JP3314642B2 - 刷版装着方法および刷版マーキング用水性インキ - Google Patents

刷版装着方法および刷版マーキング用水性インキ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,印刷機の版胴に適
数の刷版を装着せしめる刷版装着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,新聞印刷では,1〜2台の折機と
8〜10台程度の輪転機が連結組み合わされて,1単位
(通常,1セットという)の輪転機列が構成されてい
る。大規模な印刷工場にあっては,複数セットの輪転機
列が設備され,1〜複数の異なる紙面編成の新聞を新聞
配布地域別に印刷部数に応じてセット数が割当られる。
1セット内の各輪転機に装着する刷版の装着位置は,新
聞のページ数,1セットの輪転機台数,輪転機の種類な
ど輪転機稼働条件により決まる。
【0003】例えば,32ページの新聞を印刷するの
に,4台の輪転機を用いるならば,1つの版胴に8種類
の刷版が装着される。さらに,同一紙面の刷版が,同一
版胴に2ページ分ずつ装着される。すると,32ページ
の新聞を印刷するのに,計64枚の刷版が必要になる。
そこで,これらの多数枚の刷版を作業員が輪転機別に装
着する際に刷版を誤った位置に装着するおそれがあっ
た。
【0004】かかる刷版の誤装着を防ぐためには,従来
は装着の際の作業員の注意力と,印刷開始直後の作業員
の目視による検紙に依存している。しかしながら,最近
は,作業員の作業量が増加し作業密度が高くなってお
り,また,新聞ページ数の増加および印刷作業のスピー
ドアップ化,印刷速度の高速化により,検紙作業も限界
に達した状況である。しかも,この検紙作業によって刷
版の誤装着が発見されれば,直ちに輪転機列を停止させ
て誤装着された刷版の再装着の作業が必要であり,極め
て煩雑な作業となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】刷版の誤装着の検出を
作業員の判断により行う方法では,作業員の勘違い等に
より誤装着の可能性を零とすることができない。また,
検紙作業自体が煩雑であるとともに,検紙作業により発
見された誤装着された刷版の再装着はより煩雑である。
このために,作業員の判断に依存せずに,しかも印刷開
始前に刷版の誤装着を確実に検出できることが強く望ま
れている。刷版の誤装着を確実に検出できる刷版誤装着
検出装置は,例えば特開平5−169638号公報に開
示されているが,この装置は構成が複雑で改良が必要と
されるものであった。また,この装置は,誤装着を検出
するための装置であり,誤装着を未然に防ぐための装置
ではなかった。
【0006】したがって,本発明の目的は,刷版の誤装
着検出装置を用いる前に,作業員が指定された刷版を版
胴に装着せしめる際,ほとんど誤装着をなくし,従来よ
りも確実に装着すべき位置に装着できるようにした刷版
装着方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,印刷機の
版胴に適数の刷版を装着する際に,刷版の表面に,水性
染料および水性定着剤を含有する水性インキを用いてイ
ンクジェット記録法により,予め目視可能に版胴への装
着胴位置情報をマーキングすることにより,作業員が目
視により版胴への装着胴位置情報を認識できるようにな
るため,ほとんど誤装着がなくなり,従来よりも確実に
刷版が装着されることを見出し,本発明に至った。イン
クジェット記録法による印刷は,可変情報がすばやく印
刷されるものである。また,本発明者らは,マーキング
に用いられる水性インキは,水性であるため,刷版の画
像部を溶解するなどの刷版に対する影響がなく,印刷機
内の湿し水にて容易に刷版の版面より除去できるため,
印刷の刷りだしの段階にて容易に正常な刷版の状態に復
帰できることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、印刷機の版胴に適数
の刷版を装着するにあたり、この刷版の表面に、前記版
胴への装着胴位置情報を、水性染料および水性定着剤を
含有する水性インキを用いてインクジェット記録法によ
り、予め目視可能にマーキングし、この表示された装着
胴位置情報を基に刷版を前記版胴の所定位置に装着し、
装着胴位置を確認後、マーキングされた装着胴位置情報
を、印刷機内の湿し水にて洗浄し、刷版のに表面から除
することを特徴とする刷版装着方法に関する。
【0009】また,本発明は,刷版の画線部の色が青系
であり,マーキング用の水性インキの色が赤系または黒
系である上記刷版装着方法に関する。また,本発明は,
水性定着剤が,ポリビニルピロリドン,ポリビニルアル
コール,セルロース類,糖類から選ばれる1種または2
種以上であることを特徴とする上記刷版装着方法に関す
る。また,本発明は,水性インキが,水,水性溶剤,防
黴剤,水性染料,およびポリビニルピロリドン,ポリビ
ニルアルコール,セルロース類,糖類から選ばれる1種
または2種以上の水性定着剤からなることを特徴とする
上記刷版装着方法に関する。
【0010】版胴への装着胴位置情報のマーキングは,
印刷機の版胴に適数の刷版を装着する前に,上記刷版の
表面に,水性染料および水性定着剤を含有する水性イン
キを用いてインクジェット記録法により行う。なお,水
性インキは,水性であるため刷版の画像部を溶解せず,
印刷に影響を及ぼさない。刷版上にマーキングされた装
着胴位置情報は,作業員によく見えるから,刷版を版胴
に装着する際にほとんど誤装着をなくし,従来よりも確
実に装着される。さらに,刷版上にマーキングされた装
着胴位置情報は,機械による読み取りもできるから,よ
り一層の確実な装着が可能となる。インクジェット記録
法による装着胴位置情報のマーキングについて,以下に
具体的に説明する。
【0011】装着胴位置情報のマーキングは,前記装着
胴位置情報を含んだ版胴管理情報を記憶せしめてある版
胴管理情報,メモリを備えた上位制御装置と,この上位
制御装置からの装着胴位置情報を基にして制御されるイ
ンクジェットプリンタ用制御装置と,このインクジェッ
トプリンタ用制御装置の制御により指定された刷版の表
面に,印刷領域にわたって,水性インキで装着胴位置情
報をマーキングせしめるインクジェットプリンタとを用
いて行う。上位制御装置に備えた版胴管理情報,メモリ
に記録されている版胴管理情報から装着胴位置情報がイ
ンクジェットプリンタ用制御装置に送られると,インク
ジェットプリンタ用制御装置が制御されてインクジェッ
トプリンタが作動し,送られてきた刷版上の表面に,水
性染料および水性定着剤を含有する水性インキでもって
装着胴位置情報が目視可能にマーキングされる。
【0012】また,刷版の印刷画像区域外の一部に予め
胴位置識別記号(文字でもよい)を刷版作製とともに入
れることができる時は,版胴管理情報が記録されている
上記上位制御装置の代わりに,胴位置識別記号を読み取
る胴位置識別記号読取手段を用いて,装着胴位置情報を
読み取ってもよい。さらに,印刷会社,例えば新聞社が
保有する上位のコンピューターから装着胴位置情報が受
信できる時は,この情報を用いてもよい。読み取られた
胴位置識別記号のうちの装着胴位置情報,あるいは上位
のコンピューターからの装着胴位置情報がインクジェッ
トプリンタ用制御装置に送られると,インクジェットプ
リンタ用制御装置が制御されてインクジェットプリンタ
が作動し,送られた刷版上の表面に水性染料および水性
定着剤を含有する水性インキでもって装着胴位置情報が
目視可能にマーキングされる。
【0013】さらに,刷版表面に水性インキによりマー
キングされた装着胴位置情報を素早く乾燥させるために
は,ドライヤー等の乾燥機を設けることが好ましい。本
発明で用いる水性インキは,水性染料および水性定着剤
を水性媒体に溶解および/または分散したものであり,
通常は,水および水性溶剤からなる水性媒体,防黴剤,
水性染料,およびポリビニルピロリドン,ポリビニルア
ルコール,セルロース類,糖類糖から選ばれる1種また
は2種以上の水性定着剤からなる。水性インキの媒体で
ある水としては,金属イオン等を除去したイオン交換水
ないし蒸留水が用いられる。水は,水性インキ中に70
〜98重量%の範囲で含まれることが好ましい。
【0014】水性溶剤は,水性インキの保湿を目的とす
るものであり,刷版の表面での水性インキの乾燥を遅く
するため,水性インキ中に0.1〜14重量%の範囲で
含まれることが好ましい。水性溶剤としては,グリセリ
ン,プロピレングリコール,ポリエチレングリコール,
トリエチレングリコールエチレングリコール等の1種ま
たは2種以上が用いられる。この他にも,インクジェッ
トインキの保湿剤として一般的な水性溶剤を用いること
ができるが,刷版の画線部を溶解し,印刷画像を不良に
するアルコール等の水性溶剤は使用できない。
【0015】防黴剤は,水性インキへの黴の発生を防止
するものであり,水性インキ中に0.05〜1.0重量
%の範囲で含まれることが好ましい。防黴剤としては,
デヒドロ酢酸ナトリウム,安息香酸ナトリウム,ソジウ
ムピリジンチオン−1−オキサイド,ジンクピリジンチ
オン−1−オキサイド,1,2−ベンズイソチアゾリン
−3−オン,1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのア
ミン塩等の1種または2種以上が用いられる。
【0016】水性染料は,刷版の表面にマーキングされ
た装着胴位置情報の目視による認識を可能にするもので
あり,水への溶解性に優れる酸性,塩基性,直接染料等
が,水性インキ中に0.5〜5.0重量%の範囲で含ま
れることが好ましい。水性染料の色は,刷版の画線部が
青系で形成されているため,赤系または黒系であると,
刷版の表面にマーキングされた装着胴位置情報が明瞭と
なり好ましい。また,本発明の方法は大量の刷版に適用
され,水性インキが洗浄により除去されるため,水性染
料として衛生性に優れる食用色素を用いることが好まし
い。食用色素としては,食用赤色2号,食用赤色3号,
食用赤色102号,食用赤色104号,食用赤色105
号,食用赤色106号,食用赤色104号,フードブラ
ック1,フードブラック2,食用黄色4号,食用黄色5
号,食用緑色3号,食用青色1号,食用青色2号等が挙
げられる。
【0017】水性定着剤は,刷版の表面での適度なドッ
トの形成,水性インキの乾燥性および適度な定着性,例
えば刷版装着までに作業員等が接触しても容易にとれな
い定着性を必要とするため,水性インキ中に0.1〜1
0重量%,さらには0.2〜5.0重量%の範囲で含ま
れることが好ましい。水性定着剤としては,ポリビニル
ピロリドン,ポリビニルアルコール,セルロース類,糖
類から選ばれる1種または2種以上が用いられる。セル
ロース類としては,メチルセルロース,カルボキシメチ
ルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース等が挙げら
れる。糖類としては,ソルビトール,マルトース,スク
ロース,グルコース等が挙げられる。
【0018】また,水性インキには,刷版の表面にマー
キングされた装着胴位置情報を湿し水にて容易に溶解し
て洗浄,除去し,刷版の表面に残留しないようにするた
め,乾燥後のインキが容易に再溶解するための添加剤を
加えることもできる。このような添加剤としては,尿
素,チオ尿素,チオシアン酸ナトリウム,チオシアン酸
カリウム,チオシアン酸アンモニウム,塩化リチウム等
を用いることができる。
【0019】さらに,水性インキには,インキ中の金属
イオンを封鎖し,ノズル部での金属の析出やインキ中で
の不溶解性物の析出等を防止するため,水性インキ中に
0.005〜0.5重量%の範囲でキレート剤を用いる
ことができる。キレート剤としては,エチレンジアミン
テトラアセティックアシド,エチレンジアミンテトラア
セティックアシドのナトリウム塩エチレンジアミンテト
ラアセティックアシドのジアンモニウム塩,エチレンジ
アミンテトラアセティックアシドのテトラアンモニウム
塩等が挙げられる。
【0020】また,水性インキのpHを所望のpHに調
整し,インキの安定性およびインクジェットプリンタ中
のインキ配管との安定性を得るため,アミン,無機塩,
アンモニア等の調整剤,リン酸等の緩衝液を用いること
もできる。また,インキの循環または移動時,およびイ
ンキの製造時の泡の発生を防止するため消泡剤を添加す
ることもできる。また,水性染料の溶解および画像の品
質向上を目的として,アニオン性,非イオン性,カチオ
ン性,両イオン性の界面活性剤を添加することもでき
る。
【0021】アニオン性活性剤としては,脂肪酸塩,ア
ルキル硫酸エステル塩,アルキルアリールスルホン酸
塩,アルキルナフタレンスルホン酸塩,ジアルキルスル
ホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸塩,アルキルジア
リールエーテルジスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩,ナフタレン
スルホン酸フォルマリン縮合物,ポリオキシエチレンア
ルキルリン酸エステル塩,グリセロールボレイト脂肪酸
エステル,ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エス
テル等が挙げられる。
【0022】非イオン性活性剤としては,ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル,ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックコポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビトール脂肪酸エステル,グリセリン脂
肪酸エステル,ポリオキシエチレン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンアルキルアミン,フッ素系,シリコン
系等の非イオン性活性剤が挙げられる。カチオン性活性
剤としては,アルキルアミン塩,第4級アンモニウム
塩,アルキルピリジニウム塩,アルキルイミダゾリウム
塩等が挙げられる。両イオン性活性剤としては,アルキ
ルベタイン,アルキルアミンオキサイド,ホスファジル
コリン等が挙げられる。
【0023】水性インキの粘度は,0.9〜20cps
に調整することが好ましい。粘度が低すぎると刷版表面
でのドットの形成が不良になり,粘度が高くなると,吐
出の不良,乾燥不良,洗浄時の再溶解性に問題がでてく
る。表面張力は,プリンタとの適性もあるが,28〜5
5dyn/cmに調整することが好ましい。インクジェ
ットプリンタとしては,コンティヌアスタイプ(多値偏
向,2値偏向),ドロップオンデマンドタイプ(バブル
ジェット方式,ピエゾ方式,電磁弁方式等)等の種々の
ものが用いられる。
【0024】水性インキは,水,水性溶剤,防黴剤,水
性染料,水性定着剤,および必要に応じて添加剤を混合
攪拌して製造する。混合攪拌は,通常の羽を用いた攪拌
機による攪拌のほか,高速の分散機,乳化機等により行
うことができる。混合攪拌された水性インキは,孔径3
μ以下のフィルター,好ましくは孔径1.0μ以下のフ
ィルター,さらに好ましくは孔径0.65μ以下のフィ
ルターにて十分濾過することが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態の例を
図面に基づいて詳細に説明する。図1を参照すると,印
刷機における輪転機の版胴1は左右方向に延伸されてお
り,この版胴1の長手方向には複数の区画領域が形成さ
れている。この各区画領域には,例えば複数の刷版3
(3P−A,3P−B,3P−C,3P−D)が作業者
によって装着されるものである。なお,必要に応じて前
記版胴1の近傍,例えば図1において下側には,装着胴
位置情報の3P−A,3P−B,3P−C,3P−Dを
刻印した刻印プレート5が設けられ,作業者が刷版3を
前記刷版1に装着する際に照合し,間違いないように装
着する手助けをする役目とすることができる。また,必
要に応じて,版胴1の近傍に撮像装置,例えばCCDカ
メラを設置し,刷版3を版胴1に間違いなく装着したか
どうかを確認および照合することもできる。
【0026】図2には,図1に代わる他の実施の形態の
例が示されている。図2において搬送されてくる刷版3
上の印刷画像区域外の一部には,装着胴位置情報として
バーコード19が設けられている。そして,このバーコ
ード19を読み取るバーコードリーダー21が上方に設
けられており,このバーコードリーダー21で読み取っ
た信号がインクジェットプリンタ用制御装置11に転送
されるようになっている。上記構成によれば,搬送され
てきた刷版3上のバーコード19を,バーコードリーダ
ー21で読み取り,その信号がインクジェットプリンタ
用制御装置11に転送される。インクジェットプリンタ
用制御装置11は,その信号に基づいてインクジェット
プリンタ9を作動せしめて刷版3上の印刷領域にわたっ
て装着胴位置情報の3P−A,3P−B,3P−C,3
P−Dを水性インキでもってマーキングする。従って,
その後の作業者による刷版3の版胴1に装着する方法
は,図1に示した実施の形態の例とほぼ同様に,誤装着
のない確実な作業となりえる。
【0027】インキの具体的な例を表1に示す。
【表1】
【0028】 PG プロピレングリコール EG エチレングリコール PEG ポリエチレングリコール200 PVP ポリビニルピロリドン PVA ポリビニルアルコール CMC カルボキシメチルセルロース HMC ヒドロキシメチルセルロース ソジウムオマジン 防黴剤(オーリン社製) プロクセルGXL 防黴剤(ゼネカ社製) EDTA エチレンジアミン4酢酸ナトリウ
ム塩 104E 消泡剤(サーフィノール エアー
プロダクツ社製)
【0029】このインキをインクジェットプリンタ(ウ
ィレット社製「3150型プリンタ」)のインクタンク
に入れて,刷版の表面に記録を行ったところ,目視で認
識し易い良好な記録物が得られた。次いで,得られた記
録物の印字濃度,指触乾燥性,洗浄性および画像への影
響を下記の方法で評価した。結果を表2に示す。 印字濃度 刷版上の記録画像の印字濃度を反射濃度計
にて測定した。 指触乾燥性 刷版上にインクジェットプリンタで記録
し,熱風乾燥機を通過させた後に記録面を指触し,イン
キ取れの有無を確認した。 良:インキ取れ無し 不良:インキ取れ有り
【0030】洗浄性 刷版上の記録画像に湿し水を
ながし,30秒以内での画像の消失を確認した。 良:画像が消失する 不良:画像が消失しない 画像への影響 刷版上の記録画像を消失させた後,この
刷版による印刷を行い,インクジェットインキによる画
像形成に起因する印刷不良の有無を目視にて評価した。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明により,印刷機の版胴に適数の刷
版を装着する際には,刷版の印刷領域にわたって印刷に
影響のない水性インキにより版胴への装着位置情報が,
作業者が目視可能に大きく予めマーキングされる。この
マーキングされた装着胴位置情報は,従来と較べて大き
く,作業者が一見して読み取ることができる。また,必
要に応じてCCDカメラ等による照合手段により読み取
ることができる。このため,誤装着がなくなり,作業者
は所定の版胴位置に容易に,しかも従来よりも確実に刷
版を装着させることができるようになった。また,イン
クジェット記録法によれば,刷版へ非接触でマーキング
できるため刷版表面を傷つけることがなく,必要に応じ
て可変情報を適宜,高速でマーキングできる。さらに,
インクジェット記録法に使用する水性インキは,印刷準
備段階の湿し水による接触の段階において,容易に洗浄
除去されるため,その後の印刷画像にも影響がでない。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する一実施の形態の例の概念図で
ある。
【図2】本発明を実施する一実施の形態の例の概念図で
ある。
【符号の説明】
1 版胴 3 刷版 3P−A 装着の胴位置情報 3P−B 装着の胴位置情報 3P−C 装着の胴位置情報 3P−D 装着の胴位置情報 5 刻印プレート 7 表示装置 9 インクジェットプリンタ 11 インクジェットプリンタ用制御装置 13 版胴管理情報,メモリ 15 上位制御装置 17 CCDカメラ 19 バーコード 21 バーコードリーダー

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷機の版胴に適数の刷版を装着するにあ
    たり、この刷版の表面に、前記版胴への装着胴位置情報
    を、水性染料および水性定着剤を含有する水性インキを
    用いてインクジェット記録法により、予め目視可能にマ
    ーキングし、この表示された装着胴位置情報を基に刷版
    を前記版胴の所定位置に装着し、装着胴位置を確認後、
    マーキングされた装着胴位置情報を、印刷機内の湿し水
    にて洗浄し、刷版の表面から除去することを特徴とする
    刷版装着方法。
  2. 【請求項2】刷版の画線部の色が青系であり、マーキン
    グ用の水性インキの色が赤系または黒系である請求項
    記載の刷版装着方法。
  3. 【請求項3】 水性インキの粘度が0.9〜20cps
    る請求項1または2記載の刷版装着方法。
  4. 【請求項4】 刷版の画線部の色が青系であり、マーキ
    ング用水性インキの色が赤系または黒系である請求項1
    ないし3いずれか記載の刷版装着方法
  5. 【請求項5】 水性染料が食用色素である請求項1ない
    し4いずれか記載の刷版装着方法。
  6. 【請求項6】 水性定着剤が、ポリビニルピロリドン、
    ポリビニルアルコール、セルロース類または糖類から選
    ばれる1種または2種以上である請求項1ないし5いず
    れか記載の刷版装着方法。
  7. 【請求項7】 水性インキが、水、水性溶剤、防黴剤、
    水性染料、およびポリビニルピロリドン、ポリビニルア
    ルコール、セルロース類または糖類から選ばれる1種ま
    たは2種以上の水性定着剤からなる請求項1ないし6い
    ずれか記載の刷版装着方法。
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