JP3316310B2 - 電力ケーブルの接続部切削方法及び切削装置 - Google Patents
電力ケーブルの接続部切削方法及び切削装置Info
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- JP3316310B2 JP3316310B2 JP19648194A JP19648194A JP3316310B2 JP 3316310 B2 JP3316310 B2 JP 3316310B2 JP 19648194 A JP19648194 A JP 19648194A JP 19648194 A JP19648194 A JP 19648194A JP 3316310 B2 JP3316310 B2 JP 3316310B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、電力ケーブルの接続
部切削方法及び切削装置に関する。
部切削方法及び切削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルの端部同士を接続する場合
には、図10のように両電力ケーブルWの端部付近の絶
縁体部100を、幅広環状に切削することにより、一定
区間L2に亙る内部導電層部101を形成し、また、そ
の内部導電層部101の両端は、手等で簡単にかつきれ
いに切除できるように、テーパー面102としておくこ
とが望ましい。
には、図10のように両電力ケーブルWの端部付近の絶
縁体部100を、幅広環状に切削することにより、一定
区間L2に亙る内部導電層部101を形成し、また、そ
の内部導電層部101の両端は、手等で簡単にかつきれ
いに切除できるように、テーパー面102としておくこ
とが望ましい。
【0003】かかる形状に切削された電力ケーブルW
は、地下等に埋設して接続する際に、内部導電層部10
1の所定箇所Aを切断して、端縁側(図10の右側)を
捨て、さらに残った内部導電層部101を取り去り、そ
して、図11のように圧着及び溶接などにより導体線C
同士を接続し、接続部分を適宜の接続用絶縁被覆部材で
覆う。
は、地下等に埋設して接続する際に、内部導電層部10
1の所定箇所Aを切断して、端縁側(図10の右側)を
捨て、さらに残った内部導電層部101を取り去り、そ
して、図11のように圧着及び溶接などにより導体線C
同士を接続し、接続部分を適宜の接続用絶縁被覆部材で
覆う。
【0004】図10のように段差の大きい急なテーパー
加工を伴う内部導電層部101を、現場で自動切削する
ことは極めて困難である。すなわち、図10のような断
面形状に切削しようとして、回転工具を螺旋運動させて
切削した場合、ある程度の切込量と送り速度を確保しよ
うとすれば、切り屑が長くつながって発生し、切り屑が
ケーブル自体に巻き付いてしまい、途中で切削できなく
なってしまう。
加工を伴う内部導電層部101を、現場で自動切削する
ことは極めて困難である。すなわち、図10のような断
面形状に切削しようとして、回転工具を螺旋運動させて
切削した場合、ある程度の切込量と送り速度を確保しよ
うとすれば、切り屑が長くつながって発生し、切り屑が
ケーブル自体に巻き付いてしまい、途中で切削できなく
なってしまう。
【0005】一方、切り屑がつながって出てこないよう
に、工具送り速度を極端に小さくし、かつ、一回の切込
量も小さく抑えると、切削能率が低下し、図10のよう
な断面形状の接続部を形成するのに非常に手間がかか
る。
に、工具送り速度を極端に小さくし、かつ、一回の切込
量も小さく抑えると、切削能率が低下し、図10のよう
な断面形状の接続部を形成するのに非常に手間がかか
る。
【0006】したがって、現況では、作業者が手動によ
り装置を動かし、切り屑の出る状態を見ながら切削し、
途中、切り屑がケーブルに巻き付き始めたりしたときに
は、作業者が手動でそれを排除して、切削作業を続ける
ようにしている。
り装置を動かし、切り屑の出る状態を見ながら切削し、
途中、切り屑がケーブルに巻き付き始めたりしたときに
は、作業者が手動でそれを排除して、切削作業を続ける
ようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように手動で切
削作業を行っていると、作業に非常に手間がかかり、ま
た軸方向の寸法精度、内部導電層部の寸法精度及びそれ
らの面粗度を向上させることは困難である。
削作業を行っていると、作業に非常に手間がかかり、ま
た軸方向の寸法精度、内部導電層部の寸法精度及びそれ
らの面粗度を向上させることは困難である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本願請求項1記載の発明による切削方法は、電力ケー
ブルの絶縁体部を、軸方向の一定長さにわたり、所定深
さまで切削して内部導電層部を形成する接続部切削方法
において、絶縁体部外周面に、切削工具の回転により、
一回の切削に対応する切込量の環状溝を形成する工程
と、複数本の切削工具を、上記環状溝から一定距離軸方
向移動させることにより、環状溝から軸方向の一定長さ
にわたり複数本の軸方向溝あるいは螺旋溝を形成する工
程と、切削工具の回転及び送りにより上記軸方向一定長
さにわたり環状溝と略同じ深さまで切削する工程によ
り、1段目の切込量に対応する切削をし、上記工程を順
次繰り返して行うことにより、前記所定深さまで切削し
て内部導電層部を形成する。
に本願請求項1記載の発明による切削方法は、電力ケー
ブルの絶縁体部を、軸方向の一定長さにわたり、所定深
さまで切削して内部導電層部を形成する接続部切削方法
において、絶縁体部外周面に、切削工具の回転により、
一回の切削に対応する切込量の環状溝を形成する工程
と、複数本の切削工具を、上記環状溝から一定距離軸方
向移動させることにより、環状溝から軸方向の一定長さ
にわたり複数本の軸方向溝あるいは螺旋溝を形成する工
程と、切削工具の回転及び送りにより上記軸方向一定長
さにわたり環状溝と略同じ深さまで切削する工程によ
り、1段目の切込量に対応する切削をし、上記工程を順
次繰り返して行うことにより、前記所定深さまで切削し
て内部導電層部を形成する。
【0009】また、請求項2記載の発明は、狭い現場に
おいても、容易に請求項1記載の発明を実施できる切削
装置として、回転主軸を内蔵する主軸ヘッドと、回転主
軸を回転する回転駆動機構と、主軸ヘッドを軸方向に移
動する直線送り駆動機構と、電力ケーブルを主軸と同軸
心に保持するクランパーとを備え、主軸の前端部の固定
されたカッターヘッドには、径方向に移動調節自在に切
削工具を支持し、主軸ヘッドには切削工具を径方向に駆
動する切込駆動機構を設けてなる電力ケーブルの接続部
切削装置において、切込駆動機構として、工具を径方向
に移動する第1のラックピニオン機構と、該第1ラック
ピニオン機構の第1ピニオンと同軸で径の小さい第2ピ
ニオン及びこれに係合する軸方向移動の第2ラックを有
する第2のラックピニオン機構を備え、第2のラックピ
ニオン機構の第2ラックを、ねじ送り機構及びウオーム
ホイール機構を介して切込み駆動モータに連結している
切削装置を提供する。
おいても、容易に請求項1記載の発明を実施できる切削
装置として、回転主軸を内蔵する主軸ヘッドと、回転主
軸を回転する回転駆動機構と、主軸ヘッドを軸方向に移
動する直線送り駆動機構と、電力ケーブルを主軸と同軸
心に保持するクランパーとを備え、主軸の前端部の固定
されたカッターヘッドには、径方向に移動調節自在に切
削工具を支持し、主軸ヘッドには切削工具を径方向に駆
動する切込駆動機構を設けてなる電力ケーブルの接続部
切削装置において、切込駆動機構として、工具を径方向
に移動する第1のラックピニオン機構と、該第1ラック
ピニオン機構の第1ピニオンと同軸で径の小さい第2ピ
ニオン及びこれに係合する軸方向移動の第2ラックを有
する第2のラックピニオン機構を備え、第2のラックピ
ニオン機構の第2ラックを、ねじ送り機構及びウオーム
ホイール機構を介して切込み駆動モータに連結している
切削装置を提供する。
【0010】
【発明の効果】請求項1記載の発明のように、1段目の
切込量に相当する環状溝を形成すると共に、該環状溝か
らこれとほぼ同じ切込量の軸方向溝を形成しておき、し
かる後に、工具を螺旋移動させて切削していくので、一
回(1パス)の切込量及び送り速度を大きく設定して
も、切り屑は必ず短片で発生する。したがって、切込量
及び送り速度を大きく設定することにより切削作業能率
を向上させることができる一方、切り屑処理も容易にな
り、さらに自動化も可能となる。
切込量に相当する環状溝を形成すると共に、該環状溝か
らこれとほぼ同じ切込量の軸方向溝を形成しておき、し
かる後に、工具を螺旋移動させて切削していくので、一
回(1パス)の切込量及び送り速度を大きく設定して
も、切り屑は必ず短片で発生する。したがって、切込量
及び送り速度を大きく設定することにより切削作業能率
を向上させることができる一方、切り屑処理も容易にな
り、さらに自動化も可能となる。
【0011】請求項1記載の切削方法を使用する場合
に、請求項2記載のような切削装置を用いることによ
り、次のような利点がある。切込駆動機構は、2つのラ
ックピニオン機構を備え、ウオーム機構を介して駆動モ
ータに連動するようになっているので、主軸ヘッドの大
きさを軸方向にコンパクトにまとめることができる。こ
れにより、図10のような形状の接続部を容易に形成で
きると共に、内部導電層部をできるだけケーブル端縁に
近づけ、接続時において切り捨てる部分を短くすること
ができ、材料費の無駄も節約できる。
に、請求項2記載のような切削装置を用いることによ
り、次のような利点がある。切込駆動機構は、2つのラ
ックピニオン機構を備え、ウオーム機構を介して駆動モ
ータに連動するようになっているので、主軸ヘッドの大
きさを軸方向にコンパクトにまとめることができる。こ
れにより、図10のような形状の接続部を容易に形成で
きると共に、内部導電層部をできるだけケーブル端縁に
近づけ、接続時において切り捨てる部分を短くすること
ができ、材料費の無駄も節約できる。
【0012】また、2つのラックピニオン機構により増
速して工具を径方向に移動調節できるようにしているこ
とにより、図10のような段差のある急なテーパー面を
有する断面形状も容易に、かつ精度よく形成することが
できる。
速して工具を径方向に移動調節できるようにしているこ
とにより、図10のような段差のある急なテーパー面を
有する断面形状も容易に、かつ精度よく形成することが
できる。
【0013】
【実施例】まず、請求項2記載の接続部切削装置の具体
化例を説明する。全体平面図を示す図12において、装
置の架台1には、前後方向に延びる左右1対のガイドレ
ール2と、主軸ヘッド送り用ボールねじ3が設けられて
おり、レール2上にスライドプレート5が前後方向にス
ライド可能に載置され、スライドプレート5上には主軸
ヘッド6が搭載されると共に該主軸ヘッド6の前方位置
にガイドローラ機構7が設けられている。架台1の前後
端部にはワークを同軸心に固定保持するためのクランパ
ー8が設けられている。
化例を説明する。全体平面図を示す図12において、装
置の架台1には、前後方向に延びる左右1対のガイドレ
ール2と、主軸ヘッド送り用ボールねじ3が設けられて
おり、レール2上にスライドプレート5が前後方向にス
ライド可能に載置され、スライドプレート5上には主軸
ヘッド6が搭載されると共に該主軸ヘッド6の前方位置
にガイドローラ機構7が設けられている。架台1の前後
端部にはワークを同軸心に固定保持するためのクランパ
ー8が設けられている。
【0014】図13は側面図(図12のXIII矢視図)で
あり、スライドプレート5の下面には主軸ヘッド移動用
の送り駆動モータ(サーボモータ)10と、主軸回転用
駆動モータ(サーボモータ)11が固定されると共に、
前記送り用ボールねじ3にかみ合うめねじ機構を内蔵す
るボス部12が固定されている。送り駆動モータ10の
出力軸は、図示しないが、タイミングベルト等を利用し
た動力伝達機構を介してボス部12内のめねじ機構に連
動連結し、めねじ機構を送り用ボールねじ3に対して回
転することにより、主軸ヘッド6全体を前後方向に駆動
するようになっている。
あり、スライドプレート5の下面には主軸ヘッド移動用
の送り駆動モータ(サーボモータ)10と、主軸回転用
駆動モータ(サーボモータ)11が固定されると共に、
前記送り用ボールねじ3にかみ合うめねじ機構を内蔵す
るボス部12が固定されている。送り駆動モータ10の
出力軸は、図示しないが、タイミングベルト等を利用し
た動力伝達機構を介してボス部12内のめねじ機構に連
動連結し、めねじ機構を送り用ボールねじ3に対して回
転することにより、主軸ヘッド6全体を前後方向に駆動
するようになっている。
【0015】主軸回転用駆動モータ11の出力軸は、タ
イミングベルト14等を介して主軸15に連動連結し、
主軸15を回転するようになっている。
イミングベルト14等を介して主軸15に連動連結し、
主軸15を回転するようになっている。
【0016】主軸ヘッド6の前端には、切削工具28を
覆う透明のアクリルカバー9が設けられている。
覆う透明のアクリルカバー9が設けられている。
【0017】図14において、クランパー8は、左右1
対の開閉自在な凹型把持部材17を有し、ハンドル18
の操作により、把持部材17を左右に開閉するようにな
っている。また、ガイドローラ機構7は左右1対の鼓形
ローラ20を左右方向に開閉自在に備え、ウエート21
により、常時閉側へと付勢している。
対の開閉自在な凹型把持部材17を有し、ハンドル18
の操作により、把持部材17を左右に開閉するようにな
っている。また、ガイドローラ機構7は左右1対の鼓形
ローラ20を左右方向に開閉自在に備え、ウエート21
により、常時閉側へと付勢している。
【0018】図15は主軸ヘッド6の縦断面図を示して
おり、主軸15はワークの電力ケーブルWが通過しうる
ように中空状に形成されると共に,ヘッドケース23内
に軸受24を介して回転自在に支持されており、主軸1
5の前端部にはカッターヘッド25が固着され、主軸1
5と一体的に回転するようになっている。
おり、主軸15はワークの電力ケーブルWが通過しうる
ように中空状に形成されると共に,ヘッドケース23内
に軸受24を介して回転自在に支持されており、主軸1
5の前端部にはカッターヘッド25が固着され、主軸1
5と一体的に回転するようになっている。
【0019】カッターヘッド25の前面には、円周方向
に等間隔で3本の工具ホルダー27が配置されており、
各工具ホルダー27は径方向に移動自在にカッターヘッ
ド25に支持されている。各工具ホルダー27に切削工
具28が径方向位置調節自在に固定され、工具28の径
方向の内方端部にチップ等の切削刃物29が固定されて
いる。
に等間隔で3本の工具ホルダー27が配置されており、
各工具ホルダー27は径方向に移動自在にカッターヘッ
ド25に支持されている。各工具ホルダー27に切削工
具28が径方向位置調節自在に固定され、工具28の径
方向の内方端部にチップ等の切削刃物29が固定されて
いる。
【0020】図19において、主軸ヘッド6の前端に設
けられたアクリルカバー9には吸引ホース16を介して
図示しないバキュームクリーナ等が接続している。吸引
ホース16の接続位置は、主軸回転方向と反対側、具体
的には主軸15が右回転だとすると左側の側壁の下端部
である。この位置に接続していることにより、右回転方
向に放出される切り屑を効率よく吸引できる。
けられたアクリルカバー9には吸引ホース16を介して
図示しないバキュームクリーナ等が接続している。吸引
ホース16の接続位置は、主軸回転方向と反対側、具体
的には主軸15が右回転だとすると左側の側壁の下端部
である。この位置に接続していることにより、右回転方
向に放出される切り屑を効率よく吸引できる。
【0021】工具の切込駆動機構について説明する。図
18において、工具ホルダー27の後面には、径方向に
延びる第1のラック31が形成されており、該第1のラ
ック31に大径の第1のピニオンギヤ32がかみ合い、
第1のラックピニオン機構を構成している。
18において、工具ホルダー27の後面には、径方向に
延びる第1のラック31が形成されており、該第1のラ
ック31に大径の第1のピニオンギヤ32がかみ合い、
第1のラックピニオン機構を構成している。
【0022】第1のピニオンギヤ32の軸33は、工具
28及び主軸心に対して直角方向に延びると共にカッタ
ーヘッド25に回転自在に支持されており、図15に示
すように他端部には第1のピニオンギヤ32より小径の
第2のピニオンギヤ35が固着されている。該第2のピ
ニオンギヤ35は、切込スリーブ37の前端部に固着さ
れたラック38に噛み合い、これらピニオンギヤ35及
びラック38により第2のラックピニオン機構を構成し
ている。
28及び主軸心に対して直角方向に延びると共にカッタ
ーヘッド25に回転自在に支持されており、図15に示
すように他端部には第1のピニオンギヤ32より小径の
第2のピニオンギヤ35が固着されている。該第2のピ
ニオンギヤ35は、切込スリーブ37の前端部に固着さ
れたラック38に噛み合い、これらピニオンギヤ35及
びラック38により第2のラックピニオン機構を構成し
ている。
【0023】前記切込スリーブ37は、主軸15の外周
面に軸方向摺動自在に嵌合する共に、主軸6に対して回
転方向に固定され、主軸15と一体的に回転する。切込
スリーブ37の外周には、軸受40を介して筒形おねじ
41が回転自在に支承されており、該筒形おねじ41
は、切込スリーブ37と共に軸方向には移動可能である
が、係止ピン43により回転不能に係止されている。係
止ピン43はヘッドケース23に固定されると共に筒形
おねじ41の溝部に係合している。
面に軸方向摺動自在に嵌合する共に、主軸6に対して回
転方向に固定され、主軸15と一体的に回転する。切込
スリーブ37の外周には、軸受40を介して筒形おねじ
41が回転自在に支承されており、該筒形おねじ41
は、切込スリーブ37と共に軸方向には移動可能である
が、係止ピン43により回転不能に係止されている。係
止ピン43はヘッドケース23に固定されると共に筒形
おねじ41の溝部に係合している。
【0024】筒形おねじ41の外周おねじ部41aに
は、リング状のウオームホイール45の内周めねじ部4
5aが螺合している。
は、リング状のウオームホイール45の内周めねじ部4
5aが螺合している。
【0025】ウオームホール45は、ヘッドケース23
の内周嵌合溝46に回転自在に嵌合支持されると共に、
その外周ホイール歯45bは、下側のウオーム47にか
み合っている。
の内周嵌合溝46に回転自在に嵌合支持されると共に、
その外周ホイール歯45bは、下側のウオーム47にか
み合っている。
【0026】ウオーム47の軸部47aは、図16に示
すように、スラスト軸受48等により、ヘッドケース2
3に回転自在で軸方向移動不能に支持されており、ベベ
ルギヤ機構50を介して切込駆動モータ51に連動連結
している。すなわち、切込駆動モータ51の回転によ
り、ベベルギヤ機構50を介してウオーム47を回転
し、これによりウオームホイール45を主軸心回りに回
転する。
すように、スラスト軸受48等により、ヘッドケース2
3に回転自在で軸方向移動不能に支持されており、ベベ
ルギヤ機構50を介して切込駆動モータ51に連動連結
している。すなわち、切込駆動モータ51の回転によ
り、ベベルギヤ機構50を介してウオーム47を回転
し、これによりウオームホイール45を主軸心回りに回
転する。
【0027】ウオームホイール45の回転により、図1
5において、めねじ部45aを介して筒形おねじ41を
回転し、該おねじ41の回転によりおねじ41と共に切
込スリーブ37を軸方向に移動する。
5において、めねじ部45aを介して筒形おねじ41を
回転し、該おねじ41の回転によりおねじ41と共に切
込スリーブ37を軸方向に移動する。
【0028】切込スリーブ37の軸方向の移動により第
2のラック38及びピニオンギヤ35を介して軸部33
を回転し、これにより、図18の第1のピニオンギヤ3
2を回転して第1のラック31を介して工具ホルダー2
7を径方向に移動調節することができる。第2のラック
ピニオン機構と第1のラックピニオン機構との間で、移
動方向が軸方向から径方向に変換されると共に増速され
る。
2のラック38及びピニオンギヤ35を介して軸部33
を回転し、これにより、図18の第1のピニオンギヤ3
2を回転して第1のラック31を介して工具ホルダー2
7を径方向に移動調節することができる。第2のラック
ピニオン機構と第1のラックピニオン機構との間で、移
動方向が軸方向から径方向に変換されると共に増速され
る。
【0029】前記各駆動モータ10,11,51は、図
示しないがコントローラに接続されており、所定のプロ
グラムにしたがって後述の方法で示すように自動的に連
続制御される。
示しないがコントローラに接続されており、所定のプロ
グラムにしたがって後述の方法で示すように自動的に連
続制御される。
【0030】
【切削方法の実施例】前述の切削装置に図12のように
電力ケーブルWを装着し、主軸回転による工具28の回
転、主軸ヘッド6の前後進による工具28の軸方向直線
移動並びにラックピニオン機構等で工具を径方向に移動
することによる切込量調節を、所定のプログラムに従っ
て下記の順序で切削する。
電力ケーブルWを装着し、主軸回転による工具28の回
転、主軸ヘッド6の前後進による工具28の軸方向直線
移動並びにラックピニオン機構等で工具を径方向に移動
することによる切込量調節を、所定のプログラムに従っ
て下記の順序で切削する。
【0031】(1)まず、図12の切削装置に、電力ケ
ーブルWを前方から、前側クランパー8、ガイドローラ
機構7、アクリルカバー9及び主軸15内へと順次挿通
し、ケーブル先端部を後側クランパー8により把持す
る。同時に前側クランパー8を締め付けることにより、
電力ケーブルWを主軸6と同軸心上に、回転不能及び軸
方向移動不能に固定する。
ーブルWを前方から、前側クランパー8、ガイドローラ
機構7、アクリルカバー9及び主軸15内へと順次挿通
し、ケーブル先端部を後側クランパー8により把持す
る。同時に前側クランパー8を締め付けることにより、
電力ケーブルWを主軸6と同軸心上に、回転不能及び軸
方向移動不能に固定する。
【0032】(2)主軸ヘッド6を後退位置に位置させ
た状態で、主軸回転により工具28を回転させると共
に、各工具28を軸心側へと移動させ、図1及び図7の
ように、一段目切込量d1 に相当する深さの環状溝60
を形成する。該環状溝60の軸方向位置はケーブル端縁
付近が望ましいが、少なくとも後側クランパー8から主
軸長さを隔てた以上の長さになる。
た状態で、主軸回転により工具28を回転させると共
に、各工具28を軸心側へと移動させ、図1及び図7の
ように、一段目切込量d1 に相当する深さの環状溝60
を形成する。該環状溝60の軸方向位置はケーブル端縁
付近が望ましいが、少なくとも後側クランパー8から主
軸長さを隔てた以上の長さになる。
【0033】(3)環状溝形成後、工具28の回転を停
止し、切込量d1 を維持した状態で、図2のように所定
距離L1 だけ前進させる。これにより、軸方向溝62
を、図8のように、円周方向に等間隔を隔てた位置に3
本形成する。
止し、切込量d1 を維持した状態で、図2のように所定
距離L1 だけ前進させる。これにより、軸方向溝62
を、図8のように、円周方向に等間隔を隔てた位置に3
本形成する。
【0034】(4)軸方向溝形成後、非回転状態のまま
で直ぐに後退し、図3のように環状溝60部分まで戻
る。
で直ぐに後退し、図3のように環状溝60部分まで戻
る。
【0035】(5)図3の状態から、工具28を回転し
ながら工具28を前進させ、図4のように切込量d1 の
状態で、絶縁体部100の外周面を切削していく。たと
えば主軸回転速度200rpm、送り速度1.5mm/rev
で高速切削する。
ながら工具28を前進させ、図4のように切込量d1 の
状態で、絶縁体部100の外周面を切削していく。たと
えば主軸回転速度200rpm、送り速度1.5mm/rev
で高速切削する。
【0036】この切削作業中に生じる切り屑S1は、3
本の軸方向溝62の存在により1/3円弧の長さで途切
れており、ケーブルに巻き付くことはない。しかも、図
13のアクリルカバー9により、外部に飛散することは
なく、直ちに図19の吸引ホース16により吸引され
る。
本の軸方向溝62の存在により1/3円弧の長さで途切
れており、ケーブルに巻き付くことはない。しかも、図
13のアクリルカバー9により、外部に飛散することは
なく、直ちに図19の吸引ホース16により吸引され
る。
【0037】(6)図5のように距離L1 の位置まで達
すると、主軸回転は停止し、また軸方向溝形成時に残っ
ていた切り屑S2も切り離される。上記(1)〜(6)
の工程により、1段目切削工程が終了する。
すると、主軸回転は停止し、また軸方向溝形成時に残っ
ていた切り屑S2も切り離される。上記(1)〜(6)
の工程により、1段目切削工程が終了する。
【0038】(7)図5の状態から切込量d1 だけ工具
28は外方へ拡大し、そして後退する。その後退位置
は、図6に示すように第1段目の環状溝60の手前まで
である。該位置で、前述の第1段目の場合と同様に第2
の環状溝64を形成し、同様な手順で切削する。
28は外方へ拡大し、そして後退する。その後退位置
は、図6に示すように第1段目の環状溝60の手前まで
である。該位置で、前述の第1段目の場合と同様に第2
の環状溝64を形成し、同様な手順で切削する。
【0039】(8)かかる切削を第2段目、第3段目…
と繰り返して行い、最終的には図9に示すような形状で
粗削り加工が終了する。この段階では、急なテーパー面
102は階段状に形成されている。なお、仮想線で示す
形状は最終仕上げ形状である。
と繰り返して行い、最終的には図9に示すような形状で
粗削り加工が終了する。この段階では、急なテーパー面
102は階段状に形成されている。なお、仮想線で示す
形状は最終仕上げ形状である。
【0040】(9)仕上げ加工を行う場合は、粗削り加
工時のような軸方向溝は付けず、主軸回転速度200r
pm、送り速度0.1〜0.35mm/revで、図9に仮想
線で示す最終形状に沿って加工する。この場合、送り速
度が微速で、切込量も小さいので、切り屑はつながら
ず、細かい片となって飛散する。
工時のような軸方向溝は付けず、主軸回転速度200r
pm、送り速度0.1〜0.35mm/revで、図9に仮想
線で示す最終形状に沿って加工する。この場合、送り速
度が微速で、切込量も小さいので、切り屑はつながら
ず、細かい片となって飛散する。
【0041】(10)図10は仕上げ加工後の状態であ
り、銅線等からなる導体線Cの周囲に、一定長さL2に
亙り内部導電層部101が形成され、その両端は急激な
テーパー面102となっている。
り、銅線等からなる導体線Cの周囲に、一定長さL2に
亙り内部導電層部101が形成され、その両端は急激な
テーパー面102となっている。
【0042】(11)接続する場合には、内部導電層部
101の適切箇所Aで電力ケーブルWを切断する。この
とき本体側(図10の左側)に残った内部導電層部10
1は手で簡単に取り除くことができる。
101の適切箇所Aで電力ケーブルWを切断する。この
とき本体側(図10の左側)に残った内部導電層部10
1は手で簡単に取り除くことができる。
【0043】(12)そして図11のように接続用端部
同士を突き合わせ、圧着等により接続する。
同士を突き合わせ、圧着等により接続する。
【0044】
(1)切削方法において、軸方向溝の数は3本に限定さ
れず、1本、2本あるいは4本以上でもよい。
れず、1本、2本あるいは4本以上でもよい。
【0045】(2)図示の実施例では、軸方向と平行な
軸方向溝62を形成しているが、この溝を螺旋溝とする
こともできる。この場合は、溝62を形成するときに、
工具28をゆっくりと回転させながら前進させる。
軸方向溝62を形成しているが、この溝を螺旋溝とする
こともできる。この場合は、溝62を形成するときに、
工具28をゆっくりと回転させながら前進させる。
【0046】(3)請求項1記載の方法を実施するため
の切削装置の切込駆動機構としては、請求項2記載のラ
ックピニオン式のもの以外に、リンク式のものも採用可
能である。
の切削装置の切込駆動機構としては、請求項2記載のラ
ックピニオン式のもの以外に、リンク式のものも採用可
能である。
【図1】 本願請求項1記載の切削方法における第1の
段階を示す側面図である。
段階を示す側面図である。
【図2】 図1と同様の第2の段階を示す側面図であ
る。
る。
【図3】 図1と同様の第3の段階を示す側面図であ
る。
る。
【図4】 図1と同様の第4の段階を示す側面図であ
る。
る。
【図5】 図1と同様の第5の段階を示す側面図であ
る。
る。
【図6】 図1と同様の第6の段階を示す側面図であ
る。
る。
【図7】 図1のVII−VII断面図である。
【図8】 図2のVIII−VIII断面図である。
【図9】 粗削り加工終了時の電力ケーブルの縦断面図
である。
である。
【図10】 仕上げ加工終了時の電力ケーブルの縦断面
図である。
図である。
【図11】 接続時の電力ケーブルの縦断面図である。
【図12】 本願請求項2記載の発明を適用した切削装
置の平面図である。
置の平面図である。
【図13】 図12のXIII矢視図である。
【図14】 図12の前面図である。
【図15】 主軸ヘッドの縦断側面図である。
【図16】 図15のXVI−XVI断面図である。
【図17】 工具部分の前面図である。
【図18】 図17のXVIII−XVIII断面図である。
【図19】 アクリルカバー部分の斜視図である。
6 主軸ヘッド 10 主軸ヘッド移動用駆動モータ 11 主軸回転用駆動モータ 15 主軸 25 カッターヘッド 27 工具ホルダー 28 工具 31,32 第1ラック,第1ピニオンギヤ(第1のラ
ックピニオン機構) 35,38 第2ピニオンギヤ,第2ラック(第2のラ
ックピニオン機構) 51 切込駆動モータ 100 絶縁体部 101 内部導電層部
ックピニオン機構) 35,38 第2ピニオンギヤ,第2ラック(第2のラ
ックピニオン機構) 51 切込駆動モータ 100 絶縁体部 101 内部導電層部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−205516(JP,A) 特開 平6−205517(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/12 H02G 1/14 H02G 15/08
Claims (2)
- 【請求項1】 電力ケーブルの絶縁体部を、軸方向の一
定長さにわたり、所定深さまで切削して薄肉被覆部を形
成する接続部切削方法において、絶縁体部外周面に、切
削工具の回転により、一回の切削に対応する切込量の環
状溝を形成する工程と、複数本の切削工具を、上記環状
溝から一定距離軸方向移動させることにより、環状溝か
ら軸方向の一定長さにわたり複数本の軸方向溝あるいは
螺旋溝を形成する工程と、切削工具の回転及び送りによ
り上記軸方向一定長さにわたり環状溝と略同じ深さまで
切削する工程により、1段目の切込量に対応する切削を
し、上記工程を順次繰り返して行うことにより、前記所
定深さまで切削して内部導電層部を形成することを特徴
とする電力ケーブルの接続部切削方法。 - 【請求項2】 回転主軸を内蔵する主軸ヘッドと、回転
主軸を回転する回転駆動機構と、主軸ヘッドを軸方向に
移動する直線送り駆動機構と、電力ケーブルを主軸と同
軸心に保持するクランパーとを備え、主軸の前端部の固
定されたカッターヘッドには、径方向に移動調節自在に
切削工具を支持し、主軸ヘッドには切削工具を径方向に
駆動する切込駆動機構を設けてなる電力ケーブルの接続
部切削装置において、切込駆動機構として、工具を径方
向に移動する第1のラックピニオン機構と、該第1ラッ
クピニオン機構の第1ピニオンと同軸で径の小さい第2
ピニオン及びこれに係合する軸方向移動の第2ラックを
有する第2のラックピニオン機構を備え、第2のラック
ピニオン機構の第2ラックを、ねじ送り機構及びウオー
ムホイール機構を介して切込み駆動モータに連結してい
ることを特徴とする電力ケーブルの接続部切削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19648194A JP3316310B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 電力ケーブルの接続部切削方法及び切削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19648194A JP3316310B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 電力ケーブルの接続部切削方法及び切削装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0865848A JPH0865848A (ja) | 1996-03-08 |
JP3316310B2 true JP3316310B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=16358513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19648194A Expired - Fee Related JP3316310B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 電力ケーブルの接続部切削方法及び切削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3316310B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8833206B2 (en) | 2012-04-16 | 2014-09-16 | Denso Corporation | Wire sheath stripping machine |
JP7189071B2 (ja) * | 2019-04-08 | 2022-12-13 | 矢崎総業株式会社 | 皮剥き装置、及び回収装置 |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP19648194A patent/JP3316310B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0865848A (ja) | 1996-03-08 |
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