JP3316210B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超大規模集積回路(V
LSI)等のような半導体装置において、膜厚が薄く、
かつ特性の優れた絶縁膜であるシリコン酸窒化膜を用い
た半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、広瀬全孝編「次世代超LSIプロセス技術応用
編」(1988)リアライズ社、P.75−80に記載
されるものがあった。
【0003】近年、VLSIの発展、特に半導体装置の
微細化は、薄く、かつ熱的に安定な絶縁膜形成技術の進
歩に負う部分が大きい。半導体装置の信頼性及び動作性
能は、この絶縁膜の特性によって大きく左右される。
【0004】絶縁膜としては、シリコン酸化膜(SiO
2 膜)がその安定性によって依然として主要な材料であ
り、今後も用い続けられる。例えば、VLSIであるダ
イナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)
のような半導体メモリでは、高密度化による微細化に伴
い、メモリセルキャパシタ絶縁膜やゲート絶縁膜として
のSiO2 膜の膜厚が着実に減少してきている。また、
不揮発性メモリとして、例えば薄いSiO2 膜のファウ
ラー・ノルドハイム(Fowler-Nordheim)トンネル電流
を利用したEEPROM(Electrically Erasable & Pr
ogrammable Read Only Memory)においても、薄く、か
つ高品質な絶縁膜が必要とされる。
【0005】この種のSiO2 膜には、場合によっては
MV/cmオーダの高電界が印加され、高電界ストレス
やホットエレクトロン等による半導体装置の劣化が問題
となる。将来的には、高密度化に伴い、ゲート絶縁膜と
して膜厚が数nmと非常に薄いものが要求されるが、そ
のような薄いSiO2 膜では前記の問題がさらに深刻化
する。従って、SiO2 膜の薄膜化は限界に近づいてい
ると言える。
【0006】このようなSiO2 膜の限界を克服するた
め、例えば前記文献に記載されているように、一般的に
SiO2 膜をアンモニア(NH3 )で高温窒化したシリ
コン酸窒化膜(SiOx y 膜)が有効であることが知
られている。この方法を絶縁膜形成に適用すると、Si
2 膜より緻密な構造の絶縁膜が得られ、界面準位密度
の低下や、膜中への不純物拡散の抑制効果といった膜質
の改善効果がみられる。また、膜の誘電率が上がること
で、膜にかかる実効的な電界強度も緩和される等、VL
SI半導体装置への応用が期待されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようにNH3 を用いて窒化を行うと、窒素(N)ととも
に多量の水素(H)がSiO2 膜中に侵入し、反応副生
成物として−NHx 、−OH、−H基等の化学種を生成
する。このため、これらの化学種が核となって膜中に多
量の電子トラップが発生する。その結果、絶縁耐圧が劣
化したり、MOS型電界効果トランジスタ(MOSFE
T)における閾値電圧が変動したりする等、膜質の劣化
や破壊耐性の低下等といった問題があり、それらを解決
することが困難であった。
【0008】本発明は前記従来技術が持っていた課題と
して、膜質の劣化、及び破壊耐性の低下等といった点に
ついて解決したSiOx y 膜を用いた半導体装置の製
造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの請求項1に係る発明は、VLSI等
の半導体装置の製造方法において、シリコン層(Si
層)上に膜厚AのSiO 2 膜を形成する工程と、一酸化
窒素(NO)、一酸化二窒素(N2 O)または二酸化窒
素(NO2 )のいずれかを含むガスの雰囲気中で前記S
iO2 膜を加熱処理することにより膜厚BのSiOx
y 膜を形成する工程であって、B−A≧1nmの関係を
満たすように前記加熱処理の温度及び時間を制御する工
程と、前記SiOx y 膜上に所定形状のポリシリコン
層(ポリSi層)を形成する工程とを備えている。請求
項2に係る発明は、請求項1の半導体装置の製造方法に
おいて、前記Si層の表面及びその近傍に第1及び第2
の不純物拡散層を互いに離間して形成する工程を備え、
前記第1及び第2の不純物拡散層間の前記Si層上に前
記SiOxy 膜及び前記ポリSi層が形成されてい
る。請求項3に係る発明は、請求項1または2の半導体
装置の製造方法において、前記SiO2 膜を形成した反
応炉内で、連続して前記SiOx y 膜を形成する。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項の半導体装置の製造方法において、前記Si
2 膜は、科学的気相成長法(CVD法)により形成さ
れる。請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか
1項の半導体装置の製造方法において、前記SiOx
y 膜の最終的な膜厚は、10nm以下である。請求項6
に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項の半導体装
置の製造方法において、前記加熱処理の温度は、100
0℃〜1200℃の範囲である。
【0011】請求項7に係る発明は、請求項1、2、
3、5または6の半導体装置の製造方法において、前記
SiO2 膜は、前記Si層を熱酸化することにより形成
される。請求項8に係る発明は、Si層上のSiO2
を加熱処理によりSiOx y膜に変換する工程を備え
たVLSI等の半導体装置の製造方法において、NO、
2 OまたはNO2 のいずれかを含むガスの雰囲気中で
加熱処理することにより、前記SiO2 膜の膜厚より1
nm以上厚い前記SiOx y 膜を形成する工程と、前
記SiOx y 膜上に所定形状のポリSi層を形成する
工程とを備えている。請求項9に係る発明は、請求項8
の半導体装置の製造方法において、前記Si層の表面及
びその近傍に第1及び第2の不純物拡散層を互いに離間
して形成する工程を備え、前記第1及び第2の不純物拡
散層間の前記Si層上に前記SiOxy 膜及び前記ポ
リSi層が形成されている。
【0012】請求項10に係る発明は、請求項8または
9の半導体装置の製造方法において、前記SiO2 膜を
形成した反応炉と同一の反応炉内で、前記SiO2 膜を
前記SiOx y 膜に変換する。請求項11に係る発明
は、請求項8〜10のいずれか1項の半導体装置の製造
方法において、前記SiO2 膜は、CVD法により形成
される。請求項12に係る発明は、請求項8〜11のい
ずれか1項の半導体装置の製造方法において、前記Si
x y 膜の最終的な膜厚は、10nm以下である。請
求項13に係る発明は、請求項8〜12のいずれか1項
の半導体装置の製造方法において、前記加熱処理の温度
は、1000℃〜1200℃の範囲である。請求項14
に係る発明は、請求項8、9、10、12または13の
半導体装置の製造方法において、前記SiO2 膜は、前
記Si層を熱酸化することにより形成される。
【0013】
【作用】本発明によれば、Si層上に膜厚AのSiO2
膜を形成した後、そのSiO2膜を、NO、N2 Oまた
はNO2 のいずれかを含むガスの雰囲気中で、加熱処理
により酸窒化して、膜厚Bを有するSiOx y 膜を形
成することにより、例えば、同一の反応炉内で、SiO
2 膜の形成後にSiOx y 膜を連続して形成でき、そ
れによって加熱処理(即ち、酸窒化処理)の簡単化が図
れる。この加熱処理による酸窒化の際に、その酸窒化に
よる膜厚Bの増加分が1nm以上となるように加熱処理
の温度及び時間を制御することにより、絶縁膜であるS
iOx y膜の品質の向上、及び破壊耐圧の向上が図れ
る。従って、このようにして形成されるSiOx y
上にポリSi層を形成して半導体装置(例えば、MOS
キャパシタ)を製造すれば、キャリア注入ストレスに対
する絶縁破壊耐性の向上が図れる。
【0014】前記SiO2 膜をCVD法を用いて形成す
ることにより、該SiO2 膜の膜質の向上及び形成工程
の簡易化が図れる。このSiO2 膜を、Si層を熱酸化
して形成することにより、製造対象となる半導体装置の
構造の多様化が図れる。
【0015】窒素(N)を含む酸化性窒素ガスとして、
NO、N2 OまたはNO2 のいずれかを含むガスを用
い、温度1000℃〜1200℃の範囲で加熱すること
により、安定した加熱処理(即ち、酸窒化処理)が行え
る。
【0016】SiOx y 膜の膜厚Bを10nm以下に
形成することにより、該SiOx y 膜の膜質の向上及
び破壊耐性の向上が図れる。従って、前記課題を解決で
きるのである。
【0017】
【実施例】図1の(a)〜(c)は、本発明の実施例を
示す半導体装置(例えば、MOSキャパシタ)の製造工
程を示す図である。
【0018】MOSキャパシタを製造する場合、図1の
(a)に示すように、Si層であるP型(100)のシ
リコン基板(Si基板)1を用意する。Si基板1を反
応炉内に収納し、O2 雰囲気(1気圧)中1000℃
で、該Si基板1を加熱処理し、膜厚Aが5nm〜9n
mのSiO2 膜2を形成する。
【0019】続いて、図1の(b)に示すように、同一
反応炉内で、O2 雰囲気をN2 O(1気圧)に切り替
え、1000℃〜1200℃の温度範囲で加熱処理して
酸窒化を行い、膜厚BのSiOx y 膜3を形成する。
ここで、x、yは、要求される絶縁膜であるSiOx
y 膜3の信頼性等を考慮して適宜選定する。また、この
SiOx y 膜3の形成工程において、加熱処理時間
は、いずれの場合も、最終的なSiOx y 膜の膜厚B
が10nmとなるように制御される。
【0020】次に、図1の(c)に示すように、リソグ
ラフィ、及びエッチング技術を用い、SiOx y 膜3
上にリンドープ(4×1020cm-3)したポリSi層の
ゲート電極4を形成し、MOSキャパシタを製造する。
【0021】このMOSキャパシタでは、Si基板1と
ゲート電極4との間に、電荷を蓄積できる。
【0022】このMOSキャパシタにおけるSiOx
y 膜3の絶縁特性を調べるために、次のような電気測定
を行った。
【0023】MOSキャパシタのゲート電極4側から一
定電流の電子を注入し、注入前後でのSi基板1・ゲー
ト電極4間の電位差Vgs、及びフラットバンド電圧Vfb
の変動量を測定した。また、絶縁膜であるSiOx y
膜3が破壊に至るまでに膜中に注入された電荷の総量
(絶縁破壊電荷量)Qbdも求めた。定電流電子注入法
は、公知の方法を用い、Si基板1を接地(GND)
し、ゲート電極4とGNDとの間に直列に定電流源を接
続することで行った。フラットバンド電圧Vfbの測定
は、公知の方法を用い、MOSキャパシタ容量を高周波
(1MHz )で測定することで決定した。絶縁破壊電荷
量Qbdは、定電流注入の場合、電子注入開始時から絶縁
破壊に至るまでの絶縁破壊時間と注入電流密度の積とし
て定義される。これらの測定結果を図2〜図4に示す。
測定は、いずれも室温状態で行った。
【0024】図2は、Si基板1・ゲート電極4間の電
位差の変動量を示す図である。横軸には、面積0.02
0mm2 のキャパシタに総電荷量3C/cm2 の電子を
注入した前後でのSi基板1・ゲート電極4間の電位差
gsの変動量−ΔVgs(単位V)がとられている。
【0025】図2中のCは、SiO2 膜1の膜厚AとS
iOx y 膜3の膜厚Bとの差(=B−A)、即ち窒化
もしくは酸窒化による膜厚の成長量を表わす。膜厚B
は、10nm一定である。
【0026】また、図2において、11はSiO2 膜2
をNH3 雰囲気中で窒化したもの(窒化温度1100
℃,C=1nm)、12はN2 O酸窒化(酸窒化温度1
100℃,C=1nm)、13はN2 O酸窒化(110
0℃,C=2nm)、14はN 2 O酸窒化(1100
℃,C=3nm)での結果を表わしている。
【0027】この図2に示すように、電位差Vgsの負の
変動は、SiOx y 膜3中の電子トラップの発生量に
関係し、変動量−ΔVgsの値が大きいほど、電子トラッ
プの発生量が多くて膜の特性変動が大きく、膜質の悪い
ことが知られている。この結果、少くとも膜厚成長量C
が1nm以上となるように、N2 O酸窒化で形成したS
iOx y 膜3は、NH3 窒化によるものより、膜質が
優れていることが分かる。
【0028】図3は、フラットバンド電圧Vfbの変動量
を示す図である。縦軸に、面積0.0264mm2 のキ
ャパシタに総電荷量2C/cm2 の電子を注入した前後
でのフラットバンド電圧Vfbの変動量−ΔVfb(単位
V)がとられている。
【0029】図3中の11はNH3 窒化(1100℃,
C=1nm)、12はN2 O酸窒化(1100℃,C=
1nm)、13はN2 O酸窒化(1100℃,C=2n
m)、14はN2 O酸窒化(1100℃,C=3nm)
での結果を表わしている。
【0030】図3に示すように、フラットバンド電圧V
fbの負の変動は、SiOx y 膜3中の正電荷の発生量
に関係しており、変動量−ΔVfbの値が大きいほど、正
電荷発生量が多くて膜質が悪く、絶縁破壊耐性が低い。
従って、図2と同様に、膜厚成長量Cが1nm以上とな
るように酸窒化した場合に、膜質の向上が見られる。
【0031】図4は、面積0.020mm2 のキャパシ
タに電子を注入した場合の絶縁破壊電荷量Qbdの測定結
果を示す図である。この図4中の11〜14は、図2及
び図3と同じ窒化(酸窒化)条件に対応している。この
図から明らかなように、膜厚成長量Cが1nm以上とな
るように酸窒化して形成したSiOx y 膜3が、高い
絶縁破壊耐性をもつことが分かる。
【0032】通常のSiO2 膜2は、膜中にSi原子や
O原子の不対結合や弱い結合を多数含み、電子注入のス
トレスによってこれらの結合が切断されたり、あるいは
電子注入によるインパクトイオン化で生じた正孔がトラ
ップされること等が、絶縁破壊をもたらす。ところが、
本実施例のように、このSiO2 膜2を窒化(酸窒化)
すると、これらの結合部分に窒素原子が侵入又は置換さ
れて、不対結合や弱い結合の数が減少し、それによって
絶縁耐性の向上が図れる。その上、窒化後のSiOx
y 膜3は、SiO2 膜2に比べて緻密な構造をしてお
り、不純物拡散に対するバリア効果をもっている。さら
に、窒素の導入によって誘電率の向上も図れる。
【0033】以上のような窒化(酸窒化)の効果は、下
地のSiO2 膜2の形成過程の相違によって失われるこ
とはない。従って、図1に示すSi基板1の型や面方
位、SiO2 膜2の形成時における酸化温度や酸素分
圧、あるいは該SiO2 膜2の膜厚にも関係なく、本実
施例の方法を適用できる。さらに、SiO2 膜2が、S
iの多結晶の成長が容易で、かつ高品質が得られるCV
D法等の化学的堆積法によって形成されたものや、ポリ
Siを酸化して形成されたものであっても、前記と同様
の改善効果が得られる。
【0034】本実施例は、絶縁膜であるSiOx y
の膜質、及び絶縁破壊耐性を向上させるものであり、絶
縁膜であるSiOx y 膜を有するあらゆる型の半導体
装置に適用可能である。図5及び図6に、半導体装置で
ある不揮発性MOSFETメモリ素子に上記実施例を適
用した例を示す。
【0035】図5は、MNOS(Metal Nitride Oxide
Semiconductor)型メモリセルの概略の断面図である。
【0036】このメモリセルでは、O2 雰囲気中で、S
i層であるSi基板1を加熱処理して所定膜厚AのSi
2 膜を形成した後、N2 O雰囲気中で加熱処理して該
SiO2 膜の酸窒化を行い、所定膜厚BのSiOx y
膜からなるトンネル酸化膜、つまり絶縁膜3aを選択的
に形成する。そして、絶縁膜3a上に、Si3 4 やA
2 3 等の絶縁膜5を選択的に形成した後、さらにそ
の上に、リンドープしたポリSi層のゲート電極4aを
選択的に形成する。また、絶縁膜3aの両端のSi基板
1の表面及びその近傍には、第1と第2の不純物拡散層
6,6が互いに離間して形成されている。
【0037】このメモリセルでは、絶縁膜5と絶縁膜3
aの界面近傍に存在する界面準位に、主にSi基板1側
からファウラーノルドハイム・トンネル電流もしくは直
接トンネル電流でキャリアを注入し、トラップすること
で記憶動作を行う。データ書き換え時には、絶縁膜3a
に高電界が印加されるため、素子の信頼性は、この絶縁
膜3aの信頼性に大きく依存する。
【0038】従来、絶縁膜3aにはSiO2 膜が用いら
れているが、これをSiOx y 膜で実現することで、
該絶縁膜3aの特性変動及び劣化を抑え、データ書き換
え回数が多く、データ保持特性に優れた長寿命の記憶素
子が製造可能となる。
【0039】図6は、FLOTOX(FLOating gate Tu
nnel Oxide)型メモリセルの概略の断面図である。
【0040】このメモリセルでは、Si層であるSi基
板1の表面に、図1と同様のSiO x y 膜からなる絶
縁膜3bを選択的に形成し、さらにその上に、ポリSi
層の浮遊ゲート24、層間絶縁膜23、及び制御ゲート
4bが順次積層状態に選択的に形成されている。また、
図5と同様に、絶縁膜3bの両端のSi基板1の表面及
びその近傍には、第1と第2の不純物拡散層6,6が互
いに離間して形成されている。
【0041】このメモリセルでは、浮遊ゲート24の下
の絶縁膜3bの一部が極めて薄いトンネル酸化膜部3b
−1となっている。そのため、このトンネル酸化膜部3
b−1を通してファウラーノルドハイム・トンネル電流
によってキャリアの浮遊ゲート24への注入及び消去を
行うことにより、記憶動作が可能となる。この絶縁膜3
bをSiOx y 膜で実現することで、該絶縁膜3bの
特性変動及び劣化を抑え、素子の長寿命化が可能とな
る。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
種々の変形が可能である。例えば、図1のSiO2 膜2
をCVD法以外の方法を用いて形成してもよい。さら
に、本発明は、図5及び図6以外の半導体装置にも適用
が可能である。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1〜
14に係る発明によれば、Si層上に形成した膜厚Aの
SiO2 膜を、NO、N2 OまたはNO2 のいずれかを
含むガスの雰囲気中で、SiOx y 膜の膜厚BがB−
A≧1nmの関係を満たすまで加熱処理により酸窒化す
るようにしている。そのため、従来のNH3 窒化による
SiOx y 膜に比べて、特性変動が少なくて膜質に優
れ、さらに破壊耐性に優れた絶縁膜が得られる。従っ
て、この絶縁膜であるSiOx y 膜上にポリSi層を
形成することにより、素子特性を向上させ、寿命の長い
半導体装置の製造が可能となる。
【0044】前記SiO2 膜はCVD法を用いて形成す
れば、簡単な処理工程で、高品質のSiO2 膜の形成が
可能となる。このSiO2 膜は、Si層を熱酸化して形
成してもよい。
【0045】加熱処理時に、NO、N2 OまたはNO2
のいずれかを含むガスを用い、温度1000℃〜120
0℃の範囲で加熱することにより、安定した高品質のS
iO x y 膜を簡単に形成することができる。
【0046】前記SiOx y 膜の膜厚Bを10nm以
下に形成することにより、より膜質に優れ、破壊耐性の
高い絶縁膜が得られる。ここで、膜厚Bの下限値は、要
求される絶縁特性等に応じて適宜選定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すMOSキャパシタの製造
工程図である。
【図2】図1におけるSi基板・ゲート電極間の電位差
の変動量の測定結果を示す図である。
【図3】図1におけるフラットバンド電圧の変動量の測
定結果を示す図である。
【図4】図1における絶縁破壊電荷量の測定結果を示す
図である。
【図5】図1の方法を用いて形成したMNOS型メモリ
セルの概略の断面図である。
【図6】図1の方法を用いて形成したFLOTOX型メ
モリセルの概略の断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 SiO2 膜 3 SiOx y 膜 3a,3b,5 絶縁膜 4,4a ゲート電極 4b 制御ゲート 6 不純物拡散層 23 層間絶縁膜 24 浮遊ゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/108 H01L 27/10 434 27/115 29/78 29/788 29/792 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/318 H01L 21/822 H01L 21/8242 H01L 21/8247 H01L 27/04 H01L 27/108 H01L 27/115 H01L 29/78 H01L 29/788 H01L 29/792

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン層上に膜厚Aのシリコン酸化膜
    を形成する工程と、一酸化窒素、一酸化二窒素または二
    酸化窒素のいずれかを含むガスの雰囲気中で前記シリコ
    ン酸化膜を加熱処理することにより膜厚Bのシリコン酸
    窒化膜を形成する工程であって、B−A≧1nmの関係
    を満たすように前記加熱処理の温度及び時間を制御する
    工程と、 前記シリコン酸窒化膜上に所定形状のポリシリコン層を
    形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法
    は、 前記シリコン層の表面及びその近傍に第1及び第2の不
    純物拡散層を互いに離間して形成する工程を備え、前記
    第1及び第2の不純物拡散層間の前記シリコン層上に前
    記シリコン酸窒化膜及び前記ポリシリコン層が形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコン酸化膜を形成した反応炉内
    で、連続して前記シリコン酸窒化膜を形成することを特
    徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記シリコン酸化膜は、化学的気相成長
    法により形成されることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の半導体製造方法。
  5. 【請求項5】 前記シリコン酸窒化膜の最終的な膜厚
    は、10nm以下であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱処理の温度は、1000℃〜1
    200℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記シリコン酸化膜は、前記シリコン層
    を熱酸化することにより形成されることを特徴とする請
    求項1、2、3、5または6記載の半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 シリコン層上のシリコン酸化膜を加熱処
    理によりシリコン酸窒化膜に変換する工程を備えた半導
    体装置の製造方法において、 一酸化窒素、一酸化二窒素または二酸化窒素のいずれか
    を含むガスの雰囲気中で加熱処理することにより、前記
    シリコン酸化膜の膜厚より1nm以上厚い前記シリコン
    酸窒化膜を形成する工程と、 前記シリコン酸窒化膜上に所定形状のポリシリコン層を
    形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記シリコン層の表面及びその近傍に第
    1及び第2の不純物拡散層を互いに離間して形成する工
    程を備え、前記第1及び第2の不純物拡散層間の前記シ
    リコン層上に前記シリコン酸窒化膜及び前記ポリシリコ
    ン層が形成されていることを特徴とする請求項8記載の
    半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記シリコン酸化膜を形成した反応炉
    と同一の反応炉内で、前記シリコン酸化膜を前記シリコ
    ン酸窒化膜に変換することを特徴とする請求項8または
    9記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記シリコン酸化膜は、化学的気相成
    長法により形成されることを特徴とする請求項8〜10
    のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記シリコン酸窒化膜の最終的な膜厚
    は、10nm以下であることを特徴とする請求項8〜1
    1のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記加熱処理の温度は、1000℃〜
    1200℃の範囲であることを特徴とする請求項8〜1
    2のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記シリコン酸化膜は、前記シリコン
    層を熱酸化することにより形成されることを特徴とする
    請求項8、9、10、12または13記載の半導体装置
    の製造方法。
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