JP3314123B2 - 金属蒸気放電灯用発光管 - Google Patents

金属蒸気放電灯用発光管

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JP3314123B2 JP06381095A JP6381095A JP3314123B2 JP 3314123 B2 JP3314123 B2 JP 3314123B2 JP 06381095 A JP06381095 A JP 06381095A JP 6381095 A JP6381095 A JP 6381095A JP 3314123 B2 JP3314123 B2 JP 3314123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透光性Al2 3 や透
光性YAGなどからなる透光性セラミック管の端部をA
2 3 −Mo系焼結体からなる閉塞体により封止した
金属蒸気放電灯用発光管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、道路、トンネル、講堂などの屋内
外の照明や店舗などの一般照明、さらにはOHP用や液
晶プロジェクター用バックランプとして高圧金属蒸気放
電灯が使用されている。
【0003】このような金属蒸気放電灯は、図3に示す
ような有底円筒体11の内部に発光材料として金属ハロ
ゲン化物を封入した発光管1を配置したものであった。
また、上記発光管1の詳細な構造としては、図1に示す
ように透光性Al2 3 からなる透光性セラミック管2
の内部に発光材料である金属ハロゲン化物として例えば
DyI3 −InI−TlI−LiIを封入するととも
に、上記透光性セラミック管2の両端部に導電性材料か
らなる閉塞体3をガラス4でフリットして封止したもの
があった。また、上記閉塞体3の一方端には電極ピン5
を埋設し、他方端にはリードピン6を内部で前記電極ピ
ン5と接触しないように埋設してあり、上記リードピン
6に電圧を印加することにより電極ピン5間で放電さ
せ、上記透光性セラミック管2の内部に封入したDyI
3 −InI−TlI−LiIをガス化して発光させるよ
うになっていた。
【0004】また、このような金属蒸気放電灯10では
金属ハロゲン化物ガスが発光する時、発光管1内の温度
が900〜1000℃程度まで達することから、透光性
セラミック管2と閉塞体3との熱膨張差に伴いガス化し
た金属ハロゲン化物がリークすることを防止するため
に、閉塞体3を透光性セラミック管2の熱膨張係数と近
似したAl2 3 −W系焼結体により形成したものがあ
った(特公昭63−64859号公報、特開昭61−2
20266号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記閉塞体
3では、Al2 3 −W系焼結体を構成するAl2 3
とWとの熱膨張差が大きいために、900〜1000℃
程度の高温度に加熱されるとAl2 3 粒子とWとの界
面に隙間が生じ、そこに金属ハロゲン化物が浸透、拡散
して電気抵抗値が高くなってしまうといった問題があっ
た。その為、閉塞体3の発熱量が増加し、金属蒸気放電
灯10の発光色が変化してしまうといった課題があっ
た。
【0006】しかも、閉塞体3の電気抵抗値が極端に高
くなると異常発熱となり閉塞体3を構成するAl2 3
−W系焼結体にクラックを生じ、発光管1内に封入した
金属ハロゲン化物がリークし、金属蒸気放電灯10の寿
命が低下するといった課題もあった。
【0007】また、上記Al2 3 −W系焼結体を構成
するAl2 3 粒子には、MgO、CaO、SiO2
どが焼結助剤として添加されているのであるが、これら
の焼結助剤の添加量が多いと、金属ハロゲン化物と反応
して閉塞体3を浸食させる恐れもあった。特に、上記閉
塞体3では、Al2 3 とWとの熱膨張差により金属ハ
ロゲン化物が閉塞体3の内部に進入し易く、内部で浸食
が起こるとリークを生じる恐れがあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では上記
問題に鑑み、透光性Al2 3 や透光性YAGなどから
なる透光性セラミック管の端部を封止する閉塞体を、A
2 3 の含有量が70〜95重量%で、Moの含有率
が5〜30重量%の範囲にある焼結体よりなり、かつ該
焼結体中のAl2 3 粒子の平均結晶粒子径が1〜20
μmであるAl2 3 −Mo系焼結体により形成して金
属蒸気放電灯用発光管を構成したものである。
【0009】即ち、本発明に係る閉塞体は、Al2 3
の熱膨張係数により近似したMoを添加したAl2 3
−Mo系焼結体により形成してあるため、発光管内が9
00〜1000℃もの高温度に発熱したとしても、Al
2 3 粒子とMoとの界面に大きな間隙を生じることが
ない。その為、閉塞体内への金属ハロゲン化物の進入を
防止することができ、閉塞体の電気抵抗値が変化するこ
とを防ぐことができる。しかも、Al2 3 −Mo系焼
結体を構成するMoはWに比べ融点が低いために、焼結
時にAl2 3 の周囲を覆い焼結体を緻密化することが
でき、金属ハロゲン化物の進入を大幅に防止することが
できる。
【0010】また、このような閉塞体は、発光管内に封
入する金属ハロゲン化物がリークすることを防止するた
めに、透光性Al2 3 や透光性YAGなどからなる透
光性セラミック管の熱膨張係数と同等、あるいは近似さ
せる必要があるとともに、発光管内で放電を起こすため
に、所定の電気抵抗値を有することが必要であり、Al
2 3 −Mo系焼結体を構成するAl2 3 の含有量を
焼結体全体に対し70〜95重量%とし、かつMoの含
有量を焼結体全体に対し5〜30重量%としてある。
【0011】即ち、Al2 3 の含有量が焼結体全体に
対し70重量%未満で、かつMoの含有量が焼結体全体
に対し30重量%以上であると、閉塞体の電気抵抗値が
小さくなり所望の電気抵抗値が得られなくなる恐れがあ
るとともに、透光性Al2 3 や透光性YAGからなる
透光性セラミック管の熱膨張係数に近似させることがで
きず、接合部にクラックを生じて金属ハロゲン化物がリ
ークする恐れがあるためであり、逆に、Al2 3 の含
有量が焼結体全体に対し95重量%より多く、かつMo
の含有量が焼結体全体に対し5重量%未満であると、閉
塞体の体積固有抵抗値が大きくなりすぎるためにやはり
所望の電気抵抗値が得られなくなるためである。
【0012】また、上記Al2 3 −Mo系焼結体から
なる閉塞体により所定の電気抵抗値が得られるように設
定するとともに、金属ハロゲン化物のリークを防止する
ためには、焼結体中のAl2 3 粒子の平均結晶粒子径
も重要な要件となる。
【0013】即ち、Al2 3 粒子の平均結晶粒子径が
1μmより小さいと、焼結性が悪くなり焼結体を緻密化
することができず、その結果、金属ハロゲン化物のリー
クを生じてしまうからであり、逆に、Al2 3 粒子の
平均結晶粒子径が20μmより大きくなるとAl2 3
粒子とMoとの界面に隙間を生じるために、やはり緻密
化することができず、金属ハロゲン化物のリークを生じ
てしまうとともに、所望の電気抵抗値が得られなくなる
からである。
【0014】また、所望の電気抵抗値を得るためには、
Al2 3 粒子の周囲がMoで被覆されていることが重
要となるのであるが、その為には、2次原料のAl2
3 顆粒の顆粒粒度を30〜450μm、好ましくは15
0〜450μmの範囲とすることが重要である。
【0015】これは、Al2 3 顆粒の顆粒粒度が30
μmより小さいと、Al2 3 顆粒を被覆するMoの膜
厚が薄肉となりすぎたり、Al2 3 顆粒の周囲をMo
で被覆できなくなり、所定の電気抵抗値が得られなくな
るとともに、焼成時に大きな収縮を伴ってリークの原因
となる恐れがある。逆に、Al2 3 顆粒の顆粒粒度が
450μmより大きくなると、Al2 3 顆粒を被覆す
るMoの膜厚が厚くなりすぎたり、Al2 3 顆粒自体
が大きすぎるためにAl2 3 顆粒の周囲をMoにより
被覆することが難しくなり、やはり所定の電気抵抗値が
得られなくなるとともに、焼結時にはAl2 3 顆粒間
に大きな隙間を生じてしまうためにリークの原因となる
恐れがあるためである。
【0016】また、2次原料のAl2 3 顆粒に添加す
るMo粉末の粉末粒径も重要な要件となる。つまり、M
o粉末の粉末粒径が10μmより大きくなると、Mo同
士の緻密化が難しくなるために金属ハロゲン化物のリー
クの原因となる恐れがあるためである。その為、Mo粉
末の粉末粒径としては10μm以下のものを使用するこ
とが良く、特に最適な範囲としては0.3〜1.2μm
のものが良い。
【0017】さらに、本件発明者らは、金属ハロゲン化
物による閉塞体の腐蝕を防止するために、Al2 3
粒に添加するのに必要かつ最適な焼結助剤の含有量につ
いて鋭意研究を繰り返した結果、0.5重量%以下、好
ましくは0.2重量%以下の範囲で添加すれば、金属ハ
ロゲン化物ガスによる浸食を大幅に防止できることを突
き止めた。
【0018】即ち、Al2 3 顆粒には、SiO2 やM
gO、CaOなど周期律表2a族元素の酸化物が焼結助
剤として添加されているのであるが、これらの焼結助剤
は金属ハロゲン化物と反応し易いため、0.5重量%よ
り多く含まれていると閉塞体の浸食の度合いが激しく、
短期間で金属ハロゲン化物のリークを生じるためであ
る。なお、SiO2 および周期律表2a族元素の酸化物
の含有量が合計で0.005重量%より少なくなるとA
2 3 顆粒を製作することが難しくなるため、下限は
0.005重量%としてある。
【0019】一方、このような閉塞体は次のようにして
製造することができる。
【0020】まず、出発原料として純度99.9%以
上、平均粒径0.8μm程度、BET比表面積5m2
g程度のAl2 3 粉末と、純度99%以上、平均粒径
1.2μm程度、BET比表面積6m2 /g程度のMg
CO3 粉末とを溶媒とともに回転ミルに投入し、高純度
アルミナボールにて混合したあと、バインダーを添加し
てさらに混合し、スプレードライヤーにより乾燥造粒し
て顆粒粒度が30〜450μm程度で、かつ比表面積が
3〜15m2 /gの範囲にあるAl2 3 顆粒を得る。
ここで、Al2 3 顆粒の比表面積を3〜15m2 /g
としたのは、比表面積が3m2 /gより小さくなると、
Al2 3 顆粒同士の焼結性が悪くなるとともに、Mo
との結合性も悪くなるために焼結体を緻密化できなくな
るためで、逆に、Al2 3 顆粒の比表面積が15m2
/gより大きくなると焼成前のバインダーの脱脂が充分
に行えず、その結果焼成時に焼結体にクラックを生じて
しまうからである。
【0021】次に、得られたAl2 3 顆粒に、粉末粒
径が10μm以下のMo粉末を添加混合し、金型内に充
填して一軸加圧成形法により上下に一つの孔を有する円
柱体をした成形体を形成したあと、上記成形体の各孔に
電極ピンとリードピンをそれぞれ挿入する。しかるの
ち、真空または不活性ガス雰囲気中で脱脂し、さらに上
記雰囲気中にて1700〜1900℃の焼成温度にて焼
成することにより本発明に係る閉塞体を得ることができ
る。
【0022】このように、本発明では上述のようなAl
2 3 −Mo系焼結体により閉塞体を形成してあるた
め、高温度に加熱されたとしても閉塞体内にクラック等
の大きな隙間を生じることがない。しかも、閉塞体の熱
膨張係数を7.9×10-6〜8.6×10-6/℃と、透
光性Al2 3 (8.2×10-6/℃程度)や透光性Y
AG(8.5×10-6/℃程度)などからなる透光性セ
ラミック管の熱膨張係数と近似させることができる。そ
の為、発光管内の温度が900〜1000℃もの高温度
に達したとしても閉塞体の内部および透光性セラミック
管と閉塞体との接合部にクラックを生じ、金属ハロゲン
化物をリークさせることがなく、また、金属ハロゲン化
物により閉塞体が浸食を受けることもない。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0024】図1は本発明に係る金属蒸気放電灯用発光
管1を示す縦断面図であり、透光性Al2 3 からなる
円筒状をした透光性セラミック管2の内部に発光材料と
してDyI3 −InI−TlI−LiIの金属ハロゲン
化物を封入してあり、上記透光性セラミック管2の両端
部には、径が若干小さい円柱体をしたAl2 3 −Mo
系焼結体からなる閉塞体3をガラス4でフリットして封
止してある。また、上記閉塞体3の一方端には電極ピン
5を、他方端にはリードピン6を内部で双方のピン5,
6が接触しないように同一直線上に埋設してあり、上記
リードピン6に電圧を印加することにより電極ピン5間
で放電を起こし、上記透光性セラミック管2の内部に封
入したDyI3 −InI−TlI−LiIをガス化して
発光させるようにしてある。
【0025】なお、閉塞体3に埋設するリードピン6
は、図2に示すように電極ピン5に対して垂直方向に配
置したものであっても良く、どのような向きに埋設して
あっても構わない。また、上記実施例では透光性Al2
3 からなる透光性セラミック管2を使用したが、透光
性YAGからなる透光性セラミック管2であっても良
く、さらには熱膨張係数が7.9×10-6〜8.6×1
-6/℃の範囲にある透光性セラミック管2であれば良
い。
【0026】また、上記閉塞体3を製造するには、ま
ず、純度99.9%、平均粒子径0.8μm、BET比
表面積5m2 /gのAl2 3 粉末500gと、純度9
9.0%、平均粒子径1.2μm、BET比表面積6m
2 /gのMgCO3 粉末10.5gとを溶媒とともに回
転ミルに投入し、高純度アルミナボールにて24時間混
合する。そのあとバインダーを添加してさらに1時間程
度混合し、325メッシュを通ったものをスプレードラ
イヤーで乾燥してAl2 3 顆粒を得た。そして、この
Al2 3 顆粒にMo粉末を重量比で97:3の割合で
混合し、一軸加圧成形法により両端にそれぞれ一つの孔
を有する円柱状の成形体を形成し、該成形体に電極ピン
5とリードピン6をそれぞれ挿入したのち、上記成形体
を窒素雰囲気中で脱脂し、しかるのち窒素雰囲気中にて
1850℃程度の焼成温度で焼成することにより閉塞体
3を得た。
【0027】(実験例1)次に、Al2 3 とMoの混
合比および焼結体中のAl2 3 粒子の平均結晶粒子径
をそれぞれ変えたAl2 3 −Mo系焼結体からなる閉
塞体3を上記実施例と同様の方法により試作し、その特
性(リードピン6と電極ピン5との間の電気抵抗値およ
び40〜1000℃の熱膨張係数)を測定するととも
に、各閉塞体3によりHeガスを封入した透光性Al2
3 からなる透光性セラミック管2(40〜1000℃
の熱膨張係数:8.2×10-6/℃)の両端部をガラス
4により閉塞した金属蒸気放電灯用発光管1を試作し、
該発光管1を1000℃に加熱して封止後のガラス4の
クラック発生状況およびHeのリーク量を測定した。ま
た、比較例としてAl2 3 −W系焼結体からなる閉塞
体も試作し同様に実験を行った。なお、リードピン6お
よび電極ピン5はタングステン(W)により形成してあ
り、リードピン6と電極ピン5との距離は5mmとし
た。
【0028】また、リードピン6および電極ピン5との
間の電気抵抗値の測定については4端子法により測定
し、Heのリーク量についてはヘリウムディテクターに
より測定を行った。
【0029】この実験に当たっては電極ピン5間で良好
な放電を起こすためにリードピン6と電極ピン5との間
の電気抵抗値が1〜45mΩの範囲にあり、封止後のガ
ラスのクラックの発生がなく、かつHeのリーク量が1
×10-10 (Torrl/s)以下のものを優れたもの
とした。
【0030】各試料の特性および結果は表1に示す通り
である。
【0031】
【表1】
【0032】表1より判るように、まず、試料No.2
5〜28のAl2 3 −W系焼結体からなる閉塞体3で
は、封止後のガラス4にクラックの発生がないもので
も、Heのリーク量が10-9(Torrl/s)台と1
×10-10 (Torrl/s)以下とすることができな
かった。
【0033】また、試料No.1,7,13では、Al
2 3 の含有量が95重量%以上で、Moの含有量が5
重量%未満であるために、電気抵抗値が非常に大きくな
り、リードピン6と電極ピン5との間の電気抵抗値を1
〜45mΩの範囲に設定することができず、その結果、
電極ピン5間で放電させることができなかった。一方、
試料No.6,12,18では、Al2 3 の含有量が
70重量%未満で、Moの含有量が30重量%より多い
ため、封止後のガラス4にクラックの発生が見られた。
しかも、Heのリーク量も7×10-9(Torrl/
s)以上であった。
【0034】また、試料No.19〜24では焼結体中
のAl2 3 粒子の平均結晶粒子径が1μm未満または
20μmより大きいため、Heリーク量が10-9(To
rrl/s)台と1×10-10 (Torrl/s)以下
とすることができなかった。これに対し、本発明に係る
試料No.2〜5,8〜11、14〜17のものでは、
Al2 3 の含有量が70〜95重量%で、かつMoの
含有量が5〜30重量%であり、また、焼結体中のAl
2 3 粒子の平均結晶粒子径が1〜20μmの範囲にあ
るため、リードピン6と電極ピン5との間の電気抵抗値
を1〜45mΩの範囲に設定することができ、また、封
止後のガラス4にクラックを生じることもなかった。し
かも、Heのリーク量は1×10-10 (Torrl/
s)以下とすることができ、全ての条件を満足すること
ができた。
【0035】(実験例2)次に、試料9のAl2 3
Mo系焼結体のうち、Al2 3 顆粒に焼結助剤として
含有するMgO、CaO、SiO2 の含有量をそれぞれ
変化させた試料を用意し、これらの試料を3000時間
DyI3 −InI−TlI−LiIガスに曝した時の浸
食深さについて測定した。なお、ここで、基準を300
0時間としたのは、金属蒸気放電灯用発光管1に要求さ
れる寿命が3000時間以上とされているからである。
【0036】また、本実験では、3000時間後の浸食
深さが10μm未満のものを優れたものとした。
【0037】それぞれの結果は表2に示す通りである。
【0038】
【表2】
【0039】表により判るように、試料EおよびFで
は、焼結助剤であるMgO、CaO、SiO2 の含有量
の合計が0.5重量%より多いため、3000時間後の
浸食深さが10μm以上となった。
【0040】これに対し、本発明に係る試料A〜Dのも
のではMgO、CaO、SiO2 の含有量の合計が0.
5重量%以下であるため、3000時間後の浸食深さを
10μm未満とすることができ、最も含有量の多い試料
Dでも3000時間後の浸食深さは5μmと浸食を大幅
に低減することができた。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明では透光性Al2
3 や透光性YAGなどからなる透光性セラミック管の
端部を閉塞体により封止してなる金属蒸気放電灯用発光
管であって、上記閉塞体はAl2 3 の含有量が70〜
95重量%で、Moの含有率が5〜30重量%の範囲に
ある焼結体よりなり、かつ該焼結体中のAl2 3 粒子
の平均結晶粒子径が1〜20μmであるAl2 3 −M
o系焼結体により形成したことにより、閉塞体を所定の
電気抵抗値に設定することができ、また、発光管が90
0〜1000℃の高温度に達することに伴う透光性セラ
ミック管と閉塞体との熱膨張差を無くし、接合部でのク
ラックを防止することができるため、発光管内に封入す
る金属ハロゲン化物のリークを防止することができると
ともに、上記閉塞体はAl2 3 −Mo系焼結体により
形成してあるため、高温度に加熱されることに伴う閉塞
体自体のクラック等の隙間から金属ハロゲン化物がリー
クすることも防止することができる。その上、上記Al
2 3 顆粒に含有する周期律表2a族元素の酸化物およ
びSiO2 などの焼結助剤の含有量の合計をある一定値
以下の範囲で含有させるようにしてあるため、これらが
金属ハロゲン化物と反応して浸食を受けることもない。
その為、長寿命の金属蒸気放電灯用発光管を形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属蒸気放電灯用発光管を示す縦
断面図である。
【図2】本発明に係る他の金属蒸気放電灯用発光管を示
す縦断面図である。
【図3】一般的な金属蒸気放電灯を示す側面図である。
【符号の説明】
1 金属蒸気放電灯用発光管 2 透光性セラミック管 3 閉塞体 4 ガラス 5 電極ピン 6 リードピン 10金属蒸気放電灯 11有底円筒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 勝美 滋賀県蒲生郡蒲生町川合10番地の1 京 セラ株式会社滋賀工場内 審査官 向後 晋一 (56)参考文献 特開 平7−21990(JP,A) 特開 昭57−151148(JP,A) 特開 昭48−97384(JP,A) 特開 昭52−71695(JP,A) 特開 昭61−198541(JP,A) 特開 昭56−79847(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 H01J 61/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性Al23 又は透光性YAGからなる
    透光性セラミック管の端部閉塞体により封止した金
    蒸気放電灯用発光管であって、上記閉塞体はAl2 3
    を70〜95重量%Mo5〜30重量%の範囲で含
    有するとともに、Al 2 3 粒子の周囲がMoで被覆され
    焼結体からなり、上記Al23粒子の平均結晶粒子径
    が1〜20μmであることを特徴とする金属蒸気放電灯
    用発光管。
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