JP3302482B2 - ガス絶縁機器の内部異常検出装置 - Google Patents
ガス絶縁機器の内部異常検出装置Info
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Description
などのSF6 ガス絶縁機器の内部異常を部分放電の計測
によって検出する方法および装置に関する。
目視することができないので内部異常を部分放電の計測
によって検出することが行われている。図13は、従来
のガス絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す一部破
断側面図である。SF6 ガス絶縁機器1がタンク4内に
遮断器3を収納し、遮断器3の両端がブッシング2を介
して架線5に接続された構成になっている。タンク4内
にはSF6 ガスが封入されるとともに、電磁波センサ6
がタンク4の右端のマンホール部4Aに設けられ、気密
端子7を介して信号処理部8へ接続されている。さら
に、信号処理部8の出力信号は表示部9へ送られてい
る。また、タンク4の接地線10に高周波用の変流器1
1が介装され、この変流器11の出力も信号処理部8を
介して表示部9へ送られている。さらに、タンク4の左
側外部に近接して電磁波センサ12が架台13を介して
設置され、この電磁波センサ12の出力信号も信号処理
部8を介して表示部9へ送られている。
つの方法が同時に示されている。電磁波センサ6、1
2、変流器11がそれぞれ部分放電を検出して電気信号
を信号処理部8へ送るためのセンサである。電磁波セン
サ6、12は、部分放電が放射する電磁波をとらえるア
ンテナである。電磁波センサ6は、タンク4の内部異常
によって発生する部分放電から放射される電磁波をタン
ク4の内部でとらえるものであり、電磁波センサ12
は、タンク4の内部異常によって発生する部分放電から
放射される電磁波のうちブッシング2からタンク4の外
部へ漏れてくるものをとらえる。また、変流器11はタ
ンク4の内部異常によって発生する部分放電電流が接地
線10を流れるので、この部分放電電流をとらえるもの
である。
の内部異常を検出することができ、信号処理部8が電磁
波センサ6、12や変流器11からの出力信号を処理
し、タンク4内部で異常が生じたことを報知する信号を
出力し、表示器9が信号処理部8の出力信号を受けてタ
ンク4の内部で異常が生じたことをディスプレイやブラ
ウン管などで表示する。
たような従来の装置は、ガス絶縁機器外部で発生する大
気中の部分放電に邪魔され、タンクの内部異常が検出で
きないという問題があった。すなわち、タンク外部では
雨天時などに架線やブッシング頭部で空気中の部分放電
が発生しやすくなる。この気中部分放電による電磁波や
高周波電流が雑音となって電磁波センサや変流器に入っ
て来る。この雑音レベルが大きくなると、タンク内部の
異常時に発生する部分放電のレベルを超えてしまい、タ
ンクの内部異常が検出されない場合がある。
がとらえた電磁波の周波特性線図である。横軸に周波数
F、縦軸に電磁波成分のレベルを示し、特性13は架線
5で気中部分放電が生じた場合、特性14はタンク4内
部の異常時にSF6 ガス中の部分放電が生じた場合、特
性15は、架線5での部分放電と、タンク4の内部部分
放電とが同時に生じた場合の特性である。いずれの特性
も、電磁波センサ6の出力信号を周波数分析器を介して
出力させたものである。
放電は、0.5GHz以上の周波数成分が少ないことが判
る。一方、特性14よりSF6 ガス中の部分放電は0.8
GHz以上の周波数成分が多いことが判る。図13にお
ける各部分放電検出装置は、周波数分析器を備えていな
いので、図14のような特性の電磁波が発生した場合、
そのピーク値だけが検出される。すなわち、特性14の
場合は、タンク内部の部分放電を正確に計測することが
できるが、特性13、15の場合は気中部分放電による
雑音が邪魔して正確にタンク内部の部分放電を計測する
ことができない。すなわち、タンクの内部異常の有無に
かかわらず、雑音のレベルだけが検出され、異常検出の
判定が誤ってなされる。
めに、0.7GHz以下の電磁波成分をカットすることが
考えられる。その方法として、電磁波センサや変流器の
出力側に0.7GHz以下の周波数を遮断するフィルタ回
路、または、0.8GHz以上の特定周波数だけを通すバ
ンドパスフィルタ回路を介装することが考えられる。こ
のフィルタ回路による雑音除去は不可能ではないが、市
販のフィルタ回路であってもカタログに示された通りの
減衰特性を得ることが非常に難しい。その理由は、高周
波を取り扱うのでフィルタ回路の設置場所や配線に細心
の注意を払わないと、遮断したい周波数の成分がフィル
タ回路の入力・出力の配線間をバイパスしてしまうため
である。また、フィルタ回路の接地方法も工夫をしない
と、接地線を介してフィルタ回路の出力側へ遮断周波数
成分が伝わってしまう。
気中部分放電の成分を確実に除去し、タンク内部で発生
する部分放電だけを検出することにある。
に、この発明によれば、SF6 ガスを封入したタンクに
電気機器が収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出す
る装置であって、内腔の幅または直径より軸方向長の方
が長い導体管より形成され,軸方向の一方端がタンク内
と連通した状態でタンク壁に取り付けられるとともに,
軸方向の他方端がガス封止されてなる導波管と、この導
波管の内部に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電
磁波を検出して電気信号に変換し,この電気信号を導波
管の外部に出力する電磁波センサと、この電磁波センサ
から出力された電気信号を処理し,タンク内部で異常が
生じたことを報知する信号処理部とを備え、かつ、導波
管のタンク側開口部と電磁波センサとの間に分岐管が導
波管と連通して設けられ、分岐管の反導波管側がガス封
止されるとともに分岐管内部に内腔を塞ぐ導電性の終端
板が設けられてなるものとするとよい。また、かかる構
成において、終端板が分岐管内腔の軸方向にスライド自
由に配され、終端板に一方端が取り付けられるとともに
他方端が分岐管外部に引出された駆動ロッドと、この駆
動ロッドを分岐管部でつかみ終端板を分岐管の軸方向に
スライドさせる駆動部とが備えられてなるものとしても
よい。
明によれば、SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管のタンク
側開口部と電磁波センサとの間に内腔の幅または直径が
部分的に大きくなる拡大管が介装されてなるものとする
とよい。また、かかる構成において、拡大管が軸の方向
変更可能なフレキシブルパイプであるものとしてもよ
い。
明によれば、SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管の内腔が
固体絶縁物で充填されてなるものとするとよい。
明によれば、SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管のタンク
側開口部と電磁波センサとの間に導波管の内腔を塞ぐ金
網が設けられてなるものとするとよい。
波管を設け、電磁波センサをこの導波管内に納めた。導
波管は、その内腔の幅または直径によって内腔を軸方向
に進む電磁波の遮断周波数成分が異なる。その遮断周波
数以下の電磁波は、すべて減衰させ軸方向に伝播しな
い。したがって、遮断周波数が少なくとも0.7GHzの
導波管を用いれば、タンク外部で発生する気中部分放電
の成分は確実に減衰し、タンク内部で発生するSF6 ガ
ス中の部分放電だけを検出することができる。
に終端板を内蔵した分岐管を設ける。分岐管の入口から
終端板までの深さによって導波管の内腔を軸方向に進む
ことのできる電磁波の周波数成分が特定される。すなわ
ち、分岐管が電磁波のバンドパスフィルタの役目を果た
す。そのために、導波管の遮断周波数を0.7GHzにし
なくても、分岐管の深さを調整することによって0.8G
Hz以上の特定周波数成分だけを通すことができ、タン
ク内部で発生するSF6 ガス中の部分放電だけを検出す
ることができる。
動部によって終端板を分岐管の軸方向にスライド可能に
する。これによって、タンク外部から分岐管の深さを容
易に調整することができ、気中部分放電以外の、0.8G
Hz以上の特定周波数成分をもった周囲雑音が万一入っ
た場合に、その特定周波数成分を避けてSF6 ガス中の
部分放電だけを検出することができる。
て導波管の途中に拡大管が介装される。拡大管の軸方向
長さによって導波管の内腔を軸方向に進むことのできる
電磁波の周波数成分が特定される。すなわち、拡大管も
電磁波のバンドパスフィルタとしての役目を果たす。そ
のために、前述の分岐管と同様にしてタンク内部で発生
するSF6 ガス中の部分放電だけを検出することができ
る。
流用することにより、導波管の終端側の位置がタンク側
に対して多少のずれが生じても吸収され、導波管の据付
工事が容易になるとともに、耐震性も向上する。また、
かかる構成において、拡大管に代えて導波管の内腔に固
体絶縁物を充填する。一般に電磁波の遮断周波数は誘電
率に大きく依存する。比誘電率をεとすると、内腔がガ
ス (ε=1) よりεの大きいもので充満される。ガス封
入されている導波管の遮断周波数と同じ値を固体絶縁物
で充填された導波管に持たすためには、ガス封入導波管
の内腔幅または直径をε0.5 で除した内腔幅または直径
のものにすればよい。したがって、遮断周波数が必ずし
も0.7GHzに合っていなくても適切なεの値をもった
固体絶縁物を充填することにより遮断周波数を0.7GH
zに変えることができる。また、εの大きい固体絶縁物
の充填により導波管をよりコンパクトなものにすること
ができる。
体絶縁物を充填する代わりに内腔を塞ぐようにして金網
が設けられる。金網は電磁波の低周波数側を遮断するの
で、導波管の遮断周波数を必ずしも0.7GHzに合わせ
なくても金網のメッシュを適切なるものにすることによ
って、0.5GHz以下の成分を遮断しSF6 ガス中の部
分放電だけを検出することができる。
いて説明する。図1は、この発明の参考例にかかるガス
絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す要部断面図で
ある。ガス絶縁機器1は、遮断器3をタンク4内に収納
するとともにブッシング2が取り付けられ、図13の構
成と同じものである。このタンク4のマンホール部4A
に円筒状の導波管22が取り付けられ、SF6 ガスが封
入されている。導波管22の右側終端部には電磁波セン
サ23が設けられ、気密端子24を介して信号処理部8
へ接続されている。さらに、信号処理部8の出力信号は
表示部9へ送られている。
SF6 ガス中の部分放電が発生すると、その部分放電か
ら放射される電磁波がタンク4から導波管22内に入
り、導波管22内を軸方向に伝播する。電磁波センサ2
3が、伝播して来たその電磁波をとらえ、電気信号に変
換して信号処理部8へ送る。信号処理部8は、その電気
信号を処理して内部異常が生じたことを報知する信号を
出力し、表示器9がタンク4内部で異常が生じたことを
ディスプレイやブラウン管などで表示する。導波管22
は、その直径によって決まる特定周波数以下の電磁波成
分を遮断する。
電磁波の周波数特性線図である。横軸に周波数Fを示
し、縦軸に電磁波レベルの単位長当たりの減衰量を示
す。特性25は、導波管22が円筒形状で、その内腔直
径dが250mmのときのものであり、Fc=0.7GH
zにて減衰量が無限大になる。このFcは、遮断周波数
と呼ばれ、直径dに依存する。
Fcとの関係を示す特性線図であり、特性26は円筒内
の基本モードの電磁波の特性を示す。内腔直径dが大き
くなるほど遮断周波数Fcは低くなる。図4は、電磁波
センサがとらえた電磁波の周波数特性線図であり、横軸
に周波数、縦軸に電磁波成分のレベルを示す。特性2
7、28は、いずれもタンク外部の架線で気中の部分放
電が発生するとともに、タンク内部でもSF6 ガス中の
部分放電が発生した場合の電磁波センサ出力信号を周波
数分析器を介して出力させたものである。特性27は、
図13の従来の構成における電磁波センサ6から検出さ
れたものであり、特性28は図1の構成における電磁波
センサ23から検出されたものである。図4の特性27
は、図14の特性15と同じものであり、周波数が0.5
GHz以下に気中部分放電の雑音が見られ、0.8GHz
以上のSF6ガス中の部分放電の検出の邪魔になってい
る。図4の特性28は、直径dが250mmの導波管2
2を用いた場合のもの (遮断周波数Fcが0.7GHz)
であり、SF6 ガス中の部分放電のみが検出されてい
る。すなわち、導波管22の介在によって0.7GHz以
下の周波数成分が大きく減衰するので、電磁波センサ2
3の出力信号を信号処理部8に送ることによってタンク
の内部異常を確実に検出することができる。
cを0.7GHzにするには、内腔直径dを250mmに
すればよい。したがって、雑音を除去するために、遮断
周波数を少なくとも0.7GHzにするためには、導波管
の内腔直径dを250mm以下にすればよい。なお、図
1において、導波管22は方形管、楕円管など任意形状
の導波管でよく、必ずしも円筒でなくてもよい。ここで
は、他の形状の導電管の特性を示すことは省略するが、
それぞれ内腔の形状と太さによって決まる遮断周波数F
cを備えている。ただし、いずれの形状の導電管におい
ても、軸方向長さはある程度確保しないと、遮断周波数
Fcにおける電磁波の減衰特性が図2の通りにならな
い。導波管22の軸方向長を、すくなくとも内腔の幅
(長方形管の場合は、長辺の幅) 、または直径 (楕円管
の場合は、長径) より長くする必要がある。これは、導
体管が導波管22として機能するための最低の条件であ
る。図13の従来の構成において、タンク4の右端のマ
ンホール部4Aに電磁波センサ6が収納されているが、
このマンホール部4Aの導体管は、その軸方向長が直径
に対して極度に短いので導波管としては全く機能しな
い。
縁機器の内部異常検出装置の構成を示す一部破断側面図
である。導波管29の途中、タンク4と電磁波センサ2
3との間に分岐管30が取り付けられ、内部に導電性の
終端板31が収納されている。終端板31には、外周壁
を周回するL形溝32が形成されるとともに、他端が分
岐管30の外部に気密に引き出された駆動ロッド33が
備えられている。駆動ロッド33は分岐管30の外部に
設けられた駆動部34に連結され、駆動部34を回動す
ることにより終端板31を分岐管30の軸方向にスライ
ドさせることができる。その他は、図1の構成と同じで
ある。
電磁波は、分岐管30によって特定の周波数成分だけに
限定される。その特定周波数は、分岐管30の入口から
終端板31までの深さDに依存する。図6は、分岐管3
0の深さDと導波管29を軸方向に伝播する電磁波の減
衰量との関係を示す特性線図である (文献1より) 。
送編」丸善KK発行、昭和39年図6の横軸は分岐管の
深さD、縦軸は電磁波の減衰量を示す。λは、電磁波の
波長を示し、光速をC (=3×1010m/s) とする
と、その周波数FはC/λとなる。電磁波の減衰特性3
5は、深さDがλ/4、または3λ/4のときに最小に
なる。すなわち、D=λ/4としたときに、
以外の周波数成分は大きく減衰する。これは、導波管2
9にバンドパスフィルタを設けたことになる。そのため
に、導波管29の遮断周波数Fcを必ずしも0.7GHz
にしなくても、分岐管30の深さDを調整することによ
って、0.8GHz以上の特定周波数成分だけを通すこと
ができ、タンク4内部で発生するSF6 ガス中の部分放
電だけを検出することができる。導波管29の直径dが
大きくて希望する遮断周波数Fcが低すぎる場合は、分
岐管30にその役目を転化させることができる。
り深さDを希望の大きさに調整することができる。終端
板31は分岐管30の内腔を完全に塞いだ方が良いが、
終端板31をスライド可能にさせるために終端板31の
外周面と分岐管30の内周面との間に若干の隙間31A
を明けておく必要がある。L形溝として、A=B=λ/
4の関係を満たす形状にすることによって等価的に隙間
31Aが全くない場合の条件に一致する。
ガス絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す要部断面
図である。導波管36の途中、タンク4と電磁波センサ
23との間に直径が導波管36より大きく、かつ軸方向
の長さLの拡大管37が介装されている。その他は、図
1の構成と同じである。図7において、導波管36を軸
方向に進む電磁波は、拡大管37によって特定の周波数
成分だけに限定される。その特定周波数は拡大管の長さ
Lに依存する。
を軸方向に伝播する電磁波の減衰量との関係を示す特性
線図である (前述の文献1より) 。図8の横軸は拡大管
の長さL、縦軸は電磁波の減衰量を示す。電磁波の減衰
特性38は、長さLがλ/2のときに最小になる。すな
わち、L=λ/2としたときに、
以外の周波数成分は大きく減衰する。これは、導波管3
6にバンドパスフィルタを設けたことになる。そのため
に、導波管36の遮断周波数Fcを必ずしも0.7GHz
にしなくても、拡大管37の長さLを調整することによ
って、0.8GHz以上の特定周波数成分だけを通すこと
ができ、タンク4内部で発生するSF6 ガス中の部分放
電だけを検出することができる。導波管36の直径dが
大きくて希望する遮断周波数Fcが低すぎる場合は、拡
大管37にその役目を転化させることができる。
かかるガス絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す要
部断面図である。導波管40の途中に拡大管としてフレ
キシブルパイプ39が介装されている。その他は、図8
の構成と同じである。フレキシブルパイプ39は、軸方
向の変更が容易であり、導波管40の終端側 (右側)が
タンク側 (左側) に対して多少のずれが生じても吸収さ
れ、導波管40の据付工事が容易になるとともに、耐震
性も向上する。フレキシブルパイプ39として内腔直径
を導波管40のそれより大きいものを選ぶことにより、
拡大管としての機能を持たせることができる。
にかかるガス絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す
要部断面図である。導波管41の内腔に固体絶縁物42
を充填する。その他は、図1の構成と同じである。図1
0において、導波管41の内腔がガスより比誘電率εが
大きいもので充満されている。ガス封入されている導波
管の遮断周波数Fcと同じ値を固体絶縁物42で充填さ
れた導波管41に持たすためには、ガス封入導波管の直
径をε0.5で除した直径のものにすればよい。したがっ
て、遮断周波数Fcが必ずしも0.7GHzに合っていな
くても、適切なεの値をもった固体絶縁物42を充填す
ることにより遮断周波数Fcを0.7GHzに変えること
ができる。また、εの大きい固体絶縁物42の充填によ
り導波管41をよりコンパクトなものにすることができ
る。
にかかるガス絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す
要部断面図である。導波管43の内腔を塞ぐようにして
金網44が設けられている。図12は、直径500mm
の円筒形状の導波管内を軸方向に伝播する電磁波の周波
数特性線図である。横軸に周波数Fを示し、縦軸に電磁
波レベルの単位長当たりの減衰量を示す。特性45は図
11において金網44のない場合、特性46は図11に
おいて金網44が設けられた場合のものである。特性4
5の遮断周波数Fcは0.35GHzで雑音を除去するに
は低すぎるが、金網44の設置によって特性46のよう
に低周波側をカットすることができる。斜線を引いた領
域47だけの周波数成分が検出されるので、導波管43
の遮断周波数Fcが適切でなくても金網47の設置によ
ってSF6 ガス中の部分放電を検出することができる。
メッシュによって変わり、メッシュが小さい程高周波側
へシフトする。そのため、金網の種類を選択することに
より、希望の周波数成分のものを検出することができ
る。
する導波管を設け電磁波センサをこの導波管内に納め
る。これにより、使用方法の難しいフィルタ回路を用い
ないでも、タンク内部の異常を確実に検出することがで
き、検出感度が向上する。かかる構成において、導波管
の途中に終端板を内蔵した分岐管を備える。これによ
り、電磁波の特定周波数成分だけを検出することがで
き、導波管の幅または直径が適切でなくても、タンク内
部の異常を確実に検出することができる。
タンク外部から駆動部によって分岐管内の終端板をスラ
イド可能にする。これによって、分岐管の深さを外部か
ら調整することが可能になり、万一特定の周波数成分の
周囲雑音が入っても、その特定周波数成分を避けてSF
6 ガス中の部分放電だけを確実に検出することができ、
検出感度が向上する。
て、導波管の途中に拡大管が介装される。この場合も、
電磁波の特定周波数成分だけを検出することができ、導
波管の幅または直径が適切でなくても、タンク内部の異
常を確実に検出することができる。また、かかる構成に
おいて、拡大管としてフレキシブルパイプを流用する。
これにより、装置の据付工事が容易になるとともに、耐
震性が向上するまた、かかる構成において、拡大管に代
えて導波管の内腔に固体絶縁物を充填する。これによ
り、導波管の幅または直径が適切でなくても、タンク内
部の異常を確実に検出することができるとともに導波管
をコンパクトにすることができる。
物を充填する代わりに内腔を塞ぐようにして金網を設け
る。これにより、導波管の遮断周波数が雑音除去に対し
て低すぎて適切でなくても、金網が雑音の成分を除去す
るので、タンク内の異常を確実に検出することができ
る。
異常検出装置の構成を示す要部断面図
を示す特性線図
図
異常検出装置の構成を示す一部破断側面図
衰量との関係を示す特性線図
の内部異常検出装置の構成を示す要部断面図
衰量との関係を示す特性線図
縁機器の内部異常検出装置の構成を示す要部断面図
絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す要部断面図
絶縁機器の内部異常検出装置の構成を示す要部断面図
磁波の周波数特性線図
成を示す一部破断側面図
磁波の周波数特性線図
Claims (6)
- 【請求項1】SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管のタンク
側開口部と電磁波センサとの間に分岐管が導波管と連通
して設けられ、分岐管の反導波管側がガス封止されると
ともに分岐管内部に内腔を塞ぐ導電性の終端板が設けら
れてなるガス絶縁機器の内部異常検出装置。 - 【請求項2】請求項1記載のものにおいて、終端板が分
岐管内腔の軸方向にスライド自由に配され、終端板に一
方端が取り付けられるとともに他方端が分岐管外部に引
出された駆動ロッドと、この駆動ロッドを分岐管外部で
つかみ終端板を分岐管の軸方向にスライドさせる駆動部
とが備えられてなることを特徴とするガス絶縁機器の内
部異常検出装置。 - 【請求項3】SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管のタンク
側開口部と電磁波センサとの間に内腔の幅または直径が
部分的に大きくなる拡大管が介装されてなることを特徴
とするガス絶縁機器の内部異常検出装置。 - 【請求項4】請求項3記載のものにおいて、拡大管が軸
の方向変更可能なフレキシブルパイプであることを特徴
とするガス絶縁機器の内部異常検出装置。 - 【請求項5】SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管の内腔が
固体絶縁物で充填されてなることを特徴とするガス絶縁
機器の内部異常検出装置。 - 【請求項6】SF6 ガスを封入したタンクに電気機器が
収納されたガス絶縁機器の内部異常を検出する装置であ
って、内腔の幅または直径より軸方向長の方が長い導体
管より形成され,軸方向の一方端がタンク内と連通した
状態でタンク壁に取り付けられるとともに,軸方向の他
方端がガス封止されてなる導波管と、この導波管の内部
に設けられ,導波管の内部を伝播してきた電磁波を検出
して電気信号に変換し,この電気信号を導波管の外部に
出力する電磁波センサと、この電磁波センサから出力さ
れた電気信号を処理し,タンク内部で異常が生じたこと
を報知する信号処理部とを備え、かつ、導波管のタンク
側開口部と電磁波センサとの間に導波管の内腔を塞ぐ金
網が設けられてなることを特徴とするガス絶縁機器の内
部異常検出装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH07231558A JPH07231558A (ja) | 1995-08-29 |
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