JP3315231B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

Info

Publication number
JP3315231B2
JP3315231B2 JP35127793A JP35127793A JP3315231B2 JP 3315231 B2 JP3315231 B2 JP 3315231B2 JP 35127793 A JP35127793 A JP 35127793A JP 35127793 A JP35127793 A JP 35127793A JP 3315231 B2 JP3315231 B2 JP 3315231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prism
light beam
refractive index
path
wavelength side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35127793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07198318A (ja
Inventor
頼幸 石橋
武士 西坂
博幸 長浜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Topcon Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Topcon Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP35127793A priority Critical patent/JP3315231B2/ja
Publication of JPH07198318A publication Critical patent/JPH07198318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3315231B2 publication Critical patent/JP3315231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、干渉計式の位置検出装
置に係り、特に真の干渉位置において処理の容易な強度
の干渉光が得られるようにした位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、超LSIの回路パターンをX線露
光装置を使って等倍露光で形成する試みがなされてい
る。X線露光は、高解像性を有したパターン形成技術で
あり、最小線幅 0.2μmを実現する技術の1つでもあ
る。
【0003】X線等倍露光装置を使って最小線幅 0.2μ
mの微細パターンを形成するには、マスクとウェハとの
重ね合せに際して±0.05μm以下の精度を得る必要があ
る。これを実現するには、マスクとウェハとの対向方向
と直交する面内の正確な位置合せは勿論のこと、半影ボ
ケやランナウト誤差を最小にするために、マスク・ウェ
ハ間の間隙を正確に設定することが要求される。
【0004】ところで、マスク・ウェハ間の間隙設定を
行う技術は従来から種々考えられており、干渉計式の位
置検出装置を用いた位置合せ装置もその1つである。
【0005】干渉式の位置検出装置は、通常、光源から
出た光束をプリズムビームスプリッタで2つの光束に分
離し、分離された一方の光束を試料面に、他方の光束を
移動自在な基準反射面に照射し、試料面で反射した反射
光束と基準反射面で反射した反射光束とが干渉したとき
の前記基準反射面の位置に基いて前記試料面の位置を検
出するように構成されている。
【0006】したがって、この位置検出装置を使って、
まずマスク位置に対して干渉光の得られる基準反射面位
置を検出し、続いてウェハ位置に対して干渉光の得られ
る基準反射面位置を検出し、各検出で得られた基準反射
面の位置の差を求めればマスク・ウェハ間の間隙長を知
ることができる。この測定間隙長に基いてマスクテーブ
ルあるいはウェハテーブルの位置を調整することでマス
ク・ウェハ間の間隙長を正確に設定することが可能とな
る。
【0007】しかしながら、従来の位置検出装置にあっ
ては反射面の移動に伴って起こる受光レベルの変化から
正確な干渉位置を知ることが極めて困難であった。すな
わち、位置検出装置の光源としては、干渉位置での干渉
光強度を強調するために、図4に示すように、中心波長
が明確で、かつ比較的広い波長帯域の光を放射する白色
光源、たとえばハロゲンランプやキセノンランプが用い
られる。一方、プリズムビームスプリッタとしては、使
用波長に対する屈折率が、たとえば図5(a)に示すよ
うに変化するホウケイ酸ガラス(BK7)及び図5
(b)に示すように変化するエポキシ系接着剤からなる
接着層から形成されたものが用いられている。
【0008】プリズムビームスプリッタは、前述の如
く、光源から出た光束を2つの光束に分離し、一方の光
束を試料面に、他方の光束を移動自在な基準反射面に照
射し、試料面で反射した反射光束と基準反射面で反射し
た反射光束とを合波して導く役目を負っている。プリズ
ムビームスプリッタは、通常、前述したBK7ガラスで
形成された直角プリズムの斜面に半透膜をコーテイング
した後、この半透膜を境にしてもう1つの直角プリズム
をこの直角プリズムと異なる材質の接着層によって貼り
合せた構成となっており、光軸ずれを防止できるという
特徴を有している。
【0009】従来の位置検出装置におけるプリズムビー
ムスプリッタにおいて、プリズムビームスプリッタ内の
半透膜で反射した後の通路を第1通路とし、この半透膜
を通過した後の通路を第2通路とすると、第1通路に比
べて第2通路では、接着層を一回余分に通過することと
なり、それぞれの通路での光路長の差ΔLが生じること
となる。
【0010】さらに接着層の光学特性、特に白色光源の
短波長側の屈折率と長波長側の屈折率との相違(以下
「分散」という)が、直角プリズムにおけるそれと異な
る場合には、第2通路内においても白色光源から出た光
束の各波長ごとの光路長に差が生じ、干渉光の受光レベ
ルの変化がなだらかなものとなる。
【0011】たとえば、光源として図4に示した特性の
ものを用い、またプリズムビームスプリッタとしてΔL
が30μmのものを用いた場合を例にとると、基準反射面
の移動に伴って受光レベルが図6(a) に示すように変化
する。この図から判るように、ΔLの影響で幾つものピ
ークが現れ、真の干渉位置を知ることが困難となる。同
様に、ΔLが50μmのものを用いた場合にあっても、基
準反射面の移動に伴って受光レベルが図6(b) に示すよ
うに変化し、この場合も真の干渉位置を知ることが困難
となる。
【0012】このため、従来の位置検出装置では、複雑
な信号処理回路を付設して真の干渉位置を求める構成を
採用しており、装置が複雑化するばかりか、信頼性に欠
ける問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、真の
干渉位置において特に干渉光強度の強調された、つまり
真の干渉位置において処理の容易な強度の干渉光が得ら
れ、もって装置の単純化および信頼性の向上を図れる位
置検出装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、白色光源から出た光束をプリズムビーム
スプリッタで2つの光束に分離し、分離された一方の光
束を試料面に、他方の光束を移動自在な基準反射面に照
射し、試料面で反射した反射光束と基準反射面で反射し
た反射光束とが干渉したときの前記基準反射面の位置に
基いて前記試料面の位置を検出するようにした位置検出
装置において、前記プリズムビームスプリッタは、異な
る光学特性を有する少なくとも2種類の材料で形成し、
該プリズムビームスプリッタにおいて前記一方の光束が
通過する第1通路と、前記他方の光束が通過する第2通
路との波長による光路差をほぼゼロとすべく前記プリズ
ムビームスプリッタの形状又は前記2つの光束のいずれ
か一方の光束が通過する通路が形成されている。
【0015】
【作用】プリズムビームスプリッタ内において分離され
た一方の光束がプリズムビームスプリッタ内を通過する
部分と一方の光束がプリズムビームスプリッタ内を通過
する部分との波長による光路差をほぼゼロにできるの
で、光路差に起因して起こる受光レベルの大きな乱れ
(波形の乱れ)を抑制でき、図2に示すように真の干渉
位置において受光レベルの強調された処理の容易な干渉
光を得ることが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0017】図1には本発明の第1実施例に係る位置検
出装置を組込んでマスクMとウェハWとの間の間隙長Z
を所望に設定できるようにした位置合せ装置Aが示され
ている。この装置Aは次のように構成されている。
【0018】すなわち、キセノンランプやハロゲンラン
プ等の光源21から放射された、図4に示すような強度
分布を持つ白色光22がレンズ系23で平行光束に変換
され、半透鏡24,反射鏡25を介してプリズムビーム
スプリッタ26に入射され、このプリズムビームスプリ
ッタ26内においてマスク方向に進む第1の光路27と
移動自在に設けられた基準反射面28の方向に進む第2
の光路29とに分離される。
【0019】第1の光路27に進んだ光束は、マスク面
あるいはウェハ面に達して反射される。この反射光束
は、逆の経路、すなわちプリズムビームスプリッタ26
〜反射鏡25〜半透鏡24の経路でCCDカメラ等で構
成された受光装置30に導かれる。また、第2の光路2
9に進んだ光束は、基準反射面28に達して反射され
る。この反射光束も逆の経路、すなわちプリズムビーム
スプリッタ26〜反射鏡25〜半透鏡24の経路で受光
装置30に導かれる。
【0020】ここで、プリズムビームスプリッタ26
は、たとえばBK7ガラスで形成された直角プリズム3
1aの斜面に半透膜32をコーテイングした後、この半
透膜32を境にして同じくBK7ガラスで形成されたも
う1つの直角プリズム31bを接着層33によって貼り
合せた構成となっている。
【0021】この実施例では、プリズムビームスプリッ
タの部分において、第1直角プリズムが第1通路の部分
に相当し、第2直角プリズム及び接着層が第2通路の部
分に相当している。
【0022】そして、それぞれの通路は、第1直角プリ
ズムに対する白色光源の短波長側に対する屈折率を
1H、長波長側に対する屈折率をn1Lとし、第2直角プ
リズムに対する白色光源の短波長側に対する屈折率をn
2H、長波長側に対する屈折率をn2Lとし、接着層の短波
長側に対する屈折率をn3H、長波長側に対する屈折率を
3Lとし、第1直角プリズム中の光束通過部分の長さを
1 、第2直角プリズム中の光束通過部分の長さをT2
とし、接着層中での光束の通過部分の長さをT3 とした
場合、 (n1H−n1L)T1 =(n2H−n2L)T2 +(n3H−n3L)T3 …(1) なる関係を満足するように構成されている。
【0023】具体的に説明をすれば、第1直角プリズム
及び第2直角プリズムをホウケイ酸クラウンガラス(B
K7)で形成し、短波長側をフランホーファー線中のF
線(486nm )で、長波長側をC線(656nm )で代表させ
ると、それぞれの屈折率は、n1H=n2H=1.522 、n1L
=n2L=1.514 となる。接着剤としては、例えば自然硬
化型のエポキシ系接着剤が利用でき、その屈折率を短波
長に対してn3H=1.589 、長波長に対してn3L=1.573
とする。第1直角プリズム中の光束通過部分の長さをT
1 =10mm、接着層中の光束の通過部分の長さをT3 =0.
05mmとした場合に、第2直角プリズム中の光束通過部分
の長さT2 を9.90mmとすれば式(1)が満足され、長波
長側の光に対する第1通路と第2通路での光路長の差
と、短波長側の光に対する第1通路と第2通路での光路
長の差とをほぼ等しくすることができる。
【0024】そして、このように構成されたプリズムビ
ームスプリッタ26が、マスクMの表面に対して半透膜
32を45゜傾けてマスクMの上方に配置されている。
【0025】基準反射面28は、図中実線矢印34で示
す方向に移動自在に設けられた可動体35上に設定され
ている。可動体35は、粗動駆動機構および微動駆動機
構を備えた駆動機構36によって駆動される。また、基
準反射面28の実線矢印34で示す方向の位置を検出す
るポジションメータ37が設けてあり、このポジション
メータ37の出力は間隙長算出装置38に導入される。
間隙長算出装置38は後述する最大レベル検出装置39
から信号Sが与えられる都度、その時点におけるポジシ
ョンメータ37の出力を読取り、1回前に読取った値と
今回読取った値との差を間隙長Zとして表示するように
構成されている。
【0026】受光装置30の出力は、最大レベル検出装
置39に与えられる。この最大レベル検出装置39は、
受光装置30に設けられた受光素子群の中で半透鏡24
を介して入射した光を受光する素子の出力が所定レベル
を越え、かつ最大値に至った時点で信号Sを出力するよ
うに構成されている。この信号Sは、前述した間隙長算
出装置38に読取り信号として与えられるとともに駆動
機構36の停止信号として与えられる。
【0027】なお、図1中、40はマスクMを図中実線
矢印41,42で示す方向に移動させるためのテーブル
駆動機構を示し、43はウェハWを図中実線矢印44,
45で示す方向に移動させるためのテーブル駆動機構を
示している。
【0028】次に、上記のように構成された装置を使っ
て間隙長Zを所望値に設定する場合について説明する。
【0029】まず、光源21を点灯させる。次に、テー
ブル駆動機構40を動作させ、マスクMを実線矢印42
で示す方向に移動させて、マスクMに設けられた図示し
ない反射面を第1の光路27上に位置させる。
【0030】光源21から放射された白色光22は、プ
リズムビームスプリッタ26内において第1の光路27
と第2の光路29とに分離される。そして、第1の光路
27に進んだ光束は、マスクMに設けられた反射面で反
射され、この反射光束が逆の経路を進み、半透鏡24を
介して受光装置30に入射する。同様に、第2の光路2
9に進んだ光束は、基準反射面28で反射され、この反
射光束も逆の経路で進み、半透鏡24を介して受光装置
30に入射する。したがって、受光装置30から受光レ
ベルに対応した電気信号が出力される。
【0031】次に、駆動機構36を動作させて、基準反
射面28をプリズムビームスプリッタ26に近付ける方
向に移動させる。このように移動させると、ついには第
1の光路27の光路長L1 と第2の光路29の光路長L
2 とが一致した条件が形成される。したがって、干渉の
原理から、下記の(2)式が満たされ、受光装置30の
受光レベルが最大となる。
【0032】 L1 −L2 =mλ/2 …(2) なお、(2)式において、λは光の波長を示し、mは干
渉の次数を示している。光源21として白色光を放射す
るものを用いているので、m=0 のときのみ干渉を起こ
す。
【0033】図2には基準反射面28を移動させたとき
に受光装置30によって検出された受光レベルの変化が
示されている。この実施例においては、同じ屈折率特性
を示す材料で形成された2つの直角プリズム31a,3
1bの組合せでプリズムビームスプリッタ26が形成さ
れ、且つこのプリズムビームスプリッタ26は分岐点P
から第1の光路27に所属する第1通路T1 と同じく第
2の光路29に所属する第2通路T2 +T3 とが式
(1)を満足するように形成されているので、第1通路
と第2通路での各波長による光路長差ΔLはほぼゼロで
ある。このため、受光レベルは、図2に示すように、L
1 −L2 =0 の位置において、大きなピーク値Hを示す
極めて単純な変化を呈する。
【0034】最大レベル検出装置39は、受光装置30
に設けられた受光素子群の中で半透鏡24を介して入射
した光を受光する素子の出力が所定レベルを越え、かつ
最大値に至った時点を検出し、この時点で信号Sを出力
する。この信号Sは、間隙長算出装置38に読取り信号
として与えられるとともに駆動機構36の停止信号とし
て与えられる。
【0035】間隙長算出装置38は信号Sが与えらた時
点におけるポジションメータ37の出力を読取り、これ
をメモリに格納する。
【0036】次に、テーブル駆動機構40を動作させ、
マスクMを実線矢印42で示す方向に移動させて、マス
クMに設けられた図示しない反射面を第1の光路27上
から移動させる。したがって、第1の光路27を進んだ
光束は、今度はウェハWの表面で反射されることにな
る。
【0037】次に、駆動機構36を動作させて、基準反
射面28をプリズムビームスプリッタ26から離れる方
向に移動させる。このように移動させると、分岐点Pか
らウェハWの表面までの第1の光路27の光路長L1
と、分岐点Pから基準反射面28までの第2の光路29
の光路長L2 ′とが一致した時点で、前述と同様に受光
装置30の受光レベルが最大値となる。この結果、その
時点で最大レベル検出装置39から信号Sが出力され、
駆動機構36が停止制御されるとともに、信号Sが出力
された時点におけるポジションメータ37の出力が間隙
長算出装置38によって読取られる。
【0038】間隙長算出装置38は1回前に読取った値
と今回読取った値との差を間隙長Zとして表示する。し
たがって、現在の間隙長Zを知ることができる。この間
隙長Zを所望値に設定するにはテーブル駆動装置40,
43でマスクMあるいはウェハWを実線矢印41,44
で示す方向に移動させればよいことになる。
【0039】このように、本実施例においては、同じ屈
折率特性を示す材料で形成された2つの直角プリズム3
1a,31bを接着層33で貼り合せてプリズムビーム
スプリッタ26を形成し、且つこのプリズムビームスプ
リッタ26内の分岐点Pから第1の光路27に属する第
1通路(T1 )と同じく第2の光路29に属する第2通
路(T2 +T3 )とが式(1)を満足するように形成さ
れているので、各波長による光路差ΔLをほぼゼロにで
きる。この結果、受光レベル変化が大幅に乱れるのを防
止でき、図2に示すように、真の干渉位置において単純
に極めて大きなピーク値を示す変化にすることができ
る。したがって、干渉位置を検出すための信号処理回路
の単純化および高速化を図ることができる。
【0040】第2実施例について、以下説明を行う。
【0041】第1実施例において、プリズムビームスプ
リッタを同じ材質の2つの直角プリズムで形成し説明を
行ったが、第2実施例は、図3(理解の便宜のためプリ
ズムの傾斜角度及び接着層の厚みは実際の場合より誇張
して表している)に示すように第1実施例と異なりプリ
ズムビームスプリッタを、第1プリズムと第2プリズム
とを光学特性の異なるガラスで形成し、且つこの2つの
プリズムの形状を直角プリズム以外のものとした実施例
である。
【0042】この第2の実施例においても、上述の式
(1)を満足すれば、各波長間での光路長差を、ほぼゼ
ロにすることができる点は変わりがない。
【0043】なお、解析の便宜のため接着層を省略して
以下に説明する。
【0044】まず、図3において、プリズムビームスプ
リッタに入射する光束の一つである2点鎖線又は実線を
通る光線について考える。
【0045】この光線が第1プリズムが第2プリズムと
接する接面と交差する点P0 に立てた法線となす入射角
をθ1 とし、光線が第2プリズムで屈折する際の屈折角
をθ2 とし、第1プリズムに設けた半透膜82で反射さ
れた光線が第1プリズムから射出する面と交差する点を
1 とする。
【0046】第1プリズムと第2プリズムとが接する接
面と光線が射出する面との交差する点をP3 とし、第1
プリズムにおいて、その接面と第1プリズムの射出面と
のなす角度をφ1 と、第2プリズムにおいて、その接面
と第2プリズムの射出面とのなす角度をφ2 とする。
【0047】その接面の法線のうち、点P1 を通過する
ものを考え、その法線が接面と交差する点をQ1 とし、
このときの点Q1 から点P3 までの距離をy1 と、法線
に沿った距離をx1 とする。
【0048】接面の法線のうち、屈折光線が第2プリズ
ムから射出する面と交差する点P2を通過するものを考
え、このときのプリズム面方向の距離をy2 と、法線に
沿った距離をx2 と、その法線が接面と交差する点をQ
2 とする。
【0049】この場合において、第1プリズムの射出面
のなす角度φ1 を決定したとき、上述の式(1)を満足
する第2プリズムの射出面のなす角度φ2 は、次の式に
よって求められる。
【0050】 φ2 =tan-1(x2 /y2 ) …(3) 但し、x2 =T2 cosθ2 2 ={P0 3 −P0 2 } ={P0 3 −T2 sinθ2 } ={(P0 1 +Q1 3 )−T2 sinθ2 } ={(T1 sinθ1 +y1 )−T2 sinθ2 } ={(T1 sinθ1 +x1 /tanφ1 )−T2 sinθ2 } ={(T1 sinθ1 +x1 cosθ1 /tanφ1 )−T2 sinθ2 } …(4) sinθ2 =(n1H+n1L)sinθ1 /(n2H+n2L) …(5) また、式(1)において、T3 =0とおき、変形すると T2 =(n1H−n1L)T1 /(n2H−n2L) …(6) となり、式(5)及び式(6)を式(4)に代入すれ
ば、φ2 が求まる。
【0051】具体的には、第1プリズムをホウケイ酸ク
ラウンガラス(BK7)、第2プリズムを特重クラウン
ガラス(SSK5)で形成し、短波長側をフランホーフ
ァー線中のF線(486nm )で、長波長側をC線(656nm
)で代表させると、それぞれの屈折率は、n1H=1.522
、n1L=1.514 、n2H=1.667 、n2L=1.655 とな
る。
【0052】第1プリズム中の光束通過部分の長さをT
1 =10mmとし、θ1 =45°、φ1=60°とした場
合、第2プリズム中の光束通過部分の長さT2 は、式
(1)から6.67mmと求まり、式(4)から第2プリズム
の射出面のなす角度φ2 は、約37°と求まる。
【0053】以上において、接着層を省略して説明を行
っているが、接着層を設ける場合には、次のようにすれ
ばよい。
【0054】その接着層の厚みをd、第1実施例と同様
にその短波長側と長波長側の屈折率をそれぞれn3H、n
3Lとし、第1プリズムから接着層への屈折角度をθ3
すれば、光線の通過する距離はT3 は、次の式で求めら
れる。
【0055】 T3 =d/cosθ3 …(7) 但し、cosθ3 ={1−sin2 θ3 1/2 sinθ3 =(n1H+n1L)sinθ1 /(n3H
3L) また、式(1)において、距離T3 に相当する第2プリ
ズム中の距離ΔT2 は、次式で求まる。
【0056】 ΔT2 =(n3H−n3L)T3 /(n2H−n2L) …(8) 従って、厚みdの接着層を設ける場合には、接着層がな
いものとして求めた第2プリズムの通路長T2 を式
(8)のΔT2 分だけ少なくすることにより式(1)を
満足するビームスプリッターを形成することができる。
【0057】具体的には、第1プリズムをホウケイ酸ク
ラウンガラス(BK7)、第2プリズムを特重クラウン
ガラス(SSK5)で形成し、短波長側をフランホーフ
ァー線中のF線(486nm )で、長波長側をC線(656nm
)で代表させると、それぞれの屈折率は、n1H=1.522
、n2H=1.667 、n1L=1.514 、n2L=1.655 とな
る。
【0058】接着剤は、第1の実施例のものと同じもの
とする。
【0059】第1プリズム中の光束通過部分の長さをT
1 =10mm、接着層中の光束の通過部分の長さをT3 =0.
05mmとした場合に、第2プリズム中の光束通過部分の長
さをT2 を6.60mmとすれば式(1)が満足される。
【0060】第2プリズムの射出面のなす角度φ2 は、
同様に約37°となる。
【0061】なお、上述した実施例では、2つの直角プ
リズム31a,31bによって各波長での光路長差を略
ゼロとしているが、図1中に2点鎖線で示すように、部
分T1 ,T2 での波長による光路差ΔLをほぼゼロに設
定するために、第1の光路27あるいは第2の光路29
の一方に補正用の光学素子51を介在させるようにして
もよい。
【0062】また、図1に示す構成において、プリズム
ビームスプリッタ26を実線矢印34で示す方向に移動
自在に設け、この移動機能と受光装置30とを組合せ、
マスクマークとウェハマークとを検出してマスクMとウ
ェハWとの対向方向と直交する面内の位置合せを行える
ようにしてもよい。また、本発明に係る位置検出装置
は、半導体素子製造分野に限らず各種の分野での試料面
位置検出に使用できることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真の干渉位置において処理の容易な干渉光を得ることが
でき、もって信号処理回路の単純化と信頼性の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る干渉計式の位置検出
装置を組込んだ位置合せ装置の概略構成図
【図2】同位置検出装置における受光装置で検出される
干渉光のレベル変化を示す図
【図3】本発明の第2実施例に係る干渉計式の位置検出
装置に用いるプリズムビームスプリッタの概略構成図
【図4】干渉計式の位置検出装置で用いられる白色光源
の強度分布特性の一例を示す図
【図5】プリズムビームスプリッタを構成しているガラ
スの屈折率特性の一例を示す図
【図6】従来の干渉計式位置検出装置の問題点を説明す
るための図
【符号の説明】
A…位置検出装置を組込んだ位置合せ装置 M…マスク W…ウェハ 21…光源 22…光束 23…レン
ズ系 24…半透鏡 25…反射
鏡 26…プリズムビームスプリッタ 27…第1
の光路 28…基準反射面 29…第2
の光路 30…受光装置 31a,3
1b…直角プリズム 32…半透膜 33…接着
層 36…駆動機構 37…ポジ
ションメータ 38…間隙長算定装置 39…最大
レベル検出装置 40,43…テーブル駆動機構 51…光学
素子
フロントページの続き (72)発明者 長浜 博幸 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社 トプコン内 (56)参考文献 特開 平5−264220(JP,A) 特開 平5−99613(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 9/00 - 11/30 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白色光源から出た光束をプリズムビームス
    プリッタで2つの光束に分離し、分離された一方の光束
    を試料面に、他方の光束を移動自在な基準反射面に照射
    し、試料面で反射した反射光束と基準反射面で反射した
    反射光束とが干渉したときの前記基準反射面の位置に基
    いて前記試料面の位置を検出するようにした位置検出装
    置において、 前記プリズムビームスプリッタは、異なる光学特性を有
    する少なくとも2種類の材料で形成し、 該プリズムビームスプリッタにおいて前記一方の光束が
    通過する第1通路と、前記他方の光束が通過する第2通
    路との波長による光路差をほぼゼロとすべく前記プリズ
    ムビームスプリッタの形状又は前記2つの光束のいずれ
    か一方の光束が通過する通路が形成されていることを特
    徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の位置検出装置において、 前記プリズムビームスプリッタは、第1材質で形成され
    た第1プリズムと、第2材質で形成された第2プリズム
    とからなり、 前記第1通路を第1プリズムが形成し、第2通路を第2
    プリズムが形成するように構成され、 第1プリズムに対する白色光源の短波長側に対する屈折
    率をn1H、長波長側に対する屈折率をn1Lとし、第2プ
    リズムに対する白色光源の短波長側に対する屈折率をn
    2H、長波長側に対する屈折率をn2Lとし、第1プリズム
    中における光束の通路の長さをT1 、第2プリズム中に
    おける光束の通路の長さをT2 とした場合、 (n1H−n1L)T1 =(n2H−n2L)T2 なる関係を満足するように構成したことを特徴とする位
    置検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の位置検出装置において、 前記プリズムビームスプリッタは、第1材質で形成され
    た第1プリズムと、第2材質で形成された第2プリズム
    と、第1及び第2プリズムをこれらと光学特性の異なる
    接着層で接着してなり、 前記第1通路を第1プリズムが形成し、第2通路を第2
    プリズム及び接着層が形成するように構成され、 第1プリズムに対する白色光源の短波長側に対する屈折
    率をn1H、長波長側に対する屈折率をn1Lとし、第2プ
    リズムに対する白色光源の短波長側に対する屈折率をn
    2H、長波長側に対する屈折率をn2Lとし、接着層に対す
    る白色光源の短波長側に対する屈折率をn3H、長波長側
    に対する屈折率をn3Lとし、第1プリズム中における光
    束の通路の長さをT1 、第2プリズム中における光束の
    通路の長さをT2 とし、接着層中における光束の通路の
    長さをT3 とした場合、 (n1H−n1L)T1 =(n2H−n2L)T2 +(n3H−n
    3L)T3 なる関係を満足するように構成したことを特徴とする位
    置検出装置。
JP35127793A 1993-12-29 1993-12-29 位置検出装置 Expired - Fee Related JP3315231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35127793A JP3315231B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 位置検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35127793A JP3315231B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 位置検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07198318A JPH07198318A (ja) 1995-08-01
JP3315231B2 true JP3315231B2 (ja) 2002-08-19

Family

ID=18416229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35127793A Expired - Fee Related JP3315231B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 位置検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3315231B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4939304B2 (ja) * 2007-05-24 2012-05-23 東レエンジニアリング株式会社 透明膜の膜厚測定方法およびその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07198318A (ja) 1995-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3064433B2 (ja) 位置合わせ装置およびそれを備えた投影露光装置
JP3296239B2 (ja) 間隙設定機構を備えたプロキシミティ露光装置
JP2913984B2 (ja) 傾斜角測定装置
KR101275935B1 (ko) 변위 검출 장치 및 변위 계측 장치 및 정점 검출 장치
JPH073344B2 (ja) エンコ−ダ−
JP3144143B2 (ja) 光学式変位測定装置
KR20060103868A (ko) 변위 검출 장치 및 변위 계측 장치 및 정점 검출 장치
JPH0465325B2 (ja)
JP2755757B2 (ja) 変位及び角度の測定方法
US20070146724A1 (en) Vibration-resistant interferometer apparatus
US4320967A (en) Apparatus for measuring a radiation affecting parameter of a film or coating
US5432330A (en) Two-stage detection noncontact positioning apparatus having a first light detector with a central slit
EP0510641B1 (en) Alignment apparatus for use in exposure system for optically transferring pattern onto object
US4676643A (en) Ring laser gyro readout assembly simplification with adjustment capability
JPS59116007A (ja) 表面の測定方法
US5011287A (en) Interferometer object position measuring system and device
JP3315231B2 (ja) 位置検出装置
JPS6117905A (ja) 厚さ測定装置
JPS5979104A (ja) 光学装置
US6972850B2 (en) Method and apparatus for measuring the shape of an optical surface using an interferometer
JPH07270189A (ja) 定点検出装置
JPH04236307A (ja) パターン立体形状検知装置
JP3346851B2 (ja) 位置検出装置
JPH0789052B2 (ja) 放物面鏡形状検査測定用の位相共役干渉計
JP2500754B2 (ja) 位相差測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090607

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090607

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100607

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100607

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110607

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120607

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120607

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130607

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees