JP3315427B2 - 皮膚炎治療剤 - Google Patents
皮膚炎治療剤Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、漢方薬の抽出エキス
と、動物の副腎の抽出エキスを混合均質化してなり、好
ましくは、更に動物の背髄を加えてなる皮膚炎治療剤に
関するものである。
と、動物の副腎の抽出エキスを混合均質化してなり、好
ましくは、更に動物の背髄を加えてなる皮膚炎治療剤に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】皮膚疾患には様々なものがあるが、発症
頻度からいってアトピー性皮膚炎が最も重要である。ア
トピーとは遺伝性、先天性過敏状態で、身のまわりの抗
原に対して、アトピー素因のある人のみが特異抗体を産
生し、湿疹等を発症する。従って、アトピー性皮膚炎は
アトピー素因を持つ人に生じる湿疹であることから、内
因性湿疹とも呼ばれている。アトピー性皮膚炎の発症機
構として、皮膚の生理機能異常と、免疫アレルギー性機
構の異常の２つの側面が考えられるが明確な説明はな
く、実際には精神的ストレスや、気温の変化、汗の貯留
などの要因も関与していることが多い。皮膚炎の症状も
複雑で年令に応じて異なっている。例えば、乳児期では
顔面、頭に好発し、発赤、小丘疹を特徴とする。小児期
では皮膚が乾燥し、毛包性丘疹を生じ強い■痒を訴え
る。一方、成人期では四肢屈側に苔癬化局面を生じ、顔
面、胸、背部など全身に及ぶことがあるが、湿潤するこ
とはない。また、アトピー性皮膚炎を惹起する抗原につ
いても年令によって変化し、乳幼児期には牛乳や卵など
の食餌性抗原の比率が高いのに対し、小児期から成人期
にかけてはダニ類が抗原となっていることが多い。
頻度からいってアトピー性皮膚炎が最も重要である。ア
トピーとは遺伝性、先天性過敏状態で、身のまわりの抗
原に対して、アトピー素因のある人のみが特異抗体を産
生し、湿疹等を発症する。従って、アトピー性皮膚炎は
アトピー素因を持つ人に生じる湿疹であることから、内
因性湿疹とも呼ばれている。アトピー性皮膚炎の発症機
構として、皮膚の生理機能異常と、免疫アレルギー性機
構の異常の２つの側面が考えられるが明確な説明はな
く、実際には精神的ストレスや、気温の変化、汗の貯留
などの要因も関与していることが多い。皮膚炎の症状も
複雑で年令に応じて異なっている。例えば、乳児期では
顔面、頭に好発し、発赤、小丘疹を特徴とする。小児期
では皮膚が乾燥し、毛包性丘疹を生じ強い■痒を訴え
る。一方、成人期では四肢屈側に苔癬化局面を生じ、顔
面、胸、背部など全身に及ぶことがあるが、湿潤するこ
とはない。また、アトピー性皮膚炎を惹起する抗原につ
いても年令によって変化し、乳幼児期には牛乳や卵など
の食餌性抗原の比率が高いのに対し、小児期から成人期
にかけてはダニ類が抗原となっていることが多い。
【０００３】こうした皮膚炎の治療には、抗原の除去を
含む環境整備が最も大切であるが、対症療法として治療
薬を塗布することもしばしば必要とされる。しかし、現
在使用されている薬剤（ステロイド剤、抗ヒスタミン
剤、抗アレルギー剤など）のほとんどは合成医薬品で多
用すれば二次的に抗原となりうることもあり、しかもこ
のような合成医薬品に起因する皮膚炎に対しては有効な
治療剤がないことから、天然抽出物を用いた皮膚にやさ
しい治療剤の開発が切望されている。
含む環境整備が最も大切であるが、対症療法として治療
薬を塗布することもしばしば必要とされる。しかし、現
在使用されている薬剤（ステロイド剤、抗ヒスタミン
剤、抗アレルギー剤など）のほとんどは合成医薬品で多
用すれば二次的に抗原となりうることもあり、しかもこ
のような合成医薬品に起因する皮膚炎に対しては有効な
治療剤がないことから、天然抽出物を用いた皮膚にやさ
しい治療剤の開発が切望されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】係る現状に鑑み、本発
明は皮膚炎の治癒効果にすぐれ、かつ皮膚に対する刺激
性がなく安全に使用できる皮膚炎治療剤を提供すること
を目的とする。
明は皮膚炎の治癒効果にすぐれ、かつ皮膚に対する刺激
性がなく安全に使用できる皮膚炎治療剤を提供すること
を目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段、ならびに作用】上記目的
を達成するため、本発明は、丁香、桃仁、▲カ▼楼根、
白▲レン▼、白▲キュウ▼、防風、当帰、辛夷、商陸、
白▲シ▼、藁本、茯苓、冬瓜子、白強蚕、甘松香を混合
した漢方薬を常温で半固状の動物油、もしくは植物油で
抽出して得られたエキスと、動物の副腎を植物油、もし
くは低融点の動物油で抽出して得られたエキスを混合均
質化してなる皮膚炎治療剤、好ましくは更に動物の背髄
を混合均質化してなる皮膚炎治療剤に係る。
を達成するため、本発明は、丁香、桃仁、▲カ▼楼根、
白▲レン▼、白▲キュウ▼、防風、当帰、辛夷、商陸、
白▲シ▼、藁本、茯苓、冬瓜子、白強蚕、甘松香を混合
した漢方薬を常温で半固状の動物油、もしくは植物油で
抽出して得られたエキスと、動物の副腎を植物油、もし
くは低融点の動物油で抽出して得られたエキスを混合均
質化してなる皮膚炎治療剤、好ましくは更に動物の背髄
を混合均質化してなる皮膚炎治療剤に係る。
【０００６】本発明皮膚炎治療剤に用いられる漢方薬と
しては、丁香、桃仁、括楼根、白▲レン▼、白▲きゅう
▼、防風、当帰、辛夷、商陸、白▲し▼、莵絲子、萎▲
ズイ▼、▲かく▼香、藁本、茯苓、冬瓜子、白強蚕、甘
松香などがあげられ、数種以上を適宜組み合わせて選択
することができる。例えば、当帰、藁本などは婦人薬と
して古くから使われ、鎮痙、鎮痛、浄血作用があり、白
▲し▼には血管運動を盛んにし、また冬瓜子には消炎作
用、排膿作用があり、防風には解熱、鎮痛作用があり、
莵絲子の茎の汁は面疔の特効薬であるといわれている。
漢方薬の抽出エキスの調製にあたっては、常温で半固状
の動物油、もしくは植物油が用いられ、例えば、精製ラ
ードや牛脂を５０〜６０℃に加温して液体状とし、粉砕
した漢方薬を添加後、この温度で数時間〜１昼夜かく拌
して抽出すればよい。
しては、丁香、桃仁、括楼根、白▲レン▼、白▲きゅう
▼、防風、当帰、辛夷、商陸、白▲し▼、莵絲子、萎▲
ズイ▼、▲かく▼香、藁本、茯苓、冬瓜子、白強蚕、甘
松香などがあげられ、数種以上を適宜組み合わせて選択
することができる。例えば、当帰、藁本などは婦人薬と
して古くから使われ、鎮痙、鎮痛、浄血作用があり、白
▲し▼には血管運動を盛んにし、また冬瓜子には消炎作
用、排膿作用があり、防風には解熱、鎮痛作用があり、
莵絲子の茎の汁は面疔の特効薬であるといわれている。
漢方薬の抽出エキスの調製にあたっては、常温で半固状
の動物油、もしくは植物油が用いられ、例えば、精製ラ
ードや牛脂を５０〜６０℃に加温して液体状とし、粉砕
した漢方薬を添加後、この温度で数時間〜１昼夜かく拌
して抽出すればよい。
【０００７】また、動物の副腎としては、例えば豚や羊
のものがあげられる。副腎皮質ホルモンが皮膚病の治療
薬として有効であることは知られているが、油による副
腎の抽出液について同様な効能を示唆した文献は何もな
く、本発明が新規に開示したものである。まず、付着し
ている脂肪をできるだけ取り除き、水洗後、ホホバ油の
ような植物油、もしくはラードのような低融点の動物油
を加えてミキサーで粉砕する。つづいてろ過により不溶
物を除き、ろ液を副腎エキスとして得ることができる。
のものがあげられる。副腎皮質ホルモンが皮膚病の治療
薬として有効であることは知られているが、油による副
腎の抽出液について同様な効能を示唆した文献は何もな
く、本発明が新規に開示したものである。まず、付着し
ている脂肪をできるだけ取り除き、水洗後、ホホバ油の
ような植物油、もしくはラードのような低融点の動物油
を加えてミキサーで粉砕する。つづいてろ過により不溶
物を除き、ろ液を副腎エキスとして得ることができる。
【０００８】本発明の皮膚炎治療剤には、好ましくは更
に動物の背髄が配合される。動物種としては牛や羊が一
般的であるが限定されるものではない。背髄は、ムコ多
糖類からなり、皮膚をみずみずしく滑らかにすると共
に、前記漢方薬と副腎エキスの効能を高める働きがあ
る。その調製にあたっては、水洗により脂肪などを取り
除き、アルコールで殺菌、酵素を失活後、ミルなどを用
いてホモジナイズすればよい。
に動物の背髄が配合される。動物種としては牛や羊が一
般的であるが限定されるものではない。背髄は、ムコ多
糖類からなり、皮膚をみずみずしく滑らかにすると共
に、前記漢方薬と副腎エキスの効能を高める働きがあ
る。その調製にあたっては、水洗により脂肪などを取り
除き、アルコールで殺菌、酵素を失活後、ミルなどを用
いてホモジナイズすればよい。
【０００９】本発明の皮膚炎治療剤には種々の剤型が可
能であるが、軟膏、クリーム状のものが使いやすく好ま
しい。前記した漢方薬エキス、動物の副腎エキス、及び
動物の背髄を用い、軟膏を調製する一方法を例示すれば
次の如くである。 漢方薬の動物油もしくは植物油による抽出エキス
（常温で半固状を呈す）を６０℃に加温し液状とする。 冷凍庫保存の背髄を常温で解凍し、水分があればふ
きとり、に加える。 ホモジナイザーで混合均質化し、乳白色のクリーム
状とする。 植物油、もしくは動物油による副腎の抽出物、なら
びに必要ならば着香剤等の補助剤をに添加し混合かく
拌する。 チューブに分注し、冷蔵庫で保存する。
能であるが、軟膏、クリーム状のものが使いやすく好ま
しい。前記した漢方薬エキス、動物の副腎エキス、及び
動物の背髄を用い、軟膏を調製する一方法を例示すれば
次の如くである。 漢方薬の動物油もしくは植物油による抽出エキス
（常温で半固状を呈す）を６０℃に加温し液状とする。 冷凍庫保存の背髄を常温で解凍し、水分があればふ
きとり、に加える。 ホモジナイザーで混合均質化し、乳白色のクリーム
状とする。 植物油、もしくは動物油による副腎の抽出物、なら
びに必要ならば着香剤等の補助剤をに添加し混合かく
拌する。 チューブに分注し、冷蔵庫で保存する。
【００１０】本発明の治療剤には、任意の補助剤、例え
ば、香料、殺菌剤、防▲かび▼剤、安定剤、溶剤、乳化
剤、分散剤などを添加することができる。また、他の種
類の外用薬、例えば、化膿性疾患用薬、寄生性皮膚病
薬、皮膚軟化薬等を適宜併用して多方面にわたる効能、
効果を得ることも可能である。
ば、香料、殺菌剤、防▲かび▼剤、安定剤、溶剤、乳化
剤、分散剤などを添加することができる。また、他の種
類の外用薬、例えば、化膿性疾患用薬、寄生性皮膚病
薬、皮膚軟化薬等を適宜併用して多方面にわたる効能、
効果を得ることも可能である。
【００１１】こうして得られた本発明の皮膚炎治療剤
は、漢方薬抽出エキスと動物の副腎の抽出エキスが相互
に作用し、各種の皮膚炎、特にアトピー性皮膚炎に対し
て高い鎮痛、鎮痒、治癒効果を示す。なお、動物の背髄
を加えた場合は更に相乗的効果が期待できる。いずれの
成分も天然抽出物で皮膚にやさしく、二次的な副作用が
ないため安心して使用でき、しかも、本発明品は、従来
のステロイド剤では治癒効果が得られないアトピー性皮
膚炎に対しても高い効果を示すので極めて有用なもので
ある。
は、漢方薬抽出エキスと動物の副腎の抽出エキスが相互
に作用し、各種の皮膚炎、特にアトピー性皮膚炎に対し
て高い鎮痛、鎮痒、治癒効果を示す。なお、動物の背髄
を加えた場合は更に相乗的効果が期待できる。いずれの
成分も天然抽出物で皮膚にやさしく、二次的な副作用が
ないため安心して使用でき、しかも、本発明品は、従来
のステロイド剤では治癒効果が得られないアトピー性皮
膚炎に対しても高い効果を示すので極めて有用なもので
ある。
【００１２】次に実施例、ならびに試験例をあげて本発
明をより詳しく説明するが、本発明がこれらのみに限定
されるものでないことはもちろんである。
明をより詳しく説明するが、本発明がこれらのみに限定
されるものでないことはもちろんである。
【００１３】
【実施例１】漢方薬として、丁香、桃仁、▲かつ▼楼
根、白▲レン▼、白▲きゅう▼、防風、当帰、辛夷、商
陸、白▲し▼、莵絲子、萎▲ズイ▼、▲かく▼香、藁
本、茯苓、冬瓜子、白強蚕、甘松香の１８種をそれぞれ
約０．６ｇ秤りとり、混合して薬研で粉末にしたのち、
液状にした精製ラード（２００ｇ）と共に、約５０℃の
水浴上で時々かく拌しながら１２時間加温して抽出し
た。温めたブフナーロートを用いて吸引ろ過し、得られ
たろ液を漢方薬抽出エキス〔Ａ〕（１９０ｇ）として冷
蔵保存した。牛の背髄表面のうす皮を除去し、水でよく
洗浄後ガーゼで水分をふきとったもの（３５ｇ）と、前
記漢方薬抽出エキス〔Ａ〕（１８０ｇ）を５０〜６０℃
で混合し、ミルを用いてホモジナイズした〔Ｂ〕（２１
０ｇ）。一方、豚の副腎（約４０ｇ）に付着している脂
肪をできるだけ取り除き水洗後、副腎を細かく刻み、酒
（２００ｇ）を加え一晩冷蔵庫で放置した。ろ過により
アルコール分を除き、残渣の副腎にホホバ油４５ｇを加
えミキサーで粉砕した。２重のガーゼでろ過して得られ
たろ液に白色密蝋（４ｇ）を加え、豚の副腎エキス
〔Ｃ〕（８０ｇ）とした。〔Ｂ〕の混合物（２１０ｇ）
に〔Ｃ〕の副腎エキスの１部（８ｇ）、ならびに香料と
してローズマリーエキス（０．５ｇ）を添加しかく拌
後、チューブに約４ｇずつ分注して本発明の皮膚炎治療
剤を得た。なお、本治療剤には、漢方薬抽出エキスが約
４％（漢方薬原料として）、副腎抽出エキスが約１．５
％（副腎として）、及び背髄が約１５％含有される。
根、白▲レン▼、白▲きゅう▼、防風、当帰、辛夷、商
陸、白▲し▼、莵絲子、萎▲ズイ▼、▲かく▼香、藁
本、茯苓、冬瓜子、白強蚕、甘松香の１８種をそれぞれ
約０．６ｇ秤りとり、混合して薬研で粉末にしたのち、
液状にした精製ラード（２００ｇ）と共に、約５０℃の
水浴上で時々かく拌しながら１２時間加温して抽出し
た。温めたブフナーロートを用いて吸引ろ過し、得られ
たろ液を漢方薬抽出エキス〔Ａ〕（１９０ｇ）として冷
蔵保存した。牛の背髄表面のうす皮を除去し、水でよく
洗浄後ガーゼで水分をふきとったもの（３５ｇ）と、前
記漢方薬抽出エキス〔Ａ〕（１８０ｇ）を５０〜６０℃
で混合し、ミルを用いてホモジナイズした〔Ｂ〕（２１
０ｇ）。一方、豚の副腎（約４０ｇ）に付着している脂
肪をできるだけ取り除き水洗後、副腎を細かく刻み、酒
（２００ｇ）を加え一晩冷蔵庫で放置した。ろ過により
アルコール分を除き、残渣の副腎にホホバ油４５ｇを加
えミキサーで粉砕した。２重のガーゼでろ過して得られ
たろ液に白色密蝋（４ｇ）を加え、豚の副腎エキス
〔Ｃ〕（８０ｇ）とした。〔Ｂ〕の混合物（２１０ｇ）
に〔Ｃ〕の副腎エキスの１部（８ｇ）、ならびに香料と
してローズマリーエキス（０．５ｇ）を添加しかく拌
後、チューブに約４ｇずつ分注して本発明の皮膚炎治療
剤を得た。なお、本治療剤には、漢方薬抽出エキスが約
４％（漢方薬原料として）、副腎抽出エキスが約１．５
％（副腎として）、及び背髄が約１５％含有される。
【００１４】
【実施例２】水洗後脱水処理した牛脂（１９０ｇ）を６
０℃の水浴上で液状とし、実施例１記載の粉末状漢方薬
を加え、１０時間この温度でかく拌抽出した。抽出後、
吸引ろ過により漢方薬を除き、ろ液にα−カンファー
（０．２ｇ）を加え漢方薬抽出エキス〔Ｄ〕（１８０
ｇ）とした。実施例１に準じ、処理済の羊の背髄（２０
ｇ）を解凍後、水分をふきとり、これを、６０℃で液状
となした漢方薬抽出エキス〔Ｄ〕（１５０ｇ）に加え、
ホモジナイザーを用いて混合均質化し、乳白色のクリー
ム〔Ｅ〕（１７０ｇ）を得た。このクリーム〔Ｅ〕（１
７０ｇ）に、実施例１と同様な処理で得られた羊の副腎
エキス（５ｇ）と、ローズマリーエキス（０．４ｇ）を
添加しかく拌した。チューブに１本あたり約３ｇを分注
して本発明の皮膚炎治療用軟膏を得た。なお、本治療剤
には、漢方薬抽出エキスが約５％（漢方薬原料とし
て）、副腎抽出エキスが約１％（副腎として）、及び背
髄が約１０％含有される。
０℃の水浴上で液状とし、実施例１記載の粉末状漢方薬
を加え、１０時間この温度でかく拌抽出した。抽出後、
吸引ろ過により漢方薬を除き、ろ液にα−カンファー
（０．２ｇ）を加え漢方薬抽出エキス〔Ｄ〕（１８０
ｇ）とした。実施例１に準じ、処理済の羊の背髄（２０
ｇ）を解凍後、水分をふきとり、これを、６０℃で液状
となした漢方薬抽出エキス〔Ｄ〕（１５０ｇ）に加え、
ホモジナイザーを用いて混合均質化し、乳白色のクリー
ム〔Ｅ〕（１７０ｇ）を得た。このクリーム〔Ｅ〕（１
７０ｇ）に、実施例１と同様な処理で得られた羊の副腎
エキス（５ｇ）と、ローズマリーエキス（０．４ｇ）を
添加しかく拌した。チューブに１本あたり約３ｇを分注
して本発明の皮膚炎治療用軟膏を得た。なお、本治療剤
には、漢方薬抽出エキスが約５％（漢方薬原料とし
て）、副腎抽出エキスが約１％（副腎として）、及び背
髄が約１０％含有される。
【００１５】
【試験例】表１に示す症例に対し、実施例１に準じて調
製した本発明皮膚炎治療剤を毎日適用し、治癒効果、な
らびに副作用の有無を観察したところ表１の如くであっ
た。なお、アトピー性皮膚炎患者の多くは、従来のステ
ロイド剤を患部に塗布しても症状が緩減しなかった症例
であった。
製した本発明皮膚炎治療剤を毎日適用し、治癒効果、な
らびに副作用の有無を観察したところ表１の如くであっ
た。なお、アトピー性皮膚炎患者の多くは、従来のステ
ロイド剤を患部に塗布しても症状が緩減しなかった症例
であった。
【００１６】
【表１】
【００１７】試験の結果、漢方薬抽出エキスならびに動
物の副腎エキス、好ましくは更に動物の背髄を加えてな
る本発明の皮膚炎治療剤は、軟膏状で使いやすく、従来
のステロイド剤では治癒効果が得られなかったアトピー
性皮膚炎をはじめ、各種の皮膚疾患に対して高い治癒効
果を示し、副作用も全く観察されなかった。これに対
し、漢方薬抽出エキス単独、あるいは副腎抽出エキス単
独から調製した治療剤では治癒効果が不十分であった。
また、副腎エキスを抽出するに際し、本発明が開示する
植物油や低融点の動物油を用いず、通常の有機溶剤、特
に、エタノール、アセトン、水などの極性溶剤を使用し
た場合、その副腎エキスと漢方薬抽出エキスを組み合わ
せても皮膚に対してヒリヒリした感触を与え不適であっ
た。従って、本発明の条件で抽出した漢方薬エキス、な
らびに動物の副腎エキス、好ましくは更に動物の背髄を
配合することによってはじめて本発明の治療剤を得るこ
とができ、その医療上の有用性が明らかとなった。
物の副腎エキス、好ましくは更に動物の背髄を加えてな
る本発明の皮膚炎治療剤は、軟膏状で使いやすく、従来
のステロイド剤では治癒効果が得られなかったアトピー
性皮膚炎をはじめ、各種の皮膚疾患に対して高い治癒効
果を示し、副作用も全く観察されなかった。これに対
し、漢方薬抽出エキス単独、あるいは副腎抽出エキス単
独から調製した治療剤では治癒効果が不十分であった。
また、副腎エキスを抽出するに際し、本発明が開示する
植物油や低融点の動物油を用いず、通常の有機溶剤、特
に、エタノール、アセトン、水などの極性溶剤を使用し
た場合、その副腎エキスと漢方薬抽出エキスを組み合わ
せても皮膚に対してヒリヒリした感触を与え不適であっ
た。従って、本発明の条件で抽出した漢方薬エキス、な
らびに動物の副腎エキス、好ましくは更に動物の背髄を
配合することによってはじめて本発明の治療剤を得るこ
とができ、その医療上の有用性が明らかとなった。
【００１８】
【発明の効果】本発明は、皮膚炎の治癒効果にすぐれ、
かつ皮膚に対する刺激性がなく安全に使用できる皮膚炎
治療剤を提供する。
かつ皮膚に対する刺激性がなく安全に使用できる皮膚炎
治療剤を提供する。
Claims (1)
- 【請求項１】 丁香、桃仁、▲カ▼楼根、白▲レン▼、
白▲キュウ▼、防風、当帰、辛夷、商陸、白▲シ▼、莵
絲子、萎▲ズイ▼、▲カッ▼香、藁本、茯苓、冬瓜子、
白強蚕、甘松香を混合した漢方薬を常温で半固状の動物
油、もしくは植物油で抽出して得られたエキスと、動物
の副腎を植物油、もしくは低融点の動物油で抽出して得
られたエキスを混合均質化してなる皮膚炎治療剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09899592A JP3315427B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | 皮膚炎治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09899592A JP3315427B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | 皮膚炎治療剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05246874A JPH05246874A (ja) | 1993-09-24 |
| JP3315427B2 true JP3315427B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=14234565
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09899592A Expired - Fee Related JP3315427B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | 皮膚炎治療剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3315427B2 (ja) |
Families Citing this family (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3517274B2 (ja) * | 1994-05-20 | 2004-04-12 | 株式会社ナリス化粧品 | 皮膚組成物 |
| KR100682573B1 (ko) * | 2000-11-06 | 2007-02-15 | 주식회사 엘지생활건강 | 백강잠 추출물 함유 조성물 |
| PL3470432T3 (pl) | 2012-08-21 | 2022-02-07 | Sanofi Biotechnology | Sposoby leczenia lub zapobiegania astmie przez podawanie antagonisty IL-4R |
| KR102576903B1 (ko) * | 2012-09-07 | 2023-09-13 | 리제너론 파아마슈티컬스, 인크. | Ｉｌ-4ｒ 길항제 투여로 아토피성 피부염을 치료하는 방법 |
| CN102940144B (zh) * | 2012-11-28 | 2014-04-09 | 重庆开洲九鼎牧业科技开发有限公司 | 怀孕母猪保胎中药组合物及其饲料和应用 |
| TWI697334B (zh) | 2013-06-04 | 2020-07-01 | 美商再生元醫藥公司 | 藉由投與ｉｌ-４ｒ抑制劑以治療過敏及增強過敏原-特異之免疫療法的方法 |
| RS59354B1 (sr) | 2013-06-21 | 2019-10-31 | Sanofi Biotechnology | Postupci lečenja nosne polipoze davanjem il-4r antagonista |
| TWI682781B (zh) | 2013-07-11 | 2020-01-21 | 美商再生元醫藥公司 | 藉由投與ｉｌ－４ｒ抑制劑治療嗜酸性食道炎的方法 |
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1992
- 1992-03-05 JP JP09899592A patent/JP3315427B2/ja not_active Expired - Fee Related
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