JP3315370B2 - 低融点金属鋳造装置構成材料 - Google Patents

低融点金属鋳造装置構成材料

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JP3315370B2 JP25182498A JP25182498A JP3315370B2 JP 3315370 B2 JP3315370 B2 JP 3315370B2 JP 25182498 A JP25182498 A JP 25182498A JP 25182498 A JP25182498 A JP 25182498A JP 3315370 B2 JP3315370 B2 JP 3315370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低融点金属鋳造装
置構成材料、すなわちアルミニウム、亜鉛、スズ、鉛な
ど比較的低融点の金属の鋳造装置のための耐熱性材料、
特に前記鋳造装置において溶融金属と直接接触する部分
を構成する材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低融点金属鋳造装置において溶融金属の
移送、給湯、保持等を行う部分、たとえば注湯ボック
ス、樋、保持炉内張り等や、フロート、スパウト、ホッ
ト・トップ・リング等の付属部材を構成する材料として
は、熱容量が小さく、断熱性にすぐれ、更に湯離れがよ
い低比重ケイ酸カルシウム成形体が広く使われている。
【0003】ケイ酸カルシウム質材料の代表的なもの
は、ケイ酸カルシウム質マトリックスが実質的にゾノト
ライトよりなるものに補強用繊維として短繊維状の炭素
繊維を均一分散状態で含有させたものである(特公昭6
3−53145号)。この材料は、マトリックスを構成
するゾノトライトが他のケイ酸カルシウム結晶と違って
きわめて結晶水が少ないから、無焼成で使用しても使用
中の結晶水放出による不都合を招くことがない。また、
この材料で構成した鋳造装置の最初の使用において高温
度に加熱された溶湯接触面近傍の補強用炭素繊維が焼失
し、それにともな破壊靭性の低い領域が形成されること
により、加熱−冷却の繰返しを受けても大きな亀裂を生
じにくくなり、耐久性が優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
炭素繊維で補強されたゾノトライト質成形体からなる低
融点金属鋳造装置構成材料の耐久性をより優れたものと
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明により提供された
低融点金属鋳造装置構成材料は、実質的にゾノトライト
からなるマトリックスを有し該マトリックス中に均一に
分散した短繊維状炭素繊維により補強された低比重ケイ
酸カルシウム質成形体よりなる低融点金属鋳造装置構成
材料において、1〜10重量%の微粒子状熱硬化性合成
樹脂がマトリックス中に均一に分散していることを特徴
とするものである。
【0006】炭素繊維と共に微粒子状熱硬化性合成樹脂
をマトリックス中に均一に分散させた本発明の低融点金
属鋳造装置構成材料は、この材料で構成した鋳造装置を
最初に使用するとき、溶湯接触面近傍の補強用炭素繊維
が焼失すると同時に微粒子状熱硬化性合成樹脂の一部も
焼失する(微粒子状熱硬化性合成樹脂が焼失する領域
は、炭素繊維が焼失する領域と完全に同一ではないが、
溶湯接触面側から焼失が進むという傾向は同じであ
る。)。それにより、溶湯接触面近傍の領域は、微粒子
状熱硬化性合成樹脂が焼失して形成されたミクロな空洞
が無数に存在する状態になる。
【0007】上記ミクロな空洞群は、この材料で構成し
た鋳造装置の使用状態において、片面(溶湯接触面)の
みから加熱されて不均一熱膨張を起こしたとき、それに
より生じた内部応力の増大を防止し大きな亀裂が生じる
のを防止する。すなわち、溶湯接触面近傍は補強用炭素
繊維が焼失しただけでも破壊靭性が低下して微細な亀裂
が発生しやすくなっているが、そこにミクロな空洞があ
ると、該ミクロな空洞がない場合よりも一層早い段階
で、破壊開始点となって多数の微細な亀裂を発生させ、
それ以上内部応力が増大するのを防止するのである。
【0008】溶湯接触面近傍における微細な亀裂発生に
より応力は緩和されるので、微細な亀裂は炭素繊維が燃
えずに残っている高破壊靭性領域内まで伸びることなく
細かなままで成長を停止し、装置破壊や溶湯漏れにつな
がるような大きな亀裂にはならない。なお、上記最初の
使用において形成された細かな亀裂群は、以後の反覆使
用における加熱−冷却の繰返しにおいても応力緩和作用
をし、大きな亀裂を生じさせない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の低融点金属鋳造装置構成
材料を製造する方法は種々あり得るが、以下にその代表
的なものを示す(この製法は、基本的には前記特公昭6
3−53145号の製法と同様のものである)。
【0010】まず下記〜の原料を十分量の水と混合
して均一なスラリー状混合物を調製する。 CaO/SiO2モル比が0.9〜1.3の石灰原料と
ケイ酸原料との混合物 あらかじめ水熱合成により調製したゾノトライトス
ラリー(固形物として約5〜170重量部) 繊維状ウォラストナイト(約10〜150重量部) 補強用炭素繊維(約1〜13重量部) 微粒子状熱硬化性合成樹脂
【0011】但しカッコ内の数値は、原料100重量
部当りの好ましい配合量である。特に好ましい配合量
は、ゾノトライト11〜50重量部、繊維状ウォラスト
ナイト16〜111重量部、炭素繊維2〜5重量部であ
る。微粒子状熱硬化性合成樹脂は、最終製品に対して1
〜10重量%、望ましくは2〜4重量%になるように配
合する。水は、上記固形原料の約5〜20倍量を用いる
ことが望ましい。
【0012】原料のための石灰原料としては消石灰、
生石灰、カーバイド滓等を、またケイ酸原料としてはケ
イ藻土、ケイ石、フェロシリコンダスト等を、それぞれ
用いることができる。ゾノトライトスラリーは、上記石
灰原料およびケイ酸原料から常法により調製したもので
よい。繊維状ウォラストナイトとしては、たとえば米国
インターペース社のNYARD−Gを用いることができ
る。補強用に用いる炭素繊維は、原料スラリー中に均一
に混入することができるものであればなんでもよいが、
繊維長3〜10mm程度のものが適当である。
【0013】なお、炭素繊維以外に、スラリーの成形性
をよくするために少量 (望ましくは全固形分当り約3%
以下) の繊維、たとえばパルプ、レーヨン、ポリエステ
ル繊維、岩綿、耐アルカリ性ガラス繊維等を配合しても
よい。
【0014】微粒子状熱硬化性合成樹脂は、粒径1〜1
00μmのものであることが望ましく、特に好ましいの
は粒径が5〜50μmのものである。このような微粒子
状の熱硬化性合成樹脂は、任意の形状に硬化させた熱硬
化性合成樹脂を微粉砕する方法によって製造することも
できるが、つや消し剤、ブロッキング防止剤、コーティ
ング剤等の用途に開発された球状微粒子が市販されてい
るので、これをそのまま使用してもよい。市販品の例と
しては、(株)日本触媒の“エポスター”があり、ベン
ゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン・
メラミン・ホルムアルデヒド縮合物等からなる各種粒径
のものが提供されている。
【0015】微粒子状熱硬化性合成樹脂は、最終的には
焼失させるものであるから、低融点金属鋳造装置構成材
料を製造する工程に耐えて粒子形状を維持し得るもので
あればよく、高度の耐熱性や耐溶剤性を備えている必要
はない。
【0016】上記諸原料を適量の水と共に混合して均質
なスラリーが得られたならば、それを所望の形状に脱水
成形する。この成形は、最終製品の密度が約0.5〜1.
0、望ましくは0.65〜0.85 g/cm3になるような条
件で行うことが望ましい。あまり低比重のものは、強度
が足りないだけでなく、通気性がよいことにより、製品
使用時、燃えずに補強作用を発揮すべき炭素繊維まで酸
化されやすく、劣化が早いという欠点を示す。
【0017】得られた脱水成形物を次いでオークレーブ
中に移し、水蒸気雰囲気下での養生を行う。この水熱処
理は、原料混合物中石灰原料とケイ酸原料とが反応して
ゾノトライトを生成するような条件下に、かつその反応
が実質的に完了するまで、行うことが必要である。その
ために必要な水蒸気圧力は約14Kg/cm2以上であり、反
応時間としては約5〜48時間を要する。
【0018】石灰原料とケイ酸原料との反応によって生
成したゾノトライトは、あらかじめ調製され成形原料に
混入されていたゾノトライトとも結合を生じ、ゾノトラ
イトからなるマトリックスを形成する。繊維状ウォラス
トナイトは、ゾノトライト質マトリックス中に炭素繊維
や微粒子状熱硬化性合成樹脂と共に分散状態で充填され
るだけで、強固な化学結合を生じることはないものと思
われる。
【0019】水熱処理により硬化した成形体をオートク
レーブから取り出し、約330℃以下の熱風で乾燥すれ
ば、本発明の低融点金属鋳造装置構成材料が得られる。
【0020】
【実施例】実施例 あらかじめ攪拌式オートクレーブで合成したゾノトライ
トスラリー10部(固形分換算量)、ケイ石粉末30
部、消石灰30部、繊維状ウォラストナイト25部、炭
素繊維3部、微粒子状ベンゾグアナミン樹脂・エポスタ
ーL15(日本触媒株式会社製品,平均粒子径15μ
m)2部、および水800部を充分混合し、得られたス
ラリー状混合物を脱水プレス成形したのち、205℃・
17Kg/cm2の加圧水蒸気雰囲気下で48時間養生した。
その後、熱風乾燥することにより、厚さ30mm、密度
0.8g/cm3の板状成形体を得た。X線回折によれば、こ
の製品のケイ酸カルシウムは実質的にゾノトライトから
なるものであった。
【0021】比較例 あらかじめ攪拌式オートクレーブで合成したゾノトライ
トスラリー10部(固形分換算量)、ケイ石粉末31
部、消石灰31部、繊維状ウォラストナイト25部、炭
素繊維3部、および水800部を混合し、得られたスラ
リー状混合物を実施例と同様にして成形し、さらに加圧
水蒸気雰囲気で養生して、密度0.8g/cm3のゾノトライ
ト質成形体を得た。
【0022】上記各例の製品について、下記の方法によ
り耐熱性の試験を行なった。
【0023】耐熱性試験法:板状の製品を切削加工し
て、厚さ25mm、220mm平方の厚板の中央に板面に垂
直な直径130mmの貫通孔を削設した試料を作成する。
この試料を4段重ねにした状態で、貫通孔に円筒状電気
ヒーターを挿通し、試料の貫通孔部分の表面温度が65
0℃になるように加熱する。この加熱を1時間続け、そ
の後、加熱を止めて1時間放冷する。上記の加熱と放冷
を10回繰り返した後、試料の外観の変化を肉眼で観察
する。
【0024】その結果、実施例品は加熱面側表面から細
かい亀裂が多数発生していて大きい亀裂は少なく、最大
亀裂長は14mmであった。それに比べて比較例品は大き
な亀裂が目立ち、最大亀裂長は26mmであった。
【0025】
【発明の効果】上述のように、本発明の材料は繰り返し
加熱・冷却を受けても大きな亀裂が生じにくいから、こ
れを用いることにより、従来よりも寿命の長い低融点金
属鋳造装置を構成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 16:12) C04B 16:12) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 28/18 C04B 14/38 B22C 1/00 B22D 41/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にゾノトライトからなるマトリッ
    クスを有し該マトリックス中に均一に分散した短繊維状
    炭素繊維により補強された低比重ケイ酸カルシウム質成
    形体よりなる低融点金属鋳造装置構成材料において、1
    〜10重量%の微粒子状熱硬化性合成樹脂がマトリック
    ス中に均一に分散していることを特徴とする低融点金属
    鋳造装置構成材料。
  2. 【請求項2】 微粒子状熱硬化性合成樹脂が粒径1〜1
    00μmのものであることを特徴とする請求項1記載の
    低融点金属鋳造装置構成材料。
  3. 【請求項3】 熱硬化性合成樹脂がベンゾグアナミン樹
    脂、メラミン樹脂、またはベンゾグアナミン・メラミン
    ・ホルムアルデヒド縮合物であるであることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の低融点金属鋳造装置
    構成材料。
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