JP3315200B2 - 流体量測定方法及び流体量測定装置 - Google Patents

流体量測定方法及び流体量測定装置

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JP3315200B2 JP14558393A JP14558393A JP3315200B2 JP 3315200 B2 JP3315200 B2 JP 3315200B2 JP 14558393 A JP14558393 A JP 14558393A JP 14558393 A JP14558393 A JP 14558393A JP 3315200 B2 JP3315200 B2 JP 3315200B2
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  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体量測定方法及び流体
量測定装置に関し、特に流体を収容する所定形状のメイ
ンタンクに対し小容積の基準タンクを連通して設け、両
タンク内の空間の容積を変化させ、両タンク内の圧力変
動値に基づきメインタンク内の流体の流体量を測定する
流体量測定方法及び流体量測定装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、タンク内に収容された液体、粉体
等の体積を測定する体積測定方法及びその装置として、
特開平2−19717号公報に記載のように種々の方法
及び装置が提案されている。例えば同公報第10図に記
載の実施例においては、メインタンク30と補正タンク
31に対し、体積変化機構33により各タンク内の容積
を変化させて圧力変動を生じさせ、第2の振幅検出器3
9aからの出力γ・P0・v0 を第1の振幅検出器39
bからの出力γ・P0 ・v0 /V2 で除算することによ
って、メインタンク30の空洞部分の体積V2 を算出す
ることとしている。更に、この体積V2 をメインタンク
30の全体積(容積)から引算することによってメイン
タンク30に収容された液体等の体積VL を算出するこ
ととしている。測定原理は同公報に説明されているので
説明は省略するが、メインタンク30内の空間の容積
(即ち、メインタンク内に収容物が存在しなければメイ
ンタンクの全容積であり、収容物が存在する場合にはメ
インタンク内の収容物以外の容積)はメインタンク30
及び補正タンク31内の圧力変動の検出出力に応じて算
出し得ることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記タンク
の容量は、製造、組付時の誤差が不可避である。例え
ば、車両の燃料タンクにおいては、製造誤差のみなら
ず、車両に装着する際の締結用ベルトの締付力によって
も各燃料タンクの容量にバラツキが生ずる。このため、
複数の燃料タンクに対し一定の関数に基づいて燃料量を
演算することとすると、各燃料タンクで誤差が生ずる。
前掲の公報に記載の体積測定方法及び装置においても、
一定の関数に基づいて演算することとしているので、流
体量の測定誤差を惹起することとなる。
【0004】そこで、本発明はメインタンク及び基準タ
ンク内の空間の容積を変化させ、両空間内の圧力変動値
の比に基づきメインタンク内の流体量を測定する流体量
測定方法及び流体量測定装置において、製造誤差、組付
時の誤差等に影響されることなく、各タンク毎に安定し
た測定精度を確保することを目的とする。尚、前掲の公
報においては補正タンクという用語が用いられている
が、本願では、メインタンク内の空間の容積の測定に際
して参照されるべき圧力変動を付与する機能に鑑み、基
準タンクとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、流体を収容する所定形状のメインタンク
と、該メインタンクに連通する基準タンクと、該基準タ
ンク内の空間及び前記メインタンク内の前記流体上方の
空間に対し各々の容積を変化させて圧力変動を付与する
アクチュエータとを備え、該アクチュエータを駆動して
前記メインタンク及び前記基準タンクの各々の作動状態
圧力変動値を検出し、該各々の作動状態圧力変動値の比
を演算し演算結果に応じて所定の関数に基づき前記メイ
ンタンク内の流体量を演算する流体量測定方法におい
て、前記メインタンク内に第1の既知量の流体を収容し
た状態(流体量零、即ち流体を収容しない状態を含む)
で前記アクチュエータを駆動し、前記メインタンク及び
前記基準タンクの各々の第1の作動状態圧力変動値の比
を検出すると共に、前記メインタンク内に第2の既知量
の流体を収容した状態で前記アクチュエータを駆動し、
前記メインタンク及び前記基準タンクの各々の第2の作
動状態圧力変動値の比を検出し、少くとも前記第1及び
第2の既知量並びに前記1及び第2の作動状態圧力変動
値の比に基づき、前記メインタンク内の流体量と前記作
動状態圧力変動値の比との所定の関数の初期条件を設定
することとしたものである。
【0006】また、本発明の流体量測定装置は図1に構
成の概要を示したように、流体を収容する所定形状のメ
インタンクMTと、メインタンクMTに連通する基準タ
ンクSTと、基準タンクST内の空間及びメインタンク
MT内の流体上方の空間に対し各々の容積を変化させて
圧力変動を付与するアクチュエータATと、アクチュエ
ータATを駆動する駆動手段M3と、メインタンクMT
内の流体上方の空間における圧力変動値を検出する第1
の圧力変動検出手段M1と、基準タンクST内の空間に
おける圧力変動値を検出する第2の圧力変動検出手段M
2と、アクチュエータATが作動した状態で第1及び第
2の圧力変動検出手段M1,M2が検出したメインタン
クMT及び基準タンクSTの各々の作動状態圧力変動値
の比を演算する圧力比演算手段M4と、圧力比演算手段
M4の演算結果に応じて所定の関数に基づきメインタン
クMT内の流体量を演算する流体量演算手段M5と、メ
インタンクMT内に第1の既知量の流体を収容した状態
(流体量零、即ち流体を収容しない状態を含む)でアク
チュエータATを駆動し、メインタンクMT及び基準タ
ンクSTの各々の第1の作動状態圧力変動値の比を検出
すると共に、メインタンクMT内に第2の既知量の流体
を収容した状態でアクチュエータATを駆動し、メイン
タンクMT及び基準タンクSTの各々の第2の作動状態
圧力変動値の比を検出し、少くとも第1及び第2の既知
量並びに第1及び第2の作動状態圧力変動値の比に基づ
き、メインタンクMT内の流体量と作動状態圧力変動値
の比との所定の関数の初期条件を設定する初期条件設定
手段M6とを備えることとしたものである。
【0007】
【作用】上記の流体量測定方法においては、アクチュエ
ータが作動した状態でメインタンク及び基準タンクの各
々の作動状態圧力変動値が検出される。そして、各々の
作動状態圧力変動値の比が演算され、この演算結果に応
じて所定の関数に基づきメインタンク内の流体量が演算
される。この場合において、メインタンク内に第1の既
知量(零を含む)の流体を収容した状態でアクチュエー
タが駆動され、メインタンク及び基準タンクの各々の第
1の作動状態圧力変動値の比が検出されると共に、メイ
ンタンク内に第2の既知量の流体を収容した状態でアク
チュエータが駆動され、メインタンク及び基準タンクの
各々の第2の作動状態圧力変動値の比が検出され、少く
とも第1及び第2の既知量並びに第1及び第2の作動状
態圧力変動値の比に基づき、メインタンク内の流体量と
作動状態圧力変動値の比との所定の関数の初期条件が予
め設定される。而して、作動状態圧力変動値の比の演算
結果に応じて前記所定の関数に基づきメインタンク内の
流体量が演算される。
【0008】また、図1に示すように構成された流体量
測定装置においては、駆動手段M3によってアクチュエ
ータATが駆動されると、基準タンクST及びメインタ
ンクMT内の空間に対し圧力変動が付与される。而し
て、アクチュエータATが作動した状態で、第1及び第
2の圧力変動検出手段M1,M2によってメインタンク
MT及び基準タンクSTの各々の作動状態圧力変動値が
検出される。そして、圧力比演算手段M4において各々
の作動状態圧力変動値の比が演算される。この場合にお
いて、初期条件設定手段M6により、メインタンクMT
内に第1の既知量(零を含む)の流体を収容した状態で
アクチュエータATが駆動され、メインタンクMT及び
基準タンクSTの各々の第1の作動状態圧力変動値の比
が検出されると共に、メインタンクMT内に第2の既知
量の流体を収容した状態でアクチュエータATが駆動さ
れ、メインタンクMT及び基準タンクSTの各々の第2
の作動状態圧力変動値の比が検出され、少くとも第1及
び第2の既知量並びに第1及び第2の作動状態圧力変動
値の比に基づき、メインタンクMT内の流体量と作動状
態圧力変動値の比との所定の関数の初期条件が予め設定
される。而して、流体量演算手段M5により、圧力比演
算手段M4の演算結果に応じて前記所定の関数に基づき
メインタンクMT内の流体量が演算される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2乃至図5は本発明の流体量測定装置の一実施
例に係り、自動車の燃料タンクの燃料残量を測定する燃
料残量測定装置に適用したものである。図2は本発明の
一実施例の燃料残量測定装置を備えた燃料タンクを車両
に装着して出荷するまでの工程の概要を示すもので、ス
テップS1にて燃料残量測定装置の構成部品が燃料タン
クに装着された後、燃料タンクが車両に組付けられベル
ト等によって固定される。そして、ステップS2にて燃
料残量測定装置の初期条件が後述するように設定され
る。この後、ステップS3にて出荷時に要求される量の
燃料が注入され、所定の検査を経て出荷される(ステッ
プS4,S5)。
【0010】本実施例の燃料タンクは図3に示すよう
に、閉空間を郭成するメインタンク1を有し、燃料が注
入されたときに上方に形成される空間MSが最小の場
合、即ち液面FLが最高となった場合にも空間MSに連
通する位置に開口1aが穿設されている。この開口1a
には円筒体の基準タンク2が収容され、その一方の端部
に形成されたフランジ部2fがガスケット3aを介して
開口1aに押接され、更にフランジ部2fにガスケット
3bを介してカバー4が押接されている。また、破線で
示すケース5がカバー4に接合され、両者間に閉空間が
郭成されている。これらケース5、カバー4、フランジ
部2f及びガスケット3a,3bは、メインタンク1に
固着された環状のリテーナ1b及びこれに螺合するボル
ト(図示せず)によってメインタンク1に固定される。
尚、基準タンク2は、メインタンク1内に収容すること
なく、基準タンク2の先端部のみを開口1aに接合し残
余の部分がメインタンク1から外方に突出するように配
設することとしてもよい。
【0011】基準タンク2内には図3に示すようにアク
チュエータ30が収容されている。本実施例のアクチュ
エータ30は、電気信号を振動板31の機械振動に変換
する動電型の装置である。振動板31はエッジ31aを
介して基準タンク2の開口部に支持されており、振動板
31の中央部には可動コイル32が装着されている。更
に、基準タンク2内に、コア33及びこれに接合される
永久磁石34が嵌合され、コア33に対し可動コイル3
2が基準タンク2の軸方向に移動可能となるように配置
されている。コア33の中央部には連通孔33aが形成
されており、カバー4と振動板31によって基準タンク
2内に空間RSが郭成されている。尚、基準タンク2の
側壁には小径の連通孔2aが穿設されており、基準タン
ク2内の空間RSがメインタンク1内の空間MSに連通
している。
【0012】而して、可動コイル32に交流電圧の駆動
信号が供給されると振動板31が振動し、メインタンク
1内の空間MS及び基準タンク2内の空間RSの両空間
に対し同時に逆位相の粗密圧力波が出力される。尚、ア
クチュエータ30としては、上記に限ることなく、永久
磁石に接続したコアにコイルを巻回し、このコイルに駆
動信号を供給することによって振動板31を振動させる
電磁型の装置を構成することとしてもよい。この外、ス
ピーカ分野において利用される静電型、電歪型、磁歪型
等の種々の構成を採用することができ、あるいはピスト
ン等を駆動する装置を採用することもできる。
【0013】基準タンク2の開口端部には、本発明の第
1の圧力変動検出手段を構成し、メインタンク1内の空
間MSに露呈し空間MS内の圧力変動を検出する圧力セ
ンサ10が装着されている。また、本発明の第2の圧力
変動検出手段を構成し、基準タンク2内の空間RSの圧
力変動を検出する圧力センサ20が基準タンク2内に支
持されている。而して、これらの圧力センサ10,20
からメインタンク1及び基準タンク2の各々の空間M
S,RSの圧力変動値に応じた検出信号がコントローラ
50に出力される。尚、圧力センサ10,20は圧力信
号を電気信号に変換するものであり、マイクロホン等種
々の態様がある。上記ケース5とカバー4で囲繞される
空間には、コントローラ50を構成する回路素子等が収
容されており、圧力センサ10,20はコントローラ5
0に接続されている。
【0014】コントローラ50は図3の上方に示す回路
構成を有し、圧力センサ10,20に夫々接続されるバ
ンドパスフィルタ11,21、A/Dコンバータ12,
22を有し、更にCPU(中央処理装置)51、ROM
52、RAM53及びEEPROM56の各メモリ、タ
イマ54、入出力インターフェース55等を内蔵してお
り、この入出力インターフェース55に駆動装置40が
接続され、この駆動装置40はアクチュエータ30の可
動コイル32に接続されている。EEPROM56は、
所定の情報を電気的に書込み且つ消去できると共に、バ
ックアップ電源を必要とすることなく書込み情報を保持
することができるもので、不揮発メモリを構成する。本
実施例ではこのEEPROM56に、後述する所定の定
数K1 ,K2 が格納される。尚、EEPROM56に換
えて、不揮発メモリのEAROMを用いることとしても
よい。
【0015】また、入出力インターフェース55にはス
イッチSW1及びスイッチSW2が接続されており、こ
れらのスイッチSW1,SW2のオンオフ作動に応じて
所定の燃料量を表すセット信号が供給される。スイッチ
SW1は、第1の既知量(零を含む)を設定するもの
で、本実施例ではメインタンク1内に燃料が存在しない
状態、即ち燃料量零に設定するものであるが、例えば5
リットルの燃料量に設定することとしてもよい。スイッ
チSW2は、第2の既知量として所定量VL2の燃料、例
えば10リットルの燃料量を設定するものである。これ
らのスイッチSW1,SW2は、本実施例のようにメイ
ンタンク1内に燃料が注入される前の空の状態及び所定
量VL2の燃料を注入した状態で、夫々セット信号を供給
する外部スイッチによって構成することとしてもよい
が、コントローラ50を構成する回路基板上に設けるセ
ットスイッチ等、他の構成としてもよい。尚、スイッチ
SW2は、メインタンク1内に注入される燃料が所定量
L2に達すると自動的にオンとなるように構成してもよ
い。
【0016】駆動装置40は例えば発振器(図示せず)
を内蔵し、入出力インターフェース55の出力信号に応
じ所定周波数(例えば、10Hz前後)の正弦波出力信
号をアクチュエータ30の可動コイル32に供給するよ
うに構成されている。即ち、メインタンク1及び基準タ
ンク2内に、例えば|v0sinω0t|の気体体積変化を生
じさせるように、アクチュエータ30が駆動制御され
る。尚、v0 は振動板31から出力される粗密圧力波に
よって惹起される気体体積変化の最大値である。上述の
圧力センサ10,20の検出信号はバンドパスフィルタ
11,21に供給され、ここで角周波数ω0 の信号成分
が取り出され、A/Dコンバータ12,22を介してデ
ィジタル量に変換されて入出力インターフェース55に
供給される。更に、入出力インターフェース55には表
示装置60が接続されている。表示装置60としては、
例えばアナログ表示あるいはディジタル表示の燃料計
等、種々の態様がある。
【0017】而して、コントローラ50においては、圧
力センサ10,20の検出信号に応じ入出力処理、記
憶、演算が行なわれ、アクチュエータ30が駆動される
と共に、演算結果が表示装置60に出力される。即ち、
CPU51で実行されるプログラムに従ってアクチュエ
ータ30が駆動され、メインタンク1内の空間の容積、
ひいてはメインタンク1内の燃料残量を求める一連の演
算処理が行なわれ、表示装置60にて燃料残量が表示さ
れる。このプログラムは例えば図4に示すルーチンから
成り、イグニッションスイッチ(図示せず)がオンとな
った後に実行され、以下のように処理される。
【0018】先ず、ステップ101においてCPU51
等が初期化され、各種演算値がクリアされ、タイマがリ
セットされる。続いて、ステップ102において、後段
のステップ107で利用する関数Fが設定されるが、こ
れについては後述する。そして、ステップ103にて駆
動装置40からの出力に応じてアクチュエータ30が駆
動され、振動板31が振動を開始し、粗密圧力波がメイ
ンタンク1内の空間MS及び基準タンク2内の空間RS
に出力される。これにより、夫々の空間MS,RSに略
同一の条件で略同一の圧力変動(但し、逆位相)が生ず
る。
【0019】上記空間MS,RSにおける圧力変動は圧
力センサ10,20によって検出され、その変化量がメ
インタンク1及び基準タンク2内の圧力変動値ΔPM
ΔPR として求められる。後者のΔPR は数1のように
表すことができ、前者のΔPM は数2のように表すこと
ができる。
【数1】
【数2】 但し、γはメインタンク1及び基準タンク2内の気体の
比熱比、P0 はメインタンク1及び基準タンク2内の絶
対圧力、VR は基準タンク2内の空間RSの容積、VM
はメインタンク1内の空間MSの容積で、ΔVA はアク
チュエータ30の駆動に伴うメインタンク1の変形によ
る空間MSの容積変化量を示す。
【0020】ステップ104に進み、圧力センサ10,
20の検出信号がバンドパスフィルタ11,21並びに
A/Dコンバータ12,22を介してディジタル量に変
換され、入出力インターフェース55を介してRAM5
3に格納される。そしてステップ105にて、上記圧力
変動値ΔPM ,ΔPR の絶対値が所定時間(例えば30
秒)積分され、夫々ΔPAM,ΔPARとされてRAM53
に格納される。更にステップ106に進み、上述のよう
にして求められた圧力変動値ΔPAR,ΔPAMの比λ(=
ΔPAR/ΔPAM)が演算される。この比λは、メインタ
ンク1内の空間MSの容積VM 及び容積変化量ΔVA
和と基準タンク2内の空間RSの容積VR の比(=(V
M +ΔVA )/VR )に近似する。
【0021】そして、ステップ107に進み、比λの値
に応じてメインタンク1内の燃料の液量(燃料残量)V
L が演算される。即ち、ステップ102で設定された関
数Fに基づきメインタンク1内の燃料の液量VL が演算
される。この関数Fとしては例えば一次関数が用いら
れ、VL =K1 −K2 ・λとして求められる。但し、K
1 及びK2 は定数で、これらの定数は後述する初期条件
設定のルーチンにより設定される。
【0022】而して、ステップ108にて上記液量VL
に対応した信号が表示装置60に供給され,所定の表示
が行なわれた後ステップ104に戻り上述の作動が繰り
返され、所定の周期で表示が更新される。尚、メインタ
ンク1内の空間MSの容積VM を表示するように構成し
てもよく、あるいは表示装置60を設けることなく入出
力インターフェース55の出力信号を直接他の制御装置
等に供することとしてもよい。
【0023】上記の定数K1 ,K2 を設定する初期条件
設定のルーチンは図5に示すフローチャートに従って行
なわれる。先ず、ステップ201にて既に定数K1 ,K
2 が設定されたか否かが判定され、未設定であれば以下
の処理が実行される。即ち、ステップ202においてメ
インタンク1内の液量が零、即ちメインタンク1内に燃
料が注入される前の空の状態で図3のスイッチSW1が
オンとされる。この状態でステップ203に進み、アク
チュエータ30が駆動され、ステップ204にて圧力セ
ンサ10,20によりメインタンク1及び基準タンク2
内の各々の空間の圧力変動値が検出され、ステップ20
5にて前述のステップ105及び106と同様の演算処
理が行なわれて第1の比λ1 が求められ、これがコント
ローラ50のRAM53に格納された後、ステップ20
6にてアクチュエータ30が停止される。
【0024】次に、ステップ207においてメインタン
ク1内に燃料が注入され、所定量VL2となるまで計量し
ながらメインタンク1内に注入される。あるいは、予め
所定量VL2に計量された燃料をメインタンク1内に注入
することとしてもよい。ステップ208にて所定量VL2
の燃料が注入されたと判定されると、ステップ209に
進みスイッチSW2がオンとされる。続いて、ステップ
210に進みアクチュエータ30が駆動され、ステップ
211にて圧力センサ10,20によりメインタンク1
及び基準タンク2内の各々の空間の圧力変動値が検出さ
れ、ステップ212にて前述のステップ105及び10
6と同様に第2の比λ2 が求められ、これがRAM53
に格納された後、ステップ213にてアクチュエータ3
0が停止される。
【0025】そして、ステップ214において前述の関
数F(VL =K1 −K2 ・λ)に第1及び第2の比
λ1 ,λ2 並びにVL の各値が代入され、0=K1 −K
2 ・λ1及びVL2=K1 −K2 ・λ2 が得られる。これ
らの2式から定数K1 ,K2 が求められ、ステップ21
5にて定数K1 ,K2 が不揮発メモリたるEEPROM
56に格納される。以後、ステップ102にて設定され
る関数FはEEPROM56に格納された定数K1 ,K
2 に基づいて設定される。
【0026】上記の燃料残量測定装置は各車両に装着さ
れているので、車両に対する燃料タンクの組付時におい
て車両毎に前述の初期条件を設定することができる。而
して、燃料タンクの装着から出荷に至る工程が図2に示
すように設定されていれば、従前の製造誤差、組付時の
変形等に起因する測定誤差を惹起することなく、安定し
た測定精度を確保することができる。
【0027】尚、上述の実施例においては一次式におけ
る定数K1 ,K2 の二つの未知量を特定することとして
いるが、二種以上の一次式あるいは二次以上の関数を用
いることとしてもよい。但、これらの関数における未知
量を特定する場合には、注入する燃料に関して三種以上
の既知量を設定する必要がある。また、本実施例ではデ
ィジタル処理による制御を中心としたが、もちろん全て
をアナログ処理とすることもできる。更に、本実施例で
は燃料残量を測定する流体量測定装置としたが、燃料に
限ることなく粉体、粒体、異形物体等の収容量を測定す
る装置としてもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、本発明の流体量測定方法
によれば、メインタンク内に第1の既知量の流体を収容
した状態でアクチュエータを駆動し、メインタンク及び
基準タンクの各々の第1の作動状態圧力変動値の比を検
出すると共に、メインタンク内に第2の既知量の流体を
収容した状態でアクチュエータを駆動し、メインタンク
及び基準タンクの各々の第2の作動状態圧力変動値の比
を検出し、少くとも第1及び第2の既知量並びに第1及
び第2の作動状態圧力変動値の比に基づき、メインタン
ク内の流体量と作動状態圧力変動値の比との所定の関数
の初期条件を設定することとしているので、製造誤差、
組付時の誤差等に起因する測定誤差を惹起することな
く、各タンク毎に安定した測定精度を確保することがで
きる。
【0029】また、本発明の流体量測定装置において
は、初期条件設定手段を具備し、メインタンク内に第1
の既知量の流体を収容した状態でアクチュエータを駆動
し、メインタンク及び基準タンクの各々の第1の作動状
態圧力変動値の比を検出すると共に、メインタンク内に
第2の既知量の流体を収容した状態でアクチュエータを
駆動し、メインタンク及び基準タンクの各々の第2の作
動状態圧力変動値の比を検出し、少くとも第1及び第2
の既知量並びに第1及び第2の作動状態圧力変動値の比
に基づき、メインタンク内の流体量と作動状態圧力変動
値の比との所定の関数の初期条件を設定するように構成
されているので、製造誤差、組付時の誤差等に影響され
ることなく、各タンク毎に安定した測定精度を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体量測定装置の概要を示すブロック
図である。
【図2】本発明の一実施例に係る燃料残量測定装置を備
えた燃料タンクを車両に装着して出荷するまでの工程を
示す工程図である。
【図3】本発明の一実施例に係る燃料残量測定装置の構
成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例における燃料残量演算処理を
示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例における初期条件設定の処理
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 メインタンク 2 基準タンク 2a 連通孔 10,20 圧力センサ 30 アクチュエータ 31 振動板 32 可動コイル 40 駆動装置 50 コントローラ 60 出力装置
フロントページの続き (72)発明者 高嶋 辰壽 愛知県豊田市鴻ノ巣町2丁目26番地 堀 江金属工業株式会社内 (72)発明者 高江洲 昌富 愛知県豊田市鴻ノ巣町2丁目26番地 堀 江金属工業株式会社内 (72)発明者 熊谷 勝秀 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 水野 博光 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 岩崎 幸雄 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 中埜 喜夫 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (56)参考文献 特開 平4−98122(JP,A) 特開 平4−65634(JP,A) 特開 平2−206723(JP,A) 特開 平2−19719(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 17/00 G01F 22/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を収容する所定形状のメインタンク
    と、該メインタンクに連通する基準タンクと、該基準タ
    ンク内の空間及び前記メインタンク内の前記流体上方の
    空間に対し各々の容積を変化させて圧力変動を付与する
    アクチュエータとを備え、該アクチュエータを駆動して
    前記メインタンク及び前記基準タンクの各々の作動状態
    圧力変動値を検出し、該各々の作動状態圧力変動値の比
    を演算し演算結果に応じて所定の関数に基づき前記メイ
    ンタンク内の流体量を演算する流体量測定方法におい
    て、前記メインタンク内に第1の既知量の流体を収容し
    た状態で前記アクチュエータを駆動し、前記メインタン
    ク及び前記基準タンクの各々の第1の作動状態圧力変動
    値の比を検出すると共に、前記メインタンク内に第2の
    既知量の流体を収容した状態で前記アクチュエータを駆
    動し、前記メインタンク及び前記基準タンクの各々の第
    2の作動状態圧力変動値の比を検出し、少くとも前記第
    1及び第2の既知量並びに前記第1及び第2の作動状態
    圧力変動値の比に基づき、前記メインタンク内の流体量
    と前記作動状態圧力変動値の比との所定の関数の初期条
    件を設定することを特徴とする流体量測定方法。
  2. 【請求項2】 流体を収容する所定形状のメインタンク
    と、該メインタンクに連通する基準タンクと、該基準タ
    ンク内の空間及び前記メインタンク内の前記流体上方の
    空間に対し各々の容積を変化させて圧力変動を付与する
    アクチュエータと、該アクチュエータを駆動する駆動手
    段と、前記メインタンク内の前記流体上方の空間におけ
    る圧力変動値を検出する第1の圧力変動検出手段と、前
    記基準タンク内の空間における圧力変動値を検出する第
    2の圧力変動検出手段と、前記アクチュエータが作動し
    た状態で前記第1及び第2の圧力変動検出手段が検出し
    た前記メインタンク及び前記基準タンクの各々の作動状
    態圧力変動値の比を演算する圧力比演算手段と、該圧力
    比演算手段の演算結果に応じて所定の関数に基づき前記
    メインタンク内の流体量を演算する流体量演算手段と、
    前記メインタンク内に第1の既知量の流体を収容した状
    態で前記アクチュエータを駆動し、前記メインタンク及
    び前記基準タンクの各々の第1の作動状態圧力変動値の
    比を検出すると共に、前記メインタンク内に第2の既知
    量の流体を収容した状態で前記アクチュエータを駆動
    し、前記メインタンク及び前記基準タンクの各々の第2
    の作動状態圧力変動値の比を検出し、少くとも前記第1
    及び第2の既知量並びに前記第1及び第2の作動状態圧
    力変動値の比に基づき、前記メインタンク内の流体量と
    前記作動状態圧力変動値の比との所定の関数の初期条件
    を設定する初期条件設定手段とを備えたことを特徴とす
    る流体量測定装置。
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