JP3307899B2 - 遮断材料及び部材にレーザビームで孔を掘削する方法 - Google Patents

遮断材料及び部材にレーザビームで孔を掘削する方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、レーザ遮断
材料及び冷却空気用の内部流路を有するエアフォイルな
どの部材をレーザ加工する方法に関する。本発明は、特
に、部材のキャビティに熱可塑性の材料を配置し、壁を
貫通してキャビティへと孔を掘削する時に部材の内部に
レーザビームが衝突しないようにしてから、孔を掘削
し、最後にキャビティから材料を取り除く方法に関す
る。
【0002】本出願は、1998年11月20日出願の
米国特許仮出願第60/109,176号を基礎とする
ものである。また、本出願は、係属中のジェフリー デ
ィ.フリス等による米国特許出願第09/162,83
2号、名称「エアフォイルのレーザ加工法」、ジェフリ
ー ディ.フリス等による米国特許出願第09/16
2,614号、名称「レーザ加工のためにキャビティの
空隙容積を減少する方法」、ゴードン エム.リード等
による米国特許出願第09/213,690号、名称
「エアフォイルの内部にレーザ遮断材料を配置する方
法」、クリストファピー.ジョーダン等による米国特許
出願第09/213,592号、名称「エアフォイル内
にレーザ遮断材料を配置するための工具」、スタンレイ
ジェイ.ファンク等による米国特許出願第09/21
3,580号、名称「処理のためのエアフォイルの配置
方法及びエアフォイル用のマスクの形成方法」、及びゴ
ードンエム.リード等による米国特許出願第09/21
3,593号、名称「エアフォイルにレーザ遮断材料を
配置するための固定具」に関連する。
【0003】
【従来の技術】ガスタービンエンジン用のエアフォイル
は、作動媒体ガス用の流路に配置されている。このよう
なエアフォイルの例としては、タービンブレードやター
ビンベーンが挙げられる。これらのエアフォイルは、ガ
スがエンジンを通って流れるのに従って熱ガスを浴び
る。タービンベーンやタービンブレードなどのエアフォ
イルの温度を許容限度内に保つために、運転状態では、
エアフォイル内部の流路を通るように冷却空気が流され
る。
【0004】更に、エアフォイルは、エアフォイルの内
部から外部へと延びる冷却孔を含むこともできる。これ
らの冷却空気孔は、小さく、11〜17ミル(0.01
1〜0.017インチ)の範囲内の直径を有し得る。こ
れらの孔は、所定のパターンで掘削され、エアフォイル
に確実に十分な冷却が提供される形状となっている。
【0005】上記冷却孔は、エアフォイル内部の流路か
ら熱い壁を通ってエアフォイルの外部へと冷却空気を送
る。冷却空気は、壁を通過する時に吹出し冷却を提供
し、エアフォイルから排出された後は、冷却空気のフィ
ルムによりエアフォイルの外側面にフィルム冷却を提供
する。この冷却空気のフィルムは、エアフォイルと熱い
作動媒体ガスとの間のバリアとなる。
【0006】これらの孔を掘削する1つの方法には、レ
ーザを用いてエアフォイルの外側面にコヒーレントエネ
ルギを有するビームを放射するものがある。レーザビー
ムによる強い放射は、エアフォイルの壁を焼き抜き、冷
却空気用の十分な管路を提供する孔を形成する。レーザ
ビームは、エアフォイルの壁を貫通してキャビティ内に
到達する時にキャビティの他方側の隣接構造体に衝突し
て許容できない程度の損傷をエアフォイルに与えるおそ
れがある。従って、レーザビームが、エアフォイル壁を
貫通した後にキャビティを囲む壁に衝突しないように、
キャビティ内に遮断材料を配置することができる。
【0007】1つの方法は、製造工程におけるブレード
の鋳込みコアであるセラミック製鋳造コアを、エアフォ
イル内に配置したままとすることである。このセラミッ
ク製コアが、適切な遮断材料となる。このセラミックコ
アは、続いて周知の浸出技術を用いて取り除かれる。こ
の方法は、グレゴア、グリフィス、及びストラウドに付
与された米国特許第5,222,617号、名称「ター
ビンブレードの掘削」に説明されている。しかし、鋳造
後にコアが存在することによって、エアフォイル内部の
初期検査が不可能となる。また、セラミック材料は、冷
却空気孔を掘削した後での除去が困難となるおそれもあ
る。更に、冷却空気孔を再度掘削することが必要となり
得る修理工程においては、上記コアを利用することがで
きない。
【0008】遮断材料の他の例としては、ワックスもし
くはワックス様の材料が挙げられる。この材料は、エア
フォイルの前縁流路などの流路の内部へ容易に流れるよ
うに溶融される。この溶融材料の温度は、その融点以上
であり、250°Fを超え得る。この溶融材料は、キャ
ビティ内に手作業で流し入れるかもしくは注入すること
ができ、または、保護する面に噴霧もしくは塗装するこ
ともできる。しかし、この溶融材料によって、作業員が
ひどいやけどを負うおそれがある。また、このような材
料を手作業でエアフォイルに流し入れた場合には、作業
に時間がかかってしまう。更に、このワックスは、隣接
する冷却孔の間に延在することもあり得る。この場合、
第2の孔を掘削する時にレーザビームを遮断するワック
スは、第1の孔をレーザビームで掘削する時に溶融する
おそれがある。これにより、ワックス内に空隙が生じて
しまう。従って、レーザビームは、第2の孔を掘削する
時に間隙を含む流路部分を通過することになり、そのエ
ネルギがワックスによって十分に分散されないおそれが
ある。ビームは、第2の孔の壁を貫通した後にエアフォ
イルの内部壁に衝突し得るので、第2の孔の掘削時にエ
アフォイルが損傷されるおそれがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】間隙の形成を防止する
ために添加剤を用いるワックス様の材料の1つが、コル
フェ及びストラウドに付与された米国特許第5,04
9,722号、名称「レーザバリア材料及びレーザ掘削
方法」に開示されている。この特許では、ワックス基剤
にワックス様の材料であるPTFE(ポリ四フッ化エチ
レン)が添加されている。PTFEは、空隙の形成を防
止する。エアフォイルの種類によっては、前縁の流路の
内部にこのような材料を配置することが特に困難であ
る。多くの場合、前縁流路は、製造段階ではエアフォイ
ルの外部と接続していない。即ち、掘削処理の前は、隣
接する流路と連通するように設けられた小さなインピン
ジメント孔を除くと、前縁流路は、盲流路つまり袋小路
となっている。この隣接する流路は、前縁流路へと流れ
る冷却空気を受け入れる開口部も有している。従って、
作業員は、慎重にこの入口開口部に溶融材料を流し入れ
るとともに、前縁流路内の材料から気泡を除くようにエ
アフォイルを操作しなければならない。
【0010】また他の方法には、流体状態でエアフォイ
ル内に配置されるエポキシ樹脂のようなマスキング剤を
用いるものがある。エポキシ樹脂は、エアフォイル内に
樹脂を単に流し入れることによって配置される。また、
エポキシ樹脂は、室温であり、作業員にやけどを負う危
険性を伴わない。エポキシ樹脂は、流体を硬化させて米
国特許第5,049、722号に開示されたPTFEワ
ックスと同様の固形材料とするために更に処理される。
しかし、この樹脂は、溶融ワックスに比べて比較的粘度
が高く、エアフォイル内部の細い接続流路を通って流れ
ることが困難である。
【0011】エアフォイルによっては、前縁流路の内部
にこのような材料を配置することが特に困難であり得
る。多くの場合、前縁流路は、製造段階ではエアフォイ
ルの外部と接続していない。即ち、掘削処理の前は、隣
接する流路と連通するように設けられた小さなインピン
ジメント孔を除くと、前縁流路は、盲流路つまり袋小路
となっている。この隣接する流路は、前縁流路へと流れ
る冷却空気を受け入れる開口部も有している。従って、
作業員は、溶融材料をこの入口開口部に注意深く流し入
れ、前縁流路内の材料に気泡が生じてしまうのを防止す
るとともに空隙が形成されるのを防止するようにエアフ
ォイルを操作する必要がある。だが、この材料は、蒸発
する温度まで熱することで容易に取り除くことができる
という利点も有している。
【0012】他の方法には、レーザ光を分散させる材料
を含むチキソトロピー媒体を使用するものがある。この
方法は、マァ及びピンダに付与された米国特許第4,8
73,414号、名称「部材のレーザ掘削」で説明され
ている。この媒体の利点は、特に、レーザ光と接触した
ときに光を放つことである。部材から反射した光を監視
することで、第2の面を貫通するレーザビームの検出が
可能となり、レーザビームによって貫通孔が掘削された
かを判断するフィードバック制御が可能となる。加え
て、部材の内部面にわたって媒体が容易に流れるよう
に、ノズルに媒体を通過させて媒体の粘度を低下させる
こともできる。チキソトロピー媒体は、媒体をフラッシ
ング剤と接触させることで取り除くことができるが、部
材を更に操作するとともに部材に追加の材料を連続的に
流し入れることが必要となる。
【0013】更に他の方法は、ストラウド及びコースに
付与された米国特許出願第5,140,127号、名称
「レーザ遮断材料」に開示されている。この方法は、注
入可能な遮断材料を使用し、この遮断材料は、四フッ化
エチレンと六フッ化プロピレンからなる第1のコポリマ
と、ポリ四フッ化エチレンを基礎とするとともに少なく
とも1つのフッ化アルコキシ群(fluorinate
d alkoxy side group)を含む第2
のコポリマと、からなる群から選択した組成を有する。
この材料は、部材の内部に流し入れられるかもしくは注
入される。中空のタービンブレードを、この材料で満た
してレーザ加工した後に、続いて、材料を蒸発させるこ
とによって部材から取り除く。この材料は、かなりの高
温に熱して蒸発させるといった受動的な方法で取り除く
こともできる。しかし、この場合には、燃焼生成物がフ
ッ素原子を含み、燃焼生成物を大気中に放出する前に燃
焼生成物から取り除く必要がある有害な流体を形成する
おそれがある。
【0014】更に他の方法は、ターナに付与された米国
特許出願第5,767,482号、名称「レーザバリア
材料及び方法」に開示されている。この特許では、熱的
に安定しているとともに高い融点を有する塩化ナトリウ
ム(塩)や他の金属塩などの微細な結晶材料を使用して
いる。塩は、流し入れるかもしくは水とともにペースト
状にして注入することによって部材の内部に導入するこ
とができる。この塩は、部材を水で洗うことによって取
り除かれる。
【0015】上記技術よりも更に、大量生産に適してい
るとともに有害な流体を形成することなく、かつ時間の
かかる作業を繰り返すことなく比較的容易に取り除くこ
とができるレーザ遮断材料を、エアフォイルの内部に配
置するための材料、方法、及び装置の開発が求められて
いる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のポリマ
をレーザビームを遮断するために使用した場合に、量産
作業でかなり有利であり、エアフォイルなどの部材を充
填する速度を速めるために、このような材料もしくは他
の材料とともに量産作業で特定の工具や固定具を使用す
ることができることに一部基づいている。更に、特定の
ポリマは、材料をエアフォイル内に配置するとともに除
去する時に生じる、細い流路内の遮断材料からエアフォ
イルの薄い壁に伝達される力の大きさに対して有利な影
響を有する。更にこれらの材料は、その比較的低い融点
まで熱して一部流出させてから、有害な燃焼生成物を形
成しない方法により比較的高い温度で蒸発させることが
でき、除去作業において迅速な処理が可能である。
【0017】本発明では、レーザ機械加工処理において
レーザビームの強度を弱めるための遮断材料は、熱可塑
性ポリマを含み、この熱可塑性ポリマは、炭素及び水素
のみによって形成されるとともに、30以上のメルトフ
ローインデックスを有し、かつレーザの放射ビームを拡
散させるために40%よりも大きい結晶化度を有するよ
うに部分的に結晶質となっている。
【0018】本発明では、内部キャビティを有する部材
に孔を掘削する方法は、このキャビティに熱可塑性ポリ
マ材料を含むレーザ遮断材料を配置するステップを含
み、この熱可塑性ポリマ材料は、炭素及び水素のみによ
って形成されるとともに、30以上のメルトフローイン
デックスを有し、かつ部分的に結晶質となっている。
【0019】本発明の1つの実施例では、遮断材料は、
ポリオレフィンもしくは複数のポリオレフィンの混合物
を含む。
【0020】1つの実施例では、遮断材料は、ポリエチ
レンもしくはポリプロピレン材料を含む。
【0021】1つの実施例では、遮断材料は、弾性特性
を有し、バーンアウト処理時に膨張するのに従って負荷
に応じて変形し、材料の熱膨張による力が全て部材に伝
達されることのないように応力を逃がす。
【0022】本発明の1つの実施例では、上記方法は、
レーザ遮断材料をその融点まで加熱することによって除
去した後に、残る遮断材料があればこれを蒸発させるよ
うに更に加熱することを含む。
【0023】本発明の1つの実施例では、上記方法は、
鋭い器具によって孔をプローブすることによってレーザ
ビームで形成した孔を点検することを含み、この点検
は、孔及び部材の内部に配置された弾性的な遮断材料と
の接触により孔が壁を貫通したことを確認することによ
って行われる。
【0024】本発明の1つの実施例では、上記方法は、
遮断材料の一部をプラズマとなるように蒸発させること
を含み、このプラズマは、レーザビームに対して比較的
透過性があり、レーザビームを拡散する結晶化度を有す
る材料の固形部分まで通過させる。
【0025】遮断材料の主な特徴は、炭素及び水素が含
まれていることである。他の特徴は、材料の結晶化度で
あり、この結晶化度は、40%よりも大きく、いくつか
の実施例では60%よりも大きい。本発明の他の特徴
は、レーザビームによって材料を蒸発させることで形成
されるプラズマの透過性のレベルであり、このレベル
は、プラズマがレーザによる機械加工を妨げることのな
いレベルである。また、他の特徴は、遮断材料の比較的
低い融点であり、この融点は、250°F〜540°F
までの範囲にあるが、通常は300°Fよりも低い。
【0026】本発明の主な利点は、遮断材料とレーザビ
ームとの相互作用によって中空部材に掘削される孔の質
である。また、他の利点は、処理速度及びコストであ
り、これらは、ずり減粘特性及びメルトフローインデッ
クスによって部材の内部に材料を配置することが容易な
こととともに、レーザ遮断材料の燃焼生成物が無害な二
酸化炭素及び水蒸気であるためもあり、バーンアウトに
よる材料の除去が容易なためである。1つの実施例で
は、レーザ掘削処理が単純であることが利点であり、こ
れは、大気中に燃焼生成物を放出する前に特別の処理を
必要としない(二酸化炭素及び水の)無害な燃焼生成物
を形成するレーザ遮断材料を使用することによる。また
他の特徴は、上記材料の凝固速度であり、これは、材料
のずり減粘特性と材料を部材に注入する圧力が取り除か
れた後にずり応力が存在しなくなるためである。
【0027】本発明の利点は、特に、スクラップ及びレ
ーザ機械加工における再加工が減少する点であり、これ
は、エアフォイルなどの部材の内部の狭い流路にレーザ
遮断材料が流入することができるためであり、また、材
料のメルトフローインデックス及びこのような流路を通
って圧力下で流れるこの材料固有の能力も影響する。本
発明のまた他の利点は、エアフォイルの耐久性であり、
これは、材料が膨張するに従って内部応力を軽減するよ
うに変形可能であり、エアフォイルに伝達される力が軽
減されるためである。更に他の利点は、エアフォイルの
耐久性及び完全性であり、これは、上記材料の比較的低
い融点により、材料が溶融する前に材料の熱膨張が制限
されることによる。また更に他の利点は、部材の取扱い
が容易なことであり、これは、部材内に配置した材料が
固体の状態に維持されることによる。
【0028】本発明の上記及び他の利点は、以下の実施
形態及び添付図面によってより明らかとなる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、ガスタービンエンジン用
のエアフォイル10として示した部材の部分説明図であ
る。また、図1には、部材の内部にレーザ遮断材料を配
置するための工具12を示している。この工具12は、
エアフォイル10が充填される時にこれらのエアフォイ
ル10が1つずつ連続的に配置されるキャビティ13を
有している。図示したエアフォイル10はロータブレー
ドであるが、“エアフォイル”には、ステータベーンな
どの流れを案内する面を有する他の部材も含まれる。
【0030】図2Aは、製造時におけるロータブレード
10の側面の断面図である。このロータブレード10
は、根部14として示した第1の端部と、プラットフォ
ーム16と、先端部18として示した第2の端部と、を
有する。エアフォイル10は、翼幅方向に延びる空気力
学的形状の前縁22を備えており、空気力学的形状の後
縁24が空気力学的形状の前縁22から翼弦方向で離間
されている。エアフォイル10は、複数のキャビティ即
ち冷却空気用の流路を含み、これらの流路は、ロータブ
レード10の根部14を通って延びる前縁流路26及び
流路28,30,32,34として示されている。流路
28,30,32,34は、ロータブレード10の内部
へと延びるとともに、流路32のように蛇行しているこ
とも多い。
【0031】図2Bは、図2AのB−B線に沿って翼弦
方向に切断した断面図である。エアフォイル10は、負
圧面即ち側壁42及び正圧面即ち側壁44として示した
流れを案内する面を備えている。これらの各面は、前縁
22から後縁24まで後方に延在し、かつプラットフォ
ーム16から先端部18まで翼幅方向に延在する。
【0032】孔48として示した複数の内部インピンジ
メント孔によって、前縁領域における前縁流路26と冷
却空気の供給流路28とが接続されている。これらのイ
ンピンジメント孔48は、小さく、一般に40ミルより
も小さい水力直径Dhを有する(即ち、Dh=4Ai/
P=0.040インチ、Aは、孔の面積、Pは、孔の全
周)。いくつかの実施例では、これらの孔48を、30
ミルよりも小さい水力直径とすることもできる。孔46
として示した前縁22に隣接する複数のフィルム冷却孔
が、前縁領域におけるインピンジメント流路26からロ
ータブレード10の外側まで延びている。
【0033】図2Bで示したように、フィルム冷却孔4
6を形成する1つの方法には、レーザビームLとして示
したレーザビームによって、エアフォイル10の外側か
ら前縁流路26まで孔46を掘削する方法がある。図2
B及び概略的に図2Aで示しているように、レーザビー
ムLの強度を弱めるためにレーザ遮断材料52が前縁流
路26内で部材の一部に配置されている。レーザ遮断材
料52によって、掘削処理においてレーザビームLがロ
ータブレード10の壁を貫通するときに、このレーザビ
ームLによって冷却空気孔に面する構造体が損傷される
ことが防がれる。
【0034】図1に示したように、射出成形機54の一
部として示している、圧力下で遮断材料52を供給する
手段が、工具12と流体的に連通している。他の同様の
機械には、エアフォイル10に加圧したレーザ遮断材料
52を供給する供給源となり得るトランスファ成型器や
プラスチック押し出し機などが含まれる。
【0035】工具12には、ロータブレード10にレー
ザ遮断材料52を充填するためにロータブレード10と
係合する固定具56が含まれる。“充填”とは、材料を
配置つまり供給するという意味であり、ブレードを部分
的に及び完全に充填することが含まれる。固定具56
は、基部58、スプループレート62、及びスプループ
レート保持具64を含む。レーザ遮断材料52を供給す
る流路65が、スプループレート62及びスプループレ
ート保持具64を通って延びている。
【0036】射出成形機54は、工具12と、図4及び
図5で示したノズル70を備えたハウジング68と、を
収容するテーブル66を有する。ハウジング68は、工
具12に対して方向Mで移動可能となっており、所定の
力を工具12とロータブレード10とに加えることがで
きる。ハウジング68は、(概略的に示した)レーザ遮
断材料52の供給74を受けるチャンバ72を有する。
供給74の量は、レーザ遮断材料を受け入れるエアフォ
イル10の内部容積よりも僅かに大きい。
【0037】チャンバ72は、流路(図示省略)からレ
ーザ遮断材料52を受け入れ、この流路には、レーザ遮
断材料52をチャンバ内72内に押し入れるためのスク
リュ手段(図示省略)が設けられている。チャンバ72
内には、ピストン75が配置されており、このピストン
75によって流路65を通ってスプループレートへとハ
ウジング68を介してレーザ遮断材料52が送られる。
この目的のために使用できる機械の1つには、オハイオ
州,ニューベリー(Newbury,Ohio)所在の
ミニ−ジェクタマシーナリ社(Mini−Jector
Machinery Corp.)のモデル70射出
成形機が挙げられる。他に使用できる機械としては、ニ
ュージャージー州,パインブルック,シャピン 16
(16 Chapin,Pinebrook NJ 0
7053)所在のトウヨウ オブアメリカ社(Toyo
of America)を通して、日立グループから
供給されているトウヨウプラスタTI−90G2があ
る。
【0038】図1で示しているように、工具12のスプ
リュープレート保持具64は、ボルト(図示省略)など
によって射出成形機54のハウジング68に一体に接続
されている。スプループレート保持具64は、ダブテー
ル形のスロット部76を備えている。スプループレート
62は、ダブテール形スロット部76を介してスライド
してスプループレート保持具64と係合するとともに、
ダブテール形スロット部76と共同してスプループレー
ト62を保持するテーパ状の端部77を備えている。ス
プループレート62は、レーザ遮断材料52を受け入れ
る流路65の一部を含む。この流路65によって、射出
成形機54のチャンバ72がタービンブレード10の根
部14を通って延びる流路28,30,32,34と流
体的に連通する。
【0039】テーブル66は、射出成形機54のハウジ
ング68に対して調整可能となっている。工具12の基
部58は、テーブル66に対して所定の方法で配置され
ている。工具12をテーブル66に設置する度に、基部
が同じ位置で正確にテーブル66と係合するように、基
部58には、位置決めドエル即ち位置決めピン(図示省
略)が設けられている。よって、工具12の基部58
は、テーブル64によってハウジングに対して調整可能
となっている。
【0040】工具12には、マスク78が含まれる。こ
のマスク78は、第1のマスク部材82と第2のマスク
部材84として示した一対のマスク部材を有する。これ
らのマスク部材は、それぞれ第1のマスク部材82の第
1の面86と第2のマスク部材84の第2の面88とし
て示した面を備える。これらの各面は、それぞれエアフ
ォイル10の外側面に一致する。これらのマスク部材8
2,84は、室温加硫(RTV)ゴムなどのエラストマ
材料で形成されている。使用可能なエラストマ材料の1
つとしては、ニューヨーク,ウォーターフォード(N
Y,Waterford)所在のジェネラル エレクト
リック カンパニー(General Electri
c Company)が供給するRTV668エラスト
マ材料が挙げられる。
【0041】工具12は、更に、第1のジョー92と第
2のジョー94として示した一対の対向するジョーを含
む。各ジョー92,94は、対応するマスク部材82,
84と係合して、これらのマスク部材をエアフォイル1
0に密着させる。例えば、第2のジョー94は、第2の
マスク部材84と係合する。第2のジョー94が工具1
2の基部58に固定されているので、この第2のジョー
94によってハウジング68と第2のマスク部材84と
の両方に対して基準面96が提供される。ハウジング6
8によって、スプループレート62が位置決めされる。
よって、翼弦方向に面した基準面96を備えた第2のジ
ョー94は、スプループレート62とスプループレート
保持具64と組み合わさって、充填作業においてロータ
ブレード10を射出成形機54に対して正確に整列させ
る。
【0042】ジョー92,94は、互いに対して相対的
に移動可能となっている。図1で点線によって示されて
いるように、第1のジョー92は、第2のジョー94に
対して、実線で示した閉位置から点線で示した開位置へ
と移動可能である。第2のジョー94は、このような移
動のために各側にそれぞれ配置された対となったガイド
部材を有し、これらのガイド部材は、ガイド部材98及
びガイド部材102として示されている。第1のジョー
92は、対となった第1のガイド部材98とスライドし
て係合する第1のガイドレール104を備えるととも
に、対となった第2のガイド部材102とスライドして
係合する第2のガイドレール106を備える。また、こ
のような相対的な移動は、両方のジョー92,94を移
動することによって達成することもできる。上述したよ
うに、第2のジョー94は、射出成形機54のハウジン
グ68に対してマスク78を位置決めするための基準面
96を提供する。この機能は、第2のジョー94が正確
にその閉位置へと戻ることによって反復可能となってい
る。
【0043】工具12は、開位置から閉位置へとジョー
92,94を移動する手段を含み、この手段は、図1に
示したアーム部108とレバー112の機構として示さ
れている。アーム部108は、支点113を中心として
回転する。アーム部108が開いた移動位置へと回転す
ると、レバー112が第1のジョー92及び第1のマス
ク部材82をロータブレード10から離れるように引っ
張り、オペレータが素早く第2のマスキング部材84か
らロータブレード10を除去もしくはマスキング部材8
4にロータブレード10を挿入することが可能となる。
ジョー92を移動する手段となり得る他の装置には、電
気的、空気式、油圧式の装置やチェーン、プーリ、バネ
などの機械的な作動装置によって作動されるものが含ま
れる。
【0044】図3は、工具12及び射出成形機54の一
部を切り欠いた図1の上面図である。図3では、スプル
ープレート62及びスプループレート62を通って翼幅
方向に延びる流路65に対するロータブレード10の関
係が示されている。この流路65によって、スプループ
レート62が射出成形機54のノズル70から加圧され
た遮断材料52を受け入れ可能となっている。スプルー
プレート62は、第1の翼幅方向に面した面116を備
えた第1の側面114を有する。面116は、作動可能
な状態において、ロータブレード10に対して翼幅方向
外側へと、翼幅方向の軸Sに沿って第1の方向に面して
いる。図3で示しているように、翼幅方向軸Sは、ロー
タブレード10の翼弦方向部分のスタッキングラインで
ある。第1の面116によって、スプループレート62
が、ノズル70(図4参照)と係合可能となっていると
ともに、加圧した遮断材料52を受け入れるための流路
65の周りにシールを形成するようになっている。
【0045】流路65は、ロータブレード10に加圧さ
れた遮断材料52を放出するために細くなった部分11
8を含んでいる。流路65の細くなった部分118は、
ロータブレード10の根部14の流路28,30,3
2,34によって形成された開口部と流体的に連通して
いる。これらの流路28,30,32,34によって、
根部14が、射出成形機54よりレーザ遮断材料52を
受け入れ可能となっている。
【0046】工具12の第1のジョー92を点線で示し
ている。レバー112は、第1のジョー92と係合する
(点線で示した)端部112aを備える。更に、このレ
バー112は、レバー112の長さを調整を可能とする
調整可能なリンク112bを備える。(点線で示した)
第2のジョー94は、閉じた作動状態において、第1の
ジョー92から小さな間隙Gによって離間されている。
この間隙は、通常小さく、1つの実施例では、25〜3
0ミル(0.025〜0.030インチ)よりも小さ
い。
【0047】図4は、一部切り欠いた分解図であり、工
具12及び射出成形機54のノズル70の一部を示して
いる。この工具12は、固定具56を含んでいる。固定
具56は、工具12の基部58、スプループレート6
2、及びスプループレート保持具64を含む。スプルー
プレート保持具64は、開口部119を備える。ノズル
70は、開口部119を通って延びてスプループレート
62と係合する。このノズル70は、ボルト(図示省
略)によって第1の側面114の第1の面116に対し
て押しつけられ、これにより、ノズル70とスプループ
レート62とが接合される。スプループレート62は、
第2の翼幅方向に面した面122を備えた第2の側面1
20を有する。
【0048】固定具56は、更に、ブロック124(位
置決めブロック)として示した部材を含み、このブロッ
ク124は、スプループレート62から翼幅方向に離間
されている。位置決めブロック124は、翼幅方向に面
しており、かつ作動状態においてエアフォイル10の先
端部18と係合する第1の基準面126を備える。位置
決めブロック124は、エアフォイル10の先端部18
が損傷されるのを防ぐように、エアフォイル10の先端
部18の材料よりも軟らかい材料で形成されている。第
2のマスク部材84には、材料のブロック124を収容
するために第1の開口部128が設けられている。図示
のように、位置決めブロック124は、第2のマスク部
材84内におさまっており(即ちその内部にぴったりと
収容されており)、第2のジョー94が第2のマスク部
材84を位置決めするのを補助している。
【0049】工具12の基部58は、面132を備え
る。第1のマスク部材82と第2のマスク部材84と
は、この面132上に載っている。工具12の基部58
は、位置決めブロック124を位置決めするために、位
置決め孔134と、この孔134の底部を境界づける基
部基準面136と、を備える。位置決めブロック124
は、材料のブロック124を工具12の基部58に対し
て正確に配置するために、工具12の基部58の円状の
孔内に設けられている。他の実施例では、工具12の基
部58は、エアフォイル10の先端部18と係合する第
1の基準面126を含む部材とすることができ、基部5
8の基準面136をこの目的で使用することもできる。
【0050】第2のマスク部材84は、第2の開口部1
38を備えており、この開口部138は、エアフォイル
10の前縁22などの空気力学的な端部と一致する。第
2のマスク部材84は、エアフォイル10の負圧側42
及び正圧側44の両方でエアフォイル10の前縁を覆っ
ている。このような接触は、マスク部材82,84が、
互いに対して相対的に、かつエアフォイル10と係合す
るように移動するのに伴って、マスク78がエアフォイ
ル10を支持及び位置決めするのを助ける。他の実施例
では、このマスク78は、エアフォイル10の両端部も
しくは後縁24のみを覆うこともあり得る。
【0051】図5は、マスク78aを有する図4で示し
た工具12の他の実施例である。マスク78aは、第1
のマスク部材82aと第2のマスク部材84aを含む。
マスク78aの接合面にライナ78bのような柔軟性の
ある材料を設けることができ、このライナ78bは、位
置決めブロック124で使用されるタイプの材料で形成
された堅い支持部78cと組み合わせて設けることがで
きる。各マスク部材82a,84aは、エアフォイル1
0の翼幅方向に面する面17と接触する第1の基準面1
26aの一部を含む。図示のように、翼幅方向に面する
面17は、エアフォイル10のプラットフォーム16a
上にある。この面17は、エアフォイル10の第2の端
部即ち先端部18の翼幅方向に面する面と同様に、位置
決めブロック124の第1の基準面126aと接触し
て、エアフォイル10を翼幅方向に位置決めするように
設けられている。
【0052】図6は、スプループレート62の下側から
の説明図である。第2の翼幅方向に面する面122は、
領域A1を有する。第2の面122は、作動状態でロー
タブレードに向かって翼幅方向に面する。第2の側面1
20は、約60ミルの距離Dだけ翼幅方向に延在する突
出部142を有する。この突出部142は、流路65の
周囲に延在し、この流路65を境界づける周辺部となっ
ている。この突出部142は、更に、第3の面144を
有し、この面は、エアフォイル10と接触するように翼
幅方向に面する別の(第2の)基準面となっている。第
3の面144(第2の翼幅方向に面する基準面)は、領
域A1より小さい翼幅方向に面する領域A2を含んでい
る(A2<A1)。
【0053】領域A2は、スプループレート62のシー
ル領域即ちシール面となる。領域A2(第2の翼幅方向
に面する基準面)を有する第3の面144は、表面粗さ
Raの測定値が約63ミクロインチである滑らかな機械
仕上げに対応する表面仕上げを有している。上記測定値
は、測定値を平均値からの平均として示した米国規格協
会発行の仕様書“ANSI B46.1−1985 表
面組織”に記載の手順に基づいて測定したものである。
ロータブレード10は、表面粗さ仕上げRaが約125
ミクロインチである微細な機械仕上げに対応する表面を
有している。
【0054】スプループレート保持具64は、固定手段
や接着などによって射出成形機54と一体となるように
取り付けられている。スプループレート62は、一組の
ねじもしくはプレート62を保持具64に固定する他の
装置によってスプループレート保持具64に固定されて
いる。開示した実施例では、固定手段(図示省略)によ
って、スプループレート保持具64が射出成形機54の
ハウジング68に押しつけられ、スプループレート保持
具64によって、スプループレート62がノズル70に
対して上向きに押しつけられる。作動状態では、スプル
ープレート62と射出成形機54のノズル70とは、流
路65からレーザ遮断材料52が漏れることを防ぐシー
ルを形成するように互いに対して充分にきつく押しつけ
られる。射出成形機54のハウジング68は、スプルー
プレート保持具64に対して下向きに約100ポンドの
力Fを加える。これにより、スプループレート62の他
方側がエアフォイル10に対して押しつけられ、(面積
が減少された領域A1とエアフォイル10の根部との間
の境界面に)シールが形成される。力Fは、エアフォイ
ル10を通して伝達され、これにより、エアフォイル1
0の先端部18(第2の端部)がブロック124に対し
て押しつけられ、ブロック124とスプループレート6
2との間にエアフォイル10が翼幅方向に捕捉される。
【0055】他の実施例では、スプループレート62に
対してノズル70を押しつけることもでき、この場合に
は、この力によってスプループレート62がエアフォイ
ル10の根部14(第2の端部)に対して押しつけられ
る。同様に、これにより、スプループレート62と根部
14との間の第2の翼幅方向に面する基準面144にお
いてスプループレート62とエアフォイル10との間に
シールが形成される。
【0056】上述のように、射出成形機54によってエ
アフォイル10がブロック124に対して押しつけられ
る時にロータブレード10の先端部18が損傷されるこ
とのないように、位置決めブロック面126(第1基準
面)は、ロータブレード10の先端部18よりも軟らか
くなっている。作動状態では、加圧された材料が、約1
600psiの圧力及び約300°Fの温度でノズルか
ら放出される。
【0057】図7は、図6に示したスプループレート6
2の他の実施例62bである。このスプループレート6
2bは、ミシガン州,イースト ランシング,ドーン
アベニュー(4917 Dawn Avenue,Ea
st Lansing,Michigan 48823
−5691)所在のシバ−ゲイジ コーポレイション
(Ciba−Geigy Corporation)か
ら供給されている硬化された二液型エポキシ(two−
part epoxy)から形成される。この材料は、
R1500硬化剤とともにR4036樹脂として供給さ
れている。これは、位置決めブロック124に適する材
料の一例である。
【0058】図7に示したスプループレート62bは、
ロータブレード10の根部14を受け入れるリセス14
bを有する。このリセス14bは、シール面147を有
し、このシール面147によって、スプループレート6
2bがポリ四フッ化エチレン製のシールを受け入れるこ
とができるようになっている。ポリ四フッ化エチレン製
のシールは、射出成形機54によってスプループレート
62b及びロータブレード10に対してきつく押しつけ
られる。ポリ四フッ化エチレン製のシールは、スプルー
プレート62bからロータブレード10までの流路65
に沿って遮断材料52を通す開口部152を有する。1
つの実施例では、このシールは、長さが4分の3インチ
で、かつ幅が2分の1インチであり、エアフォイル10
の根部14まで遮断材料52を流し入れるための適切な
開口部を有している。シール用の好適な材料の1つに
は、コールドフローのおそれが非常に小さいメカニカル
グレードのテフロン(登録商標)材料がある。この材料
は、ニュージャージー州,バーリントン,コネチカット
ドライブ1(One Connecticut Dr
ive,Burlington,New Jersey
08016−4101)所在のインタープラスト イ
ンコーポレイテッド(Interplast,In
c.)よりシート形状で供給されている。インタプラス
トは、デゥポン テフロン(登録商標)材料のプロセッ
サである。
【0059】固定具56は、射出成形機54などのレー
ザ遮断材料52を注入するどのような機械に対してもエ
アフォイル10を配置する工程で使用することができ
る。ここでは、工具12を用いて同様のエアフォイル1
0を連続的に充填することができるように、新しいエア
フォイル10を射出成形機54に対して配置する1つの
方法を説明する。第1のステップは、工具12を機械か
ら取り除くとともに、図8で示した装置154に工具1
2を設置することである。この装置154は、射出成形
機54用に開示したテーブル66と同様のテーブル15
6を有する。このテーブルは、工具12をテーブル15
6に対して所定の関係で位置決めする位置決めピン(図
示省略)を有する。工具12の基部58は、位置決めブ
ロック124を位置決めするための位置決め孔134を
有している。位置決めブロック124によって、エアフ
ォイル10の先端部18と第1の基準面126とが接触
する。工具12とテーブル158との組み合わせによっ
て、エアフォイル10の先端部18(第2の端部)が装
置に対して位置決めされるように、位置決めブロック1
24が装置に対する既知の位置に配置される。ブロック
124を適切な高さのブロックに変更することで、異な
る長さのエアフォイル10を容易に固定具156に配置
することができる。
【0060】この装置は、溝158を備えた垂直部材1
54を有する。また、装置は、側方に延びるプレート1
64を含んでいる。このプレート164は、溝158と
スライド可能に係合する垂直な支持部166を有する。
プレート164は、垂直な支持部166に一体に取り付
けられているとともに、止めクランプ168によって垂
直部材154に対して調整可能となっている。開示した
実施例では、装置のプレート164は、スプループレー
ト保持具64とスプループレート62を、位置決めブロ
ック124の第1の基準面126に対して翼幅方向で正
確に配置するようにスプループレート保持具64と係合
するように設けられており、作動状態においても第1の
基準面126に対して翼幅方向で同様な関係となるよう
に配置される。
【0061】第1の基準面126に対してエアフォイル
10の根部(第1の端部)14が正確に配置される限
り、スプループレート62と疑似するスプループレート
要素などの装置を、スプループレート62の代わりに使
用することもできる。スプループレート要素及びスプル
ープレートは、共に図8のスプループレート62として
示されている。スプループレート62及びスプループレ
ート保持具64もしくはスプループレート保持具の擬似
的な装置を用いる利点は、作動状態においてエアフォイ
ル10や工具12の他の部分に対するスプループレート
62の接触を再現することができる点である。
【0062】射出成形機54に対してエアフォイル10
を配置する方法には、キャビティ13を有するように工
具12を形成することが含まれる。このキャビティ13
によって、固定具12は、作動状態においてエアフォイ
ル10と接触するマスク78の弾性マスク部材82,8
4を受け入れ可能となっている。
【0063】この方法には、エアフォイル10と接触す
るマスク78を形成することも含まれる。これは、少な
くともマスク78と接触する領域にわたって、充填する
エアフォイル10と寸法的に等しいエアフォイル部を有
するコアを形成するステップを含む。また、実際のエア
フォイル10をコアとして用いることもできる。コアを
キャビティ13に配置した後に、エアフォイル10、固
定された第2のジョー94、及び位置決めブロック12
4の第1の基準面126に対してスプループレート62
を配置するように、装置のプレート164とスプループ
レート114を調整する。この方法は、スプループレー
ト62に対するコアの配置及び第1の基準面126に対
するコアの配置が作動状態と同様となるように、コアを
スプループレート62と第1の基準面126との間に捕
捉することを含む。
【0064】また、この方法は、流体状のマスキング材
料をキャビティ13内に配置するとともに、この材料を
硬化させることを含む。好適な材料には、ジェネラル
エレクトリック カンパニー(General Ele
ctric Company)からR668として供給
されている室温硫化材料などの弾性材料がある。
【0065】図3に示されているように、第1のジョー
92と第2のジョー94とは、溝174a,174b及
び溝176a,176bとして示した翼幅方向に延びる
一対の溝をそれぞれ備えている。マスキング材料は、こ
れらの溝の内部へと流れる。この材料は、マスク78に
ストリップを形成するように硬化する。これらのストリ
ップは、第1のジョーの溝174a,174bと係合す
るストリップ178a,178bと、第2のジョーの溝
176a,176bと係合するストリップ182a,1
82bとして示される。これらのストリップは、溝の内
部で延在してジョー92,94の表面に対して実質的に
垂直に翼弦方向でジョーと係合する。
【0066】材料が硬化した後で、マスク78を形成す
るステップは、単一部材のマスクが望ましい場合には単
一のパーティングラインを形成するように、2つの部材
を含むマスクが望ましい場合には、2つのパーティング
ラインを形成するように、マスキング材料を実質的に翼
幅方向で切断することを含む。これらのパーティングラ
インによってコアの除去と作動状態におけるエアフォイ
ル10の挿入が可能となる。
【0067】図8で示した実施例では、マスク部材を一
対のマスク部材82,84に分割するように、2つのパ
ーティングラインがエアフォイル10の両側に形成され
ている。他の実施例では、2つ以上のマスク部材が含ま
れることが望ましいこともあり得る。これらのマスク部
材は、各パーティングラインが、最終的に製造されるエ
アフォイル10の各冷却孔の間で延びるように切断され
る。これにより、遮断材料がエアフォイル10の孔46
から流出するのをマスク78によって塞いで、この材料
がエアフォイル10上のレーザ掘削工程用の位置決め面
へと流れるのを防止することができる。これは、修繕し
たエアフォイル10を再度掘削する場合や新しく製造し
たエアフォイル10を再加工する場合に、エアフォイル
10の表面に既にいくつかの冷却孔46が形成されてい
るときに重要である。
【0068】工具12のジョー92,94は、互いに対
して移動可能となっている。マスク78を形成すること
によってエアフォイル10を配置する方法には、閉位置
においてジョー92,94を間隙Gで互いから離間させ
ることが含まれる(間隙Gは、ジョーが作動状態で離間
される距離である)。間隙Gを埋めるように、成形材料
の層がジョー92,94の間に配置される。この成形材
料は、型から流体状のマスキング材料が流出することを
防ぐ。このための好適な材料の1つには、みつろうが挙
げられる。また、ジョー92,94は、間隙Gよりも大
きい間隙G1で離間させることもできる。これは、マス
ク78を形成するステップにおいて、ジョー92,94
を完全に閉じないことによって達成することができる。
これにより、作動状態において、マスクの側方の長さが
キャビティの側方の幅よりも僅かに大きくなる。このよ
うな構成では、作動状態においてジョー92,94から
マスキング部材に所定の力が加わる。同様の効果は、ジ
ョー92,94を移動させるレバー112の長さを調整
することによっても得られる。これは、ジョー92,9
4が、作動状態において間隙Gを有するように完全に閉
じた位置まで移動可能となっている一方で、調整可能な
リンク112bを使用してジョー92,94が間隙G1
によって離間されるように調整することによって可能と
なる。好適な間隙G1の一例は、約8分の1インチ(1
25ミル)である。1つの実施例では、閉位置の工具1
2の間隙G1は、作動状態における工具12の間隙Gの
約4倍である。
【0069】工具12の利点は、特に、第2のジョー9
4が移動しないことである。このジョー94と第2の翼
弦方向に面する基準面96とは、共に固定されているの
で、位置決め孔134に対して所定の関係を有してい
る。また、位置決め孔の位置は、第1の基準面126を
備える位置決めブロック124の位置を定める。これら
の既知の関係によって、ジョー92,94と係合するマ
スク78及びそのマスク部材82,84と(第1の基準
面と係合する)エアフォイル10との関係が既知のもの
となるとともに、第2のジョー94の基準面96に対す
るエアフォイル10の関係も既知のものとなる。また、
第2のジョー94に対する固定具12の基部58の関
係、そして装置のテーブル66に対するハウジング62
の関係を通してスプループレート62に対するエアフォ
イル10及びマスク78との関係も既知のものとなる。
例えば、作動状態において、間隙Gと比較した間隙G1
の寸法に応じて側方に多少調整することも必要となり得
る。これは、これらの部材が作動状態で正しい関係とな
るようにするためである。従って、マスク78を形成す
る装置における上記の関係は、作動状態での関係と同様
であるかあるいは作動状態での関係へと容易に調整する
ことができる。
【0070】いくつかの熱可塑性ポリマは、レーザ遮断
材料52をロータブレード12の内部に配置してレーザ
ビームの強度を弱めるのに有利な特性を有している。こ
れらの特性は、エアフォイル10の充填時やレーザでの
掘削時、及び後に遮断材料52をエアフォイル10から
取り除くときに有利に働く。例えば、レーザ遮断材料5
2は、炭素及び水素のみで形成された熱可塑性ポリマを
含む。この熱可塑性ポリマは、材料がバーンアウト時に
完全燃焼した場合には、無害の生成物を形成する。ま
た、このポリマは、約50よりも大きいメルトフローイ
ンデックスを有し、これにより、流れが促進される。こ
の熱可塑性ポリマは、一部非結晶質でかつ一部結晶質で
あり、レーザの放射ビームを拡散するために結晶化度が
40%よりも大きくなっている。
【0071】ポリオレフィン族の物質を使用して実験を
行った。“ポリオレフィン”という用語及び“ポリプロ
ピレン”,“ポリエチレン”などのポリオレフィンの特
定の形態には、そのコポリマやホモポリマも含まれる。
例えば、このような物質には、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、
高密度ポリエチレン(HDPE)、及びポリプロピレン
(PP)が含まれる。
【0072】好適な材料の1つには、ミシガン州,ミッ
ドランド(Midland,Michigan 486
74)所在のダウ ケミカル カンパニー(Dow C
hemical Company)によって製造され、
アシュランド ケミカル カンパニー(Ashland
Chemical Company)のジェネラルポ
リマ デヴィジョンからダウレックス2503(Dow
lex 2503)として供給されている直鎖状低密度
ポリエチレンがある。このポリエチレンは、(23℃
で)0.9370の比重を有し、ASTM Dー123
8−82の“押出しプラストメータによる熱可塑性樹脂
の流動度”に記載された測定基準を用いて測定したメル
トフローインデックスが105であった。このポリエチ
レンのメルトフローインデックスは、既知のオリフィス
を通してASTM基準の状態Eに相当する約190℃の
温度及び約2.16kgの負荷で、10分間数グラムの
ポリマを流すことによって測定される。このポリエチレ
ンは、破断時の伸びが75.2%であり、曲げ係数が7
5500psiであり、破断時の引張強さが1100p
siであり、降伏時の引張強さが2010psiであ
る。測定したアイゾッド衝撃強さは、68.2°F及び
0.1250インチで0.45(ft−lbs./i
n)であった。引張衝撃強さは、72.2°Fで1平方
インチ当たり62.40ft−lbs.であった。ま
た、ぜい化温度は、36°Fであり、ビカー軟化温度
(Vicat Softening temperat
ure)が212°Fである。この物質は、エチレンと
オクテン−1(Octene−1)のコポリマである。
【0073】この材料は、572°F即ち300℃より
も高い温度では、非常に燃焼しやすいガスを放出する。
比重は1よりも小さく、約0.84〜0.97の範囲に
あるために、0.95よりも小さいこともあり得る。こ
の値は、充填剤が含まれていないことを示す。この材料
は、1000より大きい比較的高い分子量を有するとと
もに、炭素と水素のみから形成される。
【0074】ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチ
レン、ポリイソプレン、などのポリオレフィンは、その
比較的良好なメルトフローインデックスと組み合わさっ
たずり減粘(shear thinning)という利
点を有する。メルトフローインデックスは、低いずり応
力条件の下で測定される。ポリエチレンのずり応力が増
加すると、材料の粘度が急激に低下し、この低下は50
%もしくはこれより大きいこともあり得る。
【0075】レーザ遮断材料52を注入するために射出
成形機54を使用する利点は、この機械自体及びこの機
械によって加わる圧力によって、ポリエチレンがチャン
バ12に到達する前にポリエチレンにずり減粘を生じさ
せ、ポリエチレンがノズル70を通過する時にずり減粘
を生じさせ、また必要であれば、エアフォイル10の内
部流路内でずり減粘を生じさせることができる点であ
る。
【0076】メルトフローインデックスと同様に、ずり
減粘特性は、経験的に定まるパラメータであり、ポリマ
の物理的特性や分子構造及び測定条件によって大きく影
響される。このパラメータは、毛細管レオメーターによ
って測定されるが、科学者やエンジニアが、例えば、非
常に狭い流路を有する部材を充填するといった目的に関
するこのパラメータの重要性にまだ焦点を当てていない
ので、このパラメータは、このような材料に関して全て
の温度及び圧力における一般的な測定値は提供されてい
ない。
【0077】図9は、375°Fでずり速度のある範囲
にわたってダウレックス2503ポリエチレン材料のず
り減粘特性を示したグラフである。ASTM D383
5の毛細管レオメーター試験を使用した。
【0078】図9で示しているように、粘度は、ずり速
度20/秒で約500Pa sの初期値からずり速度2
000/秒で200Pa sよりも低い値まで急激に低
下する。これは、ずり速度が低い場合の糖蜜状の液体か
ら、材料がエアフォイル10を通して2000/秒のず
り速度より低い値で流れていくのに従って水様の液体へ
と、粘度が約50%以上低下することを示している。
【0079】材料がエアフォイル内の狭い流路からエア
フォイル内の広い流路へと流れると、ポリマ鎖に比較的
小さいずり速度が加わるために粘度が増加する。しか
し、ポリマが次の後縁などの比較的小さい断面領域を通
って流れると、ずり速度が増加するために再び粘度が低
下する。材料は、この粘度の低下により、比較的狭い領
域を通って容易に流れる。材料がエアフォイル10から
流出するときには、材料に加わる圧力及び温度が急に低
下するために材料の粘度が急激に増加し、エアフォイル
10の位置決め面へと材料が流れることが防がれる。
【0080】従って、ずり減粘は、最新式のエアフォイ
ル10をレーザ遮断材料52で充填するのに非常に有用
である。一般に、エアフォイル10に注入される充填材
料74の量は、充填するエアフォイル10の内部容積が
完全に充填されるように、この容積よりも約5〜10%
ほど多い。この材料は、エアフォイル10内へ及びエア
フォイル10を通るように押し込む必要があり、エアフ
ォイル10が完全に充填されるようにある程度エアフォ
イル10から押し出す必要がある。また、材料がエアフ
ォイル10を通ってエアフォイル10表面の望ましくな
い位置へと流れないように、充分な粘度を有する必要が
ある。上述のように、この材料は、エアフォイル10内
へ及びエアフォイル10を通って、またエアフォイル1
0から出るように注入した後に、定位置に素早く凝固さ
せる必要がある。
【0081】エアフォイル10の充填作業中に、例え
ば、約1500psiよりも大きい押出し圧力及び30
0°F以上の温度で熱可塑性ポリマがエアフォイル10
に押し込まれる。温度によっても粘度の低下が起こる。
ポリオレフィン族のほとんどの材料の温度は、約250
°F〜540°Fまでの範囲となると予測される。これ
により、材料は、温度によって粘度が低下し、ずり減粘
によって更に粘度が低下した低粘度状態でエアフォイル
10を通って流れる。
【0082】ダウレックス2503材料を使用する1つ
の応用例では、40ミルよりも小さい水力直径を有する
流路及び孔を含むエアフォイル10に1600psiの
圧力でポリエチレンが押し込まれた。用途によっては、
流路の水力直径は、30ミルよりも小さく、また25ミ
ルよりも小さい場合もある。エアフォイル10流路を通
ってポリエチレンが流れるに従って、エアフォイル10
の前縁や後縁領域などの特に制限された領域において、
更にずり減粘が起こる。これらの領域では、台座や直径
が小さい孔によって、表面へと延びる孔46が掘削され
るキャビティへと材料が流入することが阻止される。そ
れでも、これらのエアフォイル10を好適に充填するこ
とができるのは、一部分、エアフォイル10内のレーザ
遮断材料のずり減粘特性のためである。他の試験では、
材料を約2000psiの圧力及び540°Fより低
く、約400°F〜500°Fの範囲である材料温度で
注入した。ポリプロピレンも同様の圧力及びその融点よ
り高い温度で、好適に使用することができた。
【0083】エアフォイル10の充填時には、エアフォ
イル10は、マスク部材82,84が第1及び第2のジ
ョー92,94によってエアフォイル10に対して押し
つけられた状態でマスク78内に配置される。上述のよ
うに、間隙Gと間隙G1との差を調整するために、テー
ブルもしくはレバー112を僅かに調整することもでき
る。マスク部材82,84によってエアフォイル10に
外圧が加わり、この外圧によって、エアフォイル10の
流れを導く面を通ってエアフォイル10の望ましくない
位置へとレーザ遮断材料52が洩れることが防がれる。
マスク部材82,84は、また、エアフォイル10を通
じて高圧のポリエチレン材料が流れるに従って、(場合
により20ミル程度まで薄いこともある)エアフォイル
10の薄壁を変形に対して補強する。
【0084】レーザ遮断材料52は、エアフォイル10
の内部へと素早く流れ、複雑な形状を含めて1分もかか
らずに、場合によっては約30秒で充填する。この材料
の利点は、特に、比較的低い溶融温度である。これによ
り、エアフォイル10の熱容量特性は、取扱いが難しく
なる程度まで温度が上昇することなく、材料から熱を吸
収するようになっている。いくつかの試験では、作業者
は、充填したエアフォイル10を素手でもしくは薄い手
袋で扱うことができた。
【0085】材料の熱は、エアフォイル10内の隣接す
る金属によって奪われるが、材料は、レーザ遮断材料5
2を配置する必要がある領域を満たすまで流れ続ける。
材料の凝固は、エアフォイル10によって材料の熱が奪
われるに従って急速に起こる。材料が凝固すると、エア
フォイル10を新たな位置まで移動することが可能とな
り、このときエアフォイル10を振り動かしても良く、
材料の液化を心配することもない。
【0086】この遮断材料の他の利点は、固形状態にお
いて弾力性を有することである。これにより、レーザが
遮断材料52を貫通したことを確認するために、レーザ
で掘削した孔46を点検することが容易となる。孔46
がエアフォイル10の壁を貫通して掘削されたことを確
認するために孔46を点検するための1つの方法には、
細いワイヤで孔46をプローブする方法がある。このワ
イヤは、弾性的なポリエチレン材料と接触した場合に、
エアフォイル材料のような硬質な部材と接触した場合と
は異なる反応を示す。多くの場合には、レーザ遮断材料
が孔46に流入しており、目視検査によってポリエチレ
ンを確認することで孔46が貫通していることが確認す
ることができる。
【0087】レーザビームLによる孔46の掘削時に
は、レーザビームの干渉性放射によって負圧壁42や正
圧壁44などのエアフォイル10の壁が蒸発して、冷却
孔46が形成される。レーザビームがエアフォイル10
内部の壁を貫通すると、このレーザビームは、エアフォ
イル10の内部に配置されたポリオレフィン(ポリエチ
レン)材料に衝突する。
【0088】このポリオレフィン遮断材料は、レーザビ
ームによってエアフォイル10内部の壁が許容できない
ほど損傷されてしまうのを防止するのに特に有効であ
る。現象としては解明されていないが、ポリオレフィン
の結晶化度がこの処理に役立っていると考えられてい
る。また、レーザビームが衝突すると、ポリエチレンの
比熱及び融点のためにポリエチレンの小さな部分が即座
にガス状もしくは液体状の流体となるからとも考えられ
ている。ガス状となる場合には、このポリエチレンガス
は、可燃性混合物である炭素及び水素で形成されるが、
(材料自体が炭素及び水素のみで形成されているため
に)材料によって酸素は供給されない。このため、すす
けた粒子の形成が防止される。
【0089】蒸発したポリエチレンのプラズマは、孔4
6を最後まで掘削するレーザビームの能力を実質的に損
なわない程度に、レーザビームに対して透過性を有す
る。更に、この流体は、孔46の形成を阻害することな
く、実際には、孔46の内部に移動してレーザがきれい
な孔46を掘削することができるようにその能力を向上
させ、溶融したエアフォイル10の壁材料がはねて孔4
6に吸い込まれることによって孔46が塞がれることを
防止する。
【0090】実験的な掘削作業では、掘削作業の終了時
における壁の閉塞が著しく低下した。一回の運転におけ
る閉塞孔の割合が、約50%〜60%から10%より少
ない値へと減少した。これにより、エアフォイル10の
再加工の必要性が減少するとともに、製造部材における
冷却空気の均等な配分が促進される。
【0091】レーザ掘削におけるポリエチレンの他の利
点は、ポリエチレン材料の厚みの増加に対するレーザ放
射の拡散の量である。この量は、レーザ放射を遮断する
ために使用される他の材料よりも大きいと考えられてい
る。これは、ポリオレフィンの比較的高い結晶化度に関
連づけることができ、この結晶化度は、ポリオレフィン
の場合には、40%よりも高く、ダウレックスポリエチ
レン材料の場合には、60%よりも高い。ポリオレフィ
ンは、メルトフローインデックスの値が50よりも大き
く、かつ大量のレーザ遮断材料がレーザビームによって
完全に溶融することがない程度に融点が充分に高いため
に他のポリマよりも好適である。このため、いくつかの
掘削作業では、従来のワックス充填物で使用されたレー
ザエネルギを超えるパルスを用いることができ、このこ
とによっても、エアフォイル10材料の後方への散乱に
よって孔が閉塞されることが最小となり、きれいな排出
孔の形成が促進される。
【0092】ポリオレフィンに小量の他のポリマを混合
することもできる。他のポリマによってポリオレフィン
の特性が損なわれず、かつ材料の燃焼物に環境的な危険
性が加わらない限り、例えば、約5重量%よりも少ない
量の他のポリマを加えることができる。
【0093】炭素と水素のみによって形成される熱可塑
性ポリマは、エアフォイル10に孔46を掘削した後に
レーザ遮断材料52を取り除く時に大きな利点を提供す
るので、ポリオレフィンに上述のように他のポリマを加
えた場合、または他の材料を熱可塑性のポリマに加えた
場合には注意を要する。レーザ遮断材料52を取り除く
方法の1つは、燃焼するまでレーザ遮断材料を加熱する
方法が挙げられる。好適な温度の一例は、約1300°
Fである。ポリオレフィン族、特にポリエチレンの利点
は、これらのポリマが不純物を生じることなく燃焼する
可燃性の高いガスを形成する点である。ポリエチレンに
含まれる炭素と水素は、燃焼環境の酸素と結合して二酸
化炭素と水蒸気となる。これにより、エアフォイル10
が非常にきれいな状態となり、エアフォイル10の内部
から不純物を取り除くために更に処理を行う必要性が生
じない。
【0094】更に、レーザ遮断材料が完全に燃焼するよ
うに充分な酸素があるために、バーンアウト処理で生じ
る有害ガスを取り除くスクラバを設ける必要がない。最
後に、バーンアウトを行うと、ブレードに更に溶剤を流
し入れる必要やブレードを操作する必要がないという利
点を有する。
【0095】更に、ポリオレフィン、特にポリエチレン
は、比較的低い溶融温度を有する。これにより、燃焼に
よりポリエチレンを取り除くためにエアフォイル10を
高温まで熱したときに、ポリエチレンは、膨張し続けて
エアフォイル10に望ましくない内圧を加えることな
く、溶融してブレードの孔46から流れ出る。
【0096】最後に、ポリエチレンは、溶融の前に弾性
特性を有し、この特性によって、材料が負荷により変形
した場合に、材料の変形が可能となる。ポリエチレン材
料をバーンアウト処理時に加熱すると、溶融する前に膨
張する。材料の熱膨張によって生じる力が全てエアフォ
イル10の壁に伝達されないように、固形のポリエチレ
ン材料の膨張によってこの材料が変形し、エアフォイル
10の開口部から材料が押し出されることもあり得る。
エアフォイル10の比較的薄い壁は、バーンアウト処理
時にエアフォイル10に悪影響のある残留応力が生じた
り、エアフォイル10が損傷される程度まで変形するこ
とはない。また、バーンアウトは、作業の迅速化のため
に比較的低い温度で行うこともでき、もしくは、エアフ
ォイル10を形成する合金の特性が損なわれない限り、
処理時間を短縮するために比較的高い温度で行うことも
できる。
【0097】本発明をその実施例に関して開示及び説明
してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することな
くその形態及び詳細に関して種々の変更を加えることが
できることは、当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアフォイルなどの部材、この部材にレーザ遮
断材料を配置するための工具、及び点線で射出成形機な
どのレーザ遮断材料の供給源の一部を示した説明図であ
る。
【図2】図2Aは、図1のエアフォイルの側面の断面図
であり、図2Bは、図2AのエアフォイルのB−B線に
沿った断面図である。
【図3】工具及び射出成形機の一部を切り欠いたかもし
くは点線で示した図1の上面図である。
【図4】射出成形機のノズルの一部と一対のマスク部材
を含む図1の工具の一部の分解説明図である。
【図5】図4のエアフォイルのプラットフォームと係合
するかなり硬質の材料の一部として形成されたマスク部
材を示す図4の工具の一部の他の実施例の説明図であ
る。
【図6】図1及び図4に示したスプループレートの下方
からの説明図である。
【図7】シール用のリセスとこのリセスにはまるシール
部材とを分解して示した図6のスプループレートの他の
実施例の下方からの説明図である。
【図8】装置と係合するように僅かに改良されたスプル
ープレート及びスプループレート保持具とを示した、レ
ーザ遮断材料の供給源に対してエアフォイルを配置する
ために図1の工具を設置した説明図である。
【図9】秒の逆数として示したずり速度の関数として、
粘度をパスカル秒で示した直鎖状ポリエチレンポリマの
ずり減粘特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10…エアフォイル 14…根部 16…プラットフォーム 18…先端部 22…前縁 24…後縁 26…前縁流路 28,30,32,34…流路 42…負圧面 44…正圧面 46…フィルム冷却孔 48…インピンジメント孔 52…レーザ遮断材料 L…レーザビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン エイチ.ヴォンテル アメリカ合衆国,コネチカット,マンチ ェスター,カーター ストリート 143 (72)発明者 ジョセフ バック アメリカ合衆国,コネチカット,イース トフォード,ピルファーシュール ロー ド 149 (72)発明者 ジェイムス ホイットン アメリカ合衆国,コネチカット,イース ト バーリン,グローヴ ストリート 266 (72)発明者 ゴ−ドン エム.リ−ド アメリカ合衆国,コネチカット,プラン ツヴィル,オールド ターンピック ロ ード 894 (72)発明者 ケネス エム.ボウチャー アメリカ合衆国,コネチカット,ブラン フォード,ホプキンス コート 9 (72)発明者 スタンレイ ジェイ.ファンク アメリカ合衆国,コネチカット,プレイ ンヴィル,ユニット 11ビー,トムリン ソン アヴェニュー 190 (72)発明者 ジェイムス エフ.ドラン アメリカ合衆国,コネチカット,メリデ ン,グレン ヴュー ロード 39 (72)発明者 ウィリアム エイ.ネヘズ ジュニア. アメリカ合衆国,コネチカット,ウォリ ングフォード,シェットランド ドライ ヴ 5 (72)発明者 クリストファー ピー.ジョーダン アメリカ合衆国,コネチカット,ミドル タウン,ティストル レーン 41 (56)参考文献 特開2000−138167(JP,A) 特開2000−158168(JP,A) 特開 平7−136792(JP,A) 特開 平7−279611(JP,A) 特開 平2−37984(JP,A) 米国特許5049722(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 B23K 26/00 - 26/42 F01D 5/18 F02C 7/00

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザによる機械加工時に部材に向けら
    れたレーザビームの強度を弱めるために、この部材の内
    部の一部分に配置された遮断材料であって、 炭素と水素のみによって形成された熱可塑性ポリマを含
    み、この熱可塑性ポリマは、30(g/10分)以上の
    メルトフローインデックスを有するとともに、レーザの
    放射ビームを拡散するために結晶化度が40%よりも大
    きくなるように一部非結晶質で、かつ一部結晶質である
    ことを特徴とする遮断材料。
  2. 【請求項2】 前記遮断材料は、単一のポリオレフィン
    もしくは複数のポリオレフィンの混合物を含むことを特
    徴とする請求項1記載の遮断材料。
  3. 【請求項3】 前記遮断材料は、直鎖状低密度ポリエチ
    レン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
    E)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレ
    ン(PP)からなる群から選択されるポリオレフィンで
    あることを特徴とする請求項2記載の遮断材料。
  4. 【請求項4】 前記遮断材料は、固形状態において、変
    形した場合に前記部材よりもいくらか弾力性がある弾性
    特性を有するとともに、プローブした場合に前記部材と
    異なる反応を示し、かつバーンアウト処理時の処理状態
    において前記遮断材料が膨張するに従って、この材料の
    熱膨張による全ての力が前記部材に伝達されないように
    負荷に応じて変形することを特徴とする請求項2記載の
    遮断材料。
  5. 【請求項5】 前記遮断材料は、固形状態において、
    77℃(350°Fよりも低い融点を有し、この材料
    がバーンアウト処理時に加熱されると、この材料が溶融
    することによって熱膨張が終了することを特徴とする請
    求項4記載の遮断材料。
  6. 【請求項6】 前記遮断材料は、溶融状態において、ゼ
    ロよりも大きいずり減粘特性を有することを特徴とする
    請求項2記載の遮断材料。
  7. 【請求項7】 前記遮断材料は、溶融状態において、エ
    アフォイルのオリフィスの前記遮断材料にわたって加わ
    る圧力が、毎秒20のずり速度に対応する圧力である場
    合の粘度と、10.34×10 6 Pa(1500ps
    の圧力に対応するずり速度である場合の粘度と、
    0%よりも大きい粘度の低下を生じるずり減粘特性を
    有することを特徴とする請求項6記載の遮断材料。
  8. 【請求項8】 前記遮断材料は、前記レーザビームによ
    って前記部材の一部を貫通するように孔を掘削して形成
    する処理の際にこの材料の少なくとも一部が前記レーザ
    ビームによって溶融して流体状となり、前記孔の内部に
    流入し、かつ前記レーザ掘削処理後に凝固するように、
    その融点及び比熱が選択されていることを特徴とする請
    求項2記載の遮断材料。
  9. 【請求項9】 前記流体状の前記遮断材料は、液体であ
    ることを特徴とする請求項8記載の遮断材料。
  10. 【請求項10】 前記流体状の前記遮断材料は、ガスで
    あり、このガス状の熱分解生成物は、気化したポリエチ
    レンのプラズマがレーザビームに対して透過性があるの
    と同程度にレーザビームに対して透過性があることを特
    徴とする請求項8記載の遮断材料。
  11. 【請求項11】 前記遮断材料は、ポリエチレンを含む
    ことを特徴とする請求項2記載の遮断材料。
  12. 【請求項12】 前記遮断材料は、1より小さい比重を
    有する直鎖状ポリエチレンを含むことを特徴とする請求
    項11記載の遮断材料。
  13. 【請求項13】 前記直鎖状ポリエチレンは、低密度ポ
    リエチレンであり、かつ0.95より小さい比重を有す
    ることを特徴とする請求項12記載の遮断材料。
  14. 【請求項14】 前記ポリエチレンは、60%よりも大
    きい結晶化度を有することを特徴とする請求項12記載
    の遮断材料。
  15. 【請求項15】 前記レーザ加工処理の終了後に前記遮
    断材料を加熱して溶融させることによって取り除くこと
    ができるとともに、前記レーザビームによって前記遮断
    材料が低温で気化しないように、前記融点は、121℃
    250°Fよりも高く、かつ282℃(540°
    よりも低いことを特徴とする請求項2記載の遮断材
    料。
  16. 【請求項16】 部材にレーザビームで孔を掘削する方
    法であって、この部材は、掘削する前記孔と流体的に連
    通するキャビティを有し、 計画した前記孔の開口部に隣接するように、前記キャビ
    ティの内部にレーザ遮断材料を配置するステップを含
    み、このレーザ遮断材料は、炭素と水素のみから形成さ
    れる熱可塑性ポリマを含み、この熱可塑性ポリマは、3
    (g/10分)以上のメルトフローインデックスを有
    するとともに、前記レーザビームによる前記孔の掘削に
    おける放射ビームを拡散するために結晶化度が40%よ
    り大きくなるように一部非結晶質でかつ一部結晶質であ
    り、 前記レーザビームで前記孔を掘削するステップを含み、 前記遮断材料を取り除くステップを含み、 前記遮断材料によって前記レーザビームのエネルギが分
    散されることを特徴とする部材にレーザビームで孔を掘
    削する方法。
  17. 【請求項17】 前記熱可塑性ポリマは、単一のポリオ
    レフィンもしくは複数のポリオレフィンの混合物を含む
    ことを特徴とする請求項16記載の部材にレーザビーム
    で孔を掘削する方法。
  18. 【請求項18】 単一のポリオレフィンもしくは複数の
    ポリオレフィンの混合物を配置するステップは、直鎖状
    低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレ
    ン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポ
    リプロピレン(PP)からなる群からポリオレフィンを
    選択することを含むことを特徴とする請求項17記載の
    部材にレーザビームで孔を掘削する方法。
  19. 【請求項19】 前記遮断材料は、177℃(350°
    F)よりも低い融点を有し、前記部材の内部に前記熱可
    塑性ポリマを配置するステップは、前記遮断材料を前記
    エアフォイル内に配置する前に溶融させることを含み、 前記遮断材料を取り除くステップは、バーンアウト処理
    の生成物として二酸化炭素と水が形成されるように、充
    分な酸素を含む雰囲気に前記部材を配置し、前記遮断材
    料が溶融することによってこの材料の熱膨張が終了する
    ように前記遮断材料をこの材料の融点よりも高い温度ま
    で熱し、続いて、炭素と水素が酸素と反応する温度まで
    前記遮断材料を熱し続けることを含むことを特徴とする
    請求項16記載の部材にレーザビームで孔を掘削する方
    法。
  20. 【請求項20】 前記遮断材料を除去するステップは、
    前記エアフォイルを538℃(1000°F以上の温
    度を有する雰囲気に配置することを含むことを特徴とす
    る請求項19記載の部材にレーザビームで孔を掘削する
    方法。
  21. 【請求項21】 前記エアフォイルを熱した雰囲気に配
    置するステップは、前記エアフォイルを704℃(13
    00°F以上の温度を有する雰囲気に配置することを
    含むことを特徴とする請求項20記載の部材にレーザビ
    ームで孔を掘削する方法。
  22. 【請求項22】 前記レーザビームの放射ビームを拡散
    するステップは、前記レーザビームで固体状の前記レー
    ザ遮断材料の一部を融点より高い温度まで熱してこの材
    料を流体状とし、更に、前記レーザ掘削処理の後に前記
    遮断材料の一部を前記孔内に流入させるとともに、この
    孔の内部でこの材料を凝固させることを含むことを特徴
    とする請求項16記載の部材にレーザビームで孔を掘削
    する方法。
  23. 【請求項23】 レーザビームを利用して前記孔を掘削
    する方法は、更に、掘削した前記孔を細くかつ比較的硬
    い器具でプローブすることで点検することを含み、前記
    孔の内部の前記材料にこの器具を衝突させて、前記部材
    の前記材料に比較した場合に前記レーザ遮断材料が有す
    る弾性的な感触によって、前記器具が前記遮断材料に衝
    突したことを検出することを特徴とする請求項22記載
    の部材にレーザビームで孔を掘削する方法。
  24. 【請求項24】 前記レーザビームが前記遮断材料に衝
    突するのに従って、この材料の一部を溶融させるステッ
    プは、気化したポリエチレンが前記レーザビームに対し
    て透過性があるのと同程度に前記レーザビームに対して
    透過性があるガス状の熱分解生成物を形成することを含
    むことを特徴とする請求項22記載の部材にレーザビー
    ムで孔を掘削する方法。
  25. 【請求項25】 前記キャビティの内部に熱可塑性ポリ
    マを配置するステップは、前記キャビティ内に固体状の
    材料を配置することを含み、この材料は、変形した場合
    に前記部材よりもいくらか弾力性がある弾性特性を有す
    るとともに、プローブした場合に部材と異なる反応を示
    し、かつバーンアウト処理時の処理状態において前記遮
    断材料が膨張するに従って、この材料の熱膨張による全
    ての力が前記部材に伝達されないように負荷に応じて変
    形することを特徴とする請求項16記載の部材にレーザ
    ビームで孔を掘削する方法。
  26. 【請求項26】 前記レーザ遮断材料を前記キャビティ
    に配置するステップは、溶融状態で明らかに粘度が低下
    するずり減粘特性を有する材料を配置することを含み、
    前記粘度の低下は、エアフォイルのオリフィスの前記遮
    断材料にわたって加わる圧力が、毎秒20のずり速度に
    対応する圧力である場合の粘度と、10.34×10 6
    Pa(1500psiの圧力に対応するずり速度であ
    る場合の粘度と、で50%よりも大きいことを特徴とす
    る請求項17記載の部材にレーザビームで孔を掘削する
    方法。
  27. 【請求項27】 前記オリフィスは、1.02mm(
    0ミルよりも小さい水力直径を有することを特徴とす
    る請求項26記載の部材にレーザビームで孔を掘削する
    方法。
  28. 【請求項28】 前記オリフィスは、1.02mm(
    0ミルよりも小さい水力直径を有することを特徴とす
    る請求項27記載の部材にレーザビームで孔を掘削する
    方法。
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