JP3295788B2 - 画像形成装置及びその製造方法 - Google Patents

画像形成装置及びその製造方法

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JP3295788B2 JP34913593A JP34913593A JP3295788B2 JP 3295788 B2 JP3295788 B2 JP 3295788B2 JP 34913593 A JP34913593 A JP 34913593A JP 34913593 A JP34913593 A JP 34913593A JP 3295788 B2 JP3295788 B2 JP 3295788B2
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英俊 鱸
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子放出素子により放
出される電子ビームを画像形成部材に照射することによ
り画像を形成する表示装置などの画像形成装置と該画
像形成装置製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】従来、平板状ディスプレイ装置として
は、液晶表示装置,EL表示装置,プラズマディスプレ
イパネルが実用化されているが、視野角,カラー化,輝
度等で画像表示用には不十分なレベルである。特に陰極
線管(CRT)に比較すると表示性能の差は大きく、陰
極線管に代替できるような状況に至っていない。
【0003】一方、コンピューターによる情報処理の高
度化,テレビジョン放送の高画質化に伴い、高精細,大
画面の平板状ディスプレイ装置に対するニーズが急速に
高まりつつある。
【0004】このため、面状に展開した複数の電子源
と、この電子源からの電子ビームの照射を各々受ける蛍
光体ターゲットとを、各々相対向させた薄形の画像表示
装置が、特開昭58−1956号,特開昭60−225
342号等で開示されている。
【0005】これら電子線ディスプレイ装置は次のよう
な構造からなる。
【0006】図11は従来ディスプレイ装置の概要を示
すものである。同図において71はガラス基板、72は
支持体、74は配線電極、73は電子放出部、14は電
子通過孔、15は変調電極、5はガラス板、6は透明電
極、7は画像形成部材で、例えば蛍光体、レジスト材等
電子が衝突することにより発光,変色,帯電,変質等す
る部材から成る。8はガラス板5,透明電極6,蛍光体
7から成るフェースプレート、9は蛍光体の輝点であ
る。電子放出部73は薄膜技術により作成され、ガラス
基板71とは接触することがない中空構造を成すもので
ある。配線電極74は電子放出部材と同一の材料を用い
て形成しても、別材料を用いても良く、一般に融点が高
く電気抵抗の小さいものが用いられる。支持体72は絶
縁体材料もしくは導電体材料で形成されている。
【0007】これら電子線ディスプレイ装置は、配線電
極74に電圧を印加せしめ中空構造をなす電子放出部7
3より電子を放出させ、これら電子流を情報信号に応じ
て変調する変調電極15に電圧を印加することにより電
子を取り出し、取り出した電子を加速させ蛍光体7に衝
突させるものである。また、配線電極74と変調電極1
5でXYマトリックスを形成せしめ、画像形成部材7上
に画像表示を行うものである。
【0008】上記の電子線ディスプレイ装置は熱電子源
を用いている為、次のような問題点があった。 1.消費電力が高い。 2.変調スピードが遅い為大容量の表示ができない。 3.各素子間のバラツキが生じ易い為大面積化が難し
い。
【0009】これらの問題点を解決する為に熱電子源に
代えて、表面伝導形電子放出素子を配置した画像表示装
置が考えられる。
【0010】従来、簡単な構造で電子の放出が得られる
表面伝導形電子放出素子として、例えば、エム・アイ・
エリンソン(M.I.Elinson)等によって発表
された冷陰極素子が知られている[ラジオ・エンジニア
リング・エレクトロン・フィジィッス(Radio E
ng.Electron.Phys.)第10巻,12
90〜1296頁,1965年]。
【0011】これは、基板上に形成された小面積の薄膜
に、膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生
ずる現象を利用するものである。
【0012】この表面伝導形放出素子としては、前記エ
リンソン等により開発されたSnO2(Sb)薄膜を用
いたものの他、Au薄膜によるもの[ジー・ディトマ
ー:“スイン・ソリド・フィルムス”(G.Dittm
er:“Thin SolidFilms”),9巻,
317頁,(1972年)]、ITO薄膜によるもの
[エム・ハートウェル・アンド・シー・ジー・フォンス
タッド:“アイ・イー・イー・イー・トランス・イー・
ディー・コンフ”(M.Hartwell and
C.G.Fonstad:“IEEE Trans.E
D Conf.”)519頁,(1975年)]、カー
ボン薄膜によるもの[荒木久他:“真空”,第26巻,
第1号,22頁,(1983年)]等が報告されてい
る。
【0013】これらの表面伝導形放出素子は、 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、製造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 等の利点があり、今後広く応用される可能性をもってい
る。
【0014】図12は、上記のような表面伝導形電子放
出素子を用いた画像表示装置の構成図である。同図にお
いて1は絶縁性基板、2及び3は素子電極、4は電子放
出部である。
【0015】表面伝導形電子放出素子を用いた本画像表
示装置においても、素子配線電極81を通じ素子電極
2,3間に電圧を印加することにより電子を放出させ、
情報信号に応じた電圧を変調電極15に印加して、電子
ビームの蛍光体7への到達量を制御することで画像を形
成する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】一般に良く知られてい
るように、熱電子源と対向して平板なターゲットを置き
ターゲットに正電圧を印加し電子を加速すると、電子源
形状にほぼ対応した形状の電子ビームがターゲットに衝
突する。従って、図11に示したような熱電子源を用い
た画像形成装置においては、電子源の形状を適宜設計す
ることにより、画像形成部材上に形成される電子ビーム
スポット形状を容易に制御できる。しかしながら、熱電
子源を用いた画像形成装置は先述したような問題点を有
するため、高精細,大画面の装置に対する要望には十分
に対応することはできない。
【0017】一方、先述したような利点を有する表面伝
導形電子放出素子を用いることにより、上記の要望を満
足し得る画像形成装置を構成できると考えられるが、表
面伝導形電子放出素子においては、基板上に形成された
薄膜の膜面に平行な電流を流すために、薄膜に接続され
た電極には基板面と平行に電圧が印加され、これにより
電子放出する。このため、放出された電子は、印加電圧
により形成される電場の影響を受け、電位が高い電極側
に偏向されたり、軌道が曲げられたりして、画像形成部
材面に達するために、画像形成部材面での電子ビームの
スポット形状や大きさを予想することは難しく、所望の
大きさ・形状の電子ビームのスポットを画像形成部材面
上で得ようとした場合に、電子放出素子への印加電圧V
f、画像形成部材に印加する電子ビームの加速電圧V
a、電子放出素子を作製した基板と画像形成部材との距
離d等をどのような値に設定するかを決めることが非常
に困難であった。
【0018】また、電子ビームが画像形成部材に向かっ
て飛翔中に上記偏向作用を受けるため、電子ビームスポ
ットの形状が変形したり、歪んだものとなり、特に円の
ような軸対称形状のスポットを得るのが困難であった。
【0019】本発明は、上記問題点に鑑み、電子ビーム
スポットの形状の対称性を向上させ、歪をなくすことで
画像の解像度を向上させ、表示画像の判別性が良く、鮮
明な画像を得る事のできる画像形成装置を提供すること
を目的とする。
【0020】さらには、表面伝導形電子放出素子や表面
伝導形電子放出素子と同様に基板上に平面的に形成され
た電極間に電圧を印加することにより電子放出する素子
を用いた画像形成装置において、電子ビームスポットの
サイズを、素子に印加する電圧や、加速電圧、素子と画
像形成部材面との距離等から求める事を可能としたもの
である。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成する本発明は、基体と、該基体上に配置され、電極間
に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで
電子を放出する電子放出素子と、該電子放出素子から放
出される電子ビームの照射により画像を形成する画像形
成部材とを有する画像形成装置において、該電極間での
電圧印加方向における該画像形成部材面での該電子ビー
ム径の大きさをS 1 、基体と画像形成部材との距離を
d、電極間に印加される電圧をVf、画像形成部材に印
加される電圧をVaとしたときに、以下の関係式(I)
を満たすVfとVaで駆動されることを特徴とする画像
形成装置にある。
【0022】 S1=K1×2d√(Vf/Va)…………(I) [但し、K1は、0.8≦K1≦1.0の定数、dは、基
体と画像形成部材との距離、Vfは、電極間に印加され
る電圧、Vaは、画像形成部材に印加される電圧を示
す]
【0023】上記本発明のが像形成装置において、複数
の電子放出素子の複数の電子放出部が、一対の低電位側
電極間に高電位側電極を介して配置され、この複数の電
子放出部の各々から放出される複数の電子ビームによっ
て前記画像形成部材面で一画素を形成する場合には、前
記複数の電子放出部間の、前記電圧印加方向における距
をDとしたときに、以下の関係式(II)を満たす
fとVaで駆動されることが好ましい。
【0024】 K2×2d√(Vf/Va)≧D/2≧K3×2d√(Vf/Va)……(II ) [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05の定数を示す
【0025】また、本発明は、基体と、該基体上に配置
され、電極間に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印
加することで電子を放出する電子放出素子と、該電子放
出素子から放出される電子ビームの照射により画像を形
成する画像形成部材とを有する画像形成装置において、
該電極間での電圧印加方向と垂直な方向における該画像
形成部材面での該電子ビーム径の大きさをS 2 、基体と
画像形成部材との距離をd、電圧印加方向と垂直な方向
における電子放出部の長さをL、電極間に印加される電
圧をVf、画像形成部材に印加される電圧をVaとした
ときに、以下の関係式(III)を満たすVfとVaで
駆動されることを特徴とする画像形成装置にある。
【0026】 S2=L+2K4×2d√(Vf/Va)…………(III) [但し、K4は、0.8≦K4≦0.9の定数示す]
【0027】また本発明は、基体と、該基体上に配置さ
れ、電極間に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加
することで電子を放出する電子放出素子の複数と、該電
子放出素子から放出される電子ビームの照射により画像
を形成する画像形成部材とを有する画像形成装置におい
て、該複数の電子放出素子の、該電極間での電圧印加方
向と垂直な方向における配列ピッチをP、基体と画像形
成部材との距離をd、電圧印加方向と垂直な方向におけ
る電子放出部の長さをL、電極間に印加される電圧をV
f、画像形成部材に印加される電圧をVaとしたとき
に、以下の関係式(IV)を満たすVfとVaで駆動さ
れることを特徴とする画像形成装置にある。
【0028】 P<L+2K5×2d√(Vf/Va)…………(IV) [但し、K5=0.8の定数を示す]
【0029】また本発明は、基体と、該基体上に配置さ
れ、電極間に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加
することで電子を放出する電子放出素子の複数と、該電
子放出素子から放出される電子ビームの照射により画像
を形成する画像形成部材とを有する画像形成装置におい
て、該複数の電子放出素子の、該電極間での電圧印加方
向と垂直な方向における配列ピッチをP、基体と画像形
成部材との距離をd、電圧印加方向と垂直な方向におけ
る電子放出部の長さをL、電極間に印加される電圧をV
f、画像形成部材に印加される電圧をVaとしたとき
に、以下の関係式(V)を満たすVfとVaで駆動され
ことを特徴とする画像形成装置にある。
【0030】 P≧L+2K6×2d√(Vf/Va)…………(V) [但し、K6=0.9の定数を示す]
【0031】また本発明は、基体と、該基体上に配置さ
れ、電極間に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加
することで電子を放出する電子放出素子と、該電子放出
素子から放出される電子ビームの照射により画像を形成
する画像形成部材とを有する画像形成装置の製造方法で
あって、該電極間での電圧印加方向における該画像形成
部材面での該電子ビーム径の大きさS1を、以下の関係
式(I)を満足するように設定することを特徴とする
像形成装置の製造方法にある。
【0032】 S1=K1×2d√(Vf/Va)…………(I) [但し、K1は、0.8≦K1≦1.0の定数、dは、基
体と画像形成部材との距離、Vfは、電極間に印加され
る電圧、Vaは、画像形成部材に印加される電圧を示
す]
【0033】更に本発明は、基体と、該基体上に配置さ
れ、電極間に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加
することで電子を放出する電子放出素子と、該電子放出
素子から放出される電子ビームの照射により画像を形成
する画像形成部材とを有する画像形成装置の製造方法で
あって、該電極間での電圧印加方向と垂直な方向におけ
る画像形成部材面での該電子ビーム径の大きさS2を、
以下の関係式(III)を満足するように設定すること
を特徴とする画像形成装置の製造方法にある。
【0034】 S2=L+2K4×2d√(Vf/Va)…………(III) [但し、K4は、0.8≦K4≦0.9の定数、dは、基
体と画像形成部材との距離、Lは、電圧印加方向と垂直
な方向における電子放出部の長さ、Vfは、電極間に印
加される電圧、Vaは、画像形成部材に印加される電圧
を示す]
【0035】以下、本発明における技術的背景及び作用
について、図面を用いながら詳細に説明する。
【0036】図1は表面伝導形電子放出素子を電子源に
用いて形成した画像表示装置の一画素の概略構成及び電
子ビームの飛翔状態を示している。
【0037】同図において、1は絶縁性基板、2は高電
位側素子電極、3は低電位側素子電極であり、これらは
狭ギャップを有して基板1上に形成されており、この狭
ギャップ間に薄膜から成る電子放出部4を形成して表面
伝導形電子放出素子を構成し、更に、該素子基板と対向
して配置されるフェースプレート8とにより画像表示装
置を構成している。
【0038】上記フェースプレート8は、ガラス板5と
透明電極6、画像形成部材7(ここでは蛍光体)から成
り、絶縁性基板1の上方、距離dの位置に置かれてい
る。
【0039】上記構成において、素子電極2,3間に素
子駆動用電源10により電圧Vfを印加すると、電子が
電子放出部4から放出され、電子ビーム加速用電源11
から透明電極6を通じて蛍光体7に印加される加速電圧
Vaにより、当該電子は加速され蛍光体7に衝突し、こ
れを発光させフェースプレート8上に輝点9を形成す
る。
【0040】図2は、図1に示したような装置におい
て、本発明者らが観察した蛍光体の輝点9の拡大概略図
である。
【0041】図2に示されるように、蛍光体の輝点全体
は素子電極への電圧印加方向(図中X方向)及びそれと
垂直な方向(Y方向)にある広がりを持っていることが
確認された。
【0042】このような輝点が形成される理由、即ち、
電子ビームがある広がりを持って画像形成部材に到達す
る理由については、表面伝導形電子放出素子の電子放出
機構について完全に解明されてはいないので明確ではな
いが、本発明者らは、幾多の実験から初速度を持った電
子があらゆる方向へ散乱されるように放出されているた
めと考えている。
【0043】また、本発明者らは、あらゆる方向へ放出
される電子のうち、高電位側素子電極方向(図中Xプラ
ス方向)に放出された電子が輝点の先端部18に到達
し、低電位側素子電極方向(図中Xマイナス方向)に放
出された電子が輝点の尾部19に到達するというよう
に、基板面に対し角度分布を有する電子が放出されるこ
とによりX方向についてある広がりを持った輝点が得ら
れると考えている。但し、輝点の尾部の輝度は他の部分
に比べ一層低かったため、低電位側素子電極方向に放出
される電子の量は非常に少ないと推察される。
【0044】更に、本発明者らの実験によると、図1及
び図2において、輝点9は電子放出部4の鉛直上方から
Xプラス方向、即ち、高電位側素子電極2の側へずれて
いることがわかった。
【0045】この理由は、表面伝導形電子放出素子上の
空間の電位分布が、図3に示されるように、電子放出部
4の近傍において等電位面が画像形成部材7面と平行に
なってないため、放出された電子は加速電圧Vaにより
加速され図中Z方向に飛翔するだけでなく、高電位側素
子電極2方向にも加速されるためと本発明者らは考えて
いる。
【0046】即ち、電子放出させるために必要な印加電
圧Vfにより、電子は放出された直後、偏向作用を受け
ることが避けられないためと考えられる。
【0047】そこで本発明者らは、輝点9の形状や大き
さ、電子放出部4の鉛直上方からX方向への位置ずれの
値などを詳細に検討し、輝点先端部までのずれ量(図1
中のΔX1)と、輝点尾部までのずれ量(図1中のΔ
2)をVa,Vf,dをパラメーターとして表わすこ
とを試みた。
【0048】荷電粒子の運動方程式から電子源の上方
(Z方向)距離dにVa(V)の電圧が印加されたター
ゲットがあり、電子源〜ターゲット間には一様な電場が
存在する時、X方向には初速度V(eV)、Z方向には
初速度0で射出した電子は、ターゲットに到達するまで
に、X方向に
【0049】
【数1】 だけ、変位する。
【0050】本発明者らの行った実験では、素子電極間
に印加する電圧の影響で、図3に示したように、電子放
出部近傍において電場が湾曲しており、X方向へも電子
が加速されるが、通常電子放出素子に印加する電圧に対
し、画像形成部材に印加される電圧が十分大きいので、
電子は電子放出部の近傍のみでX方向に加速され、その
後はX方向速度はほとんど一定と考えられるので、電子
放出部近傍でX方向に加速された後の速度を式(1)の
Vに代入すれば、X方向への電子ビームのずれが求めら
れると考えられる。
【0051】今、電子が電子放出部近傍でX方向に加速
されたあと得たX方向の速度成分をC(eV)とする
と、Cは素子に印加する電圧Vfの値によって変化する
定数と考えられる。そこでCをVfの関数としてC(V
f)(単位はeV)として表し(1)式に代入すれば、
ずれ量ΔX0は下記(2)式で表せる。
【0052】 ΔX0=2d√(C(Vf)/Va)…………(2) 但し、(2)式は電子放出部からX方向の初速度0で放
出された電子が、電子放出部近傍で素子電極間に印加さ
れる電圧Vfの影響でX方向速度C(eV)となった場
合のずれ量を表している。
【0053】実際には、前述のように、表面伝導形電子
放出素子から放出される電子はあらゆる方向に初速度を
もって放出されると考えられるため、その初速度の大き
さをv0(eV)とすると、(1)式から、X方向へ最
も大きくずれる電子ビームのずれ量は ΔX1=2d√((C+v0)/Va)…………(3) X方向へのずれ量が最も小さい電子ビームのずれ量は ΔX2=2d√((C−v0)/Va)…………(4) となると考えられる。
【0054】ここで、v0も電子放出部に印加される電
圧エネルギーであるVfにより値が変化する定数と考え
られるから、結局Cもv0もVfの関数であると言える
から、定数K2、K3を用いて √(C+v0)(Vf)=K2√Vf、 √(C−v0)(Vf)=K3√Vf と書き換えられる。
【0055】これを用いて(3),(4)を変形する
と、 ΔX1=K2×2d√(Vf/Va)…………(5) ΔX2=K3×2d√(Vf/Va)…………(6) ここで、d、Vf,Vaは測定可能な量であり、Δ
1、ΔX2も測定可能な量である。
【0056】本発明者らは、図1において、d、Vf、
Vaを変えてΔX1,ΔX2を測定する実験を種々行うこ
とにより、K2、K3の値としてそれぞれ下記の値を得
た。
【0057】K2=1.25±0.05 K3=0.35±0.05 これは加速電界の強度(Va/d)が1kV/mm以上
の時、特に良く成り立つ。
【0058】以上の知見をもとにすれば、画像形成部材
面での電子ビームスポットの電子放出素子への電圧印加
方向(X方向)の大きさ(S1とする)は、S1=ΔX1
−ΔX2として簡単に求められる。
【0059】K1=K2−K3と置けば(5)、(6)式
から S1=K1×2d√(Vf/Va)……………(7) 但し、0.8≦K1≦1.0 となる。
【0060】次に電子放出素子への電圧印加方向と垂直
な方向のスポットサイズを考えると(図6)、上述した
ことから、電子放出素子への電圧印加方向と垂直な方向
(図6Y方向)へも、電子ビームは初速度v0で放出さ
れると考えられるが、図からもわかるように電子ビーム
は射出以降、Y方向へはほとんど加速されない。
【0061】そこで電子ビームのY方向への変位量は、
Yプラス方向、Yマイナス方向とも ΔY=2d√(v0/Va) ………………(8) となると考えられる。
【0062】ここで(3)、(4)式から √((ΔX 2 1−ΔX 2 2)/2)=2d√(v0/Va)………(9) また(5)、(6)式から √((ΔX 2 1−ΔX 2 2)/2)=2d√(Vf/Va) ×√((K 2 2 −K 2 3 )/2)………(10 ) (9)、(10)式を比べると、 2d√(v0/Va)=2d√(Vf/Va) ×√((K 2 2 −K 2 3 )/2)………(11 ) よって、(11)式右辺の√((K 2 2 −K 2 3 )/
2)=K4と置けば、画像形成部材面での電子ビームス
ポットのY方向の大きさ(S2とする)は、電子放出部
4のY方向の長さをLとして、次式で表せる。
【0063】 S2=L+2ΔY =L+2K4×2d√(Vf/Va) ………(12) 式(12)の形になるとd、Vf、Va、Lが測定可能
であるから、S2を実験で測定することにより、係数K4
の値は決められるが、K2=1.25±0.05、K3
0.35±0.05であることと、K4の定義からは
0.80≦K4≦0.90 となる。
【0064】これは、Y方向のスポットサイズを求める
実験から、得られた値と良く一致していた。
【0065】さらに、本発明者らは、以上得られた関係
式をもとに、複数の電子放出部から放出される電子ビー
ムの、画像形成部材面上での関係を考察した。
【0066】図1に示した構成では、放出された電子
は、素子電極近傍の電場の湾曲(図3)や、電極のエッ
ジの影響等で、図2に示したように、X軸に非対称な形
状で画像形成部材面に達する。
【0067】スポット形状の歪みとか、非対称性は画像
の解像度の低下を引き起こし、特に文字などを表示する
場合、文字の判別性が低下し、また動画の場合でも画像
のきれが悪く、鮮明な画像が得られない。
【0068】この場合、輝点の形状はX軸に非対称だ
が、先端部から尾部までが、電子放出部の鉛直上方から
どれだけずれるかは、式(5)、(6)から明らかであ
るから、本発明者らは、複数の電子放出部が、電圧印加
方向において、下記(13)式で表される間隔Dをもっ
て、素子電極の高電位側電極を挟んで形成されれば、該
複数の電子放出部から放出された電子ビームが、画像形
成部材面上で一つに重なることにより、対称性の良い輝
点形状が得られる事を見いだした。
【0069】 K2×2d√(Vf/Va)≧D/2≧K3×2d√(Vf/Va)……(13 ) 但しK2、K3は定数でK2=1.25±0.05 K3=0.35±0.05 また、電圧印加方向と垂直な方向(Y方向)について
も、上述した内容から、Y方向の長さLの電子放出部か
ら放出された電子による輝点が、Y方向に連続であるこ
とが必要なとき、電子放出素子のY方向の配列ピッチP
を下記(14)式を満たすようにすれば良い。
【0070】 P<L+2K5×2d√(Vf/Va) …………(14) 但しK5=0.80 逆にY方向の長さLの電子放出部から放出された電子に
よる輝点がY方向において非連続であることが必要な場
合は、電子放出素子のY方向の配列ピッチPを下記(1
5)式を満足するようにすれば良い。
【0071】 P≧L+2K6×2d√(Vf/Va) …………(15) 但しK6=0.90
【0072】
【実施例】次に、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。
【0073】実施例1 本実施例では、本発明の画像表示装置を作製した。図1
は本画像表示装置の一画素の構成を示す概略斜視図であ
り、図2は図1の蛍光体の輝点9の拡大図である。
【0074】以下、本画像表示装置の作製方法を説明す
る。
【0075】先ず、ガラス板からなる絶縁性基板1を
十分洗浄し、該基板1上に通常良く用いられる蒸着技術
とホトリソグラフィー技術及びエッチング技術により高
電位側素子電極2及び低電位側素子電極3をNi及びC
r材料で厚さ0.1μmに作製した。かかる素子電極
2,3は、電気抵抗が十分低くなるように作製しさえす
ればどのような材料でもかまわない。
【0076】素子電極2,3はギャップを有するように
作製され、そのギャップ幅(G)は0.1μm〜10μ
mが好適で本実施例では2μmとした。
【0077】次に、上記ギャップ部にガスデポジショ
ン法を用いて超微粒子膜を設けることにより電子放出部
4を形成した。
【0078】超微粒子の材質はPdを用いたが、その他
の材料としてAg,Au等の金属材料やSnO2,In2
3の酸化物材料が好適であるがこれに限定されるもの
ではない。本実施例ではPd粒子の直径を約100Åに
設定したが、これに限定されるものではない。また、ガ
スデポジション法以外にも、例えば有機金属を分散塗布
し、その後熱処理することにより電極間に超微粒子膜を
形成しても所望の特性が得られる。
【0079】尚、本実施例では、電子放出部4のY方向
の長さLを150μmとした。
【0080】次に、片面にITOから成る透明電極6
が蒸着されたガラス板5に、印刷法あるいは沈殿法によ
り画像形成部材(本実施例では蛍光体7)を設け、フェ
ースプレート8を作製した。
【0081】フェースプレート8は、支持枠(図示せ
ず)等により、電子放出素子を形成している基板1から
3mm上方に配置されるよう固定して、本画像表示装置
を作製した。
【0082】以上の様にして作製した画像表示装置にお
いて、電子放出素子の素子電極間に高電位側素子電極が
高電位となるように素子駆動用電源10により、14V
の駆動電圧Vfを印加して電子放出をさせ、更にこの
時、電子ビーム加速用電源11により透明電極6を通じ
て蛍光体7に6kVの加速電圧を印加した。
【0083】以上のように電圧を印加し電子放出させた
時、蛍光体7に達する電子の電子放出部4からの輝点先
端部及び輝点尾部までのXプラス方向への変位量Δ
1,ΔX2の差であるX方向のスポットの大きさS
1は、本発明者らが求めた前記近似式(7)から S1=K1×2×3.0(mm)×√(14/6000)……(16) ここで0.8≦K1≦1.0だからS1は 0.232(mm)≦S1≦0.290(mm)であ
る。
【0084】実際に50倍程度の顕微鏡を用いて目視に
てX方向スポットサイズを測定したところ、S1は約2
60μmであり、(16)式と良く合っていた。
【0085】実施例2 本実施例では、本発明の画像表示装置を作製した。図4
は本画像表示装置の一画素の構成を示す概略斜視図であ
り、図5は図4のA−A’面での電子放出素子の拡大断
面図である。
【0086】以下、本画像表示装置の作製方法を説明す
る。
【0087】先ず、ガラス板からなる絶縁性基板1を
十分洗浄し、該基板1上に通常良く用いられる蒸着技術
とホトリソグラフィー技術及びエッチング技術により高
電位側素子電極2及び低電位側素子電極3a,3bをN
i及びCr材料で厚さ0.1μmに作製した。かかる素
子電極2,3a,3bは、電気抵抗が十分低くなるよう
に作製しさえすればどのような材料でもかまわない。
【0088】素子電極2,3a,3bは2ケ所のギャッ
プを有するように作製され、そのギャップ幅(図5中
G)は0.1μm〜10μmが好適で本実施例では2μ
mとした。
【0089】次に、上記ギャップ部にガスデポジショ
ン法を用いて超微粒子膜を設けることにより電子放出部
4a,4bを形成した。
【0090】超微粒子の材質はPdを用いたが、その他
の材料としてAg,Au等の金属材料やSnO2,In2
3の酸化物材料が好適であるがこれに限定されるもの
ではない。本実施例ではPd粒子の直径を約100Åに
設定したが、これに限定されるものではない。また、ガ
スデポジション法以外にも、例えば有機金属を分散塗布
し、その後熱処理することにより電極間に超微粒子膜を
形成しても所望の特性が得られる。
【0091】尚、本実施例では、電子放出部4a,4b
のY方向の長さを150μmとし、高電位側素子電極の
幅(図5中D)は400μmとした。
【0092】次に、片面にITOから成る透明電極6
が蒸着されたガラス板5に、印刷法あるいは沈殿法によ
り画像形成部材(本実施例では蛍光体7)を設け、フェ
ースプレート8を作製した。
【0093】フェースプレート8は、支持枠(図示せ
ず)等により、電子放出素子を形成している基板1から
3.0mm上方に配置されるよう固定して、本画像表示
装置を作製した。
【0094】以上の様にして作製した画像表示装置にお
いて、電子放出素子の素子電極間に高電位側素子電極が
高電位となるように素子駆動用電源10により、14V
の駆動電圧Vfを印加して電子放出をさせ、更にこの
時、電子ビーム加速用電源11により透明電極6を通じ
て蛍光体7に6kVの加速電圧を印加した。
【0095】以上のように電圧を印加し電子放出させた
時、蛍光体7に達する電子の電子放出部4aからのXプ
ラス方向あるいは電子放出部4bからのXマイナス方向
の変位量は、本発明者らが求めた前記近似式(5),
(6)から求められるΔX1の最大値とΔX2の最小値の
範囲内にある。
【0096】前記(5),(6)式から ΔX1max=1.30×2×3.0(mm)×√(14/
6000) =0.377(mm) ΔX2min=0.30×2×3.0(mm)×√(14/
6000) =0.023(mm) よって中心部のずれは(377+23)/2=200
(μm) となるが、今高電位側電極の幅Dが400μmだから高
電位側電極のほぼ中央上方にて(D/2=200μ
m)、電子放出部4a,4bから出た電子ビームスポッ
トの中心が重なり、対称な(ほぼ楕円形)形状のビーム
スポットが得られた(X350μm,Y650μm)。
【0097】本実施例の様に複数の電子放出部が(1
3)式を満たすDの間隔を有し高電位側電極を挟んで形
成されれば、対称な形状のスポットが得られ、表示画像
の判別性やきれが向上した。
【0098】実施例3 本実施例では、図6に示した本画像表示装置の一画素の
構成を示す斜視図にて、Y方向のスポットサイズの測定
を行った。作製法は実施例1と同様である。
【0099】図6において、フェースプレート8を支持
枠(不図示)により、基板1から3mm上方に配置し、
電子放出素子の素子電極間に素子電極2が高電位となる
ように素子駆動電源10により、14Vの駆動電圧Vf
を印加して電子放出させ、電子ビーム加速用電源11に
より透明電極6を通じて蛍光体7に6kVの加速電圧を
印加した。また、電子放出部4のY方向長さLは150
μmである。
【0100】その状態で、画像形成部材上の蛍光体の輝
点9のY方向の大きさS2を50倍程度の顕微鏡を用い
目視にて測定したところ、S2は約650μmであっ
た。
【0101】前記(12)式にてS2を求めると、 S2=150(μm)+2ΔY =150(μm)+2×K4×2×3000(μm)√(14/6000) K4=0.8〜0.9であるから、S2=614(μm)
〜671(μm)であり、この場合も実験と良く合って
いた。
【0102】実施例4 本実施例ではY方向に多数の電子放出素子が配置されて
いる画像表示装置の例を示す。図7は本実施例の画像表
示装置の一部の斜視図を示す。
【0103】装置の作製法については、実施例1とほぼ
同様なので省略するが、本実施例では、電子放出部の電
圧印加方向と垂直な方向、即ちY方向に配列ピッチP=
500μmにて電子放出素子が多数並んでいる。
【0104】本実施例において、素子電極2が高電位側
となるように素子駆動電源10より、14Vの駆動電圧
Vfを印加して電子放出させ、電子ビーム加速用電源1
1により透明電極6を通じて蛍光体7に6kVの加速電
圧を印加する。
【0105】また、フェースプレート8の内面と電子放
出素子を形成した基板1との距離dを3mmとすると、
前述の式(12)から、Y方向のスポットサイズS2
最も小さい場合で614μmとなるが、本実施例では、
Y方向隣接素子間の配列ピッチが500μmだから、蛍
光体上の輝点は図8に示すように、Y方向で重なり合
い、輝点が連続して見えるため、画像の連続性が良く、
特に動画表示するのに適した画像表示装置が得られた。
【0106】実施例5 本実施例では、電子放出素子への電圧印加方向とは垂直
な方向(Y方向)における電子放出素子の配列ピッチP
を800μmとした以外は実施例4と同様である。本実
施例では、Y方向の素子の配列ピッチPが、Y方向のス
ポットサイズの最大値671μmより大きいため、蛍光
体上の輝点が図9に示すようにY方向において完全に分
離しており、画像の判別性が良く、特に文字等を表示す
るのに適した画像表示装置が得られた。
【0107】実施例6 本実施例では、図10に示されるような構成を有する本
発明の画像表示装置を作製した。
【0108】本実施例において、絶縁性基板1上に表面
伝導形電子放出素子を形成する方法は実施例2と全く同
様である。本実施例では、適当な支持手段(図示せず)
により、基板1とフェースプレート8との間に変調電極
15を配置し、該変調電極15に電源16により情報信
号に応じた電圧VGを印加することにより、電子放出素
子から放出された電子ビームの蛍光体7への照射量を制
御する。
【0109】本実施例のように変調電極15を有する場
合でも、本発明による前記条件式(13)を満足するよ
うに装置を構成することにより、蛍光体7上の輝点9の
形状を良好に制御できるため、変調電極15の作用とし
ては、電子ビームが蛍光体7へ照射されるか(ON状
態)照射されないか(OFF状態)のみを制御すれば良
い。このため、本実施例の画像表示装置では、変調電極
15に印加する電圧VGによって電子ビームの形状(輝
点の形状)も制御しようとする場合の様に、変調電圧V
Gの僅かな違いによる電子ビームの形状への影響が無
く、輝点形状が歪んだり、不均一になるということがな
かった。
【0110】以上のように、変調電極を有する画像表示
装置においても、対称で歪のない輝点形状が得られ、鮮
明な表示画像を得ることができた。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表面伝導形電子放出素子や表面伝導形電子放出素子と同
様に基板上に平面的に形成された電極間に電圧を印加す
ることにより電子放出する素子を用いた画像表示装置に
おいて、電子ビームスポットのサイズを、素子に印加す
る電圧や、加速電圧、素子と画像形成部材面との距離等
から求めることができ、動画に適した画像表示装置や、
文字表示に適した画像表示装置等用途に応じた設計をす
ることが容易となり、また表示品位の良い画像表示装置
を得ることができる。
【0112】さらには、電子ビームスポットの形状の対
称性を向上させ、歪をなくすことで画像の解像度を向上
させ、表示画像の判別性が良く、鮮明な画像の画像表示
装置が得られるといった効果がある。
【0113】また、以上の本発明による画像形成装置
は、高品位テレビジョン受像器やコンピュータの端末は
もとより、大画面ホームシアターや、テレビ会議システ
ム、あるいはテレビ電話など、民生用あるいは産業用と
して広く応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における本発明の画像表示装置の一画
素構成を示す斜視図である。
【図2】実施例1において観測された輝点形状を示す図
である。
【図3】表面伝導形電子放出素子を用いた画像表示装置
における電子ビームの飛翔を説明するための図である。
【図4】実施例2における本発明の画像表示装置の一画
素構成を示す斜視図である。
【図5】図4のA−A’面での電子放出素子の拡大断面
図である。
【図6】実施例3の本発明の画像表示装置を説明する斜
視図である。
【図7】実施例4における本発明の画像表示装置の構成
を示す斜視図である。
【図8】実施例4の本発明の画像表示装置において観測
された輝点形状を示す図である。
【図9】実施例5の本発明の画像表示装置において観測
された輝点形状を示す図である。
【図10】実施例6における本発明の画像表示装置の一
画素構成を示す斜視図である。
【図11】熱電子源を用いた従来例の画像表示装置を示
す図である。
【図12】表面伝導形電子放出素子を用いた従来例の画
像表示装置を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 高電位側素子電極 3,3a,3b 低電位側素子電極 4,4a,4b 電子放出部 5 ガラス板 6 透明電極 7 蛍光体(画像形成部材) 8 フェースプレート 9 蛍光体の輝点 10 素子駆動用電源 11 電子ビーム加速用電源 14 電子ビーム通過孔 15 変調電極
フロントページの続き (72)発明者 野村 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−100843(JP,A) 特開 平4−137424(JP,A) 特開 平4−147542(JP,A) 特開 平1−311533(JP,A) 特開 平2−247935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/12 H01J 1/316

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、該基体上に配置され、電極間に
    電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで電
    子を放出する電子放出素子と、該電子放出素子から放出
    される電子ビームの照射により画像を形成する画像形成
    部材とを有する画像形成装置において、該電極間での電
    圧印加方向における該画像形成部材面での該電子ビーム
    径の大きさをS 1 、基体と画像形成部材との距離をd、
    電極間に印加される電圧をVf、画像形成部材に印加さ
    れる電圧をVaとしたときに、以下の関係式(I)を満
    たすVfとVaで駆動されることを特徴とする画像形成
    装置。 S1=K1×2d√(Vf/Va)…………(I) [但し、K1は、0.8≦K1≦1.0の定数示す]
  2. 【請求項2】 前記電子放出素子を複数有し、複数の電
    子放出部の各々から放出される複数の電子ビームが、前
    記画像形成部材面で一画素を形成する請求項1記載の画
    像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の電子放出部は、一対の低電位
    側電極間に高電位側電極を介して配置されている請求項
    2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の電子放出部間の、前記電圧印
    加方向における距離をDとしたときに、以下の関係式
    (II)を満たすVfとVaで駆動される請求項3記載
    の画像形成装置。 K2×2d√(Vf/Va)≧D/2≧K3×2d√(Vf/Va)……(II ) [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
    0.05の定数を示す
  5. 【請求項5】 前記電子放出素子が、表面伝導形電子放
    出素子である請求項1〜4いずれかに記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記電子放出素子と前記画像形成部材と
    に、各々独立した電圧印加手段を有する請求項1〜4い
    ずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記電子放出素子から放出される電子ビ
    ームを、情報信号に応じて変調するための変調手段を有
    する請求項1〜4いずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 基体と、該基体上に配置され、電極間に
    電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで電
    子を放出する電子放出素子と、該電子放出素子から放出
    される電子ビームの照射により画像を形成する画像形成
    部材とを有する画像形成装置において、該電極間での電
    圧印加方向と垂直な方向における該画像形成部材面での
    該電子ビーム径の大きさをS 2 、基体と画像形成部材と
    の距離をd、電圧印加方向と垂直な方向における電子放
    出部の長さをL、電極間に印加される電圧をVf、画像
    形成部材に印加される電圧をVaとしたときに、以下の
    関係式(III)を満たすVfとVaで駆動されること
    を特徴とする画像形成装置。 S2=L+2K4×2d√(Vf/Va)…………(III) [但し、K4は、0.8≦K4≦0.9の定数示す]
  9. 【請求項9】 前記電子放出素子が、前記基体上に複数
    配置されている請求項8記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記電極間での電圧印加方向における
    前記画像形成部材面での前記電子ビーム径の大きさをS
    1 としたときに、以下の関係式(I)を満たすVfとV
    aで駆動される請求項8記載の画像形成装置。 S1=K1×2d√(Vf/Va)…………(I) [但し、K1は、0.8≦K1≦1.0の定数示す]
  11. 【請求項11】 前記電子放出素子を複数有し、複数の
    電子放出部の各々から放出される複数の電子ビームが、
    前記画像形成部材面で一画素を形成する請求項10記載
    の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の電子放出部が、一対の低電
    位側電極間に高電位側電極を介して配置されている請求
    項11記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の電子放出部間の、前記電圧
    印加方向における距離をDとしたときに、以下の関係式
    (II)を満たすVfとVaで駆動される請求項12記
    載の画像形成装置。 K2×2d√(Vf/Va)≧D/2≧K3×2d√(Vf/Va)……(II ) [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
    0.05の定数を示す
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子が、表面伝導形電子
    放出素子である請求項8〜13いずれかに記載の画像形
    成装置。
  15. 【請求項15】 前記電子放出素子と前記画像形成部材
    とに、各々独立した電圧印加手段を有する請求項8〜1
    3いずれかに記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記電子放出素子から放出される電子
    ビームを、情報信号に応じて変調するための変調手段を
    有する請求項8〜13いずれかに記載の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 基体と、該基体上に配置され、電極間
    に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで
    電子を放出する電子放出素子の複数と、該電子放出素子
    から放出される電子ビームの照射により画像を形成する
    画像形成部材とを有する画像形成装置において、該複数
    の電子放出素子の、該電極間での電圧印加方向と垂直な
    方向における配列ピッチをP、基体と画像形成部材との
    距離をd、電圧印加方向と垂直な方向における電子放出
    部の長さをL、電極間に印加される電圧をVf、画像形
    成部材に印加される電圧をVaとしたときに、以下の関
    係式(IV)を満たすVfとVaで駆動されることを特
    徴とする画像形成装置。 P<L+2K5×2d√(Vf/Va)…………(IV) [但し、K5=0.8の定数を示す]
  18. 【請求項18】 前記電子放出素子が、表面伝導形電子
    放出素子である請求項17記載の画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記電子放出素子と前記画像形成部材
    とに、各々独立した電圧印加手段を有する請求項17記
    載の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記電子放出素子から放出される電子
    ビームを、情報信号に応じて変調するための変調手段を
    有する請求項17記載の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 基体と、該基体上に配置され、電極間
    に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで
    電子を放出する電子放出素子の複数と、該電子放出素子
    から放出される電子ビームの照射により画像を形成する
    画像形成部材とを有する画像形成装置において、該複数
    の電子放出素子の、該電極間での電圧印加方向と垂直な
    方向における配列ピッチをP、基体と画像形成部材との
    離をd、電圧印加方向と垂直な方向における電子放出
    部の長さをL、電極間に印加される電圧をVf、画像形
    成部材に印加される電圧をVaとしたときに、以下の関
    係式(V)を満たすVfとVaで駆動されることを特徴
    とする画像形成装置。 P≧L+2K6×2d√(Vf/Va)…………(V) [但し、K6=0.9の定数を示す]
  22. 【請求項22】 前記電子放出素子が、表面伝導形電子
    放出素子である請求項21記載の画像形成装置。
  23. 【請求項23】 前記電子放出素子と前記画像形成部材
    とに、各々独立した電圧印加手段を有する請求項21記
    載の画像形成装置。
  24. 【請求項24】 前記電子放出素子から放出される電子
    ビームを、情報信号に応じて変調するための変調手段を
    有する請求項21記載の画像形成装置。
  25. 【請求項25】 基体と、該基体上に配置され、電極間
    に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで
    電子を放出する電子放出素子と、該電子放出素子から放
    出される電子ビームの照射により画像を形成する画像形
    成部材とを有する画像形成装置の製造方法であって、該
    電極間での電圧印加方向における該画像形成部材面での
    該電子ビーム径の大きさS1を、以下の関係式(I)
    満足するように設定することを特徴とする画像形成装置
    の製造方法。 S1=K1×2d√(Vf/Va)…………(I) [但し、K1は、0.8≦K1≦1.0の定数、dは、基
    体と画像形成部材との距離、Vfは、電極間に印加され
    る電圧、Vaは、画像形成部材に印加される電圧を示
    す]
  26. 【請求項26】 基体と、該基体上に配置され、電極間
    に電子放出部を有し、該電極間に電圧を印加することで
    電子を放出する電子放出素子と、該電子放出素子から放
    出される電子ビームの照射により画像を形成する画像形
    成部材とを有する画像形成装置の製造方法であって、該
    電極間での電圧印加方向と垂直な方向における画像形成
    部材面での該電子ビーム径の大きさS2を、以下の関係
    式(III)を満足するように設定することを特徴とす
    画像形成装置の製造方法。 S2=L+2K4×2d√(Vf/Va)…………(III) [但し、K4は、0.8≦K4≦0.9の定数、dは、基
    体と画像形成部材との距離、Lは、電圧印加方向と垂直
    な方向における電子放出部の長さ、Vfは、電極間に印
    加される電圧、Vaは、画像形成部材に印加される電圧
    を示す]
  27. 【請求項27】 前記電極間での電圧印加方向における
    該画像形成部材面での該電子ビーム径の大きさS1を、
    以下の関係式(I)を満足するように設定する請求項2
    6記載の画像形成装置の製造方法。 S1=K1×2d√(Vf/Va)…………(I) [但し、K1は、0.8≦K1≦1.0の定数、dは、基
    体と画像形成部材との距離、Vfは、電極間に印加され
    る電圧、Vaは、画像形成部材に印加される電圧を示
    す]
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