JP3311342B2 - 負圧を与える液体収納容器の製造方法 - Google Patents
負圧を与える液体収納容器の製造方法Info
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Description
てのペン或いはインク吐出部等液体収納容器の外部部材
または外部へ液体を供給するために負圧を利用する液体
収納容器の製造方法に関し、具体的にはインクタンク自
体をブロー成形によって成形する画期的なインクタンク
を適用したインクジェット記録分野に関する。
を外部に与える際に容器内部を負圧にしながら液体を供
給する方式の容器が知られている。この方式の容器の特
徴は、容器自体が与える負圧によって、容器に接続され
る例えばペン先や記録ヘッドのような液体使用部に対し
て適切な液体供給が行えるというものである。
揮されているものは、各種存在しているが、各種容器の
使用範囲が限定されてしまっている。この理由として
は、製造バラツキが少なく且つ構造が簡単なものがない
ためである。
インクジェット記録分野では、液体収納容器としてのイ
ンクタンクの内部に、負圧発生源としてのスポンジを収
納しているものや、袋状のインク収納部にバネを設け、
インクの消費による袋の内方への変形に抗する力を与え
ることで負圧を形成するもの(特開昭56-67269号公報、
特開平6-226993号公報などを参照)が知られている。ま
た、米国特許第4,509,062号明細書に開示されているゴ
ム製のインク収納部は、円錐形形状の円錐部を丸めた形
状のもので、その丸めた円錐部を円錐周面の厚みよりも
薄くするという構成のものである。この円錐部の丸みを
帯びた薄いゴム袋構造は、その収納容器にとって、イン
クの消費に応じて優先的に変位・変形するための構造と
なっている。これらは、インクジェット装置のインク収
納容器として実用化されており、現状では満足のいくも
のである。
比較的高価であるため、マーカやプロッタ等のペン先を
有する筆記用具には適するものではない。特に、この種
の筆記用具として上述のような煩雑な負圧発生構造を余
分に持つことは、筆記用具自体の大型化を招き、好まし
いものではない。
ン先自体を負圧を発生可能なフェルトなどを用い、ペン
先から空気を液体収納容器内に導入しつつ、インクの供
給を行う形態が採用されている。このインク供給形態に
おける気液交換構造の最大の課題はペン先からのインク
漏れである。これを解決するためペン先と液体収納容器
との間にインク漏れ防止機構として、インクの供給方向
に対して交差するように多数枚のフィンを所定間隔で重
ねることで、環境変化などで漏れ出そうとするインクを
保持可能にするインク保持機構を設けることが提案され
ている。しかし、この機構は、使用できないインクを筆
記用具内部に残してしまうのが現状である。
給系は、一般的に大気開放系となっているため、収納さ
れたインクの蒸発を招き、インク使用量を低減させてし
まうが、本来は実質的な密閉型としてインク蒸発抑制を
行うことが好ましいものである。
クジェット記録分野について簡単にまとめる。一般にイ
ンク供給システムとして負圧発生源を用いない場合は、
「水頭差」と呼ばれる、インク使用部(インク吐出ヘッ
ド)に対する高低差によって、インクを供給するものが
知られている。この場合は、インク収納部に特別な条件
を必要としないため、通常の袋などのインク収納袋を用
いることが多い。
密閉型とするため、インク収納袋から上方に位置するイ
ンク使用部(インク吐出ヘッド)までチューブ等の供給
管を必要とし、結果的に大型装置となってしまう。この
インク供給経路の水頭差をできるだけ小さく或いは無く
すために、インク吐出ヘッドに対して負圧を与えるイン
クタンクが提案され、実施されてきた。このヘッドとイ
ンクタンクとを一体化可能にしたものをヘッドカートリ
ッジと呼ぶことにする。
収納されたインクの使用効率を高めるために、インク収
容部における記録手段との結合部はインク収容部の中心
より下方に設けられることが多い。このため、ヘッドカ
ートリッジにおけるインク収容部には、インクを安定し
て保持し、記録手段に設けられたノズル等の吐出部から
のインク漏れを防ぐために、記録手段に供給されるイン
ク流れに対する背圧を発生する機構が求められる。この
背圧は吐出口部の圧力を大気圧に対して負とするための
ものであることから、負圧と呼ばれている。
一つとして、前述したような多孔質体の毛管力を利用す
る方法が挙げられる。該方法におけるインクタンクは、
インクタンク内部全体にインク貯蔵を目的として収納、
好ましくは圧縮収納されたスポンジ等の多孔質体と、印
字中のインク供給を円滑にするためインク収容部に空気
を取り入れ可能な大気連通口とを含む構成となる。
て使用する場合の課題として、単位体積当たりのインク
収容効率が低いことが挙げられる。この課題を解決する
ために、多孔質部材をインクタンク全体に挿入する構成
のかわりに、インクタンクの一部に多孔質体を挿入する
構成が挙げられる。この構成では、多孔質体がインクタ
ンク全体に挿入されている構成と比較して単位体積当た
りのインク収容効率及びインク保持能力を高めることが
できる。
インクタンクは、現時点での市場における要求は満足出
来るレベルにある。
望の見知から、液体収納容器、特にインクジェット用イ
ンクタンクに求められる理想的な条件を考えたところ、
以下の3つの課題を想出するに至った。
の向上である(第1の課題)。即ち、同一空間に占める
インクタンクのインク収容効率をさらに高めることで、
インクタンクのインク収容量を増やすことである。
のの構造が単純であること(第2の課題)、さらに付加
的効果として、製品の歩留まりの減少や、品質管理項目
の減少などの利点が期待できることである。
境問題に対する対応である(第3の課題)。この問題に
対する対応策の一つとしては、インクタンクの構成部品
がリサイクル可能であることが挙げられる。そのために
はインクタンクの構成部品がなるべく少ないこと、構成
部品を回収する際に容易に分別回収できることが望まし
い。
ンクについては、上述のようにインク収容効率の点で十
分満足できない。また、現在の袋状容器を用いた構成で
あっても、インク収容部内部あるいはインク収容部と筐
体との間にバネ等の複雑な機構を有するものは、複雑な
機構を用いており、部品点数が多く組立が複雑であるば
かりでなく、可撓性とインク蒸発防止を両立させるため
に袋状容器は多層構造となっており、上記の課題につい
て満足できるものではない。
収納体は、前述したような構造限定が重要であるため、
所望の空間に最大収容部を与えることはできない。加え
て、材料的観点から使用できるインクの種類に制約を受
ける。従って、この円錐形のゴム製インク収納袋は、構
造及び製造条件が複雑となり、品質管理の点で複雑とな
り、製品の歩留りが良くはない。
空間を最大限に利用でき、且つ品質バラツキの極めて少
なく、環境対策にも優れた負圧利用型液体収納容器の製
造方法を提供することである。
生方式を実用化水準に成し遂げ、簡単な構成或いは作用
でありながら、優れた液体供給性能を発揮できる負圧利
用型液体収納容器の製造方法を提供することである。
給システムに対して、負圧を利用することで小型化を達
成できる液体供給システム及びそれに用いることのでき
る液体収納容器の製造方法を提供することである。
具やインクジェット記録ヘッドにも適用でき、特に本発
明のインクジェット分野における別の目的は、インクジ
ェットヘッドに対して完全一体化或いは分離可能な上記
液体収納容器の製造方法を提供することである。
以下の構成から理解できよう。
大気連通部を有し、外郭を構成する外壁と、該外壁内面
と同等の形状の外面と、内部に液体を収容可能な液体収
容部とを有する内壁と、該液体収容部から外部に液体を
供給可能にするための液体供給部と、を有する、断面が
多角形により構成され負圧を発生可能な液体収納容器の
製造方法において、前記液体収納容器の外郭に相当する
型と、該型より小さい径の略円筒形の外壁用の第1のパ
リソン及び内壁用の第2のパリソンとを用意する工程
と、内部にエアを注入して前記第1、第2のパリソンを
膨張させて前記型に沿わせ、前記外壁及び内壁を、内壁
で形成される領域と外壁によって形成される領域とが分
離可能で略相似形に成形する成形工程と、を含むことを
特徴とする液体収納容器の製造方法とすることで、上記
の課題を解決した、負圧の安定化を実現する液体収納容
器を容易に製造するものである。
造方法は、大気連通部を有し、外郭を構成する外壁と、
該外壁の内面と同等の形状の外面と、内部に液体を収容
可能な液体収容部とを有する内壁と、該液体収容部から
外部に液体を供給可能にするための液体供給部と、を有
する、断面が多角形により構成され負圧を発生可能な液
体収納容器の製造方法において、前記液体収納容器の外
郭に相当する型と、該型より小さい径の略円筒形の外壁
用の第1のパリソン及び内壁用の第2のパリソンとを用
意する工程と、内部にエアを注入して前記第1、第2の
パリソンを膨張させて前記型に沿わせ、前記外壁及び内
壁を、内壁で形成される領域と外壁によって形成される
領域とが分離可能で略相似形に成形するとともに、前記
内壁と前記外壁とが一体となった液体供給部を成形する
成形工程と、を含むことを特徴とする液体収納容器の製
造方法とすることで、上記の課題を解決した、負圧の安
定化を実現する液体収納容器を容易に製造するものであ
る。
器の製造方法は、大気連通部を有し、外郭を構成する外
壁と、該外壁の内面と同等の形状の外面と、液体吐出記
録ヘッドで使用される液体を内部に収容可能な液体収容
部とを有する内壁と、該液体収容部から外部に液体を供
給可能にするための液体供給部と、を有する、断面が多
角形により構成される液体収納容器の製造方法におい
て、前記液体収納容器の外郭に相当する型と、該型より
小さい径の略円筒形の外壁用の第1のパリソン及び内壁
用の第2のパリソンとを用意する工程と、内部にエアを
注入して前記第1、第2のパリソンを膨張させて前記型
に沿わせ、前記外壁及び内壁を、内壁で形成される領域
と外壁によって形成される領域とが分離可能で略相似形
に成形するとともに前記液体供給部を成形する成形工程
と、前記液体供給部を構成する内壁と弁とを接合する接
合工程と、を含むことを特徴とする液体収納容器の製造
方法とすることで、上記の課題を解決した、負圧の安定
化を実現する液体収納容器を容易に製造するものであ
る。
図面に基づいて説明する。
明の最大の特徴である、安定した負圧発生および保持の
機構について、図1、図2及び図5を用いて説明する。
にかかるインクタンクの構造の模式的概略図であり、
(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は斜視図を示
している。図1(c)を見ると分かるように、図1のタ
ンクの外壁を構成する面のうち、最大面積となっている
面は、図1(a)の断面図のように間接的に表示されて
いる面となる。また、図2は、図1のインクタンクにイ
ンクを収容し、インクタンクのインク供給部からインク
を導出したときの変化を(a)〜(d)の順に示す概略
図であり、添字1は図1(b)のB−B断面図を、添字
2は図1(a)のA−A断面図を示している。本実施例
のインクタンクは、後述するダイレクトブロー成形によ
り、インクタンク内壁と外壁及び分離層を同時に一工程
で成形される方法により製造されている。
する外壁101に対して分離可能な内壁102で囲まれ
た領域(以下、インク収容部と称する)にインクが収容
されている。外壁101は内壁102に比べて十分厚
く、インクの流出により内壁102が変形しても殆ど変
形することはない。また、外壁は空気取り入れ口105
を有している。内壁は溶着部(ピンチオフ部)104を
有し、この溶着部で内壁は外壁に係合する形で支持され
ている。
すると、インクタンク100は8つの平面から構成さ
れ、円筒状のインク供給部103が曲面として付加され
たものである。この8つの面のうち、インク供給部10
3の両側にある内・外壁それぞれにおける最大面積の面
は、後述する6つの角部(α1、β1、β1、β1、β
1、α1)、(α2、β2、β2、β2、β2、α2)
で区分されている。
角柱状の各面の中央域より角部を構成する部分の方が薄
く、各面の中央域から前記角部それぞれに向かって徐々
に減少しており、インク収容部側に凸の形状を有してい
る。この方向は、言い換えると面の変形方向と同じであ
り、後述するインク収容部の変形を促進する効果を有す
る。
により構成されているので、結果として内壁の角部全体
の強度は中央域の強度に比べ相対的には強くなってい
る。また、面の延長から見れば、中央域に比べて厚さは
薄いので後述する面の移動を許容する。この内壁の角部
を構成する部分は、それぞれほぼ同等の厚さであること
が望ましい。
振動や外圧がタンクに加わった場合にインクの漏れを防
止できるようなインク漏れ防止機能を有するインク導出
許可部材106を介して不図示のインクジェット記録手
段のインク導出管と連結されている(以下、初期状態と
称する)。インク供給部103は、内壁と外壁はインク
導出許可部材106などにより分離しにくい構成となっ
ている。さらに後述する円筒の曲面と平面との交差部で
あるγ1、γ2は、インク供給部が略円筒形であること
から、通常のインクジェット記録手段からのインクの吐
出による、インクの導出に伴う内壁の変形に対してはつ
ぶれにくい特性を有する。本実施例のインクタンクで
は、インク供給部は略円筒形であるが、略円筒形に限定
されるものではない。多角柱形状であっても、インク収
容部に比べインク供給部の大きさは十分小さいために、
インクの導出に伴う内壁の変形に対してはつぶれにくい
特性は変わらない。従って、インクの消費が完全に終了
したときでも、インク供給部では内壁と外壁は変形する
ことなく初期状態を維持している。
め、インクタンクの外壁101とインクタンク内壁10
2との位置関係は空間を隔てたように描かれているが、
実際は分離可能な状態になっていればよく、内壁と外壁
が接触していても、微少な空間を隔てて配置されるよう
に構成されていてもよい。したがって、いずれの場合に
おいても初期状態において、インクタンクは、外壁10
1の内面の形状に沿って、少なくとも外壁101の角部
α1、β1に対応した位置に内壁102の角部α2、β
2がくるように成形されている(図2(a1)、(a
2))。
れるインクタンクにおいて、少なくとも3つの面、より
好ましくは3つの平面の交差する交差部分、あるいはそ
の延長面の交差部に対応する部分を含む意味である。角
部の符号の意味は、αがインク供給口を有する面により
形成される角部、βはそれ以外の角部であり、添字1が
外壁であること、添字2が内壁であることを表してい
る。また、インク供給部は略円筒状に形成されている
が、ここで円筒の曲面と、実質的な平面との交差部分を
γで表すと、この交差部分においても外壁と内壁は対応
した位置にあり、それぞれを以下γ1、γ2と表記す
る。なお、角部には微小曲面部を設けて構成しても良
い。この時の面の定義は、多面体の微小曲面部を角部と
してとらえ、微小曲面部を除いた平面として定義する。
記録ヘッドからインクが吐出された後、インク収容部の
インクは消費されはじめると、内壁102は、インク収
容部の体積が減少する方向に、面積最大の面の中央部か
ら変形をはじめる。ここで、外壁は内壁の角部の変位を
抑制する働きをする。本インクタンクは上述の角部α
2、β2によって区分された角部の位置変動がほとんど
ないので、インク収容部はインク消費による変形の作用
力と初期状態の形状に戻ろうとする作用力とが働き、負
圧を安定化せしめる方向に機能する。
102と外壁101との間に空気が導入され、内壁の変
形を阻害することなく、インク使用時における安定した
負圧の維持をはかる働きをする。つまり、内壁と外壁の
空間は、空気取り入れ口105を介して外気に連通して
いる。この後、内壁の力と、記録ヘッドの吐出口におけ
るメニスカスの力が釣り合うことにより、インク収容部
内にインクが保持される(図2(b1)、(b2))。
部に導出される(図2(c1)、(c2))と、前述と
同様にインク収容部が変形し、インク収容部の中央部分
が内方に向かう安定した潰れ方が維持される。さらに、
溶着部104も、内壁の変形規制部分となり、最大面積
を有する面に隣接する面について、相対的にピンチオフ
部104を有する領域より、ピンチオフ部を有していな
い部分が先に変形を始め、外壁から離間する。
は、インク供給部近傍の内壁が変形することでインク供
給部を塞いでしまい、インク収容部に収容されたインク
を十分使いきることができなくなる恐れがある。
部α2は、初期状態において外壁の角部α1に沿って形
成されているので、内壁が変形する際に、内壁の他の部
分に比べて内壁の角部α2は変形しにくく、内壁の変形
を規制することができる。尚、本インクタンクの内壁
は、複数の角部α2のなす角度が90度として表現され
ている。
角部α1を構成する実質的に平面形状をなす少なくとも
3面のうちの2面のなす角度、すなわち、2面の延長の
交差部分の角度として定義した。内壁の角部の角度を外
壁の角部の角度により定義するのは、後述する製造工程
において、外壁を基準に製造するためであり、すでに述
べたように内壁と外壁は初期状態においてほぼ相似形で
あるためである。
いては、図1(c)に示す内壁の角部α2が対応する外
壁の角部α1に分離可能な状態で位置しており、一方、
インク供給口を有する面により形成される角部以外の内
壁の角部β2については、α2に比べるとやや対応する
外壁の角部β1から離れるようになる。しかし、図1お
よび図2に示す実施例では、対向する位置にあるβにつ
いても、そのなす角度が90度以下により構成されてい
るものが多い。したがって、インク収容部を形成する他
の内壁の領域に比べれば、対応する外壁との位置関係を
初期状態に近い位置に保つことができるので、内壁の補
助的な支持を実現している。
は、後述する表面積最大の対向する面が、ほぼ同時に変
形を行うので、インク収容部の中心部が互いに接するよ
うになる。この中心部の接触部分(図2(c1)、(d
1)の斜線部)は、更なるインクの導出によりさらに広
がるようになる。すなわち、本発明のインクタンクは、
インクを導出するときに最大面積の面と、最大面積の面
に隣接する面とが形成するエッジが折れ曲がる前に、最
大面積の面が対向面と接触することになる。
クのほぼ全体を使い終える(以下、最終状態と称する)
が、この時の状態を図2(d1)、(d2)に示す。
分は、インク収容部のほぼ全域にわたり、内壁の角部β
2の中には、対応する外壁の角部β1から完全に離れる
ものも存在するようになる。一方、内壁の角部α2は、
最終状態においても対応する外壁の角部α1に分離可能
な状態で位置しており、最後まで内壁の変形規制部分と
なる。
ては、溶着部104が外壁から離れることが起こりうる
が、その場合、溶着部104は長さ成分を持っているた
め、変形する方向は限定される。従って、溶着部が外壁
から外れる場合でも、その変形は不規則ではなく、バラ
ンスをとりながら変形を行うことになる。
ンクを収容し、インク供給部からインクを導出したとき
の変化は以上の通りであり、最大面積の面から変形をは
じめ、最大面積の面と隣接する面が形成するエッジが折
れ曲がる前に最大面積の面が対向する面と接触し、イン
ク供給部を有する面により構成される角部以外の角部が
移動することで、インクタンクの変形の際に変形の優先
順位を有する構成となっている。
る、略多角柱により構成されているインクタンク外壁の
実質的に平面形状をなす面のうち、面積最大の面の少な
くとも一つにおいて、内壁と固定されていないことにつ
いて更に詳しく説明する。
ヘッドからのインクの吐出により、インク収容部内のイ
ンクが減少すると、インクタンクの内壁は前述した変形
を規制する構成の条件下で、いちばん変形しやすいとこ
ろから変形をはじめようとする。ここで、本実施例で
は、多面体により構成されているインクタンク外壁の実
質的に平面形状をなす面のうち、表面積最大の面の少な
くとも一つにおいて、内壁と固定されていないことで、
この面に対応する内壁面の、ほぼ中央部分から変形がは
じまる。
で、インク収容部のインクの減少量に応じて、対向する
面に接する方向に一様に連続して変形を行う。従って、
吐出時及び非吐出時にインク収容部の不連続に大きい変
形がなく、インクジェット記録装置に用いられるインク
タンクとして最適な、より一層安定した負圧の保持及
び、インク吐出時の負圧の安定化を実現することが可能
である。
面が共に表面積最大であり、内壁と外壁との接合部分を
有さず、容易に剥離可能であると、2つの面がほぼ同時
に変形を行うので、負圧の保持及びインクと出自の負圧
の安定化をより一層はかることができる。
クタンクの容積は、最大で500cm3、一般的に用い
られる範囲では約5〜100cm3である。
がおよそ100μmで、角部近傍の厚み数μm〜10μ
m程度の液体容器にて実験を行った。この場合、角部は
3面の交差部となるため、実質的な厚みは3倍程度、つ
まり10×3の30μm程度厚みに相当するの強度を持
つことになる。
大面積面の中央近傍部から変形が進む。さらに液体の導
出が進むにつれて、その面の内壁角部が対応する外壁角
部から離脱し始める。角部が離脱した直後においては角
部の元の形状を保った状態で離脱していくことで、面の
つぶれ規制を果たすことになるが、本構成の場合は内壁
が100μmと薄いため、液体の導出が進むにつれて角
部の形状が維持できなくなり徐々に変形していく。
角部がすべて同時に離脱、変形するわけではなく、角部
それぞれについて個々に離脱、変形する優先順が発生す
る。この順序は、液体容器の形状、および角部夫々の膜
厚等の条件、さらに内壁同士が溶着され、外壁により内
壁が挟持されたピンチオフ部の位置によってきまるもの
である。このピンチオフ部を本実施例のような位置に設
けることによりその部位における内壁の変形、および外
壁からの離脱を規制することができるので内壁の不規則
な変形を防止することができる。さらに本発明のように
対向する位置にピンチオフ部を設けることでより安定し
た負圧発生が可能となる。
が順々に離脱していくことにより液体導出初期から液体
使い切りにいたるまでの間、所定の負圧を安定して発生
することが可能となった。なお、本実施例の100μm
程度の内壁の厚さでは使い切り状態において、角部およ
び面と面との交差部はインク供給部にかたよる方向に不
規則に変形する。
0μm、角部近傍の厚さ20〜200μmの範囲の条件
で形成した液体容器において同様な実験を行った。この
場合、角部の強度が前述したものに比べかなり強くなっ
ている。
出初期においては、前述した膜厚の容器と同様に所定の
負圧を発生することができた。また、さらに液体の導出
が進むと面中央部近傍から徐々に外壁からの剥離、変形
が行われる。この変形に対応して角部も対応する外壁の
角部から離脱しはじめる。本膜厚条件のものにおいて
は、液体の導出がかなり進んでも角部のつぶれ規制力が
強いため角部の変形が微小に押さえられる。また初期の
形状をある程度保った状態で角部が離脱するためより安
定した負圧の発生が可能となる。使い切り状態にいたっ
ても角部により形状の安定化が達成されるため、内部の
液体の残りを最小限に押さえ、かつ最後まで負圧を安定
して発生可能となる。
厚の条件としては、内壁面の中央部近傍の厚さが100
〜250μm、角部近傍の厚さが20〜80μmのもの
が特に安定した負圧を発生できることがわかった。
ついて同様の検討を行った。この場合の円筒形状とは、
円筒容器の端面の直径に比べ円筒の高さ方向がより大き
いものに限定する。
面形状であるためつぶれに対して強度が強すぎてインク
ジェット用インクタンクとして使用した場合、容器がつ
ぶれなかった。つまり、円筒形状の場合、側面が曲面形
状であるため円周上の強度が一定でしかもかなり強い強
度を持つため、容器内部の減圧に対して容易にはつぶれ
ない。このため内部の負圧が大きくなりすぎてしまう傾
向にある。
場合、容器の曲面が急激につぶれると同時に、端面の一
部が大きく座折した状態となった。このように円筒形状
の場合、安定した負圧を発生させるのは非常に困難であ
り、特にインクジェット用インクタンクとして使用する
のは困難である。
の各実施例および本発明構成要件の発明が従来に比べて
優れていることが理解できよう。
ンク収容部のインク使用量とインクタンクの負圧の関係
を図5に示す。図5において、横軸は外部へのインク導
出量であり、縦軸は負圧である。図5において、静負圧
を□で示した。また、この静負圧に内部のインクが外部
に導出される場合などに生じる動負圧を加えた全負圧を
+で示した。
下の3点が求められる。
において、大気圧に対して約+2〜−60mmAq(+
0.02〜−0.61kPa)程度、より望ましくは−
2〜−30mmAq(−0.02〜−0.30kPa)
程度の初期静負圧を有することである。製品出荷時にお
いて内圧が+の値を示しているものについては、例え
ば、記録装置本体において初期回復動作を行うことによ
り負圧をより望ましい範囲におさめることができる。こ
こで、製品出荷時の状態とは、初期状態、すなわち図2
(a1)、(a2)の状態に限られるものではなく、大
気圧に対する負圧の条件を満たせば、図2(b1)、
(b2)に示すようにインク収容部のインク最大収容可
能量に対して僅かに少ない量のインクが注入されている
状態であってもよい。
いないときのインクタンクの圧力変化が少ないこと、す
なわち静負圧と全負圧の差が少ないことであり、動負圧
をなるべく小さくすることにより解決される。ここで、
本発明におけるインクタンクは、インク収容部に多孔質
体を用いる場合に見られるようなインク収容部そのもの
の動負圧は無視することができるので、結果として、動
負圧を小さくすることが容易に実現可能な構成となって
いる。
容部に収容されたインクを、初期状態から最終状態まで
の間、インク収容部内部に存在するインク量の変化に伴
う静負圧の変化が少ないことである。単純にインク収容
部内部にインクを充填したものでは、インク収容部内に
存在するインク量に対して静負圧は線形あるいは非線形
に変化し、かつその変化の割合も大きなものとなってし
まうが、本発明におけるインクタンクは、図5に示すと
おり、初期状態から最終状態直前まで変化の割合が少な
く、ほぼ安定した静負圧を実現しており、優れた特性を
示している。
て、インクタンクのインク供給能力を評価した。この時
の外壁の最大厚みは1mm、内壁の最大厚みは100μ
m、内壁の表面積は100cm2となるように設定し、
外壁の材質をノリル樹脂、内壁の材質をポリプロピレン
樹脂としてインクタンクを成形した。その結果、図5に
示した概略図と同様の特性を示し、全負圧が約−100
mmAq(−1.01kPa)程度で維持された。従っ
て、インクジェット記録分野特有の条件である安定した
負圧の発生に関しては、本実施例のインクタンクは十分
にその機能を果たしているといえ、特に、その体積使用
効率も高いことから、現在の主流である小型のインクジ
ェット記録装置に適しているといえる。
いて、その構成及び製造方法をそれぞれ詳細に説明す
る。以下の第1〜第4の実施例は本発明の一実施例であ
り、本発明はこれだけに限定されるものでないことは言
うまでもないことである。
実施例のインクタンクの構造の模式的概略図であり、
(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は斜視図を示
している。
変形例を図3、図4に示す。図3、図4において、それ
ぞれ、(a)は断面図、(b)は側面図を示している。
成について説明する。
において、101はインクタンクの外壁であり、102
はインクタンクの内壁である。インクは、内壁102に
よって囲まれる領域であるインク収容部に収納される。
また、外壁101はインク収容部に収容されているイン
クが不用意な内壁の変形によって外部に漏れることがな
いようインク収容部を保護している。
部を示しており、不図示のインクジェットヘッド側のイ
ンク導入部との接続部分となる。
いて、内壁の角部が外壁の角部に対応していることで、
インクタンク外壁101に対してインクタンク内壁10
2が相似形となり、インクタンク内壁102を筐体とな
るインクタンク外壁101の形状に所定範囲の間隔で沿
わせることができる。すなわち、従来の筐体内部に袋状
容器を収容した場合にみられたデッドスペースをなくす
ことができ、インクタンク外壁内の単位体積あたりのイ
ンク収容量を多くする(インク収容効率を高くする)こ
とができる。
ための溶着部である。この溶着部は、後述するブロー成
形時に、インクタンクの壁を形成するためのパリソンを
金型で挟み込むことにより形成されるものであり、内壁
102同士は溶着しており、外壁101に係合する形で
密着しているので、後述するように、内壁102を支持
する支持部として兼用される。本実施例では、図1
(b)に示すように、溶着部104の形状は、側面から
見て直線形状になっているが、後述する製造工程におい
て、型からインクタンクが容易に抜き出せるようになっ
ていれば、単純な直線形状でなくてもよい。また、その
長さも、本実施例に提示されているものに限られず、側
面からはみ出さなければよい。
て、インク供給部103をわかりやすくするために、イ
ンク供給部のみ断面位置をずらすことで内壁と外壁を描
いているが、実際にはインクタンク側面の溶着部104
に対向する位置にインク供給部が存在する場合、インク
供給部にも溶着部が存在し、その断面は図3(a)に示
すようになる。
費に伴って、体積が減少し変形した場合に、内壁102
と外壁101の間へ空気を導入するための空気取り入れ
口であり、単純な開口とする場合と、開口及び空気流入
弁で構成する場合がある。図1に示す実施例では単純な
開口とした大気連通口の場合を示した。
4に示す構成が挙げられる。
部104近傍に生じる外壁と内壁との数十μm程度の微
少な隙間107を空気取り入れ口として利用している。
この隙間は、内壁102に外壁101との接着性の低い
材質を選択していることにより、溶着部104部分に外
力を加え、外壁101から内壁102を剥離させること
により容易に形成される。
る材料により外壁101と内壁102を作ることによる
残留応力などを利用して、図3に示す変形例と同様に内
壁を外壁から剥離させて隙間107を形成している。そ
して、インクタンクの外壁に外部に開く弁108を設け
てインクタンク内壁の圧力バランスを補助している。通
常のインク供給においては、隙間を介して外壁101と
内壁102との間の空間に空気を導出、導入することで
充分な圧力調整が可能であるが、落下などに起因する急
激な圧力変化をより早く吸収することができるように弁
108を設けたものである。
分となる、わずかな振動や外圧がタンクに加わった場合
にインク供給部からのインクの漏れを防止できるような
インク漏れ防止機能を有するインク導出許可部材であ
り、本実施例ではインク吸収体からなる一方向繊維部材
を用い、メニスカス保持力を有する構成となっている。
インク導出許可部材106によりインク収容部を実質的
に密閉するとともに、インクジェットヘッド側のインク
導入部を挿入された場合に、気密状態を保ちながらイン
ク収容部内のインクの導出を可能とする。
トヘッドの組み合わせ方によっては、インク導出許可部
材106の箇所に、圧接体に変えてゴム栓、多孔質部
材、弁、フィルタ、樹脂などを用いることも可能であ
る。
説明する。
樹脂材料からなる二重壁構造を採用し、外壁を厚くして
強度を持たせ、一方で、内壁に柔らかい材質を用い、さ
らに薄くすることで内部に収容されたインクの体積変動
に追従可能としている。それぞれの壁に用いられる材質
としては、内壁を耐インク性を持つものとし、外壁を耐
衝撃性等を持つものとすることが望ましい。
する方法としてブローイングエアーを用いるブロー成形
を採用した。これは、インクタンクを構成する壁を実質
的に延伸していない樹脂で構成するためであり、これに
よりインク収容部を構成するインクタンク内壁をどの方
向に対してもほぼ均一な負荷に耐えられるようにしてい
る。従って、特にある程度インクを消費した状態でイン
クタンク内壁により収容されたインクがどの方向に揺動
しても確実にインクタンク内壁はインクを保持すること
ができ、総合的なインクタンクの耐久性を向上させてい
る。
ションブローを用いる方法、ダイレクトブローを用いる
方法、ダブルウオールブローを用いる方法などがある。
法について、製造工程を詳細に説明する。
例のインクタンク製造工程を示す図、図7はインクタン
ク製造手順を示すフローチャートである。また、図8は
インクタンクの製造工程におけるインクタンクの状態を
示す概略図であり、添字1はインクタンクの表面積最大
の面を、添字2はそのときのインクタンクの中央部のイ
ンクタンク端面に平行な断面を示している。
キュムレータ、202は内壁樹脂を押し出す主押出機、
203は外壁樹脂を供給する副アキュムレータ、204
は外壁樹脂を押し出す副押出機である。まず、インジェ
クションノズルを多層ノズルとして、内側の樹脂と外側
の樹脂を型内に同時に射出して第1、第2パリソンが一
体化したものを用意する。この場合、樹脂の供給は内側
の樹脂と外側の樹脂が接触していてもよく、また全部が
接触していなくても良い、また樹脂の一部が接触する様
な構造でも良い。なお、この場合には、内側の樹脂と外
側の樹脂の接触する面は樹脂同士が溶着しない材質をそ
れぞれ選択するか、型に供給する際にどちらか一方の樹
脂に化合物を加えることで分離可能に成形することが必
要である。また、インクに対する接液性や形状により同
系統の材質が必要となる場合には、内側の材質あるいは
外側の材質を多層構成として接触面に異種材料が位置す
るように樹脂を供給してもよい。なお、内側の樹脂の供
給は全周均一である事が理想であるが、部分的に薄くし
て内部圧力の変動に追従し易くしても良い。部分的に薄
くする方法は、インクタンクの内部の構造により選択す
るが、型内に供給する樹脂の供給方向に沿った構成とす
る。
壁樹脂はリング205を介してダイ206に供給され
(ステップS301、S302)、第1及び第2のパリ
ソンが一体となったパリソン207が形成される(ステ
ップS303)。次に一体となったパリソン207に対
して、これを挟むように配置された金型208が図6
(b)に示す状態から図6(c)に示す状態となるよう
に移動してパリソン207を挟み込む(ステップS30
4)。
ル209よりエアの注入がなされて金型208に合った
形状にブロー成形される(ステップS305)。この時
のインクタンクの状態の模式図を図8(a1)、(a
2)に示す。この時、内壁と外壁とは隙間なく密着され
たものとなっている。また、成形時において型の温度を
基準温度に対して±30℃程度の範囲で温度調節を行う
と、製造時におけるインクタンクの各壁の厚みの個体差
によるばらつきを減らすことができるのでより望まし
い。
行う(ステップS306)。真空引きにより剥離させる
場合のステップS306のインクタンクの状態の概略図
を図8(b1)、(b2)に示す。真空引きを行う以外
の内壁と外壁の剥離の方法としては、内壁と外壁を構成
する成形樹脂に、熱膨張率(収縮率)の異なる材料を用
いる方法が挙げられる。この場合は、ブロー成形後、成
形物の温度が下がることにより自動的に剥離させること
が可能となり、工程数を減少させることができる。ま
た、同様にブロー成形時にパリソンを型によって挟んだ
部分に成形後外力をかけて内壁と外壁を剥離させ、その
隙間を空気に連通させることにより大気連通口として用
いることができ、これはインクジェット用のインク収容
容器としては工程数を少なくできることからより好まし
い。
ンクの注入を行う(ステップS307)。この時、イン
クの注入を行う前に加圧空気によりインク収容部を初期
状態とほぼ同じ形にし(図8(c1)、(c2))、そ
の後にインク注入を行ってもよい。また、インク収容部
を初期状態と同じ形にするときにインクを加圧により注
入してもよい。
状態の概略図を図8(d1)、(d2)に示す。この時
のインクタンクは、内壁と外壁とはインクの導出によ
り、分離可能な状態になっている。そして、インクを注
入した後に、インク導出許可部材を取り付ける(ステッ
プS308)。
粘性がある状態で加工されるため、内壁樹脂、外壁樹脂
ともに配向性を持たないものとなる。
の厚さをt,Tとすると、ブロー成形後の厚さt1,T1
は厚さt,Tよりも薄く加工される。外壁樹脂および内
壁樹脂の厚さにおける関係は、本発明の趣旨からT>t
となり、T1>t1となるように形成した。
みを1mmとし、内壁の厚みを0.1mmとして、内壁
の表面積を100cm2になる様に設定した。そして、
外壁の材質をノリル樹脂(GE社登録商品)とし、内壁
の樹脂をノリル樹脂よりも弾性率の低いポリプロピレン
樹脂として成形した。内壁の厚みは全体を均一に成形し
内圧により全体が収縮する方法を採用した。ブロー成形
を用いることにより、製造時の工程数の減少と、部品点
数を少なくしたこと等による歩留まりの向上だけでな
く、図1に示したように、インクタンク外壁101の形
状に沿って、外壁101の角部に対応した位置に内壁1
02の角部がくるように内壁102の形状を作ることが
できる。
インクタンク外壁101に対してインクタンク内壁10
2が相似形となり、インクタンク内壁102を筐体とな
るインクタンク外壁101の形状に所定範囲の間隔で沿
わせることができるため、従来の筐体内部に袋状容器を
収容した場合にみられたデッドスペースをなくすことが
でき、インクタンク外壁内の単位体積あたりのインク収
容量を多くする(インク収容効率を高くする)ことがで
きる。
り、インクの付着している内壁は外壁から剥離している
とともに薄層であるため、容易に外壁から取出して分別
廃棄もしくは分別リサイクルが可能である。
型を側面方向から見た補足説明図であり、図20の(a
1)、(b1)、(c1)は型の割り方向から見た図で
あり、(a2)、(b2)、(c2)は、型割りの直角
方向から見た図である。
リソンが型に挟まれる前の状態であり、(b1)、(b
2)はパリソンが型に挟まれた状態を示している。この
時、型に挟まれた部分は円形のパリソンが潰れて扁平に
なり、他の部分より広がっている。この挟まれた部分が
ピンチオフ部となり残る。また、図20(c1)、(c
2)はブローイングエアーで成形された後の形状を表し
ている。
形樹脂について説明する。
る内壁と、該内壁を覆う外壁との2重構造により構成さ
れている。従って、内壁には、薄くしたときに可撓性の
あるもの、接液性に優れるもの、ガスに対する透過性の
低いものが、また外壁には、内壁を守るために強度の強
いものがそれぞれ望まれる。
インクタンクを、成形樹脂としてポリプロピレン樹脂、
ポリエチレン樹脂、ノリル樹脂を用いて成形した。ここ
で、ノリル樹脂はほとんど結晶構造を持たない非晶質で
あり、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂は結晶性
を有する。
小さく、結晶性の樹脂は一般に熱収縮率が大きい。
リスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどが
挙げられる。また、結晶性のものとしては、結晶化に所
定の環境下において、ある割合で結晶部分を形成するも
ので、ポリアセタール、ポリアミドなどが挙げられる。
移温度(Tg:分子がミクロブラウン運動を開始し、性
状がガラス状からゴム状に移行する温度)と比較的明確
な融点が存在する。一方、非晶質プラスチックの場合
は、ガラス転移温度は存在するが明確な融点は示さな
い。
点において機械的強度、比容積、比熱、熱膨張係数等が
急変するため、この性質を利用した材料の組み合わせを
選択することで、内側と外側の樹脂の剥離性を向上させ
ることができる。この一例は、前述した第1実施例のよ
うに、外側に非晶質であるノリル樹脂を用い、内側に結
晶性樹脂であるポリプロピレン樹脂を用いることで、外
側に機械的強度を有するもの、内側に熱収縮の大きく柔
らかいものが選択できる。
H結合のみからなる炭化水素構造の場合には無極性ポリ
マーと呼ばれる。それに対してO、S、N、ハロゲンな
どの極性原子を多く含むものを極性ポリマーと呼ぶが極
性ポリマーは分子内凝縮力が大きくなり、樹脂に結合力
が大きくなる。
無極性樹脂と極性樹脂の組み合わせをすることで樹脂の
剥離性を向上させることが可能となる。
として、インクタンクの他の構成の模式的概略図を示
す。本実施例は、実際に市販されているインクジェット
プリンタに搭載可能なインクタンクであり、タンクの形
状、及びインク供給部と内壁支持部との位置関係が第1
実施例とは異ならせている。
タンク内圧力の均一化、インクの漏れ防止を実現するた
めに、インクタンクの壁を2重にし、内部に収容された
インクの減少に起因する内部圧力変動に自由に追従する
構成としている。また、インク供給部を有する面により
形成される角部αのうち少なくとも一つについて、構成
する3つの角度がすべて実質的に直角となっていること
により、内壁の補助的規制部となっている。
を第1実施例よりやや立方体に近い形状のものとし、イ
ンク導出許可部材116を介してインクの供給を行うイ
ンク供給部113を底面に設けている。また、インク供
給部113を有する面と溶着部114a,114bを有
する面とは対向しない構成をとっており、溶着部近傍に
生じる隙間117を空気取入れ口として利用している。
1面のうち、表面積最大の面の少なくとも一つの外壁面
が、内壁112との接合部分を有さず、内壁が外壁から
容易に剥離可能であるという点では第1実施例と同様で
あるが、本実施例ではこの面に対向する面にも同様の条
件を満たさせるかわりに、インク供給部113を設けて
いる。
ク収容部のインクが使用されてインクタンクの内壁11
2が変形する際に、対向する1組の面が同時に変形する
かわりに、インクタンクの天井面から変形が始まる。こ
の変形方向は鉛直下向きであり、かつ、インク供給部か
ら記録ヘッドへのインク供給方向と一致している。従っ
て、本実施例においても、第1実施例とは構成が異なる
ものの、第1実施例と同程度に安定したインクの吐出及
び負圧の保持を容易に実現することができる。図10
に、本実施例のインクタンクのインク収容部にインクを
収容し、インク供給部からインクを導出したときの変化
を(a)〜(d)の順に示す。ここで、(a)〜(d)
の添字1はインクタンクの中央部の天井面に垂直な断面
を、添字2はインクタンクの天井面を示している。
であり、インクタンクの内壁の角部に外壁の角部が対応
して位置しており、内壁と外壁は分離可能な状態になっ
ている。表面積最大の面は対向する形で一組存在する
が、このうちの一方に供給部が存在しインクタンクの底
部となり、他方は天井面となる構成になっている。
と、図10(b1)、(b2)に示すように、インクタ
ンク外壁の天井面に対応する内壁面の中央部から変形が
始まる。この時、内壁の角部β2のうち、天井面に対応
する内壁面より構成される角部の位置は、対応する外壁
の角部から離れはじめ、外壁に沿って下方に移動しはじ
める。この時、移動をはじめた角部β2は、ある程度内
壁の変形を規制するので、α2とあわせて、天井面に対
応する内壁面が初期状態の形状に戻ろうとする力を発生
させ、その結果インク収容部に負圧が発生する。このと
き、第1実施例と同様、空気取り入れ口115から内壁
112と外壁111との間に空気が導入され、内壁の変
形を阻害することなくインク使用時における安定した負
圧の維持を図る働きをする。
1)、(c2)に示すように天井面に対応する内壁面の
変形が促進され、天井面に対応する内壁面により構成さ
れる内壁の角部が、外壁の角部から完全に離れるように
なる。一方、インク供給部113を有する面に対応する
内壁面はほとんど変形しない。これは、第1実施例と同
様、インクタンク内壁の、少なくとも対向する複数の角
部α2のなす角度の少なくとも一つが90度以下で構成
されているためであり、内壁の角部α2が対応する外壁
の角部α1に分離可能な状態で位置することになる。
1)、(d2)に示す最終状態では天井面に対応する内
壁面と、インク供給部との面が接する程度にまで変形す
る。この時、天井面に対応する内壁面により形成される
角部β2は、さらに変形を行い、外壁からも完全に離れ
るようになる。
インク供給部がインク収容部側から塞がれるおそれがあ
るが、本実施例においては、インク導出許可部材116
は図10(c1),図10(d1)に示すように容器内
に挿入される先端部が内壁112の底面から高さhだけ
突出するように装着されている。これは対向する内壁1
12同士がインク供給部113の周囲にて密着してイン
クの供給が遮断されることの防止を図るためのもので、
このような構成とすることにより、図10(d1)に示
すようにインク導出許可部材116の上面が内壁112
に塞がれてもインクはその周壁から流入するためにイン
クの供給が途絶えることはない。また、この場合、イン
クは周壁からのみ流入するため、図10(a1)〜図1
0(c1)に示す状態とはインク供給条件が異なるもの
とはなるが、負圧がほぼ一定であることから各図に示さ
れる状態とほぼ均一なインク供給が行われる。
あるいは繊維部材を、その一部がインク収容部に含まれ
るように介在させることで、インク収容部側に突出した
部分と、天井面に対応する内壁面との間に形成される隙
間から、多孔質部材あるいは繊維部材のインクのメニス
カス力により内部のインクを確実に導出することができ
る。
り構成される角部α2は、対応する外壁の角部α1と分
離可能な状態に位置しており、その結果、インク供給部
を有する面の内壁面はほとんど変形しない。
の外壁面に対向する面に設けることにより、初期状態か
ら最終状態まで負圧を安定して保つことが可能となり、
また使用効率にもすぐれる構成とすることができる。
製造方法と同様、ブロー成形による製造方法であるが、
第1実施例のインクタンクが、パリソン供給方向にイン
ク供給部が存在し、エアの吹き込み口をインク供給部と
しているのに対し、本実施例のインクタンクでは、イン
ク供給部113はパリソン供給方向とは異なるため、エ
アの吹き込み口を溶着する工程と、インク供給部を設け
る工程が必要になることである。エアの吹込み口は溶着
部114a、114bのいずれでもよいが、本実施例で
は114bをエアの吹込み口として利用し、成形後に1
14bで内壁を溶着させている。
パリソン供給方向と一致させる場合、パリソン供給方向
に対して該方向と直交する方向、すなわち溶着部を有す
る方向に、インクタンクの表面積最大の面を設けるよ
り、エアの吹き込み口を溶着する工程と、インク供給部
を設ける工程とを増やす方が、より容易に第2実施例の
インクタンクを製造することが出来るためである。
施例として、インクタンクの他の構成の模式的概略図を
示す。図11の(a)は断面図、(b)は底面図を示し
ている。この第3実施例においては、内壁と外壁との間
に分離層を設けた構成となっている点が第1実施例とは
異なっている。
0において、121はインクタンクの外壁であり、12
2はインクタンクの内壁である。
離層129を隔てて配置されるように構成されている
が、他の部分は一体となっており、厚みが異なるだけで
同一の材料により構成されている。また、前記分離層1
29は外壁121及び内壁122に対して接着性のない
材料により構成されているので、前記内壁及び外壁と分
離層の剥離が容易に実現している。
前記内壁122はそれぞれ分離可能な構成になっていれ
ばよく、分離層と外壁、内壁とがそれぞれ接触していて
も、微小な空間を隔てて配置されるように構成してもよ
い。いずれの場合においても、前記分離層129と前記
外壁121との間のみが、前記外壁121に設けられた
空気取入れ口125によって外部と連通する構成とな
る。内壁122と分離層129は一体化していてもかま
わない。
されると、内壁122は変形し、内壁で囲まれた領域の
体積は減少し、内壁には弾性変形により初期状態の形状
に戻ろうとする力が働く。このとき、分離層は内壁より
さらに薄いので、内壁の変形と同時に変形され、内壁に
追従する。また、空気取入れ口125から、分離層12
7と外壁との間に大気が導入される。この大気の導入
は、内壁の変形を助け、インク使用時に安定した負圧の
維持をはかる働きをする。
部を示しており、不図示のインクジェットヘッド側のイ
ンク導入部との接続部分となる。また、126はインク
ジェットヘッドとの接続部分となるインク導出許可部材
であり、第1実施例同様、圧接体やゴム栓、バルブ構造
弁体などが用いられる。
壁121と内壁122は一体となっているので、後述す
るブロー成形による製造工程において、インク供給部1
23の成形性を高めることが容易に実現可能である。
許可部材126を介し不図示のヘッド側のインク導入部
が接続されることで、インクジェット記録ヘッドにイン
クを供給することができるが、通常ヘッド側のインク導
入部は安定したインク供給を実現するため、図15
(a)に示すようなインク供給管とすることが多い。こ
の場合、インク供給部123の成形性が良いと、インク
ジェット記録ヘッドとの接続が確実に行われるために、
接続部からのインク漏れが生じることがなく、またイン
クタンクとインクジェット記録ヘッドの着脱をくり返す
ことができるのでより望ましい。
近で一体に成形されていることで、インク供給部123
付近の強度を高めることができる。
129を挟んで係合される内壁溶着部であり、外壁に係
合することで内壁122を支持している。
内壁の厚みを100μm、分離層の厚みは50μmであ
り、内壁の表面積は約100cm2になる様に設定され
ており、外壁及び内壁はポリプロピレン樹脂、分離層は
エチレンビニルアルコール(以下、EVAと記す)樹脂
として成形されている。
ガスを透過しにくい性質を持ち、EVA樹脂はポリプロ
ピレン樹脂に比べるとガスを透過しにくいものの、接液
性が劣る性質を持つ。
の場合、内壁は分離層により大気に直接接することがな
いようになっており、また、外壁の厚さは内壁や分離層
に比べて十分厚く、ガスの透過性は壁面の平均厚さにほ
ぼ比例するので、外壁及び内壁にはガスの透過性を考慮
する必要が無くなる。従って、内壁にはインクに対する接
液性がよいもの、分離層にはガスを透過しにくいもの、
外壁には強度をもつものがそれぞれ求められるが、本実
施例のインクタンクでは、このような外壁、内壁及び分
離層のそれぞれに望ましい材質を選択することができて
おり、機能分離がなされている。
方法について説明する。本実施例のインクタンクの製造
方法においては、第1、第2実施例と同様、ブロー成形
方法が用いられ、ブロー成形方法として、インジェクシ
ョンブローを用いる方法、ダイレクトブローを用いる方
法、ダブルウォールブローを用いる方法などがある。こ
こでは、ダイレクトブロー成形方法による加工法につい
て、第1、第2実施例と異なる点を中心に説明する。
施例のインクタンク製造工程を示す図、図13は分離層
を断続的に含んだパリソンと金型の狭持部を示す図、図
14はインクタンク製造手順を示すフローチャートであ
る。
アキュムレータ、212は内壁樹脂を押し出す主押出
機、213aは分離層樹脂を供給する副アキュムレ−
タ、214aは分離樹脂を押し出す副押出機、213b
は外壁樹脂を供給する副アキュムレータ、214bは外
壁樹脂を押し出す副押出機である。これらにより供給さ
れる内壁樹脂、分離層樹脂および外壁樹脂はリング21
5を介してダイ216に供給され、これらが一体となっ
たパリソン217が形成される。該パリソン217は、
図12(b)〜図12(d)に示すようにパリソン21
7を挟み込む金型218および上部よりエアを注入する
エアノズル219により成形加工される。
図14を参照して説明する。
び外側樹脂217aの供給が行われ(ステップS31
1,S312,S313)、パリソン217が押し出さ
れる(ステップS314)。ここで、樹脂の供給は、図
13に示すように、内壁樹脂217c及び外壁樹脂21
7aは連続して、分離樹脂217bの供給は不連続に行
う。
むように配置された金型218が図12(b)に示す状
態から図12(c)に示す状態となるように移動してパ
リソン217を挟み込む(ステップS315)。続い
て、図12(c)に示すようにエアノズル219よりエ
アの注入がなされて金型218に合った形状にブロー成
形される(ステップS316)。
プS317)、インクを注入した後に(ステップS31
8)、インク導出許可部材126を含む蓋を取り付ける
(ステップS319)。
脂、分離樹脂の厚さをt,T、bとすると、ブロー成形
後の厚さt1,T1、b1は厚さt,T、bよりも薄く加
工される。外壁樹脂および内壁樹脂の厚さにおける関係
は、本発明の趣旨からT>tとなり、T1>t1となるよ
うに形成した。また、分離層は外壁と内壁を一部分離す
るためだけに設けられたものであるから、厚さに関して
は制限はないが、内壁と分離層が十分剥離しきれない場
合を考えると、内壁に比べてより薄い方が望ましい。そ
こで、分離層の厚みb1は、b1=t1×1/2とした。
実施例として、インクタンクの他の構成の模式的概略図
を示す。図18の(a)は断面図、(b)は側面図を示
している。この実施例においては、前述したパリソンの
径を大きくし、タンクのほぼ全幅とすることによりイン
クタンクを形成した点で、前述した第1の実施例と異な
っている。
いて104は内壁同士を溶着し、これを外壁によって内
壁が挟持された部分であり、以後ピンチオフ部とも称す
る。このピンチオフ部107は、図に示すようにインク
タンク100の高さ方向のほぼ全幅にわたって形成され
ている。
リソン207(図6参照)を押出機202、204によ
り押出す際に、パリソンの径を金型208の径にほぼ同
等とすることによりエア注入時の膨張分を少なくする。
このように、パリソンの膨張を少なくすることにより、
パリソンからインクタンクの角部までの距離を実質的に
短くすることができ、各角部の厚みを極力等しく成形す
ることが可能となり、角部の強度を等しくすることがで
きる。
全幅域にピンチオフ部を設けることにより、内壁の支持
部がより安定的に保つことができ、インクの導出に対し
て負圧の発生をより安定的に保持することができる。
く形成することでインクタンク自体をさらに強固なもの
とし、外部からの衝撃等に対して信頼を高めることが可
能となる。
はとくにとらわれず、同様な効果を導き出せるが、本実
施例のような略左右対称形状で、ピンチオフ部がインク
タンクの最大面積を有する面に隣接した面に対して対向
位置にあることで、より安定した負圧発生を可能とす
る。具体的には、最大面積面を介して、対向した位置で
内壁の変形を支持することにより、インク導出による最
大面の変形を規則的に規制することが可能となり、前述
した角部の変形規制と両立してさらに安定的な負圧発生
を可能とする。
実施例として、インクタンクの他の構成の模式的概略図
を示す。図19の(a)は断面図、(b)は側面図を示
している。
ンクと比べて角部、および面と面との交差部を微小曲面
形状とした点で前述した第1の実施例と異なっている。
で、パリソンを金型に対して膨張させて成形する際に、
角部および前記面と面の交差部を、薄いが、より安定形
成することができる。このように角部および交差部を微
小曲面とすることでピンホールの発生をも大幅に防止す
ることができる。
と、本実施例の構成にすることで、エッジ形状のものに
比べ、外壁および内壁の膜厚をほぼ均一に成形可能とな
り、安定した面の移動が可能となる。さらにその部位の
膜厚が均一化することで、安定した強度を達成すること
も可能となる。
ると角部および面と面との交差部が球面状(曲面状)と
なるので、その部位自体の強度が増し、局部的につぶれ
にくい構成となる。このことにより、面のつぶれ規制を
より安定的に達成することができる。
規制力)<(面と面との交差部によるつぶれ規制力)<
(角部によるつぶれ規制力)といった関係が成立するこ
とにより、つぶれ規制の優先順を特定することができ、
より安定した負圧の発生を可能とする。
述した金型208(図12参照)の角部、および面の交
差部に対応する部位を微小曲面形状とすることにより容
易に製造可能となる。
より容易になり生産性の向上になるので、実質的にイン
クタンクの製造をより安価に提供可能となる。
ンクタンクの形状にとらわれるものではなく、前述した
実施例のインクタンク形状、および液体容器形状、さら
に後述する1重容器の実施例についても微小曲面形状を
採用することで同様な効果を達成することができる。
施例のインクタンクの構造の模式的概略図を示す。
壁の一方を取り外すかまたは一方のみをタンク構造とし
たものである。
グエアーを用いるブロー成形を採用した。第1、第2の
実施例は図6の製造工程中の主押し出し機202及び副
押し出し機204の両方を用いて材質の異なる樹脂から
パリソンを作り型内に供給し、ブローイングエアにより
成形しているが、本実施例においては主押し出し機20
2のみを用いて単独の樹脂にて成形を行っている。もち
ろん、インクに対する接液性、対蒸発性の良いものなど
を組み合わせた一体の樹脂としても良い。
設ける必要はなく、又、角部の動きを外側から規制する
外壁を持たない。
ンチオフ部を最大面積部に作らない事でインクタンク1
00Aを構成する最大面積部の厚みが最大面積部の中央
域から角部を構成する部分に向かって連続的に薄くなっ
ている。又、外壁がある場合に成形される外壁の厚みの
分布は、内壁102Aの最大面積部の中央域が容器の内
部に向かって凸をなす形状を形成している。この凹み形
状と厚みの分布がインクタンクの内部の負圧の変化に対
して最大面積をなす面がより一層なめらかにこの凸形状
の曲面を形成しながら変形していく。
3、E4は、インクタンクのインクの減少に追従して最
大面積面の中央域に向かって移動はするが、角部の形状
を保ったまま、対向する最大面積面の中央域から順序よ
くその周囲に向かって互いに密着していく。本発明のイ
ンクタンクはインクを導出するときに最大面積の面と、
最大面積の面と隣接する面とが形成するエッジが折れ曲
がる前に、最大面積の面が対向面と接触することにな
る。
クとしての特性を備えており、インクタンクとして用い
ることができる。
び内壁を単層のものとして説明したが、対衝撃性を高く
するために、これらを異なる材質の多層構造としてもよ
い。特に、外壁を多層構造とすることにより、運搬時や
取り付け時などに破損が生じることを防ぐことができ
る。また、このインクタンクは、後述するインクジェッ
ト記録ヘッドと一体化、あるいはインクジェット記録ヘ
ッドと相対的に交換可能となっているもの等、各種の目
的に応じた使用形態があるが、本発明はこれらのいずれ
にも適用可能である。
ット記録分野におけるインクタンクとして説明を行った
が、例えば記録部としてのペン或いはインク吐出部等液
体収納容器の外部部材または外部へ液体を供給するため
に負圧を利用する液体収納容器においても適用できるこ
とはいうまでもない。この場合、インクタンクのインク
供給部に相当する液体供給部に、インクタンクにおける
インク導出許可部材である液体流出防止部材を設けてい
てもよい。
の方法について以下に述べながら、前述した各実施例に
おける「外壁」の構造および「外壁」が「内壁」に対し
て及ぼす結果的な構造について説明する。
しては、上述したブロー成形の「型」をあらかじめ所望
の曲率が出せるように形成しておくことが考えられる。
これに対して、上述したダイレクトブロー製造方法にお
ける外壁のみ、または内壁のみによって図21の実施例
を得ることができることを前述した。
形成された、互いに分離可能な外壁と内壁とは、略多角
柱の型に対して円筒状のパリソンをエアーブローによっ
て均一に膨張させることで同様の構成をもっている。
の中央近傍領域の厚みにくらべ角部近傍の厚みの方が薄
く形成されている。また外壁も同様に、容器を構成する
面の中央近傍領域の厚みにくらべ角部近傍の厚みの方が
薄く形成されている。
述したように、各面の中央部から各面の角部に向かって
徐々に減少する厚み分布を有する外壁に積層されること
で形成されている。この結果、上記内壁は外壁の内面に
対して一致する外面を有することになる。この内壁の外
面は、外壁の厚み分布に対して沿うため、内壁が形成す
るインク収納部側に向かって凸となる。そして、内壁の
内面は、上述した内壁の厚み分布を有するので、より一
層インク収納部に向かって凸となる。これらの構造は、
最大面積部で特に前述した機能を発揮するため、本発明
としては、このような凸状形状は少なくとも最大面積部
で存在すれば良く、その凸状形状も内壁面として2mm
以下で良く、内壁外面で1mm以下でよい。この凸状形
状は、小面積部では測定誤差範囲内になることもある
が、略多角柱インクタンクの各面における変形優先順位
をもたらす1つの要因となるので、本発明にとって好ま
しい条件の1つとなる。
述した外壁の1つの機能として内壁の角部の変形を規制
することをあげたが、この機能を発揮する構造として
は、内壁の変形に対しては形状を維持でき、かつ角部の
周囲を覆う構造を有するもの(角部包囲部材)であれば
よい。従って、プラスチック、金属あるいは、厚紙等の
材質で、上述した外壁または内壁を覆う構造にしてもよ
い。この外壁としては、前面でもよく、角部のみ面構造
で、この面構造を金属等の棒で結合するようなものでも
良い。さらに外壁は、メッシュ構造でも良い。
材料としては、前述したようにポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂などが適用可能だが、内壁として使用さ
れる引張弾性率が15〜3000kgf/cm2(1.
47〜294MPa)程度の条件を満たしていることが
望ましい。
望まれる負圧性能などの条件により目的にあった範囲の
材料を選択可能である。
かるインクタンクを、記録ヘッドに接続する場合を説明
する。図15(a)に本発明のインクタンクと接続可能
な記録手段である記録ヘッドの概略図を示し、図15
(b)に、この記録ヘッドとインクタンクとの接続状態
における断面概略図を示す。
としての記録ヘッドユニットであり、フルカラー印刷が
可能なように、ブラック、イエロー、シアン、マゼンダ
各色用の記録ヘッドが一体的な構成となるように組み立
てられている。これらの記録ヘッドは、インクを吐出す
るための吐出口を有する液流路と、前記インク吐出口か
らインクを吐出するための発熱抵抗素子とを有してい
る。
クを導入するためのインク導入部としてのインク供給管
であり、このインク供給管402の端部には気泡やゴミ
をトラップするためのフィルタ403が設けられてい
る。
述したインクタンク100を装着する場合、図15
(b)に示したように、インク供給管402がインクタ
ンク100に設けられた圧接体106に接続されること
によりインク供給が可能となる。
記録装置に設けられた回復手段等により記録ヘッド側に
インクタンク内部のインクを導入し、インク連通状態が
形成される。この後、印字動作中には記録ヘッドに設け
られたインク吐出部404からインクが吐出され、イン
クタンク内壁102内に保持されたインクが消費される
ことになる。
供給部がインクタンクの中心から下方に設けられてい
る。このことにより、インクタンク中のインク残量の変
化に伴う、記録ヘッド側の吐出力の調整を行う必要がな
く、また、実際に使用できるインクの使用効率を高める
ことができる。
タンクは、それぞれインクタンク内壁に囲まれた内包体
に、負圧発生、及び負圧保持能力を有するので、インク
供給部に設けられる圧接体、弁、ゴム栓などのインク導
出許可部材には、記録ヘッドから分離した際にインクを
保持できればよい。
かかるインクタンクを搭載して記録を行うインクジェッ
ト記録装置の説明を行う。図16に、本発明の一実施例
にかかるインクタンクを搭載するインクジェット記録装
置の概略図を示す。
びインクタンク100は、インクジェット記録装置本体
にキャリッジ不図示の位置決め手段によって固定支持さ
れるとともに、該キャリッジに対してそれぞれ着脱可能
な形で装着される。
ア511、509を介してリードスクリュー504に伝
達され、これを回転させ、またキャリッジはリードスク
リュー504の螺旋溝505に係合するピン(不図示)
を有する。これによって、キャリッジは装置長手方向に
往復移動される。
ッドの前面をキャップするキャップであり、不図示の吸
引手段によりキャップ内開口を介して記録ヘッドの吸引
回復を行うために用いられる。キャップ502はギア5
08等を介して伝達される駆動力により移動して各記録
ヘッドの吐出口面を覆うことができる。キャップ502
の近傍には、不図示のクリーニングブレードが設けら
れ、このブレードは図の上下方向に移動可能に支持され
ている。ブレードは、この形態に限られず、周知のクリ
ーニングブレードが本例に適用できることは言うまでも
ない。
引回復は、キャリッジがホームポジションに移動したと
きにリードスクリュー505の作用によってそれらの対
応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、
周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本
例にはいずれも適応できる。
トの接続パッド452は、キャリッジに設けられた接続
板530が所定軸廻りに回動することにより、その接続
パッド531と接続し、電気的接続がなされる。この接
続にはコネクタを用いないため、記録ヘッドに不要な力
が作用しない。
壁および内壁を有する二重構造の液体収納容器を、第1
および第2のパリソンを用いたブロー成形によって、外
壁および内壁を、内壁で形成される領域と外壁によって
形成される領域とが分離可能で略相似形に成形すること
で、安定した負圧を利用しながら液体供給を行うことの
できる液体収納容器を容易に製造することができる。
製造するので、通常の複数の部品を溶着または接着して
製造される液体収納容器に比べ、密閉性に優れており、
収納した液体の蒸発の防止や長期保存時の変質などに対
して優れたものとすることができる。加えて、液体収納
容器内に液体の吸収部材を必要としない為、液体の選択
性が無く、液体収納量も多くできる。また、液体収納容
器の部品が減少する事で品質管理項目の減少や、製造工
程が簡素になり、製造時の実用的な見地からの精度も容
易に満たすことができるので、コストが安く歩留まりの
良い液体収納容器を提供する事が可能となる。
形成する層を含む複数層で構成することで、内壁を分離
層によって大気に触れないようにするとともに、分離層
を液体と接しないようにすることことができ、それによ
って、内壁には液体に対する接液性、分離層には液体の
種類に関係なくガスの透過性に対して最適な材質が選定
できる。さらに、分離層は樹脂のガス透過、液体の蒸発
を抑制する効果があると共に、内外層の剥離をより確実
にしている。これは分離層の両側が剥離することが好ま
しいがどちらか片方が分離すれば本来の目的を達成する
事ができる。
るインクタンクには、通常略直方体のものが多く(多少
の部分形状変化部がある場合が多い)、内容積に対して
収納効可能量を最大化することが達成された本発明をこ
のようなインクタンクの製造に適用することは極めて有
効なものである。
式的概略断面図であり、(a)は断面図、(b)は側面
図、(c)は斜視図である。
導出に伴う変形を示す概略図である。
の構成例の模式的概略断面図であり、(a)は断面図、
(b)は側面図である。
の構成例の模式的概略断面図であり、(a)は断面図、
(b)は側面図である。
である。
施例のインクタンク製造工程を示す図である。
示すフローチャートである。
におけるインクタンクの状態を示す概略図である。
式的概略断面図であり、(a)は断面図、(b)は平面
図、(c)は底部を上面としたときの斜視図である。
ク導出に伴う変形を示す概略図である。
模式的概略断面図であり、(a)は断面図、(b)は側
面図である。
実施例のインクタンク製造工程を示す図である。
持部を示す図である。
を示すフローチャートである。
タンクと該インクタンクに接続可能な記録ヘッドを示す
概略斜視図であり、(b)は、この記録ヘッドとインク
タンクとの接続状態を示す概略断面図である。
載するインクジェット記録装置を示す概略図である。
めの概略説明図である。
他の構成例の模式的概略断面図であり、(a)は断面
図、(b)は側面図である。
他の構成例の模式的概略断面図であり、(a)は断面
図、(b)は側面図である。
製造工程を示す説明図である。
模式的概略断面図であり、(a)は断面図、(b)は側
面図、(c)は斜視図である。
の隅部 α2 インク供給部を有する面により構成される内壁
の隅部 β1 α1以外の外壁の隅部 β2 α2以外の内壁の隅部 γ1 略円筒により構成されるインク供給部と、イン
ク供給部を有する面の外壁の交差部 γ2 略円筒により構成されるインク供給部と、イン
ク供給部を有する面の内壁の交差部 100,110,120 インクタンク 101,111,121 外壁 102,112,122 内壁 103,113,123 インク供給部 104,114a,114b,124 溶着部 105,125 空気取り入れ口 106,116,126 インク導出許可部材 107,117 隙間 108 弁 129 分離層 201,211 主アキュムレータ 202,212 主押出機 203,213 副アキュムレータ 204,214 副押出機 205,215 リング 206,216 ダイ 207,217 パリソン 208,218 金型 209,219 エアノズル 401 記録ヘッドユニット 402 インク供給管 403 フィルタ 404 インク吐出部 S301〜S308,S311〜S319 ステップ
Claims (22)
- 【請求項1】 大気連通部を有し、外郭を構成する外壁
と、 該外壁内面と同等の形状の外面と、内部に液体を収容可
能な液体収容部とを有する内壁と、 該液体収容部から外部に液体を供給可能にするための液
体供給部と、 を有する、断面が多角形により構成され負圧を発生可能
な液体収納容器の製造方法において、 前記液体収納容器の外郭に相当する型と、該型より小さ
い径の略円筒形の外壁用の第1のパリソン及び内壁用の
第2のパリソンとを用意する工程と、 内部にエアを注入して前記第1、第2のパリソンを膨張
させて前記型に沿わせ、前記外壁及び内壁を、内壁で形
成される領域と外壁によって形成される領域とが分離可
能で略相似形に成形する成形工程と、 を含むことを特徴とする液体収納容器の製造方法。 - 【請求項2】 前記第1、第2パリソンは互いに熱収縮
率の異なる樹脂材料であることを特徴とする請求項1に
記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項3】 前記液体供給部がパリソンの供給方向と
略垂直の面に存在することを特徴とする請求項1に記載
の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項4】 前記液体供給部がパリソンの供給方向と
略平行の面に存在することを特徴とする請求項1に記載
の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項5】 前記成形工程において、少なくとも内壁
を実質的に延伸させずに膨張させることを特徴とする請
求項1に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項6】 前記パリソンを用意する工程において、
内壁用の第2パリソンを、内壁を形成するための層と分
離層を形成するための層との複数層で構成し、 前記内壁となる層は連続で、前記分離層となる層は断続
的に供給することを特徴とする請求項1に記載の液体収
納容器の製造方法。 - 【請求項7】 前記液体収納容器を成形後、前記内壁と
前記外壁とを剥離させ、液体を注入する工程を有するこ
とを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器の製造方
法。 - 【請求項8】 前記第1、第2のパリソンを膨張させる
工程において、前記内壁の厚さが、略多角柱形状の各面
の中央域より角部を構成する部分のほうが薄く形成され
ることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器の製
造方法。 - 【請求項9】 大気連通部を有し、外郭を構成する外壁
と、 該外壁の内面と同等の形状の外面と、内部に液体を収容
可能な液体収容部とを有する内壁と、 該液体収容部から外部に液体を供給可能にするための液
体供給部と、 を有する、断面が多角形により構成され負圧を発生可能
な液体収納容器の製造方法において、 前記液体収納容器の外郭に相当する型と、該型より小さ
い径の略円筒形の外壁用の第1のパリソン及び内壁用の
第2のパリソンとを用意する工程と、 内部にエアを注入して前記第1、第2のパリソンを膨張
させて前記型に沿わせ、前記外壁及び内壁を、内壁で形
成される領域と外壁によって形成される領域とが分離可
能で略相似形に成形するとともに、前記内壁と前記外壁
とが一体となった液体供給部を成形する成形工程と、 を含むことを特徴とする液体収納容器の製造方法。 - 【請求項10】 前記成形工程において、前記液体供給
部を形成する外壁の開口部側の端部で、前記内壁が前記
外壁に沿うように折り返され外部に露出していることを
特徴とする請求項9に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項11】 前記液体供給部は略円筒状に形成され
ることを特徴とする請求項9に記載の液体収納容器の製
造方法。 - 【請求項12】 前記成形工程において、前記液体供給
部の液体収容部側の端部が該液体収容部に対する屈曲部
を有することを特徴とする請求項9に記載の液体収納容
器の製造方法。 - 【請求項13】 前記成形工程の後に、前記液体供給部
の液体を注入する液体注入工程と、該液体注入工程の後
に、前記液体供給部に液体導出を許可する液体導出許可
部材を設ける工程と、を有することを特徴とする請求項
9に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項14】 前記液体注入工程において、前記液体
収容部を減圧して前記内壁と前記外壁とを剥離させる剥
離工程の後に、液体が注入されることを特徴とする請求
項13に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項15】 前記パリソンを用意する工程におい
て、前記内壁用の第2のパリソンを複数の樹脂からなる
多層構造とすることを特徴とする請求項9に記載の液体
収納容器の製造方法。 - 【請求項16】 前記パリソンを用意する工程におい
て、前記外壁用の第1のパリソンを形成する樹脂と前記
内壁用の第2のパリソンを形成する樹脂とは熱収縮率が
異なることを特徴とする請求項9に記載の液体収納容器
の製造方法。 - 【請求項17】 大気連通部を有し、外郭を構成する外
壁と、 該外壁の内面と同等の形状の外面と、液体吐出記録ヘッ
ドで使用される液体を内部に収容可能な液体収容部とを
有する内壁と、 該液体収容部から外部に液体を供給可能にするための液
体供給部と、 を有する、断面が多角形により構成される液体収納容器
の製造方法において、 前記液体収納容器の外郭に相当する型と、該型より小さ
い径の略円筒形の外壁用の第1のパリソン及び内壁用の
第2のパリソンとを用意する工程と、 内部にエアを注入して前記第1、第2のパリソンを膨張
させて前記型に沿わせ、前記外壁及び内壁を、内壁で形
成される領域と外壁によって形成される領域とが分離可
能で略相似形に成形するとともに前記液体供給部を成形
する成形工程と、 前記液体供給部を構成する内壁と弁とを接合する接合工
程と、 を含むことを特徴とする液体収納容器の製造方法。 - 【請求項18】 前記成形工程において、前記液体供給
部は液体収納容器の下部領域に設けられることを特徴と
する請求項17に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項19】 前記液体供給部は略円筒状に形成され
るとともに、前記液体供給部の開口側の端部は前記内壁
が前記外壁を覆うように折り返されていることを特徴と
する請求項17に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項20】 前記成形工程の後に、前記液体収容部
の内部に液体を注入する液体注入工程と、該液体注入工
程の後に、前記液体供給部に液体導出を許可する液体導
出許可部材を設ける工程と、を有することを特徴とする
請求項17に記載の液体収納容器の製造方法。 - 【請求項21】 前記パリソンを用意する工程におい
て、前記内壁用の第2のパリソンを複数の樹脂からなる
多層構造とすることを特徴とする請求項17に記載の液
体収納容器の製造方法。 - 【請求項22】 前記パリソンを用意する工程におい
て、前記外壁用の第1のパリソンを形成する樹脂と前記
内壁用の第2のパリソンを形成する樹脂とは熱収縮率が
異なることを特徴とする請求項17に記載の液体収納容
器の製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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