JP3316496B2 - 蛍光ランプ点灯装置 - Google Patents
蛍光ランプ点灯装置Info
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Description
用いる蛍光ランプ点灯装置に関する。
特開平10−162983号公報にて開示されているよ
うなシリーズインバータが知られている。また、本願出
願人は、特願平11−161874号明細書において、
図9に示すような蛍光ランプの点灯装置を提案してい
る。
交流電源1と、雑音防止コンデンサ2と、整流回路3
と、平滑コンデンサ4と、FET5及び6と、第1の共
振コンデンサ7と、蛍光ランプ8と、予熱コンデンサ9
と、チョークコイル10と、トリガコンデンサ14と、
ツエナーダイオード15及び16と、第2の共振コンデ
ンサ17と、抵抗19とを有している。図9に示した構
成では、共振コンデンサ7と、蛍光ランプ8と、チョー
クコイル10と、第1のスイッチ素子であるP型FET
6のソース端子―ドレイン端子とが順次直列に接続され
ている。
のドレイン端子との間には、平滑コンデンサ4が接続さ
れており、これによって閉回路が構成されている。さら
に、チョークコイル10とFET6との接続点、及び共
振コンデンサ7と平滑コンデンサ4との接続点の間には
第2のスイッチ素子であるN型FET5が接続されてい
る。さらに、整流回路3の入力端子は、雑音防止コンデ
ンサ2を介して交流電源1に接続されている。また、蛍
光ランプ8の一対の電極8A、8B間には、予熱コンデ
ンサ9が電源1側とは反対の側に接続されている。この
ようにして、回路全体として高周波インバータ回路が構
成されている。
流電源1から供給された商用交流電力を整流および平滑
化して直流を得る。なお、この回路構成においては、交
流電源1と雑音防止コンデンサ2と整流回路3と平滑コ
ンデンサ4とから直流電源22が構成されている。次
に、得られた直流を、平滑コンデンサ4と蛍光ランプ8
との間に並列に接続された高周波発振するスイッチ素子
(N型FET5、P型FET6)の直列回路に入力す
る。その後、P型FET6に接続され且つ蛍光ランプ8
に直列接続された共振コンデンサ7と、チョークコイル
10とから構成されたLC共振回路に入力する。図9に
示したインバータ回路は、このようにして高周波電力を
発生することができる。
して、N型FET5およびP型FET6のそれぞれのゲ
ート端子―ソース端子間において閉ループが形成されて
いる。この閉ループは、第2のチョークコイル11とチ
ョークコイル10の2次巻線10Aとトリガコンデンサ
14とが直列に接続されて構成されており、そして、ト
リガコンデンサ14の片側は、FET5及びFET6の
ソース端子に接続されている。さらに、この回路におい
ては、抵抗12、13、19、ツエナーダイオード1
5、16、第2のチョークコイル11、チョークコイル
10の2次巻線10A、第2の共振コンデンサ17によ
ってゲート駆動回路23が構成されており、抵抗12と
第2のチョークコイル11とツエナーダイオード15と
の接続点がゲート駆動回路の出力端子となっている。
置では、まず蛍光ランプ8が起動される前に、交流電源
1から雑音防止用コンデンサ2に商用交流電力が供給さ
れ、整流回路3を経て脈流電圧が発生し、この脈流電圧
による電流によって、平滑コンデンサ4は電源電圧まで
充電される。また、抵抗19を介して共振コンデンサ7
および予熱コンデンサ9が充電される。同時に、抵抗1
2、第2のチョークコイル11、チョークコイル10の
2次巻線10Aを介して、トリガコンデンサ14も充電
される。
ーダイオード15におけるスレッシュホールド電圧に達
すると、トリガーコンデンサ14の電荷がFET5のゲ
ート端子に供給され、これによってFET5がオン状態
になる。FET5がオン状態になると、共振コンデンサ
7、予熱コンデンサ9の電荷がチョークコイル10の1
次巻線10Bを介してFET5のソース端子に流れ込
む。
0Bを流れる電流によってチョークコイル10の2次巻
線10Aに誘導電圧が発生し、第2のチョークコイル1
1、コンデンサ17が共振し、コンデンサ17にトリガ
コンデンサ14とは逆向きの電圧が発生し、FET5の
ゲート―ソース間に逆バイアス電圧が印加され、FET
5はオフ状態となる。同時に、FET6のゲート−ソー
ス間に順バイアス電圧が印加され、今度はFET6がオ
ン状態となる。
滑コンデンサ4から、共振コンデンサ7、蛍光ランプ
8、チョークコイル10、FET6によって構成される
閉回路を流れ、そして、この電流によって、チョークコ
イル10の1次巻線10Bと共振コンデンサ7、予熱コ
ンデンサ9とが共振する。この際、チョークコイル10
の1次巻線10Bを流れる逆方向の電流によってチョー
クコイル10の2次巻線10Aに逆方向の誘導電圧が発
生し、第2のチョークコイル11、コンデンサ17が共
振し、コンデンサ17に先ほどとは逆向きの電圧が発生
し、その結果、FET6のゲート−ソース間に逆バイア
ス電圧が印加されてFET6はオフ状態となる。その
後、再びFET5のゲート−ソース間に順バイアス電圧
が印加されてFET5がオン状態となる。以後、上述し
た動作を繰り返して、FET5及びFET6の間でオン
状態・オフ状態を交互に繰り返す。
流れて電極を加熱する。同時に蛍光ランプ8の電極間に
は共振によって大きな電圧が印加され、蛍光ランプ8の
電極温度は上昇し、そして、蛍光ランプ8の電極間のイ
ンピーダンスが無限大の状態から放電が開始する。いっ
たん放電が開始すると、蛍光ランプ8の電極間のインピ
ーダンスが急激に低下するため、電源ラインから蛍光ラ
ンプ8を通して急峻な大電流が流れる(以降、これをブ
レークダウンといい、この大電流をブレークダウン電流
という)。ブレークダウンが起こると、インピーダンス
が下がり十分安定して通常の安定点灯状態になる。
点灯装置では、ブレークダウン時の急峻なランプインピ
ーダンスの低下に伴って、パワースイッチング素子に異
常に大きなしかも急峻なブレークダウン電流が流れ、こ
のパワースイッチング素子への突入電流により、パワー
スイッチング素子が破壊されることがあることが本願発
明者の実験によってわかった。さらに、始動時の急峻で
大きなブレークダウン電流によって、蛍光ランプの電極
8A、8Bでは、電子の集中による熱スポットで局部的
な加熱が大きくなる。これは、電極の断線発生にもつな
がり、そして、蛍光ランプの点滅寿命性能を非常に悪化
させるため問題となる。
であり、その主な目的は、簡単な回路構成で蛍光ランプ
の点滅寿命性能を向上させることができる蛍光ランプ点
灯装置を提供することにある。
点灯装置は、一対の電極を有する蛍光ランプに電気的に
接続されたパワースイッチング素子と、前記蛍光ランプ
の始動時において前記一対の電極間のインピーダンスが
無限大から低下する際に電源ラインから前記蛍光ランプ
を通して大電流が流れて前記パワースイッチング素子が
破壊されることを防止するために、前記パワースイッチ
ング素子のコンダクタンスを制御し、それによって前記
パワースイッチング素子に流れる電流を制限する手段と
を備えている。
直流電源の出力端子間に直列に接続された上側トランジ
スタと下側トランジスタと;コンデンサと、一対の電極
を有する蛍光ランプと、前記蛍光ランプと並列接続され
てなる予熱コンデンサと、インダクタとから構成され、
且つ、前記直流電源の出力端子と前記上側トランジスタ
と前記下側トランジスタとの接続点との間に接続された
直列回路と;前記蛍光ランプを流れる電流に応じて前記
上側トランジスタと前記下側トランジスタとを交互にO
N−OFFさせるゲート駆動回路とを備え、前記上側ト
ランジスタと前記下側トランジスタのそれぞれのゲート
端子と前記ゲート駆動回路との間に抵抗が接続されてい
る。
交流電源と、前記交流電源に接続される整流回路と、前
記整流回路の出力端子間に接続される平滑用コンデンサ
とを有し、前記上側トランジスタと前記下側トランジス
タとは、前記整流回路の出力端子間に直列に接続されて
いる。
スタと前記下側トランジスタとは、N型トランジスタと
P型トランジスタとである。
明による実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の
実施形態に限定されない。
光ランプ点灯装置の回路構成を示している。
の電極8A、8Bを有する蛍光ランプ8に電気的に接続
されたパワースイッチング素子(FET5、FET6)
と、蛍光ランプ8の始動時において一対の電極(8A、
8B)間のインピーダンスが無限大から低下する際に電
源ラインから蛍光ランプ8を通して大電流が流れてパワ
ースイッチング素子(5、6)が破壊されることを防止
するために、パワースイッチング素子(5、6)のコン
ダクタンスを制御し、それによってパワースイッチング
素子に流れる電流を制限する手段(20、21)とを備
えている。本実施形態の蛍光ランプ点灯装置は、パワー
スイッチング素子に流れる電流を制限する手段(20、
21)を有しているので、始動時の急峻で大きなブレー
クダウン電流がパワースイッチング素子に突入すること
によって生じるパワースイッチング素子の破壊を防止す
ることができる。また、電極の断線発生を防止すること
もできる。その結果、蛍光ランプの点滅寿命性能を向上
させることが可能となる。
に示すように、交流電源1と、雑音防止コンデンサ2
と、整流回路3と、平滑コンデンサ4と、FET5及び
6と、第1の共振コンデンサ7と、蛍光ランプ8と、予
熱コンデンサ9と、チョークコイル10と、トリガコン
デンサ14と、ツエナーダイオード15及び16と、第
2の共振コンデンサ17と、抵抗19とから構成するこ
とができる。
光ランプ点灯装置は、直流電源22の出力端子間に直列
に接続された上側トランジスタ5と下側トランジスタ6
とを有しており、直流電源22の出力端子と上側トラン
ジスタ5と下側トランジスタ6との接続点との間には、
コンデンサ(共振コンデンサ)7と、一対の電極(8
A、8B)を有する蛍光ランプ8と、蛍光ランプ8と並
列接続されてなる予熱コンデンサ9と、インダクタ(チ
ョークコイル)10とから構成された直列回路が接続さ
れている。
続されており、ゲート駆動回路23は、蛍光ランプ8を
流れる電流に応じて上側トランジスタ5と下側トランジ
スタ6とを交互にON−OFFさせる機能を有してい
る。本実施形態において、ゲート駆動回路23は、第2
のチョークコイル11とチョークコイル10の2次巻線
10Aとトリガコンデンサ14とが直列に接続されて構
成されており、そして、トリガコンデンサ14の片側
は、FET5及びFET6のソース端子に接続されてい
る。さらに、ゲート駆動回路23は、抵抗12、13、
19、ツエナーダイオード15、16、および第2の共
振コンデンサ17を含んでおり、抵抗12と第2のチョ
ークコイル11とツエナーダイオード15との接続点が
ゲート駆動回路の出力端子となっている。
のそれぞれのゲート端子とゲート駆動回路との間には、
抵抗21、20が接続されている。抵抗20(または2
1)は、下側トランジスタ6(または上側トランジスタ
5)のコンダクタンスを制御する機能を有している。な
お、本実施形態において上側トランジスタ5は、N型ト
ランジスタ(N型FET)であり、一方、下側トランジ
スタ6は、P型トランジスタ(P型FET)である。つ
まり、省電力化を図る観点から、相補型となるように構
成している。また、本明細書において、上側トランジス
タ5および下側トランジスタ6の「上側」および「下
側」は便宜上の名称であり、「上側」および「下側」を
それぞれ「第1」および「第2」と読み替えてもよい。
本実施形態では、相補型の構成にした例を示している
が、上側トランジスタ(第1トランジスタ)5および下
側トランジスタ6(第2トランジスタ)を共にN型トラ
ンジスタ(N型FET)にした構成にしてもよいし、共
にP型トランジスタ(P型FET)にした構成にしても
よい。このような構成であっても、抵抗20(または2
1)によって、上側トランジスタ5(または下側トラン
ジスタ6)のコンダクタンスを制御することができるか
らである。
電源1と、交流電源1に接続された整流回路3と、整流
回路3の出力端子間に接続された平滑用コンデンサ4と
を有しており、N型FETとP型FET6とは、整流回
路3の出力端子間に直列に接続されている。
動作を説明する。本実施形態の構成においても、図9に
示した構成と同様に、ランプ点灯時には、蛍光ランプ8
の電極8A、8B間のインピーダンスの急激な低下に伴
ってブレークダウン電流が流れる。しかしながら、本実
施形態の構成においては、パワースイッチング素子であ
るFET5、6のそれぞれのゲート端子とゲート駆動回
路23との間に、抵抗21、20がそれぞれ挿入されて
いるため、ブレークダウン電流によるFET5、6の破
壊を防止することができる。抵抗21、20の挿入によ
って、ブレークダウン電流によるFET5、6の破壊を
防止することができる理由を以下に説明する。
ET6のゲート端子の入力電圧変化の違いを示してい
る。図2(a)中の横軸(t)は時間を表し、縦軸(V
g−s)はゲート電圧を表している。線aは、抵抗20
のない場合のゲート端子電圧の変化を示しており、線b
は、抵抗20のある場合のゲート端子電圧の変化を示し
ている。
るように、抵抗20の挿入によって、ゲート駆動回路の
出力電圧の最大電圧Vmaxになるまでの時間がT1か
らT2まで延びる。そして、FET6が実際にONとな
るゲート端子のスレッシュホールド電圧Vthから、ゲ
ート駆動回路の出力電圧の最大電圧Vmaxまでの時間
は、t1からt2になる。図2(b)に示すように、ゲ
ート電圧Vg−sに応じてドレイン電流Idが変化する
ので、ゲート電圧Vg−s(横軸)に対するドレイン電
流Id(縦軸)の関係は、図2(a)中のt1とt2と
の差、すなわちFET6のスイッチング速度を遅くする
ことによって、始動時にFET6がONした時、FET
6に流れる急峻で大きなブレークダウン電流を制限する
ことが可能となり、その結果、FET6のdi/dt破
壊を防止することができる。つまり、本実施形態の蛍光
ランプ点灯装置では、抵抗20によってFET6のコン
ダクタンスを小さくするように制御することができるの
で、FET6に流れる電流を制限することができ、急峻
で大きなブレークダウン電流からFET6を保護するこ
とができる。
抗20が22Ωの場合(線b)、および抵抗20が50
Ωの場合(線c)におけるFET6のゲート端子の入力
電圧変化の違いをそれぞれ示している。抵抗20無しの
場合(線a)では、t1が5ns(5ナノ秒)であるの
に対し、抵抗20が22Ωの場合(線b)には、t2を
11nsにすることができ、そして50Ωの場合(線
c)には、t3を25nsにすることができる。なお、
本実施形態における抵抗20以外の条件を以下に例示的
に示す。
うに、最初に、ブレークダウン期間(約0.05ミリ秒
(50マイクロ秒))があり、次いで、定常点灯期間が
続く。ブレークダウン期間では、約160kHzの共振
が起こっており、図4(b)に示すように、この時、約
10〜15Aの電流が数μSで変化している(一周期6
μS、半周期3μS)。一方、定常点灯期間では、約6
0kHzの共振が起こっており、図4(c)に示すよう
に、約0.5A以下の電流が1周期16μSにて流れて
いる。すなわち、ブレークダウン時においては、急峻な
大電流(ブレークダウン電流)が流れることなる。
挿入されているため、図2(a)および図3から理解で
きるように、抵抗20が無い場合よりも、FET6のO
Nが遅れることになる。このため、図4(b)に示した
半波波形の立ち上がり部分(ブレークダウン電流の立ち
上がり部分)に遅れが生じ、その結果、図5に示すよう
に、抵抗20無しの場合(線A)のId(ドレイン電
流)のピークがImax(A)のときに、抵抗20が2
2Ω(線B)および50Ω(線C)の場合には、Idの
ピークは、それぞれImax(B)およびImax
(C)となる。なお、図5においては説明の理解を容易
にするために線A〜CおよびImax(A)〜(C)の
関係を誇張して示している。
ることによって、Idのピークを下げることができ、そ
して、線Aと、線Bおよび線Cとの比較によって理解で
きるように、突入電流の総量も削減することができる。
したがって、抵抗20の挿入により、FET6に流れる
電流を制限することができ、その結果、急峻で大きなブ
レークダウン電流からFET6を保護することができ
る。また、始動時の急峻で大きなブレークダウン電流を
制限できるため、蛍光ランプの電極8A,8Bでの電子
の集中による熱スポットの発生を低減でき、そして局部
的加熱を小さくすることができる。その結果、電極の断
線を防止でき、長寿命化を図ることができる。
ET6)を例にして説明したが、同様に、上側トランジ
スタ(N型FET5)のゲート端子とゲート駆動回路の
出力端子との間に抵抗21を挿入しても、ブレークダウ
ン電流からFET5を保護することができる。抵抗20
および21の両方を挿入した場合には、図6に示すよう
に、FET5がONした時およびFET6がONした時
の両方の半波波形についての電流ピーク値を下げること
ができ、そして図中斜線部の電流を削除することができ
る。このため、FET5およびFET6の両方のストレ
スを緩和することができる。なお、特にピーク電流が大
きい最初の1パルスの動作が起きるのはN型FET5で
あるので、抵抗20を挿入せずに抵抗21を挿入するだ
けでも点滅寿命向上の効果がある。このことは、本願発
明者の実験によって確認されている。抵抗21だけを用
いる場合には、抵抗20および21の両方を用いる場合
よりもコストダウンを図ることができる。
22Ωや50Ωのものに限定されず、使用する回路に応
じて適時好適なものを選択すればよい。本実施形態の構
成においては、抵抗20、21は、22Ω以上220Ω
以下のものを使用することが好ましい。
あると、ブレークダウン電流からパワースイッチング素
子(FET5、6)を十分に保護できないことがあるか
らである。図7(a)に示すように、22Ω未満の場合
では、点滅寿命試験(30秒ON、30秒OFFの組み
合わせが1サイクル)において、10000サイクルを
下回り、2000サイクル程度の点滅寿命しか達成でき
ない場合がある。一方、22Ω以上の場合は、1200
0サイクル以上の点滅寿命を達成することができ、抵抗
20、21が無い場合の3倍以上の寿命改善を達成する
ことができた。
を超えると、図7(b)に示すように、蛍光ランプ8の
ブレークダウンに必要な最低始動開始電圧(例えば、約
1.5kV)が得られない場合が生じるからである。す
なわち、大きな抵抗を用いれば用いるほど、ブレークダ
ウン電流による影響を減らすことによってパワースイッ
チング素子(FET5、6)のストレスを軽減すること
ができるが、最低始動開始電圧を確保するためには、2
20Ω以下(例えば、22Ω、47Ω、100Ωなど)
にすることが好ましい。
れぞれ特性が異なるので、それぞれの特性に応じて抵抗
20および21に異なる抵抗値の抵抗を使用してもよい
が、それぞれ同じ抵抗値の抵抗20および21(例え
ば、22Ωと22Ω)を使用してもよい。それぞれ同じ
抵抗値の抵抗20および21を用いても点滅寿命向上の
効果があることを本願発明者は実験によって確認した。
また、同じ抵抗値のものを用いることによって、抵抗素
子の調達を容易にすることができる。
ランプ:G型25Wタイプ)の結果によると、抵抗2
0、21を使用しない構成の場合、寿命サイクルは、4
625サイクル、1851サイクル、3492サイク
ル、3139サイクル(4回試験実行)であった。一
方、抵抗20および21のそれぞれに22Ωの抵抗を使
用した構成の場合、1万3225サイクル、1万355
5サイクル、1万2586サイクル、1万2540サイ
クル(4回試験実行)であり、いずれも1万2000サ
イクル以上の点滅寿命を達成した。
47Ωの抵抗を使用した構成の場合、1万7106サイ
クル、1万8103サイクル、1万2500サイクル、
1万2775サイクル(4回試験実行)であり、この場
合も、いずれも1万2000サイクル以上の点滅寿命を
達成した。さらに、抵抗20および21のそれぞれに1
00Ωの抵抗を使用した構成の場合、1万4335サイ
クル、1万5663サイクル、1万2400サイクル、
1万2775サイクル(4回試験実行)であり、この場
合でも、いずれも1万2000サイクル以上の点滅寿命
を達成した。
に示すように、電球形蛍光灯の構成にすることが可能で
ある。図8は、本実施形態の電球形蛍光灯の構成を模式
的に示している。
た蛍光ランプ8の形状を屈曲形にした蛍光ランプ51
と、例えば白熱電球用E26型などの口金52と、図1
に示した点灯回路の構成の配線が形成され各々の回路部
品56が取り付けられた回路基板53と、一端に口金5
2が取りつけられ内部に回路基板53を収容するカバー
54と、蛍光ランプ51の周囲を覆うように配置され透
光性を有したグローブ55とを有している。蛍光ランプ
51と回路基板53、および回路基板53と口金52
は、図示していないがそれぞれ互いに電気的に接続され
ており、口金52を介して白熱電球用ソケットにねじ込
むことによって電力が供給されて、蛍光ランプ51が点
灯する。回路基板53には、点灯回路を構成する各々の
回路部品56が取り付けられているが、図8においては
代表的な部品のみを図示している。
グ素子(FET6、5)のコンダクタンスを制御してパ
ワースイッチング素子に流れる電流を制限する手段とし
て、抵抗20、21を使用している。抵抗素子(抵抗2
0、21)は比較的寸法が小さいので、実装面積が比較
的小さい電球形蛍光灯の回路基板53でも容易に装着す
ることができる。また、抵抗素子を用いた構成は、比較
的簡便であり、そして低コストで実現することができる
ため、利点が大きい。なお、図8に示した抵抗20、2
1を用いない構成においても、高耐圧で大電流に耐える
ことができるパワースイッチング素子を用いれば、ブレ
ークダウン電流による破壊を緩和することができるが、
このようなパワースイッチング素子は、比較的寸法が大
きいため、実装面積が小さい電球形蛍光灯の回路基板5
3に装着することが困難であるという問題を生じる。ま
た、そのようなパワースイッチング素子は値段が高いの
で、コスト高になるという欠点も有している。
子のコンダクタンスを制御し、それによってパワースイ
ッチング素子に流れる電流を制限する手段を備えている
ので、ブレークダウン電流によるパワースイッチング素
子の破壊を防止することができる。さらに、蛍光ランプ
の電極での電子の集中による熱スポットの発生を低減で
き、局部的加熱を小さくすることができるため、電極の
断線発生も防止できる。その結果、蛍光ランプの点滅寿
命性能を非常に長くできるという効果が達成される。ま
た、上側トランジスタと下側トランジスタのそれぞれの
ゲート端子とゲート駆動回路との間に抵抗が接続された
構成にすると、簡単な回路構成にて、蛍光ランプの点滅
寿命性能を向上させることができるとともに、小型かつ
安価な蛍光ランプ点灯装置を提供することができる。さ
らに、上側トランジスタと下側トランジスタとがN型ト
ランジスタとP型トランジスタとである場合、省電力化
を図ることができる。
装置の回路図である。
子の入力電圧変化を示すグラフであり、(b)は、FE
Tにおけるゲート電圧とドレイン電流との関係を示すグ
ラフである。
(線b)および50Ωの場合(線c)におけるFET6
のゲート端子の入力電圧変化を示すグラフである。
とを表すグラフであり、(b)は、ブレークダウン期間
における電流波形を示すグラフであり、そして(c)
は、定常点灯期間における電流波形を示すグラフであ
る。
(線B)および50Ωの場合(線C)におけるFET6
のドレイン電流(Id)の変化を示すグラフである。
ET5のドレイン電流の波形を模式的に示すグラフであ
る。
寿命(サイクル)との関係を示すグラフである。(b)
は、抵抗(RG)の抵抗値(Ω)と始動電圧との関係を
示すグラフである。
プの構成を模式的に示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 直流電源の出力端子間に直列に接続され
た上側トランジスタと下側トランジスタと、 コンデンサと、一対の電極を有する蛍光ランプと、前記
蛍光ランプと並列接続されてなる予熱コンデンサと、イ
ンダクタとから構成され、且つ、前記直流電源の出力端
子と前記上側トランジスタと前記下側トランジスタとの
接続点との間に接続された直列回路と、 前記蛍光ランプを流れる電流に応じて前記上側トランジ
スタと前記下側トランジスタとを交互にON−OFFさ
せるゲート駆動回路とを備え、 前記上側トランジスタと前記下側トランジスタのそれぞ
れのゲート端子と前記ゲート駆動回路との間に抵抗が接
続されており、 前記抵抗は、ブレークダウン期間において、前記上側ト
ランジスタと前記下側トランジスタとのスイッチング速
度を遅くすることによって、前記上側トランジスタと前
記下側トランジスタのドレイン電流の立ち上がりを遅ら
せ、前記ドレイン電流のピークを下げる機能を有する 、
蛍光ランプ点灯装置。 - 【請求項2】 前記直流電源は、交流電源に接続される
整流回路と、前記整流回路の出力端子間に接続される平
滑用コンデンサとを有し、 前記上側トランジスタと前記下側トランジスタとは、前
記整流回路の出力端子間に直列に接続されている、請求
項1に記載の蛍光ランプ点灯装置。 - 【請求項3】 前記上側トランジスタと前記下側トラン
ジスタとは、N型トランジスタとP型トランジスタとで
ある、請求項1または2に記載の蛍光ランプ点灯装置。 - 【請求項4】 前記蛍光ランプ点灯装置は、口金をさら
に有する電球形である、請求項1から3までのいずれか
一つに記載の蛍光ランプ点灯装置。 - 【請求項5】 前記抵抗の抵抗値は、22Ω以上220
Ω以下である、請求項1から4までのいずれか一つに記
載の蛍光ランプ点灯装置。
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JP11-315162 | 1999-11-05 | ||
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