JP3315481B2 - メッキホイールの溶接施工法 - Google Patents

メッキホイールの溶接施工法

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克己 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リムとディスクとを溶
接接合して製作した2ピース鋼製ホイールで、ディスク
にリムフランジを一体に備えさせたフルデザインタイプ
のディスクの意匠面に予じめメッキを施しておき、それ
をリムと溶接接合するメッキホイールの溶接施工法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ホイール(自動車用車輪)には鋼製とア
ルミ製があるが、鋼製ホイールはリム(外周の環状部)
とディスク(皿状部)とを別体に作製して2ピースとし
それを溶接で一体に接合することにより作製される。こ
の場合、リムとディスクとの接合線が表て側から見えな
いようにして見栄えを向上させるために、近年、リムの
片側のリムフランジをディスク側に形成しておき、ディ
スクの背面で片側のリムフランジが無いリムと突合せ溶
接した、いわゆるフルデザインタイプのホイールも使用
されている。鋼製ホイールは、外観価値の向上、防錆の
ため、塗装またはメッキが施される。従来は、塗装もメ
ッキも、ディスクとリムの溶接接合後に行っている。こ
れは、たとえば単体の段階でメッキ等を行うと、メッキ
作業自体は容易になるが、以下に述べる問題が生じるの
で、それを避けるためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フルデザインタイプの
ディスクの意匠面(車両に組付けたとき表て側となる
面)に予じめメッキを施したディスクに、リムの端部を
突合わせ、突合わせ部を溶接接合すると、溶接時の熱膨
張差により溶接部に対応するディスク意匠面部分にメッ
キ割れが発生したり、メッキ焼け(メッキの変色)が生
じたりする。これらはホイールの商品価値を損ねるとと
もに、メッキ割れの場合は発錆の問題を生じる。
【0004】本発明の目的は、単体の段階でメッキを施
したディスクに、リムを溶接接合しても、ホイール意匠
面に溶接によるメッキ割れやメッキ焼けを生じさせない
メッキホイールの溶接施工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るメッキホイールの溶接施工法は、次の方
法から成る。すなわち、リムフランジを一体に備え意匠
面に少なくとも一層のNiメッキ、その上にCrメッキ
が施されたディスクの、メッキを施されていない裏側面
に、メッキが施されていないリムの端部を突合わせ、突
合わせ部を溶接するメッキホイールの溶接施工法におい
て、前記Niメッキ層のうち少なくともディスクのFe
母材に近い層のかたさをHv500以下に設定してお
き、突合わせ部をレーザ溶接接合するメッキホイールの
溶接施工法。
【0006】
【作用】上記本発明の方法では、フルデザインタイプの
ディスクとリムとをレーザ溶接により接合するため、局
部加熱となってメッキの溶接熱による加熱が抑えられ、
メッキの溶接焼けが抑制される。レーザ溶接であって
も、Fe母材とCrメッキ層との熱膨張差、かたさの違
いにより、溶接部に対応する意匠面部分にメッキ割れが
通常生じる。しかし、CrメッキとFe母材との間に、
たとえば半光沢層と光沢層との2層のNiメッキ層を設
け、Fe母材側の半光沢層のかたさを種々に変えて試験
してみたところ、半光沢層のかたさをHv(ビッカース
かたさ)500以下に設定することにより、メッキ割れ
が生じないことが見い出され、本発明はそれを特定した
ものである。通常のNiメッキのかたさはHv500を
越えるが、たとえばSなどの不純物の混入を少なくして
純度を上げることにより、かたさを下げることができ
る。たとえばCrはHv800〜1000でFeが約H
v200であり、Niメッキ層のかたさをHv500以
下にして段階的にかたさを変えることによりCrメッキ
のメッキ割れを防止している。本発明によって、ディス
ク単体段階で意匠面にメッキを施しておくことが可能に
なり、溶接後にメッキを施す場合に比べて、メッキ作業
の容易化、コストダウン、ホイール製造設備にメッキ設
備を追加して設ける必要がない、等の利点を得る。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の望ましい実施例を図面を参
照して説明する。図1は、本発明方法で製作されたフル
デザインタイプの2ピース鋼製ホイール1の、ディスク
2とリム3との溶接部4近傍を示す。ディスク2は、フ
ルデザインでないリムの片側フランジに対応するリムフ
ランジ5を一体に備え、表て側(図1の矢印A側)から
みたときに、ディスク2とリム3との接合部が見えない
フルデザインタイプ(インテグラルタイプ)のディスク
から成る。リム3は片側のリムフランジをもたず、この
リムフランジが欠如している側の端部をディスク2の背
面側に突合わせた状態で、突合わせ部を溶接接合する。
【0008】ディスク2の表て側面、すなわち意匠面に
は、メッキ層6が形成されている。メッキは、ディスク
2とリム3との溶接前にディスク2に予じめ施してお
く。メッキ層6は、図2に示すように、ディスク2の母
材のFe(鉄)上に、半光沢層のNiメッキ層7と、そ
の上の光沢層8のNiメッキ層(S等の不純物の量が半
光沢層7より大)と、さらにその上に形成されたCrメ
ッキ層9とから成る。Sは光沢剤でSが多い程光沢は出
る。Niメッキ層7、8のうち、Fe母材側にある層7
は、Ni中のS(硫黄)などの不純物量を少なくして純
度を上げることにより、メッキ後のメッキ層のかたさが
Hv(ビーカッスかたさ)500以下になるように設定
しておく。
【0009】ディスク2とリム3との溶接はレーザ溶接
にて行う。レーザビームをリム外周側からディスク2と
リム3との突合わせ部に向けて投光する。レーザ出力は
5kw、溶接速度は2m/分以上とした。このレーザ溶
接条件下では、ディスク意匠面のうち、溶接部4の前面
対応部分には、溶接焼けは見られない。これよりレーザ
出力を上げ、または溶接速度を落すと、溶接時のメッキ
層の加熱度合が大になってメッキ層9に溶接焼けが現わ
れることがある。溶接焼けが生じると、溶接後にメッキ
焼けを除去するためのバフ研摩が必要になり、工程上大
変になるので避けられなければならない。
【0010】半光沢層7のかたさをHv500以下とす
るのは、Fe母材とCrメッキ層間に中間のかたさの層
を設けることによってかたさの変化を柔げるためであ
る。図3に半光沢層7のかたさを種々に変化させた場合
の、Crメッキ層9の割れ発生の割合の傾向を示す。図
3からわかるように、半光沢層7のかたさをHv500
以下とすることによりCrメッキ層9のメッキ割れを防
止できることがわかる。逆にNiメッキ層7のかたさが
Hv500を越えるとCrメッキ層9のかたさに近ず
き、中間のかたさの層を設ける効果が少なくなってCr
メッキ層9に溶接時にメッキ割れが生じ始める。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、フルデザインのディス
クの意匠面にNiメッキ層とその上にCrメッキ層を形
成し、該メッキディスクの背面に、リムの端部を突合わ
せ溶接するに際し、Niメッキ層のうちディスクのFe
母材に近い側の層のかたさをHv500以下に設定し、
かつレーザ溶接により溶接するようにしたので、次の効
果を得る。 溶接によるメッキ割れが生じない。 メッキ割れ部からの発錆がないため、耐食性を維持
できる。 溶接後の、メッキ焼けを除去するためのバフ研摩が
不要となる。 メッキ工程後に溶接できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で作製されたホイールの溶接部近
傍の部分断面図である。
【図2】図1のホイールのディスク意匠面のメッキ層の
拡大断面図である。
【図3】Niメッキ層のかたさの変化とCrメッキ層に
あらわれる割れとの関係図である。
【符号の説明】
1 ホイール 2 ディスク 3 リム 4 溶接部 6 メッキ層 7 半光沢層(Niメッキ層) 8 光沢層(Niメッキ層) 9 Crメッキ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 朗 東京都千代田区四番町5番地9 トピー 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−305388(JP,A) 実開 平2−114186(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リムフランジを一体に備え意匠面に少な
    くとも一層のNiメッキ、その上にCrメッキが施され
    たディスクの、メッキを施されていない裏側面に、メッ
    キが施されていないリムの端部を突合わせ、突合わせ部
    を溶接するメッキホイールの溶接施工法において、前記
    Niメッキ層のうち少なくともディスクのFe母材に近
    い層のかたさをHv500以下に設定しておき、突合わ
    せ部をレーザ溶接接合することを特徴とするメッキホイ
    ールの溶接施工法。
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