の機枠1
を貫通して下方に突出する回転軸14aに取りつけられ
たギア15と噛合しており、上記モータ14を駆動して
回転軸14aを回転させることにより、これと一体にギ
ア15が回転し、これに噛合している公転用ギア13が
回転して、上記ギアボックス10が回転し得るようにな
っている。
【0015】20は自転主軸であり、この自転主軸20
は、上記円筒状支持体11内に軸受21により回転可能
に支承されている。この自転主軸20の上端部は、上記
支持体11より上方に突出し、この突出上端部にプーリ
ー22が固定されている。このプーリー22は、上記機
枠1上に設けられた自転用駆動モータ23の回転軸23
aに固定されたプーリー24との間にベルト25が架け
わたされ、モータ23の駆動によって回転軸23aが回
転することにより、プーリー24,ベルト25,プーリ
ー22を介して自転主軸20が回転し得るようになって
いる。
は、上記円筒状支持体11内に軸受21により回転可能
に支承されている。この自転主軸20の上端部は、上記
支持体11より上方に突出し、この突出上端部にプーリ
ー22が固定されている。このプーリー22は、上記機
枠1上に設けられた自転用駆動モータ23の回転軸23
aに固定されたプーリー24との間にベルト25が架け
わたされ、モータ23の駆動によって回転軸23aが回
転することにより、プーリー24,ベルト25,プーリ
ー22を介して自転主軸20が回転し得るようになって
いる。
【0016】また、この自転主軸20の下端部は、上記
ギアボックス10内に突出し、この突出下端部に自転用
ギア26が固定されている。この自転用ギア26には、
ギアボックス10の上壁下面に回転可能に支持された中
間ギア(図1においては2個)27,27’が噛合さ
れ、更にこれら中間ギア27,27’には、ワーク駆動
用ギア28,28’が噛合されている。
ギアボックス10内に突出し、この突出下端部に自転用
ギア26が固定されている。この自転用ギア26には、
ギアボックス10の上壁下面に回転可能に支持された中
間ギア(図1においては2個)27,27’が噛合さ
れ、更にこれら中間ギア27,27’には、ワーク駆動
用ギア28,28’が噛合されている。
【0017】これらワーク駆動用ギア28,28’は、
上記ギアボックス10に軸受29,29’を介して回転
可能に支持されていると共に、それらの下端面には、ワ
ーク自転軸30,30’がそれぞれ突設されており、こ
れらワーク自転軸30,30’の下端部には、第1ベベ
ルギア31,31’及びこれに噛合する第2ベベルギア
32,32’を介して水平スピンドル33,33’が取
り付けられている。
上記ギアボックス10に軸受29,29’を介して回転
可能に支持されていると共に、それらの下端面には、ワ
ーク自転軸30,30’がそれぞれ突設されており、こ
れらワーク自転軸30,30’の下端部には、第1ベベ
ルギア31,31’及びこれに噛合する第2ベベルギア
32,32’を介して水平スピンドル33,33’が取
り付けられている。
【0018】ここで、上記ワーク自転軸30,30’
は、それぞれ上記ギアボックス10の下壁に設けられた
取付孔10a,10bに固定された軸受34,34’に
回動可能に支承された円筒状角度調整主軸35,35’
内に軸受36,36’及び37,37’により回転可能
に支承されている。また、上記角度調整主軸35,3
5’の下端部には、筐体38,38’が取りつけられ、
上記ベベルギア31,32及び31’,32’はこれら
筐体38,38’内に配置されていると共に、筐体3
8,38’内に配設、固定された軸受39,39’によ
って上記水平スピンドル33,33’が回転可能に支持
されており、これら水平スピンドル33,33’の先端
部が上記筐体38,38’より外側方に突出し、これら
突出先端部にワークW,W’が着脱可能に取り付けられ
る。
は、それぞれ上記ギアボックス10の下壁に設けられた
取付孔10a,10bに固定された軸受34,34’に
回動可能に支承された円筒状角度調整主軸35,35’
内に軸受36,36’及び37,37’により回転可能
に支承されている。また、上記角度調整主軸35,3
5’の下端部には、筐体38,38’が取りつけられ、
上記ベベルギア31,32及び31’,32’はこれら
筐体38,38’内に配置されていると共に、筐体3
8,38’内に配設、固定された軸受39,39’によ
って上記水平スピンドル33,33’が回転可能に支持
されており、これら水平スピンドル33,33’の先端
部が上記筐体38,38’より外側方に突出し、これら
突出先端部にワークW,W’が着脱可能に取り付けられ
る。
【0019】従って、上記自転主軸20の回転により、
自転用ギア26が回転し、中間ギア27,27’を介し
てワーク駆動用ギア28,28’が回転し、これと一体
に自転軸30,30’が回転し、ベベルギア31,3
1’及び32,32’を介して水平スピンドル33,3
3’が回転し、これによってワークW,W’が回転する
ものである。
自転用ギア26が回転し、中間ギア27,27’を介し
てワーク駆動用ギア28,28’が回転し、これと一体
に自転軸30,30’が回転し、ベベルギア31,3
1’及び32,32’を介して水平スピンドル33,3
3’が回転し、これによってワークW,W’が回転する
ものである。
【0020】40はウォームギアで、このウォームギア
40は、図2に示したように、上記ギアボックス10の
側壁に固定されたころ軸受41に回動可能に支承されて
いる。このウォームギア40は、上記一方の角度調整主
軸35の外周部に固定され、外周ギア部が上記ギアボッ
クス10より外側方に突出するように配設されたリング
状ウォームホイール42の該外周ギア部と噛合してい
る。
40は、図2に示したように、上記ギアボックス10の
側壁に固定されたころ軸受41に回動可能に支承されて
いる。このウォームギア40は、上記一方の角度調整主
軸35の外周部に固定され、外周ギア部が上記ギアボッ
クス10より外側方に突出するように配設されたリング
状ウォームホイール42の該外周ギア部と噛合してい
る。
【0021】また、上記自転用ギア26の下端面中央部
には、支持軸43が突設されており、この支持軸43の
下端は上記ギアボックス10の下壁上面に固定されてい
る。上記支持軸43の周りには、軸受44が上記支持軸
43を回転可能に支持するように配設されていると共
に、この軸受44の外周部にはリング状中心ギア45が
固定され、この中心ギア45は、上記角度調整主軸3
5,35’の外周部に固定されたリング状角度調整ギア
46,46’とそれぞれ噛合している。
には、支持軸43が突設されており、この支持軸43の
下端は上記ギアボックス10の下壁上面に固定されてい
る。上記支持軸43の周りには、軸受44が上記支持軸
43を回転可能に支持するように配設されていると共
に、この軸受44の外周部にはリング状中心ギア45が
固定され、この中心ギア45は、上記角度調整主軸3
5,35’の外周部に固定されたリング状角度調整ギア
46,46’とそれぞれ噛合している。
【0022】従って、上記ウォームギア40が所定角度
回動すると、ウォームホイール42が所定角度回動し、
これと一体に一方の角度調整主軸35が所定角度回動す
ると共に、この一方の角度調整主軸35の回動により上
記一方のリング状角度調整ギア46,リング状中心ギア
45,他方のリング状角度調整ギア46’を介して他方
の角度調整主軸35’も所定角度回動する。そして、こ
れら角度調整主軸35,35’の回動と一体に筐体3
8,38’も回動し、従ってこれに固定された軸受3
9,39’を介して水平スピンドル33,33’が水平
方向に所定角度回動するものである。
回動すると、ウォームホイール42が所定角度回動し、
これと一体に一方の角度調整主軸35が所定角度回動す
ると共に、この一方の角度調整主軸35の回動により上
記一方のリング状角度調整ギア46,リング状中心ギア
45,他方のリング状角度調整ギア46’を介して他方
の角度調整主軸35’も所定角度回動する。そして、こ
れら角度調整主軸35,35’の回動と一体に筐体3
8,38’も回動し、従ってこれに固定された軸受3
9,39’を介して水平スピンドル33,33’が水平
方向に所定角度回動するものである。
【0023】ここで、上記ウォームギア40は、図2,
3に示したように、その一端部にギア47が固定されて
おり、このギア47には、上記ギアボックス10の外部
に配設された駆動モータ48によって回動せしめられる
回動ギア49が噛合されるようになっている。この回動
ギア49は、図中矢印で示したように、ギア47に対し
接離するように移動可能に配設され、研摩装置の運転停
止時に回動ギア49がギア47方向に前進してギア47
と噛合することにより、回動ギア49の回動によって上
記ギア47を介してウォームギア40が所定角度回動す
ると共に、研摩装置の運転中には回動ギア49が上記ギ
ア47から後退し、離間されるようになっている。
3に示したように、その一端部にギア47が固定されて
おり、このギア47には、上記ギアボックス10の外部
に配設された駆動モータ48によって回動せしめられる
回動ギア49が噛合されるようになっている。この回動
ギア49は、図中矢印で示したように、ギア47に対し
接離するように移動可能に配設され、研摩装置の運転停
止時に回動ギア49がギア47方向に前進してギア47
と噛合することにより、回動ギア49の回動によって上
記ギア47を介してウォームギア40が所定角度回動す
ると共に、研摩装置の運転中には回動ギア49が上記ギ
ア47から後退し、離間されるようになっている。
【0024】また、上記ウォームギア40の他端部は、
常時は係止機構50によって回動が係止されている。こ
の係止機構50は、上記ギアボックス10の側壁に固定
用部材51,51を介して取り付けられた係止体52を
具備する。この係止体52は、上端が開放するリング状
体53の該上端開放口両縁部にそれぞれ挟圧用壁体5
4,54を一体に突設してなるもので、上記壁体54,
54には、常時はこれら両壁体54,54を互いに近接
するように付勢されたばね部材55を備えており、上記
ウォームギア40の他端部は上記係止体52のリング状
体53内に保持されており、上記ばね部材55の作用に
より上記両壁体54,54が近接することで、ウォーム
ギア40の他端部はリング状体53によって挟圧され、
これによってウォームギア40が常時はみだりに回動し
ないようになっている。更に、上記両壁体54,54間
の隙間56の上方には、先細杵状の係止解除用部材57
が図示していない上下動駆動機構により上下方向移動可
能に配設されており、この係止解除用部材57が降下し
てその先細部が上記隙間56に挿入され、上記ばね部材
55の付勢力に抗して上記両壁体54,54を離間させ
ることにより、上記リング状体53によるウォームギア
40他端部の挟圧、係止状態が解除されて、ウォームギ
ア40が回動し得るようになっている。
常時は係止機構50によって回動が係止されている。こ
の係止機構50は、上記ギアボックス10の側壁に固定
用部材51,51を介して取り付けられた係止体52を
具備する。この係止体52は、上端が開放するリング状
体53の該上端開放口両縁部にそれぞれ挟圧用壁体5
4,54を一体に突設してなるもので、上記壁体54,
54には、常時はこれら両壁体54,54を互いに近接
するように付勢されたばね部材55を備えており、上記
ウォームギア40の他端部は上記係止体52のリング状
体53内に保持されており、上記ばね部材55の作用に
より上記両壁体54,54が近接することで、ウォーム
ギア40の他端部はリング状体53によって挟圧され、
これによってウォームギア40が常時はみだりに回動し
ないようになっている。更に、上記両壁体54,54間
の隙間56の上方には、先細杵状の係止解除用部材57
が図示していない上下動駆動機構により上下方向移動可
能に配設されており、この係止解除用部材57が降下し
てその先細部が上記隙間56に挿入され、上記ばね部材
55の付勢力に抗して上記両壁体54,54を離間させ
ることにより、上記リング状体53によるウォームギア
40他端部の挟圧、係止状態が解除されて、ウォームギ
ア40が回動し得るようになっている。
【0025】60は研摩槽であり、この研摩槽60内に
は乾式メディア61が充填されている。この研摩槽60
は、図示していない上下動駆動機構により上下方向移動
可能に配設されており、図1に示した研摩槽60の上昇
限位置において、ワークW,W’がメディア61中に埋
め込まれると共に、研摩槽60の下降限位置において、
ワークW,W’がメディア61中より取り出され、ワー
クW,W’の着脱が行われるようになっている。
は乾式メディア61が充填されている。この研摩槽60
は、図示していない上下動駆動機構により上下方向移動
可能に配設されており、図1に示した研摩槽60の上昇
限位置において、ワークW,W’がメディア61中に埋
め込まれると共に、研摩槽60の下降限位置において、
ワークW,W’がメディア61中より取り出され、ワー
クW,W’の着脱が行われるようになっている。
【0026】次に、上記研摩装置を用いてワークを乾式
高速流動研摩する方法につき説明する。
高速流動研摩する方法につき説明する。
【0027】まず、研摩槽60を下降限位置に移動さ
せ、研摩槽60内に生地のメディア61を投入する。こ
の場合、メディア61としては、有機質メディア、特に
木質メディア、例えば木屑,小木片,コーン,木の実,
皮等の粒状及び粉末等が優れており、またメディア投入
量は、研摩槽容量に対して通常60〜90%程度が好適
である。次いで、油脂と砥粒とを混合してなる液状、ペ
ースト状あるいは粉粒状形態の研摩剤をメディア61に
加え、水平スピンドル33,33’にワークW,W’を
取り付けない状態のまま研摩槽60を上昇限位置に移動
させ、駆動モータ14等を駆動させて自転軸30,3
0’等を回転(公転及び自転)させる。これによってメ
ディア61が流動し、メディア61と上記研摩剤とが均
一に混合されてメディア61表面に研摩剤が付着する。
この場合、研摩剤の添加量は、特に制限されないが、作
業の最初がメディア1kgに対し40〜100gとし、
その後1回の研摩作業ごとにメディア1kgに対し0.
2〜1gとすることができ、またメディアと研摩剤との
混合時間は通常3〜5分間で十分である。
せ、研摩槽60内に生地のメディア61を投入する。こ
の場合、メディア61としては、有機質メディア、特に
木質メディア、例えば木屑,小木片,コーン,木の実,
皮等の粒状及び粉末等が優れており、またメディア投入
量は、研摩槽容量に対して通常60〜90%程度が好適
である。次いで、油脂と砥粒とを混合してなる液状、ペ
ースト状あるいは粉粒状形態の研摩剤をメディア61に
加え、水平スピンドル33,33’にワークW,W’を
取り付けない状態のまま研摩槽60を上昇限位置に移動
させ、駆動モータ14等を駆動させて自転軸30,3
0’等を回転(公転及び自転)させる。これによってメ
ディア61が流動し、メディア61と上記研摩剤とが均
一に混合されてメディア61表面に研摩剤が付着する。
この場合、研摩剤の添加量は、特に制限されないが、作
業の最初がメディア1kgに対し40〜100gとし、
その後1回の研摩作業ごとにメディア1kgに対し0.
2〜1gとすることができ、またメディアと研摩剤との
混合時間は通常3〜5分間で十分である。
【0028】このように、生地のメディアに油脂と砥粒
を混合してなる研摩剤を加え、予備混合してメディア表
面を該研摩剤で被覆することにより、ランニングコスト
が削減できるものであるが、予め油脂と砥粒を被覆した
メディアを用いるようにしてもよい。
を混合してなる研摩剤を加え、予備混合してメディア表
面を該研摩剤で被覆することにより、ランニングコスト
が削減できるものであるが、予め油脂と砥粒を被覆した
メディアを用いるようにしてもよい。
【0029】また、研摩剤を構成する油脂としては、動
植鉱物油、各種脂肪酸、ワックス、金属石鹸等が用いら
れ、また砥粒としては、アルミナ、硅石、酸化鉄、酸化
クロム、アランダム、WA、炭酸カルシウム等が使用し
得る。
植鉱物油、各種脂肪酸、ワックス、金属石鹸等が用いら
れ、また砥粒としては、アルミナ、硅石、酸化鉄、酸化
クロム、アランダム、WA、炭酸カルシウム等が使用し
得る。
【0030】次に、駆動モータ14等の駆動を停止し、
研摩槽60を下降限位置まで移動した後、水平スピンド
ル33,33’にワークW,W’を取り付ける。
研摩槽60を下降限位置まで移動した後、水平スピンド
ル33,33’にワークW,W’を取り付ける。
【0031】この状態において、ワークW,W’の姿勢
調整(水平方向角度調整)を行う。即ち、係止解除用部
材57を下降させてその先細部を挟圧用壁体54,54
間の隙間56に挿入し、両壁体54,54をばね部材5
5の付勢力に抗して離間させ、リング状体53によるウ
ォームギア40他端部に対する係止状態を解除する。こ
れと共に、回動ギア49をウォームギア40の一端部に
固定されたギア47方向に移動させ、このギア47に回
動ギア49を噛合させる。そして、この回動ギア49用
の駆動モータ48を駆動させて回動ギア49を所定角度
回動させる。これにより、この回動ギア49に噛合した
ギア47,ウォームギア40,ウォームホイール42,
一方の角度調整主軸35が所定角度回動すると共に、こ
の主軸35に固定された一方のリング状ギア46,中心
ギア45,他方のリング状ギア46’を介して他方の角
度調整主軸35’も同角度回動する。これにより、上記
両主軸35,35’にそれぞれ取り付けられた筐体3
8,38’も所定角度回動し、これと一体に水平スピン
ドル33,33’が、その基端部に固定された第2ベベ
ルギア32,32’が第1ベベルギア31,31’に対
し移動しながら、水平方向に所定角度回動する。従っ
て、これにより水平スピンドル33,33’に取り付け
られたワークW,W’も水平方向に所定角度回動し、公
転軸に対する所望の姿勢制御が行われる(図4参照)。
調整(水平方向角度調整)を行う。即ち、係止解除用部
材57を下降させてその先細部を挟圧用壁体54,54
間の隙間56に挿入し、両壁体54,54をばね部材5
5の付勢力に抗して離間させ、リング状体53によるウ
ォームギア40他端部に対する係止状態を解除する。こ
れと共に、回動ギア49をウォームギア40の一端部に
固定されたギア47方向に移動させ、このギア47に回
動ギア49を噛合させる。そして、この回動ギア49用
の駆動モータ48を駆動させて回動ギア49を所定角度
回動させる。これにより、この回動ギア49に噛合した
ギア47,ウォームギア40,ウォームホイール42,
一方の角度調整主軸35が所定角度回動すると共に、こ
の主軸35に固定された一方のリング状ギア46,中心
ギア45,他方のリング状ギア46’を介して他方の角
度調整主軸35’も同角度回動する。これにより、上記
両主軸35,35’にそれぞれ取り付けられた筐体3
8,38’も所定角度回動し、これと一体に水平スピン
ドル33,33’が、その基端部に固定された第2ベベ
ルギア32,32’が第1ベベルギア31,31’に対
し移動しながら、水平方向に所定角度回動する。従っ
て、これにより水平スピンドル33,33’に取り付け
られたワークW,W’も水平方向に所定角度回動し、公
転軸に対する所望の姿勢制御が行われる(図4参照)。
【0032】なお、上記角度調整は、ワークW,W’を
取り付ける前に水平スピンドル33,33’について行
い、角度調整されたスピンドル33,33’に対してワ
ークW,W’を取り付けるようにしてもよい。
取り付ける前に水平スピンドル33,33’について行
い、角度調整されたスピンドル33,33’に対してワ
ークW,W’を取り付けるようにしてもよい。
【0033】このように角度調整した後は、回動ギア4
9をギア47から後退させ、ギア47との噛合状態を解
除すると共に、上記係止解除用部材57を上昇させ、ウ
ォームギア40の他端部を係止体52にて再度係止す
る。
9をギア47から後退させ、ギア47との噛合状態を解
除すると共に、上記係止解除用部材57を上昇させ、ウ
ォームギア40の他端部を係止体52にて再度係止す
る。
【0034】次いで、研摩槽60を上昇限位置まで移動
してワークW,W’をメディア61中にいれる。この状
態で駆動モータ14,23を駆動する。即ち、公転用の
駆動モータ14の駆動により、その回転軸14aに取り
付けられたギア15が回転し、これに噛合された公転用
ギア13が回転し、これと一体にギアボックス10が回
転する。従って、このギアボックス10に取り付けられ
たすべての部材が自転主軸20の中心軸線の周りを水平
方向に回転(公転)し、ワークW,W’が同様に水平方
向に回転(公転)する。一方、自転用の駆動モータ23
の駆動により、自転主軸20が回転し、これと一体に自
転用ギア26が回転すると共に、中間ギア27,2
7’,ワーク駆動用ギア28,28’を介してワーク自
転軸30,30’が回転し、ベベルギア31,31’及
び32,32’を介して水平スピンドル33,33’が
垂直方向に回転し、これと一体にワークW,W’が垂直
方向に回転(自転)する(図5参照)。
してワークW,W’をメディア61中にいれる。この状
態で駆動モータ14,23を駆動する。即ち、公転用の
駆動モータ14の駆動により、その回転軸14aに取り
付けられたギア15が回転し、これに噛合された公転用
ギア13が回転し、これと一体にギアボックス10が回
転する。従って、このギアボックス10に取り付けられ
たすべての部材が自転主軸20の中心軸線の周りを水平
方向に回転(公転)し、ワークW,W’が同様に水平方
向に回転(公転)する。一方、自転用の駆動モータ23
の駆動により、自転主軸20が回転し、これと一体に自
転用ギア26が回転すると共に、中間ギア27,2
7’,ワーク駆動用ギア28,28’を介してワーク自
転軸30,30’が回転し、ベベルギア31,31’及
び32,32’を介して水平スピンドル33,33’が
垂直方向に回転し、これと一体にワークW,W’が垂直
方向に回転(自転)する(図5参照)。
【0035】このように、ワークW,W’を水平方向に
公転させながら垂直方向に自転させ、ワークW,W’に
よってメディア61を撹拌、流動させつつ、メディア6
1の研摩作用でワークW,W’を研摩するものである。
公転させながら垂直方向に自転させ、ワークW,W’に
よってメディア61を撹拌、流動させつつ、メディア6
1の研摩作用でワークW,W’を研摩するものである。
【0036】ここで、本発明の乾式流動研摩装置は、特
にワークとしては飾り窓やメッシュを有するアルミホイ
ール等のホイール、その他窓部を有する各種アルミ、ス
チール等の金属やプラスチックなどの部品の研摩に好適
に用いられ、窓部の周縁部やその内側を効果的に研摩し
得るものであるが、この場合、このような窓部を有する
アルミホイール等の部品を有効に研摩するためには、公
転速度を200rpm以下、好ましくは10〜200r
pm、特に20〜150rpm、自転速度を200rp
m以下、好ましくは5〜200rpm、特に10〜15
0rpmとすることが好適である。また、公転の中心X
と自転軸30の中心Yとを結んだ線分Mと、水平スピン
ドル33の中心軸線Nとのなす角度α(図4参照)は0
〜180°、特に0〜120°の範囲であり、例えば5
〜90°、特に10〜60°とすることができるが、こ
れらの条件は部品形状、窓部の形状や大きさなどにおい
て適宜選定するものである。
にワークとしては飾り窓やメッシュを有するアルミホイ
ール等のホイール、その他窓部を有する各種アルミ、ス
チール等の金属やプラスチックなどの部品の研摩に好適
に用いられ、窓部の周縁部やその内側を効果的に研摩し
得るものであるが、この場合、このような窓部を有する
アルミホイール等の部品を有効に研摩するためには、公
転速度を200rpm以下、好ましくは10〜200r
pm、特に20〜150rpm、自転速度を200rp
m以下、好ましくは5〜200rpm、特に10〜15
0rpmとすることが好適である。また、公転の中心X
と自転軸30の中心Yとを結んだ線分Mと、水平スピン
ドル33の中心軸線Nとのなす角度α(図4参照)は0
〜180°、特に0〜120°の範囲であり、例えば5
〜90°、特に10〜60°とすることができるが、こ
れらの条件は部品形状、窓部の形状や大きさなどにおい
て適宜選定するものである。
【0037】なお、研摩終了後は、駆動モータ14,2
3の駆動を停止し、研摩槽60を下降限位置まで移動
し、研摩されたワークW,W’を取り外し、新しい研摩
剤をメディア61に添加した後、上述した操作を繰り返
すことができる。
3の駆動を停止し、研摩槽60を下降限位置まで移動
し、研摩されたワークW,W’を取り外し、新しい研摩
剤をメディア61に添加した後、上述した操作を繰り返
すことができる。
【0038】本発明の乾式流動研摩装置は、図示の実施
例に制限されるものではない。例えば、自転軸等は2本
に限られず、図4,5に示すように、3本又はそれ以上
とすることができる。また、第1ベベルギアに対し、第
2ベベルギアに加えて第3のベベルギアを噛合させ、こ
の第3のベベルギアに第2ベベルギアと同様に水平スピ
ンドルを筐体内の軸受により回転可能に支持させた状態
で連結し、この水平スピンドルにもワークを取り付ける
ように構成することもできる。更に、ギアボックスの回
転(ワークの水平方向の公転)、自転軸の回転(ワーク
の垂直方向の自転)機構は図示の例に限定されず、公知
の機構を種々選定できる。なおまた、ウォームギアの係
止機構も図示の例に限られず、適宜変更することがで
き、その他の構成についても本発明の要旨の範囲内で種
々変更可能である。
例に制限されるものではない。例えば、自転軸等は2本
に限られず、図4,5に示すように、3本又はそれ以上
とすることができる。また、第1ベベルギアに対し、第
2ベベルギアに加えて第3のベベルギアを噛合させ、こ
の第3のベベルギアに第2ベベルギアと同様に水平スピ
ンドルを筐体内の軸受により回転可能に支持させた状態
で連結し、この水平スピンドルにもワークを取り付ける
ように構成することもできる。更に、ギアボックスの回
転(ワークの水平方向の公転)、自転軸の回転(ワーク
の垂直方向の自転)機構は図示の例に限定されず、公知
の機構を種々選定できる。なおまた、ウォームギアの係
止機構も図示の例に限られず、適宜変更することがで
き、その他の構成についても本発明の要旨の範囲内で種
々変更可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ワークの姿勢を適宜調
整した状態で水平方向に公転させると共に、垂直方向に
自転させることにより、流動メディア中で良好な研摩を
行うことができ、特に部品の窓部周縁部やその内側を効
率よく確実に研摩することができる。
整した状態で水平方向に公転させると共に、垂直方向に
自転させることにより、流動メディア中で良好な研摩を
行うことができ、特に部品の窓部周縁部やその内側を効
率よく確実に研摩することができる。
【図1】本発明の一実施例にかかる乾式流動研摩装置の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】同例のウォームギア部の拡大横断面図である。
【図3】図2のA−A線に沿った断面図である。
【図4】ワークの角度調整の説明図である。
【図5】ワークの公転及び自転動作の説明図である。
1 機枠 10 ギアボックス 11 支持体 13 公転用ギア 14 公転用駆動モータ 15 ギア 20 自転主軸 23 自転用駆動モータ 26 自転用ギア 27,27’ 中間ギア 28,28’ ワーク駆動用ギア 30,30’ ワーク自転軸 31,31’ 第1ベベルギア 32,32’ 第2ベベルギア 33,33’ 水平スピンドル 35,35’ 角度調整主軸 38,38’ 筐体 39,39’ 軸受 40 ウォームギア 42 ウォームホイール 43 支持軸 44 軸受 45 中心ギア 46,46’ リング状角度調整ギア 48 角度調整用駆動モータ 49 回動ギア 50 係止機構 60 研摩槽 61 乾式メディア W,W’ ワーク
Claims (4)
- 【請求項1】 ギアボックスを水平方向に回転可能に設
けると共に、このギアボックスに垂直方向に沿って自転
軸を回転可能に取り付け、この自転軸の下端部にベベル
ギアを介して水平スピンドルを取り付け、この水平スピ
ンドルの先端部にワークを着脱可能に取り付け、このワ
ークを研摩槽内に充填された乾式メディア中に挿入し
て、ワークを上記ギアボックスの回転と一体に水平方向
に公転させると共に、上記自転軸の回転により上記ベベ
ルギア及び水平スピンドルを介してワークを垂直方向に
自転させながら流動する上記メディアによってワークを
研摩するようにした乾式流動研摩装置において、上記ギ
アボックスにウォームギアを回動可能に取り付け、かつ
上記自転軸の周りに円筒状の角度調整主軸を回動可能に
取り付け、この主軸の下端部に上記ベベルギア及び水平
スピンドルの基端側を包囲して筐体を取り付け、この筐
体内に固定した軸受により上記水平スピンドルを回転可
能に支承すると共に、上記角度調整主軸の周りに上記ウ
ォームギアと噛合するウォームホイールを取り付け、か
つギアボックスに常時はウォームギアの回動を係止し、
ウォームギアの回動時に該係止を解除する係止機構を設
けて、該係止機構による上記ウォームギアの係止を解除
し、上記ウォームギアを所定角度回動させることによ
り、上記ウォームホイール、角度調整主軸及び筐体をそ
れぞれ所定角度回動して、上記スピンドル及びこれに取
り付けられたワークを水平方向に所定角度回動するよう
構成したことを特徴とする乾式流動研摩装置。 - 【請求項2】 自転軸を複数本配設すると共に、各自転
軸の下端部にそれぞれベベルギアを介して水平スピンド
ルを取り付け、かつ各自転軸の周りに円筒状の角度調整
主軸を回動可能に取り付け、この主軸の下端部に上記ベ
ベルギア及び水平スピンドルの基端側を包囲して筐体を
取り付け、この筐体内に固定した軸受により上記スピン
ドルを回転可能に支承すると共に、上記各主軸の周りに
角度調整用ギアを取り付け、これらギアをそれぞれ直接
又はギアボックスの中心軸に対して軸受を介して取り付
けられた中心ギアと噛合させ、上記主軸の一本にウォー
ムギアと噛合するウォームホイールを取り付け、かつギ
アボックスに常時はウォームギアの回動を係止し、ウォ
ームギアの回動時に該係止を解除する係止機構を設け
て、該係止機構による上記ウォームギアの係止を解除
し、上記ウォームギアを所定角度回動させることによ
り、上記ウォームホイール及びこれが取り付けられた角
度調整主軸及び筐体をそれぞれ所定角度回動すると共
に、上記角度調整用ギア又は該ギアと中心ギアを介して
他の角度調整主軸及び筐体をそれぞれ所定角度回動し
て、上記各スピンドル及びこれに取り付けられたワーク
をそれぞれ水平方向に所定角度回動するようにした請求
項1記載の装置。 - 【請求項3】 ワークが窓部を有するものである請求項
1又は2記載の装置。 - 【請求項4】 公転速度を200rpm以下、自転速度
を200rpm以下とした請求項3記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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