JP3297057B2 - 抄紙機用ロールおよびブレードツインワイヤ・ギャップフォーマ - Google Patents

抄紙機用ロールおよびブレードツインワイヤ・ギャップフォーマ

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JP3297057B2 JP50125198A JP50125198A JP3297057B2 JP 3297057 B2 JP3297057 B2 JP 3297057B2 JP 50125198 A JP50125198 A JP 50125198A JP 50125198 A JP50125198 A JP 50125198A JP 3297057 B2 JP3297057 B2 JP 3297057B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、とくに上質紙を製造する抄紙機におけるロ
ールおよびブレードによるギャップフォーマに関するも
のであり、これは、1対のフォーミングワイヤと、フォ
ーミングワイヤの収斂により画成されるフォーミングギ
ャップへ紙料懸濁液噴流を送り込んで紙ウエブを形成す
るヘッドボックスとを有し、これをフォーミングワイヤ
によってツインワイヤ領域において行なうものである。
フォーミングワイヤのうちの1本は、対応する1組のガ
イドロールによって案内されるカバリングワイヤであ
り、また他のフォーミングワイヤは、対応する1組のガ
イドロールによって案内される搬送ワイヤである。紙ウ
エブは、ワイヤにより形成されているツインワイヤ領域
の後に搬送ワイヤに追従する。ツインワイヤ領域には、
ウエブから水を除去する排水装置とウエブ形成装置とが
ある。
背景技術 ロールおよびブレードによるフォーミングは、1987年
に新聞用紙用として、ブレードフォーマと同様の地合い
品質を、ブレードフォーマの使用に関連した低保水性と
過敏な作動の問題を伴わずに生ずる手段として、当初、
紹介されたものである。当初の新聞用紙用フォーマの構
造は1987以来、漸次開発されてきているが、このフォー
マ技術も、すべての他の印刷および筆記用の等級紙の製
作に適応されている。
ロールおよびブレードによるフォーマによって生成さ
れるウエブの対称性のZ方向の配向構造は、他の種類の
フォーマよりはるかに良いカール性向の制御を行なう。
ロールおよびブレードにより形成された紙は、実際上、
幅広い噴流対ワイヤ比の範囲にわたって構造的カール
(配向の両側性)がない。この特性はフォーミングロー
ル全体にわたる排水と剪断の対称性に由来している。ロ
ールおよびブレードによるフォーマは、したがって、カ
ールの性向を伴わずに、地合い、配向および芯ずれ角度
のプロファイルについて最適化することができる。
発明の目的および開示 本発明は、とくに上質紙を製造する新規のフォーマを
提供することを目的とする。
さらに本発明は、1.5:1程度の低いMD/CDの張力比とと
もに紙の良好な地合いを達成できる新規で改善されたフ
ォーマを提供することを目的とする。
またさらに本発明は、フォーミングシューおよび/ま
たはMB(Multi−Blade)ブレード装置がツインワイヤ領
域に用いられている従来技術のロールおよびブレードに
よるギャップフォーマの更なる開発を目的とする。以下
に、用語「ロールおよびブレード」によるフォーマは、
これらのフォーマに用いることとする。
また本発明は、あるウエブ地合いパラメータを制御す
ることによって比較的均一な分布の繊維配向を有するウ
エブを提供することができる紙ウエブもしくは繊維状ウ
エブを生産する新規で改善された方法を提供することを
目的とする。
上述の目的および他の目的を達成するため、本発明に
よるフォーマは次のものの組合せを含む。すなわち、 a)乱流発生羽根を設けたスライス流路を有して、その
スライス溝のスライス開口部から、第1および第2のワ
イヤの収斂によって画成されているフォーミングギャッ
プの中へ噴出された紙料懸濁液噴流が適度の乱流レベル
を有するようにしたヘッドボックスと、 b)フォーミングギャップの後にあって第1および第2
のワイヤによって画成されているツインワイヤ領域にあ
る第1の排水およびフォーミング要素であり、そのフォ
ーミングギャップの一部を画成している第1のフォーミ
ングロールであって、その直径D1がD1≧約1.4mの範囲の
寸法である第1のフォーミングロールと、 c)フォーミングギャップの直後で、第1のフォーミン
グロールを中心に、約25゜より小さい全巻き角aである
第1のフォーミングロールの巻き角セクタにわたってカ
ーブしたツインワイヤ領域曲状部と、 d)実質的に巻き角セクタの直後に、もしくは巻き角セ
クタの後の比較的短いツインワイヤ走程の直後に配され
て、フォーミングワイヤ間で排水中の紙ウエブに脈動圧
作用を与えるフォーミングブレードを含む、少なくとも
1つのフォーミング部材とである。
上述の4つの異なる構成要素の組合せにより、後にさ
らに詳細にわかるように、明らかな組合せ効果および相
乗作用が達成される。
第1のフォーミングロールは、ロールマントルの外部
からロールマントルの内部へ通じる貫通穿孔を持つロー
ルマントルと、サクションチャンバを巻き角セクタの内
部に画成して、それらの貫通穿孔がサクションチャンバ
と連通可能である手段とを含んでよい。フォーマはさら
に、ツインワイヤ領域内で第1のフォーミングロールの
後に配され、かつ直線および/または曲状のブレードデ
ッキを含む第1のフォーミングシューと、ツインワイヤ
領域内で第1のフォーミングシューの後に配されMB(Mu
lti−Blade)装置とを含んでもよい。MB装置は、第1の
ワイヤのループの内側に配された少なくとも1つの支持
部材、および第2のワイヤのループ内に第1のワイヤの
ループ内の支持部材に対して反対の関係に配された少な
くとも1つの排水・負荷部材を含んでいる。この支持部
材および排水・負荷部材はブレードを有し、それらの間
でツインワイヤブレードを画成している。第2のフォー
ミングシューはツインワイヤ領域内のMB装置の後に配す
ることができ、第2のフォーミングロールはツインワイ
ヤ領域内の第2のフォーミングシューの後に配すること
ができる。第1のワイヤは、第2のフォーミングロール
の後で、もしくはこれに関連してウエブから離れ、それ
によってウエブは第1ワイヤに追従する。
本発明による方法の1つの実施例において、ロールお
よびブレードによるギャップフォーマで形成されるウエ
ブの異方性は、ヘッドボックスのスライス流路の紙料懸
濁液噴流内に乱流を発生させて、紙料懸濁液噴流を第1
の速度でヘッドボックスのスライス流路のスライス開口
部から噴出させ、その紙料懸濁液噴流を約1.4mより大き
い、もしくはそれと等しい直径を有する第1のフォーミ
ングロールによって部分的に画成されているフォーミン
グギャップへ向けることによって制御される。この紙料
懸濁液噴流は、フォーミングギャップの後のツインワイ
ヤ領域を画成している第1および第2のワイヤの収束点
の中へ向けられ、第1のフォーミングロールは第1もし
くは第2のワイヤのループ内に配される。さらに、ツイ
ンワイヤ領域の走程は、フォーミングギャップの後で、
第1のフォーミングロールの約25゜より小さい大きさを
有する巻き角セクタ全体に及び曲状部内へ向けられ、脈
動圧作用が、第1のフォーミングロールの巻き角セクタ
全体に及んでいるツインワイヤ領域の曲状走程の後でウ
エブ上に生成され、第1および第2のワイヤが第2の速
度で走行するよう案内される。紙料懸濁液噴流の第1の
速度は第1および第2のワイヤの第2の速度に対して制
御され、それによって、第2の速度の第1の速度に対す
る比を構成する噴流対ワイヤ比を限定する。第1のフォ
ーミングロール、第1のフォーミングロールの巻き角セ
クタ、脈動圧作用の大きさ、および紙料懸濁液噴流内の
乱流量のうちの少なくとも1つ、および可能的には全部
を噴流対ワイヤ比に関して制御、調整、もしくは設定し
て、ウエブに最適な異方性を生じるようにする。
1つの特定の実施例では、圧力脈動作用を生成するた
めに、固定フォーミングブレードを有する第1のフォー
ミング部材が第1のワイヤのループ内に配され、負荷可
能なフォーミングブレードを有する第2のフォーミング
部材が第2のワイヤのループ内に配されて、第2のフォ
ーミング部材の各ブレードが第1のフォーミング部材の
ブレードとウエブの走行方向において交互になるように
して、第2のフォーミング部材の各ブレードに加わる圧
力脈動が調整されて、第2のフォーミング部材のブレー
ドの負荷を変化させ、調節可能な排水および地合い作用
を生じるようにしている。さらに、第1および/または
第2のフォーミング部材のブレードの間に画成されてい
るギャップ空間の中へ真空を加えて、そのギャップ空間
を通して排水を強化することができる。
本発明による方法の他の実施例では、ヘッドボックス
のスライス流路内の紙料懸濁液噴流に乱流が発生され、
紙料懸濁液噴流がヘッドボックスのスライス流路のスラ
イス開口部から噴出されて、約1.4mより大きい、もしく
はそれと等しい直径を有する第1のフォーミングロール
によって部分的に画成されているフォーミングギャップ
の中へ向けられる。さらに詳しくは、紙料懸濁液噴流
は、ツインワイヤ領域をフォーミングワイヤの後に画成
している第1および第2のワイヤの収束点に向けられ、
第1のフォーミングロールは第1もしくは第2のワイヤ
のループ内に配される。ツインワイヤ領域の走程は、フ
ォーミングギャップの後に、約25゜より小さい大きさを
有する第1のフォーミングロールの巻き角セクタ全体に
及んでいる曲状部内に向けられ、脈動圧作用が第1のフ
ォーミングロールの巻き角を見込むツインワイヤ領域の
曲状走程の後でウエブ上に生成される。最後に、第1の
フォーミングロールの直径、第1のフォーミングロール
の巻き角セクタ、脈動圧作用の大きさ、および/または
紙料懸濁液噴流内の乱流の量は、互いに関連して、ウエ
ブにおける最適の異方性を生じる。
次に、添付図面の各図に示す本発明のいくつかの実施
例を参照して、本発明を詳細に説明する。しかし、本発
明はこれらの実施例の細部に限定されない。
図面の簡単な説明 次の図面は本発明の実施例を示すものであり、請求の
範囲に記載の発明の範囲を限定するものではない。
第1図は、本発明によるロールおよびブレードによる
ギャップフォーマの概略側面図であり、第1のフォーミ
ングロールが上部ワイヤのループの内側に配され、ツイ
ンワイヤ領域の主走行方向が実質的に水平になってい
る。
第2図は、本発明によるフォーマの他の実施例の概略
図であり、第1のフォーミングロールが下部ワイヤのル
ープの内側に配されている。
第3図は、本発明によるフォーマの他の実施例の概略
図であり、ツインワイヤ領域内の第1のフォーミングロ
ールの後に続くMB装置内の支持ブレードおよび負荷ブレ
ードが第2図に示す実施例に対して逆の位置に配されて
いる。
第4A図は、第1図に示すフォーマと実施例全体が実質
的に同じであり、本発明によるフォーマの重要な要素お
よび特徴が用いられたフォーマのツインワイヤ領域の最
初の部分の好適な実施例の図である。
第4B図は、第1のフォーミングロールの後に続いてい
るツインワイヤ領域の第1の実施例を示す図である。
第4C図は、ツインワイヤ領域の第2の実施例の、第4B
図と同様の図である。
第4D図は、ツインワイヤ領域の第3の実施例の、第4B
図および第4C図と同様の図である。
第5図は、ツインワイヤ領域の主方向が垂直方向に上
向きになっている本発明によるロールおよびブレードに
よるギャップフォーマの実施例の概略図である。
第6図は、第1のフォーミングロールの後に続くMB装
置内の支持部材および負荷部材が第5図に示す実施例に
比べると逆の位置に配されている、第5図に示す垂直フ
ォーマの概略図である。
第7図は、第5図および第6図に示す実施例とは異な
り、ギャップ域内の第1のロールとツインワイヤ領域を
終らせている第2の上部ロールとが搬送ワイヤのループ
の内側に配されている本発明による実施例の概略図であ
る。
第8図は、第1のフォーミングロールの後に続くMB装
置内の支持ブレードおよび負荷用ブレードが第7図に示
す実施例と比べて逆の位置に配されている本発明による
フォーマの概略図である。
第9A図は、第1のフォーミングロールで圧力プロファ
イルを測定する構成の概略図である。
第9B図は、第9A図に示す構成を利用した、第1のフォ
ーミングロールでの圧力プロファイルの測定結果のグラ
フである。
第10図は、噴流/ワイヤ速度差プロファイルとそれら
が紙ウエブの層状配向プロファイルに与える影響のグラ
フである。
第10A図は、ラッシュ状態に関する様々な噴流対ワイ
ヤ比によるロールおよびブレードによるフォーマからの
異方性のz方向分布のグラフである。
第10B図は、ラッシュ走行状態に関する様々な噴流対
ワイヤ比によるロールおよびブレードによるフォーマか
らの異方性のz方向分布のグラフである。
第11A図は、第1のフォーミングロール上のフォーミ
ングワイヤの様々な巻き角セクタによる噴流対ワイヤ比
の関数としての紙ウエブにおける繊維配向の制御のグラ
フである。
第11B図は、第1のフォーミングロール上のフォーミ
ングワイヤの様々な巻き角セクタによる噴流対ワイヤ比
の関数としての紙ウエブにおける配向異方性のグラフで
ある。
第12図は、第11A図および11B図に関連した「ロールお
よびブレード」によるウエブ形成における全巻き角セク
タの寸法の影響を示す図である。
第13A図は、様々な種類のヘッドボックスによる紙ウ
エブにおける繊維配向の制御のグラフである。
第13B図は、様々な種類のヘッドボックスによる紙ウ
エブにおける配向異方性の制御を示すグラフである。
第14図は、「ロールおよびブレード」によるフォーマ
に関するウエブ地合いと繊維配向の制御を示す図であ
る。
第15A図および第15B図は、MB装置によるウエブの層状
地合いの制御を示すグラフである。
第16A図は、本発明によるフォーマのフォーミングギ
ャップの領域の概略図である。
第16B図は、第16A図に示すフォーマにおけるMB装置等
によって除去される水の相対流量の関数として地合いを
示すグラフである。
発明の詳細な説明 添付図面を参照し、同じ、もしくは類似の要素には同
じ参照番号で示す。先ず、本発明によるツインワイヤフ
ォーマの水平型である第1図ないし第4D図における実施
例を参照する。第1図ないし第4D図に示すように、本発
明によるフォーマはループ内をガイドロールによって案
内される下部ワイヤ20を有している。下部ワイヤ20は
「搬送ワイヤ」と呼ばれる。なぜなら、ウエブWがツイ
ンワイヤ領域の後でこのワイヤに追従するからである。
フォーマはさらに、ループ状にロール18、18aによって
案内される上部ワイヤ10も有している。この上部ワイヤ
10は「カバリングワイヤ」と呼ばれ、これは、下部ワイ
ヤ20とともにツインワイヤ領域を画成し、その主走行方
向は、第1図ないし第4D図に示す実施例では実質的に水
平である。このツインワイヤ領域では、形成されつつあ
る紙ウエブWからの排水は両方のワイヤ10、20を通して
行なわれる。ツインワイヤ領域の後、紙ウエブWは下部
ワイヤ20に従ってワイヤサクションロール27のサクショ
ン領域27aを越えて前方へ、例えばプレス部(図示せ
ず)へ送り込まれるピックアップ点へ行く。
このフォーマは、スライス開口部37を有するヘッドボ
ックス30を含み、そこから紙料懸濁液噴流Jは、ワイヤ
10、20の収束により画成されているくさび形フォーミン
グギャップGの中へ供給される。ヘッドボックス30は、
概略的に図示されているが、紙料懸濁液の流れの方向
に、入り口管寄せ31と、ディストリビュータマニホール
ド32などの第1の管列と、均圧チャンバ33と、1組の乱
流管34などの第2の管列と、狭まってゆくスライス流路
35とを有してもよく、スライス流路35は、紙料懸濁液噴
流JがフォーミングギャップGの中へ噴出されるスライ
ス開口部37を有する。本発明によるフォーマの重要な特
徴は、使用されているヘッドボックス30が明らかに羽根
付きヘッドボックスと呼ばれるもの、すなわちスライス
流路35内に多数の乱流羽根、もしくは乱流発生羽根36が
上下に配されていることである。これらの乱流羽根36
は、薄い可撓性の板の形でよく、1組の乱流管34の次の
端部に固定され、または、自由に浮動して、スライス開
口部37に近い反対側の端部を紙料懸濁液噴流内に配置し
た板の形でよい。これらの乱流羽根36によって、とくに
高レベルの微小乱流と高エネルギーの乱流状態が、スラ
イス開口部37から噴出される紙料懸濁液噴流Jに生じ、
これは、本発明の他の独特の特徴と相乗効果を持つが、
それは後に説明する。さらに、ヘッドボックスから噴出
される紙料懸濁液内に制御可能な程度の乱流を発生でき
る他のヘッドボックスを本発明に用いることもできる。
第1図に示す水平フォーマの構造では、フォーミング
ギャップGは、上部ワイヤ10のループの内側に配されサ
クション領域11aが設けられた第1のフォーミングロー
ル11によって画成されている。第1のフォーミングロー
ル11は第1図においては上部ワイヤ10のループの内側に
配され、それに対して第2図および第3図においては、
対応するフォーミングロール21は、同様のサクション領
域21aが設けられ、下部ワイヤ20のループの内側に配さ
れている。第2図および第3図に示すフォーマは、第2
図および第3図に示す実施例ではツインワイヤ領域の走
程が第1のフォーミングロール21の直後で水平であるの
に対して、第1図ではツインワイヤ領域が上向きに約20
゜の角度で上っている点で、第1図に示すフォーマと異
なる。フォーミングロール11上では、ツインワイヤ領域
の走程は、巻き角セクタa上で、第1図および第4A図で
は上向きの方向に、第2図および第3図では下向きの方
向に(フォーミングロール11、12の位置に応じて)曲っ
ている。第1図および第4A図において、巻き角セクタa
の後は、ツインワイヤ領域の上向きに傾斜した走路が続
いて、その場合、下部ワイヤ20のループの内側には先ず
曲状ブレードデッキ22aが設けられたフォーミングシュ
ー22が、その後にはMB装置50がある。MB装置50は排水要
素13aおよび23aを有し、これらは、その間を走行するツ
インワイヤ領域と反対の関係に配されている。排水要素
13aは固定支持ブレードもしくはリブを含み、排水要素2
3aは可動支持ブレードもしくはリブを含み、これらは、
ウエブの排水を行なう負荷手段によって固定支持ブレー
ドに向かって作動的に負荷が掛けられる。MB装置50の他
の面に関して以下に説明する。MB装置50の後には、下部
ワイヤ20のループの内側において、曲状ブレードデッキ
24aが設けられた第2のフォーミングシュー24がある。
第1のフォーミングシュー22の曲状半径R1は、代表的に
は約2mから約8mになるように選択され、第2のフォーミ
ングシュー24の曲状半径R2も代表的には約2mから約8mに
なるように選択される。
第1図、第2図、第3図、第4A図および第4B図に示す
ように、第1および第2のフォーミングシュー22および
24の間に限定されMB装置内の各要素が隣接ワイヤに対し
て作用する調整可能に負荷可能なMBブレード領域の主走
程方向は、実質的に直線的である。第4C図では、第1お
よび第2のフォーミングシュー22および24の間のMBブレ
ードの主走程方向は、曲状半径Raで下方へ曲がり、第4D
図でそれは、曲状半径Rbで上方へ曲がっている。第1図
ないし第3図に示す実施例によれば、第2のフォーミン
グシュー24の後には、下部ワイヤ20のループの内側に配
されている第2のフォーミングロール25が続いて、この
ロール25の領域には、ツインワイヤ領域がセクタb上で
下向きに曲がっている。セクタbの大きさは、代表的に
は約10゜から約40゜の範囲で選択される。第2フォーミ
ングロールの25は、望ましくは、一体の平滑なマントル
が設けられ機械の幅に応じて代表的には約0.8mから約1.
5mの範囲で選択された直径を有するロールである。第1
図ないし第3図に示すように、第2のフォーミングロー
ル25の後のツインワイヤ領域の下方傾斜走程上には、平
たいサクションボックス26があり、その後で上部ワイヤ
10はガイドロール18aの周囲の下部ワイヤ20から離れ、
そこでウエブWは下部ワイヤ20に追従してピックアップ
点へ行く。
第2図および第3図に示すフォーマは、MB装置50内の
排水要素13a、13bおよび23a、23bの相対位置以外は、ほ
とんどの点で互いに類似している。第2図では、MB装置
の排水要素13bは上部ワイヤ10のループの内側に配さ
れ、ツインワイヤ領域を案内する固定支持ブレード13L
を有している。これは、第4B図、第4C図および第4D図に
もっとはっきり見えている。第2図では、MB装置50の排
水要素23bは下部ワイヤ20のループの内側に配され、負
荷手段(図示せず)によって可調節力Fで負荷可能な可
撓性負荷ブレード23Lを有している。これはまた、第4B
図、第4C図および第4D図にもっとはっきりと見えてい
る。負荷ブレード23Lの負荷力Fは、それ自体公知の方
法で、空気もしくは水などの可調節圧力媒体を負荷用ホ
ース(図示せず)へ送り込むことによって生成し、それ
によって負荷ブレード23Lをワイヤ10、20と固定支持ブ
レード13Lに対して負荷する。固定支持ブレード13Lは、
第4B図、第4C図および第4D図に示すように可撓性負荷用
ブレード23Lとは交互の関係に配されている。第3図で
は、MB装置の対応する排水要素13aおよび23aは、第2図
に示す対応の要素13bおよび23bに対して反対側の位置に
配されている。第2図および第3図では、MB装置50の前
には、排水装置12、例えばデフレクタブレード、もしく
は1組のデフレクタブレード12aが設けられたサクショ
ンデフレクタ装置がある。この装置自体は公知である。
第2図および第3図では、MB装置50は、ツインワイヤ領
域において平たいサクションボックス24の手前にあり、
固定の1組のデッキブレード24aが1つの面内に配され
てツインワイヤ領域の直線走路を作り、もしくは曲げら
れてツインワイヤ領域の曲状走路を作っている。
第4A図は、上部ワイヤ10のループの内側に配されてい
る要素13bが位置調節制御装置13Kなどの概略的に図示し
た位置調節手段を有するMB装置を示し、位置調節制御装
置13Kは、要素13bの前後縁に関連して配され、これによ
って、下部ワイヤ20のループの内側に配されている要素
23bの負荷用ブレード23L(第4C図および第4D図)に対し
て要素13bの位置および負荷を調節することができる。
第4B図によれば、MB装置50内のツインワイヤ領域を案
内し負荷するブレード群の領域では、ツインワイヤ領域
DWLの走程は直線で、かつ上方に傾斜している。MB装置5
0では、上部ワイヤ10のループの内側に配されているブ
レード13Lは固定支持ブレードであり、下部ワイヤ20の
ループの内側に配されているブレード23Lは、加圧媒体
によって生成される可調節力Fで負荷することができる
可撓性ブレードである。ブレード13L、23Lによって、ツ
インワイヤ領域DWLでは、ブレード群の加圧脈動と、地
合いおよび排水作用を調節することができる。必要な場
合、要素13b、23bの周囲(第4A図)を真空源へ接続し
て、ブレード群13Lおよび23Lの間のギャップ空間を通し
て排水を強化することができる。
第4C図に示すMB装置50内のブレード群の構造は、ブレ
ード群13L、23Lの領域ではツインワイヤ領域DWRの走程
が下方に曲状している一方で、その曲状半径Raの中心が
下部ワイヤ20ループの内側に配されている点を除いて、
ほとんどの点で第4B図に示すものと類似している。第4D
図に示すツインワイヤ領域DWRの走程は、ツインワイヤ
領域DWRの曲状半径Rbの中心が上部ワイヤ10のループの
内側に配されている点を除く他の点で、第4C図に示すも
のと類似している。
第4A図は本発明の4つの特定の特徴のユニークな組合
せを含む本発明によるフォーマを示す。これらの特定の
特徴は、上述のように組み合わされた相互作用と相乗作
用を有し、後に、とくに第9A図ないし第16図を参照して
もっと詳細に説明する。上述のように、本発明の第1の
特定の特徴は、ヘッドボックス30のスライス流路35内に
乱流羽根36を使用して、スライス開口部37から噴出され
る紙料懸濁液噴流Jにおける乱流レベルを上げ、充分に
高く、すなわち、乱流羽根36が従来のヘッドボックスで
用いられていない状態より高くすることである。本発明
の第2の特定の特徴は、フォーミングギャップGに直後
に続く第1のフォーミングロール11、21上の全巻き角a
の度合が約25゜以下、もしくはそれと等しくなるように
設定されていることであり、望ましくは、aは約10゜か
ら約20゜までに限られる。本発明の第3の特定の特徴
は、第1のフォーミングロール11、21の直径D1が約1.4m
より大きく、もしくはそれと等しくなるような寸法決で
あることであり、望ましくは、D1は約1.5mから約1.8mで
ある。本発明の第4の特定の特徴は、MB装置50を使用し
て、ツインワイヤ領域がブレード群13L、23Lの間のギャ
ップを走り抜け、そのうちの一方が他方に対して、直線
走路(第4B図)、下方に曲った走路(第4C図)、あるい
は上方に曲った走路(第4D図)のいずれかに沿って、可
調節力Fで負荷を掛けることである。その際、指摘され
ることは、約25゜より小さい、もしくはそれと等しい全
巻き角の場合、および全巻き角を画成する中心のフォー
ミングロールの直径が約1.4m(特定のプレス部の組合せ
の場合)より大きい、もしくはそれと等しい場合、本発
明により達成される有利な利益はさらに著しく、かつ卓
越する。
第5図ないし第8図は本発明による垂直型のツインワ
イヤフォーマを示すが、これは、ツインワイヤ領域の走
程が垂直になって、底部から頂上に向かって進んで、す
なわちフォーミングギャップが最下部の垂直位置に画成
されている。
第5図および第6図に示す実施例では、第1のフォー
ミングロール11はカバリングワイヤ10のループの内側に
配されて、第2の上部フォーミングロール29は搬送ワイ
ヤ20のループの内側に配されている。搬送ワイヤ20のル
ープ内に配されている第2のフォーミングロール29のサ
クション領域29aによって、サクション領域29aの後にウ
エブWは、ガイドロール28により案内されウエブWを載
せてピックアップロール41へ運ぶ搬送ワイヤ20に確実に
追従する。ピックアップロール41のサクション領域41a
上でウエブWは、ピックアップファブリック40上へ移さ
れ、これがウエブWをプレス部(図示せず)へ運び込
む。
第1図ないし第8図に示す実施例ではすべて、フォー
ミングギャップGの領域内で第1のフォーミングロール
11、21の反対側に配されているワイヤガイドロールは参
照番号21′、11′で示す。
第5図ないし第8図に示すように、第1のフォーミン
グロール11、21は第1のフォーミングシュー22の手前に
置かれて、これは曲状半径R1のブレードデッキ22aを有
している。第1のフォーミングシュー22はMB装置50の手
前に置かれて、MB装置50の後には、曲ったブレードデッ
キ24aが設けられた第2のフォーミングシュー24があ
る。第2のフォーミングシュー24の後には第2のフォー
ミングロール29がある。第5図および第6図は、第5図
ではMB装置50の負荷用要素13aがカバリングワイヤのル
ープの内側に配され、支持要素23aが搬送ワイヤ20のル
ープの内側に配されているのに対して、第6図では対応
する要素13a、23bが反対側のワイヤループ20の内側に配
されている点で、互いに異なっている。
第7図および第8図は本発明による垂直型のフォーマ
を示すが、それらは、第1のフォーミングロール21およ
び第2のフォーミングロール29が搬送ワイヤ20のループ
の内側で上下に配されている点で、第5図および第6図
と異なる。
第5図ないし第8図に示す第2のフォーミングサクシ
ョンロール29の直径D21は、代表的には約1.0mから約1.8
mの範囲内、望ましくは約1.4mから約1.6mの範囲内で選
択される。
第7図および第8図は、MB装置50内の要素13a/23bお
よび23a/23bの相対的位置の点についてのみ、第5図に
示す実施例が第6図に示す実施例と異なるのと同様の様
子で、互いに異なっている。
第1図ないし第8図に示す実施例と異なる多数の変形
例は、上述の本発明の4つの特定の特徴が組合せとして
適用されるかぎり、本発明の範囲内で可能である。例え
ば、第1図ないし第8図に示す実施例とは異なり、とく
に薄葉の等級紙を製造するフォーマの組立てに関して
は、第1のフォーミングロール11、21の巻き角セクタa
から曲状ブレードデッキを設けた第1のフォーミングシ
ュー12、22、もしくは平坦なブレードデッキ12aを間に
配設した同等の排水装置12(第2図および第3図に示す
ような)を用いずに、紙ウエブWをMB装置50へ直接、通
すことができる。
上述の本発明の4つの特定の特徴の相互の相乗作用を
第9A図ないし第16図を参照して次に、より詳細に説明す
る。
第9A図は、本発明によるフォーマ内のフォーミングギ
ャップの領域をより詳細に、また表面に取り付けられる
圧力検出器1およびワイヤの間に配される圧力検出器2
の取り付け方を示す。第9B図は、第1のフォーミングロ
ール11上のフォーミング領域を通しての排水パターンが
実際には3つの明瞭な局面を有していることを示してい
る。最初、大量の排水が外側のファブリック20(構造に
応じてカバリングワイヤもしくは搬送ワイヤにすること
ができる)を直線状にファブリック20(開始領域)に対
する噴流の入射点IPから通過する。噴流Jは、ファブリ
ックおよび20の間に生じる圧力域へ流入後に減速する結
果、この点で僅かに厚さが増す。初期排出は、排水抵抗
としてむきだしのファブリック20だけを含む。この初期
排出は、定圧形成領域の残りの部分にわたって後に排水
を制御する充分な抵抗のファイバマットを形成する必要
がある。測定では、この定圧領域における排水圧Pの大
きさは、式P=T/Rで概算されることが確認されてい
る。ただし、Tは外側ファブリック20の張力であり、R
=1/2D(ロール11の半径)である。外側ファブリック20
は、上述のようにワイヤにすることができるが、その張
力は、総じて約4kN/mから約10kN/mである。ロール側の
排水パターンの性質は見ることができないが、ある種の
2段階パターンを有することがある。表面層は、ヘッド
ボックスの濃度に近いもっと液状の中芯の場合、高い濃
度になる。
ロールおよびブレードによるフォーマで行なうフォー
ミングロール11の圧力プロファイルの測定を様々なフォ
ーミングロール角度で行なった。この研究の1つの結果
を原理的に第9B図に示す。これらの判定は、2つの異な
る測定技法によって行なったが、両方ともに出口ニップ
(図示のC点)に真空帯11aがあることを明確に示して
いる。さらに、真空パルスの大きさは、角度aが大きく
なるに従って大きくなっている(第9B図の真空帯の線間
を比較)。
フォーミングロールの全巻き角aを調節することによ
って、第11B図に示すように中央層の異方性をある程
度、制御することができる。実際、全巻き角aを変化さ
せてもドラグ中のシートの配向全体に影響を及ぼすこと
はない(すなわち、懸濁液噴流の速度がワイヤの速度よ
り遅い場合)ことが分かった。しかし、ラッシュの場合
(懸濁液噴流の速度がワイヤの速度より速い場合)、こ
の影響は第11A図に示すようにかなり大きくなる。最適
な地合いの噴流対ワイヤ比では、シートの平均レベル、
もしくは平均配向は全巻き角に左右されることになる。
「高」、「中」および「低」の全巻き角のパラメータに
ついて、全く正確に同じ寸法にすることは困難である。
なぜなら、これらの条件は通常は、生じる影響に基づい
て限定され、その影響は、そのような全巻き角を備えた
ロールが使われている装置によって異なるからである。
しかし、ただ、これらの条件の概算見積りとして、例え
ば全巻き角を有する1つの特定のタイプのフォーマにお
いて、「高」全巻き角は45〜60゜の間、「中」全巻き角
は25〜45゜の間、また「低」全巻き角は0〜25゜、望ま
しくは5〜25゜の間である。
しかし、全巻き角aは配向レベルに関してだけでは選
択することはできない。地合いおよび保水性の均衡の良
好な制御を達成する寸法基準によって、フォーミングロ
ール11、21の全巻き角aを設定して、ヘッドボックス流
量の約70%を排水する必要がある。第12図に見られるよ
うに、これによって木材含有の新聞用等級紙およびSC等
級紙が非木材含有等級紙より大きい全巻き角の寸法とな
る状態になる。木材含有等級紙は理想的には高い方の配
向レベルで形成され、そのため大きい方の全巻き角にす
る必要があるため、このような幸運な相乗作用を利用す
ることができる。反対に、非木材含有等級紙は通常、低
い方の配向レベルが必要であり、小さい方の全巻き角を
必要とする。
紙の構造の観点から、ロールおよびブレードによるフ
ォーマに関連して用いることができるヘッドボックスが
2形式ある。標準形式は、管巣乱流発生器もしくは系お
よび開放先細ノズル部を有するものである。高乱流型ヘ
ッドボックス30が同じ管巣装置34を用いているが、これ
はさらに、ノズル開口もしくはスライス開口37領域の中
へ延びている管巣系34の乱流管の出口に取り付けられた
乱流羽根36を有している。乱流を増加させる乱流羽根36
を用いることは、それ自体従来技術に周知である。これ
らの乱流羽根36の長さは、ヘッドボックスによって生じ
る乱流の調節を可能にする1パラメータでしかない。
ヘッドボックス内に乱流羽根36を用いる本来の目的
は、乱流を制御して長網抄紙機およびブレード式ギャッ
プフォーマにおける地合いを制御することにあった。し
かし、他の改良点を有するロールおよびブレードによる
フォーマに関連して乱流羽根36を使用することによっ
て、当初、開発された時には全く考えられれなかった他
の役割が生じている。とくに、ロールおよびブレードに
よるフォーマに対しては、ヘッドボックス30の噴流の乱
流レベルに応じてZ方向配向(異方性)に影響を及ぼす
ことができる。実際、これは、コピー用紙の場合などの
低レベルの配向が必要な場合、ロールおよびブレードに
よるフォーマに関連してのみ高乱流ヘッドボックス30を
用いる必要があることを意味している。大概の木材含有
等級紙は高レベルの配向で形成されるが、その場合、標
準ヘッドボックスが、とくに清潔さと保守に関して、よ
り良好な性能を有している。
噴流対ワイヤ比は層状配向構造に対して最も影響ある
調整手段である。第10A図および第10B図は様々な噴流対
ワイヤ比に関するロールおよびブレードによるフォーマ
による結果を示す。この例では、1.02の噴流対ワイヤ比
で最小の異方性が発生しているが、これに対して長網抄
紙機のハイブリッドフォーマの場合は1.00であろう。こ
の2%の過剰噴流速度は、噴流Jがワイヤ10および20の
間の圧力帯に減速して入った後、噴流速度がワイヤ速度
に等しくなるようにするために必要である。X軸の表示
は、ウエブのz方向の底部側から頂上側までのグラム単
位で測定した距離、すなわちウエブ密度がウエブ厚さ全
体に均一な場合の真の厚さの値である。Y軸、すなわち
異方性の値の表示は、ファイバの配向に対して垂直な方
向のファイバの量よりその主方向におけるファイバの余
剰な割合の量である。例えば、異方性が0.3の値のと
き、ファイバの主方向に配向されるファイバは垂直方向
におけるより30%多くなる。なお、これらの軸の表示
は、第10図の最下部と、第11B図、第13B図、第14図(最
下部)、第15A図、第15B図および第16B図にも適用され
る。
第10A図および第10B図に示すように、平均異方性の大
きさは、噴流対ワイヤ比が噴流対ワイヤ比1.02から減少
(ドラグ)、もしくは増加(ラッシュ)のいずれかに従
って増加する。ドラグにおけるZ方向の異方性プロファ
イル形状は、大概は、表面で最小の異方性を有し、シー
ト中央では最大の異方性を有する単純な曲線である。ラ
ッシュでは、しかし、層状異方性プロファイルは中央お
よび両縁で局部的に最小異方性を、上部中央部および底
部中央部では最大の異方性を有している。
ラッシュ状態とドラグ状態との間のこの形が異なる1
つの原因を第10図に概略的に示す。Z方向の噴流対ワイ
ヤ速度の差は、フォーミング領域全体にわたってラッシ
ュおよびドラグの両状態に示されている。第10図におけ
る点Cは、2つのファブリック10、20がフォーミングロ
ール11を去る点である。これらの2つのファブリック1
0、20は、平行線で離れて行くのではなく、ロール11側
のファブリック10が、出口ニップ内に真空帯11aがある
ために離れる前にロール11に付着すると考えられる。こ
れによって、第10図に示すように、点Cで液体の中芯に
おける速度変化が生ずる。ラッシュでは、この液芯の速
度を減速して、この点およびフォーミングシュー22上で
排水がフォーミングロール全体にわたって発生するより
低い噴流対ワイヤ比(低ラッシュ)で行なわれるように
する。したがって、シートの中央はその中央部分で最小
の異方性を示す。ドラグでも同様に、液芯の点Cでの膨
張によって中央層の噴流対ワイヤ比がさらに減少して
(高ドラグ)、中央層が高い異方性の部分を有すること
になる。
ラッシュおよびドラグ状態の間で形が異なる他の原因
は、懸濁液噴流がフォーミング領域内の圧力帯へ入るに
つれてワイヤ上でのウエブの形成と同時にその減速がフ
ォーミング帯全体にわたってだんだんと発生する。換言
すれば、ラッシュの場合、ウエブの中央層がウエブの表
面層より低い有効噴流対ワイヤ比で形成され、配向の局
部的最小値がウエブの中央で(Z方向に)生ずる。反対
に、ドラグでは、中央層の有効剪断が懸濁液噴流の減速
によって増大し、局部的最大値が生ずる。このように、
点Aでのラッシュ状態では、Z方向のウエブの両縁はワ
イヤ10、20の抵抗のため低速になる。点Bでは、ウエブ
の両縁部分にある程度形成された後、ウエブの中央層で
ワイヤの速度より速いウエブの速度がある程度維持され
る。点Cでは、全巻き角セクタが終りウエブに加わる力
が減ると、ウエブの中央層の速度が減速する。ドラクで
は、点Aでz方向のウエブの両縁は、ワイヤ10、20の抵
抗のため、ワイヤ10、20の速度がウエブの両縁よりさら
に低速度になる。点Bでは、ウエブの両縁部分がある程
度形成された後、ウエブの中央層でワイヤに対する低い
ウエブ速度がある程度維持される。点Cでは、全巻き角
セクタが終りウエブに加わる力が減ると、ウエブの中央
層の速度はワイヤ10、20の速度に対してさらに減速され
る。
上述の両理由は液体中芯に減速を生じる点で類似して
いる。経験により、中央層の配向の変化の大きさは全巻
き角およびワイヤの張力の両方に左右されることが分か
っている。ラッシュでは、中央層の局部的最小値は、全
巻き角が小さく、ワイヤ張力が弱くなるほど低くなる。
噴流の減速の原因が機械作用による発生であるとするな
らば、中央層の局部的最小値は、全巻き角が大きく、と
くにワイヤの張力が強くなるに従って低くなったであろ
う。
第13B図は、ラッシュおよびドラグの両状態において
シート表面が高い剪断時(極度のラッシュまたはドラ
グ)でも比較的低いレベルの異方性を有することを示し
ている。剪断だけを考慮するなら、表面層は相当高度に
配向させる必要があったであろう。実際は、ヘッドボッ
クスの噴流の排水量および初期乱流がシートの表面層に
おける配向の程度に影響を及ぼすのである。
ヘッドボックスの噴流の乱流の程度を操作して、Z方
向の異方性プロファイルに影響を及ぼすことができる。
羽根無しのヘッドボックスでは、乱流度は流量によって
左右され、自由には調整できない。しかし、本発明によ
り利用される羽根36付きのヘッドボックスの場合、羽根
36の長さを変化させて、もしくはヘッドボックスのいく
つかの他の基準を調節して様々な量の乱流を生むことが
できる。これの配向に対する影響を機械方向/機械横方
向の張力比により測定したものを第13A図に示す。その
場合、中乱流は、例えば短い方の羽根36を表わし、高乱
流は、例えば長い方の羽根36を表わす。すなわち、羽根
の長さとそれによって発生する乱流量との間には直接的
関係がある。初期の乱流度は、シートの厚さのその表面
から約20%に及ぶ異方性度(合計40%)に影響を及ぼ
す。第13B図参照。この乱流は、恐らくはシートの中央
部が排水される前に消失する。
影響は主に表面近くにあるけれども、ヘッドボックス
の噴流の乱流度のシート全体の配向度に対する影響は、
第13A図に示すように全く劇的である。MD/CD張力比は実
際は、1.5:1でほぼ「正方形」から4:1以上で高度に配向
された状態まで操作することができる。これは通常の製
紙に用いられるより広い範囲である。低レベルの配向を
必要とする等級紙だけ、羽根36付きのヘッドボックス30
をロールおよびブレードによるフォーマに必要である。
もっと高度に配向された等級紙は、汚れる可能性が少な
く羽根の保守もしくは羽根の損傷の危険がないので、標
準のヘッドボックスで充分である。
さらに指摘すべきことは、ヘッドボックスの噴流乱流
度を用いて配向度を制御すると、フォーミングロール1
1、21を第1の排水要素として搭載したギャップフォー
マが影響を受けるだけのことである。その排水速度を非
常に速くして、乱流が消失する前に表面層近くで乱流を
捕捉する必要がある。ブレード式ギャップフォーマに対
しては、ヘッドボックスの噴流の乱流度を変える影響
は、排水速度が低いため、非常に小さくなる。
配向の大きさおよび地合いに対する主な影響は噴流対
ワイヤ比である。本発明では、全巻き角aの大きさを定
めヘッドボックス30の乱流の変更を行なって、噴流対ワ
イヤ比に対する配向の依存度を変えることができる。こ
れは本発明の重要点である。第14図は、標準ブレードシ
ュー22および負荷可能なMBブレード装置50を用いるロー
ルおよびブレードによるフォーマに関する噴流対ワイヤ
比への配向および地合いの依存度の比較を示す。標準ブ
レードシュー22の場合、2つの地合い最適領域があり、
その両方ともに高度に配向されたシートを生む。ラッシ
ュにおける最適な噴流対ワイヤ比は、代表的には1.06か
ら1.08の範囲、もしくはドラグでは0.96から0.98の範囲
である。正確な地合いの最適度は様々なパルプおよび走
行状態によって異なり、それぞれの場合について経験的
に見つける必要がある。商業用に用いられる低収縮のヘ
ッドボックスノズルの場合、ブレードシュー22は最小配
向点で最悪の地合いを生じる。負荷可能なMBブレード装
置50を用いると、ブレードシュー22の場合より噴流対ワ
イヤ比に対する地合いの依存度が非常に少ないという特
性を生じる。これは、負荷可能なMBブレード装置50がブ
レードシュー22より良好に最適化された脈動の大きさを
持つことができ、したがって剪断に依存することが少な
く、良好に地合いを作ることができると考えると、全く
論理的である。
実際上、高配向(たとえば第14図における噴流対ワイ
ヤ比1.06での)での地合いにおける負荷可能なMBブレー
ド装置50と標準ブレードシュー22との差は、非常に小さ
いことが分かった。しかし、負荷可能なMB装置50が低配
向で有する標準ブレードシュー22を上回る地合いの改良
点は(例えば、第14図におけるように噴流対ワイヤ比1.
02では)、著しい。これら2つの場合のZ方向の地合い
の分布における差を第15A図および第15B図に示す。この
Z方向の地合いの分布は層間剥離および映像分析法によ
って測定した。高配向では、これら2つのブレード装置
間にはZ方向の地合いの分布における大きな差はない
が、低配向では、負荷可能なMBブレード装置50が、とく
にシートの中央層で非常に改善された結果を生んでい
る。調整の経験によっても、高配向では負荷可能なMBブ
レード装置50の地合いの結果が負荷用要素にさほど依存
しないが、低配向での作動の場合は負荷可能なMBブレー
ド装置50は、最高の結果を出すには微調整をする必要が
あることが示された。この微調整における1つの要因
は、第16B図に示すように、負荷可能なMBブレード装置5
0により除去される水の流量である。もし充分な水の流
量がなければ、負荷可能なMBブレード装置50を適切に調
整することができない。さらに、このことは全巻き角a
が約25゜以下であることも意味している(第16A図)。
上述の例は唯一のものではない。本発明の様々な改変
は当業者に明らかであり、添付の請求の範囲内になると
考慮される。例えば、ウエブの異方性に影響を及ぼす上
述のパラメータのうちのいずれかを、ウエブの地合いも
しくはウエブの異方性に影響を及ぼすフォーミング部の
他のパラメータの制御、調整、もしくは設定とは無関係
に、噴流対ワイヤ比について制御、調整、および/また
は設定することができる。上述の多数のパラメータも噴
流対ワイヤ比について個々に設定することができる。ま
たは、これらのウエブ異方性の、もしくはウエブ地合い
のパラメータのうちの2つもしくはそれ以上を互いに対
して、また場合によっては噴流対ワイヤ比に対しても設
定することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−120707(JP,A) 特開 昭53−114905(JP,A) 特開 平4−263692(JP,A) 国際公開94/28242(WO,A1) 国際公開95/6162(WO,A1) 欧州特許出願公開552139(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21F 1/00 - 13/12

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】個々のループに案内され、ツインワイヤフ
    ォーミング領域を画成する第1および第2のワイヤと、
    第1および第2のワイヤがツインワイヤ領域の手前で収
    斂するフォーミングギャップを画成する手段と、スライ
    ス開口部を有するスライス流路を含み、該開口部を介し
    て紙料懸濁液噴流をフォーミングギャップへ送り込んで
    前記ワイヤ間にウエブを形成するヘッドボックスと、前
    記ツインワイヤ領域内に配され、ウエブから水を除去す
    る排水およびフォーミング要素とを有する抄紙機におけ
    るロールおよびブレードによるギャップフォーマにおい
    て、改善点は、 a)前記ヘッドボックス内の前記スライス流路の中に配
    され、紙料懸濁液噴流に前記ヘッドボックスのスライス
    流路のスライス開口部からのその排出前に乱流を発生さ
    せる乱流発生羽根と、 b)前記ツインワイヤ領域に配され、該ツインワイヤ領
    域内に前記排水およびフォーミング要素のうちの第1の
    要素を前記フォーミングギャップの後に構成し、該フォ
    ーミングギャップが第1のフォーミングロールによって
    部分的に画成され、該第1のフォーミングロールが1.4m
    より大きい、もしくはそれと等しい直径を有する第1の
    フォーミングロールと、 c)前記フォーミングギャップの後で、前記第1のフォ
    ーミングロールの全巻き角セクタであって25゜より小さ
    い全巻き角セクタ上の曲状部において前記ツインワイヤ
    領域の走程を向ける手段と、 d)脈動圧作用を前記ウエブに対して、前記第1のフォ
    ーミングロールの前記全巻き角セクタ上の前記ツインワ
    イヤ領域の前記曲状走程の後で発生させる手段との組合
    せを含むことを特徴とするロールおよびブレードによる
    ギャップフォーマ。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記圧力脈動作用を生じる手段は、前記第1および
    第2のワイヤのうちの少なくとも1つと係合するフォー
    ミングブレードを有する少なくとの1つのフォーミング
    部材を含むことを特徴とするフォーマ。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記第1のフォーミングロールの前記全巻き角セク
    タは5゜から25゜までであることを特徴とするフォー
    マ。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記第1のフォーミングロールの直径は1.4mから1.
    8mであることを特徴とするフォーマ。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記第1のフォーミングロールは、ロールマントル
    の外部から該ロールマントルの内部へ通じる貫通穿孔を
    有するロールマントルと、サクションチャンバを前記全
    巻き角セクタ内に画成して、前記貫通穿孔が該サクショ
    ンチャンバと連絡する手段とを含むことを特徴とするフ
    ォーマ。
  6. 【請求項6】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記排水およびフォーミング要素はさらに、 前記ツインワイヤ領域内の前記第1のフォーミングロー
    ルの後に配され、直線および/または曲状のブレードデ
    ッキを含む第1のフォーミングシューと、 前記ツインワイヤ領域内の前記第1のフォーミングシュ
    ーの後に配され、前記第1のワイヤのループの内側に配
    された少なくとも1つの支持部材と、前記第2のワイヤ
    のループ内の前記少なくとも1つの部材とは相対する関
    係に配された少なくとも1つの排水および負荷用部材を
    有するMB装置とを含み、前記少なくとも1つの支持部材
    および前記少なくとも1つの排水および負荷用部材がブ
    レードは、ブレードを含み、それらの間にツインワイヤ
    ブレード領域を画成することを特徴とするフォーマ。
  7. 【請求項7】請求の範囲第6項記載のフォーマにおい
    て、前記排水およびフォーミング要素はさらに、 前記ツインワイヤ領域内の前記MB装置の後に配された第
    2のフォーミングシューと、 前記ツインワイヤ領域内の前記第2のフォーミングシュ
    ーの後に配された第2のフォーミングロールとを含み、
    前記第1のワイヤは、第2のフォーミングロールの後
    に、もしくはそれに関連して前記ウエブから分離され、
    それによって該ウエブが前記第1のワイヤに追従するこ
    とを特徴とするフォーマ。
  8. 【請求項8】請求の範囲第7項記載のフォーマにおい
    て、前記全巻き角セクタの後では、前記ツインワイヤ領
    域の走程が水平になり、該ツインワイヤ領域の走程は前
    記第2のフォーミングロールのセクタ上で曲状して、該
    第2のフォーミングロールの前記セクタは10゜から40゜
    であり、前記ツインワイヤ領域の走程は前記第2のフォ
    ーミングロールの後に下方傾斜し、該フォーマはさら
    に、 前記第1のワイヤのループ内に、前記第2のフォーミン
    グロールの後の前記ツインワイヤ領域の下方に傾斜した
    走程に関連して配された少なくとも1つのサクションボ
    ックスを含み、前記第2のワイヤは、該少なくとも1つ
    のサクションボックスの後で前記ウエブから分離される
    ことを特徴とするフォーマ。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記脈動圧作用生成手段は、前記第1のワイヤのル
    ープ内に前記第1のワイヤと有効係合状態で配された第
    1のブレード群と、前記第2のワイヤのループ内に前記
    第2のワイヤと有効係合状態で前記第1のブレード群と
    相対する関係に配された第2のブレード群とを含み、前
    記第1のブレード群は固定支持ブレードを含み、また前
    記第2のブレード群は可調節負荷用ブレードを含むこと
    を特徴とするフォーマ。
  10. 【請求項10】請求の範囲第9項記載のフォーマにおい
    て、該フォーマはさらに、前記第1のブレードに連結さ
    れ前記第1のワイヤに対する前記第1のブレード群の位
    置を調節する位置調節手段を含むことを特徴とするフォ
    ーマ。
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項記載のフォーマにおい
    て、前記位置調節手段は、前記ウエブの走行方向におい
    て前記第1のブレード群の前端部へ、また該ウエブの走
    行方向において前記第1のブレード群の後端部へ連結さ
    れていることを特徴とするフォーマ。
  12. 【請求項12】請求の範囲第9項記載のフォーマにおい
    て、前記第1のブレード群と前記第2のブレード群との
    間の前記ツインワイヤ領域の走程は実質的に直線である
    ことを特徴とするフォーマ。
  13. 【請求項13】請求の範囲第9項記載のフォーマにおい
    て、前記第1のブレード群と前記第2のブレード群との
    間の前記ツインワイヤ領域の走程は実質的に曲状である
    ことを特徴とするフォーマ。
  14. 【請求項14】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記ツインワイヤ領域の走程は実質的に垂直であ
    り、前記第1および第2のワイヤは前記ツインワイヤ領
    域内で上向きの方向に走行することを特徴とするフォー
    マ。
  15. 【請求項15】請求の範囲第14項記載のフォーマにおい
    て、該フォーマはさらに、 前記ツインワイヤ領域の端部に配され、サクション領域
    を含む第2のフォーミングロールを含み、前記第2のワ
    イヤは、ウエブの走行方向における前記サクション領域
    の終端部の付近で該ウエブから分離されて、該ウエブが
    その後、前記第1のワイヤのみに支持されることを特徴
    とするフォーマ。
  16. 【請求項16】請求の範囲第1項記載のフォーマにおい
    て、前記脈動圧作用生成手段は、前記第1のフォーミン
    グロールの後に配されて、前記ツインワイヤ領域が前記
    第1のフォーミングロールと前記脈動圧作用生成手段と
    の間に短い走程を有することを特徴とするフォーマ。
  17. 【請求項17】ロールおよびブレードによるギャップフ
    ォーマで形成されるウエブの異方性の制御方法におい
    て、該方法は、 ヘッドボックスのスライス流路内の紙料懸濁液噴流に乱
    流を発生する工程と、 該紙料懸濁液噴流を第1の速度で前記ヘッドボックスの
    スライス流路のスライス開口部から排出させる工程と、 前記紙料懸濁液噴流を、1.4mより大きい、もしくはそれ
    と等しい直径を有する第1のフォーミングロールによっ
    て部分的に画成されたフォーミングギャップ内に向け
    て、前記紙料懸濁液噴流が、ツインワイヤ領域を前記フ
    ォーミングギャップの後に画成する第1および第2のワ
    イヤの収斂点へ向かい、前記第1のフォーミングロール
    が前記第1および第2のワイヤのうちの一方のループ内
    に配される工程と、 前記ツインワイヤ領域の走程を前記フォーミングギャッ
    プの後に、25゜以下の大きさを有する前記第1のフォー
    ミングロールの全巻き角セクタ上の曲状部内に向ける工
    程と、 前記第1のフォーミングロールの前記全巻き角セクタ上
    の前記ツインワイヤ領域の前記曲状走程の後に、脈動圧
    作用をウエブに生じさせる工程と、 前記第1および第2のワイヤを第2の速度で案内して走
    行させる工程と、 前記第1および第2のワイヤの前記第2の速度に対して
    前記紙料懸濁液噴流の前記第1の速度を制御して、それ
    によって前記第1の速度に対する第2の速度の比を構成
    する噴流対ワイヤ比を限定する工程と、 前記第1のフォーミングロールの直径、前記第1のフォ
    ーミングロールの全巻き角セクタ、前記脈動圧作用の大
    きさ、および前記紙料懸濁液噴流内の乱流の量のうちの
    少なくとも1つを前記噴流対ワイヤ比に関連して設定し
    て、ウエブにおける異方性を制御する工程とを含むこと
    を特徴とするロールおよびブレードによるギャップフォ
    ーマで形成されるウエブの異方性の制御方法。
  18. 【請求項18】請求の範囲第17項記載の方法において、
    前記圧力脈動作用の工程は、 固定フォーミングブレードを有する第1のフォーミング
    部材を前記第1のワイヤのループ内に配する工程と、 負荷可能なフォーミングブレードを有する第2のフォー
    ミング部材を前記第2のワイヤのループ内に配して、該
    第2のフォーミング部材内の前記ブレードが前記第1の
    フォーミング部材内の前記ブレードとウエブの走行方向
    において交互になるようにする工程と、 前記第2のフォーミング部材における前記ブレードに対
    して加わる圧力脈動を調整して前記第2のフォーミング
    部材内の前記ブレードの負荷を変化させて、調整可能な
    排水および地合い効果を生み出す工程とを含むことを特
    徴とする制御方法。
  19. 【請求項19】請求の範囲第18項記載の方法において、
    該方法はさらに、 前記第1および第2のフォーミング部材の少なくとも一
    方のにおける前記ブレード間に画成されているギャップ
    空間へ真空を通して、該ギャップ空間からの排水を強化
    する工程を含むことを特徴とする制御方法。
  20. 【請求項20】請求の範囲第17項記載の方法において、
    前記第1のフォーミングロールの直径、前記第1のフォ
    ーミングロールの前記全巻き角セクタ、前記脈動圧作用
    の大きさ、および前記紙料懸濁液噴流内の乱流量のうち
    の少なくとも1つを前記噴流対ワイヤ比に対して設定す
    る工程は、前記第1のフォーミングロールの直径、前記
    第1のフォーミングロールの前記全巻き角セクタ、前記
    脈動圧作用の大きさ、および前記紙料懸濁液噴流内の乱
    流の量を前記噴流対ワイヤ比に対して設定する工程を含
    むことを特徴とする制御方法。
  21. 【請求項21】ロールおよびブレードによるギャップフ
    ォーマで形成されるウエブの異方性の制御方法におい
    て、該方法は、 ヘッドボックスのスライス流路内の紙料懸濁液噴流に乱
    流を発生する工程と、 該紙料懸濁液噴流を前記ヘッドボックスのスライス流路
    のスライス開口部から排出させ、前記紙料懸濁液噴流
    を、1.4mより大きい、もしくはそれと等しい直径を有す
    る第1のフォーミングロールによって部分的に画成され
    たフォーミングギャップ内に向けて、前記紙料懸濁液噴
    流が、ツインワイヤ領域を前記フォーミングギャップの
    後に画成する第1および第2のワイヤの収斂点へ向か
    い、前記第1のフォーミングロールが前記第1および第
    2のワイヤのうちの一方のループ内に配される工程と、 前記ツインワイヤ領域の走程を前記フォーミングギャッ
    プの後に、25゜より小さい大きさを有する前記第1のフ
    ォーミングロールの全巻き角セクタ上の曲状部内に向け
    る工程と、 前記第1のフォーミングロールの前記全巻き角セクタ上
    の前記ツインワイヤ領域の前記曲状走程の後に、脈動圧
    作用をウエブ上に生じさせる工程と、 前記第1のフォーミングロールの直径、前記第1のフォ
    ーミングロールの全巻き角セクタ、前記脈動圧作用の大
    きさ、および前記紙料懸濁液噴流内の乱流の量を互いに
    対して設定して、ウエブにおける異方性を制御する工程
    とを含むことを特徴とするロールおよびブレードによる
    ギャップフォーマで形成されるウエブの異方性の制御方
    法。
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