JP3297736B2 - 収束イオンビームによる精密断面加工を用いた深さ方向元素分布分析方法及びその装置 - Google Patents
収束イオンビームによる精密断面加工を用いた深さ方向元素分布分析方法及びその装置Info
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Description
体表層ならびに固体内部を対象とした微量元素の正確な
深さ方向分布計測を可能とする方法及びその装置に関す
る。
分析(SIMS)法による深さ方向元素分布計測方法の
概略を、図1に示す。すなわち、試料(1)にイオンビ
ーム(2)をラスター走査によって照射して、試料表面
から発生する二次イオン(3)等を二次イオン質量分析
系によって測定することにより、分析対象である試料の
深さ方向元素分布を計測・解析するものである。このよ
うな深さ方向元素分布計測方法の代表的な従来法として
は、SIMS法やスパッタオージェ電子分光(AES)
法、スパッタX線光電子分光(XPS)法などが挙げら
れる。
イオンビームの電流密度とスパッタ表面の原子密度なら
びにスパッタ収率を定めて、エッチング深さを定義す
る。このようにして定義されたエッチング深さの関数と
しての各種検出信号強度変化を得、固体表層での深さ方
向元素分布測定を行う。
よって識別し得る深さ方向の最小距離)は、イオンビー
ム照射に伴う固体表面粗さに大きく依存する。すなわ
ち、図2(A)に示すように、当初分析表面に微少な凸
部(4)が存在すると、イオンビームがラスター走査に
より該凸部をくり返しスパッタした際には、イオン入射
角依存性により、図2(B)のように凸部は一層突出す
るようになり、このため試料表面粗さが大きくなる。そ
して、試料表面粗さが大きくなるにしたがい、該凸部の
元素分布は測定結果に反映されず、そのため深さ方向分
解能は低下してしまう。すなわち、従来の深さ方向分析
法において、より高い深さ方向分解能を実現するために
は、分析対象表面を常に平滑に保つことが要求される。
面粗れをできるだけ少なくする目的から、斜入射イオン
ビームの採用やイオンビームの低エネルギー化などが行
われている。この結果、表面から極めて浅い領域での深
さ方向分析においては、3nm程度の深さ方向分解能で
の高感度元素分布解析が実現されつつある。
における固体表面粗さが、分析深さが深くなるにしたが
い増大するという欠点は依然解決されていない。したが
って、従来法によれば深さ方向分解能は分析深さに依存
して低下するという問題点がある。さらに、あらかじめ
凹凸のある表面や微粒子表面などを分析対象とする際に
は、形状効果の影響により分析表面のスパッタ収率が変
化するため正確な深さ方向分析が困難であるという問題
点もある。同時に、分析表面に直接イオンを照射するた
め、ノックオンミキシングやスパッタ再付着などの影響
により深さ方向分解能が低下するという問題点も残され
ている。また、分析には最低でも数百μm2 程度の極め
て広い分析領域が必要となるため、極微小領域での元素
分布解析法として用いるには不都合があった。
体素子の加速度的な微細化・高集積化が実現されつつあ
る。また、材料開発分野においても高清浄度鋼などのよ
うに材料中に混入する不純物の微小化・低濃度化が強力
に推進され、さらには無機マイクロカプセルなどに代表
されるような粉体材料の微小化・高機能化が行なわれて
いる。以上のような各種材料の開発・評価・分析のため
には、あらゆる形状の固体表面の微小領域に対して適用
可能な深さ方向分析法の開発が必要不可欠となる。
うな問題を解決すべく、あらゆる形状の固体表面の微小
領域に対して適用可能な深さ方向分析法であって、以下
に列挙するような特長を有する「収束イオンビームによ
る精密断面加工を用いた深さ方向元素分布分析方法及び
その装置」を発明した。
能での高感度深さ方向分析法の実現 深さ方向分解能が分析深さに依存しない深さ方向分
析法の実現 凹凸のある表面や微粒子表面などに適用可能な深さ
方向分析法の実現 ノックオンミキシングならびにスパッタ再付着など
の影響を極力抑えた深さ方向分析法の実現 数μm2 程度の極微小領域を分析対象表面とできる
深さ方向分析法の実現次に、上記のような目的を達成す
るための本発明の構成について説明する。
イオンビーム(2')により試料を精密断面加工する工
程と、前記精密断面加工により得られた断面から発生す
る微粒子を測定する工程と、前記測定によって得た値を
前記収束イオンビームの深さ方向走査位置の関数として
処理する工程と、を具備することを特徴とする、試料の
深さ方向元素分布分析を行う方法が提供される。ここ
で、精密断面加工時の収束イオンビーム走査方法を高精
度shave−off走査と定義する。高精度shav
e−off走査とは、分析対象を完全に含む程度の微小
面積に対して、収束イオンビームのX方向走査速度に対
してきわめて遅い速度(好ましくは、1/10,000
以下)でZ方向走査を行う走査方法をいう。なお、X方
向とは、図3(A)乃至図3(C)に示すような試料の
幅方向をいい、またZ方向とは、図3(A)乃至図3
(C)に示すような試料の深さ方向をいう。
ば、凹凸の激しい固体表面や微粒子表面を含む全ての固
体表層において、深さ方向に濃度分布あるいは少なくと
も一つの層(5)を有する試料に対し適用可能且つ有効
な、深さ方向元素分布分析を行う方法であって、前記試
料を深さ方向に切り出すことによって、側断面(8)を
有する薄片(7)を形成する工程と、前記薄片の側断面
に収束イオンビーム(2’)を照射し、かつ該収束イオ
ンビームによる精密断面加工を行う工程と、前記薄片の
精密断面加工により得られた断面(17)から発生する
微粒子を測定する工程と、該測定の結果を前記収束イオ
ンビームの深さ方向走査位置の関数として処理する工程
と、を具備することを特徴とする、深さ方向元素分布分
析を行う方法。が提供される。
(7)を切り出す工程は、該試料の表面上に第1のイオ
ンビームをラスター走査して、イオンビームエッチング
により前記薄片を形成する粗切断加工工程と、前記薄片
の側断面に沿って第2のイオンビームのshave−o
ff走査を行うことによって、該側断面の表面処理をす
る精密切断加工工程と、を含んでいても良い。なお、s
have−off走査とは、前記高精度shave−o
ff走査と同様の走査であって、X方向走査速度に対し
て遅い速度(たとえば、1/10以下)でZ方向走査を
行う走査方法をいう。また、前記第2のイオンビームの
ビーム電流及びビーム径は、前記第1のイオンビームの
ビーム電流及びビーム径以下となるように設定しても良
く、たとえば収束イオンビームであっても良い。
て、前記精密断面加工時の収束イオンビーム走査、すな
わち、高精度shave−off走査の深さ方向の速度
成分v Zを、該高精度shave−off走査の試料幅
方向の速度成分vXに対して1000分の1以下の速度
としても良い。また、前記試料の断面積(LX・LY)
は1μm2 以下になるように、薄片を形成するようにし
ても良い。また、収束イオンビームの収束特性は高くす
るのが良く、たとえば、ビーム径は10nm以下であ
り、ビーム電流は1pA以上である収束イオンビームを
使用するのが好ましい。また、収束イオンビームの走査
のX方向と試料X方向との精密な機械的位置合わせが行
われるのが好ましく、たとえば、前記精密断面加工時の
収束イオンビーム(2’)走査の摺動方向Xpが、試料
に含まれるすくなくとも一つの層の界面のなす第1の方
向XL(試料薄片幅方向)と一致するように設定されて
も良い。さらに、収束イオンビームのY(入射またはビ
ーム軸)方向と試料Y方向との精密な機械的位置合わせ
が行われるのが好ましく、たとえば、前記収束イオンビ
ーム(2’)のビーム軸方向Ypが、試料に含まれるす
くなくとも一つの層の界面のなす第2の方向YL(試料
薄片高さ方向)に対して、負の値となるように設定され
ることにより、精密断面加工により得られた断面の法線
と該界面の法線とのなす角を小さくするように調整が行
われても良い。
ば、イオン源(9)と、該イオン源に隣接して設けら
れ、該イオン源からのイオンを収束し、収束イオンビー
ム(2’)を形成し、該収束イオンビームを試料に向け
照射する一次イオン光学系(10)と、該一次イオン光
学系に隣接して設けられ、該試料を保持する試料ステー
ジ(11)と、該収束イオンビームの試料への照射角度
を制御する試料ステージ回動機構(12)と、該試料ス
テージに隣接して設けられ、該収束イオンビームによる
精密断面加工により連続的に得られた断面から発生した
微粒子を収集する微粒子輸送光学系(13)と、該微粒
子輸送光学系(13)に隣接して設けられ、該微粒子輸
送光学系(13)で収集された微粒子を受けて、該微粒
子の測定を行う分析装置(14)と、該収束イオンビー
ムを試料の表面上を走査させるイオンビーム走査手段
と、を具備する深さ方向元素分布分析装置であって、前
記イオンビーム走査手段は、走査の深さ方向の速度成分
(vZ)が、該走査の試料幅方向の速度成分(vX)に
対して1000分の1以下であるように、収束イオンビ
ーム走査を行う、ことを特徴とする深さ方向元素分布分
析装置が提供される。当該装置において、測定対象とな
る微粒子は二次イオンであってもよく、その場合前記分
析装置には質量分析装置が用いられる。また、測定対象
となる微粒子はオージェ電子あるいは光電子であっても
よく、その場合、前記分析装置は電子分光分析装置を用
いれば良い。
さ方向元素分布分析装置は前記断面に対しプローブ(2
0)を照射するプローブ発生器(19)をさらに具備
し、前記分析装置は該プローブの照射によって該断面か
ら生成される微粒子を測定するように構成しても良い。
該プローブは、たとえば電子ビーム、X線ビーム、イオ
ンビーム等であり、電子ビームを用いた場合には、精密
断面加工により連続的に得られた断面からオージェ電
子、反射電子、二次電子等が発生し、これらを電子分光
分析装置を用いて測定してもよい。また、X線ビームを
用いた場合には、精密断面加工により連続的に得られた
断面から光電子等が発生し、これらを電子分光分析装置
を用いて測定してもよい。さらに、イオンビームを用い
た場合には精密断面加工により連続的に得られた断面か
らオージェ電子、二次電子、散乱イオン、二次イオン等
が発生し、これらを電子分光分析装置、散乱イオンエネ
ルギー分析装置、あるいは質量分析装置を用いて測定し
てもよい。
能と元素分析機能を同時に有する測定装置に適用が可能
である。以下に、適用可能な製品の一例を示す。
RIFTシリーズ/Model6000シリーズ(アル
バック・ファイ株式会社製)、IMS−6F型二次イオ
ン質量分析計(カメカインスツルメンツ株式会社製)、
二次イオン質量分析装置SIMS4500(セイコーイ
ンスツルメンツ株式会社製)など。走査イオン顕微鏡装
置:走査イオン顕微鏡JIB−2300(日本電子株式
会社製)、高性能走査イオン顕微鏡SMI9200/9
800(セイコーインスツルメンツ株式会社製)、集束
イオンビーム加工観察装置FB−2000A(株式会社
日立製作所製)など。
明の実施の形態について説明する。
密切断加工を用いた深さ方向分析方法」を実施する工程
を図3(A)から図3(C)に示す。本実施の形態にお
いては基層(6)上に形成された多層薄膜(5)を有す
る試料を分析対象としているが、分析対象は多層薄膜に
限られず、たとえば、本発明によれば、ある種の薄膜で
外周をコーティングされた、極小微粒子を分析する事も
できる。なお、収束イオンビーム(以下、「FIB」と
いう)走査方向を説明するためのXYZ軸を図3(A)
から図3(C)に付記する。すなわち、X軸方向は、試
料表面に平行な面に含まれる任意の一方向、Y軸方向は
試料表面に平行な面に含まれ、X軸方向に対して直角で
ある方向、Z軸方向は該XY軸を含む平面の法線方向で
ある。
ようとする多層薄膜(5)表面を収束イオンビーム
(2)(収束イオンビームとは「何らかの方法でビーム
径を微小にし、且つイオン電流密度を高めたイオンビー
ム」と定義する。たとえば、Ga−FIBであって、以
下収束イオンビームの代表的な例としてGa−FIBを
用いるものとして、本実施の形態を説明するが、本発明
に用いることのできる収束イオンビームはこれに限られ
ず、試料の材質に応じた他の反応性イオンからなる収束
イオンビームを用いても良い。)のラスター走査により
削り飛ばし、基層(6)上に起立する、多層薄膜(5)
を含む直方体の薄片(以下単に「薄片(7)」という)
を形成するように、多層薄膜試料の粗切断加工を行う。
断加工工程によって形成された多層薄膜界面を含む薄片
(7)の各側面に対して、十分に収束させたGa−FI
B(2’)のshave−off走査により、薄片
(7)の側面断面の精密切断加工を行う。これにより、
側面表面の粗さを低減させると共に、試料粗切断加工工
程時にイオンビームのスパッタにより飛散し付着した原
子等を除去して、分析精度を一層向上させることができ
る。
断加工後の試料を、薄片(7)の側面断面のいずれか一
面に収束イオンビーム(2’)が当たるように、該試料
を回転(たとえば、XZ平面について90゜)させる。
該回転された試料について、該収束イオンビーム
(2’)を照射する面(8)に対して高精度shave
−off走査を行うことによって該試料の精密断面加工
をおこない、連続的に断面(以下、「shave−of
f断面」という)を形成し、該shave−off断面
から発生する二次イオン等を測定して深さ方向分析を行
う。ここで、高精度shave−off走査とは発明者
らが独自に開発したビーム走査方法のことであり、分析
対象を完全に含む程度の微小面積に対して、収束イオン
ビームのX方向走査速度に対してきわめて遅い速度(好
ましくは、1/10,000以下)でZ方向走査を行う
ことである。この際、分析対象たる薄片(7)は1回の
面走査でイオンスパッタにより完全に削り飛ばされる必
要があり、したがって本発明の実施においては、収束イ
オンビームのイオン電流密度乃至加速電圧は高精度sh
ave−off走査速度に応じて、適宜調整されること
が好ましい。
対象に対し高精度shave−off走査を行いなが
ら、shave−off断面から発生した二次イオン等
を質量分析器等により検出し、二次イオン等の強度をZ
方向走査位置の関数として記録することにより、sha
ve−off断面(たとえば収束イオンビーム(2’)
によってスパッタされて形成される薄片(7)頂部の面
をいう)における原子数等に比例した曲線(高精度sh
ave−offプロファイル)を得る分析方法を指すも
のとする。
代わりにオージェ電子あるいは光電子などを観測しても
良く、その場合には、質量分析器の代わりに電子分光装
置を用いれば良い。本分析法によれば、収束イオンビー
ム(2’)のshave−off断面に対する入射角が
一定に保持され、かつ1回の面走査で分析対象全体をス
パッタするため、形状効果の影響やスパッタ再付着なら
びにノックオンミキシングの影響が排除でき、また、い
かなる形状の固体表面に対しても化学組成の定量性を維
持した深さ方向分析が可能となる。さらに、shave
−off断面の形状は如何なる深さにおいても相似とな
るため、深さ方向分解能(本分析方法により識別可能な
深さ方向の最小距離をいう)が分析深さに依存しないと
いう利点を有する。
密断面加工に用いる収束イオンビーム(2’)とは別個
に、プローブ(20)をshave−off断面に照射
し、該プローブの照射によって生成される微粒子を測定
し、深さ方向分析を行う。該プローブとしては、電子ビ
ーム、X線ビーム、イオンビームを用いて良く、これら
によって生成されるオージェ電子、反射電子、二次電
子、光電子、散乱イオン、二次イオン等を測定すること
により、深さ方向分析を行っても良い。
的に挙げた以下の項目に該当する深さ方向分析法が実現
できる。
い深さ方向分析法の実現 凹凸のある表面や微粒子表面などに適用可能な深さ
方向分析法の実現 ノックオンミキシングならびにスパッタ再付着など
の影響を極力抑えた深さ方向分析法の実現 数μm2 程度の極微小領域を分析対象表面とできる
深さ方向分析法の実現次に、本発明に係る深さ方向分析
方法を実施するための装置について、図4を参照しなが
ら説明する。
オンが生成されると、該イオンは、たとえばコンデンサ
レンズ、対物レンズ、走査電極等から構成される一次イ
オン光学系(10)により、収束・加速されてイオンビ
ーム(2)または収束イオンビーム(2’)(以下、
「イオンビーム(2)等」という)を形成する。該イオ
ンビーム(2)等はたとえば、走査電極により或いはイ
オン源に設けられた機械的駆動機構等のイオンビーム走
査手段(図示せず)によって、前記粗切断加工時におけ
るラスター走査、精密切断加工時におけるshave−
off走査、及び精密断面加工時における高精度sha
ve−off走査を行うように走査可能に制御される。
速・収束されたイオンビーム(2)等は、試料ステージ
(11)に保持されている試料に照射される。なお、該
試料ステージ(11)は、前記薄片(7)の側面断面の
いずれか一面に収束イオンビーム(2’)が当たるよう
に該試料を回転させるための試料ステージ傾斜機構(1
2)を備えている。また、該試料ステージは、固定され
た収束イオンビームに対して、該試料をXY方向(前記
粗切断加工時、精密切断加工時)およびXZ方向(前記
精密断面加工時)に自在に摺動可能とする可動機構(図
示せず)を備えていても良い。
(2’)が試料に照射されると、該試料のshave−
off断面から二次イオン等の微粒子(3)が発生す
る。該発生した二次イオン等の微粒子(3)は、たとえ
ば収束レンズ、軸補正電極等から構成される微粒子輸送
光学系(13)で収集されて、分析装置(14)に輸送
される。分析装置(14)で測定されたデータは、図示
しない処理装置において深さ方向(Z方向)の関数とし
て処理され、処理結果は図示しない出力表示装置によっ
て、使用者等に提供される。なお、分析装置(14)
は、測定対象を二次イオンとする場合においては、質量
分析器を用いれば良く、この場合複数の元素を同時に検
出することが可能なマルチチャンネル・検出器(multic
hannel detector)を用いることは、積層薄膜等の複数の
元素からなる試料の深さ方向分析を行う際に好ましい。
また、二次イオンの代わりにオージェ電子あるいは光電
子を測定して深さ方向分析を行う場合は、質量分析器の
代わりに電子分光器を分析装置(14)として用いれば
良い。
方向分析方法を実施するための装置は、精密断面加工を
行う収束イオンビーム(2’)とは別個の、プローブ
(20)をshave−off断面(17)に照射する
ためのプローブ発生器(19)をさらに具備している。
該プローブ発生器(19)から照射されたプローブ(2
0)によってshave−off断面から発生する微粒
子を測定し、深さ方向分析を行う。該プローブとして
は、電子ビーム、X線ビーム、イオンビームを用いて良
く、これらによって生成されるオージェ電子、反射電
子、二次電子、光電子、散乱イオン、二次イオン等を測
定する。この変形例の場合、生成される微粒子の種類に
応じて、分析装置(14)として電子分光分析装置、散
乱イオンエネルギー分析装置、あるいは質量分析装置を
用いても良い。
価に関して、深さ方向分解能に注目しながらシミュレー
ション計算ならびに実験を行った。図5に多層薄膜試料
に対する深さ方向分析のシミュレーション計算モデル
と、シミュレーションに用いた各種パラメータを示す。
図5は、図3(C)の一部拡大図に相当し、Ga−FI
Bによる精密切断加工後に被分析多層薄膜界面を含む薄
片(7)に対して、高精度shave−off分析法に
よる深さ方向分析を行っている状態を示す模式図であ
る。薄片(7)は、基層(6)上(図5において右側)
に第2層(16)が積層形成され、第2層(16)上に
さらに第1層(15)が積層形成されており、第1層
(15)の端部には、収束イオンビーム(2’)のスパ
ッタリングにより、第1層(15)の一部が削り飛ばさ
れて形成されたshave−off断面(17)があ
る。
m)、薄片(7)のY方向長さを高さL Y(μm)とす
る。また、第1層と第2層間の界面のX軸方向、Y軸方
向をそれぞれ、XL、YLとし、該界面の法線方向をZ
Lとする。また、被分析層の密度をρ(g/cm3)、
その分子量をMとした。また、収束イオンビーム
(2’)については、そのビーム電流をIp(pA)、
ビーム径をd(μm)、ビーム軸方向をYP、ビームの
高精度shave−off走査時のX軸方向の移動方向
をXp、同Z軸方向の移動方向をZpとし、ビームの高
精度shave−off走査時のZp方向のビーム走査
速度をvZ(nm/s)、Xp方向のビーム走査速度を
vX(μm/s)とする。さらに、該収束イオンビーム
(2’)による試料に対するスパッタリングのスパッタ
収率をyS、その有効収率をyU、スパッタリングによ
り発生した二次イオン等の検出単位時間をt(s)とす
る。
て、深さ方向プロファイルを算出し、各分析条件におけ
る深さ方向分解能を推定した。
面(17)のZ軸方向断面形状の拡大図を図6に示す。
shave−off断面(17)の断面形状は、ビーム
プロファイルをガウス分布と定義したため、ガウス分布
の積分で表現される。すなわち、以下の式:
ム(2’)によって試料が削り取られるY方向限界位置
を表す)によって、shave−off断面形状を表す
曲線をZ(深さ)の関数として表すことができる。
置(図6において、ビーム中心がZ 0より右側)では、
第2層に均一に含まれる元素からの二次イオン強度はガ
ウス分布の積分に比例した曲線で増大し、ビーム位置が
Z0 より深い位置(図6において、ビーム中心がZ0
より左側)では一定値Is となる。
層薄膜試料に対する深さ方向プロファイルを図7に示
す。以上のようにして計算された、深さ方向プロファイ
ルにおいて、一定となるイオン強度Is の16%と84
%の強度が予想されるz方向(深さ方向)ビーム中心の
位置を算出し、それぞれのビーム中心位置間の距離ΔZ
をshave−off分析における深さ方向分解能と定
義した。
能の各実験パラメータに対する依存性に関し、さらに検
討を行なった。計算に用いた多層薄膜試料の組成は、第
1層と第2層ともにSiO2 とし、計算は第1層と第2
層との界面で行い、深さ方向分解能は第2層の膜から発
生した28Si+ イオンの強度変化より算出した。
LXと高さLYとの積である分析断面積(LX・LY)
に対する依存性を示す。ここで、深さ方向分解能は、分
析断面積が一定であれば、分析断面の幅や高さに関らず
一定となる。深さ方向分解能は、分析断面積が小さいほ
ど良くなることがわかる。現実的なshave−off
深さ方向分析の際の分析断面積は、FIBの最小ビーム
径に大きく依存するが、10μm2 以下が妥当であるこ
とがわかる。
イオンビーム径に対する依存性を示す。一次イオンビー
ム(収束イオンビーム)のビーム径dとビーム電流Ip
は、それぞれ密接な関係がある。ここでは、本発明に用
いた装置における代表的なdとIpの組み合わせを用い
て計算を行った。また、最近のナノスケール収束イオン
ビームを用いた際の深さ方向分解能を破線で示した。図
9から分かるように、イオンビーム径dが小さくなるほ
ど、深さ方向分解能ΔZが良くなる(小さくなる)こと
がわかる。
さ方向イオンビーム走査速度vzに対する依存性を示
す。なお、深さ方向イオンビーム走査速度vzとは、高
精度shave−off走査における、収束イオンビー
ムの走査速度のZ軸方向成分である。深さ方向イオンビ
ーム走査速度vzが遅い程、深さ方向分解能ΔZは良く
なる(小さくなる)傾向がみられる。ただし、深さ方向
イオンビーム走査速度v zが小さくなれば、単位時間当
たりのスパッタ総量が少なくなり、その結果二次イオン
強度が減少する点に注意する必要がある。
次イオンビーム(収束イオンビーム)走査のX方向(X
p)と界面X方向(XL)とのなす角θ、ならびに深さ
方向分解能ΔZの一次イオンビーム入射方向(Yp)と
界面Y方向(YL)とのなす角φに対する依存性を示
す。なお、方向Xp、XL、Yp、YL、角θ、φは、
図5の左上部に図示されているものである。角θに対す
る依存性は、角度がθ=0°のときに極小値10.4n
mをとり、その前後で直線的に分解能が悪くなってい
る。一方、ビーム入射方向Ypと界面Y方向YLとのな
す角φに対する依存性は、角度が負(図5左上部に示さ
れる座標軸のように、YpがYLに対して反時計回り方
向にずれている場合)のときに極小値を示した。この極
小を与える角度φと深さ方向分解能ΔZの関係は、実験
条件により変化するが、図11中に示すような本実験条
件においては角度−0.4°のときに極小となり、深さ
方向分解能ΔZの値は3nmであった。これは、図6に
示したように、shave−off断面(17)がビー
ム軸方向に対して実験条件に依存する傾きを有するた
め、ビーム入射方向Ypと界面Y方向YLとのなす角φ
が0°では、深さ方向分解能ΔZが極小にならず、わず
かに負の方向に傾けたときに深さ方向分解能ΔZが極小
になることを意味する。また、これまでに検討した各実
験条件に比べて、これらの角度が分解能に与える寄与が
桁違いに大きいことがわかり、shave−off断面
(17)のXZ面内回転が可能なビーム回転装置、なら
びにYZ面内回転が可能な精密試料傾斜機構を、試料を
保持する試料ステージに設ける事が好ましいことが分か
った。
状での最適実験条件に基づき、多層薄膜試料に対し、本
件発明にかかる深さ方向分析方法を適用し、その結果を
測定した。用いた多層薄膜試料は、表面から順に100
nmのTiN薄膜、500nmのAl薄膜、100nm
のTiN薄膜、Si基板で構成される。このような構成
からなる試料に対して、Ga−FIBによる薄片化加工
を行った後に、表面からより深い位置にあるTiN薄膜
に注目しながら本発明に係る深さ方向分析を行なった。
なお分析の際には、ビーム回転装置を用いて一次イオン
ビーム走査のX方向を回転させ、試料界面X方向に修正
した。
の結果得られたTiN薄膜の深さ方向プロファイルを図
12に示す。実験より得られた深さ方向プロファイル
は、シミュレーション計算より予想されるプロファイル
とほぼ一致した。ここで、深さ方向分解能算出法の定義
に基づき、48Ti + 深さ方向プロファイルより、深さ方
向分解能ΔZを算出した。実験的定義にしたがうと、深
さ方向分解能ΔZはピークの立ち上り部分で30nm、
立ち下り部分で20nmであった。同一実験条件(ビー
ム入射Ypと界面Y方向YLとのなす角φが0°とした
とき)でのシミュレーションより得られる深さ方向分解
能ΔZは、10.4nmである。実験結果より得られた
深さ方向分解能は、シミュレーションで推定される分解
能より、2.0倍大きい(分解能が悪い)ことがわか
る。この原因としては、一次イオンビーム入射方向Yp
と試料界面Y方向YLとの不一致が考えられる。実験で
得られた深さ方向分解能ΔZとなる時の、一次イオンビ
ーム入射方向Ypと試料界面Y方向YLとのなす角φを
シミュレーションより推定すれば、φ=+0.19°と
なる。このことにより、試料を傾斜する際には極めて高
い精度が要求されることがわかる。したがって、本発明
に係るshave−off深さ方向分析をより高精度に
行うためには、試料ステージ回動機構(12)のような
高精度試料傾斜機構の導入が必要であると考える。
果に基づき決定された、以下に括弧付きで示された分析
条件において深さ方向分析を行うことにより、最近のF
IB技術を用いて、本発明に係る深さ方向分析方法を実
行した場合の深さ方向分解能ΔZは、1.4nmと見積
もられた。この深さ方向分解能値は、発明の目的に挙げ
た「数nm程度の極めて高い深さ方向分解能での高感度
深さ方向分析法の実現」を十分に満足するものである。
・LY≦1μm2 ) 収束特性のより高い収束イオンビームを採用する。
(ビーム径d≦10nm,ビーム電流Ip≧1pA) 深さ方向走査速度vZをより低速とする。(vZ=
0.1nm/s) 収束イオンビームと試料との機械的位置合わせを十
分に調整する。(角度θ=0°,角度φ=−0.4°)
い深さ方向分解能での高感度深さ方向分析法が可能であ
り、また、深さ方向分解能が分析深さに依存しない深さ
方向分析法が実現可能であり、また、凹凸のある表面や
微粒子表面などに適用可能であり、また、ノックオンミ
キシングならびにスパッタ再付着などの影響を極力抑え
ることも可能であり、また、数μm2 程度の極微小領域
を分析対象表面とできる深さ方向分析法の実現をする事
が可能である、深さ方向元素分布分析をおこなう方法及
び装置を提供することができる。
(SIMS)法による深さ方向元素分布計測方法の概略
を示す概略図。
ることを示す説明図。
面加工を用いた深さ方向元素分布分析方法」の工程説明
図であって、図3(A)は粗切断加工工程、図3(B)
は精密切断加工工程、図3(C)は精密断面加工工程を
それぞれ示す。
の装置の概略図。
ーション計算モデルと、シミュレーションに用いた各種
パラメータを示す説明図。
have−off断面のZ軸方向断面形状の拡大図。
料に対する深さ方向プロファイルを示す図。
Yとの積である分析断面積(L X・LY)に対する依存
性を示す図。
する依存性を示す図。
走査速度vzに対する依存性を示す図。
依存性を示す図。
TiN薄膜の深さ方向プロファイルを示す図。
Claims (16)
- 【請求項1】 収束イオンビーム(2’)を用いて、深
さ方向の速度成分(V Z )が、該収束イオンビーム走査
の試料幅方向の速度成分(V X )に対して1000分の
1以下であるようなshave−off走査をすること
により、試料を完全に削り飛ばしながら試料の深さ方向
に垂直でノックオンミキシングならびにスパッタ再付着
の影響の少ないshave−off断面を連続的かつ精
密に削り出すところの精密断面加工をする工程と、 前記精密断面加工中に発生した微粒子(3)の強度、あ
るいは他のプローブを用いて前記精密断面加工で得られ
たshave−off断面から発生させた微粒子の強度
を測定する工程と、 前記測定によって得た値を前記収束イオンビームの深さ
方向走査位置の関数として処理する工程と、 を具備することを特徴とする、試料の深さ方向元素分布
分析を行う方法。 - 【請求項2】 試料の深さ方向元素分布分析を行う方法
であって、 前記試料を深さ方向に切り出すことによって、側断面
(8)を有する薄片(7)を形成する工程と、 前記薄片の側断面に収束イオンビーム(2’)を照射
し、深さ方向の速度成分(V Z )が、該収束イオンビー
ムの試料幅方向の速度成分(V X )に対して1000分
の1以下であるようなshave−off走査をするこ
とにより、shave−off断面を連続的かつ精密に
削り出すところの精密断面加工を行う工程と、 前記精密断面加工中に発生した微粒子の強度、あるいは
他のプローブを用いて前記shave−off断面から
発生させた微粒子の強度を測定する工程と、 該測定の結果を前記収束イオンビームの深さ方向走査位
置の関数として処理する工程と、 を具備することを特徴とする、深さ方向元素分布分析を
行う方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の方法であって、 前記薄片(7)を形成する工程は、 該試料の表面上に第1のイオンビームをラスター走査し
て、イオンビームエッチングにより前記薄片を形成する
粗切断加工工程と、 前記薄片の側断面に沿って第2のイオンビームのsha
ve−off走査を行うことによって、該側断面の表面
処理をする加工工程と、 を具備することを特徴とする、深さ方向元素分布分析を
行う方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、 前記第2のイオンビームのビーム電流及びビーム径は、
前記第1のイオンビームのビーム電流及びビーム径以下
であることを特徴とする、深さ方向元素分布分析を行う
方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに
記載の方法であって、前記精密断面加工時の収束イオン
ビーム走査の深さ方向の速度成分(VZ)は、該収束イ
オンビーム走査の試料幅方向の速度成分(VX)に対し
て1000分の1以下であることを特徴とする、深さ方
向元素分布分析を行う方法。 - 【請求項6】 請求項2ないし請求項4のいずれか一つに
記載の方法であって、前記試料の断面積(LX・LY)
は1μm2以下であることを特徴とする、深さ方向元素
分布分析を行う方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに
記載の方法であって、前記収束イオンビームのビーム径
(d)は10nm以下であり、かつ前記収束イオンビー
ムのビーム電流(Ip)は1pA以上であることを特徴
とする、深さ方向元素分布分析を行う方法。 - 【請求項8】 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに
記載の方法であって、該試料が少なくとも1つの層を有
する場合、前記収束イオンビーム(2’)走査の摺動方
向(XP)が、前記層の界面のなす第1の方向(XL)
と一致するように設定されることを特徴とする、深さ方
向元素分布分析を行う方法。 - 【請求項9】 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに
記載の方法であって、該試料が少なくとも1つの層を有
する場合、前記収束イオンビーム(2’)のビーム軸方
向(YP)が、前記層の界面のなす第2の方向(YL)
に対して、負の値となるように設定されることにより、
精密断面加工により得られた断面の法線と該界面の法線
とのなす角を小さくすることを特徴とする、深さ方向元
素分布分析を行う方法。 - 【請求項10】 イオン源(9)と、 該イオン源に隣接して設けられ、該イオン源からのイオ
ンを収束し、収束イオンビーム(2’)を形成し、該収
束イオンビームを試料に向け照射する一次イオン光学系
(10)と、 該一次イオン光学系に隣接して設けられ、該試料を保持
する試料ステージ(11)と、 該収束イオンビームの試料への照射角度を制御する試料
ステージ回動機構(12)と、 該試料ステージに隣接して設けられ、該収束イオンビー
ムによる精密断面加工により連続的に得られたshav
e−off断面から発生した微粒子を収集する輸送光学
系(13)と、 該微粒子輸送光学系(13)に隣接して設けられ、該微
粒子輸送光学系(13)で収集された微粒子を受けて、
該微粒子の強度の測定を行う分析装置(14)と、 該収束イオンビームを試料の表面上を走査させるイオン
ビーム走査手段と、を具備する深さ方向元素分布分析装
置であって、 前記イオンビーム走査手段は、shave−off断面
を連続的かつ精密に削り出す必要から走査の深さ方向の
速度成分(VZ)が、該走査の試料幅方向の速度成分
(VX)に対して1000分の1以下であるように、収
束イオンビーム走査を行う、ことを特徴とする深さ方向
元素分布分析装置。 - 【請求項11】 請求項10に記載の装置であって、前
記微粒子は二次イオンであり、前記分析装置は質量分析
装置であることを特徴とする、深さ方向元素分布分析装
置。 - 【請求項12】 請求項10に記載の装置であって、前
記微粒子は、オージェ電子であり、前記分析装置は電子
分光分析装置であることを特徴とする深さ方向元素分布
分析装置。 - 【請求項13】 請求項10に記載の装置であって、該
装置は、前記断面に対しプローブ(20)を照射するプ
ローブ発生器(19)をさらに具備し、前記分析装置は
該プローブの照射によって該断面から生成される微粒子
の強度を測定することを特徴とする深さ方向元素分布分
析装置。 - 【請求項14】 請求項13に記載の装置であって、前
記プローブは電子ビームであり、前記微粒子はオージェ
電子、反射電子のいずれかであり、前記分析装置は電子
分光分析装置であることを特徴とする、深さ方向元素分
布分析装置。 - 【請求項15】 請求項13に記載の装置であって、前
記プローブはX線ビームであり、前記微粒子は光電子で
あり、前記分析装置は電子分光分析装置であることを特
徴とする、深さ方向元素分布分析装置。 - 【請求項16】 請求項13に記載の装置であって、前
記プローブはイオンビームであり、前記微粒子はオージ
ェ電子、散乱イオン、二次イオンのいずれかであり、前
記分析装置は電子分光分析装置、散乱イオンエネルギー
分析装置、および質量分析装置のいずれかであることを
特徴とする、深さ方向元素分布分析装置。
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---|---|---|---|
JP35743899A JP3297736B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 収束イオンビームによる精密断面加工を用いた深さ方向元素分布分析方法及びその装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2001174421A JP2001174421A (ja) | 2001-06-29 |
JP3297736B2 true JP3297736B2 (ja) | 2002-07-02 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP35743899A Expired - Lifetime JP3297736B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 収束イオンビームによる精密断面加工を用いた深さ方向元素分布分析方法及びその装置 |
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JP5264237B2 (ja) * | 2007-05-15 | 2013-08-14 | キヤノン株式会社 | ナノ構造体およびナノ構造体の製造方法 |
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-
1999
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