JP3316560B2 - ビーズインダクタ - Google Patents
ビーズインダクタInfo
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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- H01F17/00—Fixed inductances of the signal type
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Description
に関し、特にたとえば、ビーズ状のコアの内部にコイル
が形成されたビーズインダクタに関する。
例を示す図解図である。ビーズインダクタ1は、たとえ
ば直方体状のコア2を含む。コア2内には、金属線を巻
回したコイル3が形成され、コイル3の両端がコア2の
対向端部に引き出されている。つまり、図11に示すよ
うに、コア2は、その中心部にある軸芯部4と、外周部
5とで形成されている。そして、軸芯部4の周囲にコイ
ル3が形成され、コイル3の周囲に外周部5が形成され
ている。さらに、コア2の対向端部に金属製のキャップ
6が形成され、このキャップ6にコイル3が電気的に接
続される。このキャップ6が、外部回路に接続するため
の端子として働く。
には、まず、フェライトなどの磁性体粉末を樹脂に混練
して混練材料をつくり、この混練材料を用いて押し出し
成形により軸芯部4が形成される。この軸芯部4に金属
線を巻回することによって、コイル3が形成される。さ
らに、コイル3を形成した軸芯部4を中心として、混練
材料を用いて押し出し成形により外周部5が形成され
る。さらに、コア2の対向端部にキャップ6を形成する
ことにより、ビーズインダクタ1が作製される。
ル3に信号が流れると、コイル3の周囲、つまり軸芯部
4と外周部5に磁束が形成される。このとき、図12に
示すように、コイル3の内外において、透磁率μの高い
軸芯部4および外周部5が存在することにより、大きい
インダクタンスを得ることができる。したがって、ビー
ズインダクタ1に信号を流すことにより、周波数の高い
ノイズを除去することができる。なお、図12において
は、コイル3が形成されている部分を円筒で示してあ
る。
混練される磁性体粉末の含有量が多くなると、混練材料
を用いた成形体が脆くなってしまう。そのため、押し出
し成形によって軸芯部を形成しても、コイルの巻回や軸
芯部の貯蔵などが困難になる。さらに、コイルを形成し
た軸芯部を中心として外周部を押し出し成形する際に
も、軸芯部に折れやひびが発生し、ビーズインダクタを
安定して量産することが困難になる。そこで、磁性体粉
末の量を減らすことが考えられるが、軸芯部は磁束が周
回する部分であるため、透磁率が高いことが望ましい。
易に量産することができ、しかも特性の良好なビーズイ
ンダクタを提供することである。また、この発明の目的
は、このようなビーズインダクタを量産することができ
る製造方法を提供することである。
周部とからなるコアと、コアの内部において導電材料を
用いて前記軸芯部の周囲に形成されるコイルとを含み、
軸芯部は、非磁性体からなる中心部と、中心部の周囲に
形成される周辺部とからなり、周辺部および外周部は、
磁性体材料を樹脂に混錬した混錬材料で形成されている
ことを特徴とする、ビーズインダクタである。このよう
なビーズインダクタにおいて、中心部が強度の大きい樹
脂で形成されてもよいし、中心部が空芯であってもよ
い。また、この発明は、中心部の周囲に磁性体材料と樹
脂との混錬材料で周辺部および外周部を形成し、周辺部
の周囲に導電材料を用いてコイルを形成することによ
り、上述のいずれかに記載のビーズインダクタを製造す
る製造方法であって、中心部に強度の大きい樹脂を形成
するか、または中心部から軸部材を抜き取ることで空芯
を形成することを特徴とする、ビーズインダクタの製造
方法である。
束が発生する。このとき、コイル内の中心部には、あま
り磁束が発生せず、コイルの近傍に磁束が集中している
ことを見出した。したがって、磁束の少ないコイル内の
中心部を、必ずしも高い透磁率の材料で形成することは
必要でなく、強度の大きい材料で形成することができ
る。また、成形時に軸芯部の強度が確保できれば、安定
してビーズインダクタを量産することができる。したが
って、成形後に、コイル内の中心部を取り去っても、ビ
ーズインダクタとしての機能を確保することができる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
クタの一例を示す図解図である。ビーズインダクタ10
は、たとえば直方体状のコア12を含む。コア12は、
図2に示すように、軸芯部14と外周部16とで形成さ
れる。軸芯部14は円柱状に形成され、中心部14aと
その周囲に形成された周辺部14bとを含む。周辺部1
4bおよび外周部16は、たとえばフェライト粉などの
磁性体粉末を樹脂に混練した混練材料で形成される。ま
た、中心部14aは、たとえば磁性体粉末を含まない樹
脂で形成される。
イル18が形成される。コイル18は、金属線などを巻
回することによって形成される。そして、コイル18の
外側に、コア12の外周部16が形成される。コイル1
8の両端は、コア12の対向端部に露出するように形成
される。さらに、コア12の対向端部には、金属製のキ
ャップ20が形成され、これらのキャップ20にコイル
18の両端が接続される。これらのキャップ20が、外
部回路と接続するための端子として働く。
すように、透磁率μは低いが強度の大きい中心部14a
の周囲に、透磁率μの高い周辺部14bが形成され、こ
の周辺部14bの外周面にコイル18が形成されてい
る。さらに、コイル18の外側に、コア12の外周部1
6が形成されている。なお、図3において、外側の円筒
部は、コイル18の形成部分を示す。このようなビーズ
インダクタ10では、コイル18に電流が流れたとき、
軸芯部14および外周部16に磁束が発生し、2つのキ
ャップ20間にインダクタンスが形成される。このとき
の磁束の様子を、有限要素法によって解析した。
にNi−Cu−Zn系のフェライト粉末を90重量%混
練して、透磁率μ=13の混練材料をつくった。軸芯部
14の周辺部14bの材料としてこの混練材料を使用
し、また中心部14aの材料として透磁率μ=1の樹脂
を使用して、直径1.8mmの軸芯部14を形成した。
この軸芯部14に直径0.2mmの金属線を隙間なく巻
回し、18ターンのコイル18を形成した。さらに、上
述の混練材料を用いて外周部18を形成し、コア12を
形成した。なお、コア12のサイズは、4.5×3.2
×3.2mmであり、コア12の長手方向の対向端部に
コイル18の両端部を露出させた。このコア12の対向
端部にキャップ20を形成して、ビーズインダクタ10
を形成した。このようなビーズインダクタ10におい
て、軸芯部14の中心部14aの直径を変えて、有限要
素法により、磁束の分布を調べた。そして、その結果を
図4〜図8に示した。
面からみて1/4の部分の断面を示している。そして、
横方向に3つに分割されているが、左側の部分は中心部
14aを示し、中央部分は周辺部14bを示し、右側の
部分は外周部16を示している。そして、中央部と右側
の部分とを分割している線は、コイル18形成部分を示
している。ここで、図4は、中心部14aの直径が0.
0mm、すなわちコア12の全ての部分において透磁率
μ=13であるビーズインダクタを示す。なお、図4に
おいて、中心部14aと周辺部14bとを区別する想像
線が示されているが、これは便宜上示したものである。
また、図5は、中心部14aの直径が0.4mmのビー
ズインダクタを示す。したがって、直径0.4mmの中
心部14a部分の透磁率μが1であり、その他の部分の
透磁率μが13である。さらに、図6,図7,図8は、
それぞれ、中心部14aの直径が0.8mm,1.2m
m,1.6mmのビーズインダクタを示す。
分の様子を示しており、磁束を示す線のない部分に磁束
が全く存在しないという意味ではない。図4〜図8から
わかるように、軸芯部14では、コイル18の近傍に磁
束が集中しており、中心部14aには、磁束があまり存
在しない。したがって、中心部14aとして、高い透磁
率を有する材料を用いなくても、ビーズインダクタ10
の特性が大きく劣化することがない。これらのビーズイ
ンダクタのインダクタンスを測定し、その測定値と、図
4に示すビーズインダクタのインダクタンスに対する各
ビーズインダクタのインダクタンスの比率とを表1に示
した。
径が大きくなると、インダクタンスは小さくなっている
が、中心部14aの直径が軸芯部14の半分程度までの
大きさであれば、インダクタンスの減少量は小さい。し
たがって、磁性体粉末の含有量が少ない材料を中心部1
4aに用いることができ、曲げ性や引っ張り強度の大き
い材料を使用することができる。中心部14aにこのよ
うな材料を用いれば、軸芯部14に金属線を巻回すると
きに軸芯部14が破損することを防ぐことができる。ま
た、コイル18を形成した軸芯部14を中心として、押
し出し成形により外周部16を形成するときに、軸芯部
14が破損しにくくなり、安定して大量生産を行うこと
ができる。
しては、図9に示すように、円柱状であってもよい。こ
のような形状のコア12であっても、軸芯部14の中心
部14aとして強度の大きい材料を用いることにより、
特性の劣化が少なく、大量生産が可能なビーズインダク
タを得ることができる。
に、軸芯部14を中心部14aにあたる部分に強度の大
きい鉄や銅などの金属で形成された軸部材を用い、周辺
部14bにあたる部分に磁性体を用いて形成し、コイル
18および外周部16を形成したのちに、軸部材を抜き
取ってもよい。この場合、軸芯部14の中心部14a
は、空芯となる。このような場合でも、コイル18の内
側に透磁率の高い周辺部14bが存在することにより、
特性の劣化は小さい。つまり、軸芯部14の中心部14
a部分が空芯であっても、特性の劣化が少なく、大量生
産に適したビーズインダクタを得ることができる。
度の大きい材料を用いるか、または空芯とすることによ
り、良好な特性を有し、しかも大量生産に適したビーズ
インダクタを得ることができる。
図である。
す図解図である。
の透磁率の関係を示す図解図である。
れたビーズインダクタの磁束分布を示す図解図である。
mmであるビーズインダクタの磁束分布を示す図解図で
ある。
mmであるビーズインダクタの磁束分布を示す図解図で
ある。
mmであるビーズインダクタの磁束分布を示す図解図で
ある。
mmであるビーズインダクタの磁束分布を示す図解図で
ある。
コアの透磁率の関係を示す図解図である。
である。
られるコアの断面を示す図解図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 軸芯部と外周部とからなるコアと、前記
コアの内部において導電材料を用いて前記軸芯部の周囲
に形成されるコイルとを含み、前記軸芯部は、非磁性体からなる中心部と、前記中心部
の周囲に形成される周辺部とからなり、 前記周辺部および前記外周部は、磁性体材料を樹脂に混
錬した混錬材料で形成されている ことを特徴とする、ビ
ーズインダクタ。 - 【請求項2】 前記中心部が、強度の大きい樹脂で形成
されたことを特徴とする、請求項1に記載のビーズイン
ダクタ。 - 【請求項3】 前記中心部が空芯であることを特徴とす
る、請求項1に記載のビーズインダクタ。 - 【請求項4】 中心部の周囲に磁性体材料と樹脂との混
錬材料で周辺部および外周部を形成し、前記周辺部の周
囲に導電材料を用いてコイルを形成することにより、請
求項1ないし請求項3のいずれかに記載のビーズインダ
クタを製造する製造方法であって、 前記中心部に強度の大きい樹脂を形成するか、または前
記中心部から軸部材を抜き取ることで空芯を形成するこ
とを特徴とする、ビーズインダクタの製造方法。
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