JP3311927B2 - 光−磁気光学効果測定装置 - Google Patents
光−磁気光学効果測定装置Info
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- JP3311927B2 JP3311927B2 JP09688796A JP9688796A JP3311927B2 JP 3311927 B2 JP3311927 B2 JP 3311927B2 JP 09688796 A JP09688796 A JP 09688796A JP 9688796 A JP9688796 A JP 9688796A JP 3311927 B2 JP3311927 B2 JP 3311927B2
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- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/17—Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
- G01N21/21—Polarisation-affecting properties
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- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファラデ−効果お
よび/またはカ−効果の測定技術に関する。
よび/またはカ−効果の測定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】Jpn.J.Appl.Phys.Vo
l.32(1993)pp.989−995に、今日知
られている最も新しい光−磁気光学効果測定装置が紹介
されている。この装置では、光源からの光を分光器に入
射して必要な波長の光をとりだす。とりだされた光は第
1の偏光子によって直線偏光にされたあと試料に照射さ
れる。ここで試料には電磁石によって磁場が印加され
る。ファラデ−効果を測定する場合には試料を透過した
光を観察し、カ−効果を測定する場合には試料で反射し
た光を観察する。いづれの場合にも試料を透過ないし試
料で反射した光は、第2の偏光子を通過したあとにその
強度が検出される。上記の測定手法は、クロス−ニコル
法、ファラデ−セル法、回転検光子法、円偏光変調法の
場合に共通である。
l.32(1993)pp.989−995に、今日知
られている最も新しい光−磁気光学効果測定装置が紹介
されている。この装置では、光源からの光を分光器に入
射して必要な波長の光をとりだす。とりだされた光は第
1の偏光子によって直線偏光にされたあと試料に照射さ
れる。ここで試料には電磁石によって磁場が印加され
る。ファラデ−効果を測定する場合には試料を透過した
光を観察し、カ−効果を測定する場合には試料で反射し
た光を観察する。いづれの場合にも試料を透過ないし試
料で反射した光は、第2の偏光子を通過したあとにその
強度が検出される。上記の測定手法は、クロス−ニコル
法、ファラデ−セル法、回転検光子法、円偏光変調法の
場合に共通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年の光−磁気光学効
果を利用した超高密度記憶技術では、その記憶密度を向
上させるために、ますます短波長の光が利用される傾向
にあり、極短波長帯域での光−磁気光学効果の測定技術
の実現が望まれている。
果を利用した超高密度記憶技術では、その記憶密度を向
上させるために、ますます短波長の光が利用される傾向
にあり、極短波長帯域での光−磁気光学効果の測定技術
の実現が望まれている。
【0004】前記論文に記載の装置の場合においても、
短波長光での測定が可能となるように改良されており、
波長210nm前後までの測定を可能としている。しか
しながら、前記論文の装置でも、波長200nm以下で
の測定は不可能である。
短波長光での測定が可能となるように改良されており、
波長210nm前後までの測定を可能としている。しか
しながら、前記論文の装置でも、波長200nm以下で
の測定は不可能である。
【0005】その理由は、光源としてキセノンランプを
用いるためである。キセノンランプは200nm以下で
の光強度が著しく弱く、キセノンランプを利用するかぎ
り200nm以下での測定ができない。それならば、よ
り短波長側に発光波長帯域をもつ重水素ランプを利用す
ることが考えられる。しかるに重水素ランプを光源とす
る測定装置はいまだ実現されていない。
用いるためである。キセノンランプは200nm以下で
の光強度が著しく弱く、キセノンランプを利用するかぎ
り200nm以下での測定ができない。それならば、よ
り短波長側に発光波長帯域をもつ重水素ランプを利用す
ることが考えられる。しかるに重水素ランプを光源とす
る測定装置はいまだ実現されていない。
【0006】重水素ランプは200nm以下に発光波長
帯域を有するものの、その光強度が弱く、よほどうまく
工夫しないと必要なS/N比が確保できずに信頼できる
測定が実現されない。また200nm以下の光は大気中
又はレンズ等での減衰が著しく、これもまた測定を困難
とする。すなわち波長200nm以下での測定を可能と
するためには単に重水素ランプを用いればよいというも
のでなく、必要なS/N比を得ることができるためのブ
レ−クスル−を必要とする。本発明は、そのブレ−クス
ル−を実現し、はじめて重水素ランプで必要なS/N比
を確保することのできる装置を実現したものである。
帯域を有するものの、その光強度が弱く、よほどうまく
工夫しないと必要なS/N比が確保できずに信頼できる
測定が実現されない。また200nm以下の光は大気中
又はレンズ等での減衰が著しく、これもまた測定を困難
とする。すなわち波長200nm以下での測定を可能と
するためには単に重水素ランプを用いればよいというも
のでなく、必要なS/N比を得ることができるためのブ
レ−クスル−を必要とする。本発明は、そのブレ−クス
ル−を実現し、はじめて重水素ランプで必要なS/N比
を確保することのできる装置を実現したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる光−磁気
光学効果測定装置は、光源と、その光源からの光を分光
して必要な波長の光をとりだす分光器と、その分光器で
とりだされた光を偏光する第1の偏光子と、試料に磁場
を印加する手段と、その試料を透過ないしその試料で反
射した光を通す第2の偏光子と、その第2の偏光子を通
過した光の強度を検出する光検出器とを備えた従来の光
−磁気光学効果測定装置において、その光源は重水素ラ
ンプを含み、その分光器はレンズおよび/またはプリズ
ムを含まず、かつ、その光源からその光検出器に至る光
路が容器内に収容され、かつその容器内が酸素を含まな
い気体に置換されていることを特徴とする。さらに、
(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所定方向に回
転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子を反対方向
に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転した磁場を印
加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前記(3)に戻す
処理を繰返し実行するコンピュータ制御手段を備えて試
料が磁場に飽和したときの光−磁気光学効果を測定する
ことを特徴とする。
光学効果測定装置は、光源と、その光源からの光を分光
して必要な波長の光をとりだす分光器と、その分光器で
とりだされた光を偏光する第1の偏光子と、試料に磁場
を印加する手段と、その試料を透過ないしその試料で反
射した光を通す第2の偏光子と、その第2の偏光子を通
過した光の強度を検出する光検出器とを備えた従来の光
−磁気光学効果測定装置において、その光源は重水素ラ
ンプを含み、その分光器はレンズおよび/またはプリズ
ムを含まず、かつ、その光源からその光検出器に至る光
路が容器内に収容され、かつその容器内が酸素を含まな
い気体に置換されていることを特徴とする。さらに、
(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所定方向に回
転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子を反対方向
に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転した磁場を印
加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前記(3)に戻す
処理を繰返し実行するコンピュータ制御手段を備えて試
料が磁場に飽和したときの光−磁気光学効果を測定する
ことを特徴とする。
【0008】本装置の場合、分光器にプリズム、レンズ
等の短波長光を強く減衰させる光学素子が利用されてお
らず、短波長光をさほど減衰させずにとりだすことがで
きる。また光路が酸素を含まない気体の中に確保されて
おり、短波長光がさほど減衰しない。通常200nm以
下の短波長光は真空紫外光と称されるように真空中でな
いと伝搬しにくいと考えられていたところ、本発明者ら
は大気自体の存在を排除する必要はなく酸素さえ除去す
れば減衰することなく伝搬されることに気付いてこの装
置を実現した。この装置によると、装置を真空容器内に
収容する必要がなく、装置構成が著しく簡単化される。
さらに、(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所定
方向に回転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子を
反対方向に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転した
磁場を印加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前記
(3)に戻す処理を繰返し実行するコンピュータ制御手段
を備えているために、磁場の逆転回数を最小に押さえな
がら試料が磁場に飽和したときの光−磁気光学効果を迅
速に測定することができる。
等の短波長光を強く減衰させる光学素子が利用されてお
らず、短波長光をさほど減衰させずにとりだすことがで
きる。また光路が酸素を含まない気体の中に確保されて
おり、短波長光がさほど減衰しない。通常200nm以
下の短波長光は真空紫外光と称されるように真空中でな
いと伝搬しにくいと考えられていたところ、本発明者ら
は大気自体の存在を排除する必要はなく酸素さえ除去す
れば減衰することなく伝搬されることに気付いてこの装
置を実現した。この装置によると、装置を真空容器内に
収容する必要がなく、装置構成が著しく簡単化される。
さらに、(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所定
方向に回転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子を
反対方向に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転した
磁場を印加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前記
(3)に戻す処理を繰返し実行するコンピュータ制御手段
を備えているために、磁場の逆転回数を最小に押さえな
がら試料が磁場に飽和したときの光−磁気光学効果を迅
速に測定することができる。
【0009】
【好ましい手段】本発明に係わる装置では、試料に照射
される光を所定の周波数で変調する変調手段と、その光
検出器の検出値から、直流成分、変調周波数成分、その
2倍の周波数成分別の強度を得る手段を備えていること
が好ましい。この装置によると、円偏光変調法によっ
て、光−磁気光学効果回転角(旋光角ともいう)と楕円
率の同時測定が可能となる。
される光を所定の周波数で変調する変調手段と、その光
検出器の検出値から、直流成分、変調周波数成分、その
2倍の周波数成分別の強度を得る手段を備えていること
が好ましい。この装置によると、円偏光変調法によっ
て、光−磁気光学効果回転角(旋光角ともいう)と楕円
率の同時測定が可能となる。
【0010】また、光源に、重水素ランプの発光波長帯
域よりも長波長側に発光波長帯域を有する第2のランプ
が付加されており、前記分光器が入射するランプを選択
可能となっていることが好ましい。この装置によると、
短波長帯域から長波長帯域までの広い帯域にわたる測定
が1つの装置で可能となる。
域よりも長波長側に発光波長帯域を有する第2のランプ
が付加されており、前記分光器が入射するランプを選択
可能となっていることが好ましい。この装置によると、
短波長帯域から長波長帯域までの広い帯域にわたる測定
が1つの装置で可能となる。
【0011】また、光の集光光学系がレンズを含まずに
反射鏡で構成されていることが好ましい。
反射鏡で構成されていることが好ましい。
【0012】この装置によると、短波長光の集光時に強
度が著しく減衰されることがなく、必要なS/N比を確
保しやすくなる。
度が著しく減衰されることがなく、必要なS/N比を確
保しやすくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の一つの実施の形態を
図を参照しつつ説明する。図1はこの形態に係わる光−
磁気光学効果測定装置の全体レイアウトを平面視した図
である。図中102は重水素ランプであり、200nm
以下の短波長光を含む光を放射する。放射された短波長
光は凹面反射鏡104で反射集光されて分光器120の
第1入射スリット121に入射される。凹面反射鏡10
4は石英(これに代えてSiCとしてもよい)の表面を
研磨し、研磨面にPt(これに代えてAuとしてもよ
い)をコ−トし、さらにこのうえにAl−MgF2 をコ
−トして製作されており、ランプ強度の低い160nm
において最もよく反射する特性とされている。160n
mにおける反射率は84〜86%である。なお後記の各
反射鏡および凹面反射鏡にも同様の表面処理がほどこさ
れており、短波長光を高効率で反射する。重水素ランプ
102と凹面反射鏡104と第1入射スリット121の
全体は容器106内に収容されており、その容器106
内は1気圧の窒素に置換されている。重水素ランプ10
2から第1入射スリット121までの光路は酸素を含ま
ない雰囲気中に確保されており、重水素ランプ102か
ら発生する200nm以下の短波長光があまり減衰する
ことなく分光器120に入射される。微量の窒素が容器
106内に常時おくりこまれているために、容器106
は高い気密性を必要としない。容器106内は減圧する
必要がないために簡単な構造のカバ−で足りる。
図を参照しつつ説明する。図1はこの形態に係わる光−
磁気光学効果測定装置の全体レイアウトを平面視した図
である。図中102は重水素ランプであり、200nm
以下の短波長光を含む光を放射する。放射された短波長
光は凹面反射鏡104で反射集光されて分光器120の
第1入射スリット121に入射される。凹面反射鏡10
4は石英(これに代えてSiCとしてもよい)の表面を
研磨し、研磨面にPt(これに代えてAuとしてもよ
い)をコ−トし、さらにこのうえにAl−MgF2 をコ
−トして製作されており、ランプ強度の低い160nm
において最もよく反射する特性とされている。160n
mにおける反射率は84〜86%である。なお後記の各
反射鏡および凹面反射鏡にも同様の表面処理がほどこさ
れており、短波長光を高効率で反射する。重水素ランプ
102と凹面反射鏡104と第1入射スリット121の
全体は容器106内に収容されており、その容器106
内は1気圧の窒素に置換されている。重水素ランプ10
2から第1入射スリット121までの光路は酸素を含ま
ない雰囲気中に確保されており、重水素ランプ102か
ら発生する200nm以下の短波長光があまり減衰する
ことなく分光器120に入射される。微量の窒素が容器
106内に常時おくりこまれているために、容器106
は高い気密性を必要としない。容器106内は減圧する
必要がないために簡単な構造のカバ−で足りる。
【0014】図中108はキセノンランプであり、重水
素ランプよりも長波長側に発光波長帯域を有している。
キセノンランプ108と重水素ランプ102の発光波長
帯域はオ−パ−ラップし、波長300nm以下では重水
素ランプ102が用いられ、波長300nm以上ではキ
セノンランプ108が用いられる。波長300nm以上
の光は酸素で減衰しにくいために、キセノンランプ10
8は大気中で用いられる。キセノンランプ108からの
光は、凹面反射鏡110と反射鏡112によって集光、
反射されて分光器120の第2入射スリット122に入
射される。
素ランプよりも長波長側に発光波長帯域を有している。
キセノンランプ108と重水素ランプ102の発光波長
帯域はオ−パ−ラップし、波長300nm以下では重水
素ランプ102が用いられ、波長300nm以上ではキ
セノンランプ108が用いられる。波長300nm以上
の光は酸素で減衰しにくいために、キセノンランプ10
8は大気中で用いられる。キセノンランプ108からの
光は、凹面反射鏡110と反射鏡112によって集光、
反射されて分光器120の第2入射スリット122に入
射される。
【0015】分光器120は、第1入射スリット121
と第2入射スリット122の内側近傍に切換ミラ−12
3を備えており、いづれか一方の入射スリットからの光
を凹面反射鏡126に導く。なお図中(m)の記号は、
ステップモ−タ(m)によって可動な素子を示し、例え
ば切換ミラ−123はステップモ−タ123mによって
切換えられる。各ステップモ−タは、コンピュ−タ19
2で制御される。なお切換ミラ−123はハンドル12
3aによって手動でも切換可能となっている(図2参
照)。
と第2入射スリット122の内側近傍に切換ミラ−12
3を備えており、いづれか一方の入射スリットからの光
を凹面反射鏡126に導く。なお図中(m)の記号は、
ステップモ−タ(m)によって可動な素子を示し、例え
ば切換ミラ−123はステップモ−タ123mによって
切換えられる。各ステップモ−タは、コンピュ−タ19
2で制御される。なお切換ミラ−123はハンドル12
3aによって手動でも切換可能となっている(図2参
照)。
【0016】図2に良く示されているように、分光器1
20は全体がケ−ス142に収容され、内部が1気圧の
窒素に置換されている。第1入射スリット121、第2
入射スリット122のいづれかから入射された光は、切
換ミラ−123で反射されたあと、凹面反射鏡126で
反射されて回析格子130、132、134のうちのい
づれかに入射される。3枚の回折格子130、132、
134は回転台128のうえに平面視で三角形をなすよ
うにおかれ、回転台128は図中矢印に示すように回転
していづれか1枚の回折格子を選択的に使用することが
できるようになっている。図2は回折格子134が使用
位置に置かれている状態を示す。回転台128は、ステ
ップモ−タ128mとウォ−ムギヤ129で回転され
る。回折格子130は最も格子間距離が短く、波長40
0nm以下の分光に用いられる。回折格子134は最も
格子間距離が長く、波長800nm以上の分光に用いら
れる。回折格子132は中間の格子間距離を有し、波長
400nm〜800nmの分光に用いられる。ステップ
モ−タ128mは使用する回折格子を選択する他、選択
された回折格子の反射角度を微調整して凹面反射鏡13
6に向けて反射される光の波長を切換えるようにも用い
られる。いづれか一つの回折格子の角度調製によって選
ばれた波長の光は凹面反射鏡136と反射鏡138で反
射されて出射スリット140に集光される。このように
して分光器120からは測定に必要な波長の光がとりだ
される。
20は全体がケ−ス142に収容され、内部が1気圧の
窒素に置換されている。第1入射スリット121、第2
入射スリット122のいづれかから入射された光は、切
換ミラ−123で反射されたあと、凹面反射鏡126で
反射されて回析格子130、132、134のうちのい
づれかに入射される。3枚の回折格子130、132、
134は回転台128のうえに平面視で三角形をなすよ
うにおかれ、回転台128は図中矢印に示すように回転
していづれか1枚の回折格子を選択的に使用することが
できるようになっている。図2は回折格子134が使用
位置に置かれている状態を示す。回転台128は、ステ
ップモ−タ128mとウォ−ムギヤ129で回転され
る。回折格子130は最も格子間距離が短く、波長40
0nm以下の分光に用いられる。回折格子134は最も
格子間距離が長く、波長800nm以上の分光に用いら
れる。回折格子132は中間の格子間距離を有し、波長
400nm〜800nmの分光に用いられる。ステップ
モ−タ128mは使用する回折格子を選択する他、選択
された回折格子の反射角度を微調整して凹面反射鏡13
6に向けて反射される光の波長を切換えるようにも用い
られる。いづれか一つの回折格子の角度調製によって選
ばれた波長の光は凹面反射鏡136と反射鏡138で反
射されて出射スリット140に集光される。このように
して分光器120からは測定に必要な波長の光がとりだ
される。
【0017】出射スリット140の直後には、回折格子
から同一角度に反射される光のうち、高次の次数を持つ
回折光を除去するためのフィルタ144が設置されてい
る。フィルタ144は図2(B)によく示されているよ
うに、軸144xを中心に回転する円板に6個の貫通孔
が設けられ、うち5個の貫通孔に特定波長をカットする
フィルタ板が組込まれている。各フィルタ板のカットす
る波長帯域特性は相互に異っており、使用する波長にあ
わせて使用するフィルタ板が切換えられる。貫通孔14
4aにはフィルタ板が組込まれておらず、光は素通りす
る。貫通孔144aないしフィルタ板144b〜144
fはフィルタ用モ−タ144mとその回転軸145によ
って、切換えられる。
から同一角度に反射される光のうち、高次の次数を持つ
回折光を除去するためのフィルタ144が設置されてい
る。フィルタ144は図2(B)によく示されているよ
うに、軸144xを中心に回転する円板に6個の貫通孔
が設けられ、うち5個の貫通孔に特定波長をカットする
フィルタ板が組込まれている。各フィルタ板のカットす
る波長帯域特性は相互に異っており、使用する波長にあ
わせて使用するフィルタ板が切換えられる。貫通孔14
4aにはフィルタ板が組込まれておらず、光は素通りす
る。貫通孔144aないしフィルタ板144b〜144
fはフィルタ用モ−タ144mとその回転軸145によ
って、切換えられる。
【0018】分光器120と高次の回折光をカットする
フィルタ144で選ばれた特定波長の光は、図1に示さ
れているように、凹面反射鏡146と、反射鏡148で
集光、反射されて試料176に向けられる。凹面反射鏡
146は光を試料176の表面に集光する。反射鏡14
8は、水平軸と垂直軸のまわりに回転可能となってお
り、試料176からの反射光が後記の凹面反射鏡158
に入射されるように角度が調整される。このために反射
鏡148には水平モ−タ148m1と垂直モ−タ148
m2がとりつけられている。
フィルタ144で選ばれた特定波長の光は、図1に示さ
れているように、凹面反射鏡146と、反射鏡148で
集光、反射されて試料176に向けられる。凹面反射鏡
146は光を試料176の表面に集光する。反射鏡14
8は、水平軸と垂直軸のまわりに回転可能となってお
り、試料176からの反射光が後記の凹面反射鏡158
に入射されるように角度が調整される。このために反射
鏡148には水平モ−タ148m1と垂直モ−タ148
m2がとりつけられている。
【0019】図1中の参照番号150は第1の偏光子を
示し、図3に示すように、通過した光を直線偏光された
状態とする。直線偏光波は光弾性変調器152を通過す
る。光弾性変調器152は、この場合、50KHzの周
波数で振動するピエゾ素子を内蔵しており、その振動方
向は直線偏光波に対して反時計方向に45°傾けられて
いる。
示し、図3に示すように、通過した光を直線偏光された
状態とする。直線偏光波は光弾性変調器152を通過す
る。光弾性変調器152は、この場合、50KHzの周
波数で振動するピエゾ素子を内蔵しており、その振動方
向は直線偏光波に対して反時計方向に45°傾けられて
いる。
【0020】図3に示すように、直線偏光波は、それか
ら時計方向に45°傾いた面内の波と(図中白抜きで表
示される)と、反時計方向に45°傾いた波(図中黒い
波で表示される)との合成であると考えられ、光弾性変
調器152は、振動方向の波(黒色の波)の位相をか
え、それに直角方向の波(白抜きの波)の位相をかえな
い。ここで位相の変化は振動数(50KHz)に等しい
周波数で遅れたり進んだりする。すなわち光弾性変調器
152を通った光は円偏光に変調され、その変調周波数
はこの場合50KHzとなる。
ら時計方向に45°傾いた面内の波と(図中白抜きで表
示される)と、反時計方向に45°傾いた波(図中黒い
波で表示される)との合成であると考えられ、光弾性変
調器152は、振動方向の波(黒色の波)の位相をか
え、それに直角方向の波(白抜きの波)の位相をかえな
い。ここで位相の変化は振動数(50KHz)に等しい
周波数で遅れたり進んだりする。すなわち光弾性変調器
152を通った光は円偏光に変調され、その変調周波数
はこの場合50KHzとなる。
【0021】さて、分光器120とフィルタ144で波
長が選ばれ、第1偏光子150と光弾性変調器152で
50KHzの周波数で円偏光された光は、絞り154を
通過したあとに試料176に入射される。
長が選ばれ、第1偏光子150と光弾性変調器152で
50KHzの周波数で円偏光された光は、絞り154を
通過したあとに試料176に入射される。
【0022】試料176は試料ホルダ174に収容され
ており、試料ホルダ174には短波長光を吸収しない材
質(溶融石英)で形成された光透過窓が設けられてい
る。試料ホルダ174には、液体窒素を断熱膨張させて
試料を冷却する冷却装置と、試料を加熱するヒ−タが組
込まれており、試料温度を80〜600°kの範囲で可
変としている。また試料ホルダ174の内部は不活性ガ
スで満され、試料の加熱時に試料が酸化することを防止
する。また試料ホルダ174は孔あきの電磁石172の
なかにセットされて、試料176に20KOeまでの磁
場を印加することが可能となっている。試料176と電
磁石172の全体は容器170内に収容され、その容器
170内も1気圧の窒素で置換されて酸素が存在しな
い。この形態の装置の場合、ファラデ−効果とカ−効果
のいづれかが測定可能となっており、ファラデ−効果を
測定する場合には、検出装置が試料176を通過した光
を測定する位置にセットされる(図1中ではその状態が
添字aで示される)。検出装置は第2の偏光子156と
凹面反射鏡158と光電子増幅管162とゲルマニウム
ダイオ−ド160で構成され、ファラデ−効果を測定す
る場合にはケ−ス178内に収容されて配置されてい
る。ケ−ス178内も1気圧の窒素に置換されて酸素が
存在しない。第2偏光子156はステップモ−タ156
mで面内で回転可能となっており、後述のように、校正
時に回転されたあとでゼロ角度に調製される。光電子増
幅管162は短波長の検出に用いられ、ゲルマニウムダ
イオ−ド160は長波長の検出に用いられる。凹面反射
鏡158はステップモ−タ158mで回転されて、測定
光を光電子増幅管162とゲルマニウムダイオ−ド16
0のいづれか一方に集光する。
ており、試料ホルダ174には短波長光を吸収しない材
質(溶融石英)で形成された光透過窓が設けられてい
る。試料ホルダ174には、液体窒素を断熱膨張させて
試料を冷却する冷却装置と、試料を加熱するヒ−タが組
込まれており、試料温度を80〜600°kの範囲で可
変としている。また試料ホルダ174の内部は不活性ガ
スで満され、試料の加熱時に試料が酸化することを防止
する。また試料ホルダ174は孔あきの電磁石172の
なかにセットされて、試料176に20KOeまでの磁
場を印加することが可能となっている。試料176と電
磁石172の全体は容器170内に収容され、その容器
170内も1気圧の窒素で置換されて酸素が存在しな
い。この形態の装置の場合、ファラデ−効果とカ−効果
のいづれかが測定可能となっており、ファラデ−効果を
測定する場合には、検出装置が試料176を通過した光
を測定する位置にセットされる(図1中ではその状態が
添字aで示される)。検出装置は第2の偏光子156と
凹面反射鏡158と光電子増幅管162とゲルマニウム
ダイオ−ド160で構成され、ファラデ−効果を測定す
る場合にはケ−ス178内に収容されて配置されてい
る。ケ−ス178内も1気圧の窒素に置換されて酸素が
存在しない。第2偏光子156はステップモ−タ156
mで面内で回転可能となっており、後述のように、校正
時に回転されたあとでゼロ角度に調製される。光電子増
幅管162は短波長の検出に用いられ、ゲルマニウムダ
イオ−ド160は長波長の検出に用いられる。凹面反射
鏡158はステップモ−タ158mで回転されて、測定
光を光電子増幅管162とゲルマニウムダイオ−ド16
0のいづれか一方に集光する。
【0023】カ−効果を測定する場合には、前述の検出
装置156、158、160、162が、試料176か
らの反射光を測定できる位置に置かれる。この場合、入
射光と反射光のための光学系の全体が1つのケ−ス16
6内に収容され、容器166内に酸素の存在しない状態
で測定がおこなわれる。このために容器166内には窒
素が吹き込まれ続ける。
装置156、158、160、162が、試料176か
らの反射光を測定できる位置に置かれる。この場合、入
射光と反射光のための光学系の全体が1つのケ−ス16
6内に収容され、容器166内に酸素の存在しない状態
で測定がおこなわれる。このために容器166内には窒
素が吹き込まれ続ける。
【0024】前述した各種モ−タや光弾性変調器等はコ
ンピュ−タ192で制御される。また測定デ−タの処理
もコンピュ−タ192でおこなわれる。図1中182と
180はそれぞれ光電子増幅管162とゲルマニウムダ
イオ−ド160のためのアンプである。また図中183
は、凹面反射鏡158と連動して切換えられるスイッチ
であり、凹面反射鏡158が測定光をゲルマニウムダイ
オ−ド160に集光している間はゲルマニウムダイオ−
ド160用のアンプ180の信号をコンピュ−タ192
に入力し、光電子増幅管162に集光している間は光電
子増幅管用のアンプ182の信号をコンピュ−タ192
に入力する。
ンピュ−タ192で制御される。また測定デ−タの処理
もコンピュ−タ192でおこなわれる。図1中182と
180はそれぞれ光電子増幅管162とゲルマニウムダ
イオ−ド160のためのアンプである。また図中183
は、凹面反射鏡158と連動して切換えられるスイッチ
であり、凹面反射鏡158が測定光をゲルマニウムダイ
オ−ド160に集光している間はゲルマニウムダイオ−
ド160用のアンプ180の信号をコンピュ−タ192
に入力し、光電子増幅管162に集光している間は光電
子増幅管用のアンプ182の信号をコンピュ−タ192
に入力する。
【0025】図中188は検出された光強度のうちの直
流成分を検出する直流成分電圧計、186は変調周波数
(この場合50KHz)の成分の強度を検出する第1ロ
ックインアンプ、184はその2倍の周波数(100K
Hz)の成分を検出する第2ロックインアンプである。
それぞれの出力値はコンピュ−タ192に入力され、コ
ンピュ−タ192によって処理された結果が表示装置1
94に表示される。
流成分を検出する直流成分電圧計、186は変調周波数
(この場合50KHz)の成分の強度を検出する第1ロ
ックインアンプ、184はその2倍の周波数(100K
Hz)の成分を検出する第2ロックインアンプである。
それぞれの出力値はコンピュ−タ192に入力され、コ
ンピュ−タ192によって処理された結果が表示装置1
94に表示される。
【0026】なお光電子増幅管162の使用中は、直流
成分電圧計188で検出される直流成分に応じて光電子
増幅管162に印加される電圧がフィ−ドバック制御さ
れて、直流成分電圧計188の検出値がほぼ一定レベル
となるように光電子増幅管162のゲインがフィ−ドバ
ック制御される。
成分電圧計188で検出される直流成分に応じて光電子
増幅管162に印加される電圧がフィ−ドバック制御さ
れて、直流成分電圧計188の検出値がほぼ一定レベル
となるように光電子増幅管162のゲインがフィ−ドバ
ック制御される。
【0027】図3に示されているように、本装置でカ−
効果を測定する場合、入射光と試料法線のなす角は3度
以下であり、かつ反射光も同じである。この角度が3度
以下であると、カ−効果の測定精度が良好に保たれる。
また第2偏光子156は、図3に示すように、光弾性変
調器152で変調された偏波をとおし、変調されない偏
波を通さない角度(ゼロ角度)を基準に用いられる。
効果を測定する場合、入射光と試料法線のなす角は3度
以下であり、かつ反射光も同じである。この角度が3度
以下であると、カ−効果の測定精度が良好に保たれる。
また第2偏光子156は、図3に示すように、光弾性変
調器152で変調された偏波をとおし、変調されない偏
波を通さない角度(ゼロ角度)を基準に用いられる。
【0028】図4は、コンピュ−タ192を中心とする
電気的システム構成を示し、コンピュ−タ192が分光
器コントロ−ラ401を介して切換ミラ−123と回折
格子の種類(130、132、134のいづれか)と角
度を調整する。同様にフィルタコントロ−ラ402を介
して使用する貫通孔144aないしフィルタ板144b
〜fのいづれかを選択する。また集光系コントロ−ラ4
03によって反射鏡148の水平モ−タ148m1と垂
直モ−タ148m2を制御して試料176に光を照射す
る。また検出系コントロ−ラ404が第2偏光子(検光
子)156の角度と、凹面反射鏡158の角度を切換え
る。さらに試料ホルダ174の近傍にホ−ル素子が配置
されており、試料に印加される磁場の大きさと方向がコ
ンピュ−タ192に入力される。またコンピュ−タ19
2は試料ホルダ174に組込まれているヒ−タないし冷
却装置をコントロ−ルし、試料176の温度をオペレ−
タのセットした値を中心としてフィ−ドバック制御す
る。
電気的システム構成を示し、コンピュ−タ192が分光
器コントロ−ラ401を介して切換ミラ−123と回折
格子の種類(130、132、134のいづれか)と角
度を調整する。同様にフィルタコントロ−ラ402を介
して使用する貫通孔144aないしフィルタ板144b
〜fのいづれかを選択する。また集光系コントロ−ラ4
03によって反射鏡148の水平モ−タ148m1と垂
直モ−タ148m2を制御して試料176に光を照射す
る。また検出系コントロ−ラ404が第2偏光子(検光
子)156の角度と、凹面反射鏡158の角度を切換え
る。さらに試料ホルダ174の近傍にホ−ル素子が配置
されており、試料に印加される磁場の大きさと方向がコ
ンピュ−タ192に入力される。またコンピュ−タ19
2は試料ホルダ174に組込まれているヒ−タないし冷
却装置をコントロ−ルし、試料176の温度をオペレ−
タのセットした値を中心としてフィ−ドバック制御す
る。
【0029】またコンピュ−タ192はスイッチコント
ロ−ラ407を介してスイッチ183を切りかえ、アン
プ180、182のうちのいづれか一方の信号を直流成
分電圧計188と第1ロックインアンプ184と第2ロ
ックインアンプ186に入力する。また直流成分電圧計
188の出力は電圧コントロ−ラ410に入力され、こ
の入力値に応じて調整された高電圧が光電子増幅管16
2に印加されて、直流成分電圧計188で検出される光
強度レベルがほぼ一定となるようにフィ−ドバック制御
される。またコンピュ−タ192は磁場コントロ−ラ4
09を介して電磁石172に加える電流を調整し、さら
に変調コントロ−ラ408を介して光弾性変調器152
をコントロ−ルする。
ロ−ラ407を介してスイッチ183を切りかえ、アン
プ180、182のうちのいづれか一方の信号を直流成
分電圧計188と第1ロックインアンプ184と第2ロ
ックインアンプ186に入力する。また直流成分電圧計
188の出力は電圧コントロ−ラ410に入力され、こ
の入力値に応じて調整された高電圧が光電子増幅管16
2に印加されて、直流成分電圧計188で検出される光
強度レベルがほぼ一定となるようにフィ−ドバック制御
される。またコンピュ−タ192は磁場コントロ−ラ4
09を介して電磁石172に加える電流を調整し、さら
に変調コントロ−ラ408を介して光弾性変調器152
をコントロ−ルする。
【0030】図5は、試料に光を照射する部分に集点を
あてた図であり、矢印が光の光路を示し、破線がモ−タ
とこのモ−タで動く光学系の関係を示し、細い実線が電
気信号線を示し、太い実線がコントロ−ルバスを示す。
あてた図であり、矢印が光の光路を示し、破線がモ−タ
とこのモ−タで動く光学系の関係を示し、細い実線が電
気信号線を示し、太い実線がコントロ−ルバスを示す。
【0031】図6は光学系に集点をあてた図であり、ラ
ンプ102又は108からの光が光電子増幅管162又
はゲルマニウムダイオ−ド160のいづれかに入射する
までの経路を示している。
ンプ102又は108からの光が光電子増幅管162又
はゲルマニウムダイオ−ド160のいづれかに入射する
までの経路を示している。
【0032】次に図7以後を参照して測定の処理手順に
ついて説明する。図7は、測定する波長に応じて使用す
るランプを選択する手順を示し、測定しようとする波長
が300nm以下か以上かで使用するランプを選択す
る。具体的にはモ−タ123mで切換ミラ−123を切
換えて分光器120にとりこむ光源を切換える。波長3
00nm以下のときは重水素ランプ102を使用し(S
74又はS75)、波長300nm以上のときにはキセ
ノンランプ108を使用する(S72又はS73)。
ついて説明する。図7は、測定する波長に応じて使用す
るランプを選択する手順を示し、測定しようとする波長
が300nm以下か以上かで使用するランプを選択す
る。具体的にはモ−タ123mで切換ミラ−123を切
換えて分光器120にとりこむ光源を切換える。波長3
00nm以下のときは重水素ランプ102を使用し(S
74又はS75)、波長300nm以上のときにはキセ
ノンランプ108を使用する(S72又はS73)。
【0033】図8は回折格子130、132、134の
選択と角度調整のための処理手順を示し、波長400n
m以下で測定するときに回折格子130を使用し(S8
2)、波長400nm〜800nmで測定するときには
回折格子132を使用し(S84)、波長800nm以
上で測定するときには回折格子134を使用する。図中
S86は、さらに選択された回折格子の角度を微調整す
るステップを示し、これによって測定する波長が決めら
れる。
選択と角度調整のための処理手順を示し、波長400n
m以下で測定するときに回折格子130を使用し(S8
2)、波長400nm〜800nmで測定するときには
回折格子132を使用し(S84)、波長800nm以
上で測定するときには回折格子134を使用する。図中
S86は、さらに選択された回折格子の角度を微調整す
るステップを示し、これによって測定する波長が決めら
れる。
【0034】図9は、フィルタ−144の制御手順を示
し、測定波長が250nm以下のときには貫通孔144
aを使う。分光器120を波長250nm以下の光をと
りだす状態で使用する場合、同時にとりだす可能性のあ
る2次以上の回折光は波長125nm以下の光となると
ころ、波長125nm以下の光はたとえ重水素ランプを
使っていてもひどく強度が低いため、フィルタ−でカッ
トする必要がないためである。250nm〜400nm
の光で測定する場合には、波長250〜500nmの光
のみをとおすバントパスフィルタ−144bを使って高
次回折光をとりのぞく。波長400〜610nmの光で
測定する場合には波長320nm以下の光をカットする
フィルタ−144cを使うことで高次回折光をカットす
る。以下図9の条件別にフィルタ−144d〜144f
を使いわけることで高次回折光をカットする。
し、測定波長が250nm以下のときには貫通孔144
aを使う。分光器120を波長250nm以下の光をと
りだす状態で使用する場合、同時にとりだす可能性のあ
る2次以上の回折光は波長125nm以下の光となると
ころ、波長125nm以下の光はたとえ重水素ランプを
使っていてもひどく強度が低いため、フィルタ−でカッ
トする必要がないためである。250nm〜400nm
の光で測定する場合には、波長250〜500nmの光
のみをとおすバントパスフィルタ−144bを使って高
次回折光をとりのぞく。波長400〜610nmの光で
測定する場合には波長320nm以下の光をカットする
フィルタ−144cを使うことで高次回折光をカットす
る。以下図9の条件別にフィルタ−144d〜144f
を使いわけることで高次回折光をカットする。
【0035】図10は、検出装置側の切換手順を示し、
測定波長が830nm以下のとき光電子増幅管162を
使用する。このとき反射鏡158をモ−タ158mで切
換え、さらにスイッチ183を切換える。光電子増幅管
162を使用するときは、直流成分電圧計188の出力
をモニタ−し、低すぎれば(S107)光電子増幅管1
62に加える電圧を大きくしてゲインを上げ(S10
8)、大きすぎれば(S109)印加する電圧を小さく
してゲインを下げる(S110)。このときの電圧の増
大幅や減少幅を基準電圧からの差に比例させて迅速にフ
ィ−ドバック制御されるようにする。また電圧の増大処
理と減少処理との間にヒステリシス特性を付与し、フィ
−ドバック制御のオ−バ−シュ−トのくりかえしを防止
している。波長830nm以上で使用するときにはゲル
マニウムダイオ−ド160を使用し(S104、このと
きミラ−158とスイッチ183もきりかえる)、光電
子増幅管162に加える電圧をゼロとする(S10
5)。
測定波長が830nm以下のとき光電子増幅管162を
使用する。このとき反射鏡158をモ−タ158mで切
換え、さらにスイッチ183を切換える。光電子増幅管
162を使用するときは、直流成分電圧計188の出力
をモニタ−し、低すぎれば(S107)光電子増幅管1
62に加える電圧を大きくしてゲインを上げ(S10
8)、大きすぎれば(S109)印加する電圧を小さく
してゲインを下げる(S110)。このときの電圧の増
大幅や減少幅を基準電圧からの差に比例させて迅速にフ
ィ−ドバック制御されるようにする。また電圧の増大処
理と減少処理との間にヒステリシス特性を付与し、フィ
−ドバック制御のオ−バ−シュ−トのくりかえしを防止
している。波長830nm以上で使用するときにはゲル
マニウムダイオ−ド160を使用し(S104、このと
きミラ−158とスイッチ183もきりかえる)、光電
子増幅管162に加える電圧をゼロとする(S10
5)。
【0036】図11は、測定の準備段階の全体処理手順
を示し、S113〜S117の詳細は図7〜図10で説
明したとおりである。S118は、光弾性変調器152
に加える電圧を、測定に用いる波長にあわせて調整する
処理を示す。例えば測定波長を300nmと600nm
の場合を例として説明すると、それぞれの波をπ/2だ
け変調する場合、300nmをπ/2だけ変調するのに
比して600nmをπ/2だけ変調するには、より強く
変調してより大きな距離だけシフトする必要がある。ス
テップS118では測定波長にあわせて光弾性変調器に
加える電圧を調整し、短波長光には弱く変調する一方、
長波長光には強く変調することによって、変調によって
生じる位相差(ラジアン単位)が波長によらず一定とな
るようにする。本実施例では波長によらずπよりも若干
小さい位相差となるように調整する。この位相差は、旋
光角(正確には光−磁気効果回転角)と楕円率の同時測
定が精度よく実施される位相差である。
を示し、S113〜S117の詳細は図7〜図10で説
明したとおりである。S118は、光弾性変調器152
に加える電圧を、測定に用いる波長にあわせて調整する
処理を示す。例えば測定波長を300nmと600nm
の場合を例として説明すると、それぞれの波をπ/2だ
け変調する場合、300nmをπ/2だけ変調するのに
比して600nmをπ/2だけ変調するには、より強く
変調してより大きな距離だけシフトする必要がある。ス
テップS118では測定波長にあわせて光弾性変調器に
加える電圧を調整し、短波長光には弱く変調する一方、
長波長光には強く変調することによって、変調によって
生じる位相差(ラジアン単位)が波長によらず一定とな
るようにする。本実施例では波長によらずπよりも若干
小さい位相差となるように調整する。この位相差は、旋
光角(正確には光−磁気効果回転角)と楕円率の同時測
定が精度よく実施される位相差である。
【0037】図12と図13は、本装置のための校正処
理の様子を示す。この装置の場合、校正のための係数に
波長依存性がないことが確認されており、ユ−ザは適当
な波長を選択して校正することができる(S121)。
ただし測定光の波長と等しい波長で校正することがより
確実である。
理の様子を示す。この装置の場合、校正のための係数に
波長依存性がないことが確認されており、ユ−ザは適当
な波長を選択して校正することができる(S121)。
ただし測定光の波長と等しい波長で校正することがより
確実である。
【0038】校正処理時にはまず第2偏光子156(検
光子ともいう)を装置側のゼロ度からマイナス2度回転
させ(S122)、直流成分VDC、変調周波数成分
VF 、その2倍の周波数成分V2Fを検出する。以後、検
光子156を+1度づつ回転させつつ(S125)、同
様の処理をつづけ、この処理を+2度に達するまでつづ
ける(S124)。この結果計5回の測定がおこなわれ
る。コンピュ−タ192は、図13に模式的に示される
ように、検光子156の角度X(−2、−1、0、+
1、+2)とV2F/VDC(すなわち2倍の周波数成分を
直流成分で除した値でありこれをYとする)との間に成
立する関係を分析する。この分析の処理内容を模式的に
示すと、X−Y軸のグラフに最小2乗法で回帰線をひ
き、この回帰線の傾きから校正係数Aを求め、Y=Oと
なるAの値からゼロ角度を求める。以上の処理はコンピ
ュ−タ192でおこなわれる(図12のステップS12
6)。以上の処理のあと検光子156をゼロ角度に回転
させ(S127)、測定をおこなう波長にセットし(S
128)、実際の測定に備える。図12における装置側
のゼロ度は、図3において黒色波をとおして白色波をと
おさないはずの設計上のゼロ度であり、ステップS12
6で求められるゼロ角度は実際に校正されたゼロ角度で
ある。図14は、ある波長のある磁場における測定手順
を示す。この場合アンプ等の安定時間の経過後、直流成
分VDC、変調周波数成分VF 、その2倍の周波数成分V
2F、および磁場を測定し(S141〜S144)、それ
ぞれの値をコンピュ−タ192に一旦記憶(S145〜
S147)し、その測定値から旋光角(θ;光−磁気光
学効果回転角)と楕円率(ε)を求める。算出式は図1
4のステップS148に示されている。ここで、J1、
J2はベッセル関数の1次と2次を示し、δは光弾性変
調器による位相遅れである。前述したように、δは測定
波長にかかわらず0.383×2πラジアン(これはπ
よりも若干小さい値である)に調整される。図15は、
旋光角(θ)のみを測定する場合の手順を示し、図16
は、楕円率(ε)のみと測定する場合の手順を示してい
る。
光子ともいう)を装置側のゼロ度からマイナス2度回転
させ(S122)、直流成分VDC、変調周波数成分
VF 、その2倍の周波数成分V2Fを検出する。以後、検
光子156を+1度づつ回転させつつ(S125)、同
様の処理をつづけ、この処理を+2度に達するまでつづ
ける(S124)。この結果計5回の測定がおこなわれ
る。コンピュ−タ192は、図13に模式的に示される
ように、検光子156の角度X(−2、−1、0、+
1、+2)とV2F/VDC(すなわち2倍の周波数成分を
直流成分で除した値でありこれをYとする)との間に成
立する関係を分析する。この分析の処理内容を模式的に
示すと、X−Y軸のグラフに最小2乗法で回帰線をひ
き、この回帰線の傾きから校正係数Aを求め、Y=Oと
なるAの値からゼロ角度を求める。以上の処理はコンピ
ュ−タ192でおこなわれる(図12のステップS12
6)。以上の処理のあと検光子156をゼロ角度に回転
させ(S127)、測定をおこなう波長にセットし(S
128)、実際の測定に備える。図12における装置側
のゼロ度は、図3において黒色波をとおして白色波をと
おさないはずの設計上のゼロ度であり、ステップS12
6で求められるゼロ角度は実際に校正されたゼロ角度で
ある。図14は、ある波長のある磁場における測定手順
を示す。この場合アンプ等の安定時間の経過後、直流成
分VDC、変調周波数成分VF 、その2倍の周波数成分V
2F、および磁場を測定し(S141〜S144)、それ
ぞれの値をコンピュ−タ192に一旦記憶(S145〜
S147)し、その測定値から旋光角(θ;光−磁気光
学効果回転角)と楕円率(ε)を求める。算出式は図1
4のステップS148に示されている。ここで、J1、
J2はベッセル関数の1次と2次を示し、δは光弾性変
調器による位相遅れである。前述したように、δは測定
波長にかかわらず0.383×2πラジアン(これはπ
よりも若干小さい値である)に調整される。図15は、
旋光角(θ)のみを測定する場合の手順を示し、図16
は、楕円率(ε)のみと測定する場合の手順を示してい
る。
【0039】図17は、磁場を「ゼロ→プラス最大値→
ゼロ→マイナス最大値→ゼロ」に変化させつつ測定する
ことで試料の磁場に対するヒステリシス特性を測定する
手順図を示す。磁場はあらかじめ測定回数に対して方向
と強度が定められており、前記した磁場の変化パタ−ン
が得られるようにする。測定開始時にまず図12、図1
3に示した校正処理をおこなう(S171)。次にあら
かじめ定められている順序に従って磁場を変えてゆく
(S173)。一順の測定が終了するとステップS17
2がノ−となり測定をおえる。このとき磁場をゼロとし
(S176)、光電子増幅管に加える電圧をゼロとする
(S177)。一順の測定の実行中は、磁場を変えつつ
(S173)、測定をつづける(S175)。
ゼロ→マイナス最大値→ゼロ」に変化させつつ測定する
ことで試料の磁場に対するヒステリシス特性を測定する
手順図を示す。磁場はあらかじめ測定回数に対して方向
と強度が定められており、前記した磁場の変化パタ−ン
が得られるようにする。測定開始時にまず図12、図1
3に示した校正処理をおこなう(S171)。次にあら
かじめ定められている順序に従って磁場を変えてゆく
(S173)。一順の測定が終了するとステップS17
2がノ−となり測定をおえる。このとき磁場をゼロとし
(S176)、光電子増幅管に加える電圧をゼロとする
(S177)。一順の測定の実行中は、磁場を変えつつ
(S173)、測定をつづける(S175)。
【0040】図18は、波長依存性を測定する処理手順
を示す。この測定では試料が磁場に対して飽和したとき
の光磁気効果を調べる。このために試料にプラスの最大
磁場とマイナスの最大磁場を加えて測定し、その測定値
の差から飽和特性を調べる。ステップS181では校正
処理をおこなう。ステップS182では測定開始時の波
長をセットする。そしてその状態でプラスの最大磁場を
印加する(S183)。波長をかえつつ一連の測定をつ
づけていき、最終波長での測定をおこるとステップS1
84がノ−となる。このとき測定をおえる(S190、
S191)。測定中は、プラスの最大磁場で測定したあ
と(S185)、磁場の方向を逆転し、次にマイナスの
最大磁場を印加して(S186)測定する(S18
7)。以上の処理後両者の差をとってこれを2でわるこ
とにより(S188)、飽和時の旋光角θと楕円率εが
算出される。これを波長をかえつつ全波長について実施
する(S189)。
を示す。この測定では試料が磁場に対して飽和したとき
の光磁気効果を調べる。このために試料にプラスの最大
磁場とマイナスの最大磁場を加えて測定し、その測定値
の差から飽和特性を調べる。ステップS181では校正
処理をおこなう。ステップS182では測定開始時の波
長をセットする。そしてその状態でプラスの最大磁場を
印加する(S183)。波長をかえつつ一連の測定をつ
づけていき、最終波長での測定をおこるとステップS1
84がノ−となる。このとき測定をおえる(S190、
S191)。測定中は、プラスの最大磁場で測定したあ
と(S185)、磁場の方向を逆転し、次にマイナスの
最大磁場を印加して(S186)測定する(S18
7)。以上の処理後両者の差をとってこれを2でわるこ
とにより(S188)、飽和時の旋光角θと楕円率εが
算出される。これを波長をかえつつ全波長について実施
する(S189)。
【0041】次の波長で測定するときは最初にマイナス
磁場を加えつつ測定し、次に磁場を逆転してプラス磁場
を加えて測定する(S185、S186、S187)。
このように波長ごとに、「+→−」、「−→+」によう
に交互に磁場を変えつつ測定してゆく。一連の測定を全
波長についておえることで、波長依存性が測定される。
磁場を加えつつ測定し、次に磁場を逆転してプラス磁場
を加えて測定する(S185、S186、S187)。
このように波長ごとに、「+→−」、「−→+」によう
に交互に磁場を変えつつ測定してゆく。一連の測定を全
波長についておえることで、波長依存性が測定される。
【0042】図19は改良された波長依存性の処理を示
す。この処理手順では、波長ごとに校正処理をするよう
になっている。このために検光子を+2度として測定し
(S194、S195)ついで検光子と0度として測定
する(S196、S197)。これにより図19(B)
に示すような校正直線が得られ、これからその波長での
校正係数が算出される。なお本例では光−磁気光学効果
の測定が検光子を+2度(S194とS195)(S1
99と200)とした状態でおこなわれる。すなわちゼ
ロ角度で測定するわけでない。しかしながらステップS
201で正磁場のときと負磁場のときとの差が求められ
るためにゼロ角度からの偏差による影響はうちけされ、
良好な測定がおこなわれる。
す。この処理手順では、波長ごとに校正処理をするよう
になっている。このために検光子を+2度として測定し
(S194、S195)ついで検光子と0度として測定
する(S196、S197)。これにより図19(B)
に示すような校正直線が得られ、これからその波長での
校正係数が算出される。なお本例では光−磁気光学効果
の測定が検光子を+2度(S194とS195)(S1
99と200)とした状態でおこなわれる。すなわちゼ
ロ角度で測定するわけでない。しかしながらステップS
201で正磁場のときと負磁場のときとの差が求められ
るためにゼロ角度からの偏差による影響はうちけされ、
良好な測定がおこなわれる。
【0043】図20は図19と同様の改良が施された別
例を示し、検光子を+2度と−2度のいづれかで用い
る。この改良例では、ある波長ではプラス磁場を印加し
て校正し(図20(B))、次の波長ではマイナス磁場
を印加して校正する(図20(C))。このようにする
と、校正のために必要な磁場の逆転の回数も最小におさ
えられ、測定時間が大幅に短かくなる。なお以上の実施
形態は本発明を円偏光変調波による測定装置に応用した
場合を示したが、クロス−ニコル法、ファラデ−セル
法、回転検光子法による測定装置に応用することもでき
る。
例を示し、検光子を+2度と−2度のいづれかで用い
る。この改良例では、ある波長ではプラス磁場を印加し
て校正し(図20(B))、次の波長ではマイナス磁場
を印加して校正する(図20(C))。このようにする
と、校正のために必要な磁場の逆転の回数も最小におさ
えられ、測定時間が大幅に短かくなる。なお以上の実施
形態は本発明を円偏光変調波による測定装置に応用した
場合を示したが、クロス−ニコル法、ファラデ−セル
法、回転検光子法による測定装置に応用することもでき
る。
【0044】
【発明の効果】本発明によると、光源として重水素ラン
プが使用され、光路が酸素を含まない気体内に確保さ
れ、さらに光学素子が短波長光を強く減衰させることが
ないために、波長200nm以下における光−磁気光学
効果を測定することが可能となり、今後重要となると予
想される超高密度記憶技術の進展に資するところが大き
い。また、(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所
定方向に回転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子
を反対方向に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転し
た磁場を印加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前
記(3)に戻す処理を繰返し実行するコンピュータ制御手
段を備えているために、磁場の逆転回数を最小に押さえ
ながら試料が磁場に飽和したときの光−磁気光学効果を
測定することができる。この結果、測定時間が大幅に短
くなる。
プが使用され、光路が酸素を含まない気体内に確保さ
れ、さらに光学素子が短波長光を強く減衰させることが
ないために、波長200nm以下における光−磁気光学
効果を測定することが可能となり、今後重要となると予
想される超高密度記憶技術の進展に資するところが大き
い。また、(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所
定方向に回転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子
を反対方向に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転し
た磁場を印加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前
記(3)に戻す処理を繰返し実行するコンピュータ制御手
段を備えているために、磁場の逆転回数を最小に押さえ
ながら試料が磁場に飽和したときの光−磁気光学効果を
測定することができる。この結果、測定時間が大幅に短
くなる。
【図1】実施形態に係わる測定装置の平面レイアウトを
示す図
示す図
【図2】分光器とフィルタの詳細図
【図3】測定原理を模式的に示す図
【図4】実施形態に係わる測定装置の電気的システムを
示す図
示す図
【図5】照射光学系を示す図
【図6】光路を中心に示す図
【図7】ランプの選択手順図
【図8】回折格子の選択と角度調整手順図
【図9】フィルタの選択手順図
【図10】検出装置の選択手順図
【図11】測定準備手続の全体処理手順図
【図12】校正処理手順図
【図13】校正内容を示す図
【図14】測定時の実際手順図
【図15】光−磁気効果回転角(旋光角)の測定手順図
【図16】楕円率の測定手順図
【図17】ヒステリシス特性の測定手順図
【図18】波長依存性の測定手順図(その1)
【図19】波長依存性の測定手順図(その2)
【図20】波長依存性の測定手順図(その3)
102 重水素ランプ 108 キセノンランプ 120 分光器 130、132、134 回折格子 144 フィルタ 150 第1偏光子 152 光弾性変調器 174 試料ホルダ 176 試料 172 電磁石 156 検光子(第2偏光子) 160 ゲルマニウムダイオ−ド 162 光電子増幅管 188 直流成分電圧計 186 第1ロックインアンプ 184 第2ロックインアンプ 192 コンピュ−タ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 樋口 宗彦 (56)参考文献 特開 昭57−53642(JP,A) 特開 昭61−159120(JP,A) 特開 平5−249033(JP,A) 特開 平7−272899(JP,A) 特開 平8−22129(JP,A) 特開 昭48−25595(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 3/00 - 3/52 G01J 4/00 - 4/04 G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)
Claims (4)
- 【請求項1】 光源と、その光源からの光を分光して必
要な波長の光をとりだす分光器と、その分光器でとりだ
された光を偏光する第1の偏光子と、試料に磁場を印加
する手段と、その試料を透過ないしその試料で反射した
光を通す第2の偏光子と、その第2の偏光子を通過した
光の強度を検出する光検出器とを備えた光−磁気光学効
果測定装置において、その光源は重水素ランプを含み、
その分光器はレンズおよび/またはプリズムを含まず、
その光源から光検出器に至る光路が容器内に収容され、
かつその容器内が酸素を含まない気体に置換されてお
り、(1)試料に磁場を印加し、(2)第2偏光子を所定方向
に回転させて停止し、(3)測定し、(4)第2偏光子を反対
方向に回転させて停止し、(5)測定し、(6)反転した磁場
を印加し、(7)測定し、(8)波長を変更し、(9)前記(3)に
戻す処理を繰返し実行するコンピュータ制御手段を備え
ていることを特徴とする試料が磁場に飽和したときの光
−磁気光学効果を測定する装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の光−磁気光学効果測定
装置において、試料に照射される光を所定の周波数で変
調する変調手段と、その光検出器の検出値から、直流成
分、変調周波数成分、その2倍の周波数成分別の強度を
得る手段が付加されており、光−磁気光学効果回転角と
楕円率の同時測定が可能な光−磁気光学効果測定装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の光−磁気光学効
果測定装置において光源に、重水素ランプの発光波長帯
域よりも長波長側に発光波長帯域を有する第2のランプ
が付加されており、前記分光器は、入射するランプが選
択可能となっており、広波長帯域で測定可能な光−磁気
光学効果測定装置。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の光−
磁気光学効果測定装置において、光の集光光学系がレン
ズを含まずに反射鏡で構成されていることを特徴とする
光−磁気光学効果測定装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09688796A JP3311927B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 光−磁気光学効果測定装置 |
AT97106400T ATE263964T1 (de) | 1996-04-18 | 1997-04-17 | Vorrichtung zum messen des magneto-optischen effektes |
US08/840,907 US5822063A (en) | 1996-04-18 | 1997-04-17 | Apparatus for measuring magneto-optical effect |
EP97106400A EP0802407B1 (en) | 1996-04-18 | 1997-04-17 | Apparatus for measuring magneto-optical effect |
DE69728464T DE69728464T2 (de) | 1996-04-18 | 1997-04-17 | Vorrichtung zum Messen des magneto-optischen Effektes |
KR1019970014539A KR100215516B1 (ko) | 1996-04-18 | 1997-04-18 | 자기 광학 효과 측정 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09688796A JP3311927B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 光−磁気光学効果測定装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09280953A JPH09280953A (ja) | 1997-10-31 |
JP3311927B2 true JP3311927B2 (ja) | 2002-08-05 |
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ID=14176912
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
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EP (1) | EP0802407B1 (ja) |
JP (1) | JP3311927B2 (ja) |
KR (1) | KR100215516B1 (ja) |
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DE (1) | DE69728464T2 (ja) |
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AU8127498A (en) * | 1997-07-10 | 1999-02-08 | Nikon Corporation | Device and method for inspecting surface |
JP3778669B2 (ja) * | 1997-09-29 | 2006-05-24 | トヨタ自動車株式会社 | 光−磁気光学効果測定装置 |
US6495825B1 (en) | 1999-12-22 | 2002-12-17 | International Business Machines Corporation | Apparatus for photo exposure of materials with subsequent capturing of volatiles for analysis |
US7193708B1 (en) * | 2000-03-21 | 2007-03-20 | J.A. Woollam Co., Inc | Time efficient method for investigating sample systems with spectroscopic electromagnetic radiation |
JP2002299757A (ja) * | 2001-04-02 | 2002-10-11 | Ando Electric Co Ltd | 可変波長光源装置 |
US7154601B2 (en) * | 2004-04-22 | 2006-12-26 | Optimax Technology Corporation | Testing method for a polarizing plate |
EP2494578B1 (en) * | 2009-10-26 | 2016-06-15 | Mapper Lithography IP B.V. | Charged particle multi-beamlet lithography system, with modulation device |
RU2560148C1 (ru) * | 2014-05-08 | 2015-08-20 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки институт физики им. Л.В. Киренского Сибирского отделения Российской академии наук | СПОСОБ ИЗМЕРЕНИЯ МАГНИТООПТИЧЕСКИХ ЭФФЕКТОВ in situ |
WO2016084261A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 株式会社日立製作所 | 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 |
CN104458590B (zh) * | 2014-12-02 | 2017-04-05 | 华侨大学 | 一种垂直磁化薄膜测试装置 |
CA2956230C (en) * | 2016-04-29 | 2020-01-14 | Synaptive Medical (Barbados) Inc. | Multi-modal optical imaging system for tissue analysis |
KR102546691B1 (ko) | 2018-10-22 | 2023-06-22 | 삼성전자주식회사 | 자기 특성 측정 시스템, 자기 특성 측정 방법, 및 이를 이용한 자기 기억 소자의 제조방법 |
US20220373452A1 (en) * | 2019-09-30 | 2022-11-24 | Rensselaer Polytechnic Institute | Diffractive imaging magneto-optical system |
US11237224B2 (en) * | 2019-10-03 | 2022-02-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Magnetic property measuring systems, methods of measuring magnetic property, and methods of fabricating magnetic memory devices using the same |
KR102455161B1 (ko) * | 2021-04-23 | 2022-10-18 | 대전대학교 산학협력단 | 전기장과 자기장 및 led를 이용한 분광 장치 |
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---|---|---|---|---|
JPS63122930A (ja) * | 1986-11-13 | 1988-05-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光磁気メモリ媒体のカ−回転角測定装置 |
KR960016331B1 (ko) * | 1990-08-29 | 1996-12-09 | 가부시끼가이샤 시마즈 세이사구쇼 | 흡광도 검출기 |
JPH0534277A (ja) * | 1991-03-01 | 1993-02-09 | Yokogawa Electric Corp | 紫外線吸収検出器 |
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- 1996-04-18 JP JP09688796A patent/JP3311927B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1997
- 1997-04-17 US US08/840,907 patent/US5822063A/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-04-17 AT AT97106400T patent/ATE263964T1/de active
- 1997-04-17 EP EP97106400A patent/EP0802407B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-04-17 DE DE69728464T patent/DE69728464T2/de not_active Expired - Lifetime
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DE69728464T2 (de) | 2005-04-07 |
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