JP3302185B2 - 光磁気記録媒体およびエンハンス膜の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体およびエンハンス膜の製造方法

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JP3302185B2 JP19709894A JP19709894A JP3302185B2 JP 3302185 B2 JP3302185 B2 JP 3302185B2 JP 19709894 A JP19709894 A JP 19709894A JP 19709894 A JP19709894 A JP 19709894A JP 3302185 B2 JP3302185 B2 JP 3302185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光磁気記録媒体およびエ
ンハンス膜の製造方法に関し、さらに詳しくは、低磁界
記録が可能であって、しかも効率よく製造しうるような
光磁気記録媒体およびこの光磁気記録媒体に用いられる
エンハンス膜の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光磁気記録媒体の記録方式として
は、光変調方式と磁界変調方式とがあり、このうち磁界
変調方式は一定のレーザ光などの熱エネルギーを光磁気
記録膜に照射して光磁気記録膜の保磁力を小さくしなが
ら、信号「0」、「1」に対応して外部磁界を反転して
記録する方式である。
【0003】このような磁界変調方式の光磁気記録媒体
では、低い外部磁界によっても記録しうることが望まれ
ている。もし低磁界による記録媒体への記録が可能であ
れば、記録ヘッドを小型化しうるとともに消費電力を抑
制することができる。
【0004】ところで従来光磁気記録媒体としては、基
板上に、第1エンハンス膜、光磁気記録膜、第2エンハ
ンス膜および反射膜とがこの順序で積層されてなる4層
構造の光磁気記録媒体が知られている。そして基板とし
ては、たとえばポリカーボネート、非晶質ポリオレフィ
ンなどが用いられ、光磁気記録膜としては、たとえばT
bFeCo合金膜などに代表される希土類−遷移金属合
金膜などが用いられており、また第1および第2エンハ
ンス膜としてはSi34などのSiN系膜などが用いら
れており、反射膜としてはAl合金膜などが用いられて
いる。
【0005】このような光磁気記録媒体は、通常、基板
上に、第1エンハンス膜、光磁気記録膜、第2エンハン
ス膜および反射膜を、スパッタリング法などの方法によ
って順次成膜することによって製造されている。特にS
iN系膜などのエンハンス膜は、Siをターゲットとし
て、アルゴンと窒素との混合ガスからなる雰囲気中でス
パッタリング法などによって成膜されている。
【0006】ところがこのようにして得られた光磁気記
録媒体は、低い外部磁界では満足なC/N比を得ること
ができず、200エルステッド(Oe)程度の外部磁界
をかけなければならないという問題点があった。
【0007】またエンハンス膜としてのSiNx膜は、
成膜速度が小さく、光磁気記録媒体の生産性が低いとい
う問題点もあった。本発明者らは、このような問題点を
解決するため鋭意検討したところ、第1エンハンス膜ま
たは第2エンハンス膜のいずれか一方あるいは両方とし
てSiCO膜を用いると、低い外部磁界によっても記録
媒体への記録が可能となるとともに、SiCO膜の成膜
速度もSiNx膜と比較して大きくすることができるこ
とを見出して、本発明を完成するに至った。
【0008】なお特開平4−313835号公報には、
基板上に光磁気記録膜および誘電体膜(第2エンハンス
膜)とを順次成膜する光磁気記録媒体の製造方法におい
て、光磁気記録膜を成膜した後に、一酸化炭素または二
酸化炭素を含む放電状態の雰囲気中に基板を保持するこ
とを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法が開示されて
いる。
【0009】
【発明の目的】本発明は、低い外部磁界によっても記録
媒体への記録が可能であるとともに、効率よく製造しう
るような光磁気記録媒体およびこの光磁気記録媒体に用
いられるエンハンス膜の製造方法を提供することを目的
としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る第1の光磁気記録媒体は、
基板上に、第1エンハンス膜、希土類−遷移金属合金薄
膜からなる光磁気記録膜、第2エンハンス膜および反射
膜が設けられてなり、第1エンハンス膜および/または
第2エンハンス膜が、Sixyz膜(式中xは20〜
45原子%であり、yは5〜20原子%であり、zは2
0〜75原子%である)であることを特徴としている。
【0011】また本発明に係る第2の光磁気記録媒体
は、基板上に、第1エンハンス膜、希土類−遷移金属合
金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハンス膜および
反射膜が設けられてなり、第1エンハンス膜および/ま
たは第2エンハンス膜が、SiNx膜(0<x≦4/
3)と、Sixyz膜(式中xは20〜45原子%で
あり、yは5〜20原子%であり、zは20〜75原子
%である)との積層膜であって、第1エンハンス膜およ
び/または第2エンハンス膜の光磁気記録膜と接する側
は前記Sixyz膜であることを特徴としている。
【0012】このような第1エンハンス膜および/また
は第2エンハンス膜としてのSixyz膜は、Siタ
ーゲットを、アルゴンガスと、一酸化炭素または二酸化
炭素との混合ガス雰囲気中でスパッタリングすることに
よって製造することができる。 本発明の光磁気記録媒
体は、低い外部磁界によって記録を行うことが可能であ
り、しかもSiCO膜は成膜速度が大きいため効率よく
製造することができる。
【0013】
【発明の具体的説明】以下本発明に係る光磁気記録媒体
およびエンハンス膜の製造方法について、具体的に説明
する。
【0014】本発明に係る第1の光磁気記録媒体10
は、図1に示すように基板1上に、第1エンハンス膜
(第1誘電体膜)2、光磁気記録膜3、第2エンハンス
膜(第2誘電体膜)4および反射膜5がこの順序で成膜
された構造を有している。
【0015】基板1としては、ポリカーボネート、非晶
質ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ガラス
など従来基板として用いられるものが広く用いられる。
このような基板1上には、第1エンハンス膜2、光磁気
記録膜3、第2エンハンス膜4および反射膜5がこの順
序で成膜されているが、以下まず光磁気記録膜3および
反射膜5について説明する。
【0016】光磁気記録膜3としては、光磁気記録膜と
して用いられる希土類−遷移金属合金膜が広く用いられ
る。希土類元素としては、Gd、Tb、Dy、Ho、N
d、Ce、Eu、Sm、Prなどが用いられ、遷移金属
としては、Fe、Co、Cr、Pt、Pdなどが用いら
れる。
【0017】このような光磁気記録膜の具体例として
は、たとえば以下のような合金膜が挙げられる。Tb−
Fe−Co合金膜、Tb−Fe−Co−Pt合金膜、T
b−Fe−Co−Cr合金膜。
【0018】この光磁気記録膜3の膜厚は100〜50
0オングストローム、好ましくは150〜300オング
ストロームであることが望ましい。また反射膜として
は、アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜が用いら
れるが、具体的には、アルミニウム合金膜としては下記
のようなアルミニウム合金膜が挙げられる。
【0019】 Al−Cr合金膜 Al−Ti合金膜 Al−Cr−Ti合金膜 Al−Ni合金膜 Al−Ti−Ni合金膜 反射膜としてのアルミニウム合金膜におけるアルミニウ
ム以外の金属は、アルミニウム合金膜中に0.2〜10
原子%の量で添加されていることが好ましい。
【0020】この反射膜5の膜厚は、100〜1200
オングストローム、好ましくは500〜700オングス
トロームであることが望ましい。本発明に係る第1の光
磁気記録媒体では、第1エンハンス膜2または第2エン
ハンス膜4のいずれか一方あるいは両方が、Sixy
z膜から構成されている。式中xは20〜45原子%、
好ましくは25〜35原子%であり、yは5〜20原子
%、好ましくは8〜16原子%であり、zは20〜75
原子%、好ましくは30〜60原子%であることが望ま
しい。
【0021】このように第1エンハンス膜2および/ま
たは第2エンハンス膜4は、Sixyz膜であるが、
第1エンハンス膜または第2エンハンス膜がSixy
z膜以外のエンハンス膜である場合には、この膜はSi
x膜(0<x≦4/3)であることが好ましく、たと
えばSi34膜であることが好ましい。またこの膜はA
lN膜、ZnSe膜、ZnS膜、Si膜またはCdS膜
であってもよい。
【0022】この第1エンハンス膜2の膜厚は、400
〜2000オングストローム、好ましくは800〜15
00オングストロームであることが望ましい。さらに第
2エンハンス膜4の膜厚は、50〜400オングストロ
ーム、好ましくは150〜300オングストロームであ
ることが望ましい。
【0023】本発明に係る第2の光磁気記録媒体20で
は、図2に示すように、第1エンハンス膜2が、SiN
x膜2bとSiCO膜2aとの積層膜で形成されている
か、または第2エンハンス膜4がSiCO膜4aとSi
x膜4bとの積層膜で形成されているか、あるいは第
1エンハンス膜がSiNx膜2bとSiCO膜2aとの
積層膜で形成されかつ第2エンハンス膜がSiCO膜4
aとSiNx膜4bとの積層膜で形成されている。
【0024】このように第1エンハンス膜2がSiNx
膜2bとSiCO膜2aとの積層膜である場合には、光
磁気記録膜3に接する側がSiCO膜2aであり、また
第2エンハンス膜4がSiCO膜4aとSiNx膜4b
との積層膜である場合には、光磁気記録膜3に接する側
がSiCO膜4aである。
【0025】第1エンハンス膜2がSiNx膜2bとS
iCO膜2aとの積層膜である場合には、SiNx膜2
bの膜厚は10〜2000オングストローム、好ましく
は50〜1200オングストロームであり、SiCO膜
2aの膜厚は10〜2000オングストローム、好まし
くは20〜1200オングストロームであることが望ま
しい。
【0026】また第2エンハンス膜4がSiCO膜4a
とSiNx膜4bとの積層膜である場合には、SiCO
膜4aの膜厚は10〜1000オングストローム、好ま
しくは10〜500オングストロームであり、SiNx
膜4bの膜厚は10〜1000オングストローム、好ま
しくは10〜500オングストロームであることが好ま
しい。
【0027】特に本発明では、第1エンハンス膜2がS
iNx膜2bとSiCO膜2aとの積層膜であって、第
2エンハンス膜4がSiCO膜またはSiNx膜である
ことが好ましい。
【0028】本発明では、第1エンハンス膜および/ま
たは第2エンハンス膜の少なくとも光磁気記録膜と接す
る側をSiCO膜で形成しているが、このSiCO膜
は、SiNx膜と比較して成膜速度を大きくすることが
できる。たとえばSiCO膜の成膜速度は50オングス
トローム/秒程度であり、SiNx膜の成膜速度は30
オングストローム/秒程度であり、SiCO膜の成膜速
度はSiNx膜の成膜速度よりも大きい。
【0029】さらに本発明では第1エンハンス膜および
/または第2エンハンス膜の少なくとも光磁気記録膜と
接する側をSiCO膜で形成しているため、低い外部磁
界での光磁気記録媒体への記録が可能となる。具体的に
は、第1エンハンス膜および/または第2エンハンス膜
の少なくとも光磁気記録膜と接する側をSiCO膜で形
成すると、80〜100エルステッドの外部磁界によっ
て記録すると、必要なC/N比(約46dB)を得るこ
とができるのに対し、第1エンハンス膜および第2エン
ハンス膜をSiNx膜(0<x≦4/3)で形成する
と、約200エルステッドの外部磁界によって記録しな
ければ、必要なC/N比を得ることはできない。
【0030】次に本発明に係る光磁気記録媒体の製造方
法について説明する。光磁気記録膜、SiCO膜以外の
エンハンス膜および反射膜は従来公知のスパッタリング
法、真空蒸着法などによって成膜することができるの
で、以下にSiCO膜の成膜方法についてのみ具体的に
説明する。
【0031】Sixyz膜(xは20〜45原子%で
あり、yは5〜20原子%であり、zは20〜75原子
%である)は、Siをターゲットとし、アルゴンと、一
酸化炭素(CO)および/または二酸化炭素(CO2
との混合ガス雰囲気中で、Siをスパッタリング、たと
えば高周波反応性スパッタリングあるいは直流スパッタ
リングすることによって成膜することができる。
【0032】この際のスパッタリング装置内のガス圧は
0.2〜5×10-3Torr、好ましくは1〜3×10-3Tor
rである。またアルゴンガスのガス分圧は0.2〜5×1
- 3Torr、好ましくは1〜3×10-3Torrであり、一酸
化炭素および/または二酸化炭素のガス分圧は0.01
〜2×10-3Torr、好ましくは0.1〜1×10-3Torr
であることが望ましい。
【0033】より具体的には、スパッタリング装置内
に、アルゴンと、一酸化炭素および/または二酸化炭素
とを流しながらスパッタリングを行うが、この際にアル
ゴン流量を100sccmとした場合に、一酸化炭素および
/または二酸化炭素の流量を0.1〜20sccm、好まし
くは1〜10sccmとすることが望ましい。
【0034】
【発明の効果】本発明の光磁気記録媒体は、低い外部磁
界によっても記録媒体への記録が可能である。
【0035】本発明のエンハンス膜の製造方法は、光磁
気記録媒体の低磁界記録が可能となるようなエンハンス
膜を効率よく製造することができる。
【0036】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0037】
【実施例1】厚さ1.2mmのポリカーボネート基板上
に、以下のようにしてSiNエンハンス膜、TbFeC
o磁性膜、SiCOエンハンス膜、Al反射膜を順次ス
パッタリング法によって成膜して、光磁気記録媒体を製
造した。
【0038】Siターゲットを用いて、アルゴンガスと
窒素ガスの混合ガス雰囲気中で周波数12.56MHz
の高周波スパッタ法を用いて、Si34エンハンス膜を
800オングストロームの膜厚に成膜した。この際のア
ルゴン流量は100sccmであり、窒素流量は28sccmで
あった。
【0039】次に、TbFeCo合金ターゲットを用い
てArガス雰囲気中でTbFeCo合金層を250オン
グストロームの膜厚に成膜した。次いで、Siターゲッ
トを用いて、アルゴンガスと炭酸ガス(CO2)との混
合ガス雰囲気中で、周波数12.56MHzの高周波ス
パッタ法を用いて、Si3 31354膜を200オングス
トロームの膜厚に成膜した。この際のアルゴン流量は1
00sccmであり、炭酸ガス流量は8.0sccmであった。
最後にAlターゲットを用いて、アルゴンガス雰囲気中
でアルミニウム膜を500オングストロームの膜厚で成
膜して光磁気記録媒体(光磁気ディスク)とした。
【0040】このような光磁気記録媒体の成膜条件およ
び層構成を下記に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【実施例2】ポリカーボネート基板上に、以下のように
してSiCOエンハンス膜、TbFeCo磁性膜、Si
Nエンハンス膜、Al反射膜を順次スパッタリング法に
よって成膜して、光磁気記録媒体を製造した。
【0043】Siターゲットを用いて、アルゴンガスと
炭酸ガス(CO2)の混合ガス雰囲気中で、周波数12.
56MHzの高周波スパッタ法を用いてSi331354
エンハンス膜を800オングストロームの膜厚で成膜し
た。この際のアルゴン流量は100sccmであり、炭酸ガ
ス流量は8sccmであった。
【0044】次に、TbFeCo合金ターゲットを用い
てArガス雰囲気中でTbFeCo合金層を250オン
グストロームの膜厚で成膜した。次いで、Siターゲッ
トに対して、アルゴンガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲
気中で、周波数12.56MHzの高周波スパッタ法を
用いてSi34エンハンス膜を200オングストローム
の膜厚で成膜した。この際のアルゴン流量は100sccm
であり、窒素流量は28sccmであった。最後にAlター
ゲットを用いて、アルゴンガス雰囲気中でアルミニウム
膜を500オングストロームの膜厚で成膜して光磁気記
録媒体とした。
【0045】このような光磁気記録媒体の成膜条件およ
び層構成を下記に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【実施例3】ポリカーボネート基板上に、以下のように
してSiCOエンハンス膜、TbFeCo磁性膜、Si
COエンハンス膜、Al反射膜を順次スパッタリング法
によって成膜して、光磁気記録媒体を製造した。
【0048】Siターゲットを用いて、アルゴンガスと
炭酸ガス(CO2)の混合ガス雰囲気中で、周波数12.
56MHzの高周波スパッタ法を用いて、Si3313
56エンハンス膜を800オングストロームの膜厚で成膜
した。この際のアルゴン流量は100sccmであり、二酸
化炭素流量は8.0sccmであった。
【0049】次に、TbFeCo合金ターゲットを用い
てArガス雰囲気中でTbFeCo合金層を250オン
グストロームの膜厚で成膜した。次いで、Siターゲッ
トを用いて、アルゴンガスと炭酸ガス(CO2)の混合
ガス雰囲気中で周波数12.56MHzの高周波スパッ
タ法を用いてSi331356エンハンス膜を200オン
グストロームの膜厚で成膜した。この際のアルゴン流量
は100sccmであり、二酸化炭素流量は8.0sccmであ
った。最後にAlターゲットを用いて、アルゴンガス雰
囲気中でアルミニウム膜を500オングストロームの膜
厚に成膜して光磁気記録媒体とした。
【0050】このような光磁気記録媒体の成膜条件およ
び層構成を下記に示す。
【0051】
【表3】
【0052】
【比較例1】ポリカーボネート基板上に、SiNエンハ
ンス膜、TbFeCo磁性膜、SiNエンハンス膜、A
l反射膜を順次スパッタリング法によって成膜して、光
磁気記録媒体を製造した。
【0053】Siターゲットを用いて、アルゴンガスと
窒素ガスの混合ガス雰囲気中で、周波数12.56MH
zの高周波スパッタ法を用いてSi34エンハンス膜を
800オングストロームの膜厚に成膜した。この際のア
ルゴン流量は100sccmであり、炭酸ガス流量は28sc
cmであった。
【0054】次に、TbFeCo合金ターゲットを用い
てArガス雰囲気中でTbFeCo合金層を250オン
グストロームの膜厚で成膜した。次いで、Siターゲッ
トを用いて、アルゴンガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲
気中で、周波数12.56MHzの高周波スパッタ法を
用いてSi34エンハンス膜を200オングストローム
の膜厚に成膜した。この際のアルゴン流量は100sccm
であり、炭酸ガス流量は28sccmであった。最後にAl
ターゲットを用いて、アルゴンガス雰囲気中でアルミニ
ウム膜を500オングストロームの膜厚に成膜して光磁
気記録媒体とした。
【0055】このような光磁気記録媒体の成膜条件およ
び層構成を下記に示す。
【0056】
【表4】
【0057】
【実施例4】実施例1において、SiNxエンハンス膜
の膜厚を600オングストロームとした以外は、実施例
1と同様にして光磁気記録媒体を製造した。
【0058】
【実施例5】ポリカーボネート基板上に、以下のように
してSiNエンハンス膜、SiCOエンハンス膜、Tb
FeCo磁性膜、SiCOエンハンス膜、Al反射膜を
順次スパッタリング法によって成膜して、光磁気記録媒
体を製造した。
【0059】Siターゲットを用いて、アルゴンガスと
窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で周波数12.56MH
zの高周波スパッタ法を用いてSi34エンハンス膜を
600オングストロームの膜厚に成膜した。この際のア
ルゴン流量は100sccmであり、窒素流量は28sccmで
あった。次に、同ターゲットを用いて、アルゴンガスと
炭酸ガス(CO2)の混合ガス雰囲気中で周波数12.5
6MHzの高周波スパッタ法を用いてSi371251
ンハンス膜を200オングストロームの膜厚に成膜し
た。この際のアルゴン流量は100sccmであり、二酸化
炭素流量は8.0sccmであった。
【0060】次いでTbFeCo合金ターゲットを用い
てアルゴンガス雰囲気中でTbFeCo合金層を250
オングストロームの膜厚に成膜した。次いで、Siター
ゲットを用いて、アルゴンガスと炭酸ガス(CO2)と
の混合ガス雰囲気中で、周波数12.56MHzの高周
波スパッタ法を用いてSi371251エンハンス膜を2
00オングストロームの膜厚に成膜した。この際のアル
ゴン流量は100sccmであり、二酸化炭素流量は8.0s
ccmであった。最後にAlターゲットを用いて、アルゴ
ンガス雰囲気中でアルミニウム膜500オングストロー
ムを形成して光磁気記録媒体とした。
【0061】このような光磁気記録媒体の成膜条件およ
び層構成を下記に示す。
【0062】
【表5】
【0063】
【実施例6】ポリカーボネート基板上に、以下のように
してSiNエンハンス膜、SiCOエンハンス膜、Tb
FeCo磁性膜、SiNエンハンス膜、Al反射膜を順
次スパッタリング法によって成膜して、光磁気記録媒体
を製造した。
【0064】Siターゲットを用いて、アルゴンガスと
窒素ガスとの混合ガス(CO2)雰囲気中で周波数12.
56MHzの高周波スパッタ法を用いてSi34エンハ
ンス膜を400オングストロームの膜厚に成膜した。こ
の際のアルゴン流量は100sccmであり、窒素流量は2
8sccmであった。次に、同ターゲットを用いて、アルゴ
ンガスと炭酸ガス(CO2)の混合ガス雰囲気中で周波
数12.56MHzの高周波スパッタ法を用いてSi37
1251エンハンス膜を200オングストロームの膜厚
に成膜した。この際のアルゴン流量は100sccmであ
り、二酸化炭素流量は8.0sccmであった。
【0065】次いでTbFeCo合金ターゲットを用い
てアルゴンガス雰囲気中でTbFeCo合金層を250
オングストロームの膜厚に成膜した。次いで、Siター
ゲットを用いて、アルゴンガスと窒素ガスとの混合ガス
雰囲気中で、周波数12.56MHzの高周波スパッタ
法を用いてSi34エンハンス膜を200オングストロ
ームの膜厚に成膜した。この際のアルゴン流量は100
sccmであり、窒素流量は28sccmであった。最後にAl
ターゲットを用いて、アルゴンガス雰囲気中でアルミニ
ウム膜500オングストロームを形成して光磁気記録媒
体とした。
【0066】このような光磁気記録媒体の成膜条件およ
び層構成を下記に示す。
【0067】
【表6】
【0068】このようにして得られた光磁気記録媒体に
ついて、記録磁界強度(エルステッド)とC/N比との
関係を調べた。結果を図3および図4に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光磁気記録媒体の断面図であ
る。
【図2】 本発明に係る光磁気記録媒体の断面図であ
る。
【図3】 本発明に係る光磁気記録媒体および比較例の
光磁気記録媒体における記録磁界強度とC/N比との関
係を示す図である。
【図4】 本発明に係る光磁気記録媒体および比較例の
光磁気記録媒体における記録磁界強度とC/N比との関
係を示す図である。
【符号の説明】
1…基板 2…第1エンハンス膜 3…光磁気記録膜 4…第2エンハンス膜 5…反射膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 11/105 546 G11B 11/105 546F (56)参考文献 特開 平4−364249(JP,A) 特開 平4−313835(JP,A) 特開 平4−337543(JP,A) 特開 平5−258361(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、第1エンハンス膜、希土類−
    遷移金属合金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハン
    ス膜および反射膜が設けられてなる光磁気記録媒体にお
    いて、 第1エンハンス膜および/または第2エンハンス膜が、
    Sixyz膜(式中xは20〜45原子%であり、y
    は5〜20原子%であり、zは20〜75原子%であ
    る)であることを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板上に、第1エンハンス膜、希土類−
    遷移金属合金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハン
    ス膜および反射膜が設けられてなる光磁気記録媒体にお
    いて、 第1エンハンス膜および/または第2エンハンス膜が、
    SiNx膜(0<x≦4/3)とSixyz膜(xは2
    0〜45原子%であり、yは5〜20原子%であり、z
    は20〜75原子%である)との積層膜であり、光磁気
    記録膜と接する側がSixyz膜であることを特徴と
    する光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板上に、第1エンハンス膜、希土類−
    遷移金属合金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハン
    ス膜および反射膜を順次成膜して光磁気記録媒体を製造
    するに際して、 Siターゲットを、アルゴンガスと、一酸化炭素または
    二酸化炭素との混合ガス雰囲気中で、スパッタリングす
    ることによって、 基板上にSixyz膜(式中xは20〜45原子%で
    あり、yは5〜20原子%であり、zは20〜75原子
    %である)を成膜して第1エンハンス膜を形成すること
    を特徴とする第1エンハンス膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に、第1エンハンス膜、希土類−
    遷移金属合金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハン
    ス膜および反射膜を順次成膜して光磁気記録媒体を製造
    するに際して、 Siターゲットを、アルゴンガスと、一酸化炭素または
    二酸化炭素との混合ガス雰囲気中で、スパッタリングす
    ることによって、 光磁気記録膜上にSixyz膜(式中xは20〜45
    原子%であり、yは5〜20原子%であり、zは20〜
    75原子%である)を成膜して第2エンハンス膜を形成
    することを特徴とする第2エンハンス膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に、第1エンハンス膜、希土類−
    遷移金属合金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハン
    ス膜および反射膜を順次成膜する光磁気記録媒体を製造
    するに際して、 Siターゲットを、アルゴンガスと、窒素ガスとの混合
    ガス雰囲気中で、基板上にスパッタリングすることによ
    って、基板上にSiNx膜(0<x≦4/3)を成膜
    し、 次いでこのSiNx膜上に、Siターゲットを、アルゴ
    ンガスと、一酸化炭素または二酸化炭素との混合ガス雰
    囲気中で、スパッタリングして、Sixyz膜(xは
    20〜45原子%であり、yは5〜20原子%であり、
    zは20〜75原子%である)を成膜して第1エンハン
    ス膜を形成することを特徴とする第1エンハンス膜の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 基板上に、第1エンハンス膜、希土類−
    遷移金属合金薄膜からなる光磁気記録膜、第2エンハン
    ス膜および反射膜を順次成膜して光磁気記録媒体を製造
    するに際して、 Siターゲットを、アルゴンガスと、一酸化炭素または
    二酸化炭素との混合ガス雰囲気中でスパッタリングし
    て、光磁気記録膜上にSixyz膜(式中xは20〜
    45原子%であり、yは5〜20原子%であり、zは2
    0〜75原子%である)を成膜し、 次いでこのSixyz膜上に、Siターゲットを、ア
    ルゴンガスと窒素ガスとの混合ガス中でスパッタリング
    してSiNx膜(0<x≦4/3)を成膜して第2エン
    ハンス膜を形成することを特徴とする第2エンハンス膜
    の製造方法。
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