JP3313316B2 - 鋳造方法 - Google Patents
鋳造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多段ポンプのよう
な大型で複雑な形状を有する鋳物を製造するのに使用し
て最適な鋳造方法に関する。
な大型で複雑な形状を有する鋳物を製造するのに使用し
て最適な鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、多段の高圧ポンプを示すもの
で、これは、外胴の内側に多段のポンプ室10aと各段
間を連絡する流路10b,10c,12a,12bが形
成された内胴10が収容され、さらにその内側にシャフ
ト14と一体になった羽根車16が収容されて構成され
ている。内胴10は大型で複雑な形状を有するもので、
鋳物で作成され、中に羽根車16を収容するために、分
割した半割り形状の鋳物をそれぞれ鋳造してからこれを
互いに接合することによって製造されていた。
で、これは、外胴の内側に多段のポンプ室10aと各段
間を連絡する流路10b,10c,12a,12bが形
成された内胴10が収容され、さらにその内側にシャフ
ト14と一体になった羽根車16が収容されて構成され
ている。内胴10は大型で複雑な形状を有するもので、
鋳物で作成され、中に羽根車16を収容するために、分
割した半割り形状の鋳物をそれぞれ鋳造してからこれを
互いに接合することによって製造されていた。
【0003】鋳造は、製品形状を有する分割した木型を
製作し、これらの各々の木型を基に、中子、上型及び下
型を鋳型材料で製作し、これらを組合せて鋳型を形成
し、これに金属溶湯を注湯するようにしていた。
製作し、これらの各々の木型を基に、中子、上型及び下
型を鋳型材料で製作し、これらを組合せて鋳型を形成
し、これに金属溶湯を注湯するようにしていた。
【0004】また、焼失模型を使用したインベストメン
ト鋳造法の採用も考えられる。これは、例えば原型をワ
ックスで作り、これを繰り返しスラリー中に漬けてスラ
リーを付着させてから固め、中のワックスを溶かして除
去して鋳型を形成するものである。
ト鋳造法の採用も考えられる。これは、例えば原型をワ
ックスで作り、これを繰り返しスラリー中に漬けてスラ
リーを付着させてから固め、中のワックスを溶かして除
去して鋳型を形成するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
通常の木型による鋳型の作成の場合は、 (1)多くの木型を作製する必要があり、しかもこれら
の木型の作製は非常に手間がかかる。 (2)上型と下型に中子を組み込む際に砂の崩れによる
組立て誤差が発生して鋳物の精度が悪くなってしまう。 (3)鋳物には見切り面があり、ぐいちや型の浮きによ
る寸法精度の低下が生じてしまう。 (4)複雑な形状の製品は鋳肌の手入れが困難である。 (5)大型品は肉厚の変動が多くて鋳造欠陥が発生しや
すい。 (6)意図した部位の高強度、高品質の要求に応えるこ
とが難しい。といった問題があった。
通常の木型による鋳型の作成の場合は、 (1)多くの木型を作製する必要があり、しかもこれら
の木型の作製は非常に手間がかかる。 (2)上型と下型に中子を組み込む際に砂の崩れによる
組立て誤差が発生して鋳物の精度が悪くなってしまう。 (3)鋳物には見切り面があり、ぐいちや型の浮きによ
る寸法精度の低下が生じてしまう。 (4)複雑な形状の製品は鋳肌の手入れが困難である。 (5)大型品は肉厚の変動が多くて鋳造欠陥が発生しや
すい。 (6)意図した部位の高強度、高品質の要求に応えるこ
とが難しい。といった問題があった。
【0006】また、焼失模型を使用したインベストメン
ト鋳造法においては、原型をワックスで作り、繰り返し
スラリー中に漬けて鋳型を付着させる必要があり、大型
鋳物の製造には一般に適していない。従って、この方法
で図5に示すような内胴10を製造するのはかなり困難
である。
ト鋳造法においては、原型をワックスで作り、繰り返し
スラリー中に漬けて鋳型を付着させる必要があり、大型
鋳物の製造には一般に適していない。従って、この方法
で図5に示すような内胴10を製造するのはかなり困難
である。
【0007】本発明は上記に鑑み、大型で複雑な形状の
鋳物を、少ない工数で且つ高品質で鋳造できるようにし
た鋳造方法を提供することを目的とする。
鋳物を、少ない工数で且つ高品質で鋳造できるようにし
た鋳造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、内部に空間を有する鋳物を鋳造する方法において、
製造すべき鋳物の内部又は外部の表面の一部を構成する
薄肉鋳物を迅速造形法で作成する工程と、該薄肉鋳物に
鋳型材料を付着させる工程と、該薄肉鋳物を組合せ鋳型
の所定位置に配置する工程とを有することを特徴とする
鋳造方法である。
は、内部に空間を有する鋳物を鋳造する方法において、
製造すべき鋳物の内部又は外部の表面の一部を構成する
薄肉鋳物を迅速造形法で作成する工程と、該薄肉鋳物に
鋳型材料を付着させる工程と、該薄肉鋳物を組合せ鋳型
の所定位置に配置する工程とを有することを特徴とする
鋳造方法である。
【0009】迅速造形法を用いることにより、複雑な形
状の中子でも、簡単にかつ寸法精度良く作成することが
できるので、これを鋳型要素として例えば、従来の木型
を用いて作成した鋳型と組み合わせ、大型でかつ細部形
状が複雑な鋳造品用の鋳型を作成することができる。鋳
型材料は、例えば、鋳物砂やこれをスラリー化したもの
が用いられる。なお、薄肉鋳物に鋳型材料を付着させる
工程は、薄肉鋳物を組合せ鋳型の所定位置に配置する前
でも後でもよい。
状の中子でも、簡単にかつ寸法精度良く作成することが
できるので、これを鋳型要素として例えば、従来の木型
を用いて作成した鋳型と組み合わせ、大型でかつ細部形
状が複雑な鋳造品用の鋳型を作成することができる。鋳
型材料は、例えば、鋳物砂やこれをスラリー化したもの
が用いられる。なお、薄肉鋳物に鋳型材料を付着させる
工程は、薄肉鋳物を組合せ鋳型の所定位置に配置する前
でも後でもよい。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記薄肉鋳物を
減圧鋳造法を用いて鋳造することを特徴とする請求項1
に記載の鋳造方法である。これにより、複雑な形状でか
つ薄肉の鋳物であっても、鋳型の内部の細部にまで溶湯
を行き渡らせて、精度の高い、かつ表面性状の良い臼肉
鋳物を作成することができる。
減圧鋳造法を用いて鋳造することを特徴とする請求項1
に記載の鋳造方法である。これにより、複雑な形状でか
つ薄肉の鋳物であっても、鋳型の内部の細部にまで溶湯
を行き渡らせて、精度の高い、かつ表面性状の良い臼肉
鋳物を作成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図5に示す高圧ポンプの内
胴10を作成するために、該内胴10を中心軸線を含む
平面で切断した半割体を鋳造するのに適用した本発明の
実施の形態を図面を参照して説明する。
胴10を作成するために、該内胴10を中心軸線を含む
平面で切断した半割体を鋳造するのに適用した本発明の
実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】先ず、ポンプの内胴10の半割体を鋳造す
るための鋳型Mの各部分を形成する。これらの各鋳型要
素は、各部分の形状に合わせて種々の製造方法を選択し
て作成し、これらを最終的に組み立てて、図1に示すよ
うに、鋳型Mとする。ここでは、特殊の形状ではない全
体の枠組を形成する部分(第1の鋳型要素)50,5
2,54を従来の木型を用いて作成し、それ以外の特殊
の形状の部分あるいは表面性状が特に良好であることを
要求される箇所の部分(第2の鋳型要素)22,24,
26,28を、薄肉鋳物を用いたコア鋳型として作成し
て、これを一体化している。
るための鋳型Mの各部分を形成する。これらの各鋳型要
素は、各部分の形状に合わせて種々の製造方法を選択し
て作成し、これらを最終的に組み立てて、図1に示すよ
うに、鋳型Mとする。ここでは、特殊の形状ではない全
体の枠組を形成する部分(第1の鋳型要素)50,5
2,54を従来の木型を用いて作成し、それ以外の特殊
の形状の部分あるいは表面性状が特に良好であることを
要求される箇所の部分(第2の鋳型要素)22,24,
26,28を、薄肉鋳物を用いたコア鋳型として作成し
て、これを一体化している。
【0013】図2(a)及び(b)は、図5において羽
根車14を収納するポンプ室10a、このポンプ室10
aの外側の渦巻室10b、渦巻室10bと次段の吸込口
を連絡する連絡流路10cとそれぞれ同形状の中空部2
2a,22b,22cとを有する薄肉鋳物22を示して
いる。なお、同図(a)は図1において用いられている
上側部分22uを示し、同図(b)は下側部分22lを
示している。これらは、図5において第2段から第5段
のポンプを構成する部分の第2の鋳型要素である。
根車14を収納するポンプ室10a、このポンプ室10
aの外側の渦巻室10b、渦巻室10bと次段の吸込口
を連絡する連絡流路10cとそれぞれ同形状の中空部2
2a,22b,22cとを有する薄肉鋳物22を示して
いる。なお、同図(a)は図1において用いられている
上側部分22uを示し、同図(b)は下側部分22lを
示している。これらは、図5において第2段から第5段
のポンプを構成する部分の第2の鋳型要素である。
【0014】図2(c)及び(d)に示す薄型鋳物24
は、羽根車を収納するポンプ室(中空部)10a及び渦
巻室10bとそれぞれ同形状の中空部24a,24bを
有している。先の場合と同様に、同図(c)は図1にお
いて用いられている上側部分24uを示し、同図(d)
は下側部分24lを示している。これらは、図5におい
て第1段及び第6から第10段のポンプを構成する部分
の第2の鋳型要素である。
は、羽根車を収納するポンプ室(中空部)10a及び渦
巻室10bとそれぞれ同形状の中空部24a,24bを
有している。先の場合と同様に、同図(c)は図1にお
いて用いられている上側部分24uを示し、同図(d)
は下側部分24lを示している。これらは、図5におい
て第1段及び第6から第10段のポンプを構成する部分
の第2の鋳型要素である。
【0015】図3(a)は、内胴10の軸方向に沿って
該内胴10のほぼ全長に亘って延びる、第1段ポンプの
吐出口と第2段ポンプの吸込口を連絡する連絡流路(中
空部)12aを含む部分を鋳造するコア鋳型を作成する
ための薄肉鋳物26を示すもので、該連結流路12aと
同形状の中空部26aを有している。図3(b)は、内
胴10の軸方向に沿って該内胴10の全長のほぼ半分に
亘って延びる、第6段ポンプの吐出口と第7段ポンプの
吸込口を連絡する連絡流路(中空部)12bと同形状の
中空部28aを有する薄肉鋳物28を示している。
該内胴10のほぼ全長に亘って延びる、第1段ポンプの
吐出口と第2段ポンプの吸込口を連絡する連絡流路(中
空部)12aを含む部分を鋳造するコア鋳型を作成する
ための薄肉鋳物26を示すもので、該連結流路12aと
同形状の中空部26aを有している。図3(b)は、内
胴10の軸方向に沿って該内胴10の全長のほぼ半分に
亘って延びる、第6段ポンプの吐出口と第7段ポンプの
吸込口を連絡する連絡流路(中空部)12bと同形状の
中空部28aを有する薄肉鋳物28を示している。
【0016】各薄肉鋳物22,24,26,28は、通
常は鋳造すべき金属とほぼ同じ組成の金属によって、例
えば肉厚が6mm前後の薄肉に形成されている。これら
の各鋳造鋳物22,24,26,28は、例えば光造型
法を用いた迅速鋳型製造法によって作成した鋳型を用い
て、減圧鋳造法で製作されている。
常は鋳造すべき金属とほぼ同じ組成の金属によって、例
えば肉厚が6mm前後の薄肉に形成されている。これら
の各鋳造鋳物22,24,26,28は、例えば光造型
法を用いた迅速鋳型製造法によって作成した鋳型を用い
て、減圧鋳造法で製作されている。
【0017】図4は迅速鋳型製造法による鋳型作成の一
例を示すもので、この例では、例えば平均粒子径が30
〜40μm程度であるジルコンサンド等の鋳型材料をコ
アとし、このコアの表面に熱可塑性樹脂をコーテイング
した原料粒子34を用いる。まず、この粒子34を、選
択レーザ焼結装置30のチャンバ32内に例えば1mm
の厚さhで一層分充填する。そして、レーザ発生装置等
のレーザ光源36からのレーザ光をミラー38を介して
原料粒子34に照射し、原料粒子34の熱可塑性樹脂を
選択的に溶融させ、硬化(焼結)させる。これによっ
て、一層分の薄片40が形成される。この工程を繰り返
し行って、この薄片40を順次積層することによって、
コンピュータに事前に入力された3次元形状の薄肉のキ
ャビティを有する鋳型を製作する。
例を示すもので、この例では、例えば平均粒子径が30
〜40μm程度であるジルコンサンド等の鋳型材料をコ
アとし、このコアの表面に熱可塑性樹脂をコーテイング
した原料粒子34を用いる。まず、この粒子34を、選
択レーザ焼結装置30のチャンバ32内に例えば1mm
の厚さhで一層分充填する。そして、レーザ発生装置等
のレーザ光源36からのレーザ光をミラー38を介して
原料粒子34に照射し、原料粒子34の熱可塑性樹脂を
選択的に溶融させ、硬化(焼結)させる。これによっ
て、一層分の薄片40が形成される。この工程を繰り返
し行って、この薄片40を順次積層することによって、
コンピュータに事前に入力された3次元形状の薄肉のキ
ャビティを有する鋳型を製作する。
【0018】次に、このようにして形成された鋳型を減
圧容器内にセットし、キャビティ内の空気を排除した
後、鋳型を溶融金属中に押し込んで、鋳型のキャビティ
内に溶融金属を導入する。このキャビティ内に導入され
た溶融金属が凝固した後、減圧を止めて減圧容器から鋳
型を取り出し、さらに鋳型から薄型鋳物を取り出す。
圧容器内にセットし、キャビティ内の空気を排除した
後、鋳型を溶融金属中に押し込んで、鋳型のキャビティ
内に溶融金属を導入する。このキャビティ内に導入され
た溶融金属が凝固した後、減圧を止めて減圧容器から鋳
型を取り出し、さらに鋳型から薄型鋳物を取り出す。
【0019】このように、迅速鋳型製造法で製作した鋳
型を用いて減圧鋳造法で薄肉鋳物22,24,26,2
8を鋳造することにより、複雑な形状のキャビティを有
する薄肉鋳物22,24,26,28を容易に作成する
ことができ、しかも表面欠陥の無い健全で高品質の薄肉
鋳物を得ることができる。なお、比較的単純な形状の薄
肉体は上記のような方法ではなく、薄板を曲げて溶接す
る等のより簡単な方法で作成しても良いことは言うまで
もない。
型を用いて減圧鋳造法で薄肉鋳物22,24,26,2
8を鋳造することにより、複雑な形状のキャビティを有
する薄肉鋳物22,24,26,28を容易に作成する
ことができ、しかも表面欠陥の無い健全で高品質の薄肉
鋳物を得ることができる。なお、比較的単純な形状の薄
肉体は上記のような方法ではなく、薄板を曲げて溶接す
る等のより簡単な方法で作成しても良いことは言うまで
もない。
【0020】次に、上記の方法で作成した薄肉鋳物のキ
ャビティの中に鋳物砂などの鋳型材料を充填して第2の
鋳型要素を形成する。そして、この第2の鋳型要素と、
予め従来の木型を用いる方法で作成した第1の鋳型要素
とを、図1に示すように一体に組み合わせる。この実施
の形態では、第1の鋳型要素は、上鋳型50、下鋳型5
2、及び2つの側部鋳型54から構成され、薄肉鋳物を
用いた第2の鋳型要素はこれらの中に配置される。
ャビティの中に鋳物砂などの鋳型材料を充填して第2の
鋳型要素を形成する。そして、この第2の鋳型要素と、
予め従来の木型を用いる方法で作成した第1の鋳型要素
とを、図1に示すように一体に組み合わせる。この実施
の形態では、第1の鋳型要素は、上鋳型50、下鋳型5
2、及び2つの側部鋳型54から構成され、薄肉鋳物を
用いた第2の鋳型要素はこれらの中に配置される。
【0021】この場合、第2の鋳型要素の図1において
下側部分にも鋳型材料を付着させておくと、下鋳型52
の上表面の形状を予め作成しなくて済む。すなわち、下
鋳型52の上表面を単なる平坦面としておき、第2の鋳
型要素22u,24u等を位置合わせしながら載せてい
けばよい。下鋳型52に第2の鋳型要素を組み付けた後
に、上鋳型50を被せるように載せ、さらに側部鋳型5
4で側面を覆うことにより鋳型Mを形成する。なお、第
2の鋳型要素の取り付けを安定化させるために、第2の
鋳型要素どうしを固着したり、キャビティ部分にスペー
サを置く等の措置を高じるのが好ましい。
下側部分にも鋳型材料を付着させておくと、下鋳型52
の上表面の形状を予め作成しなくて済む。すなわち、下
鋳型52の上表面を単なる平坦面としておき、第2の鋳
型要素22u,24u等を位置合わせしながら載せてい
けばよい。下鋳型52に第2の鋳型要素を組み付けた後
に、上鋳型50を被せるように載せ、さらに側部鋳型5
4で側面を覆うことにより鋳型Mを形成する。なお、第
2の鋳型要素の取り付けを安定化させるために、第2の
鋳型要素どうしを固着したり、キャビティ部分にスペー
サを置く等の措置を高じるのが好ましい。
【0022】この状態で、上鋳型50の2つの溶湯の注
入口60より、上鋳型50又は下鋳型52と各鋳型要素
22u,24u,28との間に形成されるキャビティ内
に、例えば13Crステンレス鋼の金属溶湯56を注湯
する。この例では、鋳造を迅速に行なうために、上鋳型
に2つの溶湯の注入口60と空気抜き穴62を形成して
いる。この金属溶湯56は、第2の鋳型要素の薄肉鋳物
の一部を溶融させてこれと一体に凝固する。所定の時間
の冷却の後、脱型を行って内胴10の半割体を得ること
ができる。
入口60より、上鋳型50又は下鋳型52と各鋳型要素
22u,24u,28との間に形成されるキャビティ内
に、例えば13Crステンレス鋼の金属溶湯56を注湯
する。この例では、鋳造を迅速に行なうために、上鋳型
に2つの溶湯の注入口60と空気抜き穴62を形成して
いる。この金属溶湯56は、第2の鋳型要素の薄肉鋳物
の一部を溶融させてこれと一体に凝固する。所定の時間
の冷却の後、脱型を行って内胴10の半割体を得ること
ができる。
【0023】この実施の形態においては、各薄型鋳物2
2,24,26,28で内胴10の流路を構成している
ので、流路の表面の手入れを薄肉鋳物の段階で簡単に行
うことができ、ケーシングに穴を開けて内部流路の手入
れを行なう必要が無くなって、作業工程が省ける。発明
者等のテストでは、機械加工代を従来の10mmから2
mmに減少させることができた。また、流路面の品質を
均一として、表面品質低下に起因する性能低下を防止す
ることができ、耐圧試験での信頼性が向上した。さら
に、耐エロージョン性能を向上させることもできた。
2,24,26,28で内胴10の流路を構成している
ので、流路の表面の手入れを薄肉鋳物の段階で簡単に行
うことができ、ケーシングに穴を開けて内部流路の手入
れを行なう必要が無くなって、作業工程が省ける。発明
者等のテストでは、機械加工代を従来の10mmから2
mmに減少させることができた。また、流路面の品質を
均一として、表面品質低下に起因する性能低下を防止す
ることができ、耐圧試験での信頼性が向上した。さら
に、耐エロージョン性能を向上させることもできた。
【0024】なお、上記の実施の形態では、薄肉鋳物の
内部のキャビティに鋳型材料を充填してから組合せ鋳型
に配置したが、薄肉鋳物を配置してから鋳型材料を充填
してもよい。
内部のキャビティに鋳型材料を充填してから組合せ鋳型
に配置したが、薄肉鋳物を配置してから鋳型材料を充填
してもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
迅速造形法を用いることにより、複雑な形状の中子を簡
単にかつ寸法精度良く作成することができるので、これ
を鋳型要素として用いることにより、大型でかつ細部形
状が複雑な鋳造品用の鋳型を作成することができる。従
って、多段のポンプの内胴のような大型で複雑な形状の
鋳物を、少ない工数で且つ高品質で鋳造することができ
る。
迅速造形法を用いることにより、複雑な形状の中子を簡
単にかつ寸法精度良く作成することができるので、これ
を鋳型要素として用いることにより、大型でかつ細部形
状が複雑な鋳造品用の鋳型を作成することができる。従
って、多段のポンプの内胴のような大型で複雑な形状の
鋳物を、少ない工数で且つ高品質で鋳造することができ
る。
【図1】この発明の実施の形態の工程において、組合せ
鋳型の構成を示す断面図である。
鋳型の構成を示す断面図である。
【図2】多段のポンプの各段を形成する鋳型要素を形成
する薄肉鋳物を示す断面図である。
する薄肉鋳物を示す断面図である。
【図3】ポンプの流路を形成する鋳型要素を形成する薄
肉鋳物を示す断面図である。
肉鋳物を示す断面図である。
【図4】薄型鋳物を迅速造形法を用いて作成する実施の
形態を示す図である。
形態を示す図である。
【図5】本発明が適用される鋳物(内胴)を備えた多段
ポンプを示す断面図である。
ポンプを示す断面図である。
10 内胴 10a,10b,10c 中空部 22,24,26,28 薄肉鋳物 30 選択レーザ焼結装置 32 原料粒子 50 上鋳型 52 下鋳型 56 金属溶湯 M 組合せ鋳型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 9/00 - 9/30 B22D 19/00,19/08
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に空間を有する鋳物を鋳造する方法
において、 製造すべき鋳物の内部又は外部の表面の一部を構成する
薄肉鋳物を迅速造形法を用いて作成する工程と、 該薄肉鋳物に鋳型材料を付着させる工程と、 該薄肉鋳物を組合せ鋳型の所定位置に配置する工程とを
有することを特徴とする鋳造方法。 - 【請求項2】 前記薄肉鋳物を減圧鋳造法を用いて鋳造
することを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33932897A JP3313316B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33932897A JP3313316B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11156486A JPH11156486A (ja) | 1999-06-15 |
JP3313316B2 true JP3313316B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=18326421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33932897A Expired - Fee Related JP3313316B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3313316B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104759591B (zh) * | 2015-05-04 | 2017-01-04 | 黄石新兴管业有限公司 | 一种压塑机本台的铸造工艺方法 |
CN105583362A (zh) * | 2016-02-19 | 2016-05-18 | 无锡市凯杰铸造有限公司 | 一种利用覆膜砂生产铸钢件的铸造方法 |
-
1997
- 1997-11-25 JP JP33932897A patent/JP3313316B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11156486A (ja) | 1999-06-15 |
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