JP2003144549A - 医療用酸素濃縮器 - Google Patents

医療用酸素濃縮器

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JP2003144549A
JP2003144549A JP2001351342A JP2001351342A JP2003144549A JP 2003144549 A JP2003144549 A JP 2003144549A JP 2001351342 A JP2001351342 A JP 2001351342A JP 2001351342 A JP2001351342 A JP 2001351342A JP 2003144549 A JP2003144549 A JP 2003144549A
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oxygen gas
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Satoshi Igarashi
聡 五十嵐
Satoru Takaichi
哲 高市
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水の補充など定期的な手入れが不要で、連続
的に、かつ長期に渡って加湿度が制御された酸素ガスを
供給できる医療用酸素濃縮器を提供する。 【解決手段】 酸素よりも窒素及び水分を選択的に吸着
する吸着剤を充填した吸着筒、該吸着筒に空気を供給及
び/又は減圧排気するコンプレッサー、生成した酸素ガ
スを使用者に供給する酸素供給手段を備えた圧力変動吸
着型の医療用酸素濃縮器において、該酸素ガスを使用者
に供給する供給経路上に、両面に電極を有する陽イオン
導電性固体電解質膜を備えた加湿手段Aを備え、該加湿
手段Aの陰極面を酸素ガスを通過させると共に、陽極面
には吸着筒から減圧脱着工程時に排出される排気ガスを
供給する手段を備えることを特徴とする医療用酸素濃縮
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用酸素ガスを
加湿する機能を備えた酸素濃縮器に関する。更に詳細に
は、水を補給することなく、メンテナンスフリーで患者
に加湿された医療用酸素ガスを提供することを可能にし
た医療用酸素濃縮器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医療用ガスはボンベ入りの圧縮気体や液
化気体の形で供給されるか、又は精製・濃縮装置から直
接患者へ供給される。これらのガスの殆どは、水分が不
純物として製造段階で極限まで取り除かれた絶乾状態の
ものである。患者がこのような絶乾状態の医療用ガスを
吸うと、例えば上気道粘膜の繊毛運動低下、体内水分、
熱量の損失、喀痰の乾燥による喀出困難といった問題が
生じる。そのため、医療用ガスを患者が使用する場合に
は、医療用ガス加湿装置を用いることが必要となる。
【0003】従来、医療用ガスを加湿できる医療用ガス
加湿装置として、精製水を入れた容器の中に被加湿気体
を通す方式のもの、水中に被加湿気体を泡状にして通す
方式のものが多く用いられてきた。しかし、これらの医
療用ガス加湿装置では加湿するに伴って容器内の水が減
少するため、定期的な水の補充が必要となるだけでな
く、水を用いているために長期の使用に際しては細菌の
繁殖・加湿水の腐敗の恐れがあり、定期的に洗浄・交換
を行うなどの手入れが必要であった。このような水の補
充や手入れは患者にとって面倒なだけでなく、人的手段
に頼る方法であるため、操作ミスなども多く医療装置と
しての信頼性を損なう恐れがあった。
【0004】特開平10−248935号公報記載発明
のように、水分移動膜で構成された管を用い、管の外面
に湿潤空気を供給し、内面には被加湿気体として医療用
ガスを流通することにより、空気中の水分の水蒸気分圧
差を利用して被加湿気体中に移行させて加湿する方式が
ある。しかし、この方式では被加湿気体の加湿度は供給
空気の湿度に大きく左右され、特に外気の湿度が低い冬
場には被加湿気体が十分に加湿されず、加湿不足となる
問題がある。
【0005】また、特開平8−196635号公報では
大気よりも圧力の高い吸着筒からの排気ガスを用い、中
空糸透過膜を用いた加湿手段の加湿性能を向上させる方
式が提案されている。しかし、通常中空糸の内径は1m
mよりも小さくたとえば、当該公報では0.15mmで
ある。このように細い中空糸中に酸素ガスを流す場合に
は高い圧力損失により、実際の酸素ガス流量は低減して
しまう。
【0006】このような問題を解決する方法として、本
発明者らは、WO01/78820号公報において、両
面に電極を備えた陽イオン伝導性の固体高分子電解質を
用いることを見出した。これは陽イオン伝導性の固体高
分子電解質膜の片面に陰極、反対側の面に陽極を持った
基本構造をしており、これに電流を流す事により陽極・
陰極において生じる下記に示す反応を利用するものであ
る。 陽極側: 2H2O → O2+4H++4e- 陰極側: O2+4H++4e- → 2H2
【0007】このような両面に電極を備えた固体高分子
電解質膜を用いた加湿器では、陰極側で水素が酸素と結
合して水が発生するので、陰極側に酸素を含む被加湿気
体を流通すれば、加湿装置として用いることが出来、ま
た、電流量によって発生する水の量が制御できるので、
外気の湿度が低い冬場でも十分に酸素ガスを加湿するこ
とが可能である。
【0008】更に特願2001−181633号では上
記加湿器とチューブ状水分透過膜との併用により、酸素
ガス中に同一水分量を発生するために必要な電流量を低
減し、消費電力を低減する技術を開示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような両
面に電極を備えた固体電解質膜を用いた加湿器を用いて
外気から水分を取り込む場合には、空気中に存在する不
純物成分、例えば煙草の煙、油成分などによって長期間
の使用中に固体電解質膜の水合成能が低下する場合があ
る。さらに併用するチューブ状水分透過膜においても外
気の不純物成分により水分透過率が低下する場合があ
る。
【0010】本発明はこのような不純物を有する外気を
用いても長期間に渡って十分な加湿性能を維持できる、
両面に電極を備えた固体電解質膜を用いた加湿器を有す
る医療用酸素濃縮器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題に
対して鋭意検討した結果、以下に示す医療用ガス医療用
酸素濃縮器を見出した。
【0012】すなわち本発明は、酸素よりも窒素及び水
分を選択的に吸着する吸着剤を充填した吸着筒、該吸着
筒に空気を供給及び/又は減圧排気するコンプレッサ
ー、生成した酸素ガスを使用者に供給する酸素供給手段
を備えた圧力変動吸着型の医療用酸素濃縮器において、
該酸素ガスを使用者に供給する供給経路上に、両面に電
極を有する陽イオン導電性固体電解質膜を備えた加湿手
段Aを備え、該加湿手段Aの陰極面を酸素ガスを通過さ
せると共に、陽極面には吸着筒から減圧脱着工程時に排
出される排気ガスを供給する手段を備えることを特徴と
する医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0013】また本発明はかかる加湿手段Aの電極が、
陽極側に水分子を酸素分子と水素イオンに電気分解する
触媒能、陰極側に酸素分子と水素イオンから水分子を生
成する触媒能を備えていることを特徴とする医療用酸素
濃縮器を提供するものである。
【0014】また本発明は、かかる加湿手段Aの酸素ガ
ス上流側に水蒸気分圧差で水分を受動移動させる水分透
過膜を備えた加湿手段Bを備え、該水分透過膜の一方面
側に酸素ガスを通過させると共に、他方面側に吸着筒か
らの排気ガスを供給する手段を備えることを特徴とする
ものであり、該水分透過膜がチューブ状水分透過膜であ
り、チューブ内側に酸素ガスを通過させると共に、チュ
ーブ外側に吸着筒からの排気ガスを供給するもの、又は
密閉容器にチューブ状水分透過膜を配し、密閉容器内に
酸素ガスを通過させると共に、チューブ内側に吸着筒か
らの排気ガスを供給するもの、或は密閉容器内に平面状
水分透過膜で隔壁されたものであり、一方の側に該酸素
ガスを通過させると共に、反対面側に吸着筒からの排気
ガスを供給するものであることを特徴とする医療用酸素
濃縮器を提供するものである。
【0015】かかる装置により、加湿性能を低下させて
しまう不純物成分が仮に空気中に存在していても、吸着
筒の吸着剤で事前に除去することができる。かかる不純
物量は吸着剤の性能に影響するようなものではない為、
酸素生成には影響せず、長期間に渡って酸素ガスに十分
な加湿を行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、酸素よりも窒素及び水
分を選択的に吸着する吸着剤を充填した少なくとも1つ
の吸着筒、該吸着筒に空気を供給およびあるいは該吸着
筒から排気ガスを排出するコンプレッサー、生成した酸
素ガスを使用者に供給する鼻カニューラなどの供給手段
を備えた圧力変動型吸着方式を用いた医療用の酸素濃縮
装置である。酸素ガスの供給経路上には、両面に電極を
備えた陽イオン導電性固体電解質膜を備えた加湿手段A
の陰極面が配置され、陽極面には吸着筒から減圧脱着工
程時に排出される排気ガスを供給するように構成され
る。
【0017】通常、酸素ガスとは、酸素を主成分とする
医療用ガスであり、日本薬局方で規定される酸素ガスの
ほか、液体酸素の蒸発ガス、圧力変動吸着型酸素濃縮器
などの酸素濃縮器で空気中から分離される酸素濃縮空気
(酸素富化空気)、さらにはこれらのガスと亜酸化窒素
などの他の医療用ガスとの混合ガスが含まれるが、本発
明では酸素よりも窒素を選択的に吸着する吸着剤を用い
た圧力変動吸着方式を用いた酸素濃縮器により、空気中
の酸素成分を高濃度に濃縮したガスのことを言う。その
ため、本発明における酸素ガスとは、空気中の酸素成分
の酸素濃度が40容量%以上96容量%以下であるもの
をいう。そして、このような酸素ガスでは吸着剤により
空気中の水分が取り除かれた絶乾状態のものである。
【0018】ここで酸素よりも窒素及び水分を選択的に
吸着する吸着剤としては結晶性ゼオライトモレキュラー
シーブがある。このようなゼオライトにはカチオン成分
として金属イオンを有するゼオライトが好ましい。たと
えばナトリウムゼオライトX、リチウムゼオライトXな
どがある。このような吸着剤は金属などのガス透過性の
ほとんど無い材料で作製された筒に詰め込まれ、これを
吸着筒とする。
【0019】そして圧力変動吸着方式ではこのような吸
着筒を少なくとも1つ以上用い、吸着筒の一方端より加
圧された空気を流入し他端より濃縮された酸素ガスを取
り出す。次いで加圧空気供給を停止した後、吸着筒内を
減圧することで、吸着された窒素ガス、水蒸気を排気す
る。次いで排気終了後、再度加圧された空気を流入し始
めるという。このようなサイクルを繰り返すことで連続
して酸素ガスを発生することができる。
【0020】このような圧力変動型吸着方式は吸着筒の
数により一筒式、二塔式、多塔式があるが、本発明では
いずれの方式にも適用できる。また、変動させる圧力範
囲によって加圧変動吸着方式、真空圧変動吸着方式、加
圧真空圧変動吸着方式があるが、本発明ではいずれの方
式にも適用できる。
【0021】そのため、空気を供給する方式は圧力変動
範囲によって変わり、加圧変動吸着方式、加圧真空圧変
動吸着方式ではコンプレッサーによって加圧された空気
が吸着筒に供給される。一方、真空圧変動吸着方式にお
いては、空気は大気圧で吸着筒に供給されるが、排気ガ
スはコンプレッサーを用いて吸着筒内部を真空圧に減圧
することで排出される。加圧真空圧変動吸着方式におけ
る排気ガス排出方式も同一である。
【0022】このように製造した酸素ガスは加湿手段A
に通して適量に加湿された後、使用者に供給される。加
湿手段Aは、陽イオン伝導性の固体高分子電解質膜の両
面に陽極側電極と陰極側電極を備えたものである。両電
極共に微細金属微粒子あるいは金属を表面に担持した微
細粒子により構成されたガス拡散電極よりなり、両電極
間に電圧差を与えると次のように各電極表面上で反応が
進む。 陽極側: 2H2O → O2+4H++4e- 陰極側: O2+4H++4e- → 2H2
【0023】そして、陽イオン伝導性膜は発生した水素
イオンのみを伝導することが出来、陽極側で発生した水
素イオンを陰極側に供給することができる。すなわち、
陽極側に存在する水分が電気分解されて、電子は陽極か
ら配線を通って電源へ行き、水素イオンは膜を透過して
陰極側に移動し、酸素は気体中に放出される。陰極側で
は陽極側から透過してきた水素と電源より運ばれてきた
電子、陰極側気体中の酸素より、水分が生成され、陰極
側に放出される。そのため、陰極側に供給されるガスを
加湿することができる。
【0024】このような陽イオン伝導性の固体高分子電
解質膜としては、トリフルオロスチレン系、ポリベンズ
イミダゾール系、芳香族ポリエーテルケトン系、パーフ
ルオロカーボン系などの高分子に陽イオン交換基として
スルホン酸基やカルボン酸基、燐酸基などが置換されて
いる膜を用いることが可能であるが、陽イオン伝導性、
化学的安定性の点からパーフルオロカーボンスルホン酸
系の膜が好ましい。さらにパーフルオロカーボンスルホ
ン酸系の膜については、陽イオン伝導性及び機械強度の
観点からイオン交換基当量で800から1200g/当
量で、膜厚が20から200μmの範囲が好ましい。
【0025】両面に配する電極を構成する材料である金
属としては陽極側に水分子を酸素分子と水素イオンに電
気分解するもの、陰極側には酸素分子と水素イオンから
水分子を生成することができるものである。具体的に
は、陽極、陰極共に白金、ルテニウム、インジウム、パ
ラジウムなどの白金族金属、またはこれらの合金、酸化
物などがある。
【0026】また、金属を担持する微細粒子としては、
電極の役割を果たすために電子伝導性の材料を用いる。
そのような材料としてはグラファイトなどのカーボン材
料が好ましい。
【0027】このようなガス拡散電極の電子伝導性を向
上するためには、カーボン紙、カーボン不織布、カーボ
ン織布、金属メッシュなどを積層することも可能であ
る。
【0028】このような加湿手段Aでは陽極側に水分供
給ガス、陰極側に酸素ガスを供給し、両極間に電圧を加
え、電流を流すことで、酸素ガスの加湿が可能となる。
そしてこの電流量すなわち電圧を制御することで酸素ガ
スの加湿を制御することが出来、使用環境や季節によっ
て変化する空気湿度によらず、一定の湿度に加湿された
酸素ガスを供給することができる。
【0029】ここで、水分供給ガスとしては吸着筒から
の排気ガスを利用する。排気ガスは酸素ガス発生手段で
吸着剤に吸着残留したガス成分により構成されており、
窒素、水分が主成分である。但し、加湿手段Aの性能を
低下させてしまう空気中の不純物、例えば煙草の煙、油
成分などは吸着剤中に残留し、減圧によっても排気ガス
中には混入しにくくなる。
【0030】このような加湿手段Aには電圧を与え、電
流を流す必要があるため、水供給量に従った電力消費が
必要となる。そのため、特願2001−181633号
においてはチューブ状水分透過膜を併用することで、水
分供給手段で加湿する前にある程度チューブ状水分透過
膜で酸素ガスを加湿しておくことで電力消費を低減する
技術を提案しているが、このチューブ状水分透過膜も空
気中の不純物成分で水分透過性が低下してしまう場合が
ある。そのため、チューブ状水分透過膜を併用する場合
においても、水分供給ガスとしては吸着筒からの排気ガ
スを使用する。そしてこの排気ガスはチューブ状水分透
過膜の外側、内側いずれかに供給し、反対側に酸素ガス
を流すようにすれば解決される。
【0031】この他、本発明においてはチューブ状水分
透過膜の代わりに平面状水分透過膜でも使用可能であ
る。この場合、酸素ガス流入面側には空気との隔離をす
るために密閉空間を設ける必要がある。
【0032】チューブ状あるいは平面状の水分透過膜
は、乾燥状態にある酸素ガスと水分を含んだ排気ガスと
の水蒸気分圧差により受動的に水分を移動可能なもので
ある。このような水分透過膜の材料としては高い水分透
過度を有する物が使用され、ポリビニルアルコール、ポ
リイミド、パーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子
材料などが挙げられる。この中でも特にパーフルオロカ
ーボンスルホン酸系の高分子材料が好ましい。
【0033】このような水分透過膜の膜厚としては1か
ら200μmの範囲が好ましい。水分透過度の観点から
は膜厚が薄いほうが好ましいが、1μmよりも薄い場合
には上記の高分子材料いずれにおいても機械強度が低
く、実用上破断等が起こりやすくなってしまう。また、
200μmよりも厚い場合には水分透過度が低下してし
まい、上記の高分子材料を用いた加湿性能の効果が低く
なってしまう。なお、機械強度の観点から、織布、不織
布、メッシュ等でチューブ状水分透過膜を補強すること
ができる。
【0034】ところで、医療用酸素濃縮器において、使
用者に供給される酸素ガス流量は通常、0.1から10
L/分であり、空気中の酸素濃度は凡そ21容量%か
つ、医療用酸素濃縮器での酸素回収効率は通常10%以
上なので、これに従って排気ガス流量は凡そ0.4から
400L/分である。そのためこのような流量のガスを
効果的に、すなわち顕著な圧力損失なく通過させるため
のチューブ状水分透過膜の内径については1mm以上が
好ましい。一方このような流量の酸素ガスを効果的に加
湿するに当たっては、透過膜の表面積が必要である。そ
のため、上記チューブ状水分透過膜の高分子材料の加湿
性能を効果的に行なうには内径は20mm以下が好まし
い。
【0035】[実施例]図1に本発明の具体的実施例を
示す。酸素ガス発生手段1には、二塔式の圧力変動吸着
方式を用いた。フィルタ13を通してコンプレッサーに供
給された空気は圧縮されて切り替え弁14を通って吸着筒
11に入る。かかる吸着筒11に入った圧縮空気は選択的に
窒素が吸着され、吸着されず残った酸素が濃縮された酸
素ガスとなって逆止弁15を通り製品タンク16、流量設定
器18、製品フィルタ19を通して供給される。本実施例で
はこのような酸素ガス発生手段を用い、20℃相対湿度
35%の環境下で3L/分で、92容量%の酸素ガスが
供給できるように設定した。このとき酸素ガスの相対湿
度は0%であった。またこのとき排気ガスの平均流量は
48L/分であった。
【0036】かかる酸素ガス発生手段1より供給された
酸素ガスは、チューブ状水分透過膜を備えた加湿手段B
2で加湿される。かかる加湿手段B2は、チューブ状水分
透過膜21と酸素ガス流路22で構成した。このとき、チュ
ーブ状水分透過膜としては内径5mm、膜厚180μ
m、長さ60cm、イオン交換基当量1100g/当量
のパーフルオロカーボンスルホン酸(パーマピュア社
製)を用いた。
【0037】かかる加湿手段B2で予備加湿された酸素
ガスは、加湿手段A3に供給される。なお、図2で加湿
手段A3の詳細な説明を示す。加湿手段A3は、陽イオン
伝導性の固体高分子電解質膜31とかかる固体高分子電解
質膜31の両側に陽極側電極32と陰極側電極34を備えたも
のである。陽イオン伝導性の固体高分子電解質膜として
は、膜厚180μm、イオン交換基当量1100g/当
量のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(デュポン社製
ナフィオン117)を用いた。
【0038】陽極側電極としては白金微粒子を用いた。
また、陰極側電極としては白金担持カーボンを用いた。
そして、両電極の積層表面積は100cm2であった。
そして、両極間に2Vの電圧を加えた。このとき酸素ガ
スの相対湿度は実施環境の湿度よりも高い52%であっ
た。
【0039】この条件で1500時間連続運転した結
果、酸素ガスの相対湿度は50%であった。
【0040】[比較例]図3に示すように、排気ガスの
代わりに、加湿手段B2、加湿手段A3へは48L/分の
流速になるように設定した軸流ファンを用い、20℃相
対湿度35%の環境下の空気を供給した。このとき酸素
ガスの相対湿度は実施環境の湿度よりも高い52%であ
った。
【0041】この条件で1500時間連続運転した結
果、酸素ガスの相対湿度は実施例に比較して極端に低下
した43%であった。
【0042】
【発明の効果】本発明の医療用酸素濃縮器は、水の補充
など定期的な手入れが不要で、連続的に、かつ長期に渡
って加湿度が制御された酸素ガスを供給できる医療用酸
素濃縮器である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の医療用酸素濃縮器の実施態様。
【図2】本発明の医療用酸素濃縮器に使用する固体高分
子電解質膜を備えた水製造手段素子の基本構造。
【図3】比較例の医療用酸素濃縮器の実施態様。
【符号の説明】
1.医療用酸素ガス発生手段 2.加湿手段B 3.加湿手段A 11.吸着筒 12.コンプレッサー 13.フィルタ 14.切り替え弁 15.逆止弁 16.製品タンク 17.調圧弁 18.流量設定器 19.製品フィルタ 21.チューブ状水分透過膜 22.酸素流路 31.固体高分子電解質膜 32.陽極側電極 33.陽極触媒 34.陰極側電極 35.陰極触媒 36.酸素流路 37.電源
フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA41 HA21 KA02 KA33 KB12 KD01 KD02 MC28 MC47 MC57 MC74 PB65 PC80 4G042 BA15 BB02 BC04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素よりも窒素及び水分を選択的に吸着
    する吸着剤を充填した吸着筒、該吸着筒に空気を供給及
    び/又は減圧排気するコンプレッサー、生成した酸素ガ
    スを使用者に供給する酸素供給手段を備えた圧力変動吸
    着型の医療用酸素濃縮器において、該酸素ガスを使用者
    に供給する供給経路上に、両面に電極を有する陽イオン
    導電性固体電解質膜を備えた加湿手段Aを備え、該加湿
    手段Aの陰極面を酸素ガスを通過させると共に、陽極面
    には吸着筒から減圧脱着工程時に排出される排気ガスを
    供給する手段を備えることを特徴とする医療用酸素濃縮
    器。
  2. 【請求項2】 該加湿手段Aの電極が、陽極側に水分子
    を酸素分子と水素イオンに電気分解する触媒能、陰極側
    に酸素分子と水素イオンから水分子を生成する触媒能を
    備えていることを特徴とする請求項1記載の医療用酸素
    濃縮器。
  3. 【請求項3】 該加湿手段Aの酸素ガス上流側に水蒸気
    分圧差で水分を受動移動させる水分透過膜を備えた加湿
    手段Bを備え、該水分透過膜の一方面側に酸素ガスを通
    過させると共に、他方面側に吸着筒からの排気ガスを供
    給する手段を備えることを特徴とする請求項1、2記載
    の医療用酸素濃縮器。
  4. 【請求項4】 該水分透過膜がチューブ状水分透過膜で
    あり、チューブ内側に酸素ガスを通過させると共に、チ
    ューブ外側に吸着筒からの排気ガスを供給することを特
    徴とする請求項3記載の医療用酸素濃縮器。
  5. 【請求項5】 該加湿手段Bが、密閉容器にチューブ状
    水分透過膜を配し、密閉容器内に酸素ガスを通過させる
    と共に、チューブ内側に吸着筒からの排気ガスを供給す
    る手段であることを特徴とする請求項3記載の医療用酸
    素濃縮器。
  6. 【請求項6】 該チューブ状水分透過膜の内径が1mm
    以上、20mm以下であることを特徴とする請求項4、
    5記載の医療用酸素濃縮器。
  7. 【請求項7】 該加湿手段Bが、密閉容器内に平面状水
    分透過膜で隔壁されたものであり、一方の側に該酸素ガ
    スを通過させると共に、反対面側に吸着筒からの排気ガ
    スを供給する手段を備えることを特徴とする請求項3記
    載の医療用酸素濃縮器。
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