JP3310150B2 - 整髪用樹脂組成物及び整髪用スプレー - Google Patents

整髪用樹脂組成物及び整髪用スプレー

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JP3310150B2 JP35352095A JP35352095A JP3310150B2 JP 3310150 B2 JP3310150 B2 JP 3310150B2 JP 35352095 A JP35352095 A JP 35352095A JP 35352095 A JP35352095 A JP 35352095A JP 3310150 B2 JP3310150 B2 JP 3310150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、髪に固着して高
温、高湿下の環境においても優れた整髪効果を発揮し、
しかも容易に洗髪除去できる整髪用樹脂組成物及びそれ
を用いた整髪用スプレーに関する。さらに、本発明は、
前記の性能を有しつつ液化石油ガス(LPG)に対する
優れた溶解性を有する整髪用樹脂組成物及びそれを用い
た整髪用スプレーに関する。
【0002】
【従来の技術】整髪用樹脂として、ノニオン系樹脂、ア
ニオン系樹脂及び両性系樹脂が従来知られている。前記
ノニオン系樹脂には、ポリビニルピロリドン、ビニルピ
ロリドン/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルメチルエー
テル等が知られている。しかし、ポリビニルピロリドン
系のものは、その形成するフィルムが吸湿前においては
硬いが吸湿すると急に柔軟になるというように吸湿前と
吸湿後における物性変化が大きく、乾燥時はフレーキン
グ現象を呈し、また湿潤時はカールやセットを短時間で
失ってしまうという欠点がある。また、ビニルピロリド
ンに酢酸ビニルを共重合したものも前記フレーキングを
解消するには至らず、フィルムの透明性に乏しく、毛髪
の自然な外観を与えることができない。さらに、ポリビ
ニルメチルエーテルは、粘着が著しいためポリビニルピ
ロリドンの可塑剤的役割として添加されているに過ぎな
い。
【0003】一方、前記アニオン系樹脂には、ビニルエ
ーテル/無水マレイン酸ハーフエステル、酢酸ビニル/
クロトン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体等があり、該ポリマー中のカ
ルボキシル基を中和することによって樹脂フィルムに水
溶性を持たせたものが現在の整髪用樹脂の主流となって
いる。しかし、前記アニオン系樹脂は、一般に液化石油
ガスに対する溶解性の低いものが多く、エアゾール化に
際して液化石油ガス単独での処方において低温で放置し
たときに不溶物を生じることがあり、このことがエアゾ
ールの噴射状態の不良や目詰りの原因となり、所期の機
能が損なわれる欠点がある。また、特に(メタ)アクリ
ル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、高温、
高湿下におけるセットの保持性に優れているものの、洗
髪時に容易に洗い落ちにくく、白く残ることがしばしば
みられるという欠点がある。これらの問題を解決するた
めに、特開平3−206024号公報には、親水性かつ
親油性を併せ持つジアセトンアクリルアミド等のN置換
アクリルアミドを共重合してなる整髪用樹脂組成物が開
示されている。しかしながら、これらを共重合して十分
な液化石油ガス(LPG)溶解性を持たせた場合、共重
合体のガラス転移点が低くなりすぎる傾向がある。
【0004】なお、本明細書において、(メタ)アクリ
ル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸を総称し、(メ
タ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルとメタ
クリル酸エステルを総称し、さらに(メタ)アクリルア
ミドとはアクリルアミドとメタクリルアミドを総称した
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
エアゾール化に際して液化石油ガス単独の処方において
低温時にも不溶物を生じることがなく、高温、高湿下の
環境においても髪に優れた整髪効果を発揮し、さらに洗
髪時に容易に除去できる整髪用樹脂組成物及びそれを用
いた整髪用スプレーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る整髪用樹脂
組成物は、 a.アクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸からなる群より選ばれた少なく とも1種の単量体 5〜35重量% b.アクリル酸及び/又はメタクリル酸の炭素数10〜18の脂肪族アルコー ルのエステルからなる少なくとも1種の単量体 5〜20重量% c.アクリル酸及び/又はメタクリル酸の炭素数4〜8の脂肪族アルコールの エステルからなる少なくとも1種の単量体 5〜20重量% d.N−ターシャリーブチルアクリルアミドからなる単量体 52〜70重量% e.その他のビニル系単量体 0〜25重量% からなる重合性単量体を共重合し、水溶性有機塩基性物
質で中和してなるものである。
【0007】前記単量体aは樹脂の親水性や洗髪性に関
与し、その使用量は5〜35重量%、好ましくは10〜
30重量%である。前記使用量が5重量%未満のとき、
得られるフィルムは水に難溶で洗髪性が不良となり、一
方、それが35重量%を超えると、フィルムの吸湿量が
多くなると共に粘着性が顕著となり、液化石油ガスに対
する樹脂の溶解性も不良となる。特に前記使用量が10
〜30重量%のとき、フィルムは粘着が感じられず、水
で容易に洗い落とすことができ、なおかつ液化石油ガス
に対する樹脂の溶解性が良いために、樹脂を整髪用スプ
レーに製剤する場合に析出や分離が起こらず、好適に処
方できる。
【0008】単量体aとして、アクリル酸、メタクリル
酸及びイタコン酸からなる群より選ばれた不飽和カルボ
ン酸単量体を単独又は併用で使用することができる。
【0009】単量体bは樹脂の親油性及び柔軟性に関与
し、その使用量は5〜20重量%、好ましくは10〜1
5重量%である。前記使用量が5重量%未満のとき、樹
脂は液化石油ガスに対する溶解性が悪く、乾燥時にフレ
ーキング現象も起こしやすくなり、一方、それが20重
量%を超えると、得られるフィルムは非常に軟らかくな
り、粘着が増し、洗髪性も悪くなる。特に前記使用量が
10〜15重量%のとき、樹脂は液化石油ガスとの溶解
性が適当であり、かつフィルムは粘着が感じられない程
度で柔軟な感触が得られる。
【0010】前記単量体bの具体例として、例えば(メ
タ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)
アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸パルミチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、
(メタ)アクリル酸オレイル等の直鎖若しくは分岐鎖又
は脂環式の炭化水素基を有するアルコールの(メタ)ア
クリル酸エステル等を単独又は併用で使用することがで
きる。
【0011】単量体cも樹脂の親油性、柔軟性及び洗髪
性に関与し、その使用量は5〜20重量%、好ましく
は、10〜14重量%である。前記使用量が5重量%未
満のとき、液化石油ガスに対する樹脂の溶解性が乏し
く、一方、それが20重量%を超えると樹脂の洗髪性が
不良となる。特に前記使用量が10〜14重量%のと
き、液化石油ガスへの溶解性が適当で、フィルムの洗髪
性の良い樹脂が得られる。
【0012】単量体cの具体例として、例えば、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸ターシャリーブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル等を
単独又は併用で使用することができる。
【0013】前記単量体bと単量体cを比較すると、樹
脂の親油性に対する寄与及び洗髪性を不良にする作用は
前者が後者より大であるが、液化石油ガスへの樹脂の溶
解性に対する寄与も前者が後者より大である。液化石油
ガスに対する樹脂の溶解性をより高めるために、単量体
bと単量体cの合計量が20重量%以上であることが望
ましい。
【0014】単量体dは、液化石油ガスへの樹脂の溶解
性を阻害せずに高温及び高湿下での樹脂のセット力を向
上させることに寄与し、またフィルムの硬さにも関与
し、その使用量は52〜70重量%である。前記使用量
が40重量%未満のとき、高温及び高湿下のセット力の
向上がなく、一方、それが85重量%を超えると、フィ
ルムが硬くなると共に風合いが損なわれ、フレーキング
現象を呈するようになるが、前記使用量が特に52〜7
0重量%の範囲にあるとき、液化石油ガスに対する樹脂
の溶解性の低下がなく、高温及び高湿下での樹脂のセッ
ト力を十分発揮し、しかもフィルムの洗髪性をより向上
させることができる。
【0015】単量体eは、フィルムの硬さや液化石油ガ
スへの樹脂の溶解性に関与し、その使用量は0〜25重
量%であり、必要に応じて使用される。前記使用量は、
所期の効果を十分に得るためには1重量%以上であるこ
とが望しいが、それが25重量%を超えると液化石油ガ
スへの樹脂の溶解性が不良となる。
【0016】単量体eの具体例として、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソ
プロピル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メ
タ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、ビニル
ピロリドン、ジアセトンアクリルアミド、N−オクチル
アクリルアミド、N−ターシャリーオクチルアクリルア
ミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸グリセリル等を単独又は併用で使用する
ことができる。
【0017】前記単量体eのうち、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イ
ソプロピル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エ
トキシエチル、アクリロニトリル、ビニルピロリドン、
アクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−タ
ーシャリーオクチルアクリルアミド、(メタ)アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸モノグリセリ
ルを使用した場合は比較的柔軟なフィルムが得られ、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸エ
トキシエチル、メタクリルアミド、酢酸ビニル、スチレ
ンを使用した場合は前者に比べて硬く、粘着の少ないフ
ィルムが得られる。
【0018】前記の単量体a〜eの共重合は、親水性溶
媒中における通常の溶液重合により、例えば各単量体を
親水性溶媒に溶解し、重合開始剤を添加して窒素気流
下、溶媒の沸点又はそれに近い温度で撹拌することによ
って行うことができる。前記単量体は、その全種及び全
量を重合当初から存在させて、或いは単量体の種類及び
/又は量に関して分割添加或は連続滴下を行なうことに
より共重合させる。前記溶媒は、樹脂溶液中の固型分が
30〜60重量%となるように使用することが好まし
い。
【0019】親水性溶媒として、例えばメタノール、エ
タノール、2−プロパノール、ブタノール等の水に可溶
の脂肪族アルコール、例えば95容量%エタノール等の
含水アルコール、さらにアセトン、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、ジメチルホルムアミド等を単独又は併用で使用する
ことができる。
【0020】また、重合開始剤として、例えば、過酸化
ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−
2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,
4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−1
−シクロヘキサンカルボニトリル、4,4’−アゾビス
−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミ
ジノプロパン)−ジヒドロクロリド等のアゾ系化合物を
使用することが好ましい。
【0021】前記共重合により得られた樹脂含有液に水
溶性有機塩基性物質を加えることにより、共重合体に水
溶性を持たせる。この場合、共重合体を50〜100モ
ル%の中和率で中和することが好ましい。
【0022】水溶性有機塩基性物質として、例えば、モ
ルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノール
アミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等
を単独又は併用で使用することができる。それらの中で
も特にアミンを使用すると、水を含有しない樹脂組成物
が得られるので、水を忌避する整髪用スプレーの製造に
好適である。
【0023】前記のようにして得られた樹脂組成物は、
共重合体の重量平均分子量が5,000〜200,00
0の範囲であることが好ましく、前記共重合で得られた
親水性溶媒液のままで、或いは含水溶媒系として使用す
ることができる。
【0024】本発明に係る樹脂組成物は、炭素数1〜4
の脂肪族アルコール、95容量%エタノール等の含水ア
ルコール、アセトン、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル等の親水性
溶媒に溶解し、噴射剤と共に耐圧容器内に加圧封入して
整髪用スプレーとすることができる。
【0025】前記噴射剤としてはプロパン、ブタン、イ
ソブタンを主成分とする液化石油ガス(LPG)、トリ
クロロモノフルオロメタン(フロン11)、ジクロロジ
フルオロメタン(フロン12)、ジクロロテトラフルオ
ロエタン(フロン114)、メチレンクロライド等を成
分とするハロゲン化炭化水素、及びジメチルエーテル、
炭酸ガス等の単独又はそれらの混合物を使用することが
できる。例えば、前記樹脂組成物をその固型分が0.5
〜15重量%となるように親水性有機溶媒に溶解し、得
られた溶液20〜80重量%と前記噴射剤80〜20重
量%とを耐圧容器に加圧封入することにより、整髪用ス
プレーとすることができる。
【0026】本発明に係る樹脂組成物は、水及び親水性
有機溶媒に溶解すると共に整髪料の各種添加剤を加えて
ヘアークリーム、ヘアーローション、ノンガスエアゾー
ル(ヘアーミスト)、ヘアーフォーム(ヘアームース)
等の整髪料の一成分としても用いることができる。ま
た、前記樹脂組成物は、頭髪用着色固着剤として頭髪着
色料を混合し、カラースプレー、カラーフォーム、マス
カラ等に用いることができる。以上の用途以外に、前記
樹脂組成物は、美顔パックのフィルム形成成分、ハンド
クリームのバリヤー形成成分等の皮膚創面の被覆剤とし
ても好適に用いることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、以下に記載する「%」及び「部」はいずれも重量
基準である。
【0028】表1に実施例1〜6及びそれに対応する比
較例1〜6における樹脂の単量体組成、中和率及び平均
分子量を記載し、表2に表1に示す各樹脂組成物におけ
るエアゾール安定性、カールリテンション、フレーキン
グ、平滑性、フィルム性状及び感触等の性能評価を記載
する。各実施例及び比較例における樹脂組成物の製造、
整髪用スプレーの調製及び性能評価は下記方法による。
【0029】〔樹脂組成物の製造〕還流冷却器、温度
計、窒素置換用管及び撹拌機を取り付けた1リットル四
つ口フラスコに重合性単量体a〜e200部、エタノー
ル100部、重合開始剤0.5〜4部を加え、窒素気流
下、還流状態(約80℃)で5時間重合を行なう。重合
後冷却し、50℃にて水溶性有機塩基性物質のエタノー
ル溶液を添加し、固型分50%となるようにエタノール
で希釈する。
【0030】〔整髪用スプレーの調製〕各実施例及び比
較例の前記樹脂組成物(固型分50%)を使用し、下記
の組成(単位:%)からなる3タイプの処方A〜Cをエ
アゾール用耐圧ガラスビンに封入して整髪用スプレーを
調製した。
【0031】
【0032】ここでの液化石油ガスは、プロパン25%
とブタン75%とからなり、20℃にて約3.0Kg/
cm2 のものを使用した。
【0033】〔性能評価〕 (1)エアゾール安定性(噴射剤に対する樹脂の相溶
性) 前記整髪用スプレーの調製によって得られた整髪用スプ
レーA〜Cを−10℃の冷凍室に24時間放置し、溶液
の状態を下記のように評価した。 ○:透明、△:わずかに白濁、×:分離
【0034】(2)セット力(カールリテンション) 長さ22cm、重さ約2gの毛髪を市販品シャンプーで
洗浄後、市販リンスで処理し、風乾後、毛髪の下端に1
0gのクリップを取り付け、毎分30回転するモーター
に取り付けた。次に、毛髪を回転させながら、約15c
m離れたところから整髪用スプレーを10秒間むらなく
噴霧し、直ちに付着した液滴を指でならして、直径約
1.2cmのロッドに巻き、クリップで固定し、これを
50〜60℃にて30分間乾燥し、さらにそれをデシケ
ータ中でよく冷やしてから、螺旋状に解いて、垂直に建
てた目盛りつきのガラス板に取り付け、30℃、95%
R.H.に調湿した恒温恒湿器中に放置し、10時間経
過後における毛髪の先端位置を記録し、下記の式に基づ
いてカールリテンションを測定した。
【0035】カールリテンション(%)={(L−Lt
)/(L−L0 )}×100
【0036】L :試験毛髪を伸ばしたときの長さ Lt :恒温恒湿器中に放置し、10時間経過後おける試
験毛髪の先端位置 L0 :恒温恒湿器に入れる前における試験毛髪の先端位
【0037】(3)フレーキング セット力評価の場合と同ように作成した毛髪をくしでと
いたときに脱落した樹脂の量を下記のように評価した。 ○:脱落なし、△:やや脱落あり、×:脱落多い
【0038】(4)平滑性 フレーキングの評価のときのくし通りの難易度を下記の
ように評価した。 ○:くし通り容易、△:くし通りやや困難、×:くしが
通らない
【0039】(5)フィルム性状 ガラス板にエアゾール化する前の溶液を一定量採り、直
径約2cmになるようにガラス棒などで塗り広げる。そ
のガラス板を20℃、60%R.H.の雰囲気に一昼夜
放置し、その後60℃にて1時間乾燥する。洗浄性につ
いては、前記ガラス板を40℃の0.5%市販シャンプ
ーの水溶液に浸し、フィルムの溶解状態を下記のように
評価した。 ○:1分以内に溶解、△:1分以上5分以内に溶解或い
は一部残存、×:5分以上経っても残存 粘着性については、前記ガラス板を30℃、90%R.
H.に調湿した恒温恒湿器に一昼夜放置後、指触にて下
記のように評価した。 ○:粘着を感じない、△:やや粘着する、×:粘着が多
【0040】(6)感触 セット力評価の場合と同ように、作成した毛髪に手で触
れた時の官能評価を下記のように評価した。 ○:ドライタッチで自然な風合い、△:ゴワツキ感があ
るか粘着する、×:ゴワツキ感或は粘着が大きい
【0041】
【表1】
【0042】表1における重量平均分子量は、各樹脂組
成物の固型分が10mg/mlとなるようにテトラヒド
ロフラン溶液を調製したものを試料とし、昭和電工社製
GPC測定装置「SHODEX SYSTEM11」を
用いて、以下の条件で測定を行なった。その条件は、前
記試料溶液:100μl、溶出溶媒:テトラヒドロフラ
ン、流量:1.0ml/分、カラム:HSG−60S,
40S,20S,15S(各島津製作所社製)の直列、
検出器屈折率:(1/64)256mV、測定温度:4
5℃であった。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る整髪用樹脂
組成物は、容易にエアゾール化可能であり、特に液化石
油ガスに対する溶解性に優れるため液化石油ガス単独の
処方においても低温時に不溶物を生じない。また、前記
樹脂組成物若しくはそれを用いた整髪用スプレーにより
形成されたフィルムは、粘着及びフレーキングの問題が
なく、平滑性に優れ、高温、高湿下においても優れたセ
ット力を発揮し、しかもその感触を損なわない等の優れ
た整髪効果を奏すると共に容易に洗髪除去することがで
きるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/06 A61K 7/11

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の重合性単量体a〜eを共重合し、
    水溶性有機塩基性物質で中和してなる整髪用樹脂組成
    物。 a.アクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸からなる群より選ばれた少なく とも1種の単量体 5〜35重量% b.アクリル酸及び/又はメタクリル酸の炭素数10〜18の脂肪族アルコー ルのエステルからなる少なくとも1種の単量体 5〜20重量% c.アクリル酸及び/又はメタクリル酸の炭素数4〜8の脂肪族アルコールの エステルからなる少なくとも1種の単量体 5〜20重量% d.N−ターシャリーブチルアクリルアミドからなる単量体 52〜70重量% e.その他のビニル系単量体 0〜25重量%
  2. 【請求項2】 単量体cの量が10〜14重量%である
    請求項1記載の整髪用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の整髪用樹脂組成物
    を含んでなる整髪用スプレー。
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