JP3300435B2 - マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

マイクロカプセルの製造方法

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JP3300435B2
JP3300435B2 JP29709492A JP29709492A JP3300435B2 JP 3300435 B2 JP3300435 B2 JP 3300435B2 JP 29709492 A JP29709492 A JP 29709492A JP 29709492 A JP29709492 A JP 29709492A JP 3300435 B2 JP3300435 B2 JP 3300435B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性及び耐溶剤性に
優れたマイクロカプセルの製造方法に関するものであ
り、本発明の方法で得られるマイクロカプセルは、特
に、感圧記録材料用途に適している。
【0002】
【従来の技術】マイクロカプセルは、感圧記録材料、感
熱記録材料等の記録材料、医薬品、農薬、、接着剤、食
品、防錆剤、液晶、示温材等の多岐にわたる分野で検討
され、種々のものが実用化あるいは実用化試験に至って
いる。とりわけ、疎水性物質のマイクロカプセル化につ
いては、既に数多くの技術が提案され、それらのなかで
ゼラチンを用いたコアセルベーション法(相分離法)、
界面重合法、in-situ 重合法等が知られており、各々長
所短所を有している。
【0003】初期のカプセルでは、ゼラチンによるコア
セルベーション法カプセルが多く用いられたが、低濃度
のカプセルしか得られない、原料が天然物のゼラチンを
使用するために保存上の制約がある等により、合成樹脂
カプセルに変わりつつある。合成樹脂カプセルの中で
も、in-situ 重合法カプセルは、性能面、原料、製造コ
ストの点から感圧記録紙用マイクロカプセルとして多く
用いられているが、反応中に発生するホルマリン、カプ
セル液中に残存するホリマリン等が問題視され、また大
粒子のカプセルを製造するのが難しい等の問題がある。
エポキシ樹脂と多価アミンによる界面重合法は、大粒子
のカプセルが得られる、耐熱性、耐溶剤性に優れ、さら
には熱、光によるカプセル液、およびカプセルを塗布し
た上用紙の黄変がない等の利点はあるものの、反面、静
圧、摩擦等に弱い欠点がある。
【0004】静圧、摩擦に弱いものは、感圧複写紙の製
造、運搬、保管、印刷時に下用紙に汚染が発生する可能
性がある。エポキシ樹脂を用いた界面重合法としては、
エポキシ樹脂と多価アミンの反応(特公昭44−272
57号公報)、分散剤としてナフタレンスルホン酸−ホ
ルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩またはジフェニル
オキシドジスルホネートを使用するポリイソシアナート
とエポキシ樹脂の混合物と多価アミンの反応(特開平0
1−210030号公報)、分散剤にナフタレンスルホ
ネート−ホルムアルデヒドおよびポリビニルアルコール
を使用するエポキシ樹脂と多価アミンの反応(特開平2
−222724号公報)等が提案されているが、上記の
静圧、摩擦の改良については未解決である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、界面
重合法による静圧、摩擦に優れたマイクロカプセルを製
造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を解決するために鋭意検討した結果、本発明を解決する
に到った。即ち、本発明は、イソシアナート変性エポキ
シ樹脂を含む疎水性芯物質を、水相中で乳化もしくは分
散させた後、液滴界面にて多価アミンとの反応により皮
膜形成させるマイクロカプセルの製造法において、該イ
ソシアナート変性エポキシ樹脂が、一般式(1)(化
2)で表されるエポキシ樹脂とポリイソシアナート化合
物との反応により得られるものであることを特徴とする
マイクロカプセルの製造方法に関するものである。
【0007】
【化2】 ( 式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を表わし、nは0〜2の整数を表す)
【0008】本発明に用いられるイソシアナート変性エ
ポキシ樹脂は、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂と
ポリイソシアネートとを、ジブチルチンジラウレートを
代表とするスズ化合物、4級アンモニウム塩等の触媒の
存在下、ウレタン化反応をさせることにより、容易に得
られる。一般式(1)で表されるエポキシ樹脂として
は、分子内にアルコール性水酸基と2個以上のエポキシ
基の両方を併せ持つ化合物であり、例えば、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールFあるいは水素添加ビスフェノ
ールAと、エピクロルエドリンとの反応で得られるジグ
リシジルエーテルでアルコール性水酸基を有するもので
ある。具体的には、エピコート828、エピコート83
8、エピコート1001(いずれも油化シェルエポキシ
(株)製)等が用いられる。
【0009】ポリイソシアナート化合物としては、2個
以上のイソシアナート基を有する化合物であり、例え
ば、メタンジイソシアナート、エタン−1,2−ジイソ
シアナート、ブタン−1,1−ジイソシアナート、ブタ
ン−1,2−ジイソシアナート、ブタン−1,4−ジイ
ソシアナート、プロパン−1,3−ジイソシアナート、
2−ブテン−1,4−ジイソシアナート、ペンタン−
1,5−ジイソシアナート、トランスビニレンジイソシ
アナート、2,2−ジメチルペンタン−1,5−ジイソ
シアナート、ヘキサン−1,6−ジイソシアナート、ヘ
プタン−1,7−ジイソシアナート、オクタン−1,8
−ジイソシアナート、ノナン−1,9−ジイソシアナー
ト、デカン−1,10−ジイソシアナート、ジフェニル
シランジイソシアナート、ジメチルシランジイソシアナ
ート、ω,ω’−1,3−ジメチルベンゼンジイソシア
ナート、ω,ω’−1,4−ジメチルベンゼンジイソシ
アナート、ω,ω’−1,3−ジメチルシクロヘキサン
ジイソシアナート、ω,ω’−1,4−ジシクロヘキサ
ンジイソシアナート、ω,ω’−1,4−ジメチルベン
ゼンジイソシアナート、ω,ω’−1,4−ジメチルナ
フタリンジイソシアナート、ω,ω’−1,5−ジメチ
ルナフタリンジイソシアナート、
【0010】シクロヘキサン−1,3−ジイソシアナー
ト、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアナート、ジシ
クロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナート、
1,3−フェニレンジイソシアナート、1,1−フェニ
レンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナ
ート、2,5−トリレンジイソシアナート、2,6−ト
リレンジイソシアナート、3,5−トリレンジイソシア
ナート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアナ
ート、ジフェニルエーテル−2,4−ジイソシアナー
ト、ナフタリン−1,4−ジイソシアナート、ナフタリ
ン−1,5−ジイソシアナート、ビフェニル−4,4−
ジイソシアナート、3,3’−ジメチルビフェニル−
4,4’−ジイソシアナート、2,3−ジメトキシビフ
ェニル−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタ
ン−4,4’ジイソシアナート、
【0011】ポリメリックMDI、3,3’−ジメトキ
シジフェニルメタン−3,3’ジイソシアナート、ジフ
ェニルサルフィド−4,4’−ジイソシアナート、ジフ
ェニルスルホン−4,4’ジイソシアナート、ポリメチ
レンポリフェニルイソシアナート、トリフェニルメタン
トリイソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナ
ートチオホスフェート)、3,3’,4,4’−ジフェ
ニルメタンテトライソシアナート、α−(3−イソシア
ナトフェニル)エチルイソシアナート、α−(イソシア
ナトシクロヘキシル)エチルイソシアナート、ビス(イ
ソシアナト)−シクロヘキサン、ジイソシアナトメチル
−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ジイソシアナトメ
チルトリシクロ[5,2,1,01,6 ]デカン、イソホ
ロンジイソシアナート、リジンジイソシアナートメチル
エステル、メタキシリレンジイソシアナート、、パラキ
シリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシア
ナート等、あるいはこれらの二量体、三量体等の重合
体、更には、これらのジオール、トリオール変性ポリイ
ソシアナート等が挙げられる。エポキシ樹脂およびポリ
イソシアナートの使用量は、エポキシ基の水酸基とポリ
イソシアナートのイソシアナート基の当量比で1:0.
1〜1:10比であり、好ましくは0.5〜2当量比で
ある。
【0012】一般式(1)で表されるエポキシ樹脂とポ
リイソシアナートとの反応により得られたイソシアナー
ト変性エポキシ樹脂は、樹脂内にウレタン基を有してお
り、これが軟質セグメントとして働くために、該樹脂を
用いて製造したマイクロカプセルは、静圧、摩擦性の向
上効果をもたらす。また、樹脂内にイソシアナート残基
とアミン成分から形成されたウレア基を有しているため
に、エポキシ樹脂マイクロカプセルの特徴である耐熱
性、耐溶剤性を損なうこともない。また、マイクロカプ
セルの主たる用途である感圧複写紙用に用いられる疎水
性液体(部分水素化ターフェニル、塩素化パラフィン、
ジアリールアルカン、アルキル化ナフタレン、アルキル
化ビフェニル等)に対する溶解性にも優れている。
【0013】イソシアナート変性エポキシ樹脂と反応し
て、皮膜を形成する多価アミン類としては、エチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等
が挙げられ、これらは単独で、あるいは組み合わせて用
いられる。これらの多価アミン類の使用量は、ジイソシ
アネート化合物100重量部に対して0.5〜100重
量部、より好ましくは1〜50重量部の範囲である。反
応は、pHと温度により調節でき、中でも、pHをアル
カリ側にし、温度を上げることにより反応時間を短縮で
きる。
【0014】本発明で得られるマイクロカプセルは、感
圧複写紙用に特に適しており、その製造方法は次の通り
である。はじめに、フタリド誘導体、フルオラン誘導
体、アザフタリド誘導体、トリフェニルメタン誘導体、
フェノチアジン誘導体、インドリルフタリド誘導体、リ
ュウコオーラミン誘導体、スピロピラン系化合物、ロー
ダミンラクタム系化合物、ベンゾキサジン系化合物等の
電子供与性発色剤を、部分水素化ターフェニル、塩素化
パラフィン、ジアリールアルカン、アルキル化ナフタレ
ン、アルキル化ビフェニル等の疎水性液体に溶解し、さ
らにイソシアナート変性エポキシ樹脂を溶解する。この
ようにして調製された内部相を、ポリビニルアルコー
ル、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、リグニ
ンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、アクリル酸−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸−アクリロニト
リル−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸共重合
体、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリアク
リル酸、アクリルアミド−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等
の保護コロイド剤を溶解した水相中に入れ、ホモミキサ
ー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ワーリン
グブレンダー、フロージェットミキサー、インラインミ
ル等の乳化機により、平均粒子径2〜10μmの微粒子
を製造する。このようにして製造された乳化液に、水相
に溶解した多価アミン類を添加して、温度を50〜80
℃の範囲で3〜4時間保持することによりマイクロカプ
セル液を製造する。このようにして得られる本発明のマ
イクロカプセルは、感圧複写紙用途以外にも、可逆性熱
変色材料、香料、殺虫剤、防カビ剤、潤滑剤、液晶、硬
化剤、ワックス等にも展開できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例をあげて
具体的に説明するが、本発明は、これにより何ら制限さ
れるものではない。はじめにマイクロカプセルの性能試
験方法について示す。 (1)上用紙の作製 50重量%のマイクロカプセル液100gに、平均粒子
径15〜20μmの小麦粉澱粉20g、50重量%のス
チレン−ブタジエンラテックス6gを加え、混合して、
マイクロカプセル塗液を調製した。40g/m2 の上質
紙上に、カプセル塗液を乾燥塗布量が5g/m2 になる
ようにメイヤーバーを用いて塗布し、105℃/30秒
乾燥して感圧複写紙用上用紙を作製した。 (2)発色性能試験 (1)で作製した上用紙の塗工面と、下用紙の塗工面
(三菱製紙N−40)とを合わせて、温度20℃の環境
下、線圧50Kg/cmのカレンダーを通過させて発色
させる。発色24時間後の反射率をΣ80色差計でY値
を測定する。 (3)マイクロカプセルの静圧試験 (1)で作製した上用紙の塗工面と、下用紙の塗工面
(三菱製紙N−40)とを合わせて、ミュウレン破裂度
試験機(東洋精機(株))を用いて、20Kgf/cm
2 の圧力で1分間保持する。試験後、下用紙の反射率を
Σ80色差計でY値を測定する。Y値が大きいほど静圧
性が良いことを示す。
【0016】(4)マイクロカプセルの摩擦試験 染色堅牢度用摩擦試験機(東洋精機(株))に(1)で
作製した上用紙を、荷重をかける側に取り付け、円弧状
の試験台に、下用紙の塗工面(三菱製紙N−40)を取
り付け、200gの荷重で5回往復させる。24時間後
の下用紙の反射率をΣ80色差計でY値を測定する。Y
値が大きいほど摩擦性が良いことを示す。 (5)マイクロカプセルの耐熱性試験 (1)で作製した上用紙の塗工面と、下用紙(三菱製紙
N−40)の塗工面を合わせ、両面をガラス板に挟み、
0.5Kg/m2 の荷重を乗せ、140℃の乾燥機に3
時間保存した。試験後、下用紙の反射率をΣ80色差計
でY値を測定する。Y値が大きいほど耐熱性が良いこと
を示す。
【0017】合成例1 エポキシ樹脂としてエピコート828(油化シェルエポ
キシ(株)製)11.43g(0.03mol)を用
い、ジイソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]ヘ
プタン(以下、NBDIと略す)0.267g(0.0
015mol)、酢酸エチル10.0gを加え溶解させ
た。更にジブチルチンジラウレート0.3mgを加え、
80℃まで加温し、同温度で6時間反応させた。反応
後、エバポレーターで酢酸エチルを留去し、更に60℃
で1時間、真空ポンプで吸引して、無色透明のイソシア
ナート変性エポキシ樹脂(A)11.6gを得た。
【0018】合成例2 エポキシ樹脂としてエピコート828を11.43g
(0.03mol)用いて、α−(3−イソシアナトフ
ェニル)エチルイソシアナート(以下APIと略す)
0.282g(0.0015mol)、酢酸エチル1
0.0gを加え溶解させた。ジブチルチンジラウレート
0.3mgを加え80℃まで加温し、同温度で6時間反
応させた。反応後、エバポレーターで酢酸エチルを留
去、更に60℃で1時間真空ポンプで吸引して、無色透
明のイソシアナート変性エポキシ樹脂(B)11.6g
を得た。
【0019】合成例3 エポキシ樹脂としてエピコート828を11.43g
(0.03mol)用いて、NBDI 0.535g
(0.03mol)、酢酸エチル10.0gを加え溶解
させた。ジブチルチンジラウレート0.3mgを加え8
0℃まで加温し、同温度で6時間反応させた。反応後、
エバポレーターで酢酸エチルを留去、更に60℃におい
て1時間真空ポンプで吸引して、無色透明のイソシアナ
ート変性エポキシ樹脂(C)11.9gを得た。
【0020】合成例4 エポキシ樹脂としてエピコート828を11.43g
(0.03mol)用いて、API 0.565g
(0.003mol)、酢酸エチル10.0gを加え溶
解させた。ジブチルチンジラウレート0.3mgを加え
80℃まで加温し、同温度で6時間反応させた。反応
後、エバポレーターで酢酸エチルを留去、更に60℃に
おいて1時間真空ポンプで吸引して、無色透明のイソシ
アナート変性エポキシ樹脂(D)11.9gを得た。
【0021】合成例5 エポキシ樹脂としてエピコート828を11.43g
(0.03mol)用いて、ヘキサメチレンジイソシア
ナート0.252g(0.03mol)、酢酸エチル1
0.0gを加え溶解させた。ジブチルチンジラウレート
0.3mgを加え80℃まで加温し、同温度で6時間反
応させた。反応後、エバポレーターで酢酸エチルを留
去、更に60℃において1時間真空ポンプで吸引して、
無色透明のイソシアナート変性エポキシ樹脂(E)1
1.6gを得た。
【0022】合成例6 エポキシ樹脂としてエピコート834(油化シェルエポ
キシ(株)製)を12.5g(0.02mol)用い、
NBDI 3.564g(0.02mol)、酢酸エチ
ル20.0gを加え溶解させた。ジブチルチンジラウレ
ート4.0mgを加え80℃まで加温し、同温度で6時
間反応させた。反応後、エバポレーターで酢酸エチルを
留去、更に60℃において1時間真空ポンプで吸引し
て、無色透明のイソシアナート変性エポキシ樹脂(F)
16.0gを得た。
【0023】合成例7 エポキシ樹脂としてエピコート834を12.5g
(0.02mol)用い、API 1.882g(0.
01mol)、酢酸エチル20.0gを加え溶解させ
た。ジブチルチンジラウレート2.0mgを加え80℃
まで加温し、同温度で6時間反応させた。反応後、エバ
ポレーターで酢酸エチルを留去、更に60℃において1
時間真空ポンプで吸引して、無色透明のイソシアナート
変性エポキシ樹脂(G)14.3gを得た。
【0024】合成例8 エポキシ樹脂としてエピコート834を12.5g
(0.02mol)用い、NBDI 3.564g
(0.02mol)、酢酸エチル20.0gを加え溶解
させた。ジブチルチンジラウレート4.0mgを加え8
0℃まで加温し、同温度で6時間反応させた。反応後、
エバポレーターで酢酸エチルを留去、更に60℃におい
て1時間真空ポンプで吸引して、無色透明のイソシアナ
ート変性エポキシ樹脂(H)16.0gを得た。
【0025】合成例9 エポキシ樹脂としてエピコート834を12.5g
(0.02mol)用い、API 3.764g(0.
02mol)、酢酸エチル20.0gを加え溶解させ
た。ジブチルチンジラウレート4.0mgを加え80℃
まで加温し、同温度で6時間反応させた。反応後、エバ
ポレーターで酢酸エチルを留去、更に60℃において1
時間真空ポンプで吸引して、無色透明のイソシアナート
変性エポキシ樹脂(I)16.1gを得た。
【0026】合成例10 エポキシ樹脂としてエピコート834を12.50g
(0.02mol)用いて、イソホロンジイソシアナー
ト2.213g(0.01mol)、酢酸エチル20.
0gを加え溶解させた。そこへジブチルチンジラウリレ
ート2.0mgを加え80℃まで加温し、同温度で6時
間反応させた。反応後、エバポレーターで酢酸エチルを
留去、更に60℃において1時間真空ポンプで吸引し
て、無色透明のイソシアナート変性エポキシ樹脂(J)
14.5gを得た。
【0027】実施例1 電子供与性発色剤として3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−アミリノフルオラン2.5gを溶解したフェニ
ルキシリルエタン(日本石油化学「SAS−296」)
50gに、更に、合成例1で得たイソシアネート変性エ
ポキシ樹脂(A)7.5gを溶解した。この内部相をポ
リビニルアルコール(クラレ−117)2g溶解した水
78.0gに加え、ホモミキサー(特殊機化製)により
6000rpmの回転数で混合乳化させ、10分後に平
均粒子径5μmのエマルションを得た。撹拌下に、ジエ
チレントリアミン3.5gを水20重量部に溶解した水
溶液を、少量づつ滴下した。滴下後、系を70℃に昇温
して3時間反応させ、ついで冷却してマイクロカプセル
液を得た。このマイクロカプセル液を用いて、前記の上
用紙作製処方に従い、上用紙(1)を得た。
【0028】実施例2〜10 実施例1のイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)の代
わりに、合成例2〜10で得たイソシアネート変性エポ
キシ樹脂(B)〜(J)を用いてマイクロカプセル化を
行い、得られたマイクロカプセル液を用いて、実施例1
と同様にして上用紙(2)〜(10)を得た。
【0029】比較例1 実施例1のイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)の代
わりに、エピコート828を用いてマイクロカプセル化
を行い、実施例1と同様にして上用紙(11)を得た。 比較例2 実施例1のイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)の代
わりに、エピコート834を用いてマイクロカプセル化
を行い、実施例1と同様にして上用紙(12)を得た。
【0030】実施例および比較例で得られた上用紙につ
いて、前記の方法でマイクロカプセルの評価を行った。
その結果を表1(表1)に示した。
【0031】
【表1】 表1に示す様に、本発明のイソシアナート変性エポキシ
樹脂を用いた界面重合法マイクロカプセルは、比較例の
エポキシ樹脂を単独で用いた場合に比べ、発色濃度、耐
熱性の低下がなく、しかも、耐静圧性、耐摩擦性は数段
優れた性能を有することが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明で用いるポリイソシアネートとエ
ポキシ樹脂を組み合わせて製造したイソシアナート変性
エポキシ樹脂は、感圧複写紙用疎水性液体に対する溶解
性が良く、マイクロカプセル製造時における乳化性にも
問題がない。本発明のイソシアナート変性エポキシ樹脂
を膜剤として用いたマイクロカプセルは、発色濃度の低
下がなく、しかも、極めて優れた耐静圧性、耐摩擦性を
有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷山 龍二 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 審査官 中村 泰三 (56)参考文献 特開 平4−298578(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 13/16 B41M 5/165

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアナート変性エポキシ樹脂を含む
    疎水性芯物質を、水相中で乳化もしくは分散させた後、
    液滴界面にて多価アミンとの反応により皮膜形成させる
    マイクロカプセルの製造法において、該イソシアナート
    変性エポキシ樹脂が、一般式(1)(化1)で表される
    エポキシ樹脂 【化1】 ( 式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
    原子を表わし、nは0〜2の整数を表す)とポリイソシ
    アナート化合物との反応により得られるものであること
    を特徴とするマイクロカプセルの製造方法。
JP29709492A 1992-11-06 1992-11-06 マイクロカプセルの製造方法 Expired - Fee Related JP3300435B2 (ja)

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