JP3296260B2 - 高圧電気機器の水冷装置 - Google Patents

高圧電気機器の水冷装置

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JP3296260B2 JP23589697A JP23589697A JP3296260B2 JP 3296260 B2 JP3296260 B2 JP 3296260B2 JP 23589697 A JP23589697 A JP 23589697A JP 23589697 A JP23589697 A JP 23589697A JP 3296260 B2 JP3296260 B2 JP 3296260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は直流送電等の電力
輸送に供される、例えば250kVあるいはそれ以上の
高電圧で動作し、半導体制御素子などを含む電気機器を
冷却する高圧電気機器の水冷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周波数変換あるいは直流送電等の高圧電
気機器において、高電圧大電流化が著しいが、大電流化
にともない装置の熱損失が増大し、水で冷却するものが
増えている。図8は、例えば特開昭61−54876号
公報に示されたものと類似の従来の高圧電気機器の水冷
装置を示す図である。
【0003】図8において、2A〜2Dは高圧回路(図
示しない)を構成するサイリスタ素子とその付属回路、
例えばアノードリアクトル、コンデンサ、抵抗等(いず
れも図示しない)の電気部品を収納したモジュールであ
り、内部にこれら電気部品を冷却する水冷配管が通じて
いる。モジュール2A〜2Dは複数個、図示しない絶縁
支持具によって互いに絶縁されて設けられている。個々
のモジュールは図に示すように2A〜2Dと呼ぶが、以
下の説明ではモジュールを総称して呼ぶときにはモジュ
ール2という。他の符号についても同様とする。1はモ
ジュール2を冷却する冷却水、3は冷却水1を循環させ
るポンプ、4は冷却水1中の不純物を除去するためのイ
オン交換器、5は冷却水1の温度を下げるための熱交換
器である。ポンプ3、イオン交換器4、熱交換器5は順
に接続され供給源6を構成している。各モジュール2の
配列が物理的に上下であるか、水平であるかは、この発
明においては問題ではないので、説明は省略する。(説
明の都合上、図面内での上下を表現する場合はある)
【0004】7A〜7Dはモジュール2A〜2Dの水の
入口に接続されたモジュール給水管、8A〜8Dはモジ
ュール2A〜2Dの水の出口に接続されたモジュール排
水管である。モジュール給水管7、モジュール排水管8
はいずれもテフロン等の絶縁物で製作されている。又、
各モジュール2同士、モジュール給水管7同士、モジュ
ール排水管8同士はそれぞれ同構造、同形、同寸法であ
る。
【0005】9A〜9Dは供給源6と各モジュール2A
〜2Dのモジュール給水管7A〜7Dとを結ぶ給水管、
10A〜10Dは供給源6と各モジュール2A〜2Dの
モジュール排水管8A〜8Dとを結ぶ戻り管である。給
水管9A〜9D、戻り管10A〜10Dは全て絶縁性材
料で作られている。なお給水管9A〜9D及び戻り管1
0A〜10Dは、図に示すように順に直列に接続されて
いる。11は給水管9A〜9Dをモジュール給水管7に
接続する接続管、12は戻り管10A〜10Dをモジュ
ール排水管8に接続するための接続管である。これらの
接続管11A〜11Dは、給水管9に下流側から順に配
置され、また、接続管12A〜12Dは戻り管10に上
流側から順に配置されている。ここでは、接続管11、
12は全て同じ構造のものであるとする。
【0006】図中の矢印→は水1の流れる方向を示し、
ポンプ3によって、水1を給水管9D〜9Aに送り、接
続管11およびモジュール給水管7で、各モジュール2
A〜2Dに分配し、モジュール2内の電気部品を冷却し
た水1は、モジュール排水管8、接続管12、戻り管1
0A〜10Dにより集められ、熱交換器5により冷却さ
れ、イオン交換器4によりイオンや不純物を除去されて
水の電気抵抗率を改善されポンプ3に戻る。一般にモジ
ュール2内で水1は導電部に直接触れることもあるの
で、水の電気抵抗率は出来るだけ高くしておかなければ
ならないのである。
【0007】なお、各々のモジュール2の内の電気部品
の発生熱量がほぼ等しいこと、また、各モジュール2へ
の配管が並列に接続されているため、各モジュール2へ
の流入時の水温が等しいことから、各モジュール2A〜
2Dに必要な水1の流量はほぼ等しい。ところで、例え
ば250kV以上で送電する場合の水冷式高圧電気機器
は一般にモジュール2の台数も多いので給水管9A〜9
D、戻り管10A〜10Dの長さは10m以上に及ぶも
のとなる。このように多数設置されたモジュール2は、
管の末端のモジュール2Aへいくに従ってその流量は減
少する。
【0008】これを説明するため図9に図8のものの圧
力分布説明図を示す。図9は、図8の高圧電気機器の水
冷装置の圧力損失と流量分布を説明する図であり、供給
源6から最も遠いモジュール2Aの流量を必要な最低量
のQAとし、他の段のモジュール2B〜2Dの流量を、
それぞれQB,QC,QDとする。説明の都合上、図9
では供給源6は記載を省略しているが図8と同様に使用
されている。
【0009】一般的に管径が同一の管の圧力損失は、お
およそ流量(流速)の2乗に比例するので、その比例定
数を検討すれば流量の設計が可能となる。モジュール給
水管7の入口からモジュール排水管8の出口に至るまで
の上記圧力損失の比例定数をRMとする。
【0010】ここではすべてのモジュール2A〜2Dの
圧力損失比例定数がRMで等しいものとする。なお、こ
のモジュール2の圧力損失の比例定数RMには接続管1
1の圧力損失及び、接続管12の圧力損失を含まないも
のとする。(後述するが接続管11の損失は給水管9
に、また、接続管12の損失は戻り管12に含める)
【0011】まず、モジュール2Aの流量QAとモジュ
ール2Bの流量QBを比較する。接続管11Bから給水
管9A、接続管11A、モジュール給水管7A、モジュ
ール2A、モジュール排水管8A、接続管12A,戻り
管10Aを通って接続管12Bまで流れる際の圧力損失
を△PXAとする。又、接続管11Bからモジュール給
水管7B、モジュール2B、モジュール排水管8Bを通
って接続管12Bまで流れる際の圧力損失を△PBとす
る。なお、△PXA、△PBには流路の起点の接続管1
1B、終点の接続管12Bの圧力損失は含まないものと
する。このとき△PXA,△PBはともに流路の起点、
終点が同じであるから、 △PXA=△PB …… (1)となる。
【0012】 ここで △PXA= (給水管9Aの圧力損)+(戻り管10Aの圧力損)+(RM×QA2) …… (2) △PB=(RM×QB2) …… (3) であるから、(1)式に(2)(3)式を代入すれば (給水管9Aの圧力損)+(戻り管10Aの圧力損)+(RM×QA2) =(RM×QB2) (給水管9Aの圧力損)+(戻り管10Aの圧力損)=RM(QB2−QA2)… …(4) 式(4)の左辺は明らかに正であるから右辺も正、即ち
QB2−QA2>0よって QB2>QA2
となる。同様の計算を順次、各モジュールについて行
うことによりQD>QC>QB>QAとなる。
【0013】各モジュール2A〜2Dの流量を等しくす
るには、式(4)から、給水管9A〜9D、戻り管10
A〜10Dを太くして、その部分の圧力損失が無視でき
る程度に小さくするか、モジュール2の圧力損失係数R
Mを、他の配管部分の圧力損失に比して極端に大きくす
ればよいことがわかる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、複数の
モジュールの冷却水流量を等しくするには、給水管、戻
り管の太さを太くするか、モジュールの圧力損失を大き
くすればよい。しかし給水管、戻り管を太くすると、電
気抵抗が小さくなり、モジュールからの漏れ電流が大き
くなって安全上好ましくない。
【0015】又、モジュールの圧力損失RMを大きくす
ると流量が減ってしまうから、ポンプの圧力を上げ、そ
れにともなって管の耐圧も高くしなければならず、経済
的に得策でないと言う問題があった。
【0016】また、公知の技術として各モジュール毎に
バルブなどを挿入して流量を調節することは可能である
が、この場合、各モジュール毎に流量を測定して個別に
調節しなければならず、手間が掛るという問題があっ
た。
【0017】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、給水管、戻り管の径を太くする
ことなく、又、モジュール内の水圧を上昇させないで、
また、各モジュール毎の流量をいちいち測定することな
しに、机上計算のみですべてのモジュールの流量を均一
化できる高圧電気機器の水冷装置を得るものである。
【0018】
【0019】
【課題を解決するための手段】 の発明に係る高圧電気
機器の水冷装置は、それぞれに半導体素子とその付属回
路とを収納したモジュールを複数個、絶縁支持物により
互いに絶縁して設置し、このそれぞれのモジュールに設
けたモジュール給水管を介して供給する水でこのモージ
ュール内部を冷却し、モジュール排水管を介して排水す
る高圧電気機器の水冷装置において、前記モジュール毎
に前記モジュール給水管の上流側端部に所定の圧力損失
を生じる流体抵抗器を設け、各モジュールのモジュール
給水管は1つの供給源に接続された圧力損失特性が既知
の1本の給水管に下流側から順次設けた各モジュールに
専用の分岐管に接続され、各モジュールのモジュール排
水管は前記供給源に接続された圧力損失特性が既知の1
本の戻り管に上流側から順次設けた各モジュールに専用
の分岐管に接続されており、各モジュールに供給される
流量が等しくなるように、前記給水管の下流側から数え
てK個目の前記モジュールに接続された流体抵抗器の圧
力損失は、この流体抵抗器を経由して流れる流量が所定
値の時、下記(ア)、(イ)、(ウ)に示す圧力損失値
の和に等しいものである。 (ア)給水管の下流側から数えてK個目の分岐管とK−
1個目の分岐管との間の給水管部分に前記所定の流量の
K−1倍の流量があるときのこの給水管部分の圧力損
失。 (イ)戻り管の上流側から数えてK個目の分岐管とK−
1個目の分岐管との間の給水管部分に前記所定の流量の
K−1倍の流量があるときこの戻り管部分の圧力損失。 (ウ)前記給水管の下流側から数えてK−1個目の分岐
管に接続された流体抵抗器の流量が所定値の時、この流
体抵抗器が示す圧力損失。
【0020】また、この発明による高圧電気機器の水冷
装置は流体抵抗器としてオリフィスを用いたものであ
る。また、この発明による高圧電気機器の水冷装置の流
体抵抗器はオリフィスの前後の圧力差を測定するセンサ
ーを有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1である
高圧電気機器の水冷装置を示すもので、図において、2
は高圧回路(図示しない)を構成するサイリスタ素子と
その付属回路、例えばアノードリアクトル、コンデン
サ、抵抗等(いずれも図示しない)の電気部品を収納し
たモジュールであり、内部にこれら電気部品を冷却する
水冷配管が通じている。モジュール2A〜2Dは複数
個、図示しない絶縁支持具によって互いに絶縁されて設
けられている。個々のモジュールは図に示すように2A
〜2Dと呼ぶが、以下の説明ではモジュールを総称して
呼ぶときにはモジュール2という。他の符号についても
同様とする。1はモジュール2を冷却する冷却水、3は
冷却水1を循環させるポンプ、4は冷却水1中の不純物
を除去するためのイオン交換器、5は冷却水1の温度を
下げるための熱交換器である。ポンプ3、イオン交換器
4、熱交換器5は順に接続され供給源6を構成してい
る。各モジュール2の配列が物理的に上下であるか、水
平であるかは、この発明においては問題ではないので、
説明は省略する。(説明の都合上、図面内での上下を表
現する場合はある)
【0022】7A〜7Dはモジュール2A〜2Dの水の
入口に接続されたモジュール給水管、8A〜8Dはモジ
ュール2A〜2Dの水の出口に接続されたモジュール排
水管である。モジュール給水管7、モジュール排水管8
はいずれもテフロン等の絶縁物で製作されている。又、
各モジュール2同士、モジュール給水管7同士、モジュ
ール排水管8同士はそれぞれ同構造、同形、同寸法であ
る。
【0023】9A〜9Dは供給源6と各モジュール2A
〜2Dのモジュール給水管7A〜7Dとを結ぶ給水管、
10A〜10Dは供給源6と各モジュール2A〜2Dの
モジュール排水管8A〜8Dとを結ぶ戻り管である。給
水管9A〜9D、戻り管10A〜10Dは全て絶縁性材
料で作られている。なお給水管9A〜9D及び戻り管1
0A〜10Dは、図に示すように順に直列に接続されて
いる。11は給水管9A〜9Dをモジュール給水管7に
接続する接続管、12は戻り管10A〜10Dをモジュ
ール排水管8に接続するための接続管である。これらの
接続管11A〜11Dは、給水管9に下流側から順に配
置され、また、接続管12A〜12Dは戻り管10に上
流側から順に配置されている。ここでは、接続管11、
12は全て同じ構造のものであるとする。
【0024】図中の矢印→は水1の流れる方向を示し、
ポンプ3によって、水1を給水管9D〜9Aに送り、接
続管11およびモジュール給水管7で、各モジュール2
A〜2Dに分配し、モジュール2内の電気部品を冷却し
た水1は、モジュール排水管8、接続管12、戻り管1
0A〜10Dにより集められ、熱交換器5により冷却さ
れ、イオン交換器4によりイオンや不純物を除去されて
水の電気抵抗率を改善されポンプ3に戻る。一般にモジ
ュール2内で水1は導電部に直接触れることもあるの
で、水の電気抵抗率は出来るだけ高くしておかなければ
ならないのである。
【0025】13B,13C,13Dは接続管11B,
11C,11Dとモジュール注入管7B,7C,7Dと
の間、即ち、モジュール給水管7B、7C、7Dの上流
側端部に、それぞれ挿入された流体抵抗器である。流体
抵抗器には色々な形式のものがあるが、その一例とし
て、オリフィスを用いたものの断面図を図2に示す。
【0026】図2において50はオリフィスである。一
般的にオリフィス50の穴径d0と管の内径dとの比を
ε(即ちε=d0/d)とするとき、εとオリフィス5
0の前後における圧力損失△Pとの関係はよく知られて
いる。
【0027】図3は技術資料「管路・ダクトの流体抵
抗」(日本機械学会編 初版)の55ページに示された
オリフィス50の穴径d0と管径dの比のεと式(6)
で定義される無次元数である圧力損失係数ξ0の関係を
示す図であり、穴径d0によりオリフィス50で発生さ
せる圧力損失△Pの値を設定できる。即ち ζ0=ζ
(d0/d)4として △ρ=1/2×ρ×ζ×V2 …… (6) で表わされる、但し、ρは流体の密度、Vは流速であ
る。
【0028】図4は、この発明の高圧電気機器の水冷装
置の圧力損失と流量分布を説明する図であり、モジュー
ル2Aの流量をモジュール2Aを冷却するのに必要な最
低量の流量QA(図8の従来の高圧電気機器の水冷装置
のモジュールの流量QAと同じ)とする。以下、他のモ
ジュールの流量をQAと等しくするための方法について
説明する。
【0029】ここで、圧力損失はおおよそ流量の2乗に
比例し、水の密度は一定とみなして圧力損失の比例定数
を給水管9A〜9DについてR9A〜R9D、戻り管1
0A〜10DについてR10A〜R10D、オリフィス
13B〜13Dについて、R13B〜R13Dとする。
また、ここでもすべてのモジュール2の圧力損失特性が
等しいと考え、その比例定数をすべてRMとする。な
お、この圧力損失の比例定数RMにはモジュール給水管
7とモジュール排水管8の圧力損失を含んでいる。そし
て、接続管11A〜11D、接続管12A〜12Dの圧
力損失は、給水管9A〜9D、戻り管10A〜10Dに
含まれているとする。
【0030】まず、図4の上部から2段目のモジュール
2Bの流量を1段目のモジュール2Aの流量QAと等し
くする。接続管11Bから給水管9A、接続管11A、
モジュール給水管7A、モジュール2A、モジュール排
水管8A、接続管12A、戻り管10Aを通って接続管
12Bまで流れる際の圧力損失は従来の説明で行ったと
おり△PXAである。
【0031】接続管11Bから流体抵抗器13B、モジ
ュール給水管7B、モジュール2B、モジュール排水管
8Bを通って接続管12Bまで流れる際の圧力損失を△
PYBとすれば、△PYBも当然△PXAに等しい。そ
して、モジュール2Aを通る流路については △PXA=(R9A+R10A+RM)×QA2 ……(7)が成立し、 モジュール2Bを通る流路については △PYB=(R13B+RM)×QA2 ……(8)が成立する。 前述のとおり△PXA=△PYBであるから、式(7)
(8)より (R9A+R10A)=R13B ……(9) すなわち流体抵抗器13Bの圧力損失が、給水管9Aと
戻り管10Aの圧力損失の和と等しくなれば、モジュー
ル2Aの流量QAとモジュール2Bの流量が等しくな
る。
【0032】次にモジュール2Cの流量をQAと等しく
する。接続管11Cから給水管9B、接続管11B,流
体抵抗器13B、モジュール給水管7B、モジュール2
B、モジュール排水管8B、接続管12B、戻り管10
Bを通って接続管12Cまで流れる際の圧力損失△PX
Bと、接続管11Cから流体抵抗器13C、モジュール
給水管7C、モジュール2C、モジュール排水管8Cを
通って接続管12Cまで流れる際の圧力損失△PYC
は、ともに流路の起点が同じなので圧力損失は同じであ
る。
【0033】又、△PXBと△PYCを式で表すと、給
水管9B、戻り管10Bには2倍の水量が流れているか
ら △PXB =(R9B+R10B)×(2QA)2+(RM+R13B)×QA2… … (10) △PYC=(RM+R13C)×QA2 …… (11) したがって (R9B+R10B)×(2QA)2+R13B×QA2=R13C×QA2 (R9B+R10B)×4+R13B=R13C …… (12) すなわち流体抵抗器13Cの圧力損失が、給水管9Bと
戻り管10Bにおける2倍の流量にもとづく圧力損と流
体抵抗器13Bの圧力損失との和と等しくなれば、モジ
ュール2Cの流量をQAと等しくすることが出来る。
【0034】次に、4段目のモジュール2Dの流量をQ
Aと等しくなるようにすることを考えるため同様の計算
をくり返えす。接続管11Dから、給水管9C、接続管
11C、流体抵抗器13C、モジュール配水管7C,モ
ジュール2C、モジュール排水管8C、接続管12C、
戻り管10Cを通って、接続管12Dまで流れる際の圧
力損失△PXCと、接続管11Dから流体抵抗器13
D、モジュール給水管7D、モジュール2D、モジュー
ル排水管8Dを通って接続管12Dまで流れる際の圧力
損失△PYDは、ともに流路の起点の圧力が等しいので
△PXC=△PYDである。一方、給水管9Cと戻り管
10Cには3倍の水量が流れているので △PXC =(R9C+R10C)×(3QA)2+(RM+R13C)×QA2 ……(13) 又、△PYD=(RM+R13D)×QA2 ……(14) したがって(R9C+R10C)×9+R13C=R13D ……(15) すなわち流体抵抗器13Dでの圧力損失が、給水管9C
と戻り管10Cに3倍の流量があることによる圧力損と
流体抵抗器13Cの圧力損失との和と等しくなれば、モ
ジュール2Cの流量とモジュール2Dの流量が等しくと
もにQAとなる。
【0035】以上に示したように、この発明の高圧電気
機器の水冷装置は、すべてのモジュール2の流量が必要
最低量で等しくなり、ポンプ3の供給すべき流量は最小
に抑えられる。これにより、すべての給水管9B〜9
D、戻り管10B〜10Dの流量も従来の高圧電気機器
の水冷装置の流量と比較して、小さくなっているため、
配水管9B〜9D、戻り管10B〜10Dで発生する圧
力損失も小さくすることが出来る。
【0036】以上はモジュール2を4段に積層した高圧
電気機器の水冷装置について述べたが、5段以上の任意
のn段を積層した高圧電気機器の水冷装置についても、
最上段以外のモジュール2のモジュール給水管7の上流
側端部に流体抵抗器13を設け、任意のk段目のモジュ
ール2Kの上流側に設けられた流体抵抗器13kについ
て、モジュール2Kの所定の流量QAで発生する圧力損
失を、下記(ア)(イ)(ウ)の和と等しくなるように
すればよい。 (ア)k段目のモジュール2Kの上流側の接続管11k
からk−1段目のモジュール2の上流側の接続管11k
−1までの給水管9K−1が、モジュールの所定の流量
のk−1倍の流量で発生する圧力損失。 (イ)k−1段目のモジュール2k−1の下流側の接続
管12k−1から、k段目のモジュール2Kの下流側の
接続管12kまでの戻り管10K−1が、モジュールの
所定のk−1倍の流量で発生する圧力損失13k−1。 (ウ)k−1段目のモジュール2K−1の上流側に設け
られた流体抵抗器13k−1がモジュールの所定の流量
で発生する圧力損失。 との和と等しくなるようにすればよい。
【0037】ここで、圧力損失はおおよそ流量の2乗に
比例するため、その比例定数を上記配水管について、R
13(k)、R9(k−1)、R10(k−1)、R1
3(k−1)とすると、すべてのモジュール2の流量は
等しくQAであるため、上記(ア)(イ)(ウ)の圧力
損失は次のようになる。 (ア) {R9(K−1)}×{(K−1)QA}2 (イ) {R10(K−1)}×{(K−1)QA}2 (ウ) R13(K−1)QA2 したがって R13(k)×QA2={R9(k−1)+R10(k
−1)}×{(k−1)QA}2+R13(k)−1)
QA2となるから両辺をQA2で割れば R13(k) ={R9(k−1)+R10(k−1)}×(k−1)2+R13(k−1) ……(16) なお、圧力損失が流量の2乗に比例しない場合でも、上
記の比例定数Rをモジュール2に必要な流量Qを流す場
合の値に置直して考えればよい。
【0038】また、上記の説明において、接続管11や
接続管12を1本の配水管9で接続するものを示した
が、複数の配水管を使用する場合においても、複数の配
水管9の圧力損失を考えればよい。また、各モジュール
2の上下位置関係については特に説明していないが、圧
力損失は、重力と無関係であるため、その配置の上下関
係は影響がない。
【0039】なお、図1で流体抵抗器13B〜13D
は、流量を制御するという意味においてはモジュール2
の前後のどの位置に挿入しても同じであるが、下流に置
くよりも上流側に置いた方が、モジュール2にかかる圧
力の絶対値を低くすることが出来るので得策である。
【0040】実施の形態2.実施の形態1の図1の最上
部のモジュール2Aには、流体抵抗器を用いないと説明
したが、図5に示すように圧力損失がゼロの流体抵抗器
13Aを用いると考えれば、全てのモジュールについて
実施の形態1の式(16)に示す流体抵抗を有する流体
抵抗器を挿入するという、共通の原理が成立することは
明らかである。
【0041】実施の形態3.なお、図1あるいは図5の
流体抵抗器13A〜13Dは、流量を制御するという意
味においてはモジュール2の前後のどの位置に挿入して
も同じ効果がある。図6に流体抵抗器13を色々な位置
に挿入する例を示す。しかし、前述したとおり、流体抵
抗器13の下流側は圧力が低くなるからモジュール2の
下流側に置くよりも上流側においた方が、モジュール2
に掛る圧力の絶対値を低くすることが出来、モジュール
2の耐水圧性能を低くすることが出来るので得策であ
る。
【0042】実施の形態4.図7はこの発明の高圧電気
機器の水冷装置の他の実施の形態を示す図である。図に
於いて14は流体抵抗器13のオリフィス50の前後の
圧力差を測定する圧力計(差圧計)であり、流体抵抗1
3の圧力損失と流量の関係が既知であれば、測定した圧
力差から管路内に新たなセンサを設けることなく、流量
を検出することが出来る。
【0043】
【0044】
【発明の効果】 以上のように、 この発明によれば、複数
のモジュールの各モジュール給水管の上流側端部に流量
を調節する流体抵抗器を挿入し、各流体抵抗器の流体抵
抗(圧力損失)を下記(ア)(イ)(ウ)の和としたの
で、各モジュールの流量を測定したり、調節したりする
までもなく、同一にすることが出来るという効果が得ら
れる。また、各モジュールの漏れ電流が増大することも
ないという効果がある。 (ア)給水管の下流側から数えてK個目の分岐管とK−
1個目の分岐管との間の給水管部分に前記所定の流量の
K−1倍の流量があるときのこの給水管部分の圧力損
失。 (イ)戻り管の上流側から数えてK個目の分岐管とK−
1個目の分岐管との間の給水管部分に前記所定の流量の
K−1倍の流量があるときこの戻り管部分の圧力損失。 (ウ)前記給水管の下流側から数えてK−1個目の分岐
管に接続された流体抵抗器の流量が所定値の時、この流
体抵抗器が示す圧力損失。
【0045】この発明によれば、流体抵抗器としてオリ
フィスを用いたので、流体抵抗器の圧力損失を測定した
り、調節したりするまでもなく、机上計算で容易に任意
の値に設計できるという効果が得られる。
【0046】この発明によれば、流体抵抗器のオリフィ
スの前後の圧力差を測定するセンサーを備えているの
で、各モジュール毎の流量差の確認が容易に出来るとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による高圧電気機器
の水冷装置を示す構成図である。
【図2】 図1の高圧電気機器の水冷装置の流体抵抗器
を示す断面図である。
【図3】 図2の流体抵抗器のオリフィスの穴径と圧力
損失の関係の説明図である。
【図4】 図1の高圧電気機器の水冷装置の流量と圧力
損失を示す圧力分布図である。
【図5】 この発明の実施の形態2の高圧電気機器の水
冷装置の構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3の高圧電気機器の水
冷装置の構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4の高圧電気機器の水
冷装置の流体抵抗器の構成図である。
【図8】 高圧電気機器の従来の水冷装置の構成図であ
る。
【図9】 図8の水冷装置の流量と圧力分布の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 冷却水 2A、2B、2C、2D
モジュール 6 供給源 7A、7B、7C、7D モジュール給水管 8A、8B、8C、8D モジュール排水管 9A、9B、9C、9D 給水管 10A、10B、10C、10D 戻り管 11A、11B、11C、11D 分岐管 12A、12B、12C、12D 分岐管 13A、13B、13C、13D 流体抵抗器 14 差圧センサー 50 オリフィス
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 1/00 H02M 7/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれに半導体素子とその付属回路と
    を収納したモジュールを複数個、絶縁支持物により互い
    に絶縁して設置し、 このそれぞれのモジュールに設けたモジュール給水管を
    介して供給する水でこのモージュール内部を冷却し、モ
    ジュール排水管を介して排水する高圧電気機器の水冷装
    置において、 前記モジュール毎に前記モジュール給水管の上流側端部
    に所定の圧力損失を生じる流体抵抗器を設け、 各モジュールのモジュール給水管は1つの供給源に接続
    された圧力損失特性が既知の1本の給水管に下流側から
    順次設けた各モジュールに専用の分岐管に接続され、 各モジュールのモジュール排水管は前記供給源に接続さ
    れた圧力損失特性が既知の1本の戻り管に上流側から順
    次設けた各モジュールに専用の分岐管に接続されてお
    り、 各モジュールに供給される流量が等しくなるように、前
    記給水管の下流側から数えてK個目の前記モジュールに
    接続された流体抵抗器の圧力損失は、この流体抵抗器を
    経由して流れる流量が所定値の時、下記(ア)、
    (イ)、(ウ)に示す圧力損失値の和に等しいことを特
    徴とする高圧電気機器の水冷装置。 (ア)給水管の下流側から数えてK個目の分岐管とK−
    1個目の分岐管との間の給水管部分に前記所定の流量の
    K−1倍の流量があるときのこの給水管部分の圧力損
    失。 (イ)戻り管の上流側から数えてK個目の分岐管とK−
    1個目の分岐管との間の給水管部分に前記所定の流量の
    K−1倍の流量があるときこの戻り管部分の圧力損失。 (ウ)前記給水管の下流側から数えてK−1個目の分岐
    管に接続された流体抵抗器の流量が所定値の時、この流
    体抵抗器が示す圧力損失。
  2. 【請求項2】 流体抵抗器はオリフィスを用いたことを
    特徴とする請求項記載の高圧電気機器の水冷装置。
  3. 【請求項3】 流体抵抗器はオリフィスの前後の圧力を
    計測するセンサーを有することを特徴とする請求項
    載の高圧電気機器の水冷装置。
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