JP3302398B2 - 缶体寸法の検査方法および検査装置 - Google Patents

缶体寸法の検査方法および検査装置

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JP3302398B2
JP3302398B2 JP12528092A JP12528092A JP3302398B2 JP 3302398 B2 JP3302398 B2 JP 3302398B2 JP 12528092 A JP12528092 A JP 12528092A JP 12528092 A JP12528092 A JP 12528092A JP 3302398 B2 JP3302398 B2 JP 3302398B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼板製やアルミニウム板
製の絞りしごき缶の開口端部をトリミングして所定寸法
に切断処理した直後、缶体の缶高寸法、缶底深さの寸法
のうち少なくとも一方を検査する方法、及びその方法を
実施するための検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビール缶、ジュース缶等の飲料缶に使わ
れている絞りしごき成形した2ピース缶は、絞り成形に
より底と胴が一体成形されたカップをさらに絞りとしご
き加工して外形が完成する。この状態では開口端部が不
規則な形状になっているため、開口端部を均一高さにト
リミング装置で切断処理する。トリミング装置は、絞り
しごき加工プレス(またはしごき加工プレス)と連結し
て、絞りしごき加工プレスから排出された缶体を受け取
るようになっている。このプレスは、例えば1分間に3
00から500個程度というような高速で缶を生産す
る。
【0003】絞りしごき加工プレスがこのように高速生
産すると、空圧、油圧系統に変動が生じる。例えば缶底
成形用のドーマーダイユニットの油圧が低下した場合に
は、缶底ダイ(ドーマーダイ)の成形力が弱くなり、缶
底深さの浅い缶が発生する。またトリミング装置も絞り
しごき加工プレスの高速に合わせて高速になるため、振
動で部品が緩んだり、空圧が低下して缶が正確に切断処
理する位置に位置決めされないまま切断処理された場合
には、缶高の高い缶が発生する。これら缶寸法に狂いが
あると、以下のような不都合が生じる。すなわち、缶底
深さが許容範囲から外れて浅くなると、缶詰の熱処理時
等に高まる缶内の圧力によって缶底が外方に変形したり
して不良品となることがある。また缶高が許容範囲から
外れると、後工程で施されるフランジ成形に影響し、内
容物充填後、缶蓋が巻き締められる際に、適切な巻き締
め寸法が得られず密封不良を発生させることがある。
【0004】このため従来は、トリミング装置のディス
チャージシュートにハイトゲージを組み込み、缶高の高
すぎる不良缶はここから後工程に流れないようにしてい
る。さらに定期的に製造ラインから缶体をサンプリング
して、作業者が缶底深さ、缶高をダイヤルゲージで測定
したり、あるいはオフラインに設置した自動測定器でこ
れらの寸法を測定したりして品質管理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したハイトゲージ
は、缶がスムーズに通過できるようにゲージ幅に余裕
(規格上限よりも0.2mm程度高め)を持たせてい
る。そのため缶高が極端に高い場合はハイトゲージでひ
っかかり、後工程に流れることはない。しかし缶高の少
し高めの不良缶や、逆に缶高が低い不良缶(切断刃の調
整不良や、絞りしごき成形の時の既に缶高が低く成形さ
れた缶等)は、このハイトゲージを通過し、後工程に流
れてしまう問題がある。
【0006】また缶底深さの不良については、勿論、ハ
イトゲージでは検出できない。前記のサンプリングによ
る検査に頼らざるをえない。サンプリングによる検査は
測定に長時間を要し、このため専任の作業者が必要とな
るばかりでなく、作業者によっては測定位置のばらつき
や、ダイヤルゲージの読み取り誤差が生じ検査の信頼性
が低いなどの問題がある。自動測定器を使用すれば測定
誤差をなくすことができるものの、製造ラインからサン
プリングした缶体をオフラインの自動測定器まで運ぶの
に人手がかかるし、高速製造ラインを停止させずに缶体
をサンプリングするのは複雑となり設備的にコスト高と
なってしまう難点がある。また自動測定器による測定で
も、缶体を位置決めしたりするのに多くの時間がかか
り、大量生産のラインで不良缶の発見が遅れた場合に
は、製品の中に大量の不良缶が紛れ込んでしまうという
問題があった。
【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、缶体の移送を間欠回転するターレットで行
い、缶体がトリミングされている間のターレットの停止
時間を利用して、トリミング済み缶体の寸法を自動的に
効率良く検査し、不良缶を早期に発見してこれを生産ラ
インから排除することにより、検査作業の無人化、省力
化を図り、高速大量生産にとって極めて有益な缶体の寸
法の検査方法及び検査装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明を適用する缶体の寸法の検査方法は、絞りしご
き成形した缶体を間欠回転するターレットで担持し、該
ターレットが間欠停止している間に、缶体の開口端部を
切断すると共に先行している開口端部切断済み缶体に対
しては、缶体をターレットからマンドレルに移して缶高
寸法、缶底中央の凹み寸法のうち少なくとも一方を測定
し、測定寸法が許容範囲外である缶体をターレットの系
外に排除することを特徴とする。
【0009】缶体寸法の検査方法では、開口端部切断済
みの缶体全数につき前記寸法測定をすることが好まし
い。前記缶高寸法測定をするに際し、缶体をターレット
からマンドレルに移して開口端部を外方に押し広げた状
態にし、押し広げられた開口端縁の位置をリニア近接セ
ンサーにより前記缶高寸法測定をすることができる。
【0010】同じく上記目的を達成するための本発明を
適用する缶体の寸法の検査装置は、実施例に相当する図
1に示すように、円周方向に配列した複数ポケット10a
(図1ではこれらの一部のみ示す)に缶体1を担持し、
1ポケット毎のピッチで停止しながら間欠回転するター
レット10と、停止しているターレット10のポケット
10aの停止位置103に設けられ、缶体1の不規則な開
口端部1aを切断する切断装置20と、切断装置20の
位置より前記間欠回転の下流側にあるポケット10aの
停止位置105に設けられた、ポケット停止位置10 5 に向か
い合う中空のマンドレル31及びポケットから缶体1を
マンドレル31に嵌め込む空圧装置32と、マンドレル
31に嵌め込まれた缶体1の外側での開口端部の近傍に
位置するリニア近接センサー5と、マンドレル31の中
空内に設けられ、マンドレル31に嵌め込まれた缶体1
の缶底内面に対向するリニア近接センサー4と、マンド
レル31に嵌め込まれた缶体1をポケット10aに戻す
ためのマンドレル31の中空に吹き出し口19を向けた
空圧装置とを有する、缶体寸法の測定装置30と、測定
装置30で測定した缶体寸法と予め設定した寸法の許容
範囲と比較判定する判定手段と、測定装置30の位置よ
り前記間欠回転の下流側にあるポケット10aの停止位置
108に設けられ、該判定手段の寸法の許容範囲外の信号
により動作し、缶体1をポケット10aから系外に排除す
る排除装置40とを備えたことを特徴としている。
【0011】
【作用】図1に示す検査装置で、しごき加工プレスまた
は絞りしごき加工プレス(不図示)から排出された缶体
1は、開口端部1aが不規則な形状になっており、矢印
IN方向から装置に投入されてくる。この缶体1をター
レット10のポケット停止位置101 で受け止めて担持
し、ターレット10が反時計回り方向に2ポケット分回
転すると缶体1はポケット停止位置103 の位置に運ば
れ、停止する。この位置で停止している間に切断装置2
0により缶体1の不規則な形状の開口端部1aが切断加
工(トリミング)される。さらにターレット10が2ポ
ケット分間欠回転すると缶体1はポケット停止位置105
の位置に運ばれ、停止する。この位置で停止している間
に切断加工済みの缶体1は、測定装置30で缶体寸法
(缶高寸法、缶底中央の凹み寸法の少なくとも一方)を
測定される(この停止中にポケット停止位置103 では別
の缶体の開口端部1aが切断加工されている)。この測
定値と予め設定した寸法の許容範囲と判定手段で比較判
定し、測定値が許容範囲外であるとその缶体1の排除信
号が排除装置40に出される。許容範囲内であると缶体
1の排除信号は出ない。さらにターレット10は反時計
回り方向に3ポケット分間欠回転すると測定済みの缶体
1はポケット停止位置108 に運ばれ、停止する。排除装
置40に前記判定手段からその缶体1の排除信号が入っ
ている場合、排除装置40が動作して許容寸法外の缶体
1は系外に排除される。前記判定手段からその缶体1の
排除信号が入っていない場合、排除装置40が動作する
ことなく、許容寸法内の缶体1は矢印OUT方向の次工
程(不図示)へ送られてゆく。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
詳細に説明する。図1は本発明を適用する検査装置の実
施例の一部破断斜視図である。同図に示された検査装置
は、缶体1を担持して間欠回転するターレット10を中
心とし、その周辺に、しごき加工プレスまたは絞りしご
き加工プレスから排出された缶体1を受け取るインフィ
ードシュート2、切断装置20、測定装置30、排除装
置40、及びディスチャージシュート3が配設されてい
る。
【0013】なお、ターレット10と切断装置20から
なるトリミング装置は、加工プレスにより成形された缶
体1の不規則な形状となっている開口端部1aを一定高
さに切断処理を行うもので、例えば実公昭54-35424号公
報に開示された公知の装置が使用できる。すなわち、図
1に示す検査装置の実施例は、公知のトリミング装置に
測定装置30、及び排除装置40を付設したもので、以
下のとおり動作する。しごき加工プレスまたは絞りしご
き加工プレスから移送された缶体1は、インフィードシ
ュート2からターレット10のポケット停止位置101
ポケット10aに連続的に送り込まれ、ターレット10
が2ピッチ分だけ間欠回転してトリミングステーション
である切断装置20の位置まで運び込まれて間欠停止す
る。この間欠停止の間に、この缶体1は機械的な缶体押
込手段や空気ジェットによりポケット停止位置103 から
押され、軸線方向に設けられた回転スピンドル21に被
せられる。そしてこの缶体1の開口端部1aは、回転ス
ピンドル21に装着されている図示外の回転切断内刃
と、やはり図示外の回転切断外刃(回転スピンドル軸と
平行する軸に設けられている)との咬合により一定高さ
に切断される。一定高さに切断処理された缶体1は、回
転スピンドル21から空気ジェット等で離脱させ元のポ
ケット停止位置103 に戻される。この一連の動作は、タ
ーレット10が間欠停止している短い時間(例えば、毎
分300缶程度の高速製造する場合であれば、ターレッ
ト10の停止時間は約0.15秒程度)内で行われる。
【0014】図2は、ターレット10の正面図に、制御
回路図が併記されている図である。同図に示すように、
ターレット10は円周方向に配列したn個のポケット1
0a(この実施例では16ポケット)を有しており、軸
11を中心として間欠回転する(本例では22.5度ず
つ回転する)。ターレット10の間欠回転のための駆動
装置10kは、タ−レット10の軸11が一部を図1に
示してあるギア列で駆動軸12に連結され、その駆動軸1
2と駆動源モータ13とベルト15で連結されている。
【0015】図2では、ターレット10のポケット停止
位置101 が缶体1を受け取る位置であるインフィードシ
ュート2に対向して停止し、それより2ピッチ分回転下
流のポケット停止位置103 が切断装置20のあるトリミ
ングステーションに停止し、ポケット停止位置103 より
2ピッチ分回転下流のポケット停止位置105 が測定ステ
ーションである測定装置30に対向して停止し、さらに
それより3ピッチ分回転下流のポケット停止位置108
排除装置40に対向して停止している状態を示してい
る。
【0016】図3は測定装置30の詳細な側断面(図1
中 III−III 線断面)図である。図中の31は缶体1内
に挿入可能な筒状のマンドレルであり、切断装置20の
回転スピンドル21と平行に設けられている。32は缶
体1をマンドレル31に向かい押し進めるための空気ジ
ェット手段のノズルであり、缶体1を挟んでマンドレル
31と相対して設けられ、缶底のほぼ中央に向けられて
いる。ノズル32を取り囲むように緩衝用ウレタンゴム
パッド7が支持材6に固定され、この支持材6が装置本
体に固定されている。
【0017】マンドレル31は、鋼製円筒部分8と非磁
性体製の環状体9とで構成されており、装置本体に固定
するためのブラケット23で支持されるスリーブ24に同
心に取り付けられている。鋼製円筒部分8の先端は截頭
円錐形をしており、缶体1が被さったときに、缶底の環
状凸部1bの内面に当接して缶体の位置決めをする。非
磁性環状体9は、缶体1が被さる際に開口端縁の位置に
合わせてあり、後述するリニア近接センサーで缶体1の
開口端縁のみが検出されるようにし、かつ缶体の開口端
縁による摩耗を防ぐため、セラミックで構成されるのが
好ましい。さらに非磁性環状体9の外周形状は、後端側
に向かってスロープ状の突出部9aが一周に略等ピッチ
で3個設けられている(図5、V-V断面参照)。この突出
部9aは、外接円径を缶内径に対して約1mm程度大き
くしてあり、肉厚を薄く絞りしごき成形されるため楕円
状になり易い缶体1の開口部分の内壁面を外方にほぼ均
等に押し広げつつ密着保持させて、後述するようにリニ
ア近接センサーで検出しようとする開口縁の内面側をぴ
ったり密着させて正確に位置決めする。
【0018】スリーブ24の中空部には、軸方向に摺動
可能なシャフト25が挿入されている。シャフト25と
スリーブ24の後端には夫々ネジが切ってあり、異径の
2段ナット26で連結されている。このネジピッチはス
リーブ24の方が大きくしてあり、2段ナット26を回
転することにより、スリーブ24内をシャフト25が軸
線方向に摺動する構成となっている。また、スリーブ2
4には、ネジ部分の隣に径が太い部分27が形成されて
おり、径が太い部分27の2個所が同一方向から径の半
分強切り込まれ、フランジ部28を構成している。図4
(IV−IV断面)に示すように、フランジ部28にはすり
割りが形成され、このすり割りをボルト29で締め付け
ることができ、スリーブ24内にシャフト25を固定す
る構造になっている。
【0019】一方、シャフト25は、中央部分から先端
にかけて、図5に示すように断面H形となっていて、ス
リーブ24の内周面とでマンドレル31の先端側に連通
する4つの通路16、17、18および19を形成す
る。通路16、17、18は、マンドレル31に被さっ
た缶体1の内部を吸引して缶体をマンドレル31に位置
決めするための真空通路であり、真空源に接続されてい
る。通路19は、マンドレル31から缶体1を離脱さ
せ、ターレット10の元のポケット停止位置105 に戻す
ため、缶の内底に向かって空気ジェットを噴射する空気
ジェット通路であり、空圧源に接続されている。さら
に、シャフト25の中心には、配線用の通し孔33が貫
通しており、その先端には缶底深さ測定用のリニア近接
センサー4が缶底方向に向けて取り付けられている。
【0020】一方、非磁性環状体9の突出部9aに対応
する半径方向外方位置に、缶高測定用のリニア近接セン
サー5が取り付けられている。リニア近接センサー5
は、スリーブ24にその軸線方向と平行移動可能に取り
付けられたL字形ブラケット38に固定され、マンドレル
31に位置決めされた缶体1の開口端縁の位置を外方直
角方向から検出するものである。個数は1個でも良い
が、異なる3方向から測定できるように、突出部9aに
対応した位置に夫々設けられている。これらのリニア近
接センサー5は、缶体1に付着している潤滑油(絞りし
ごき加工の際に使用するクーラント)で汚れても誤作動
しない過電流式変位センサーが好ましい。
【0021】上記した測定装置30からターレット10
の回転下流側に設けられた排除装置40は、図1に示す
ように、空気ジェット手段からなり、ポケット停止位置
108にある検査結果が不良の缶体1を後述する制御回路
の信号により動作して缶軸方向に吹き飛ばし、製造工程
系外へ排除するように構成されている。さらに排除装置
40からターレット10の回転下流側には、排除装置4
0で排除されなかった良品の缶体1を受け止め、次工程
に誘導するためのディスチャージシュート3が配置され
ている。
【0022】上記の装置の動作を制御する電気回路を、
図2により説明する。リニア近接センサー4、5は、夫
々リニアセンサーアンプ41、デジタルパネルユニット
42を介して、シーケンサー43に電気的に接続されて
いる。また、缶体1がターレット10に入缶したのを検
出する缶検出センサー36がインフィードシュート2近
くのブラシガイド35に取り付けられ、シーケンサー4
3に接続されている。ターレット10が1ポケット分だ
け間欠回転する間に1回転する駆動軸12に取り付けら
れた、ターレット10が1ポケット分だけ回転する間に
360度回転するバリカム(角度割出器)14が、バリ
カムコントローラー45を介してシーケンサー43に接
続されている。また排除装置40の空気ジェット手段に
はその動作のための空気流を断続する電磁弁44が取り
付けられ、電磁弁44はシーケンサー43の出力側に接
続されている。
【0023】上記の装置を運転する前の準備として、各
リニア近接センサー4、5の位置を調整し予め各々基準
電流値を入力しておく。この操作は、まずマンドレル3
1に基準缶(正規の缶底深さ、缶高に成形された缶体)
を被せて位置決め保持する。缶底中央位置と缶底測定用
のリニア近接センサー4の距離が所定の距離(1.5m
m前後)になるように調整後、ボルト26によりシャフ
ト25をスリーブ24に固定する。次に缶高測定用のリ
ニア近接センサー5の位置を缶体の開口端縁の中央にく
るように、しかも開口端縁とセンサー5との半径方向の
距離が所定の距離(1mm前後)になるようにブラケッ
ト38を調整しスリーブ24に固定する。そして図示し
ない操作盤の基準データ入力用スイッチを押すことによ
り、基準缶の測定をしながら基準データテーブル(シー
ケンサー内)に各基準電流値を入力する。
【0024】図6は、絞りしごき成形された缶体1が切
断処理され、その後、ディスチャージシュート3に運ば
れるまでの間に成形寸法が検査され、検査ステーション
にて不良缶と判断したものを排除する処理手順を示して
いる。このフローチャートに従って上記により運転準備
が完了した装置の動作を以下に説明する。
【0025】ターレット10を間欠回転しつつ、インフィ
ードシュート2からポケット10aに缶体1を1缶ずつ
送り込む。缶検出センサー36で入缶したことを確認す
ると、シフターテーブルにビット(情報信号)をセット
する。そのビットは、バリカム14からの信号により1
ポケット分移動する毎にシフトしていく。トリミングス
テーションまで運ばれた缶体1は、ターレット10が停
止している間に切断装置20で切断処理が行われ、ター
レット10に戻され、2ポケット分移動すると検査ステ
ーションまで運ばれる。ここで切断処理済み缶体1の成
形寸法が検査装置30で検査されることになる。
【0026】検査ステーションまで缶体1が運ばれたこ
とをシフターテーブル上のビットで確認したら(ステッ
プS1)、ステップS2でバリカムコントローラー45
からの測定開始信号に基づき、ステップS3でシーケン
サー43からデジタルパネルユニット42に測定実行信
号を出力し、測定が開始される。測定実行信号がONし
ている間に、缶底深さと缶高測定が夫々行われ、次の測
定実行信号がONされる迄電流値データが各デジタルパ
ネルユニット42内に保持される。なお、検査ステーシ
ョンで、このシフタービットがセットされていない”
0”の場合は測定は行われない。
【0027】次に、ステップS4でバリカムコントロー
ラー45からシーケンサー43にデータ読出タイミング
信号が入力されたら、ステップS5でシーケンサー43
からデジタルパネルユニット42にデータ要求信号が出
力される。この要求信号は、デジタルパネルユニット4
2内に保持されていたデータから最小電流値データ出力
要求するための信号である。所定時間後(この時間はデ
ジタルパネルユニット42の仕様により決定される)、
デジタルパネルユニット42からシーケンサー43にデ
ータ確定信号を入力し、デジタルパネルユニット42か
らデータをシーケンサー43側に送れるようにする。そ
して、ステップS7でデジタルパネルユニット42が測
定開始からデータ確定までの間で各リニアセンサーの最
小電流値(缶体の各測定部位とそれに対応するセンサー
との最小距離)を読み出し、シーケンサー43に送る。
ステップS8でシーケンサー43は、各最小電流値が予
め設定しておいた許容範囲データ内にあるか1缶ずつ比
較判別し、最小電流値が許容範囲内にあれば合格とし
て、ディスチャージシュート3まで運ばれ次工程に送ら
れる。各測定部位の最小電流値のいずれか一つでも許容
範囲外のものは不合格として、ステップS9でリジェク
ト用シフターテーブルにビットをセットし、ステップS
10でシフトされたビットがリジェクトステーションに
来たことを確認し、バリカム14からのリジェクトタイ
ミング信号に基づき、電磁弁44を開き排除装置40か
ら空気を吹き出して不良缶をターレット10から排除す
る。
【0028】この装置によれば、ターレット10により
運ばれて来た切断処理済み缶体1は、上記処理手順に従
ってターレット10の遊んでいる時間を利用して、缶高
寸法と缶底中央の凹み寸法について、ラインを停止させ
ることなく効率良く全数検査されるので、缶高不良缶と
缶底深さの不良缶を確実にラインから排除することがで
き、後工程まで持ち越すようなことはなくなると共に、
成形寸法の異常時に、トリミング装置を停止させたり警
報を発しオペレーターに知らせるようにすれば不良缶を
早期に発見することができ、不良缶発生の原因を解消で
きるので、製品品質を向上させ、また不良缶の発生を最
小限にくい止めてロスを低減させることができる。
【0029】なお、本実施例では切断処理済み缶体の成
形寸法のうち缶底深さ寸法と缶高寸法の両方を効率良
く、しかもターレットのポケット数が少ない場合でも取
り付けられるように一個所の検査ステーションに缶底深
さ測定用と缶高測定用の2種類のリニア近接センサーを
設けているが、ターレットのポケット数が多く設置スペ
ースに余裕がある場合には、これに限定することなく一
個所の検査ステーションでは缶底深さ寸法、あるいは缶
高寸法のいずれか一方の検査だけを行うように検査ステ
ーションを二個所設けても良い。また、ターレットのポ
ケット数が少なく設置スペースに余裕がない場合等で
は、缶底深さ寸法、缶高寸法のいずれか一方だけを検査
するようにしても良い。
【0030】上記のように検査ステーションで缶底深さ
と缶高寸法の両方を検査すれば、切断装置の切断刃の位
置ズレや、空気圧の変動等によるタイミングズレ、空気
圧低下に伴う缶高不良缶を排除できるばかりでなく、ト
リミング装置と連結されているしごき加工プレスまたは
絞りしごき加工プレスでの成形不良(例えば、座屈缶、
ショート缶、ティアオフ(側壁破断)缶など)に起因し
て正規に位置決めされず切断処理された缶高不良缶や、
従来サンプリング検査以外に調べる手だてがなかった絞
りしごき加工プレスでのドーマーダイ油圧低下や、プレ
スの製缶速度(慣性力)の変動に伴う缶底深さ不良缶も
同時に排除することができ、さらに品質を向上させるこ
とができる。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の検
査方法及び検査装置によれば、絞りしごき成形した缶体
をトリミング装置に設けたターレットのポケット内に収
容し、開口端部を切断処理した直後、ターレットが間欠
停止している間を利用して、缶体の成形寸法を検査する
ので、検査作業を無人化することができるのは勿論のこ
と、高速製造ラインに流れている缶体の成形寸法を効率
良く検査し、不良缶については即座に自動リジェクトさ
せ、後工程に流れるのを確実に防ぐので缶体品質を安定
させることができる。さらに、不良缶を早期に発見して
不良缶発生の原因を解消することができるので、高速製
造ラインにおいては不良缶の発生を最小限にくい止めロ
スを低減させる効果を奏する。さらに、トリミング装置
に設けられたターレットを利用して缶体を検査ステーシ
ョンに搬送するので、従来のように製造ラインからサン
プリングする必要がなく、設備コストが安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する検査装置の実施例の一部破断
斜視図。
【図2】本発明を適用する検査装置の要部正面図とブロ
ック図。
【図3】測定装置の III−III 線断面図。
【図4】測定装置のIV−IV線断面図。
【図5】測定装置のV−V線断面図。
【図6】本発明を適用する検査装置の制御手順を示すフ
ローチャート。
【符号の説明】
1は缶体、1aは缶体の開口端部、1bは缶底の環状凸
部、2はインフィードシュート、3はディスチャージシ
ュート、4・5はリニア近接センサー、6は支持材、7
は緩衝用ウレタンゴムパッド、8は鋼製円筒部分、9は
非磁性環状体、9aは突出部、10はターレット、10a
はポケット、101 〜1016はポケット停止位置、11はタ
ーレット軸、12は駆動軸、13はモータ、14はバリ
カム、15はベルト、16・17・18は真空通路、1
9は空気ジェット通路、20は切断装置、21は回転ス
ピンドル、23はブラケット、24はスリーブ、25は
シャフト、26は2段ナット、27は径が太い部分、2
8はフランジ部、29はボルト、30は測定装置、31
はマンドレル、32は空気ジェット手段、33は通し
孔、35はブラシガイド、36は缶検出センサー、38
はL字形ブラケット、40は排除装置、41はリニアセン
サーアンプ、42はデジタルパネルユニット、43はシー
ケンサー、44は電磁弁、45はバリカムコントローラ
ー、S1〜S10はフローチャートの各ステップであ
る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絞りしごき成形した缶体を間欠回転する
    ターレットで担持し、該ターレットが間欠停止している
    間に、缶体の開口端部を切断すると共に先行している開
    口端部切断済み缶体に対しては、缶体をターレットから
    マンドレルに移して缶高寸法、缶底中央の凹み寸法のう
    ち少なくとも一方を測定し、測定寸法が許容範囲外であ
    る缶体をターレットの系外に排除することを特徴とする
    缶体寸法の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記寸法測定をするに際し、缶体をター
    レットからマンドレルに移して開口端部を外方に押し広
    げた状態にし、押し広げられた開口端縁の位置をリニア
    近接センサーにより前記缶高寸法測定をすることを特徴
    とする請求項1に記載の缶体寸法の検査方法。
  3. 【請求項3】 円周方向に配列した複数のポケットに缶
    体を担持し、1ポケット毎のピッチで停止しながら間欠
    回転するターレットと、 停止しているターレットのポケット停止位置に設けら
    れ、該缶体の開口端部を切断する切断装置と、 該切断装置の位置より前記間欠回転の下流側にあるポケ
    ット停止位置に設けられた、ポケット停止位置に向かい
    合う中空のマンドレル及びポケットから缶体をマンドレ
    ルに嵌め込む空圧装置と、マンドレルに嵌め込まれた缶
    体の外側での開口端部の近傍に位置するリニア近接セン
    サーと、マンドレルの中空内に設けられ、マンドレルに
    嵌め込まれた缶体の缶底内面に対向するリニア近接セン
    サーと、マンドレルに嵌め込まれた缶体をポケットに戻
    すためのマンドレルの中空に吹き出し口を向けた空圧装
    置とを有する缶体寸法の測定装置と、 該測定装置で測定した缶体寸法と予め設定した寸法の許
    容範囲と比較判定する判定手段と、 該測定装置の位置より前記間欠回転の下流側にあるポケ
    ット停止位置に設けられ、該判定手段の寸法の許容範囲
    外の信号により動作し、缶体をポケットから排除する排
    除装置とを備えたことを特徴とする缶体寸法の検査装
    置。
  4. 【請求項4】 前記マンドレルが、缶体を位置決めする
    鋼製の円筒部分と缶体の開口端部に対応する位置に設け
    られた非磁性体製の環状体とを備え、かつ該環状体の外
    周面に開口端部を半径方向に押し広げる突出部を少なく
    とも3箇所設けた請求項3に記載の缶体寸法の検査装
    置。
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