JP3308739B2 - マグネトロン - Google Patents
マグネトロンInfo
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Description
り、とくにその陽極ベイン及びストラップリングの構造
に関する。
ーダ用のパルスマグネトロンは、陽極円筒の内側に偶数
枚の陽極ベインが放射状に配置され、それら陽極ベイン
は複数本のストラップリングで1つおきに電気的に接続
される。このストラップリングは、安定なパイ・モード
発振を得るうえで不可欠である。そして複数本のストラ
ップリングは、製作上の容易性から、陽極ベインのポー
ルピースに近接する側面側に直径を異ならせて同心状に
配置されるのが一般的である。
トラップリングの直径が異なり、したがってベインと接
続される位置が異なることから、隣り合う陽極ベインの
内面や側面の各位置付近における高周波電界強度が不均
一になる。この高周波電界強度の不均一は、ベインの内
側に配置された陰極やベインの側面に近接するポールピ
ースに高周波電磁界を誘起し、発振効率の低下やスプリ
アスノイズの発生等の不所望な現象の発生要因の一つで
ある。構造上又は組立て上の制約から、ストラップリン
グを陽極ベインの一方の側の側面にのみ配置する構造の
マグネトロンでは、このような不都合がとくに顕著にあ
らわれる。
明が特公昭62−4815号や、特開平6−20376
1号、或いは特公平2−22498号公報等に開示され
ている。これらはいずも2組の陽極ベイン群の間の高周
波電界の不均一を相殺して均一化する目的の発明であ
り、その有効性は認められるものの、実用性の点でなお
改善が望まれる。
ストラップリングが複数箇所で交差する複雑な構成であ
るため、組立て性及びスペースを多く必要とする点で改
善が望まれる。また後者は、3本のストラップリングを
同心状に配置する構成であるが、中間に位置する1本の
ストラップリングがどこか1箇所でも陽極ベインとの接
合が不完全であると、安定なパイ・モード発振動作が得
られず且つ不所望な高周波誘起現象を生じる。パルスマ
グネトロンの場合はミッシングパルス現象すなわち規則
的な発振パルスが得られない不都合な現象が起こりやす
い。また、3本とも同じ半径方向の幅寸法で構成した場
合は、陽極ベインとストラップリングの熱膨張の方向及
び量の不規則性のために、十分な高周波電界の均一化が
得られないことが考えられる。それを改善するため、中
間のストラップリングの半径方向の幅を広くすることも
考えられるが、その場合はこの中間のストラップリング
が強靭すぎて熱的な歪みによる陽極ベインの変形が起き
やすく、それによって各共振空胴の特性が不揃いになっ
てスプリアスノイズが逆に強く出る不都合がある。
上の偶数本にして内側のストラップリングから外側に順
に交互に同じ陽極ベインに接続する発明が、特開昭63
−308847号公報等に開示されている。それによれ
ば、高周波電界の均一化を完全に得ることは困難であ
る。
側面の各位置付近における高周波電界強度の不均一を抑
制するとともに陽極ベインの変形を未然に防止でき、し
たがって高い発振効率を得るとともにスプリアスノイズ
の発生やミッシングパルス等の不所望な現象の発生を抑
制し得るマグネトロンを提供することを目的とする。
り半径方向に所定間隔をおいて配置された4本又はそれ
以上のストラップリングのうちの隣り合う2本のストラ
ップリングが同じ第1の陽極ベイン群にそれぞれ接続さ
れ、これら第1の陽極ベイン群に接続された2本のスト
ラップリングの内側及び外側に配置されたストラップリ
ングは第1の陽極ベイン群以外の第2の陽極ベイン群に
接続されているマグネトロンである。
や側面の各位置付近における高周波電界強度が均一性が
保たれるとともに各陽極ベイン群とストラップリングと
の電気的接続の確実性が高まる。しかも、すべてのスト
ラップリングの幅寸法を細くすることができるのでベイ
ンへの熱的な変形力を小さくできてベインの変形を未然
に防止できる。したがって、高い発振効率を得るととも
に、スプリアスノイズの発生やミッシングパルス等の不
所望な現象の発生はより確実に抑制することができる。
なお、同一部分は同一符号であらわす。図1乃至図3に
示す実施例は、銅製の陽極円筒11の内側に放射状に銅
からなる18枚の板状陽極ベイン12が一体的に配置さ
れ、それらによって18個の共振空胴13が構成されて
いる。1枚の陽極ベインに出力アンテナ導体14が電気
的に接続され、これは出力同軸導波管15に延長されて
いる。なお、各陽極ベイン12の先端の内面12aで形
づくられる概して円筒状の空間内には、図示しない電子
放出用の陰極が配置される。また、各陽極ベイン12の
上下の側面12b,12cに近接して、図示しない一対
のポールピースが陽極円筒11の両開口を塞ぐように配
置される。
2bの側のみで4本の銅製のストラップリング16,1
7,18,19によって1枚おきに電気的に短絡接続さ
れている。これらの接続位置を黒塗りの点xであらわし
ている。これら4本のストラップリングは、ほぼ同等の
半径方向の幅寸法及びほぼ同等の厚さで構成されている
が、直径はすべて異なり、同心状にほぼ等間隔に離して
配置されている。
ストラップリング16及び最外側のストラップリング1
9は、1枚おきの計9枚の第1陽極ベイン群12pに接
続されている。そして、中間の2本のストラップリング
17,18は、残りの計9枚の第2陽極ベイン群12r
に接続されている。これらストラップリングは、ベイン
に接続されない位置においては、ベインの側面に形成し
た切り欠き溝12d,12eを非接触で通過している。
極ベインの厚さ寸法に近似する幅の切断部を有してお
り、それら切断部の位置は、非接触で通過する陽極ベイ
ン上に位置決めされている。そして、最内側のストラッ
プリングの切断箇所16aと最外側のストラップリング
19の切断箇所19aとは、アンテナ導線14が接続さ
れた陽極ベインから反時計回り方向に1枚目の同一の陽
極ベイン上に配置されている。最内側のストラップリン
グのすぐ外側のストラップリング17の切断箇所17a
は、最内外両ストラップリングの切断箇所16a,19
aがあるベインから時計まわり方向に1枚隣のアンテナ
導線14が接続された陽極ベイン上に配置されている。
さらにその外側のストラップリング18の切断箇所18
aは、アンテナ導線14が接続された陽極ベインから反
時計まわり方向に2枚目の陽極ベイン上に配置されてい
る。
の、間に挟まれた2本のストラップリングが同一の陽極
ベイン群に接続され、その内外両側のストラップリング
がほかのベイン群に接続されている。それによって、各
陽極ベインの内面や側面付近の高周波電界強度はほぼ均
等化され、スプリアスノイズの発生が抑制される。しか
も、同一のベインに2本のストラップリングが異なる半
径方向の位置で接合されるので、万一どこかにベインと
の接合の不完全な箇所が存在しても、1枚おきのベイン
の電気的短絡確保の確率は非常に高いので、パイ・モー
ドの発振が安定に維持され、ミッシングパルス等の不都
合が生じるおそれがほとんどない。さらに、各ストラッ
プリングは比較的細い構成でも十分機能を果たすので、
マグネトロンの動作のオンオフや長時間動作による熱膨
脹、収縮による各ベインへの機械的歪みの波及が小さ
く、ベインの変形のおそれが少ない。
ングの切断位置を異なるベインの位置に配置すれば、パ
イ・モード発振のロッキングがより一層効果的に作用し
て、動作の安定性がさらに向上する。
ングの各切断箇所16a,17a,18a,19aの位
置を、最内側ストラップリングから反時計方向に1枚隣
のベインの位置に順次ずらして配置したものである。こ
れによって、動作の安定性及びスプリアスノイズの一層
の低減をはかることができる。
ングの各切断箇所の位置に関して、最内側と最外側のス
トラップリングの切断箇所16a,19aをアンテナ導
線14が接続されたベインから反時計方向に1枚隣のベ
インの位置とし、他の中間の2本のストラップリングの
切断箇所17a,18aの位置をそれからさらに反時計
方向に1枚隣のベイン位置に配置したものである。これ
は、とくに組立て性にすぐれている。
ングを使用した場合であるが、その内側又は外側にさら
に1本又は複数本のストラップリングを付加した構成に
することもできる。その場合、隣合う2本のストラップ
リングを同じ陽極ベイン群に接続し、その内側及び外側
に別の陽極ベイン群に接続したストラップリングを配置
する構成を一部に有することが肝要である。
ば、高い発振効率を得るとともにスプリアスノイズの発
生やミッシングパルス等の不所望な現象の発生を抑制す
ることができる。
面図。
切断部
Claims (3)
- 【請求項1】 陽極円筒と、この陽極円筒の内側に放射
状に配置された偶数枚の陽極ベインと、これら陽極ベイ
ンの一方の側面側に該陽極ベインを1枚おきに接続し且
つ直径が異なり半径方向に所定間隔をおいて配置された
4本又はそれ以上の本数のストラップリングとを具備す
るマグネトロンにおいて、 上記複数本のストラップリングのうちの隣り合う2本の
ストラップリングは同じ第1の陽極ベイン群にそれぞれ
接続され、これら第1の陽極ベイン群に接続された2本
のストラップリングの内側及び外側に配置されたストラ
ップリングは上記第1の陽極ベイン群以外の第2の陽極
ベイン群に接続されていることを特徴とするマグネトロ
ン。 - 【請求項2】 第1の陽極ベイン群に接続された2本の
ストラップリングは、これらのストラップリングが接続
されない陽極ベインの位置において切断されており、こ
れら2本のストラップリングの各切断部の位置が相互に
異なっている請求項1記載のマグネトロン。 - 【請求項3】 2本のストラップリングの内側及び外側
に配置されたストラップリングは、これらのストラップ
リングが接続されない陽極ベインの位置において切断さ
れており、これら2本のストラップリングの各切断部の
位置が相互に異なっている請求項1、又は請求項2記載
のマグネトロン。
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JP29545694A JP3308739B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | マグネトロン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP29545694A JP3308739B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | マグネトロン |
Publications (2)
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JPH08153472A JPH08153472A (ja) | 1996-06-11 |
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Family
ID=17820828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP29545694A Expired - Fee Related JP3308739B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | マグネトロン |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3308739B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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JP2005259508A (ja) * | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Toshiba Hokuto Electronics Corp | 電子レンジ用マグネトロン |
JP5676899B2 (ja) * | 2010-03-25 | 2015-02-25 | 東芝ホクト電子株式会社 | マグネトロンおよびこれを用いた電子レンジ |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29545694A patent/JP3308739B2/ja not_active Expired - Fee Related
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