JP3310124B2 - 磁気浮上列車装置の地上コイル異常検出装置 - Google Patents

磁気浮上列車装置の地上コイル異常検出装置

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JP3310124B2 JP00218795A JP218795A JP3310124B2 JP 3310124 B2 JP3310124 B2 JP 3310124B2 JP 00218795 A JP00218795 A JP 00218795A JP 218795 A JP218795 A JP 218795A JP 3310124 B2 JP3310124 B2 JP 3310124B2
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車上に超電導磁石を搭
載し、地上に常電導の地上コイルを設置してなる磁気浮
上列車装置に係り、特に、車上で地上コイルの異常を検
出する地上コイル異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な磁気浮上列車装置は、図7に示
すように、車両1の両側部にそれぞれ超電導コイル3を
収納した超電導磁石2が前後方向に所定の間隔で搭載さ
れている。また、地上の軌道7に沿ってその両側部に推
進コイル5及び浮上コイル6でなる地上コイルが所定の
間隔で設置されている。そして、車両1は、超電導磁石
2が推進コイル5によって推進力を得て動き始め、さら
に、動いたときの電磁誘導によって浮上コイル6に浮上
電流が誘起されてその浮上力を得て走行する。
【0003】車両走行時に、何らかの原因で地上コイル
である推進コイル5又は浮上コイル6に短絡、地絡、断
線、逆結線等の異常現象が発生すると、異常現象が発生
した地上コイルには正常な走行時とは状態の異なった電
流が流れる。この場合、地上コイルの電流による磁界
と、超電導コイル3の励磁電流とのローレンツ力によっ
て、超電導コイル3に電磁力が発生する。また、地上コ
イルの異常による磁界の変化は超電導コイル3を収納す
る真空断熱容器に渦電流を誘起し、この渦電流は超電導
コイル3による直流磁界とのローレンツ力により真空断
熱容器に電磁力を生じさせる。
【0004】こうした電磁力は脈動成分を増加させるた
め、乗り心地が損なわれると共に、台車が軌道7に接触
するなどの危険性がでてくる。また、超電導コイル3や
永久電流スイッチのクエンチ、冷却配管系の破損、浮上
コイル6を支持する支持具の破損、真空断熱容器の変
形、地上コイルの破損等の原因となる場合もあった。
【0005】そこで、地上コイルの異常を検出し、速や
かに異常コイルの交換あるいは修理によって、異常を取
り除く必要がある。地上コイルの異常を検出する従来の
方法として、個々の地上コイルに電流を流してそのリア
クタンスを測定する方法があった。しかるに、磁気浮上
式鉄道においては、全走行区間に亘って地上コイルが設
置されているため、この方法では多大の労力と時間を要
し、さらに運転時間外に検査しなければならなかった。
【0006】この不具合を解消するべく、例えば、特開
昭54-118020 号公報には、列車上に複数の磁束検知コイ
ルを、それぞれ地上コイルのコイルピッチの整数倍離し
て設けると共に、これらのコイルの出力を比較してオン
ラインにて地上コイルの異常を検出する方法や、列車上
に設けた一つの磁束検知コイルの出力とこれを遅らせる
遅延回路の出力とを比較して同じくオンラインにて地上
コイルの異常を検出方法が開示されている。
【0007】また、特開平6 -86410号公報には、車両上
に地上コイルと鎖交する磁束を左右非対称にする磁束非
対称化手段を設けることによって、常に、地上コイル及
び接続線に電流を流して、オンラインにて地上コイル及
びその接続線の異常を検知する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
54-118020 号公報に開示されたものは、磁束検知コイル
の装着方法等が明示されておらず、例えば、磁束検知コ
イルを超電導磁石の軌道側の表面部に貼付した場合に
は、地上コイルとの対向面に凸部ができてしまい、これ
が地上コイルに接触する恐れがあり、高速で走行する磁
気浮上列車に対してその固定及び保護が問題となる。ま
た、超電導磁石を構成する外槽としての真空断熱容器は
地上コイル側からの高調波磁界を遮蔽する機能をも備え
ているため、磁束検知コイルを設置する場合に、地上コ
イル側からの高調波磁界を遮蔽する渦電流の流路を妨げ
ないようにすることが肝要であるにも拘らず、その対策
も示されていなかった。
【0009】また、特開平6 -86410号公報に開示された
ものは、磁束の非対称化によって超電導コイルに働く変
形力に対処しなければならず、また、地上コイルに電流
を流すことによる損失が発生するという問題もあった。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、オンラインで地上コイルの異常を検出す
るに当たり、磁束検知コイルの確実な固定と保護を図り
得、地上コイルからの高調波磁界の遮蔽機能を確保しつ
つ、超電導コイルに変形力を作用させることのない磁気
浮上列車装置の地上コイル異常検出装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】両側部の前後方向に複数
の超電導磁石が所定の間隔で配置された車両と、地上の
軌道に沿って両側部に所定の間隔で配置された推進コイ
ル、及び、上下二つを互いに逆向きに接続した8の字型
の浮上コイルを含んでなる多数の地上コイルとで磁気浮
上列車装置が構成されているとき、請求項1に記載の地
上コイル異常検出装置は、車両の同じ側部に配置された
少なくとも二つの超電導磁石に対して、容器の軌道側側
面板の前後面及び上下面を連ねた外周部に連続して形成
された溝と、溝にそれぞれ埋めた状態で巻装された磁束
検知コイルと、二つの磁束検知コイルに発生した電圧を
比較する比較手段とを備え、比較手段の比較結果に基づ
いて地上コイルの異常を検出することを特徴としてい
る。
【0012】請求項2に記載の地上コイル異常検出装置
は、車両の側部に配置された少なくとも一つの超電導磁
石に対して、容器の軌道側側面板の前後面及び上下面を
連ねた外周部に連続して形成された溝と、溝に埋めた状
態で巻装された磁束検知コイルと、磁束検知コイルに発
生した電圧を入力し、所定の時間だけ遅延させて出力す
る遅延手段と、磁束検知コイルに発生した電圧と遅延手
段の出力電圧とを比較する比較手段とを備え、比較手段
の比較結果に基づいて地上コイルの異常を検出すること
を特徴としている。
【0013】請求項3に記載の地上コイル異常検出装置
は、車両の側部に配置された少なくとも一つの超電導磁
石に対して、容器の軌道側側面板の前後面及び上下面を
連ねた外周部に連続して形成された溝と、容器の軌道側
側面板の上下浮上コイルの中央部に対向する位置に、前
後方向に貫通するように穿たれた孔と、孔を通して軌道
側側面板の前後面及び上面に形成された溝に埋めた状態
で巻装された第1の磁束検知コイルと、孔を通して軌道
側側面板の前後面及び下面に形成された溝に埋めた状態
で巻装された第2の磁束検知コイルとを備え、第1及び
第2の磁束検知コイルに発生した電圧に基づいて浮上コ
イルの異常を検出することを特徴としている。
【0014】
【作用】一般に、車両に搭載された超電導磁石が異常の
生じた地上コイルと対向して通過するとき、磁束検知コ
イルは通常走行時と異なる磁束を検出する。若し、車両
の同じ側部に配置された二つの超電導磁石にそれぞれ磁
束検知コイルを装着した場合、一方の磁束検知コイルが
異常の地上コイルに対向したとき他方の磁束検知コイル
は正常の地上コイルに対向するから両者に出力差を生じ
ることとなり、従って、その出力を比較すれば地上コイ
ルの異常を検出することができる。
【0015】請求項1に記載の地上コイル異常検出装置
においては、このようにして地上コイルの異常を検出す
るが、この場合、超電導磁石の軌道側側面板の前後面及
び上下面を連ねた外周部に磁束検知コイルを装着してい
るので、地上コイルからの高調波磁界の遮蔽機能を確保
できると共に、超電導コイルに変形力を作用させること
がなく、また、磁束検知コイルを連続して形成した溝に
埋め込むように装着しているので、その確実な固定と保
護が図られる。
【0016】ところで、超電導磁石の軌道側側面板の外
周部に装着した磁束検知コイルの電圧と、この電圧を、
例えば、隣接する超電導磁石の相互距離だけ通過する時
間だけ遅延させた電圧とを比較した場合、上述した二つ
の磁束検知コイルの出力を比較したと同様な信号差が得
られる。請求項2に記載の地上コイル異常検出装置にお
いては、一つの超電導磁石の軌道側側面板に上述したと
同様に磁束検知コイルを装着し、この磁束検知コイルに
発生した電圧を所定の時間だけ遅延させてその差から地
上コイルの異常を検出しているので、磁束検知コイルが
一つで済むという利点がある。
【0017】請求項3に記載の地上コイル異常検出装置
においては、上下浮上コイルに対応して二つの磁束検知
コイルを装着し、この二つのコイルが発生した電圧を利
用するので、短絡した地上コイルを特定するための極め
て有効な情報が得られる利点がある。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例によって詳
細に説明する。図1は本発明の第1実施例の磁束検知コ
イルの装着状態を示す断面図である。一般に、超電導磁
石は、超電導コイルを冷媒と共にコイル容器である内槽
に収納し、さらに、真空断熱容器である外槽の内部に支
持されている。図1においては、図面の簡単化のため
に、単に超電導コイル3を収納した形の超電導磁石2と
して示している。超電導磁石2を構成する外槽は、超電
導コイル3の外側に軌道側側面板2aを備えている。この
軌道側側面板2aの上下面及び前後面を連ねた外周部に、
連続した溝2bが形成されている。この溝2bには、図示省
略の絶縁物を介して、磁束検出コイル4が埋め込む状態
で装着されている。この場合、超電導磁石2には複数の
超電導コイル3が収納されているため、磁束検出コイル
4は複数の超電導コイル3に対応して一つだけ設けら
れ、また、これに隣接する後部の超電導磁石にも同様に
して磁束検出コイルが装着されている。なお、軌道7の
両側部には、超電導磁石2と対向して最外側に推進コイ
ル5が、その内側に上下二つを互いに逆向きに8の字型
に接続される浮上コイル6がそれぞれ配設されている。
【0019】図2は同じ側部の前後に隣接する二つの超
電導磁石の各軌道側側面板に巻装された磁束検出コイル
4a,4bの出力電圧に基づいて地上コイルの異常を検出す
る概略構成図であり、磁束検出コイル4a,4bの出力電圧
を比較器8で比較し、その差電圧を図示省略の計算機に
取込むようになっている。この場合、車両の走行時、磁
束検出コイル4a,4bは地上に配設された推進コイル5a,
5b,5c,…,5h,…に対して、常に複数と対向しながら
移動する。
【0020】いま、推進コイル5cが短絡したとすれば、
この推進コイル自体の大きさの短絡ループが形成され
る。超電導コイルの電流による磁束と短絡した推進コイ
ル5cとが相対運動を行うため、推進コイル5cには電磁誘
導によって短絡電流が発生する。この短絡電流は数値計
算によると走行速度が500km/hである場合に正常
時と比較して5〜10倍程度の起磁力となる。この短絡
電流が超電導磁石に装着された磁束検出コイル4aに変動
磁束を与えるため、電磁誘導によって磁束検出コイル4a
には短絡電流に応じた電圧が誘起される。
【0021】一方、別の超電導磁石に装着された磁束検
出コイル4bは正常な推進コイルによる磁束を検知するた
め、磁束検出コイル4aと比較すれば、より小さな電圧が
誘起されるだけである。比較器8は磁束検出コイル4aに
誘起された電圧と、磁束検出コイル4bに誘起された電圧
とを比較してその差電圧を図示省略の計算機に与える。
【0022】因みに、計算機は比較器8の出力電圧に基
づいて、推進コイルから受ける磁束量が通常時の2倍以
上になったとき、推進コイルの異常と判定している。
【0023】図3は上述した磁束検出コイル4a,4b及び
比較器8を用いて、浮上コイルの短絡を検出する説明図
である。正常状態の浮上コイルは上下二つを互いに逆向
きに接続した8の字型コイルであり、車両の走行時、磁
束検出コイル4a,4bは地上に配設された浮上コイル6a,
6b,6c,…,6h,…,6oに対して、常に複数と対向しな
がら移動する。
【0024】いま、浮上コイル6eが短絡したとすれば、
上のコイルと下のコイルとがそれぞれの大きさの短絡ル
ープを形成する。超電導コイルの電流による磁束と短絡
した浮上コイル6eとが相対運動を行うため、短絡した浮
上コイル6eには電磁誘導によって短絡電流が発生する。
正常状態の8の字型の浮上コイルには、上下で逆向きの
電流が流れるのに対して、短絡状態の上下のコイルに
は、上下で同じ向きの電流が流れる。これにより、上述
した如く、磁束検出コイル4aに誘起される電圧と磁束検
出コイル4bに誘起される電圧との差に変化を生じるた
め、この電圧差の変化から浮上コイルの異常を検出する
ことができる。
【0025】以上、推進コイル及び浮上コイルに短絡が
発生した場合にその異常検出について説明したが、地
絡、断線、逆結線等の異常についても、車両通過時に異
常なものと正常なものとで発生磁束に差が現れるので、
上述した装置によってその異常を検出することができ
る。
【0026】かくして、本実施例によれば、超電導磁石
の軌道側側面板の前後面及び上下面を連ねた外周部に磁
束検知コイルを装着しているので、地上コイルからの高
調波磁界の遮蔽機能を確保できると共に、超電導コイル
に変形力を作用させることがなく、また、磁束検知コイ
ルを連続して形成した溝に埋め込むように装着している
ので、その確実な固定と保護が図られる。
【0027】さらに、上述した特開昭54-118020 号公報
に開示されたものは、磁束検知コイルを地上コイルのコ
イルピッチの整数倍だけ離して車上に設ける必要性があ
ったのに対して、本実施例では所定数の地上コイルに同
等な関係で対向する超電導磁石に磁束検出コイルを設け
るので、相互間隔について特別の配慮が不要となり、構
成の簡易化及び取付け作業の容易化が図られる。
【0028】図4は本発明の第2実施例の概略構成と併
せて、推進コイルの異常検出動作を説明するための説明
図である。これは、図1に示したと全く同様に超電導磁
石2に磁束検出コイル4を装着するが、ここでは単一の
磁束検出コイル4の出力のみに基づいて地上コイルの異
常を検出するように構成されている。すなわち、磁束検
出コイル4に遅延回路9が接続され、比較器8は磁束検
出コイル4の出力を一方入力、遅延回路9の出力を他方
入力として両入力を比較し、その差電圧を図示省略の計
算機に与える構成になっている。ここで、遅延回路9は
車両が超電導磁石の1ピッチ分だけ走行するに要する時
間分以上、入力信号を遅延して出力するものである。若
し、遅延回路9の遅延時間を超電導磁石の1ピッチ分だ
け走行するに要する時間に設定すれば、第1実施例で説
明したと全く同様にして推進コイル5a,5b,5c,…,5
h,…の異常検出が可能である。また、1ピッチ分だけ
走行するに要する時間の整数倍でも同様にして異常検出
ができ、さらに、整数倍でないとしても、原理的には異
常検出が可能であることは明らかである。
【0029】図5は第2実施例の装置を用いて、浮上コ
イルの短絡を検出する説明図である。いま、浮上コイル
6eが短絡したとすれば、図3を用いて説明したと同様な
原理にて磁束検出コイル4に誘起される電圧に時間的な
変化を生じ、その差電圧の変化から浮上コイルの異常を
検出することができる。また、推進コイル及び浮上コイ
ルに発生する地絡、断線、逆結線等の異常についても、
第2実施例の装置によって同様に検出することができ
る。
【0030】かくして、第2実施例によっても、地上コ
イルからの高調波磁界の遮蔽機能を確保できると共に、
超電導コイルに変形力を作用させることなく地上コイル
の異常検出ができ、また、磁束検知コイルを連続して形
成した溝に埋め込むように装着しているので、その確実
な固定と保護が図られる。また、この第2実施例によれ
ば、磁束検知コイルが一つで済むという利点もある。
【0031】図6は本発明の第3実施例の概略構成図で
ある。図中、図1と同一の要素には同一の符号を付して
その説明を省略する。図1に示したものは、超電導磁石
2の軌道側側面板の外周部に一つの磁束検出コイルを設
けているが、ここでは、上部に磁束検出コイル4Xが、下
部に磁束検出コイル4Yがそれぞれ設けられており、この
点が図1と構成上、異なっている。
【0032】ここで、超電導磁石2の軌道側側面板に対
向する位置に浮上コイル6が設けられている。浮上コイ
ル6は上部コイルと下部コイルとが逆向きに接続され
る。この上部コイルと下部コイルとの中間部に対応する
位置の軌道側側面板に、その前後方向に貫通する孔2cが
設けられている。また、軌道側側面板の外周面には前述
した溝が形成されており、孔2cはこの溝と交わるように
穿たれている。そして、孔2cを通して上面及び前後面の
溝の内部に磁束検出コイル4Xが埋まるように巻装され、
同じく孔2cを通して下面及び前後面の溝の内部に磁束検
出コイル4Yが埋まるように巻装されている。これらの磁
束検出コイル4X,4Yの出力端は図示省略の計算機に接続
される。
【0033】いま、浮上コイル6が短絡したとすると、
短絡の生じる位置によって上下の浮上コイルの短絡ルー
プのインピーダンスが異なるため、上下浮上コイルによ
って生じる異常磁束が異なり、上下の磁束検知コイル4
X,4Yの出力も特有な形状で変化する。この上下の磁束
検知コイル4X,4Yの出力信号を解析することによって、
短絡した地上コイルを特定することができ、また、第1
又は第2実施例と併用することにより、短絡した地上コ
イルを特定するための有力な情報が得られる。
【0034】この実施例においても、孔2cが上下浮上コ
イルの中間部に対向する位置に設けられているので、浮
上コイルによる高調波磁界による渦電流の流路を妨げ
ず、また、超電導コイルに変形力を作用させることなく
地上コイルの異常を検出することができる。さらに、磁
束検知コイルを連続して形成した溝に埋め込むように装
着しているので、その確実な固定と保護が図られる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1に記載の地上コイル異常検出装置によれば、軌道
側側面板の外周部に磁束検知コイルを装着しているの
で、地上コイルからの高調波磁界の遮蔽機能を確保し、
かつ、超電導コイルに変形力を作用させることなく異常
検出ができ、また、磁束検知コイルを連続して形成した
溝に埋め込むように装着しているので、その確実な固定
と保護が図られる。また、請求項2に記載の地上コイル
異常検出装置によれば、磁束検知コイルが一つで済むと
いう新たな効果がある。さらに、請求項3に記載の地上
コイル異常検出装置によれば、短絡した地上コイルを特
定するための極めて有効な情報が得られるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の磁束検知コイルの装着状
態を示す断面図。
【図2】本発明の第1実施例の概略構成と併せて、推進
コイルの異常検出動作を説明するための説明図。
【図3】本発明の第1実施例を用いた場合の、浮上コイ
ルの異常検出動作を説明するための説明図。
【図4】本発明の第2実施例の概略構成と併せて、推進
コイルの異常検出動作を説明するための説明図。
【図5】本発明の第2実施例を用いた場合の、浮上コイ
ルの異常検出動作を説明するための説明図。
【図6】本発明の第3実施例の磁束検知コイルの装着状
態を示す断面図。
【図7】本発明を適用する磁気浮上列車装置の概略構成
図。
【符号の説明】
1 車両 2 超電導磁石 2a 軌道側側面板 2b 溝 2c 孔 3 超電導コイル 4,4a,4b,4X,4Y 磁束検出コイル 5,5a〜5h 推進コイル 6,6a〜6o 浮上コイル 7 軌道 8 比較器 9 遅延回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−86410(JP,A) 特開 昭54−118020(JP,A) 特開 平3−261302(JP,A) 実開 昭56−129723(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 13/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両及びその軌道と、冷媒と共に容器内に
    収納された超電導コイルを有し、前記車両の側部の前後
    方向に所定の間隔で配置された複数の超電導磁石と、前
    記軌道に沿ってその側部に所定の間隔で配置された推進
    コイル、及び、上下二つを互いに逆向きに接続した8の
    字型の浮上コイルを含んでなる多数の地上コイルとを有
    する磁気浮上列車装置の地上コイル異常検出装置におい
    て、 前記車両の同じ側部に配置された少なくとも二つの超電
    導磁石に対して、前記容器の軌道側側面板の前後面及び
    上下面を連ねた外周部に連続して形成された溝と、 前記溝にそれぞれ埋めた状態で巻装された磁束検知コイ
    ルと、 二つの前記磁束検知コイルに発生した電圧を比較する比
    較手段と、 を備え、前記比較手段の比較結果に基づいて前記地上コ
    イルの異常を検出することを特徴とする磁気浮上列車装
    置の地上コイル異常検出装置。
  2. 【請求項2】車両及びその軌道と、冷媒と共に容器内に
    収納された超電導コイルを有し、前記車両の側部の前後
    方向に所定の間隔で配置された複数の超電導磁石と、前
    記軌道に沿ってその側部に所定の間隔で配置された推進
    コイル、及び、上下二つを互いに逆向きに接続した8の
    字型の浮上コイルを含んでなる多数の地上コイルとを有
    する磁気浮上列車装置の地上コイル異常検出装置におい
    て、 前記車両の側部に配置された少なくとも一つの超電導磁
    石に対して、前記容器の軌道側側面板の前後面及び上下
    面を連ねた外周部に連続して形成された溝と、 前記溝に埋めた状態で巻装された磁束検知コイルと、 前記磁束検知コイルに発生した電圧を入力し、所定の時
    間だけ遅延させて出力する遅延手段と、 前記磁束検知コイルに発生した電圧と前記遅延手段の出
    力電圧とを比較する比較手段と、 を備え、前記比較手段の比較結果に基づいて前記地上コ
    イルの異常を検出することを特徴とする磁気浮上列車装
    置の地上コイル異常検出装置。
  3. 【請求項3】車両及びその軌道と、冷媒と共に容器内に
    収納された超電導コイルを有し、前記車両の側部の前後
    方向に所定の間隔で配置された複数の超電導磁石と、前
    記軌道に沿ってその側部に所定の間隔で配置された推進
    コイル、及び、上下二つを互いに逆向きに接続した8の
    字型の浮上コイルを含んでなる多数の地上コイルとを有
    する磁気浮上列車装置の地上コイル異常検出装置おい
    て、 前記車両の側部に配置された少なくとも一つの超電導磁
    石に対して、前記容器の軌道側側面板の前後面及び上下
    面を連ねた外周部に連続して形成された溝と、 前記溝が形成された軌道側側面板の前記上下浮上コイル
    の中央部に対向する位置に、前後方向に貫通するように
    穿たれた孔と、 前記孔を通して前記軌道側側面板の前後面及び上面に形
    成された溝に埋めた状態で巻装された第1の磁束検知コ
    イルと、 前記孔を通して前記軌道側側面板の前後面及び下面に形
    成された溝に埋めた状態で巻装された第2の磁束検知コ
    イルと、 を備え、前記第1及び第2の磁束検知コイルに発生した
    電圧に基づいて前記浮上コイルの異常を検出することを
    特徴とする磁気浮上列車装置の地上コイル異常検出装
    置。
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