JP3296667B2 - 共鳴ラベル - Google Patents

共鳴ラベル

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JP3296667B2
JP3296667B2 JP16549394A JP16549394A JP3296667B2 JP 3296667 B2 JP3296667 B2 JP 3296667B2 JP 16549394 A JP16549394 A JP 16549394A JP 16549394 A JP16549394 A JP 16549394A JP 3296667 B2 JP3296667 B2 JP 3296667B2
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伸之 中藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波に対する共振回
路を備えてなる共鳴ラベルに関し、例えば盗難防止を目
的として商品等に貼着されて使用される共鳴ラベルに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、小売店などから商品が不正に
或は誤って持ち出されるのを防ぐことを目的として商品
に貼着される盗難防止用の共鳴ラベルが公知である。そ
のような共鳴ラベルには、特定の周波数(共振周波数)
の電磁波に共鳴する共振回路が形成されている。そし
て、この共鳴ラベルが取り付けられた商品を不正に店舗
外に持ち出そうとすると、店舗等の出口で発せられてい
る共振周波数に一致した周波数の電磁波に、共鳴ラベル
の共振回路が共鳴して、共鳴ラベルの存在がセキュリテ
ィーシステム等の検出装置により検出されて、警報が発
せられるようになっている。従って、キャッシャーを通
過して商品が正当に持ち出された場合には警報が鳴らな
いように共鳴ラベルを不活性化しておく必要がある。そ
のため、共鳴ラベルには不活化可能な手段が構じられて
いる。
【0003】従来の一般的な共鳴ラベルにおいては、絶
縁性の担体層を一対のコンデンサープレートで挟んでコ
ンデンサーを形成し、そのコンデンサーを、担体層の一
方の面に形成した誘導コイルと電気的に接続することに
より共振回路を構成している。そして、不活化手段とし
て、コンデンサーの一部分に、両コンデンサープレート
を0.1〜1μmという極めて微小な間隙で近づけた目
標−絶縁破壊部位を形成しておき、その共振回路の共振
周波数に一致した周波数の充分に大きなエネルギーを有
する電磁波をキャッシャーで印加して、目標−絶縁破壊
部位に放電を起こし、その放電によって両コンデンサー
プレート間に生成される糸状の金属導体によりコンデン
サープレート同士を短絡させるというものが知られてい
る(特表平4−505820号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特表平4−505820号公報に記載の共鳴ラベルに
おいては、次のような問題のあることが本発明者らによ
って明らかとされた。すなわち、目標−絶縁破壊部位に
おいて両コンデンサープレート間の距離を0.1〜1μ
mとするには、レーザー等を用いて精度良く加工しなけ
ればならず、工程が複雑になり製造コストが著しく高く
なってしまい、一方、製造コストを抑えるべく加工精度
を緩和すると、個々のラベルにおいて両コンデンサープ
レート間の距離にばらつきが生じ、不活化されないラベ
ルが製造されてしまう虞があるというものである。
【0005】また、放電により生成される糸状金属導体
は機械適応力に弱く、キャッシャーで不活化した後に、
共鳴ラベルを手で押さえるなどの行為により糸状金属体
に応力が加えられると、糸状金属導体が切れてしまい、
再び共振回路が活性状態となるという欠点もある。
【0006】本発明は、上述した点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、簡潔な構成であるととも
に製造容易であり、且つ確実に不活性状態を維持するこ
とのできる共鳴ラベルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、少なくとも1つの誘導コイ
ルを有する共振回路を備えた共鳴ラベルにおいて、前記
誘導コイルの少なくとも一対のコイル巻き部に跨って、
感圧導電性もしくは感熱導電性の膜を設けたことを特徴
とする。
【0008】また、請求項2記載の発明は、少なくとも
1つの誘導コイルを有する共振回路を備えた共鳴ラベル
において、少なくとも前記誘導コイルで囲まれるコイル
窓部に対応する部分に、高電力密度で且つ共振周波数に
一致する電磁波に共鳴した際に前記誘導コイルに流れる
大きな電流による発熱に反応して導電性を帯びる感熱導
電性膜、もしくは、強く押圧することにより、絶縁性か
ら導電性に変化する感圧導電性膜を設けたことを特徴と
する。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、誘導コイルの少
なくとも一対のコイル巻き部に跨って、感圧導電性もし
くは感熱導電性の膜を有するため、この共鳴ラベルが、
高電力密度で且つ共振周波数を含む電磁波を発生する不
活化装置に近づけられると、共鳴ラベルの共振回路に大
きな電流が流れる。その電流によって、誘導コイルに、
そのコイルの抵抗に起因する熱が発生し、感熱導電性膜
にあっては、その熱に反応して導電性を帯びる。それに
よって、隣り合うコイル巻き部同士が短絡したり、共振
周波数がずれたり、信号強度が弱くなったりして、共鳴
ラベルが不活化される。感熱導電性膜に熱風を当てるこ
とによっても短絡可能である。また、感圧導電性の膜に
あっては、これを押圧することによりコイル巻き部同士
が短絡するため、共鳴ラベルが不活化される。
【0010】請求項2記載の発明によれば、少なくとも
誘導コイルで囲まれるコイル窓部に対応する部分に、高
電力密度で且つ共振周波数に一致する電磁波に共鳴した
際に誘導コイルに流れる大きな電流による発熱に反応し
て導電性を帯びる感熱導電性膜を有するため、この共鳴
ラベルが、高電力で且つ共振周波数を含む電磁波を発生
する不活化装置に近づけられると、共鳴ラベルの共振回
路に大きな電流が流れる。その電流によって、誘導コイ
ルに、そのコイルの抵抗に起因する熱が発生し、その熱
に反応して感熱導電性膜が導電性を帯びる。また、感圧
導電性膜の場合であれば、強く押圧することにより、絶
縁性から導電性に変化する。それによって、コイル窓部
に金属箔を張り付けて電磁界を遮蔽したのと同等の作用
が得られ、共鳴ラベルが不活化される。
【0011】
【実施例】本発明に係る共鳴ラベルの実施例を図1乃至
図5に基いて以下に説明する。 (第1実施例)図1、図2及び図3は、それぞれ、第1
実施例の共鳴ラベルの上面図、下面図及び縦断面図であ
る。
【0012】この共鳴ラベル1は、図1及び図3に示す
ように、例えば絶縁性の担体層10の上面10aに第3
のコンデンサープレート23と第4のコンデンサープレ
ート24が形成され、一方、図2及び図3に示すよう
に、担体層10の下面10bに第1のコンデンサープレ
ート21と第2のコンデンサープレート22と誘導コイ
ル30が形成されてできている。そして、誘導コイル3
0の一部は、感圧導電性もしくは感熱導電性の膜50に
より被覆されている。
【0013】この共鳴ラベル1の共振回路は、担体層1
0を挟んで相対する第1のコンデンサープレート21及
び第3のコンデンサープレート23でできた第1のコン
デンサーC1と、担体層10を挟んで相対する第2のコ
ンデンサープレート22及び第4のコンデンサープレー
ト24でできた第2のコンデンサーC2と、上記誘導コ
イル30とで構成されている。
【0014】感圧導電性膜とは、印加圧力のかからない
状態では絶縁性を示すが、印加圧力の増加と共に抵抗値
が小さくなる膜であり、例えば、導電性カーボン粒子、
Ni、Cu、Pd、Ptなどの金属を無電解メッキによ
って被覆したカーボン粒子、遷移金属粒子、炭素質また
は窒素含有炭素材料によって被覆した金属粒子を、合成
樹脂等に混合した導電性膜などが使用できる。感熱導電
性膜とは、室温では絶縁性を示すが、温度が高温になる
ほど導電性を帯びる皮膜であり、例えば、感熱性のマイ
クロカプセル内に各種の導電性フィラーを含む合成樹脂
塗料を封入したものが使用できる。感圧導電性もしくは
感熱導電性の膜の皮膜形成樹脂の種類は、特に限定され
ることはなく、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミ
ド、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、アイオノマー樹
脂、フェノール樹脂などの軟質樹脂が使用できる。ま
た、感熱導電性膜は、店舗等の出口で発せられる通常の
電力密度の電磁波に共鳴した時に誘導コイル30に流れ
る電流による発熱に対しては反応せずに絶縁性のままで
あり、キャッシャーで発せられる高電力密度の電磁波に
共鳴した時に誘導コイル30に流れる電流による発熱に
よって反応が起こり導電性を示す。その導電性を示す閾
値温度は、例えば50〜200℃程度である。
【0015】この感圧導電性もしくは感熱導電性の膜5
0は、誘導コイル30で囲まれるコイル窓部31と第1
のコンデンサープレート21とで挟まれる領域全面に、
誘導コイル30の隣り合うコイル巻き部間を埋めるよう
に形成されている。そのため、感圧導電性もしくは感熱
導電性の膜50が導電性を帯びることによって、隣り合
うコイル巻き部同士が導通するようになる。ここで、コ
イル巻き部とは、誘導コイル30の一巻き毎の配線パタ
ーン部分のことである。
【0016】従って、この共鳴ラベル1は、商品等に貼
着されて使用され、その共振回路が共振周波数の電磁波
に共鳴することによって、共鳴ラベル1の存在がセキュ
リティーシステムにより検出されるものであるが、キャ
ッシャーを通過した際に、膜50が感熱導電性である場
合にはキャッシャーで発生する高電力密度の電磁波によ
り、また膜50が感圧導電性である場合にはキャッシャ
ーにて所定圧力で押圧されることにより、不活化され
る。
【0017】誘導コイル30は、例えば13重に巡らさ
れ、第1のコンデンサープレート21及び第2のコンデ
ンサープレート22と一続きに形成されており、その一
端は第1のコンデンサープレート21に、また他端は第
2のコンデンサープレート22に、夫々電気的に接続さ
れている。第3のコンデンサープレート23及び第4の
コンデンサープレート24は、架橋導体40を介して相
互に電気的に接続されている。
【0018】第1のコンデンサーC1は、誘導コイル3
0の外側に配置されている。また、第2のコンデンサー
C2は、コイル窓部31の中央で且つ誘導コイル30か
ら離間して配置されている。なお、特に限定しないが、
図2では、誘導コイル30は略矩形状の渦巻きパターン
に成形されており、略矩形状の第2のコンデンサープレ
ート22の中心点(図示せず)が、略矩形状をなすコイ
ル窓部31の対角線の交点(図示せず)に一致するよう
になっている。
【0019】前記各コンデンサープレート21,22,
23,24、誘導コイル30及び架橋導体40は、特に
限定しないが、例えばアルミニウム箔をパターン成形す
ることにより形成されており、担体層10は例えばポリ
エチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム
などでできている。
【0020】以上のように構成された共鳴ラベル1は例
えば以下のようにして製造される。先ず、担体層10の
下面10b及び上面10aに夫々接着剤を介してパター
ンの形成されていないアルミニウム箔を貼着する。そし
て、下側のアルミニウム箔にさらにフォトレジスト(感
光性樹脂)を塗布し、フォトリソグラフィ技術により第
1のコンデンサープレート21と第2のコンデンサープ
レート22と誘導コイル30のパターンを転写し、エッ
チングしてアルミニウム箔にそのパターンを形成する。
一方、同様にしてフォトリソグラフィ技術及びエッチン
グにより、上側のアルミニウム箔に第3のコンデンサー
プレート23と第4のコンデンサープレート24と架橋
導体40のパターンを形成する。その後、誘導コイル3
0上に上述した感圧性もしくは感熱性の導電インクを印
刷して感圧導電性もしくは感熱導電性の膜50を形成す
る。以上の手順によって、共鳴ラベル1が完成する。
【0021】上述した構成の共鳴ラベル1は以下のよう
にして不活化される。即ち、高電力密度で、且つ共鳴ラ
ベル1の共振回路の共振周波数に一致した周波数の電磁
波が共鳴ラベル1に印加されると、共振回路に過大な電
流が流れ、誘導コイル30に、そのコイル30の抵抗に
起因する熱が発生する。膜50が感熱導電性である場合
には、その熱発生により、膜50が閾値以上の温度に加
熱されて絶縁性から導電性に変化し、隣り合うコイル巻
き部同士が短絡したり、共振周波数がずれたり、信号強
度が弱くなったりして、共鳴ラベル1が不活化される。
或は、膜50が感圧導電性である場合には、ラベルを強
く押圧することにより、膜50が絶縁性から導電性に変
化し、隣り合うコイル巻き部同士が短絡したり、共振周
波数がずれたり、信号強度が弱くなったりして、共鳴ラ
ベル1が不活化される。
【0022】上記第1実施例によれば、感圧導電性もし
くは感熱導電性の膜50が導電性を帯びることによっ
て、誘導コイルが短絡するなどして共鳴ラベル1が不活
化され、しかも、その不活化状態は、感圧導電性もしく
は感熱導電性の膜50の感圧もしくは感熱による導電性
の発現反応が不可逆的であれば、再度活性化されること
なく維持される。また、感圧導電性もしくは感熱導電性
の膜50は、印刷によって所望のパターンに容易に形成
され得るものであるため、不活化手段として感圧導電性
もしくは感熱導電性の膜50を設けることは工業生産上
極めて有効である。従って、簡潔な構成であるとともに
製造容易であり、且つ確実に不活性状態を維持すること
のできる共鳴ラベル1を得ることができる。
【0023】また、担体層10の下面10bにおいて
は、第1のコンデンサープレート21と誘導コイル30
と第2のコンデンサープレート22とが、相互に電気的
に接続されており、一方、担体層10の上面10aにお
いては、第3のコンデンサープレート23と第4のコン
デンサープレート24とが、相互に電気的に接続されて
いるため、担体層10に形成した貫通孔にて担体層10
を挟む上下の導体同士を直接接触させて電気的な導通を
確保するという従来の短絡処理を行わずに済む。従っ
て、従来の共鳴ラベルでは、その短絡処理を行なうため
に製造工程が複雑化していたという欠点を有していた
が、本実施例によれば、その欠点が解消されて製造工程
が簡素化されるとともに、製造コストの著しい削減を図
ることができる。加えて、従来の共鳴ラベルでは短絡処
理部における接触抵抗により設計通りの共鳴特性を得難
いという欠点があったが、本実施例によれば、その欠点
も解消され、設計通りの共鳴特性が得られるだけでな
く、機械的強度も十分に確保される。
【0024】さらに、第2のコンデンサーC2をコイル
窓部31の中央で且つ誘導コイル30から離間して配置
するとともに、第1のコンデンサーC1を誘導コイル3
0の外側に配置したため、共鳴時に誘導コイル30内を
流れる電流により発生する磁束は第2のコンデンサーC
2のコンデンサープレート22,24による阻害の影響
を受け難くなって、共鳴ラベル1の有効面積が増大する
とともに、回路のQ値も大きくなり、共鳴ラベル1の信
号強度が強くなる。
【0025】信号強度が強くなったことは、本発明者ら
が行なった検証の結果からも確認された。特にその検証
結果を図として示さないが、本実施例の共鳴ラベル1と
感圧導電性もしくは感熱導電性の膜50を有しない共鳴
ラベル(比較例)について、共鳴時の信号強度の周波数
特性を調べたところ、本実施例の共鳴ラベル1の方が信
号強度が強いことが確認された。また、本実施例は、比
較例よりも共振周波数(周波数特性の各ピークにおける
周波数)が低周波側にずれていたが、そのずれの原因
は、誘導コイルとコンデンサーの設計によるばらつきで
あり、特に問題の生じない程度のずれ量であると考えら
れる。また、一般に共振周波数が低周波側にずれるとQ
値は小さくなるが、検証実験の結果では、本実施例の方
が信号強度が強いので、Q値は比較例に比べて大きくな
ったものと考えられる。
【0026】なお、上記第1実施例においては、感圧導
電性もしくは感熱導電性の膜50は、コイル窓部31と
第1のコンデンサープレート21とで挟まれる領域全面
に形成されているとしたが、これに限らず、少なくとも
一対のコイル巻き部に跨って形成されていればよい。例
えば、図4に変形例として示す共鳴ラベル2のように、
感圧導電性もしくは感熱導電性の膜51を、コイル窓部
31と第1のコンデンサープレート21とで挟まれる領
域の一部に形成してもよい。
【0027】(第2実施例)図5は、第2実施例の共鳴
ラベルの縦断面図である。第2実施例の共鳴ラベル3が
上記第1実施例と異なるのは、担体層10の上面10a
側、即ち第3のコンデンサープレート23と第4のコン
デンサープレート24と架橋導体40のパターンが形成
された側の面の全面に、接着剤を介して感圧導電性もし
くは感熱導電性の膜52を貼り付けた構成とした点であ
る。なお、上記第1実施例と同一の構成については同一
の符号を付し、その説明を省略する。
【0028】感圧導電性もしくは感熱導電性の膜52は
上記第1実施例におけるものと同じ感圧性もしくは感熱
性の導電インクなどである。また、感圧導電性もしくは
感熱導電性の膜52上には、バーコード等が印刷された
紙60が貼着され、膜52が保護される。
【0029】この第2実施例によれば、この共鳴ラベル
3が、高電力密度で且つ共振周波数を含む電磁波を発生
する不活化装置に近づけられると、共鳴ラベル3の共振
回路に過大な電流が流れる。その電流によって、誘導コ
イル30に、そのコイル30の抵抗に起因する熱が発生
し、膜52が感熱導電性である場合には、その熱に反応
して膜52が導電性を帯びる。或は、膜52が感圧導電
性である場合には、ラベルを強く押圧することにより、
膜52が絶縁性から導電性に変化する。それによって、
コイル窓部31に金属箔を貼り付けて電磁界を遮蔽した
のと同等の効果が得られ、共鳴ラベル3が不活化され
る。従って、簡潔な構成であるとともに製造容易であ
り、且つ確実に不活性状態を維持することのできる共鳴
ラベル3を得ることができる。
【0030】なお、上記第2実施例においては、共鳴ラ
ベル3の全面に感圧導電性もしくは感熱導電性の膜52
を形成したが、これに限らず、感圧導電性もしくは感熱
導電性の膜52でコイル窓部31を殆ど覆う程度でもよ
い。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、誘導コイ
ルの少なくとも一対のコイル巻き部に跨って、感圧導電
性もしくは感熱導電性の膜を有するため、高電力密度で
且つ共振周波数を含む電磁波を発生する不活化装置に近
づけられると、共鳴ラベルの共振回路に大きな電流が流
れて熱が発生し、感熱導電性膜にあっては、その熱によ
り導電性を帯びて誘導コイルが短絡するか、または共振
周波数がずれたり信号強度が弱くなったりして、共鳴ラ
ベルが不活化される。感熱導電性膜に熱風を当てること
によっても短絡可能である。また、感圧導電性の膜にあ
っては、これを押圧することによりコイル巻き部同士が
短絡するため、共鳴ラベルが不活化される。この不活化
状態は、感圧導電性もしくは感熱導電性の膜の導電性の
発現反応が不可逆的であれば、一度不活化されると、再
度活性化されることなく維持される。また、感圧導電性
もしくは感熱導電性の膜は、印刷によって所望のパター
ンに容易に形成され得るものであるため、不活化手段と
して感圧導電性もしくは感熱導電性の膜を設けることは
工業生産上極めて有効である。
【0032】従って、簡潔な構成であるとともに製造容
易であり、且つ確実に不活性状態を維持することのでき
る共鳴ラベルを得ることができる。
【0033】請求項2記載の発明によれば、少なくとも
誘導コイルで囲まれるコイル窓部に対応する部分に、高
電力密度で且つ共振周波数に一致する電磁波に共鳴した
際に誘導コイルに流れる大きな電流による発熱に反応し
て導電性を帯びる感熱導電性膜を有するため、この共鳴
ラベルが、高電力で且つ共振周波数を含む電磁波を発生
する不活化装置に近づけられると、共鳴ラベルの共振回
路に大きな電流が流れる。その電流によって、誘導コイ
ルに、そのコイルの抵抗に起因する熱が発生し、その熱
に反応して感熱導電性膜が導電性を帯びる。また、感圧
導電性膜の場合であれば、強く押圧することにより、絶
縁性から導電性に変化する。それによって、コイル窓部
に金属箔を張り付けて電磁界を遮蔽したのと同等の作用
が得られ、共鳴ラベルが不活化される。従って、簡素な
構成であるとともに製造容易であり、且つ確実に不活化
性状態を維持することのできる共鳴ラベルを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る共鳴ラベルの第1実施例の上面図
である。
【図2】本発明に係る共鳴ラベルの第1実施例の下面図
である。
【図3】本発明に係る共鳴ラベルの第1実施例の図1及
び図2のIII−IIIにおける縦断面図である。
【図4】第1実施例の変形例の縦断面図である。
【図5】本発明に係る共鳴ラベルの第2実施例の縦断面
図である。
【符号の説明】
1,2,3 共鳴ラベル 30 誘導コイル 31 コイル窓部 50,51,52 感圧導電性もしくは感熱導電性の膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中藤 伸之 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番 8号 東洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 小南 昌信 大阪府河内長野市清見台3丁目5−13 (56)参考文献 特開 昭62−266700(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 13/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの誘導コイルを有する共
    振回路を備えた共鳴ラベルにおいて、前記誘導コイルの
    少なくとも一対のコイル巻き部に跨って、感圧導電性も
    しくは感熱導電性の膜を設けたことを特徴とする共鳴ラ
    ベル。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの誘導コイルを有する共
    振回路を備えた共鳴ラベルにおいて、少なくとも前記誘
    導コイルで囲まれるコイル窓部に対応する部分に、高電
    力密度で且つ共振周波数に一致する電磁波に共鳴した際
    に前記誘導コイルに流れる大きな電流による発熱に反応
    して導電性を帯びる感熱導電性膜、もしくは、強く押圧
    することにより、絶縁性から導電性に変化する感圧導電
    性膜を設けたことを特徴とする共鳴ラベル。
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