JP3302219B2 - ノックセンサの故障判定方法および装置 - Google Patents

ノックセンサの故障判定方法および装置

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JP3302219B2
JP3302219B2 JP12767695A JP12767695A JP3302219B2 JP 3302219 B2 JP3302219 B2 JP 3302219B2 JP 12767695 A JP12767695 A JP 12767695A JP 12767695 A JP12767695 A JP 12767695A JP 3302219 B2 JP3302219 B2 JP 3302219B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車ガソリンエンジ
ン等の内燃機関のノッキングを検出するノックセンサの
故障判定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、図11に従ってノックセンサ出力
の読み込みに関して説明した後、従来装置でのノックセ
ンサ故障判定に関して図12を使用して説明する。図1
1中、クランク角センサとは、通常エンジンのクランク
軸に装着され、前記クランク軸の回転角度に対応したパ
ルス信号を出力するセンサであり、点火時期制御装置は
前記パルス信号をもとに図中の点火制御信号を出力す
る。図中、点火信号の点火1のタイミングでエンジンに
点火されその結果ノッキングが発生しその結果がノック
センサ出力信号に現れ、本値の最大値がピークホールド
レベルPH1として保持され、クランク角センサ出力信
号の所定タイミング(立上りエッジ:T1)で本値が点
火時期制御装置に読み込まれた後、ピークホールド値リ
セットされる。点火時期制御装置は前記読み込んだPH
1によりノッキングレベルを判定した後、これを次の点
火(点火2)の制御に反映させる。同様に点火2により
発生したノック信号PH2を時刻T2のタイミングで読
み込みこれを次回の点火時期点火3の制御に反映させ
る。従来この種のノックセンサ故障検出方法は、ノック
センサ内に断線検出用の抵抗をもうけ、ノック制御装置
側で前記抵抗の有無を電気的に検出することにより、ノ
ックセンサ、または、ノックセンサ出力ラインの断線及
びショート(地絡)を検出していた。ところが最近、ノ
ックセンサ小型化,低コスト化の目的で、前記故障検出
用抵抗を削除する傾向にあり、これに代わる故障検出を
ノックセンサ出力信号レベルにより行う必要性が出てき
た。ノック信号レベルによる判定により従来のノックセ
ンサラインショート以外のセンサ特性不良の検出まで故
障判定対象を拡大できる可能性があり種々の制御論理が
考案されている。
【0003】最も簡単な方法として、ノックセンサ断線
時にノックセンサがエンジンの振動を検出できず、セン
サ出力が小さくなることを検出する方法が考えられる。
この方法について図12を使用し、ノックセンサ出力レ
ベル特性と共に説明する。図12はエンジン回転速度に
対するノックセンサ出力を示した図である。図中は通
常運転時(ノッキングが発生していない場合)のノック
センサ出力を示し、はノッキングが発生した場合のノ
ックセンサ出力を示しており、ノッキングの強度が大き
い場合にはさらに出力は大きくなり、両者共エンジン回
転数の上昇と共にそのレベルは大きくなる傾向にある。
ノッキング(ノック)は、エンジンのシリンダ内部のエ
ンドガスが、点火プラグからの火炎伝搬ではなく勝手に
着火燃焼する現象であり、これによりシリンダ内の燃焼
圧が異常に上昇し、結果としてエンジン振動としてノッ
クセンサにより検出される。上記エンドガスは、シリン
ダ壁面付近に存在し、エンドガスの内の異常燃焼した領
域(量)によりシリンダ内の燃焼圧上昇度合いが異な
り、結果として検出されるノッキング量も異なることに
なる。そこで、異常燃焼するエンドガス量が多く、燃焼
圧が異常に大きく上昇する場合をノッキング強度が強い
と定義され、ノックセンサ出力としては大きな電圧が出
力される。ノックセンサ出力値はノックセンサの特性ば
らつき及びノックセンサ読み込み回路のゲインばらつき
等により若干のレベル変化があるため、点火時期制御装
置は前記ノックセンサ出力レベル,を相対的に比較
することによりノッキング強度を演算し、制御に使用し
ている。一方、ノックセンサラインが断線したような場
合(以後ノックセンサ故障時と称する)にはノックセン
サによりエンジンの振動の検出が困難となるため、ノッ
クセンサ出力レベルは図中(b)レベルとなり、セン
サラインに電気的ノイズが重畳された様な場合には図中
(a)のレベルとなる。そこで、前記正常なノックセ
ンサ出力とノックセンサ故障時の出力とを識別するた
め、通常、故障判定レベルは図中(a)レベルより大
きい値である図中のレベルに設定される。しかし、図
を見れば明らかな様に低エンジン回転領域(図中、回転
速度Ne1以下)で正常時のノックセンサレベルがノ
ックセンサ故障判定レベルを下まわり、ノックセンサ
故障を誤判定する領域があるので、通常は故障判定処理
をNe1より高回転であるNe2以上の回転速度領域で
故障判定処理を実施する。また、前記Ne2は、ノック
センサの特性ばらつき,エンジンの振動ばらつき及びノ
ックセンサ故障時のノイズレベルを考慮し、誤検出に対
するマージンを考え、幾分高い値に設定される場合が多
く、実質的に、ノックセンサ故障判定可能領域が狭くな
る。さらに、最近のエンジンはその静粛性が向上し、通
常運転時のエンジン振動が小さくなり、図中ののレベ
ルが小さくなる傾向にあるので、結果的にさらにノック
検出領域を縮小し、最悪実使用領域であるエンジン回転
数での故障検出ができないことも考えられる。これを改
善するため特開平4−101050号公報に示す装置
(以下、従来装置と称する)のように、毎回のノックセ
ンサ出力信号レベルの変化量が少ない状態が続くことに
よりノックセンサの故障を判定することが最近考案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した様にノックセ
ンサ出力レベルによる故障判定方法は図12に示す様に
特に低回転域でS/N比が低下し、故障を正確に判定で
きずにユ−ザ等の要求を満足できず問題となっていた。
そこで、特開平4−101050号公報に示す従来装置
の様に、毎回のノックセンサ出力信号レベルの変化量が
少ないことによりノックセンサ検出することにより、故
障判定可能な領域を従来より低回転数域まで拡大でき
た。図13を用いて従来装置の課題を説明する。図中、
(a)はエンジンが高回転運転時の、(b),(c)は
エンジンが低回転運転時のノックセンサ出力(ピークホ
ールドレベル:P/H)を挙動を示しており、図中の各
(判定)の行に記載された○,×は、それぞれの時刻に
おけるP/H変化レベルによるノックセンサ故障判定結
果を示しており、○はP/H変化量が故障判定値より大
きくノックセンサが正常と判定された場合を、×はP/
H変化量が故障判定値より小さくノックセンサが故障と
判定された場合を示している。なるほど、図13(a)
に示す様に高回転運転時にはノックセンサ出力レベル自
体が大きく、毎回のノックセンサ出力に変化量が大きく
現れ誤ってノックセンサ故障と判定することはない。ま
た、低回転運転時にも、図13(b)の様にノックセン
サ出力レベル(ピークホールドレベル:P/H)がとき
どき大きくなる場合にも、誤って故障検出をすることは
ないが、図13(c)の様にP/Hレベルの変化はある
ものの、1回毎の変化量が故障判定レベルより小さい状
態が長時間継続するような場合には、誤ってノックセン
サ故障と判定される可能性が考えられ、故障検出精度が
よくない。実際に、低回転域でノックセンサが正常でノ
ッキングが発生していないような場合に、ノックセンサ
が正常であって、ノックセンサがエンジンの各気筒の燃
焼振動を検出し、各気筒間の燃焼振動のばらつきが少な
く図13(c)に示す様な信号が検出されている。今
後、エンジン自身の改良によりさらに燃焼時の振動低減
が図られる可能性があり本傾向はさらに進むものと考え
られる。
【0005】本発明は、ノックセンサ故障判定領域を狭
めることなく、故障検出精度を向上させることができる
ノックセンサの故障判定方法及び装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による
方法は、ある所定期間中にノックセンサ1から出力され
少なくとも3つ以上の任意数のノックセンサ出力信号
の各点火毎のピークホールド値(P/H値)のうち最大
のもの(最大値最小のもの(最小値との偏差(Δ
P/H値)を求め、前記所定期間毎に1回づつ前記偏差
と故障判定レベルとの比較による故障判定を行い、この
故障判定によって故障と判定される回数が継続した場合
に前記ノックセンサの故障であると判定する。
【0007】請求項2の装置は、前記偏差を算出する偏
差演算手段(処理装置4のP/H偏差演算処理7)と、
前記故障判定を行う第1の故障判定手段(処理装置4の
判定処理9)と、前記第1の故障判定手段による判定
で、正常であるという結果が得られた場合にリセットさ
れ、故障であるという結果が得られた場合にカウント動
作を行うカウンタ(処理装置4の故障判定カウンタ1
0)と、このカウンタのカウント値が判定値(故障判定
値)を越えた場合にノックセンサが故障であると判定す
る第2の故障判定手段(処理装置4の判定処理11)と
を備えて成る。
【0008】請求項3の装置は、前記偏差演算手段と、
第1の故障判定手段と、前記第1の故障判定手段による
判定で、正常であるという結果が得られた場合と故障で
あるという結果が得られた場合とで反対のカウント動作
を行うカウンタ(処理装置4の故障判定カウンタ12)
と、このカウンタのカウント値が判定値を越えた場合に
ノックセンサが故障であると判定する第2の故障判定手
段(処理装置4の判定処理13)とを備えて成る。
【0009】請求項4では、請求項2または請求項3の
構成に加えて、エンジンが高回転域になったときに、低
回転域の時より前記判定値の値を大きくする判定値変更
手段(処理装置4の比較処理14及びスイッチ15)を
備えて成る。
【0010】請求項5では、請求項2または請求項3の
構成に加えて、エンジンが高回転域の時に前記故障判定
レベルを高くし、低回転域の時に前記故障判定レベルを
低くする故障判定レベル変更手段を備えて成る。
【0011】
【作用】請求項1では、所定期間毎の判定で故障である
という結果が続いて得られた場合にノックセンサの故障
であるとするので、1回毎のP/H信号の変化量が故障
判定レベルより小さい状態が継続する場合でも従来装置
のように故障判定ができなくなることがなく、正確な故
障判定を実現できる。
【0012】請求項2では、所定期間毎の判定で故障で
あるという結果が継続したのか否かがカウンタに記憶さ
れ、このカウンタのカウント値と判定値との比較によ
り、上記故障結果が所定回数継続したと判定されれば、
ノックセンサの故障であると判定を下す。
【0013】請求項3では、所定期間毎の判定結果が正
常であるか故障であるかによってカウンタがアップカウ
ント,ダウンカウントを行う。従って、判定結果が蓄積
するので、特に断線によるノックセンサの故障を判定で
きる。
【0014】請求項4では、判定値変更手段により、判
定値,すなわち、故障判定時間を高回転域において長く
することによって、運転領域の違いによる故障判定時間
の差を補正する。
【0015】請求項5では、故障判定レベル変更手段に
より、高回転域ではノックセンサの出力レベルが上昇す
るので、故障判定レベルを上げ、低回転域では逆に下げ
る。
【0016】
【実施例】
実施例1.図1を用いて本発明の一実施例によるノック
センサ故障判定装置の動作を、図5,6を用いて装置構
成を、図7を用いて装置の制御内容を説明する。図1の
P/H信号の挙動は、図13(C)と同じものでエンジ
ン回転数が低い場合の挙動を示したものであり、従来装
置では誤ってノックセンサ故障と判定されるレベルの信
号である。実施例1による装置では、従来装置のよう
に、ノックセンサピークホールドレベル(P/H)の毎
回(毎点火)変化量により故障判定するのではなく、P
/H信号が何回か出力される期間,すなわち所定期間毎
に1回ずつ(図中、T41,T42の時点で)故障判定
を行っている。この所定期間は、短すぎれば従来装置と
同様の課題を残すことになり、反対に長すぎれば、エン
ジンの運転状態の変化によるP/H変化を検出し、正常
な故障判定ができなくなる可能性があるため、このよう
な不具合が生じないように適切な期間を設定する。そし
て、時刻T41において時刻T41までのP/H値の最
大値(PH1H)とP/H最小値(PH1L)との偏差
(ΔP/H)を求め、偏差(ΔP/H)が故障判定値よ
り大きい場合に故障と判定する。つぎに時刻T42でも
同様に、時刻T41から時刻T42までの計測区間中の
P/H最大値(PH2H)とP/H最小値(PH2L)
との偏差(ΔP/H)により故障判定を行う。最終的
に、各所定期間毎の故障判定により故障と判定される状
況が何回か継続した場合にノックセンサ故障と判定し
て、その判定結果を記憶する。
【0017】図5は上述したノックセンサ故障判定処理
を行うとともに、ノック強度に応じた点火時期補正処理
を行うノッキング制御装置の全体構成図であり、図中、
1はエンジンのノッキング状態をエンジン加速度(振
動)として検出し、電気信号(電圧)として出力するノ
ックセンサ、2はノックセンサの出力信号を処理可能な
電圧範囲まで増幅する増幅器、3はノッキング強度(電
圧)を処理装置で処理可能なディジタル情報(P/Hレ
ベル)に変換するA/D変換器、4は本実施例1による
ノックセンサ故障判定装置としての処理装置であり、上
記ノックセンサ故障判定処理及び点火時期補正処理を行
うものである。図6は本実施例1によるノックセンサ故
障判定装置としての処理装置4の機能図であり、5はス
イッチ、6は計測カウンタ、7はP/H偏差演算処理、
8はP/Hの最大値,最小値更新処理、9は所定期間毎
に、偏差ΔP/Hと故障判定レベルとを比較する比較処
理、10は所定期間毎の9での判定で正常と判定された
場合リセットされ、故障と判定された場合カウントアッ
プされる故障判定カウンタ、11は最終的にノックセン
サ1が正常か故障かを判定するために、カウンタ10の
カウント値と故障判定値(故障判定時間)とを比較する
比較処理である。
【0018】次に図7を用いて上記処理装置4の制御内
容を説明する。図7は、本実施例1によるノックセンサ
故障判定装置としての処理装置の制御フローを示した図
であり、本制御はエンジンの点火周期毎タイミング毎に
実行される。まず、ノックセンサ出力の1点火毎の最大
値であるピークホールド(P/H)レベルを読み込み
(処理A−1)、後に述べるノックセンサ故障を検出す
るための期間を計測する計測カウンタを1カウントアッ
プさせる(処理A−2)。前記カウントアップされた計
測カウンタ6が所定値に到達すれば(処理A−3)故障
判定処理を実施し、未到達の場合には、今回読み込んだ
P/H値が今までに読み込んだP/H値の最大値,最小
値以内にあるかどうかを判定し(判定A−10,A−1
1)、最大値または最小値を越えている場合にはそれぞ
れ、今回読み込んだP/H値を最大値または最小値に変
更する(処理A−12,A−13)。一方処理A−3
で、今回ノックセンサ故障判定処理を行うと判定されれ
ば(図4の時刻T41,T42の時刻が該当する)、ま
ず前回故障判定処理実行時から現在までのP/H値の最
大値−最小値が故障判定レベルより大きい場合にはノッ
クセンサ正常と判断し、故障判定タイマ10を初期値
(=0)とする(処理A−7)。反対にP/H値の最大
値−最小値が故障判定レベル以内の場合には故障判定タ
イマ10を1カウントアップし(処理A−5)、該タイ
マが故障判定時間を越えれば、つまりノックP/Hレベ
ル変化量が少ない状態が所定期間以上継続した場合(判
定A−6)、ノックセンサ故障と判定して故障情報を記
憶し、ノックセンサ信号を制御に使用することを禁止す
る(処理A−8)。以上、ノックセンサ故障判定処理
(A−4〜A−8)終了後、次回のノックセンサ故障判
定処理に備えて今回読み込みP/H値を最大値,最小値
におきかえる(A−9)。
【0019】実施例2.図2を用いて本発明の実施例2
によるノックセンサ故障判定装置の動作を、図8を用い
て本実施例2による装置の機能を説明する。図2に於い
て判定1は、実施例1で説明した各所定期間での偏差Δ
P/Hによる故障判定結果(図1における時刻T41,
T42・・・・での判定結果)を示しており、○は正
常、×は故障と判定されたことを示している。図中、カ
ウンタと記載しているものは故障判定カウンタであり、
本カウンタは前記判定1の結果が○(ノックセンサ正
常)の場合にはカウントダウン動作を、反対に前記判定
1の結果が×(ノックセンサ故障)の場合にはカウント
アップ動作を行う。そして、前記故障判定カウンタの値
が故障判定値(C1)を越えた場合に、例えば図中時刻
T51の時点でカウンタ値がC1を越えるので本実施例
2による判定2が行われてノックセンサ故障と判定し、
判定結果を記憶する。ノックセンサ故障と判定されれば
ノックセンサによる点火時期補正は行われないが、その
後ノックセンサが正常になり計測期間毎のΔP/H値が
正常値となり、故障判定カウンタの値が再度故障判定値
(C1)を下回れば、図中時刻T52の時点で判定2が
行われて再度ノックセンサ正常と判定され、ノックセン
サ出力により点火時期補正制御を実施するが、前記記憶
された故障情報は、一過性の故障が発生した履歴として
そのまま記憶しておく。図8は本実施例2によるノック
センサ故障判定装置としての処理装置4の機能図であ
り、5〜9は図6の機能と同じである。12は所定期間
毎の比較処理9での判定で正常と判定された場合カウン
トダウンされ、故障と判定された場合カウントアップさ
れる故障判定カウンタ、13は最終的にノックセンサが
正常か故障かを判定するために、カウンタ12のカウン
ト値と故障判定値C1(故障判定カウンタ12のカウン
タ値を判定する値)とを比較する比較処理である。前記
実施例1では所定期間毎にΔP/Hを検出するため、ノ
ックセンサ接続ラインが断線し極希にΔP/Hが検出さ
れるような場合には、故障検出は出来ないが、本実施例
2では、ノックセンサ接続ラインが断線し極希にΔP/
Hが検出される様な場合にも正確にノックセンサ故障を
検出可能となる。
【0020】実施例3.図3及び図9に基づいて実施例
3を説明する。本実施例3ではエンジン回転数が高い場
合と低い場合とで、実施例2で説明した故障判定値の値
を切り替えるもので、具体的に高回転の時に故障判定値
を大きい値に切り替える。図3中、T61,T62・・
・は故障判定処理の実施タイミングを示しており、C6
1,C62はそれぞれ低回転運転領域,高回転運転領域
での故障判定値を示しており、故障判定カウンタの値が
本故障判定値を越えた場合にノックセンサ故障と判定す
る。故障判定カウンタのカウントアップ、及び、カウン
トダウンはエンジンの燃焼毎に行われ、既説明の実施例
2の図8のものと同一の動きをするため、エンジン回転
数の上昇に伴いその動作が早くなる。そこで何らかの原
因で一過性の故障が発生し、一時的にノックセンサ出力
が低下した場合、高回転の場合ほど故障検出感度が高く
なる。このような一過性の故障に対する感度を高回転数
域でも低回転運転域と同様確保することを簡単に実現す
るために、高回転運転域の故障判定値C62を低回転運
転域の故障判定値C61より大きくしている。図3で低
回転運転域の時刻T61と高回転運転域の時刻T67の
間で、故障判定カウンタの値が一時的に上昇した場合
に、故障判定値が全域C61の場合には時刻T65にて
故障判定してしまうことになるところを本実施例3では
高回転側では故障判定値C62を定めるため、故障判定
を行わずに終わっている。つまり、所定点火回数毎に故
障判定処理を実施するため、故障判定時間が低回転ほど
遅くなり、反対にノックセンサ出力および信号経路の一
過性の故障が発生した場合の制御への影響も計測周期が
短い高回転の方が短くなる特性を有しており、これら故
障判定感度が運転領域により大幅に異ならないようにす
ることが本実施例3による装置の目的である。図9は本
実施例3によるノックセンサ故障判定装置としての処理
装置4の機能図であり、5〜13は図8の機能と同じで
ある。本実施例3では、エンジン回転速度に基づいて比
較処理14で高回転側か低回転側かを判定(図3の判定
3)し、この判定結果に基づいてスイッチ15を操作し
て比較処理13に送る故障判定値(C61,C62)を
切り替える。
【0021】実施例4.次に図4により実施例4の説明
を行う。図4ではエンジン回転速度が低回転運転域から
高回転運転域へ移行した場合のP/H変化量を示してい
る。ノックセンサ出力(P/H値)自体の絶対値がエン
ジンの回転速度の上昇に伴って大きくなるため、P/H
変動率が同一であってもP/H変化量は大きくなる傾向
にある。従来装置では故障判定レベルを図のC72のレ
ベルに固定しておいて、高回転域のみ故障判定を行って
いた。本実施例3では、故障判定レベルを回転数Ne7
1以下でC71とすることにより故障判定領域を低回転
運転域まで拡大している。すなわち、エンジン回転速度
の上昇に伴いノックセンサ出力レベルが上昇することか
ら(既説明済)、本実施例4による処理装置4では、所
定期間毎に処理されるP/H変化量(最大値−最小値)
の故障判定レベルを低回転時に小さく、高回転時に大き
くすることにより、故障判定の信頼性を確保しつつ低回
転域のノック故障判定運転領域を拡大し、また、高回転
域での故障誤検出のマージンを確保することが可能とな
る。すなわち、低回転数域で故障判定P/H変化量をC
71へ下げることにより、故障検出感度を高回転域と同
等まで確保する。全回転数域判定値をC72とすれば、
低回転域ではノックセンサ正常時のP/Hレベル変化自
体が小さいため、誤って故障と検出してしまう可能性が
あるのでこれを防ぐ。尚、実施例4の故障判定装置とし
ての処理装置4では、図6または図8または図9の機能
に加え、比較処理9での比較量となる故障判定レベルを
上述のように変更する故障判定レベル変更手段としての
機能が付加される。
【0022】実施例5.次に実施例5として、上述した
実施例2〜4の処理装置の機能を組合わせて実現できる
処理を説明する。図10は、本実施例5による制御フロ
ーを示した図であり、本制御はエンジンの点火周期毎の
タイミングに実行される。まず、ノックセンサ出力の1
点火毎の最大値であるピークホールド(P/H)レベル
を読み込み(処理B−1)、後に述べるノックセンサ故
障を検出するための期間を計測する計測カウンタを1カ
ウントアップさせる(処理B−2)。前記カウントアッ
プされた計測カウンタが所定値に到達すれば(処理B−
3)故障判定処理を実施し、未到達の場合には、今回読
み込んだP/H値が今までに読み込んだP/H値の最大
値,最小値以内にあるかどうかを判定し(判定B−1
8,B−19)、最大値または最小値を越えている場合
にはそれぞれ、今回読み込んだP/H値を最大値または
最小値に変更する(処理B−20,B−21)。一方処
理B−3で、今回ノックセンサ故障判定処理を行うと判
定されれば(図2の故障正常判定○,×判定時刻に該当
する)、まず故障判定P/H変化量をエンジン回転数が
高回転域か低回転域かに応じて(判定B−4)算出し
(処理B−5,処理B−6であり図3の判定値C61,
C62に該当する)、次に前回故障判定処理実行時から
現在までのP/H値の(最大値−最小値)が前記故障判
定レベルより大きい場合には(判定B−7)ノックセン
サ正常と判断し、故障判定タイマを1カウントダウンす
る(処理B−9)。また反対に、P/H値の(最大値−
最小値)が故障判定レベル以内の場合には(判定B−
7)、故障判定タイマを1カウントアップする(処理B
−8)。次に、エンジン回転数が高回転数域か低回転数
域かに応じ(判定B−10)故障判定カウント値を算出
し(処理B−11,B−12であり、図4の判定値C7
1,C72に該当する)、前記タイマが該故障判定時間
を越えれば、つまりノックP/Hレベル変化量が少ない
状態が変化量が大きい状態より所定期間以上多く継続し
た場合(判定B−13)、ノックセンサ故障と判定し故
障情報を記憶し(処理B−14)、以後ノック信号を制
御に使用することを禁止する(処理B−15)。以上、
ノック故障判定処理(B−4〜B−15,B−16)終
了後、次回のノック故障判定処理に備え今回読み込みP
/H値を最大値,最小値におきかえる(処理B−1
7)。尚、図10中、処理C−1部分は実施例4の、処
理C−2部分は実施例2の、処理C−3部分は実施例3
の処理装置の機能により実現できる。
【0023】
【発明の効果】請求項1の方法によれば、故障検出領域
を縮小することなくその故障検出精度を向上させること
が可能となる。従って、ノックセンサ故障未検出による
エンジン損傷および耐久性低下、ノックセンサ故障誤判
定によるフェールセーフ運転によるエンジン出力低下お
よび燃費低下を従来より高い確率で防止可能となる。
【0024】請求項2の装置によれば、従来装置に対し
部品追加等を行わずに、制御装置としてのCPUに各手
段の機能を実現させることで、請求項1と同様な効果が
得られる。
【0025】請求項3の装置によれば、請求項2と同様
な効果が得られるとともに、ノックセンサ接続ラインが
断線して極希に偏差ΔP/Hが検出されるような場合で
あっても、正確にノックセンサの故障を検出できる。
【0026】請求項4では、請求項2,3と同様な効果
が得られるとともに、故障判定感度を運転領域の違いに
より大幅に異ならないようにできる。
【0027】請求項5では、請求項2,3と同様な効果
が得られるとともに、故障検出の信頼性を確保しつつ低
回転域のノック故障判定運転領域を拡大でき、さらに、
高回転域での故障検出のマージンを確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の動作を示す動作説明図で
ある。
【図2】 本発明の実施例2の動作を示す動作説明図で
ある。
【図3】 本発明の実施例3の動作を示す動作説明図で
ある。
【図4】 本発明の実施例4の動作を示す動作説明図で
ある。
【図5】 本発明が適用されるノッキング制御装置のブ
ロック構成図である。
【図6】 本発明の実施例1による制御装置の機能説明
図である。
【図7】 本発明の実施例1による制御装置の制御フロ
ーチャートである。
【図8】 本発明の実施例2による制御装置の機能説明
図である。
【図9】 本発明の実施例3による制御装置の機能説明
図である。
【図10】 本発明の実施例2,3,4による制御装置
の制御フローチャートである。
【図11】 従来のノッキング制御を説明する図であ
る。
【図12】 従来のノックセンサ故障判定を説明する図
である。
【図13】 従来のノックセンサ故障判定を説明する図
である。
【符号の説明】
1 ノックセンサ、4 処理装置(ノックセンサ故障判
定装置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 45/00 368 G01M 15/00 F02P 5/152 F02P 5/153

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある所定期間中にノックセンサから出力
    される少なくとも3つ以上の任意数のノックセンサ出力
    信号の各点火毎のピークホールド値のうち最大のもの
    最小のものとの偏差を求め、前記所定期間毎に1回づつ
    前記偏差と故障判定レベルとの比較による故障判定を行
    い、この故障判定によって故障と判定される回数が継続
    した場合に前記ノックセンサの故障であると判定するこ
    とを特徴とするノックセンサの故障判定方法。
  2. 【請求項2】 ある所定期間中にノックセンサから出力
    される少なくとも3つ以上の任意数のノックセンサ出力
    信号の各点火毎のピークホールド値のうち最大のもの
    最小のものとの偏差を算出する偏差演算手段と、 前記所定期間毎に1回づつ前記偏差と故障判定レベルと
    の比較による故障判定を行う第1の故障判定手段と、 前記第1の故障判定手段による判定で、正常であるとい
    う結果が得られた場合にリセットされ、故障であるとい
    う結果が得られた場合にカウント動作を行うカウンタ
    と、 前記カウンタのカウント値が判定値を越えた場合にノッ
    クセンサが故障であると判定する第2の故障判定手段
    と、 を備えて成ることを特徴とするノックセンサの故障判定
    装置。
  3. 【請求項3】 ある所定期間中にノックセンサから出力
    される少なくとも3つ以上の任意数のノックセンサ出力
    信号の各点火毎のピークホールド値のうち最大のもの
    最小のものとの偏差を算出する偏差演算手段と、 前記所定期間毎に1回づつ前記偏差と故障判定レベルと
    の比較による故障判定を行う第1の故障判定手段と、 前記第1の故障判定手段による判定で、正常であるとい
    う結果が得られた場合と故障であるという結果が得られ
    た場合とで反対のカウント動作を行うカウンタと、 前記カウンタのカウント値が判定値を越えた場合にノッ
    クセンサが故障であると判定する第2の故障判定手段
    と、 を備えて成ることを特徴とするノックセンサの故障判定
    装置。
  4. 【請求項4】 エンジンが高回転域になったときに、低
    回転域の時より前記判定値の値を大きくする判定値変更
    手段を備えて成ることを特徴とする請求項第2項または
    第3項に記載のノックセンサの故障判定装置。
  5. 【請求項5】 エンジンが高回転域の時に前記故障判定
    レベルを高くし、低回転域の時に前記故障判定レベルを
    低くする故障判定レベル変更手段を備えて成ることを特
    徴とする請求項第2項または第3項に記載のノックセン
    サの故障判定装置。
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