JP3315952B2 - 電動加圧式抵抗スポット溶接装置及びそれの作動制御方法 - Google Patents

電動加圧式抵抗スポット溶接装置及びそれの作動制御方法

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JP3315952B2
JP3315952B2 JP25270399A JP25270399A JP3315952B2 JP 3315952 B2 JP3315952 B2 JP 3315952B2 JP 25270399 A JP25270399 A JP 25270399A JP 25270399 A JP25270399 A JP 25270399A JP 3315952 B2 JP3315952 B2 JP 3315952B2
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裕 中澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動加圧式抵抗
スポット溶接装置及びそれの作動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、駆動モータの回転を、リード
スクリューの直線運動に変換して、先端に電極を取り付
けた可動アームを直線移動させ、この電極と、固定アー
ムの先端に取り付けられた電極との間でワークを加圧し
つつスポット溶接を行う電動加圧式抵抗スポット溶接装
置が知られている(例えば特開平5−285665号公
報、特開平6−23562号公報参照)。かかる溶接装
置は、例えば6軸の多関節ロボットのアームの先端部に
設けられ、任意の姿勢をとってワークの各部位をスポッ
ト溶接するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな従来の装置では、駆動モータの回転をリードスクリ
ューの直線運動に変換するために、リードスクリューと
ねじとの噛み合いを利用しているので、その機械的部分
の摺動抵抗により、電極による加圧時の電極速度(モー
タ速度)により静定時の加圧力が変動し、目標とする加
圧力が得られないことがある。すなわち、摺動抵抗によ
り、加圧力のバラツキが生じる。
【0004】この発明は、加圧動作時における電極速度
に依存することなく、目標加圧力に等しい静定加圧力を
得ることができる電動加圧式抵抗スポット溶接装置及び
それの作動制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電動加圧式
抵抗スポット溶接装置は、駆動モータの回転運動を直線
運動に変換することで、一方の電極を他方の電極に向け
て直線移動させ、前記両電極の間でワークを加圧しつつ
スポット溶接を行う電動加圧式抵抗スポット溶接装置で
あって、前記駆動モータに連係され、加圧初期にスポッ
ト溶接のために必要である目標加圧力より一定量だけ大
きい加圧力まで上昇させ、その加圧力まで到達した時点
目標加圧力に戻すように、前記駆動モータへの電流量
を制御する制御手段を備えるものである。
【0006】このようにすれば、駆動モータの回転運動
が直線運動に変換され、その直線運動を利用して一方の
電極が他方の電極に向けて直線移動され、それらの両電
極の間でワークを所定の加圧力でもって加圧しつつスポ
ット溶接が行われる。その加圧動作時には、前記駆動モ
ータへの電流量を制御して、加圧初期にスポット溶接の
ために必要である目標加圧力より一定量だけ大きい加圧
力まで上昇させ、その加圧力まで到達した時点で目標加
圧力に戻すようにされるので、一方の電極の移動速度に
依存しない静定圧力を得ることが可能となると同時に、
一方の電極を移動させる機構の機械的部分にわずかな摺
動抵抗があっても、目標加圧力と等しい加圧力を静定時
に得ることができる。また、一方の電極の加圧態様の制
御が駆動モータの制御で電気的に行われることから、従
来のようにエアシリンダによって一方の電極の加圧態様
の制御を行う場合に比べて、応答性、制御精度の点にお
いて優れる。さらに、オーバーシュートも制御される。
【0007】さらに、エアシリンダによるエアー加圧に
よって一方の電極を移動させる場合には、所定の加圧力
になったことを直接に検出できないため、圧力が確実に
上昇するまでの一定の待ち時間が必要であるが、駆動モ
ータによって一方の電極を移動させているので、モータ
電流の変化により一方の電極が所定の加圧力になってい
ることを検知することができ、待ち時間をほとんどゼロ
にすることが可能となり、施工時間の短縮を図る上で有
利である。
【0008】また、駆動モータの回転運動を直線運動に
変換するには、前記駆動モータが、ボールねじ手段のね
じ棒部材を回転駆動するものであり、前記一方の電極
が、前記ねじ棒部材に回転可能に螺合される前記ボール
ねじ手段の可動ナット部材に支持され、前記ねじ棒部材
の回転により前記ねじ棒部材の軸線方向に直線移動する
ものとすることで可能となる。
【0009】このようなボールねじ手段を利用して一方
の電極を直線移動させる構造であれば、そのボールねじ
手段等の機械的部分にわずかな摺動抵抗があるため、溶
接動作(電極加圧)時の一方の電極の移動速度(モータ
速度)により、スポット溶接を行っている静定時の加圧
力が変動し、例えば電極速度の低いようなときには目標
の加圧力が得られず、溶接不良となるおそれがあるが、
そのようなおそれは、前述した制御手段による駆動モー
タの制御にて回避される。
【0010】さらに、前記他方の電極が、前記ワークと
同寸法かそれよりも大きな寸法の形状とされ、前記ワー
クが載置される静止電極盤として機能させるようにする
こともできる。
【0011】このようにすれば、いわゆるワンサイドタ
イプのものにおいて、一方の電極の移動速度に依存しな
い静定圧力を得ることが可能となると同時に、目標加圧
力と等しい加圧力を静定時に得ることができる。また、
他方の電極を、ワークと同寸法かそれよりも大きな寸法
の形状の静止電極盤としているので、溶接ポイントに対
して一方の電極のみを移動させる制御でよくなり、大型
構造物であっても精度よくスポット溶接することが可能
となる。
【0012】また、本発明に係る電動加圧式抵抗スポッ
ト溶接装置の作動制御方法は、駆動モータの回転運動を
直線運動に変換することで、一方の電極を他方の電極に
向けて直線移動させ、前記両極の間でワークを加圧しつ
つスポット溶接を行う方法であって、加圧初期にスポッ
ト溶接のために必要である目標加圧力より一定量だけ大
きい加圧力まで上昇させ、その加圧力まで到達した時点
目標加圧力に戻すようにするものである。
【0013】このようにすれば、駆動モータの回転運動
が直線運動に変換され、その直線運動を利用して一方の
電極が直線移動され、一方の電極が、他方の電極との間
で、ワークを加圧しつつスポット溶接が行われるが、そ
の場合に、加圧初期にスポット溶接のために必要である
目標加圧力より一定量だけ大きい加圧力まで上昇させ、
その加圧力まで到達した時点で目標加圧力に戻すように
駆動モータが制御される。この制御により、一方の電極
の移動時には、一方の電極が摺動抵抗に打ち勝つ速度で
移動せしめられ、ワークを加圧する初期は目標加圧力を
越えた加圧力でもって加圧しても、その加圧力はすぐに
目標加圧力に戻されるので、その加圧力の変化による影
響を受けることはほとんどなく、電極速度(モータ速
度)に依存しない静定圧力を得ることが可能となると同
時に、目標加圧力と等しい静定加圧力を得ることができ
る。
【0014】具体的には、前記駆動モータを、ボールね
じ手段のねじ棒部材を回転駆動するものとし、前記一方
の電極を、前記ねじ棒部材に回転可能に螺合される前記
ボールねじ手段の可動ナット部材に支持させ、前記ねじ
棒部材の回転により前記ねじ棒部材の軸線方向に直線移
動させるようにすることで、駆動モータの制御により簡
単に実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。
【0016】図1は本発明に係る電動加圧式抵抗スポッ
ト溶接装置に用いられる溶接ガン装置の概略構成を示す
図である。
【0017】図1に示すように、溶接ガン装置1は、上
側可動電極5(一方の電極)を有し、この上側可動電極
5は、ボールねじ手段6の可動ナット部材7に支持され
ている。可動ナット部材7にはボールねじ手段6のねじ
棒部材8の一端部が回転可能に螺合され、可動ナット部
材7が前記ねじ棒部材8の回転により前記ねじ棒部材8
の軸線方向に直線移動するようになっている。また、ね
じ棒部材8の他端部には、第1の駆動モータ9(サーボ
モータ)のモータ軸9aがカップリング10を介して連
結され、ねじ棒部材8を回転駆動するようになってい
る。よって、このボールねじ手段6が、溶接ガン装置1
に設けられ、駆動モータ9の回転運動を直線運動に変換
することで、前記上側可動電極5を他方の電極である下
側静止電極盤4(図3参照)に向けて直線移動させるよ
うになっている。
【0018】この駆動モータ9には、この駆動モータ9
への電流量を制御するコントロールユニット15(制御
手段)が連係され、このコントロールユニット15は、
図示しないエンコーダよりの信号にて上側可動電極5の
加圧態様の制御(位置制御及び速度制御、トルク制御)
を行い、上側可動電極5と下側静止電極盤4との間でワ
ーク2,3を加圧しつつスポット溶接を行うようになっ
ている。
【0019】この場合、ボールねじ手段6を用いて上側
可動電極5を下降させるようにしているので、その機械
的部分(可動ナット部材7とねじ棒部材8との螺合部
分)にわずかながら摺動抵抗があり、電極加圧時の電極
下降速度(モータ速度)により、静定時の加圧力Fsが
変動し、目標の加圧力Fcを得られない場合があるの
で、前記コントロールユニット15は、静定時の加圧力
が電極下降速度の影響を受けないように、図2に示すよ
うに、加圧力制御を行うようにしている。
【0020】すなわち、加圧の初期において、目標加圧
力Fcよりも一定量ΔFだけ高い加圧力を短時間作用さ
せ、その後、目標加圧力Fcに戻すようにしているの
で、加圧速度(電極下降速度)に依存しない静定加圧力
Fsを得ることができると同時に、目標加圧力Fcと等
しい静定加圧力Fsを得ることができる。また、加圧力
の制御は、駆動モータ9の回転トルク(電流量)を制御
することにより行われるが、目標加圧力Fcよりも一定
量ΔFだけ高い加圧力を得るためにモータ電流を急激に
立ち上げるようにしている。ここで、目標加圧力Fcよ
り高める前記一定量ΔFは、摺動抵抗より大きい値に設
定するのが望ましく、例えば1200kgf加圧ガンで
は、40kgf程度とするのがよい。また、前記短時間
は、コントロールユニット15の制御周期の一周期程度
の時間でよく、例えば30ms程度である。
【0021】続いて、上記溶接ガン装置を用いたワンサ
イドスポット型の電動加圧式抵抗スポット溶接装置につ
いて説明する。なお、図3及び図4は同電動加圧式抵抗
スポット溶接装置の概略構成を示す正面図及び側面図で
ある。
【0022】図3及び図4において、基台11上に、走
行用レール12,12がその基台11の長手方向(以下
X軸方向という)に沿って左右に配設され、その走行用
レール12,12に沿って断面コ字形状の門構13が、
第2の駆動モータ53(図6参照)によって往復移動可
能に設けられている。
【0023】前記基台11上の所定範囲には、銅定盤
(クロム銅)である下側静止電極盤4が設けられ、その
下側静止電極盤4の上側に、スポット溶接により接合さ
れるワーク2,3(例えば、平板と骨材(補強材))が
載置される。なお、前記下側静止電極盤4は、前記ワー
ク2、3と同寸法かそれよりも大きな寸法の形状とされ
ている。
【0024】前記門構13は、下端部に走行用レール1
2,12にスライド可能に係合するスライダ14を有す
る縦壁部13a,13aと、該両縦壁部13a,13a
の上端部を連結する水平上壁部13bとを備え、前記下
側静止電極盤4上を移動することになる。そして、門構
13の水平上壁部13bの下面から、溶接ガン装置1が
設けられている側の縦壁部13aの内面にわたって導体
21が設けられている。
【0025】また、前記門構13の水平上壁部13bに
は、溶接ガン装置1を有する可動ユニット31が、X軸
方向(基台11の長手方向)に直交する方向(以下Y軸
方向という)において、吊り下げ状態で、第3の駆動モ
ータ54(図6参照)によって往復移動可能に設けられ
ている。この可動ユニット31は、溶接電源32を搭載
しており、Y軸方向の一側に前記溶接ガン装置1が上側
可動電極5が下向きになるように、他側に第1のコンタ
クトガン装置33が第1のコンタクト電極34が上向き
になるようにそれぞれ設けられている。また、前記溶接
ガン装置1が設けられている側の縦壁部13aの下部に
は、第2のコンタクトガン装置35が第2のコンタクト
電極36が下向きになるように設けられている。
【0026】第1のコンタクトガン装置33の第1のコ
ンタクト電極34は、導体21に接続されており、溶接
ガン装置1の上側可動電極5の場合と同様の第2の運動
変換手段を介して第4の駆動モータ55(図6参照)に
よって、下側静止電極盤4に向けて直線移動させ、導体
21を下側静止電極盤4に電気的に接続させるように構
成されている。一方、第2のコンタクトガン装置35の
第2のコンタクト電極36は、溶接電源32を介して上
側可動電極5に接続されており、溶接ガン装置1の上側
可動電極5の場合と同様の第3の運動変換手段を介して
第5の駆動モータ56(図6参照)によって、導体21
に向けて直線移動させ、上側可動電極5を溶接電源32
を介して導体21に電気的に接続させるように構成され
ている。
【0027】前記溶接ガン装置1の上側可動電極5並び
に第1及び第2のコンタクトガン装置33,35のコン
タクトガン電極34,36が直線移動され、前記溶接ガ
ン装置1の上側可動電極5がワーク2,3の上面に接触
されると共に、第1及び第2のコンタクトガン装置3
3,35のコンタクト電極34,36が導体21の上面
に接触されると、溶接電源32から電流が流れ溶接作業
を行うために必要とされる電気回路が形成されるように
なっている。
【0028】また、門構13には、図5に示すように、
溶接ガン装置1の上側可動電極5を冷却するための冷却
水を循環させる冷却水循環装置41が設けられ、該循環
装置41から、冷却水分配器42を介して、溶接ガン装
置1及びコンタクトガン装置33,35のコンタクト電
極34,36に冷却水を供給するように冷却水の配管4
3,44,45がなされている。この冷却水の配管43
〜45は、門構13内でクローズされた配管経路とさ
れ、門構13の外部からの前記門構13内への冷却水の
供給は必要ないようにされている。
【0029】そして、前記溶接ガン装置1、第1及び第
2のコンタクトガン装置33,35の駆動モータ55,
56、並びに門構13のX軸方向及びY軸方向の駆動モ
ータ53,54が、単一の制御手段である前記コントロ
ールユニット15によって一括して協調制御されるよう
になっている。
【0030】続いて、前記装置の制御系について、図6
に沿って説明する。
【0031】コントロールユニット15(パネルコンピ
ュータ)の制御用CPU51によりサーボユニット52
及び溶接ガン装置1が動作制御され、サーボユニット5
2によって、溶接ガン装置1の上側可動電極5を昇降さ
せる第1の駆動モータ9、門構13のX軸方向に移動さ
せる第2の駆動モータ53及びY軸方向の移動させる第
3の駆動モータ54、第1及び第2のコンタクトガン装
置の33,35のコンタクト電極34,36を昇降させ
る第4及び第5の駆動モータ55,56が駆動制御され
ると共に、溶接ガン装置1による溶接動作の制御も行わ
れる。
【0032】制御用CPU51による制御は、ウインド
ウズのアプリケーションソフト57によって行われ、制
御用CPU51は、NCプログラムを読み込む第1の手
段51Aと、該第1の手段51Aよりの信号を受け前記
NCプログラムのGコードに対応する動作プログラム
(ロボットプログラム)を選択する第2の手段51B
と、該第2の手段51Bよりの信号を受け前記動作プロ
グラムを実行させると共に前記NCプログラムをディス
プレイ(モニター画面)上に表示させる第3の手段51
Cとを備える。
【0033】よって、モニター画面上には、従来のNC
用Gコードで作成されたプログラムが表示され、NC用
Gコードで作成されたプログラムを実行させる形態をと
りながら、前述した各種制御が実行される。なお、前記
制御用CPU51は、ロボット言語(AS言語)により
動作し、汎用性に優れる。
【0034】このように、NCプログラムのGコードに
対応するロボットプログラムを選択・起動させる動作を
連続的にコントロールユニット15によって処理させる
ことで、従来より使用しているNC制御装置の操作性を
維持したたままで、コントロールユニット15による高
速で、しかも高精度な制御と共に溶接ガン装置1を含む
周辺機器の制御も可能となる。
【0035】よって、上記装置によれば、まず、スポッ
ト溶接作業に先立って、基台11の下側静止電極盤4上
にワーク2,3をセッティングする。この場合は、門構
13が上方に位置していても位置していなくてもよい。
【0036】それから、前記コントロールユニット15
よりの指令に基づき、門構13及びそれに吊り下げられ
ている可動ユニット31が移動することで、溶接ガン装
置1がX軸方向及びY軸方向に二次元的に移動し、必要
な位置にスポット溶接が行われる。
【0037】この溶接動作が行われる際には、まず、溶
接ガン装置1の可動電極5と、第1及び第2のコンタク
トガン装置33,35のコンタクト電極34,36とが
同時に、モータ電流によりモータが回転することによ
り、直線移動せしめられる。ここで、コンタクト電極3
4,36が導体21及び静止電極盤4に接触するまでの
ストロークが、可動電極5が静止電極盤4上のワーク3
に接触するまでのストロークより短く設定されているの
で、まず、コンタクト電極34,36が接触して駆動モ
ータ55,56が停止する。それから、可動電極5が接
触し、それの加圧力が、スポット溶接のために必要であ
る目標加圧力Fcより一定量ΔFだけ大きい所定の加圧
力(Fc+ΔF)まで上昇して、駆動モータ9が停止す
る。
【0038】可動電極5の加圧力が所定の加圧力(Fc
+ΔF)に到達した時点で、コントロールユニット15
は、目標加圧力Fcに変更し、再度加圧制御する。な
お、所定の加圧力(Fc+ΔF)に到達した時点では、
まだ溶接は開始されない。
【0039】そして、可動電極5の加圧力が目標加圧力
Fcに到達した時点で、通電回路の形成が完了したもの
として、溶接ガン装置1に通電され、スポット溶接が実
行される。よって、一定時間Δt経過後、目標加圧力F
cに等しい静定加圧力Fsとされる。よって、ボールね
じ手段等の機械的部分の摺動抵抗による加圧力のバラツ
キが改善され、オーバーシュートも制御される。このよ
うに制御できるのは、駆動モータ9によって可動電極5
を移動させるようにしているので、前述したようにモー
タ電流の変化により可動電極5が所定の加圧力(Fc+
ΔF)になっていることを検知することができるからで
ある(図2参照)。
【0040】また、溶接後、次の溶接ポイントに移動す
る際には、コンタクト電極34,36が下側静止電極盤
4や導体21上を摺動することはなく、コンタクト電極
34,36等が摩耗するのを防止することもできる。な
お、通電経路が確保されたことは、溶接ガン装置1及び
コンタクトガン装置33,35の駆動モータ9,55,
56を流れるモータ電流の増加が停止することにより検
出される。
【0041】また、前記各電極を冷却する冷却水の配管
43〜45は、門構13内でクローズしており、溶接ガ
ン装置1の上側可動電極5及びコンタクトガン装置3
3,35のコンタクト電極34,36の駆動は、加圧エ
アではなく、電気で行っているため、門構13へは、工
場エアや冷却水の供給の必要がなくなり、電力配線によ
る電力の供給のみで運転が可能とされる。よって、エア
配管が必要なくなる上に、メンテナンス作業が大幅に軽
減される。また、冷却水配管も門構13内でクローズで
あるので、この点からもメンテナンス作業を低減でき
る。
【0042】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0043】本発明に係る電動加圧式抵抗スポット溶接
装置は、ワークを電極にて加圧する加圧動作時には、駆
動モータへの電流量を制御して、加圧初期にスポット溶
接のために必要である目標加圧力より一定量だけ大きい
加圧力まで上昇させ、その加 圧力まで到達した時点で
標加圧力に戻すようにしているので、一方の電極を移動
させる機構の機械的部分にわずかな摺動抵抗があって
も、一方の電極の移動速度に依存しない静定圧力を得る
ことが可能となると同時に、目標加圧力と等しい加圧力
を静定時に得ることができる。よって、機械的部分の摺
動抵抗による加圧力のバラツキをなくすことができる。
また、一方の電極による加圧制御を駆動モータの制御で
電気的に行うことができるので、エアシリンダのエア加
圧によって可動電極の加圧態様の制御を行う場合に比べ
て、応答性、位置精度の点において優れる。
【0044】また、前記駆動モータが、ボールねじ手段
のねじ棒部材を回転駆動するものであり、前記一方の電
極が、前記ねじ棒部材に回転可能に螺合される前記ボー
ルねじ手段の可動ナット部材に支持され、前記ねじ棒部
材の回転により前記ねじ棒部材の軸線方向に直線移動す
るようにしているので、簡単な構造で、駆動モータの回
転運動を直線運動に変換することができる。
【0045】さらに、他方の電極を、前記ワークと同寸
法かそれよりも大きな寸法の形状とし、前記ワークが載
置される静止電極盤として機能させるようにすれば、い
わゆるワンサイドタイプのものにおいて、一方の電極の
移動速度に依存しない静定圧力を得ることが可能となる
と同時に、目標加圧力と等しい加圧力を静定時に得るこ
とができ、また、溶接ポイントに対して可動電極のみを
移動させる制御でよくなり、大型構造物であっても精度
よくスポット溶接することが可能となる。
【0046】また、本発明に係る作動制御方法は、加圧
初期にスポット溶接のために必要である目標加圧力より
一定量だけ大きい加圧力まで上昇させ、その加圧力まで
到達した時点で目標加圧力に戻すようにしているので、
加圧速度に依存しない静定圧力を得ることが可能となる
と同時に、目標加圧力と等しい静定加圧力を得ることが
できる。
【0047】そのような作動制御は、前記駆動モータ
を、ボールねじ手段のねじ棒部材を回転駆動するものと
し、前記一方の電極を、前記ねじ棒部材に回転可能に螺
合される前記ボールねじ手段の可動ナット部材に支持さ
せ、前記ねじ棒部材の回転により前記ねじ棒部材の軸線
方向に直線移動させるようにすることで、駆動モータの
制御により簡単に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接ガン装置の概略構成を示す説
明図である。
【図2】本発明に係る溶接ガン装置における加圧時間と
加圧力との関係を示す図である。
【図3】本発明に係るワンサイドスポット型の電動加圧
式抵抗スポット溶接装置の概略構成を示す正面図であ
る。
【図4】同側面図である。
【図5】本発明に係る装置の冷却系統を示す説明図であ
る。
【図6】本発明に係る装置の制御系のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 溶接ガン装置 2 ワーク 3 ワーク 4 下側静止電極盤 5 上側可動電極 6 ボールねじ手段 7 可動ナット部材 8 ねじ棒部材 9 第1の駆動モータ 11 基台 13 門構 15 コントロールユニット 21 導体 31 可動ユニット 32 溶接電源 33 第1のコンタクトガン装置 34 第1のコンタクト電極 35 第2のコンタクトガン装置 36 第2のコンタクト電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 裕 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番 18号 川崎重工業株式会社 兵庫工場内 (72)発明者 武市 正次 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 山口 隆生 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (72)発明者 服部 隆行 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番 18号 川崎重工業株式会社 兵庫工場内 (56)参考文献 特開 平11−285851(JP,A) 特開 平4−274886(JP,A) 特開 平10−58157(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/11 B23K 11/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータの回転運動を直線運動に変換
    することで、一方の電極を他方の電極に向けて直線移動
    させ、前記両電極の間でワークを加圧しつつスポット溶
    接を行う電動加圧式抵抗スポット溶接装置であって、 前記駆動モータに連係され、加圧初期にスポット溶接の
    ために必要である目標加圧力より一定量だけ大きい加圧
    力まで上昇させ、その加圧力まで到達した時点で目標加
    圧力に戻すように、前記駆動モータへの電流量を制御す
    る制御手段を備えることを特徴とする電動加圧式抵抗ス
    ポット溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動モータは、ボールねじ手段のね
    じ棒部材を回転駆動するものであり、 前記一方の電極は、前記ねじ棒部材に回転可能に螺合さ
    れる前記ボールねじ手段の可動ナット部材に支持され、
    前記ねじ棒部材の回転により前記ねじ棒部材の軸線方向
    に直線移動するものである請求項1記載の電動加圧式抵
    抗スポット溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記他方の電極は、前記ワークと同寸法
    かそれよりも大きな寸法の形状とされ、前記ワークが載
    置される静止電極盤である請求項1又は2記載の電動加
    圧式抵抗スポット溶接装置。
  4. 【請求項4】 駆動モータの回転運動を直線運動に変換
    することで、一方の電極を他方の電極に向けて直線移動
    させ、前記両電極の間でワークを加圧しつつスポット溶
    接を行う電動加圧式抵抗スポット溶接装置の作動制御方
    法であって、 前記駆動モータを制御して、加圧初期にスポット溶接の
    ために必要である目標加圧力より一定量だけ大きい加圧
    力まで上昇させ、その加圧力まで到達した時点で目標加
    圧力に戻すことを特徴とする電動加圧式抵抗スポット溶
    接装置の作動制御方法。
  5. 【請求項5】 前記駆動モータは、ボールねじ手段を介
    して、前記一方の電極に連結されている請求項4記載の
    電動加圧式抵抗スポット溶接装置の作動制御方法。
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