JP3304485B2 - 空気調和機の室内ユニット - Google Patents

空気調和機の室内ユニット

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JP3304485B2
JP3304485B2 JP07675093A JP7675093A JP3304485B2 JP 3304485 B2 JP3304485 B2 JP 3304485B2 JP 07675093 A JP07675093 A JP 07675093A JP 7675093 A JP7675093 A JP 7675093A JP 3304485 B2 JP3304485 B2 JP 3304485B2
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哲夫 佐野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、居住空間を冷暖房す
る空気調和機の室内ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】壁掛け式の空気調和機で代表される、セ
パレートタイプの室内ユニットの多くは、室内ファンに
横流ファンを用いた構造が採用されている。
【0003】従来、このような室内ユニットは、図13
に示されるように細長偏平箱状に構成された本体aの前
面に吸込口bを設け、本体aの下部前面側に斜め前方に
向って開口する吹出口cを設け、これら吸込口bと吹出
口cとを風路dを介して連通し、この風路dに吸込口側
から室内側熱交換器eおよび横流ファンf(室内ファ
ン)を順に配設した構成が用いられている。
【0004】そして、空気調和機は、冷凍サイクル運転
ならびに横流ファンfの運転により、居住空間の空気、
すなわち室内の空気を、吸込口bから風路dに取込み、
これを室内側熱交換器eとの熱交換により温風や冷風に
した後、吹出口cから室内へ吹出すようになっている。
【0005】なお、図13中、hは空気清浄器、iは室
内ユニットと図示しない室外ユニットとの間を接続する
接続配管、jは室内側熱交換器eの下部に設けたドレン
パン、kは同ドレンパンjに集溜するドレン水を室外に
導出させるためのドレンパイプである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こうした室内ユニット
の多くは、据付場所として、デッドスペースとなる、窓
と天井との間の左右方向へ延びている細長の壁面部分を
選び、同部分に本体aの背面を対向させて、室内ユニッ
トを取付けている。
【0007】ところで、最近の住宅は、採光性を良くし
ようと、大きな窓を採用することが多くなってきてお
り、そのために窓と天井との間の寸法は小さく、同間の
壁面部分が狭くなってきている。
【0008】ところが、上記したような室内ユニットの
構造、すなわち室内側熱交換器eを上下方向に沿って縦
に配置し、これに横流ファンfを組合わせる構造は、所
要の冷房能力、暖房能力を維持するべく所定の熱交換面
積を確保する都合により、室内ユニットの高さ寸法を小
さくするには限界がある。
【0009】そこで、最近の室内ユニットでは、図14
に示されるようにくの字状に屈曲させた室内側熱交換器
cを用いて、室内ユニットの高さ寸法をできるだけ小さ
く(低く)することが行われている。
【0010】しかし、それでも、最近の住宅に見られる
窓と天井との間の壁面部分の狭さの傾向には、室内ユニ
ットの低高化が追い付かず、同壁面部分に取付けられな
いケースが多々、生じている実情にある。
【0011】しかも、据付けの点を優先して、室内ユニ
ットの高さを低くすると、室内側熱交換器eおよび吸込
面積を小さくせざるを得ないために、所要の冷房能力、
暖房能力が維持できず、本来の機能が損なわれてしまう
という問題があり、据付性との両立は難しい。
【0012】また、同据付場所は、室内ユニットの直下
にタンスなどの家具が置かれる傾向が高いが、そのよう
に家具が置かれる場合、室内ユニットの吹出口cは下部
前方にあるために、吹出口からの吹出風が家具にぶつか
り、人の居る方向には届かないという問題もある。特
に、この問題は温風を吹出すときに顕著に現れ(下向き
で吹出すために)、暖房運転時、効率良く暖まらないこ
とが起きていた。
【0013】この発明は、このような事情に着目してな
されたもので、その目的とするとするところは、大きな
熱交換面積、吸込面積を得つつ、本体の大幅な低高化を
図り、かつ本体の直下に家具などが置かれても良好な吹
出しができる空気調和機の室内ユニットを提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の室内ユニットは、前面上部に吹出口
を有し、前面下部および下部に吸込口を有し、かつ内部
には前記吹出口と吸込口とを連通する風路を有した本体
を設け、前記吹出口と対向して前記風路内に横流ファン
を設け、この横流ファンの下部側の風路部分に、当該横
流ファンを下側から挟むように略V字状に屈曲した室内
側熱交換器を設けた構造で、前記風路が、横流ファンの
回りを囲むとともに前記室内側熱交換器のフィンに密接
して設けられ、前記室内側熱交換器を通過する吸込空気
を吹出口に導くファンケーシングを有し、このファンケ
ーシングの外表面に、同ファンケーシングで結露した結
露水を前記室内側熱交換器のフィンを介してドレン皿に
導くための水路部を設けたことにある。
【0015】
【0016】
【作用】請求項1に記載の室内ユニットによると、略V
字状に屈曲した室内側熱交換器の採用により大きな熱交
換面積が得られるとともに、横流ファンを下側から挟む
ように上記室内側熱交換器を設けた構成により、横流フ
ァンと室内側熱交換器とは省スペース的に組合って、室
内ユニットの本体高さは大幅に低くなる。共に、本体の
前面下部および下部の吸込口を設けたことにより、上記
室内側熱交換器に応じた大きな吸込口が確保される。こ
のことは、大きな熱交換面積、吸込み面積を得ながら、
室内ユニットの本体の大幅な低高化が図れる。 またファ
ンケーシングは、冷房運転時、室内側熱交換器より上方
に在るファンケーシングだけに冷たい室内空気が触れる
構造となるので、室内側熱交換器より下側には結露は生
じないうえ、冷房運転時、ファンケーシングで生じた結
露水は、水路部によってファンケーシングの外表面、室
内側熱交換器のフィンを伝わってドレン皿に回収される
ので、結露を防ぐための断熱材は、ほとんど使用しない
ですむ。
【0017】しかも、本体の前面上部に設けた吹出口に
て、たとえ室内ユニットの直下にかぐなどが置かれた場
合でも、家具に邪魔されずに吹出口を室内へ良好に吹出
すことが可能となる。
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】以下、この発明を図1ないし図10に示す一
実施例にもとづいて説明する。
【0021】図1は、この発明を適用した壁掛け式の空
気調和機の室内ユニットの外観を示し、図3は図1中の
AーA線に沿う側断面を示し、図5は図1中のBーB線
に沿う側断面をそれぞれ示し、図中1は室内ユニットの
本体である。
【0022】この本体1は、前方側が上下方向に向う円
弧をなし、背面側が垂直面をなした断面形状をなす、全
高をかなり低くした細長箱状に構成されている。この本
体1の背面は据付面となる。そして、この据付面が室内
Dの天井と窓との間に在る壁面2に固定され、円弧側を
前方にした状態で、室内ユニットを壁に据付けている。
【0023】本体1の前面壁1aの上部には、左右方向
に延びる細長の吹出口3が設けられている。この吹出口
3には、吹出口3の長手方向に沿って延びた、蓋を兼ね
る風向パネル4が上下二段、設けられている。これら風
向パネル4,4は、吹出口3の開口形状に対応した形状
になしていて、表面には化粧が施されている。これら風
向パネル4,4の両端部は、吹出口3の開口縁部に、ヒ
ンジ5を介して、回動自在に枢支されていて、風向パネ
ル4,4の開度具合により、吹出方向を下向きから前方
向きの範囲で変えることができるようにしている。また
これら風向パネル4,4を閉じることにより、吹出口3
を閉塞できるようにしてある。
【0024】本体1の前面壁1aの下部には、吹出口3
の下縁から前面壁1aの下部に渡るような大きな開口を
もつ吸込口6aが設けられている。また本体1の下部壁
1bにも、吸込口6bが設けられている。
【0025】吹出口3に近い吸込口6aには、ショート
サーキット防止用のパネル8(フードに相当)が設けら
れている。このパネル8は、吸込口6aの開口形状に対
応した形状をなしていて、表面には化粧が施されてい
る。このパネル8の上部側は、吸込口6aの開口縁部を
構成する上縁部分に、ヒンジ9を介して、回動自在に枢
支されている。そして、このパネルは、θで示す所定
の回動範囲でしか回動しないように規制されていて、室
内ユニットが運転するときは、実線で示すように開き側
へ回動して使用し、室内ユニットが運転しないときは、
図3中の二点鎖線で示す部分、ならびに図4に示される
ように吸込口6aを閉塞側へ回動して使用するようにし
てある。このパネル8によって、吹出口3の吹出流が吸
込口6aの吸込流に対して干渉(吹出口3と吸込口6と
が極近くにあるため)しないように、吹出口3の吹出流
と吸込口6aの吸込流との相互間を規制している。
【0026】本体1の内部には、吹出口2と吸込口6
a,6bとを連通する風路10が設けられている。風路
10は、後述する横流ファン11のファンケーシング1
0aを活用して構成されている。具体的には、ファンケ
ーシング10aは、図6および図7に示されるように本
体1の左右方向の壁部と対向する端壁部10b,10b
を有している。端壁部10b,10bは、いずれも下部
が三角形状をなし、上部が円弧状のくぼみ部分を挟んで
前後に大きな円弧部10dと小さな円弧部10eとが並
んだ形状をなしている。そして、これら端壁部10b,
10bの上部間には、同壁部の形状にならう波形の上部
壁10fが設けられている。また端壁部10b,10b
の略垂直な背部間には、上記上部壁10fから延びた壁
で構成される背部壁10gが設けられている。さらに端
壁部10b,10bの前方側の端部、上部壁fの前方の
端部で形成された口体部16には、細長のフランジ部1
0hが設けられている。そして、この口体部16が吹出
口3と対向している。
【0027】つまり、ファンケーシング10aは、前部
に吹出口3と連通する口体部16を有し、下部に吸込口
6a,6bと連通する開口を有した略箱形をなしてい
る。なお、図10に示されるようにファンケーシング1
0aの背部壁10gと本体1の背部壁との間は近接して
いる。Sはその両者間の隙間を示す。またフランジ部1
0hの下辺部には、同部分からファンケーシング10a
の内部に向かって延びるノーズ10iが設けてある。
【0028】そして、このファンケーシング10aの設
置を利用して、図1および図10に示されるように同ケ
ーシング10aの右側の端壁部10bと、これに対向す
る本体1の右側壁との間に機器収容部11cを形成して
いる。
【0029】ファンケーシング10aの端壁部10b,
10b間には、口体部16の開口と対向し、かつ円弧部
10dで覆われる部位に位置して、横流ファン11が回
転自在に支持されている。また横流ファン11の右側端
は、機器収容部11cに収容したファンモータ11dの
出力軸に連結されていて、ファンモータ11dの作動に
したがい、吸込口6a,6bから室内空気を取込んで、
吹出口2から吹出すようにしてある。
【0030】ここで、ファンモータ11dは、ファンケ
ーシング10aの端壁部10bに近接して取り付けられ
ていて、ファンモータ11dで発生する熱が端壁部10
bに伝わるようにしてある(ファンケーシング10aの
端壁部10bを暖めるため)。ファンモータ11dをフ
ァンケーシング10aの端壁部10bに接触して取り付
けても同様である。
【0031】なお、上記隙間Sには、このファンモータ
10dからの熱、およびこれと共に機器収容部11cに
収容された電気制御部品11eから発生する熱によって
暖められた空気が流通するようになっている。
【0032】上記端壁部10b,10bの三角形状の頂
部を挟む前後の斜辺部間には、図6および図7に示され
るように略V字状に屈曲した室内側熱交換器12が設け
られている。これにより、略V字状の室内側熱交換器1
2は、風路10内において、上記横流ファン11を下側
から挟むように、かつノーズ10iと近接対向するよう
に配設される。
【0033】こうした構造によって、大きな熱交換面積
をもつ室内側熱交換器12を横流ファン11と一緒に、
本体1内に最も省スペース的に収めるようにしている。
と同時に、室内側熱交換器12を境とした下部側、すな
わち吸込側(上流側)において、冷房運転時、結露が生
じないようにしてある(熱交前の空気が同部分を通るか
ら)。そして、この室内側熱交換器12により、風路1
0を通過する室内空気を熱交換して冷風あるいは温風に
し、吹出口3から室内へ吹出せるようにしてある。
【0034】なお、13は室内側熱交換器12の屈曲部
12aの下部に設けたドレンパン(ドレン皿)、14は
このドレンパン13につながり、同ドレンパン13にお
いて集溜したドレン水(結露水)を室外に導出させるた
めのドレンパイプ(図3および図4にのみに図示)、1
5は室内側熱交換器12から延びて、図示しない室外ユ
ニットとつながる接続配管を示す。また上記ファンケー
シング10aには、冷房運転時、ファンケーシング10
aに結露した結露水を、ドレンパン13に導く水路構造
が設けられている。
【0035】この構造について説明すれば、室内側熱交
換器12のフィンとファンケーシング10aの各端壁部
10b,10bとは、互いに密接するように接続してあ
る。これにより、各端壁部10b,10bに結露した結
露水を、同端壁部10bの表面の伝わり、室内側熱交換
器12のフィンへの伝わりを経て、ドレン水としてドレ
ンパン13へ落下させるようにしてある。またファンケ
ーシング10aの上部中央には、上部壁10fの波形の
くぼみ部分を活用した集溜部17が設けられている。
【0036】これにより、円弧部10dの後方側に在る
円弧形の上面部分、円弧部10eの前方側に在る円弧形
の上面部分に結露した結露水を、上記集溜部17に集
め、さらにこの集めた結露水を両側の端壁部10b,1
0bへ導き、上記と同様、端壁部10bの表面、室内側
熱交換器12のフィンの伝わりを経て、ドレンパン13
へ落下させるようにしてある。
【0037】フランジ部10hの幅方向両辺部の例えば
最下部となる部位には、図5および図8に示されるよう
に円弧部10dの前方側の円弧形の上面部分からフラン
ジ部10hの形状にならって流れ落ちてくる結露水を、
室内側熱交換器12のフィンに流下させるための樋部1
8が設けられている。具体的には、樋部18は、フラン
ジ部10hの幅方向両辺部の下部裏面から斜め下方へ向
かって延びる底部18aと、この底部18aの外側の縁
に設けた垂直壁18bとを有して溝状に構成されてい
る。そして、底部18aのフィンと隣接する側部は、フ
ィンの板面と密接していて、底部18aおよび垂直壁1
8bにより、フランジ部10hに沿って流れ落ちてくる
結露水を受け止めて集め、これをフィンの板面に流下さ
せるようにしてある。
【0038】つまり、ファンケーシング10aの前方側
へ流れ落ちてくる結露水も、上記したのと同様、室内側
熱交換器12のフィンの伝わりを経て、ドレンパン13
へ落下されるようになっている。
【0039】また背部壁10gの外面には、図6および
図9に示されるように帯状の凸部19aを略逆ハの状に
配置してなるリブ19が左右方向に沿って複数設けられ
ている。これらリブ19によって、円弧部10eの後方
側の円弧形の上面部分から背部壁10gに沿って流れて
落ちてくる結露水を所定の箇所で集められるようにして
ある。
【0040】室内側熱交換器12のフィン端に臨む、背
部壁10gの下端には、図3、図4、図5および図6に
示されるように、全体に渡り、溝状の樋部20が設けら
れていて、各リブ19によって落ちてくる結露水を溜め
られるようにしてある。
【0041】さらに背部壁10gと樋部20の底部とが
つながる角部には、各リブ19の結露水の落下位置に対
応して、角部の稜線に延びる長孔21が設けられてい
る。この長孔21は、室内側熱交換器12のフィン端に
臨み、樋部20に溜まった結露水を上記したのと同様、
室内側熱交換器12のフィンを伝わらせて、ドレンパン
13へ落下させるようにしている。つまり、ファンケー
シング10aの後方側へ流れ落ちてくる結露水も、先に
述べたのと同様、最終的にドレンパン13へ落下させる
ようにしてある。つぎに、このように構成された室内ユ
ニットの作用について説明する。
【0042】例えば室内を暖房するときは、まず、図2
および図4に示す吹出口3および吸込口6aが閉じられ
ている状態から、図1および図3に示されるように吹出
方向が下側の向きとなるように風向パネル4,4を開
き、パネル8を最大の開度に開く。ついで、図示しない
室内ユニットの操作部を例えば「暖房」に設定して、空
気調和機の運転を開始する。
【0043】これにより、ヒートポンプ式冷凍サイクル
を構成する四方弁が暖房側に切換わり、同じく圧縮機
(図示しない)が作動して、暖房サイクル(室内側熱交
換器を凝縮器とし、室外側熱交換器を蒸発器とした運転
サイクル)を構成していく。と共に横流ファン11がフ
ァンモータ11dで駆動される。
【0044】横流ファン11の作動にしたがって、ま
ず、室内の空気は、吸込口6a,6bからファンケーシ
ング10a内に取込まれる。この室内空気は、室内側熱
交換器12を通過するときに、凝縮器となっている室内
側熱交換器12と熱交換していく。
【0045】この熱交換によって温風になった室内空気
が、ファンケーシング10a内を通って、吹出口3から
吹出される。そして、この温風が風向パネル4に沿って
下方向へ至る。これにより、室内の高い位置から床方向
へ向って温風が吹出される。かくして、大きな熱交換面
積、吸込面積を得、かつ大幅に低高となった室内ユニッ
トで暖房することができる。
【0046】なぜならば、第1として、略V字状に屈曲
した室内側熱交換器12の採用により、大きな熱交換面
積が得られる。第2として、この室内側熱交換器12
を、本体1内の上部に配置した横流ファン11に対し、
下側から挟むように設けた構成により、横流ファン11
と室内側熱交換器12とが省スペース的に組合わさり、
室内ユニットの本体高さは最大限に低くなる。これによ
り、最近の住宅に見られる窓と天井との間の壁面部分の
狭さに十分に対応する据付性を室内ユニットにもたらせ
ることができ、同狭い壁面部分に室内ユニットを据付け
ることが可能となる。加えて、第3として、本体1の前
面下部および下部に吸込口6a,6bを設けたことによ
り、室内側熱交換器12に応じた大きな吸込面積が確保
される。こうした第1ないし第3の点から、大きな熱交
換面積、吸込面積を得ながら、室内ユニットの本体1の
大幅な低高化を図れることがわかる。
【0047】しかも、本体1の前面上部に設けた吹出口
3により、たとえ壁面2に据付けた室内ユニットの直下
に家具などが置かれた場合でも、家具などに邪魔にされ
ずに、吹出風を室内の人の居る方向へ向かって良好に吹
出させることができ、快適な暖房(空調)を約束するこ
とができる。
【0048】そのうえ、上記のように横流ファン11、
室内側熱交換器12を組合わせた室内ユニットは、従来
の縦方向に置いた室内側熱交換器12を採用した室内ユ
ニットに比べ、風路10の大部分を、室内側熱交換器1
2と熱交換する前の室内空気と触れる構造にすることが
できる。
【0049】一方、室内を冷房するときは、上記暖房の
ときは吹出方向を変える。すなわち、吹出方向が横向き
となるように風向パネル4,4を回動する。パネル8は
最大に開いておく。ついで、図示しない室内ユニットの
操作部を「冷房」に設定して、空気調和機の運転を開始
する。
【0050】すると、ヒートポンプ式冷凍サイクルを構
成する四方弁が冷房側に切換わり、圧縮機(図示しな
い)が作動して、冷房サイクル(室外側熱交換器を凝縮
器とし、室内側熱交換器を蒸発器とした運転サイクル)
を構成していく。と共に横流ファン11がファンモータ
11dで駆動される。
【0051】これにより、暖房のときと同様、室内の空
気は、吸込口6a,6bからファンケーシング10a内
に取込まれる。この室内空気は、室内側熱交換器12を
通過するときに、蒸発器となっている室内側熱交換器1
2と熱交換していく。この熱交換によって冷風になった
室内空気が、ファンケーシング10a内を通って、吹出
口3から吹出される。こうした冷房運転時中、ファンケ
ーシング10aは、冷たい室内空気との接触により冷却
される。このとき、ファンケーシング10aの外表面に
は、温度差によって、結露が生じる。
【0052】ここで、従来は、この結露を防ぐために多
くの断熱材を用いたり、断熱材を節約するために結露し
た結露水(ドレン水)をドレンパンに導き、ドレンパン
より下方の結露を断熱材で防ぐことが行われているが、
上記した室内ユニットによると、結露を防止するための
断熱材をほとんど無くすことができる。
【0053】すなわち、上記したように横流ファン1
1、室内側熱交換器12を組合わせた室内ユニットであ
ると、室内側熱交換器12より上方に在るファンケーシ
ング10aだけに冷たい室内空気が触れる構造となるの
で、室内側熱交換器12を境とした室内ユニットの下部
側では結露は生じない(熱交換前の室内空気が触れる部
位であるから)。これに加え、ファンケーシング10a
に結露した結露水(ドレン水)は、水路構造によって、
全てドレンパン13に回収される。
【0054】すなわち、ファンケーシング10aの端壁
部10b,10bに結露した結露水は、同端壁部10
b,10bを伝わって、室内側熱交換器12のフィンの
上端部に導かれる。そして、結露水は、フィンを伝わ
り、下部のドレンパン13内に落下し、ドレンパイプ1
4から室外へ排出される。
【0055】ファンケーシング10aの上面中央とな
る、円弧部10dの後部寄りの上面部分、円弧部10e
の前部寄りの上面部分に結露した結露水は、図5に示さ
れるように中央のくぼみ部分で形成された集溜部17に
集まる。そして、この結露水は、くぼみ部分にならい、
ファンケーシング10aの幅方向に沿って流れ、各端壁
部10b,10bに導かれる。これにより、結露水は、
先の端壁部10b,10bに結露した結露水のときと同
様、室内側熱交換器12を伝わり、ドレンパン13内に
落下する。
【0056】またファンケーシング10aの上面前側と
なる、円弧部10dの前部寄りの上面部分に結露した結
露水は、図3および図5に示されるように口体部分16
に向かって流れ落ちる。この結露水は、図8に示される
ようにフランジ部10hの上辺部に至るところで、フラ
ンジ部10hの形状にならい、ファンケーシング10a
の幅方向に流れ、口体部分16の側面を伝わって、樋部
18に集まる。そして、樋部18によりフィンの上端部
に導かれ、先に述べたのと同様、室内側熱交換器12を
経て、ドレンパン13内に落下する。
【0057】さらにまたファンケーシング10aの上面
後側となる、円弧部10eの後部寄りの上面部分に結露
した結露水は、図3および図9に示されるように背部壁
10gへ流れ落ちる。この結露水は、各リブ19にて所
定に集められて、下方の樋部20内に溜まる。そして、
この結露水は各長孔21から、フィンの上端部に導か
れ、同様に室内側熱交換器12を経て、ドレンパン13
内に落下する。つまり、水路構造との併用によって、室
内ユニットには結露を防止するための断熱材は全く必要
でなくなる。これにより、コストの低減を図ることがで
きる。
【0058】しかも、冷房運転中は、ファンモータ11
dから発生する熱が、ファンケーシング10bの端壁部
10dに伝熱されて、同端壁部10dを暖めているか
ら、ファンケーシング10bの結露が抑制される。
【0059】これに加えて、冷房運転中は、図10に示
されるようにファンモータ11dおよび電気制御部品1
1eの放熱によって暖められた空気が、ファンケーシン
グ10aと本体1との隙間Sに流通して、ファンケーシ
ング10aの表面に結露を生じにくくするから、ファン
ケーシング10aの結露の抑制は高く、ファンケーシン
グ10aの外表面に対する結露防止の信頼性は高い。
【0060】また、上記した室内ユニットは、吹出口3
と吸込口6aとが、かなり近くで隣合っているが、パネ
ル8を設けたことにより、上記したような暖房運転、冷
房運転を良好に継続させることができる。
【0061】すなわち、上記室内ユニットは、吹出口3
と吸込口6aとが、かなり近くで隣合っているので、暖
房運転時、冷房運転時の際、吹出口3から吹出された吹
出空気の一部が、再び吸込口6aから吸込まれてしまう
という現象、いわゆるショートサーキットが発生しやす
い傾向があるが、開いたパネル8でなされる吹出流と吸
込流との相互間の規制により、吹出流が吸込流と干渉し
なくなるから、上記ような現象は起きずにすむ。これ
は、特に暖房運転時の下吹出特性の向上に大きく貢献す
る。
【0062】また開閉式のパネル8および開閉式の風向
パネル4の採用により、室内ユニットを使用しないとき
は、同パネル8,4で、正面から見える吹出口3および
吸込口6aをカバーしておけば、室内ユニットの見栄え
が良くなるとともに、同吹出口3、吸込口6aから異物
などが侵入することはなくなる。
【0063】なお、一実施例ではV字形に最も近く屈曲
した室内側熱交換器12を用いたが、これに限らず、図
11および図12に示される他の実施例のような後部側
の熱交換部分25aの端部が屈曲しているような略V字
状の室内側熱交換器25を用いても同様な効果を奏す
る。
【0064】また上述した一実施例では、手動でパネル
8、風向パネル4を開閉操作した例を挙げたが、電動、
すなわちモータの駆動によってパネル8、風向パネル4
を操作操作してもよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
大きな熱交換面積、吸込面積を得つつ、本体の大幅な低
高化を図ることができる。またファンケーシングは、冷
房運転時、室内側熱交換器より下側には結露は生じない
うえ、冷房運転時、ファンケーシングで生じた結露水
は、水路部によりファンケーシングの外表面、室内側熱
交換器のフィンを伝わってドレン皿に回収されるので、
結露を防ぐための断熱材はほとんど使用しないでよく、
コストの低減を図ることができる。しかも、本体上部か
らの吹出しなので、たとえ据付けた本体の直下に家具な
どが置かれても、良好な吹出しができる。
【0066】
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の壁掛式の室内ユニット
を、パネルが開いた状態と共に示す斜視図。
【図2】同室内ユニットのパネルが閉じた状態を示す斜
視図。
【図3】図1中のA−A線に沿う室内ユニットの側断面
図。
【図4】同室内ユニットのパネルが閉じた状態を示す側
断面図。
【図5】図1中のB−B線に沿う室内ユニットの側断面
図。
【図6】本体内に収容された熱交換系の回りの構造を示
す分解斜視図。
【図7】同熱交換系を室内側熱交換器とファンケーシン
グとに分解した分解斜視図。
【図8】ファンケーシングの上面前部に付く結露水の排
水系を示す斜視図。
【図9】ファンケーシングの上面後部に付く結露水の排
水系を示す斜視図。
【図10】図1中のC−C線に沿う室内ユニットの平断
面図。
【図11】この発明の他の実施例の壁掛式の室内ユニッ
トを、パネルが開いた状態と共に示す斜視図。
【図12】同室内ユニットの風向パネルが閉じた状態を
示す斜視図。
【図13】従来の室内ユニットを説明するための側断面
図。
【図14】異なる従来の室内ユニットを説明するための
側断面図。
【符号の説明】
1…室内ユニットの本体、3…吹出口、4…風向パネ
ル、6a,6b…吹出口、8…パネル(フード)、10
…風路、10a…ファンケーシング、11…横流ファ
ン、12…室内側熱交換器、12a…屈曲部、13…ド
レンパン、17…集溜部、18,20…樋部、19…リ
ブ、21…長孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−217722(JP,A) 実開 平3−97113(JP,U) 実開 昭53−112168(JP,U) 実開 昭62−88238(JP,U) 実開 昭51−746(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 1/00 F24F 13/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面上部に吹出口を有し、前面下部およ
    び下部に吸込口を有し、かつ内部には前記吹出口と吸込
    口とを連通する風路を有した本体と、前記吹出口と対向
    して前記風路内に設けられ、当該風路に空気を流通させ
    るための横流ファンと、この横流ファンの下部側の風路
    部分に、当該横流ファンを下側から挟むように配設さ
    れ、略V字状に屈曲した室内側熱交換器とを具備し 前記風路は、横流ファンの回りを囲むように設けられる
    とともに、前記室内側熱交換器のフィンに密接して設け
    られ、前記室内側熱交換器を通過する吸込空気を吹出口
    に導くファンケーシングを有してなり、 前記ファンケーシングの外表面には、同ファンケーシン
    グで結露した結露水を前記室内側熱交換器のフィンを介
    してドレン皿に導くための水路部が設けられている こと
    を特徴とする空気調和機の室内ユニット。
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