JP3306743B2 - レーザパルス発振器 - Google Patents
レーザパルス発振器Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば超高速光通
信システムを構築するために必要となる高い繰り返し周
波数を持つ光パルスを、安定して発生させるレーザパル
ス発振器に関するものである。
信システムを構築するために必要となる高い繰り返し周
波数を持つ光パルスを、安定して発生させるレーザパル
ス発振器に関するものである。
【０００２】近年、モード同期技術を利用した光ファイ
バレーザにより、高い繰り返し周波数を持つ光パルスを
発生させる研究が盛んに行われている。図１は、従来の
レーザパルス発振器の構成図の一例である。図１におい
て、１は希土類元素を添加した光ファイバ（以下希土類
添加光ファイバと記す）、２は希土類添加光ファイバを
励起するための励起光源、３は励起光を希土類添加光フ
ァイバに結合させる光結合器、４は出力を取り出す光分
岐器、５は光の進行方向を１方向に限定する光アイソレ
ータ、６は光変調器、７は光フィルタ、８はシンセサイ
ザ、及び９は電気増幅器である。
バレーザにより、高い繰り返し周波数を持つ光パルスを
発生させる研究が盛んに行われている。図１は、従来の
レーザパルス発振器の構成図の一例である。図１におい
て、１は希土類元素を添加した光ファイバ（以下希土類
添加光ファイバと記す）、２は希土類添加光ファイバを
励起するための励起光源、３は励起光を希土類添加光フ
ァイバに結合させる光結合器、４は出力を取り出す光分
岐器、５は光の進行方向を１方向に限定する光アイソレ
ータ、６は光変調器、７は光フィルタ、８はシンセサイ
ザ、及び９は電気増幅器である。
【０００３】図１のレーザパルス発振器において、光パ
ルスは次のようにして発生する。希土類添加光ファイバ
１を光結合器３を通して励起光源２で励起すると、光フ
ィルタ７の透過帯域内で、光アイソレータ５の順方向に
連続光の発振が起こる。次に、シンセサイザ８から出力
される電気信号を電気増幅器９を通して光変調器６に印
加する。一般に、共振器長をＬ、光ファイバの屈折率を
ｎ、光速をｃとしたとき、共振器長で決まる周波数ｆo
＝ｃ／（ｎＬ）で変調を加えると、基本波でのモード同
期が実現され、基本周波数のｑ倍、ｑｆo ＝ｑｃ／（ｎ
Ｌ）（ｑは整数）で変調を加えると、基本波のｑ倍の周
波数で発振する高調波の強制モード同期が実現できる。
即ち、レーザの共振器内にｑ個の光パルスが等間隔に作
られ、高次の変調周波数に一致した繰り返し周波数を持
つパルス列が発生する。
ルスは次のようにして発生する。希土類添加光ファイバ
１を光結合器３を通して励起光源２で励起すると、光フ
ィルタ７の透過帯域内で、光アイソレータ５の順方向に
連続光の発振が起こる。次に、シンセサイザ８から出力
される電気信号を電気増幅器９を通して光変調器６に印
加する。一般に、共振器長をＬ、光ファイバの屈折率を
ｎ、光速をｃとしたとき、共振器長で決まる周波数ｆo
＝ｃ／（ｎＬ）で変調を加えると、基本波でのモード同
期が実現され、基本周波数のｑ倍、ｑｆo ＝ｑｃ／（ｎ
Ｌ）（ｑは整数）で変調を加えると、基本波のｑ倍の周
波数で発振する高調波の強制モード同期が実現できる。
即ち、レーザの共振器内にｑ個の光パルスが等間隔に作
られ、高次の変調周波数に一致した繰り返し周波数を持
つパルス列が発生する。
【０００４】図２は、従来のレーザパルス発振器の構成
図の別の一例である。図２において、１は希土類添加光
ファイバ、２は希土類添加光ファイバを励起するための
励起光源、３は励起光を希土類添加光ファイバに結合さ
せる光結合器、４は出力を取り出す光分岐器、５は光の
進行方向を１方向に限定する光アイソレータ、６は光変
調器、７は光フィルタ、９は電気増幅器、10は光分岐
器、11はクロック抽出器、12は移相器である。
図の別の一例である。図２において、１は希土類添加光
ファイバ、２は希土類添加光ファイバを励起するための
励起光源、３は励起光を希土類添加光ファイバに結合さ
せる光結合器、４は出力を取り出す光分岐器、５は光の
進行方向を１方向に限定する光アイソレータ、６は光変
調器、７は光フィルタ、９は電気増幅器、10は光分岐
器、11はクロック抽出器、12は移相器である。
【０００５】図２のレーザパルス発振器において、高い
繰り返し周波数を持つ光パルスは次のようにして発生す
る。希土類添加光ファイバ１を光結合器３を通して励起
光源２で励起すると、光フィルタ７の透過帯域内で、光
アイソレータ５の順方向に連続光の発振が起こる。レー
ザの出力を光分岐器４を通して取り出し、更に光分岐器
10で分け、その一部を受光素子、狭帯域電気フィルタ及
び電気増幅器からなるクロック抽出器11に入力する。次
に、クロック抽出器11によりレーザ出力から特定の周波
数の正弦波のクロック信号を抜き出し、移相器12で位相
を調整し、電気増幅器９でクロック信号を増幅した後、
光変調器６に印加する。
繰り返し周波数を持つ光パルスは次のようにして発生す
る。希土類添加光ファイバ１を光結合器３を通して励起
光源２で励起すると、光フィルタ７の透過帯域内で、光
アイソレータ５の順方向に連続光の発振が起こる。レー
ザの出力を光分岐器４を通して取り出し、更に光分岐器
10で分け、その一部を受光素子、狭帯域電気フィルタ及
び電気増幅器からなるクロック抽出器11に入力する。次
に、クロック抽出器11によりレーザ出力から特定の周波
数の正弦波のクロック信号を抜き出し、移相器12で位相
を調整し、電気増幅器９でクロック信号を増幅した後、
光変調器６に印加する。
【０００６】図２のレーザパルス発振器において１０GH
z のクロック抽出器を用いると、基本周波数の整数倍に
一致しない１０GHz 付近のクロック信号は、安定なパル
ス列を発生できないためにクロック抽出過程において消
滅するが、基本周波数の整数倍に一致したクロック信号
は、変調周波数と光パルスの繰り返し周波数とが完全に
一致するため、安定なパルス発振が徐々に強められる。
これが繰り返されると、最初は雑音的であった、基本周
波数の整数倍に一致した或る１つの１０GHz 付近のクロ
ック信号だけで光変調器を駆動するようになり、１０GH
z の高調波モード同期が達成される。
z のクロック抽出器を用いると、基本周波数の整数倍に
一致しない１０GHz 付近のクロック信号は、安定なパル
ス列を発生できないためにクロック抽出過程において消
滅するが、基本周波数の整数倍に一致したクロック信号
は、変調周波数と光パルスの繰り返し周波数とが完全に
一致するため、安定なパルス発振が徐々に強められる。
これが繰り返されると、最初は雑音的であった、基本周
波数の整数倍に一致した或る１つの１０GHz 付近のクロ
ック信号だけで光変調器を駆動するようになり、１０GH
z の高調波モード同期が達成される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のレーザパルス発振器においては、発生する光パル
スの繰り返しは光変調器を駆動する周波数で決まり、変
調周波数以上の繰り返し周波数を持つ光パルス列を安定
に発生させることは困難であった。
従来のレーザパルス発振器においては、発生する光パル
スの繰り返しは光変調器を駆動する周波数で決まり、変
調周波数以上の繰り返し周波数を持つ光パルス列を安定
に発生させることは困難であった。
【０００８】即ち、変調周波数を１０GHz にすると１０
GHz の繰り返し周波数を持つ光パルス列が発生し、変調
周波数を２０GHz にすると２０GHz の繰り返し周波数を
持つ光パルス列が発生する。更に、数１０GHz の光パル
スを発生させようとすれば数１０GHz で応答する光変調
器が必要であるが、現状では光変調器の周波数帯域が数
１０GHz に限られているため、このような繰り返し周波
数で光パルスを安定して発生させることは困難である。
GHz の繰り返し周波数を持つ光パルス列が発生し、変調
周波数を２０GHz にすると２０GHz の繰り返し周波数を
持つ光パルス列が発生する。更に、数１０GHz の光パル
スを発生させようとすれば数１０GHz で応答する光変調
器が必要であるが、現状では光変調器の周波数帯域が数
１０GHz に限られているため、このような繰り返し周波
数で光パルスを安定して発生させることは困難である。
【０００９】このように従来のレーザパルス発振器は、
シンセサイザ又はクロック信号の周波数に応答する光変
調器を用い、その周波数で光変調器を駆動して変調周波
数に等しい繰り返しを持つ光パルスを発生させるもので
あり、光変調器の応答帯域を超えた繰り返し周波数（例
えば変調周波数の整数倍の繰り返し周波数）を持つ光パ
ルス列を安定して発生させることは困難であった。
シンセサイザ又はクロック信号の周波数に応答する光変
調器を用い、その周波数で光変調器を駆動して変調周波
数に等しい繰り返しを持つ光パルスを発生させるもので
あり、光変調器の応答帯域を超えた繰り返し周波数（例
えば変調周波数の整数倍の繰り返し周波数）を持つ光パ
ルス列を安定して発生させることは困難であった。
【００１０】本発明の目的は、光変調器の応答帯域を超
えた繰り返し周波数を持つ光パルス列を安定して発生さ
せることができるレーザパルス発振器を安価に提供する
ことにある。
えた繰り返し周波数を持つ光パルス列を安定して発生さ
せることができるレーザパルス発振器を安価に提供する
ことにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のレーザパルス発振器は、シンセサイザの周
波数ｆを基本周波数の整数倍ｑｆo から基本周波数の整
数分の１だけずらし、 ｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo （ｐ、ｑはそれぞれ整数） で光変調器を駆動することを特徴とする。
め、本発明のレーザパルス発振器は、シンセサイザの周
波数ｆを基本周波数の整数倍ｑｆo から基本周波数の整
数分の１だけずらし、 ｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo （ｐ、ｑはそれぞれ整数） で光変調器を駆動することを特徴とする。
【００１２】このような本発明のレーザパルス発振器に
よれば、光変調器をｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo で駆動する
ことにより、繰り返し周波数が変調周波数ｆのｐ倍とな
る光パルス列を発生でき、光変調器の応答帯域を超えた
周波数で高調波モード同期を実現することができる。
よれば、光変調器をｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo で駆動する
ことにより、繰り返し周波数が変調周波数ｆのｐ倍とな
る光パルス列を発生でき、光変調器の応答帯域を超えた
周波数で高調波モード同期を実現することができる。
【００１３】また、本発明の他のレーザパルス発振器
は、レーザの出力の一部から受光素子と狭帯域フィルタ
によりその繰り返し周波数に相当するクロック信号を抽
出し、分周器によりそのクロック信号を分周し、その分
周した周波数により光変調器を駆動することを特徴とす
る。
は、レーザの出力の一部から受光素子と狭帯域フィルタ
によりその繰り返し周波数に相当するクロック信号を抽
出し、分周器によりそのクロック信号を分周し、その分
周した周波数により光変調器を駆動することを特徴とす
る。
【００１４】このような本発明のレーザパルス発振器に
よれば、レーザの出力から抽出されるクロック信号ｆを
１／ｐ（ｐは整数）に分周し、この分周した周波数で光
変調器を駆動することにより、変調周波数のｐ倍の繰り
返し周波数を持つ光パルス列を発生することができる。
更に、任意に繰り返し周波数が変動しているレーザの出
力からその繰り返し周波数の整数分の１に対応する信号
を抽出し、その周波数により変調を行うため、温度変動
により共振器長が変化し、光パルスの繰り返しが変化し
ても、常に最適に変調器を駆動でき、長時間に亘って極
めて安定なモード同期を実現することができる。
よれば、レーザの出力から抽出されるクロック信号ｆを
１／ｐ（ｐは整数）に分周し、この分周した周波数で光
変調器を駆動することにより、変調周波数のｐ倍の繰り
返し周波数を持つ光パルス列を発生することができる。
更に、任意に繰り返し周波数が変動しているレーザの出
力からその繰り返し周波数の整数分の１に対応する信号
を抽出し、その周波数により変調を行うため、温度変動
により共振器長が変化し、光パルスの繰り返しが変化し
ても、常に最適に変調器を駆動でき、長時間に亘って極
めて安定なモード同期を実現することができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
詳細に説明する。図３は本発明のレーザパルス発振器の
第１の実施例を示す構成図の一例である。図３におい
て、レーザパルス発振器は、希土類添加光ファイバ１、
希土類添加光ファイバを励起するための励起光源２、励
起光を希土類添加光ファイバに結合させる光結合器３、
出力を取り出す光分岐器４、光の進行方向を１方向に限
定する光アイソレータ５、光変調器６、光フィルタ７、
シンセサイザ８、電気増幅器９から構成される。
詳細に説明する。図３は本発明のレーザパルス発振器の
第１の実施例を示す構成図の一例である。図３におい
て、レーザパルス発振器は、希土類添加光ファイバ１、
希土類添加光ファイバを励起するための励起光源２、励
起光を希土類添加光ファイバに結合させる光結合器３、
出力を取り出す光分岐器４、光の進行方向を１方向に限
定する光アイソレータ５、光変調器６、光フィルタ７、
シンセサイザ８、電気増幅器９から構成される。
【００１６】ここで例えば希土類添加光ファイバ１とし
てエルビウム添加光ファイバを用いると、レーザの発振
波長は１．５μm 帯になる。励起光源２としては、半導
体レーザを用いることができる。光変調器６としては、
例えばニオブ酸リチウム製のマッハツェンダ型強度変調
器、電界吸収型変調器、半導体レーザ変調器等を用いる
ことができる。
てエルビウム添加光ファイバを用いると、レーザの発振
波長は１．５μm 帯になる。励起光源２としては、半導
体レーザを用いることができる。光変調器６としては、
例えばニオブ酸リチウム製のマッハツェンダ型強度変調
器、電界吸収型変調器、半導体レーザ変調器等を用いる
ことができる。
【００１７】以下、本発明によるレーザパルス発振器に
おける高い繰り返し周波数を持つ光パルス列の発生につ
いて説明する。希土類添加光ファイバ１を光結合器３を
通して励起光源２で励起すると、光フィルタ７の透過帯
域内で、光アイソレータ５の順方向に連続光の発振が起
こる。次に、シンセサイザ８から出力される電気信号を
電気増幅器９を通して光変調器６に印加する。
おける高い繰り返し周波数を持つ光パルス列の発生につ
いて説明する。希土類添加光ファイバ１を光結合器３を
通して励起光源２で励起すると、光フィルタ７の透過帯
域内で、光アイソレータ５の順方向に連続光の発振が起
こる。次に、シンセサイザ８から出力される電気信号を
電気増幅器９を通して光変調器６に印加する。
【００１８】ここで、光変調器に周波数ｆ＝ｑｆo ＋
（１／２）ｆo ＝（ｑ＋１／２）ｆoで変調を加える場
合を考える。例えばｑ＝３とすると、ｆ＝（３＋１／
２）ｆoで変調を加えることになる。このときの光変調
器の透過関数を図４に示す。図４（ａ）は光が共振器を
１巡した時の透過関数であり、図４（ｂ）は光が共振器
を２巡した時の透過関数であり、図４（ｃ）は１巡目と
２巡目との透過関数の積である。
（１／２）ｆo ＝（ｑ＋１／２）ｆoで変調を加える場
合を考える。例えばｑ＝３とすると、ｆ＝（３＋１／
２）ｆoで変調を加えることになる。このときの光変調
器の透過関数を図４に示す。図４（ａ）は光が共振器を
１巡した時の透過関数であり、図４（ｂ）は光が共振器
を２巡した時の透過関数であり、図４（ｃ）は１巡目と
２巡目との透過関数の積である。
【００１９】光が共振器を２巡することにより、図４
（ｃ）に示すように大きさが等しい強い透過率を持つピ
ークが７つ共振器内に存在する。光が共振器内を何巡も
すると、弱いピークで作られる光パルスは消滅し、強い
ピークで作られる光パルスのみが生き残るため、最終的
に７個の強度が等しい光パルスが共振器内に等間隔に作
られる。一般に、ｆ＝（ｑ＋１／２）ｆo で変調を加え
ると、（２ｑ＋１）個の光パルスが共振器内に等間隔に
作られ、繰り返し周波数が（２ｑ＋１）の高調波モード
同期が実現される。
（ｃ）に示すように大きさが等しい強い透過率を持つピ
ークが７つ共振器内に存在する。光が共振器内を何巡も
すると、弱いピークで作られる光パルスは消滅し、強い
ピークで作られる光パルスのみが生き残るため、最終的
に７個の強度が等しい光パルスが共振器内に等間隔に作
られる。一般に、ｆ＝（ｑ＋１／２）ｆo で変調を加え
ると、（２ｑ＋１）個の光パルスが共振器内に等間隔に
作られ、繰り返し周波数が（２ｑ＋１）の高調波モード
同期が実現される。
【００２０】同様に、ｐを整数とすると、ｆ＝（ｑ＋１
／ｐ）ｆo で変調を加えた場合、光が共振器をｐ巡する
ことにより、共振器内に透過率の等しい強いピークが
（ｐｑ＋１）個作られる。その結果、（ｐｑ＋１）個の
光パルスが共振器内に等間隔に作られ、繰り返し周波数
が（ｐｑ＋１）の高調波モード同期が実現される。即
ち、光変調器に印加する変調周波数を基本周波数のｑ倍
からｆo ／ｐだけずらすことにより、変調周波数のｐ倍
の繰り返し周波数を持つ光パルス列を発生することがで
きる。
／ｐ）ｆo で変調を加えた場合、光が共振器をｐ巡する
ことにより、共振器内に透過率の等しい強いピークが
（ｐｑ＋１）個作られる。その結果、（ｐｑ＋１）個の
光パルスが共振器内に等間隔に作られ、繰り返し周波数
が（ｐｑ＋１）の高調波モード同期が実現される。即
ち、光変調器に印加する変調周波数を基本周波数のｑ倍
からｆo ／ｐだけずらすことにより、変調周波数のｐ倍
の繰り返し周波数を持つ光パルス列を発生することがで
きる。
【００２１】例えば、レーザの共振器長が200mのとき、
共振器長で決まる基本周波数は１MHz である。ｑ＝1000
0 、ｐ＝２とし、 ｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo ＝（ 10000＋１／２）ｆo ＝1
0.0005GHz で変調を加えると、20.001GHz の繰り返し周波数を持つ
光パルス列が発生する。
共振器長で決まる基本周波数は１MHz である。ｑ＝1000
0 、ｐ＝２とし、 ｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo ＝（ 10000＋１／２）ｆo ＝1
0.0005GHz で変調を加えると、20.001GHz の繰り返し周波数を持つ
光パルス列が発生する。
【００２２】図５は本発明のレーザパルス発振器の第２
の実施例を示す構成図の一例である。図５において、希
土類添加光ファイバ１、希土類添加光ファイバを励起す
るための励起光源２、励起光を希土類添加光ファイバに
結合させる光結合器３、出力を取り出す光分岐器４、光
の進行方向を１方向に限定する光アイソレータ５、光変
調器６、光フィルタ７、電気増幅器９、光分岐器10、ク
ロック抽出器11、移相器12、及び分周器13から構成され
る。
の実施例を示す構成図の一例である。図５において、希
土類添加光ファイバ１、希土類添加光ファイバを励起す
るための励起光源２、励起光を希土類添加光ファイバに
結合させる光結合器３、出力を取り出す光分岐器４、光
の進行方向を１方向に限定する光アイソレータ５、光変
調器６、光フィルタ７、電気増幅器９、光分岐器10、ク
ロック抽出器11、移相器12、及び分周器13から構成され
る。
【００２３】以下、この実施例における高い繰り返し周
波数を持つ光パルス列の発生について説明する。希土類
添加光ファイバ１を光結合器３を通して励起光源２で励
起すると、光フィルタ７の透過帯域内で、光アイソレー
タ５の順方向に連続光の発振が起こる。レーザの出力を
光分岐器４を通して取り出し、更に光分岐器10で分け、
その一部を受光素子、狭帯域電気フィルタ及び電気増幅
器からなるクロック抽出器11に入力し、クロック抽出器
11により、レーザ出力から特定の周波数の正弦波のクロ
ック信号を抜き出す。次に、このクロック信号を分周器
13で分周し、移相器12で位相を調整し、電気増幅器９で
増幅した後、光変調器６に印加する。
波数を持つ光パルス列の発生について説明する。希土類
添加光ファイバ１を光結合器３を通して励起光源２で励
起すると、光フィルタ７の透過帯域内で、光アイソレー
タ５の順方向に連続光の発振が起こる。レーザの出力を
光分岐器４を通して取り出し、更に光分岐器10で分け、
その一部を受光素子、狭帯域電気フィルタ及び電気増幅
器からなるクロック抽出器11に入力し、クロック抽出器
11により、レーザ出力から特定の周波数の正弦波のクロ
ック信号を抜き出す。次に、このクロック信号を分周器
13で分周し、移相器12で位相を調整し、電気増幅器９で
増幅した後、光変調器６に印加する。
【００２４】このレーザパルス発振器において、基本周
波数の整数倍に一致するクロック信号ｆ（ｆ＝（ｑｐ＋
１）ｆo 、ｐは整数）は、周波数を１／ｐ倍にする分周
器により周波数がｆ／ｐ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo に下げら
れ、光変調器を周波数（ｑ＋１／ｐ）ｆo で駆動するこ
とになる。ここで、ｑが整数でなければ安定なパルス列
を発生できないため、クロック信号ｆはクロック抽出過
程において消滅するが、ｑが整数の場合は基本周波数の
整数倍からｆo ／ｐだけずれた変調周波数で光変調器を
駆動することになる。
波数の整数倍に一致するクロック信号ｆ（ｆ＝（ｑｐ＋
１）ｆo 、ｐは整数）は、周波数を１／ｐ倍にする分周
器により周波数がｆ／ｐ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo に下げら
れ、光変調器を周波数（ｑ＋１／ｐ）ｆo で駆動するこ
とになる。ここで、ｑが整数でなければ安定なパルス列
を発生できないため、クロック信号ｆはクロック抽出過
程において消滅するが、ｑが整数の場合は基本周波数の
整数倍からｆo ／ｐだけずれた変調周波数で光変調器を
駆動することになる。
【００２５】ｆ＝（ｑｐ＋１）ｆo を満たすクロック周
波数は発振がｆの繰り返しで起こるため、自動的に抽出
される。この場合、変調周波数のｐ倍が光パルスの繰り
返し周波数に等しくなるため、安定なパルス発振が徐々
に強められ、最初は雑音的であった或る１つの分周した
クロック信号だけで光変調器を駆動するようになり、周
波数（ｑｐ＋１）ｆo の高調波モード同期が達成され
る。このように、本発明によるレーザパルス発振器は、
光変調器の応答帯域を超えた周波数で高い繰り返し周波
数の光パルス列を発生することができる。
波数は発振がｆの繰り返しで起こるため、自動的に抽出
される。この場合、変調周波数のｐ倍が光パルスの繰り
返し周波数に等しくなるため、安定なパルス発振が徐々
に強められ、最初は雑音的であった或る１つの分周した
クロック信号だけで光変調器を駆動するようになり、周
波数（ｑｐ＋１）ｆo の高調波モード同期が達成され
る。このように、本発明によるレーザパルス発振器は、
光変調器の応答帯域を超えた周波数で高い繰り返し周波
数の光パルス列を発生することができる。
【００２６】第２の実施例のレーザパルス発振器におい
ては、温度変動等により共振器長が変化し、光パルスの
繰り返しが変化しても、光パルスの繰り返しの整数分の
１に一致した周波数で常に変調を行うため、変調周波数
の整数倍と光パルスの繰り返し周波数との間にずれは生
じない。従って温度変動によって光パルスの波形が劣化
することなく、長時間に亘って極めて安定にパルス発振
が継続する特長を有する。
ては、温度変動等により共振器長が変化し、光パルスの
繰り返しが変化しても、光パルスの繰り返しの整数分の
１に一致した周波数で常に変調を行うため、変調周波数
の整数倍と光パルスの繰り返し周波数との間にずれは生
じない。従って温度変動によって光パルスの波形が劣化
することなく、長時間に亘って極めて安定にパルス発振
が継続する特長を有する。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高調波モード同期レーザパルス発振器において、シンセ
サイザの変調周波数ｆを基本周波数の整数倍ｑｆo から
基本周波数の整数分の１だけずらし、ｆ＝（ｑ＋１／
ｐ）ｆo （ｐは整数）で光変調器を駆動することによ
り、繰り返し周波数が変調周波数ｆのｐ倍になる光パル
ス列を発生することができる。また、レーザの出力の一
部から受光素子と狭帯域フィルタによりその繰り返しに
相当するクロック信号を抽出し、分周器によりそのクロ
ック信号を分周し、分周したその周波数により光変調器
を駆動することにより、変調周波数の整数倍の繰り返し
周波数を持つパルス列を長時間に亘って極めて安定して
発生することができる。
高調波モード同期レーザパルス発振器において、シンセ
サイザの変調周波数ｆを基本周波数の整数倍ｑｆo から
基本周波数の整数分の１だけずらし、ｆ＝（ｑ＋１／
ｐ）ｆo （ｐは整数）で光変調器を駆動することによ
り、繰り返し周波数が変調周波数ｆのｐ倍になる光パル
ス列を発生することができる。また、レーザの出力の一
部から受光素子と狭帯域フィルタによりその繰り返しに
相当するクロック信号を抽出し、分周器によりそのクロ
ック信号を分周し、分周したその周波数により光変調器
を駆動することにより、変調周波数の整数倍の繰り返し
周波数を持つパルス列を長時間に亘って極めて安定して
発生することができる。
【００２８】このように、低い周波数帯域でしか応答し
ない光変調器を用い、変調周波数の整数倍の繰り返しを
持つ光パルス列を安定して発生できるので、高価な変調
器を用いる必要がなく、経済的な利点も大きい。
ない光変調器を用い、変調周波数の整数倍の繰り返しを
持つ光パルス列を安定して発生できるので、高価な変調
器を用いる必要がなく、経済的な利点も大きい。
【図１】従来のレーザパルス発振器の構成図の一例であ
る。
る。
【図２】従来のレーザパルス発振器の構成図の他の例で
ある。
ある。
【図３】本発明のレーザパルス発振器の第１の実施例を
示す構成図の一例である。
示す構成図の一例である。
【図４】本発明のレーザパルス発振器における光変調器
の透過関数を示す図である。
の透過関数を示す図である。
【図５】本発明のレーザパルス発振器の第２の実施例を
示す構成図の一例である。
示す構成図の一例である。
１ 希土類添加光ファイバ ２ 励起光源 ３ 光結合器 ４ 光分岐器 ５ 光アイソレータ ６ 光変調器 ７ 光フィルタ ８ シンセサイザ ９ 電気増幅器 １０ 光分岐器 １１ クロック抽出器 １２ 移相器 １３ 分周器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平８−101411（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−245443（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−310982（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−61561（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−229478（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−219550（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01S 3/00 - 3/30 ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)
Claims (2)
- 【請求項１】 レーザ共振器内に設置された光変調器の
変調周波数ｆをレーザの共振器長で決まる基本周波数ｆ
o の高次の整数倍ｑｆo （ｑは整数）に設定して得られ
る高調波モード同期レーザパルス発振器において、 変調周波数ｆを基本周波数の整数倍ｑｆo から基本周波
数の整数分の１だけずらし、 ｆ＝（ｑ＋１／ｐ）ｆo （ｐは整数） で光変調器を駆動することにより、繰り返し周波数が変
調周波数ｆのｐ倍となる光パルス列を発生することを特
徴とするレーザパルス発振器。 - 【請求項２】 レーザの出力の一部から受光素子と狭帯
域フィルタによりレーザの共振器長で決まる基本周波数
の高次の整数倍に相当する正弦波信号（クロック信号）
を抽出し、その周波数によりレーザ共振器内に設置され
た光変調器を駆動する高調波モード同期レーザパルス発
振器において、 該クロック信号の周波数ｆを１／ｐ（ｐは整数）に分周
し、この分周した周波数で光変調器を駆動することによ
り、該光変調器の変調周波数のｐ倍の繰り返し周波数を
もつ光パルス列を発生することを特徴とするレーザパル
ス発振器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9386396A JP3306743B2 (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | レーザパルス発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9386396A JP3306743B2 (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | レーザパルス発振器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09283824A JPH09283824A (ja) | 1997-10-31 |
| JP3306743B2 true JP3306743B2 (ja) | 2002-07-24 |
Family
ID=14094290
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9386396A Expired - Lifetime JP3306743B2 (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | レーザパルス発振器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3306743B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-16 JP JP9386396A patent/JP3306743B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09283824A (ja) | 1997-10-31 |
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