JP3295306B2 - 呼吸用気体供給装置 - Google Patents

呼吸用気体供給装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン伝導性及び
電子伝導性を有する固体電解質膜を介して電気化学的に
特定イオンを輸送し、呼吸用気体を濃縮及び発生させる
呼吸用気体供給装置に関する。更に詳細には、酸素イオ
ン伝導性及び電子伝導性を有するジルコニア主成分のセ
ラミック固体電解質膜を介して電気化学的に酸素イオン
を輸送し、酸素を濃縮し、発生させる酸素濃縮装置に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、呼吸疾患患者に対して行われる酸素
療法には、膜型、吸着型酸素濃縮器或いは酸素ボンベな
どの呼吸用気体供給装置が用いられてきた。近年、酸素
イオン伝導性、電子伝導性を有するジルコニア主成分の
セラミック固体電解質膜が開発され(特開平6−219
861号公報)、かかる膜を介して電気化学的に酸素イ
オンを輸送し、酸素を濃縮発生させる呼吸用気体供給装
置が考案されている(特開平6−150945号公
報)。
【0003】しかし、固体電解質膜は一般に700℃付
近の高温に達しないと酸素を濃縮及び発生させることが
出来ないため、呼吸疾患患者にとっては温度上昇までに
待ち時間が必要となり、必要な時に酸素の供給を受ける
ことができないという問題点があった。
【0004】固体電解質を所定の温度に短時間に到達す
るためには大容量の熱源が必要であり、装置の大型化、
多大の加熱エネルギーが必要となる。その対策として、
装置の酸素供給停止状態においても、固体電解質の温度
を室温まで落とすのではなく、酸素が発生しない程度の
高温状態を維持することにより、運転開始時の消費エネ
ルギーを抑える方法が考えられるが、かかる方法におい
ても約10分間のラグタイムがある。また、非使用時に
おいても通電し、予加熱が必要となるなど、医療用呼吸
用酸素供給装置としては課題は多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酸素イオン
伝導性及び電子伝導性を有するジルコニア主成分のセラ
ミック固体電解質膜を介して電気化学的に酸素イオンを
輸送し、酸素を濃縮発生させる呼吸用気体供給装置にお
いて、該装置の始動から酸素の供給開始までの待ち時間
を短縮しようとするものである。更に本発明は、エネル
ギー効率の高い固体電解質膜を用いた医療用酸素濃縮機
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる課題
について鋭意検討した結果、酸素供給のための固体電解
質膜の温度を所定値まで上昇させる段階で、固体電解質
膜の電極に電圧をかけることによる固体電解質膜の発熱
を利用することによって、より短時間に酸素供給が可能
となることを見出した。固体電解質膜の温度上昇と酸素
供給量を更に制御するためには、固体電解質膜表面に付
随している電極の通電面積を可変にすることが好まし
く、開始時には全ての電極に通電することにより電極間
での発熱量をフルに固体電解質膜の温度上昇に利用し、
温度上昇と共に酸素発生効率が上昇するため、温度上昇
後は通電面積を下げることにより消費電力量の節約にも
つながることを見出した。
【0007】すなわち、本発明はイオン伝導性及び電子
伝導性を有する固体電解質膜を介して電気化学的に酸素
イオンを輸送し、酸素を濃縮及び発生させる呼吸用気体
発生手段と、該呼吸用気体を使用に供する為の供給手段
を備えた呼吸用気体供給装置において、該固体電解質膜
表面に付随して設置された電極の通電面積を可変にする
ことを特徴とする呼吸用気体供給装置を提供するもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の呼吸用気体供給装置の呼
吸用気体発生手段の固体電解質膜としては、主にジルコ
ニア、セリア、ハフニア、酸化ビスマスなどの金属酸化
物が用いられる。更に好ましくはジルコニア主成分のセ
ラミック膜が用いられる。
【0009】該固体電解質膜に付随して設置される電極
としてはAgやPtなどの金属や、導電性のあるセラミ
ックなどを固体電解質膜の表面に溶射、スパッタリン
グ、蒸着、コーティング、塗布等により付随させたもの
を用い、ブロックごとに通電可能とし、電極として使用
できる表面積を切替可能としている。この場合、1つの
固体電解質膜の表面上に複数の電極対をブロックごとに
付随させることが可能であり、また、1つの固体電解質
膜に1対の電極を付随させ、固体電解質膜ごとに通電を
切り替えることも可能である。
【0010】本発明には通電面積を制御するために、固
体電解質膜或いは該固体電解質膜を主要部とする呼吸用
気体発生手段内部の温度を検知する手段が用いられる。
かかる検知手段としては熱電対、測温抵抗体、放射温度
計等が用いられる。
【0011】また本発明には、イオン伝導性、電子伝導
性を有する固体電解質膜を介して電気化学的に酸素イオ
ンを輸送し、酸素を濃縮、発生させる呼吸用気体発生手
段と、該発生手段から酸素濃縮気体を供給する供給手段
を備えた呼吸用気体供給装置において、呼吸用気体の発
生手段の内部に呼吸用気体を貯留するための溜手段を設
置した呼吸用気体供給装置が含まれる。
【0012】溜手段の具体例としては、使用者が酸素供
給を受けるまでの待ち時間分に必要な酸素容量を貯蔵可
能な体積を有するタンクや、該装置から発生する酸素圧
力又はブースター、ポンプ等の加圧手段により加圧貯蔵
できるタンクが挙げられる。
【0013】更に、貯蔵効率を高めるために、酸素を吸
着する吸着剤を充填した吸着床を溜手段に設置すること
ができる。かかる吸着剤としては、吸着型酸素濃縮装置
に用いられるゼオライト5A、13Xあるいはリチウム
型ゼオライトなどが好ましい。
【0014】酸素の吸脱着には、吸着型酸素濃縮器と同
じ圧力差を用いる方法が用いられる。また、温度差を利
用する温度変動吸着法を用い、吸着床を加熱することに
より吸着剤から酸素を脱着する方法を用いることが可能
であり、その時の熱源としては固体電解質膜の保温熱を
流用することが出来る。
【0015】本願発明の呼吸用気体供給装置の実施態様
例を更に図面を用いて説明する。
【0016】図1、図2は本発明の呼吸用気体供給措置
における気体発生手段の概略図である。図1はジルコニ
ア主成分のセラミック膜である固体電解質膜1の両面を
3分割して、Ag電極2が付随したものであり、通電面
積制御手段4、通電面積切替手段3により固体電解質膜
表面の通電面積を可変制御するものである。また、図2
は固体電解質膜1を複数枚積層し、その表面に塗布した
電極2に通電する固体電解質膜の数を切り替えることに
より通電面積を可変する様にした発生手段である。
【0017】固体電解質膜の形状としては、図示した角
型の形状の他、丸型のものが用いられる。角型の場合、
一辺30〜200mm程度の方形或いは同面積相当の長
方形の大きさを用い、丸型の場合は、φ30〜200m
m程度の大きさを用いることが好ましい。
【0018】かかる固体電解質膜の陰極側に空気導入
路、陽極側に酸素導出路を作成し(図示せず)、かかる
ユニットを複数積層することにより、固体電解質膜ユニ
ットを形成する。その積層枚数は20〜200層程度が
医療用の呼吸用気体供給装置としては好ましい。複数の
固体電解質膜の間の絶縁性を確保するために、絶縁性の
スペーサーを介して積層される。
【0019】かかる固体電解質膜ユニットを図3に示す
ように電気炉10に収納し、使用者が本装置を使用しな
いときには、次回の使用時の立ち上げ時間を短縮し、消
費電力を抑える為に予熱し保温する。
【0020】使用開始時にはヒータ加熱手段11により
電気炉10の加熱を開始すると共に、全ての固体電解質
膜に通電し、それに伴う固体電解質膜1の発熱により、
炉内温度が短時間に上昇し、それに伴って酸素生成量が
増加し、供給開始時間を短縮することが出来る。
【0021】炉内温度が酸素生成に最適な温度に上昇後
は、通電面積を下げることにより酸素発生量を下方調節
することが出来、また酸素供給量を上げるときには通電
面積を広げることにより、上方調節することが出来る。
ラグタイムを最小限にするためには、通電面積全てに最
大電流を流し、温度を急上昇させ、設定取り出し量に到
達した時点で必要以上の通電面への通電を通電表面積制
御手段4、及び通電切替手段3により停止する。
【0022】また、消費電力を抑えるためには、温度検
出手段9により最適温度を検知し、上昇後は、電気炉1
0のヒーター制御手段12によりヒーター加熱手段11
への通電量を抑え、固体電解質膜の自体の発熱により炉
内温度を保持することも可能である。
【0023】図4は、使用開始時に、発生流量が設定取
り出し流量に到達するまでの間、不足酸素を補うため
に、次回使用開始分の酸素を溜めておく手段を有する呼
吸用気体供給装置のフローである。本発明の通電面積を
可変にする固体電解質膜を積層し、空気導入路、酸素導
出路を設置した固体電解質膜ユニットを電気炉に収納し
呼吸気体発生手段(酸素発生手段8)を構成し、これを
用いることにより発生流量調節を容易にし、使用開始時
のラグタイムを短くすることができるが完全にゼロにす
ることは出来ない。その初期の酸素不足分を補うため
に、本装置の停止直前に溜手段5に貯留させておくもの
である。溜手段5の容積を小さくする必要から、ポンプ
手段6により加圧保存することが出来る。
【0024】また、図5に示すように、ゼオライト等の
酸素吸着剤を充填した吸着床7を設置し、必要量を吸着
保存することもできる。次回使用者が酸素を吸入開始時
には吸着させた酸素を脱着させ供給する。吸脱着方法は
温度スイング吸着方法、圧力スイング吸着方法を用いる
ことが出来、温度吸着方法の場合は熱源として、固体電
解質膜で発生する熱の授受により行うことが出来る。ま
た流量を安定させるために溜手段5に一旦保存して供給
するとが出来る。
【0025】
【発明の効果】本願発明の酸素イオンを伝導性及び電子
伝導性を有する固体電解質膜を介して電気化学的に酸素
イオンを輸送し、呼吸用酸素を濃縮及び発生させる呼吸
用気体発生手段と、該呼吸用気体を使用に供する為の供
給手段を備えた呼吸用気体供給装置において、該固体電
解質膜表面に設置された電極の通電面積を可変にするこ
とを特徴とする呼吸用気体供給装置により、該装置の始
動から酸素供給開始までの待ち時間を大幅に短縮するこ
とができ、発生流量の調節が容易となり、消費電力の低
減を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、通電表面積を可変調節することが出来
る固体電解質膜の模式図である。
【図2】図2は、通電表面積を可変調節することが出来
る固体電解質膜の模式図である。
【図3】図3は、通電表面積を可変調節することが出来
る気体発生手段の模式図である。
【図4】図4は、酸素を加圧貯蔵することが可能な溜手
段を有する呼吸用気体供給装置の模式図である。
【図5】図5は、酸素を吸着貯蔵することが可能な吸着
床を有する呼吸用気体供給装置の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−212116(JP,A) 特開 平6−219861(JP,A) 特開 平6−150945(JP,A) 特表 昭63−502040(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 16/10 C01B 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン伝導性及び電子伝導性を有する固
    体電解質膜を介して電気化学的に酸素イオンを輸送し、
    酸素を濃縮及び発生させる呼吸用気体発生手段と、該呼
    吸用気体を使用に供する為の供給手段を備えた呼吸用気
    体供給装置において、該固体電解質膜表面に設置された
    電極の通電面積を可変にすることを特徴とする呼吸用気
    体供給装置。
  2. 【請求項2】 該呼吸用気体発生手段の温度及び/又は
    呼吸用気体供給量を検知して電極の通電面積を可変にす
    ることを特徴とする請求項1記載の呼吸用気体供給装
    置。
  3. 【請求項3】 該呼吸用気体供給装置の内部に該呼吸用
    気体を貯蔵しておくための溜手段を設置することを特徴
    とする請求項1又は2記載の呼吸用気体供給装置。
  4. 【請求項4】 該呼吸用気体供給装置の内部に酸素を吸
    着しうる吸着剤を含む吸着床を設置することを特徴とす
    る請求項1〜3記載の呼吸用気体供給装置。
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