JP3300319B2 - 永久磁石式直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置 - Google Patents
永久磁石式直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置Info
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Description
電動乗用車、あるいは、その他の電動式交通機関の車輪
駆動源として適用される永久磁石式直流電動機利用の電
動車用車輪駆動装置に関するものである。
電動機を使用することにより、社会的な問題となってい
る有害排気ガスの排出による大気汚染を抑制でき、環境
保護に非常に有益であることから、電流励磁の界磁極を
永久磁石に置き換え磁石の吸引及び反発力を利用した磁
石界磁の回転により生じる回転起磁力により車輪を駆動
するようにした電動車の開発研究が盛んに行なわれてい
る。
利用した車輪駆動装置では、電流界磁の電動機と同様
に、直流電動機の出力軸と車軸とをギヤトレーンやチェ
ーン等の伝動機構を介して連動連結する手段が採用され
ていた。
駆動にあたっては、高トルク、高回転の出力が必要とさ
れるが、永久磁石式直流電動機の出力軸と車軸との間に
ギヤトレーンやチェーン等の伝動機構を介在させた場合
は、その伝動機構による動力伝達ロスが大きくて所望の
出力が得られないばかりでなく、摩耗が激しくて寿命が
短く、かつ、騒音も非常に大きいという問題があった。
で、動力伝達ロスをなくして高トルク、高回転出力が得
られるとともに、寿命が長く、かつ、騒音も非常に小さ
く、しかも、構造簡単で信頼性の向上を図ることができ
る永久磁石式直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置を
提供することを目的としている。
に、本発明に係る永久磁石式直流電動機利用の電動車用
車輪駆動装置は、リング状もしくは円弧状の磁石界磁を
形成する永久磁石、軟質磁性部材、整流用ブラシ、ブラ
シ支持部材、これらを永久磁石が最も外側に、かつ、ブ
ラシ支持部材が最も内側に位置する状態で内外同心状に
嵌合保持する中心軸、接続端子及び引き出し線を有する
回転子と、上記リング状もしくは円弧状永久磁石の外周
面に対向配置されて巻線が施された鉄芯、この鉄芯を固
定支持するリング状体及び上記整流用ブラシの端面に接
触する電流方向転換器を有する固定子とを備え、これら
回転子と固定子とを半径方向の空隙を隔てて同軸上に配
置して相対回転可能に構成してなる永久磁石式直流電動
機における上記回転子を、電動車の車輪フレームに固定
するとともに、上記固定子のリング状体の一端部側から
径方向外方へ延出したリム部の外周端に電動車の車輪取
付用ホイールを、このホィール及びリング状体の回転軸
線方向の少なくとも一部がラップするように一体化連設
していることを特徴とするものである。
ら入力された直流電流が接続端子を経て整流用ブラシ及
び電流方向転換器を通じて鉄芯に巻回された巻線に入
る。このように巻線に直流電流が流入することに伴う磁
気作用によって、半径方向の空隙を隔てて対向する鉄芯
と永久磁石及び軟質磁性部材に永久磁石磁気回路が形成
されて回転起磁力を発生することになる。この回転起磁
力により電動車の車輪フレームに固定された回転子側の
永久磁石と車輪取付用ホィールに一体化された固定子側
の鉄芯との磁極間に吸引あるいは反発力が働き、車輪フ
レームに固定されている回転子に対して固定子側の界磁
が回転することで、この固定子のリング状体に一体化の
ホィールに装着の車輪が駆動回転され、電動車が前進も
しくは後退移動することになる。
力側となる固定子に電動車の車輪を一体に直結する構成
とすることにより、永久磁石式直流電動機の出力を動力
伝達ロスなく車輪に伝達して高トルク、高回転の出力を
得ることが可能であるのみならず、ギヤやチェーン等の
伝動機構を用いる場合のような摩耗も非常に少なくて装
置全体の寿命を長くし、かつ、騒音の発生もほとんどな
く、大気汚染等の環境保護面での有益性と相俟って優れ
た環境改善効果のある電動車が得られる。加えて、車輪
の直接駆動により、駆動装置全体及びこれを適用する電
動車の構造の簡単化及び小型軽量化を促進することが可
能である。また、固定子のリング状体と車輪ホイールと
が、両者の少なくとも一部を回転軸線方向で互いにラッ
プさせて一体化されていることにより、車輪駆動装置を
より小型かつ軽量にしてオートバイ等の小型電車の駆動
源として一層有効に適用することができる。
電動車用車輪駆動装置における回転子側の永久磁石とし
て、請求項２に記載のように、磁気エネルギ積及び保磁
力の高い磁気特性を持つ希土類磁石を使用することによ
って、長期間使用においてもトルクむらや回転むらの発
生を避けて所定の車輪駆動性能を安定よく維持すること
ができる。
にもとづいて説明する。図１は本発明に係る永久磁石式
直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置の縦断面図であ
り、永久磁石式直流電動機Ａは、回転子と該回転子に半
径方向の空隙Ｓを隔てて同軸上に相対回転可能に配置さ
れた固定子とから構成されている。
２極や４極の磁路構成の磁石界磁を形成する高磁気エネ
ルギ積及び高保磁力の希土類永久磁石１１と、この永久
磁石１１に接着されたヨークまたはポールピースと呼ば
れる軟鉄等の軟質磁性部材１２と、圧縮ばね１３と、整
流用炭素ブラシ１４と、炭素ブラシ支持部材１５と、ク
ランプ１６と、上記永久磁石１１が最も外側に、かつ、
炭素ブラシ支持部材１５が最も内側に位置するように各
部材１１，１２，１４，１５を内外同心状に嵌合させた
状態でキー１７を介して固定保持する中心軸４と、接続
端子２１と、銅排２３と、スプリング２０を介して接続
端子２１及び銅排２３に電気的に圧接接続された引き出
し線１８などから形成されている。
外周面にその磁路構成に対応する磁石界磁を形成するよ
うに対向配置された鉄芯８と、この鉄芯８に巻回された
巻線１０と、上記鉄芯８をその外周側から固定支持する
鉄等のリング状体２４と、上記回転子側の整流用炭素ブ
ラシ１４の端面に接触されて電気的に接続された電流方
向転換器６と、上記リング状体２４の軸線方向の両端部
にボルト及びねじ部を介して螺合固定されてリング状体
２４と共に回転子及び固定子の各構成部材の全周囲を包
囲する左右の端カバー１，１´などから形成されてお
り、この固定子側の左端カバー１に連なるボス部２５を
オイルシール３及び軸受け２を介して回転子側の中心軸
４に支承させることにより、固定子と回転子とが同軸上
で相対回転可能に構成されている。
子及び固定子から構成される永久磁石式直流電動機Ａに
おける回転子をオートバイなどの電動車の車輪フレーム
２６に固定するとともに、固定子のリング状体２４の一
端部から径方向外方へ延出したリム部２７の外端にタイ
ヤ等の車輪（図示省略する）取付用のホイール７を、両
者２４，７の回転軸線方向の一部が互いにラップするよ
うに一体化連設している。なお、図１中の１９は調整用
ワッシャである。
動機利用の車輪駆動装置を持つ電動車においては、引き
出し線１８から入力された直流電流を接続端子２１、銅
排２２、整流用炭素ブラシ１４及び電流方向転換器６を
通じて固定子側の巻線１０に流入させることに伴い磁気
作用が生起されて、半径方向の空隙Ｓを隔てて対向する
固定子側の鉄芯８と回転子側の希土類永久磁石１１及び
軟質磁性部材１２に永久磁石磁気回路が形成され回転起
磁力が発生される。この回転起磁力により回転子側の永
久磁石１１と固定子側の鉄芯８との磁極間に吸引あるい
は反発力が働き、車輪フレーム２６に固定されている回
転子に対して固定子側の界磁が回転することで、この固
定子のリング状体２４に一体化連設されている車輪ホイ
ール７及びこれに取付けられているタイヤなどの車輪が
正方向もしくは逆方向に駆動回転されて、電動車が前進
もしくは後退移動されることになる。
出力側となる固定子に電動車の車輪ホイール７を直結し
てタイヤを直接駆動させることにより、永久磁石式直流
電動機Ａの出力を動力伝達ロスなく車輪に伝達して高ト
ルク、高回転の出力を得ることが可能であるばかりでな
く、ギヤやチェーン等の伝動機構を用いていないので、
摩耗が非常に少なくて装置全体の寿命を延長化できると
ともに、低騒音であることと大気汚染等の環境保護面で
の有益性と相俟って優れた環境改善効果のある電動車が
得られる。加えて、車輪の直接駆動により、駆動装置全
体及びこれを適用する電動車の構造の簡単化及び小型軽
量化も促進することが可能である。
ネルギ積及び保磁力の高い磁気特性を持つ希土類磁石を
使用することにより、長期間使用においてもトルクむら
や回転むらの発生を避けて所定の車輪駆動性能を安定よ
く維持することができる。
動源として永久磁石式直流電動機を使用することにより
大気汚染等の環境保護に非常に有用であるのはもとよ
り、ギヤやチェーンなどの機械的な伝動機構を使用しな
いで車輪を永久磁石式直流電動機で直接駆動する形式と
したことによって、高トルク、高回転の要求に対応する
高出力が得られるとともに、摩耗等を非常に少なくして
装置寿命を長くでき、さらに、騒音の発生を無くする、
あるいは、極減して車両走行に伴う環境改善効果の著し
い向上を達成することができる。しかも、固定子のリン
グ状体と車輪ホイールとが少なくとも一部を回転軸線方
向で互いにラップさせて一体化されているので、車輪駆
動装置及び電動車自体の構造も簡単で、かつ、小型軽量
化することができ、オートバイ等の小型電車の駆動源と
して有効に適用することができるという効果を奏する。
つ希土類磁石を使用することによりトルクむらや回転む
らの発生を避けて長期間の使用に際しても所定の車輪駆
動性能を安定よく維持することができる。
車用車輪駆動装置全体の縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項１】 リング状もしくは円弧状の磁石界磁を形
成する永久磁石、軟質磁性部材、整流用ブラシ、ブラシ
支持部材、これらを永久磁石が最も外側に、かつ、ブラ
シ支持部材が最も内側に位置する状態で内外同心状に嵌
合保持する中心軸、接続端子及び引き出し線を有する回
転子と、上記リング状もしくは円弧状永久磁石の外周面
に対向配置されて巻線が施された鉄芯、この鉄芯を固定
支持するリング状体及び上記整流用ブラシの端面に接触
する電流方向転換器を有する固定子とを備え、これら回
転子と固定子とを半径方向の空隙を隔てて同軸上に配置
して相対回転可能に構成してなる永久磁石式直流電動機
における上記回転子を、電動車の車輪フレームに固定す
るとともに、上記固定子のリング状体の一端部側から径
方向外方へ延出したリム部の外周端に電動車の車輪取付
用ホイールを、このホィール及びリング状体の回転軸線
方向の少なくとも一部がラップするように一体化連設し
ていることを特徴とする永久磁石式直流電動機利用の電
動車用車輪駆動装置。 - 【請求項２】 上記永久磁石として、希土類磁石を使用
する請求項１に記載の永久磁石式直流電動機利用の電動
車用車輪駆動装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33581099A JP3300319B2 (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | 永久磁石式直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33581099A JP3300319B2 (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | 永久磁石式直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001157314A JP2001157314A (ja) | 2001-06-08 |
| JP3300319B2 true JP3300319B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=18292684
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33581099A Expired - Fee Related JP3300319B2 (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | 永久磁石式直流電動機利用の電動車用車輪駆動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3300319B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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|---|---|---|---|---|
| KR100443067B1 (ko) * | 2002-03-14 | 2004-08-04 | 첸 멘-옌 | 자기부상 전동모터 |
| TWI602774B (zh) * | 2016-05-30 | 2017-10-21 | Xin-Yuan Tong | Climb high machine |
-
1999
- 1999-11-26 JP JP33581099A patent/JP3300319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JP2001157314A (ja) | 2001-06-08 |
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