JPH08115478A - 共鳴センサー - Google Patents

共鳴センサー

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JPH08115478A
JPH08115478A JP20963295A JP20963295A JPH08115478A JP H08115478 A JPH08115478 A JP H08115478A JP 20963295 A JP20963295 A JP 20963295A JP 20963295 A JP20963295 A JP 20963295A JP H08115478 A JPH08115478 A JP H08115478A
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JP
Japan
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resonance sensor
resonance
conductor piece
induction coil
conductor
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JP20963295A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Nakato
伸之 中藤
Fumiaki Nagase
文昭 永▲瀬▼
Kiyoshi Inui
喜好 乾
Masae Ii
正榮 伊比
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Toyo Aluminum KK
Original Assignee
Toyo Aluminum KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡潔な構成で製造容易であるとともに不活性
化の信頼性の高い共鳴センサーを提供する。 【解決手段】 誘導コイルを有する共振回路を備えた共
鳴センサーにおいて、誘導コイル30のコイル巻き線上
に、その複数を交差し跨ぐように絶縁層60を介して導
体片50Aが設けられている。高電力密度の電磁波に共
鳴した時に誘導コイル30に流れる電流によって、誘導
コイル30の巻き線間に高い電圧が発生し、その高電圧
によるコイル巻線30と導体片50Aの間の放電により
コイル巻線間が短絡する。その結果、共振周波数がシフ
トし、共鳴センサー1が不活性化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定周波数の電磁
波に共鳴する共振回路を備えるとともにその不活性化が
可能な、電子セキュリテイーシステムに用いられる共鳴
センサーに関するものであり、たとえば小売店等の商
品、図書館の本等に取り付けられ、これらが不正にある
いは過って持ち出されるのを防ぐための共鳴ラベル、共
鳴タグ等として利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、小売店などから商品が不正に
持ち出されるのを防ぐことを目的として商品に盗難防止
用の共鳴ラベルや共鳴タグが取り付けられることが知ら
れている。そして、それらの共鳴ラベルや共鳴タグに
は、不活性化可能な共鳴センサーが組み込まれているこ
とも公知である(以下、共鳴ラベル,共鳴タグおよび共
鳴センサーを併せて「共鳴センサー」という。)。その
ような共鳴センサーには、特定の周波数(共振周波数)
の電磁波に共鳴する共振回路が形成されている。そし
て、この共鳴センサーが取り付けられた商品をキャッシ
ャーを通過せずに不正に店舗外に持ち出そうとすると、
店舗等の出口に設けられた検出装置から発せられている
電磁波に、共鳴センサーの共振回路が共鳴することによ
り共鳴センサーの存在が検出されて警報が発せられる。
一方、キャッシャーを通過して商品が正当に持ち出され
た場合には、キャッシャーに設けられた不活性化装置に
より、共鳴センサーが不活性化されて前記検出装置によ
り警報が鳴らないようになる。そのため、共鳴センサー
には不活性化可能な手段が構じられている。
【0003】従来の一般的な共鳴センサーにおいては、
誘電体の担体層を一対のコンデンサープレートで挟んで
コンデンサーを形成し、そのコンデンサーと、担体層の
一方の面に形成した誘導コイルとを電気的に接続するこ
とにより共振回路を構成している。そして、不活性化手
段として、コンデンサーの一部分に凹部を設け、この部
分の担体層の厚みを他の場所に比べて薄くした目標絶縁
破壊部位を形成しておき、その共振回路の共振周波数に
一致した周波数の充分に大きなエネルギーを有する電磁
波をキャッシャーに設けた不活性化装置により目標絶縁
破壊部位に放電を起こし、その放電によって両コンデン
サープレート間に生成される糸状の金属導体によりコン
デンサープレート同士を短絡させるというものが知られ
ている(特公平3−40439号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特公平3−40439号公報に記載されている共鳴セ
ンサーにおいては、次のような問題のあることが本発明
者らによって明らかとされた。すなわち、目標絶縁破壊
部位となる両コンデンサープレート間の凹部破断点は、
そのコンデンサープレート上になければならず、このた
め、位置合わせを精確に行ないながら凹部形成加工を行
なう必要がある。また、この凹部の誘電体の厚みが所期
の厚みとなるように、精度良く形成されなければならな
い。しかし、現在使用されているものは、個々の共鳴セ
ンサーにおける凹部破断点の位置や、凹部の誘電体の厚
みにばらつきがあり、不活性化されずに予期せざる事故
を発生したり、またはその恐れがある。
【0005】本発明は、上述した点に鑑みなされたもの
であり、その目的の一つは、簡潔な構成を有し、かつ、
製造容易な共鳴センサーを提供することにある。他の目
的は、不活性化処理の信頼性を向上させることができる
共鳴センサーを提供することにある。そしてもう一つの
目的は、このような共鳴センサーにおいて実用に供する
ことができる程、大きなQ値(信号の鋭さを表す関数)
を確保することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち、請求項1記載の発明は、誘導コイル
を有する共振回路を備えた共鳴センサーにおいて、前記
誘導コイルのコイル巻き線上に、その複数を交差し跨ぐ
ように絶縁層を介して導体片が設けられていることを特
徴とする共鳴センサーである。
【0007】請求項1記載の共鳴センサーによれば、誘
導コイルのコイル巻き線の複数を跨ぐように、絶縁層を
介して導体片が設けられているため、高電力密度で且つ
共鳴センサーの共振周波数を含む電磁波を発生する不活
性化装置にこの共鳴センサーが近づけられると、共鳴セ
ンサーはこの特定の周波数に共鳴し、誘導コイルに流れ
る大きな電流によって発生する大電圧によりコイル巻き
線と前記導体片との間で放電が繰り返される。その結
果、最終的に前記絶縁層の絶縁破壊が起き短絡状態とな
る。こうして、共振周波数が大幅にずれ、共鳴センサー
が不活性化される。このように、本発明の共鳴センサー
は非常に簡単な構成からなっており、また、その製造も
きわめて容易である。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の共鳴センサーにおいて、前記誘導コイルが複数設け
られるとともに、少なくとも1個以上の誘導コイルに前
記導体片が設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の共鳴センサーにおいて、前記導体片は10
mm以下の幅の線状となっていることを特徴とするもの
である。これは、連続的な線状および断続的な線状のい
ずれでもよい。また、前記導体片の幅は1mm以下であ
ればさらに好ましい。厚さについては、特に限定されな
いが100μm以下が好ましい。導体片の幅を10mm
以下としたのは、Q値の低下を実用の範囲内に抑さえる
ためである。実用の範囲内とは、導体片を有しない共鳴
センサーに対してのQ値の低下が10%以内であること
を目安とした。
【0010】本発明者らによってQ値と導体片の幅との
関係が次の通り明らかにされた。すなわち、導体片を有
しない共鳴センサーのQ値を100とした場合、各々の
導体片の幅におけるQ値は、 0.7mmのとき 99 1.0mmのとき 98 5.0mmのとき 95 10.0mmのとき 91 11.0mmのとき 89 15.0mmのとき 70 となる。また、前記導体片は、複数個設けてもよい。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の共鳴センサーにおいて、前記導体片はプラ
スチックを基材とし、その両面または片面に導体材を配
したことを特徴とするものである。前記プラスチックの
基材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
アラミド、セルロース等を用いることができる。導体の
材質は特に限定されるものではないが、アルミニウム、
銅、鉄、ニッケル等の金属やカーボン等を好適に用いる
ことができる。また、導体材は、この基材の両面または
片面に、ラミネート、蒸着、塗工あるいはスパッタリン
グ等により形成することができる。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の共鳴センサーにおいて、前記導体片には金
属線が配されていることを特徴とするものである。この
金属線の材質および断面形状は特に限定されるものでは
ないが、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄等を主成分と
する平角線または丸線を好適に用いることができる。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項1記
載の共鳴センサーにおいて、前記絶縁層が7mm以下の厚
みを有することを特徴とするものである。この絶縁層の
厚みは3mm以下であれば好ましく、1mm以下であればさ
らに好ましい。7mmより大きいと、絶縁破壊を起こすの
に大電圧を要する問題が生じる。前記絶縁層には、たと
えば、アルキッド系、フェノール系、ビニール系、エポ
キシ系、ウレタン系、ニトロセルロース系、アクリル
系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリスチレン
系、ポリエステル系、ニトリル系等の樹脂が単独で、ま
たは、ブレンドされて用いられる。
【0014】また、請求項7記載の発明は、請求項1記
載の共鳴センサーにおいて、前記絶縁層がレジストイン
キ層からなることを特徴とするものである。レジストイ
ンキ層は、グラビア印刷、シルク印刷、オフセット印刷
等、印刷により形成することができるため、インキの付
着量、すなわち、絶縁層の厚みを乾燥状態で0.3〜
0.8mmの範囲に極めて精度良く、また、非常に薄くコ
ントロールすることができる。このため、不活性化処理
の信頼性を向上させ得る共鳴センサーを提供することが
できる。このレジストインキには、たとえば、アルキッ
ド系、フェノール系、ビニール系、エポキシ系、ウレタ
ン系、ニトロセルロース系、アクリル系、ポリオレフィ
ン系、ポリアミド系、ポリスチレン系、ポリエステル
系、ニトリル系等の樹脂が単独で、または、ブレンドさ
れて用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る共鳴センサーの実施
の形態を図1〜図13に基いて以下に説明する。 (第1の実施の形態)図1と図2は、それぞれ、本発明
の第1の実施の形態による共鳴センサーの回路部分の平
面図と底面図である。図3は、この共鳴センサー完成品
の拡大縦断面図である。
【0016】この共鳴センサー1は、図1〜図3に示さ
れているように、誘電体の担体層10と、誘導コイル3
0、第1のコンデンサーC1および第2のコンデンサー
C2とを有する共鳴回路と、導体片50Aとを有してい
る。
【0017】前記誘導コイル30は、誘電体の担体層1
0の下面に接着剤層62bを介して形成されている。な
お、誘導コイル30の渦巻きパターンは特に限定される
ものではないが、この実施の形態では、たとえば13重
に巡らされ、ほぼ矩形状の輪郭を有するとともに、その
ほぼ中央に、ほぼ矩形状のコイル窓部31を有してい
る。
【0018】前記第1のコンデンサーC1は、担体層1
0を挟んで互いに対向する第1の導電層21と第3の導
電層23とを有する。長い帯状の第1の導電層21は、
前記誘導コイル30の外部の担体層10の下面10b
に、接着剤層62bを介して形成され、また、誘導コイ
ル30の外側端部に接続されている。前記第3の導電層
23は、前記第1の導電層21とほぼ同様の形状を有
し、担体層10の上面10aに、接着剤層62aを介し
て形成されている。
【0019】前記第2のコンデンサーC2は、担体層1
0を挟んで互いに対向する第2の導電層22と第4の導
電層24とを有する。第2の導電層22は小さなほぼ矩
形の形状を有し、担体層10の下面10bの前記矩形状
コイル窓部31内に、接着剤層62bを介して形成さ
れ、また、誘導コイル30の内側端部に接続されてい
る。前記矩形状の第2の導電層22は、その中心点(図
示せず)が、略矩形状をなすコイル窓部31の対角線の
交点(図示せず)にほぼ一致するように、前記誘導コイ
ル30から離間して前記矩形状コイル窓部31内に配置
されている。前記第4の導電層24は、前記第2の導電
層22とほぼ同様の形状を有し、かつ、この第2の導電
層22に対向するように、担体層10の上面10aに、
接着剤層62aを介して形成されている。前記第4の導
電層24は、架橋導体層40を介して前記第3の導電層
23に接続されている。
【0020】特に限定されるものではないが、前記誘電
体の担体層10は、例えばポリエチレンやポリプロピレ
ン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム
などからなっており、また、各導電層21,22,2
3,24、誘導コイル30及び架橋導体40は、例えば
アルミニウム箔をパターン成形することにより形成され
ている。
【0021】前記導体片50Aは、図2と図3に示され
ているように、前記誘導コイル30のコイル巻線の複数
を交差し跨ぐように第1の絶縁層60を介して誘導コイ
ル30上の所定位置に積層固定されている。この導体片
50Aは、粘着剤層63によって前記コイルの所定位置
に押さえ付けられるように固定されている。
【0022】前記第1の絶縁層60は、その両端に所定
値以上の高電圧がかけられたときに放電が起こり得るよ
うな適度な絶縁性を有する材料、たとえば、アルキッド
系、フェノール系、ビニール系、エポキシ系、ウレタン
系、ニトロセルロース系、アクリル系、ポリオレフィン
系、ポリアミド系、ポリスチレン系、ポリエステル系、
ニトリル系等の樹脂が単独で、または、ブレンドされた
レジストインク層等からなり、また、7μm以下、好ま
しくは3μm以下、より好ましくは1μm以下の厚さを
有する。
【0023】すなわち、共鳴センサーが検出装置から発
せられる通常の電力密度の電磁波に共鳴した時には、誘
導コイル30に流れる電流により誘導コイル30の巻線
間に発生する電圧によっては、巻線30a、30bと導
体片50Aの間に放電は起こらないままである。しか
し、共鳴センサーが不活性化装置で発せられる高電力密
度の電磁波に共鳴した時には、誘導コイル30に流れる
電流によって誘導コイル30の巻線30aおよび/また
は30b間と、導体片50Aの間に放電が起こるに充分
な高い電圧が発生する。そして、コイル巻線30aおよ
び/または30bと導体片50Aの間で放電が繰り返さ
れ、コイル巻線30aと導体片50Aとの間、および/
または、コイル巻線30bと導体片50Aとの間が短絡
し、これらの間で形成されるコンデンサー容量Cが変化
する。また、コイル巻線30aおよびコイル巻線30b
の両者が短絡する場合は、最終的に導体片50Aを通し
てコイル巻線30a、30bの間が短絡し共振回路のイ
ンダクタンスLも変化する。その結果、共振周波数が大
幅に変化する。
【0024】本発明によれば、誘導コイルのコイル巻線
30上に、その複数を交差し跨ぐように導体片50Aを
設けることが必須である。その理由は次の通りである。
もし仮に、導体片50Aが単数のコイル巻線30上にの
み設けられたとすると、この場合には、不活性化装置に
よりそのコイル巻線と導体片50Aの間においてのみ放
電が起こり、その間が短絡しCの変化が起こる。そのC
の変化が充分に大きければ、共鳴センサーの共振周波数
も大きく変化するので、検出装置によって検出されるこ
とはなく問題とならない。しかし、そのCの変化が小さ
いことも有り得る。そのような場合、共鳴センサーの共
振周波数の変化は小さいため検出装置によって検出され
てしまい、共鳴センサーの信頼性が損なわれる結果とな
る。
【0025】本発明のように、誘導コイルのコイル巻線
30上にその複数を跨ぐように導体片50Aを設けた場
合、仮に一つのコイル巻線30aと導体片50A間での
み短絡が発生し、かつ、そのCの変化が小さいとして
も、そのような場合には、不活性化装置により充分大き
くCの変化が達成されるまで導体片50Aが交差し跨る
他のコイル巻線30b・・・と導体片50Aとの間で次
々と放電が起こり短絡される。その場合、Cの変化が充
分大きくなると同時に、複数のコイル巻線と導体片50
Aとの間で短絡するので、結果的に、上記の通りLも変
化することになる。従って、不活性化装置で確実に不活
性化される共鳴センサーを提供することができる。
【0026】以上のように構成された共鳴センサー1
は、たとえば、以下のようにして製造される。先ず、担
体層10の下面10b及び上面10aに、夫々接着剤6
2b,62aを介してその上面62a側が10μm程
度、下面62b側が50μm程度の厚みのパターンの形
成されていないアルミニウム箔40a,40bを各々の
面に接着剤で貼着する。また、熱接着の可能なポリオレ
フィンフィルムを用いることにより、たとえば、押し出
しラミネートやヒートラミネート等でアルミニウム箔を
接着剤無しで貼着することも可能である。
【0027】そして、両面のアルミニウム箔にレジスト
インキ60,61を、たとえば、両面見当合わせによる
グラビア印刷によって、各コンデンサープレートや誘導
コイル等の所定のパターンに塗布する。その後、エッチ
ング工程を通してアルミニウム箔をエッチングし共振回
路を形成する。このレジストインキ層60は印刷により
形成されるため、インキの付着量、すなわち絶縁層の厚
みは、非常に精度良く、また、たとえば乾燥状態で0.
3から0.8μmの範囲に非常に薄くコントロールする
ことができる。レジスト印刷は、グラビア印刷方式によ
る他、シルク印刷やオフセット印刷等でも可能である。
【0028】続いて接着剤62aの上面側に上質紙(保
護紙)66を接着剤または粘着剤65を用いて貼り合わ
せる。その後、誘導コイル30上に片面に粘着剤コート
層を有する離型紙67を貼り合わせる時、導体片50A
が誘導コイル30に接するように挿入される。導体片5
0Aは、粘着剤63により誘導コイル30上に押さえら
れ固定される。
【0029】導体片50Aは、図3に示すように、ポリ
アミドフィルム等の基材51の両面または片面にアルミ
ニウム箔等の導体材52,53を貼り合わせた後、たと
えば0.7mm程度の狭い幅に切断したものである。特
に限定しないが、たとえば、ポリアミドフィルムの厚み
を約16μm、またアルミニウム箔の厚みを各々約7μ
mとすることによってこの導体片50Aを構成すること
ができる。導体を基材51の両面に配した時は、狭幅で
あるが故に加工時に裏返っても良いように工夫されてい
る。すなわち、導体材52,53のいずれが誘導コイル
に接しても良い。また、基材51は、加工の間に導体片
50Aが切断されることのないように、導体片の強度を
増強するためだけのものであるが、導電性フィルム等が
好ましいのは言うまでもない。以上の手順によって、共
鳴センサー1が完成する。
【0030】上記第1の実施の形態によれば、誘導コイ
ル30の巻き線上に、絶縁層(レジストインキ層60)
を介して導体片50Aを固定するのみで、不活性化可能
な構成を得ることができる。従って、きわめて簡単な構
成であるとともに製造容易である不活性化可能な共鳴セ
ンサー1を得ることができる。
【0031】なお、上記第1の実施の形態において、図
示した位置に導体片50Aを設けたのは、共振特性に影
響を及ぼさないように、担体層10の上面10a側に設
けられた導電層40aや架橋導体層40とコンデンサー
結合をしない部分に設けるのが好ましいからであるが、
これに限らず、導体片50Aが複数のコイル巻線にまた
がって形成されていればよい。また、導体片50Aを複
数箇所に設けてもよい。
【0032】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
2の実施の形態の共鳴センサー完成品の拡大縦断面図で
ある。第2の実施の形態の共鳴センサー2が上記第1の
実施の形態と異なるのは、導体片50Bに、アルミニウ
ム箔等の金属膜やアルミニウム線等の金属線を使用した
ことである。なお、この実施の形態における他の構造お
よび機能等は上記第1の実施の形態のものとほぼ同様で
あるため、このような構造、機能等についての詳細な説
明を省略する。この実施の形態を示す図4において、第
1の実施の形態における構造部材、部品等に対応するも
のには同一の番号が付されている。
【0033】(第3の実施の形態)図5は、本発明の第
3の実施の形態の共鳴センサー3の完成品の拡大縦断面
図である。また、図6は共鳴センサー回路部分の底面図
である。第1の実施の形態と同様に製造された共振回路
の誘導コイル30上に、ポリエステルフィルム等に貼着
された導体片50Cをレジストインキ60を介して、接
着剤72を用いて積層したものである。
【0034】導体片50Cは、パターンの形成されてい
ないアルミニウム箔等の導体材81をポリエステル等の
基材70に接着剤71を用いて貼着した後、グラビア印
刷等を用いて、所定のパターンにレジストインキ80を
印刷する。その後、エッチングにより導体片50Cが形
成される。この導体片は図6に示すように、たとえば幅
0.7mmで長さは10mmにパターン化されたもので
ある。導体片50Cの形状は、レジスト印刷とエッチン
グにより形成できるため、他の色々な形状が可能であ
る。接着剤72とレジストインキ層60および80が絶
縁層となり、厚みは合計で3μm以下が好ましい。
【0035】なお、この実施の形態における他の構造お
よび機能等は上記第1の実施の形態のものとほぼ同様で
あるため、このような構造、機能等についての詳細な説
明を省略する。この実施の形態を示す図5および図6に
おいて、第1の実施の形態における構造部材、部品等に
対応するものには同一の番号が付されている。
【0036】(第4の実施の形態)図7は、本発明の第
4の実施の形態の共鳴センサー4の完成品の拡大縦断面
図である。また、図8は共鳴センサー4の回路部分の底
面図である。第3の実施の形態と同様に製造され、2個
の導体片50Dおよび50Eが設けられている。2個の
導体片50Dおよび50Eは、パターンの形成されてい
ないアルミニウム箔等の導体材81をポリエステル等の
基材70に接着剤71を用いて貼着した後、グラビア印
刷等を用いて所定のパターンにレジストインキ80を印
刷する。その後、エッチングにより導体片50Dおよび
50Eが形成される。図8に示すように、この導体片5
0Dは、たとえば幅0.7mmで長さは10mm、ま
た、導体片50Eは、たとえば幅0.7mmで長さは5
mmにパターン化されたものである。なお、この実施の
形態における他の構造および機能等は、上記第3の実施
の形態とほぼ同様であるため、詳細な説明を省略する。
この実施の形態を示す図7および図8において、第1の
実施の形態における構造部材、部品等に対応するものに
は同一の番号が付されている。
【0037】(第5の実施の形態)図9と図10は、そ
れぞれ本発明の第5の実施の形態による共鳴センサー5
の回路部分の平面図と底面図である。この共鳴センサー
5は、図9,図10に示されているように、2個の誘導
コイル30Xおよび30Yと、第1のコンデンサーC
1、第2のコンデンサーC2、第3のコンデンサーC3
および第4のコンデンサーC4を有する共振回路と導体
片50Fとにより構成されている。なお、この実施の形
態における他の構造および機能等は、上記第1の実施の
形態とほぼ同様であるため、詳細な説明を省略する。こ
の実施の形態を示す図9および図10において、第1の
実施の形態における構造部材、部品等に対応するものに
は同一の番号が付されている。
【0038】(第6の実施の形態)図11と図12は、
それぞれ本発明の第6の実施の形態による共鳴センサー
6の回路部分の平面図と底面図である。図13は、この
共鳴センサー完成品の拡大縦断面図である。この共鳴セ
ンサー6は、ほぼ中央部に1個のコンデンサーC2を有
している。そして、導電層23のほぼ中央部90と導電
層21のほぼ中央部91とは、プレス等により電気的に
接続されている。また、誘導コイル30上には、導体片
50Gが形成されている。なお、この実施の形態におけ
る他の構造および機能等は、上記第1の実施の形態とほ
ぼ同様であるため、詳細な説明を省略する。この実施の
形態を示す図11および図12において、第1の実施の
形態における構造部材、部品等に対応するものには同一
の番号が付されている。
【0039】
【発明の効果】本発明の共鳴センサーによれば、誘導コ
イルのコイル巻き線の複数を交差しまたぐように絶縁層
を介して導体片が設けられているため、高電力密度で且
つ共振周波数に一致する電磁波に共鳴した際に誘導コイ
ルに流れる大きな電流によってコイル巻線と導体片との
間および/またはコイル巻線間に大電圧が発生するの
で、この共鳴センサーが、高電力密度で且つ共振周波数
を含む電磁波を発生する不活性化装置に近づくと、コイ
ル巻線と導体片との間で放電が繰り返して発生し、最終
的にコイル巻線と導体片との間および/またはコイル巻
線の間が短絡して共振周波数が大幅にシフトし、共鳴セ
ンサーが不活性化される。従って、簡潔な構成であると
ともに製造容易である共鳴センサーを得ることができ
る。
【0040】また、本発明による共鳴センサーは、誘導
コイル上に絶縁層を介して導体片を設けるというきわめ
て簡単な構造であり、この絶縁層の厚みを非常に薄く容
易にコントロールすることができるため、不活性化処理
の信頼性を向上させ得る共鳴センサーを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る共鳴センサーの第1の実施の形態
を示す平面図である。
【図2】本発明に係る共鳴センサーの第1の実施の形態
を示す底面図である。
【図3】本発明に係る共鳴センサーの第1の実施の形態
を示す図1及び図2の線 I−Iについての完成品として
の縦断面図である。
【図4】本発明に係る共鳴センサーの第2の実施の形態
の完成品としての縦断面図である。
【図5】本発明に係る共鳴センサーの第3の実施の形態
を示す図6の線II−IIについての完成品としての縦断面
図である。
【図6】本発明に係る共鳴センサーの第3の実施の形態
を示す底面図である。
【図7】本発明に係る共鳴センサーの第4の実施の形態
を示す図8の線III−IIIについての完成品としての縦断
面図である。
【図8】本発明に係る共鳴センサーの第4の実施の形態
を示す底面図である。
【図9】本発明に係る共鳴センサーの第5の実施の形態
を示す平面図である。
【図10】本発明に係る共鳴センサーの第5の実施の形
態を示す底面図である。
【図11】本発明に係る共鳴センサーの第6の実施の形
態を示す平面図である。
【図12】本発明に係る共鳴センサーの第6の実施の形
態を示す底面図である。
【図13】本発明に係る共鳴センサーの第6の実施の形
態を示す図11および図12の線IV−IVについての完成
品としての縦断面図である。
【符号の説明】
1,2,3 共鳴センサー 10 担体層(誘電体層) 30 誘導コイル 50A,50B,50C 導体片 60,61,80 レジストインキ(絶縁層) 72 接着剤層(絶縁層) 63,65 粘着剤層または接着剤層 66 保護紙 67 離型紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乾 喜好 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番8 号 東洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 伊比 正榮 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番8 号 東洋アルミニウム株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導コイルを有する共振回路を備えた共
    鳴センサーにおいて、前記誘導コイルのコイル巻き線上
    に、その複数を交差し跨ぐように絶縁層を介して導体片
    が設けられていることを特徴とする共鳴センサー。
  2. 【請求項2】 前記誘導コイルが複数設けられるととも
    に、少なくとも1個以上の誘導コイルに前記導体片が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の共鳴セン
    サー。
  3. 【請求項3】 前記導体片は10mm以下の幅の線状と
    なっていることを特徴とする請求項1または2記載の共
    鳴センサー。
  4. 【請求項4】 前記導体片はプラスチックを基材とし、
    その両面または片面に導体材を配したことを特徴とする
    請求項1または2記載の共鳴センサー。
  5. 【請求項5】 前記導体片は金属線からなることを特徴
    とする請求項1または2記載の共鳴センサー。
  6. 【請求項6】 前記絶縁層は7mm以下の厚みを有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の共鳴センサー。
  7. 【請求項7】 前記絶縁層はレジストインキ層からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の共鳴センサー。
JP20963295A 1994-08-25 1995-08-17 共鳴センサー Pending JPH08115478A (ja)

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JP6-201046 1994-08-25
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014159640A (ja) * 2014-04-07 2014-09-04 Dainippon Printing Co Ltd 金属箔シートの製造方法

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