JP3294597B2 - フルカラーledディスプレイシステム - Google Patents

フルカラーledディスプレイシステム

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JP3294597B2
JP3294597B2 JP2000607197A JP2000607197A JP3294597B2 JP 3294597 B2 JP3294597 B2 JP 3294597B2 JP 2000607197 A JP2000607197 A JP 2000607197A JP 2000607197 A JP2000607197 A JP 2000607197A JP 3294597 B2 JP3294597 B2 JP 3294597B2
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豊太郎 時本
昌利 大石
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アビックス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【技術分野】
この発明は、たとえばRGB(赤と緑と青)の3原色
のLEDランプを組み合わせて階調豊富な多色画像を表
示するフルカラーLEDディスプレイシステムに関し、
とくに、各色の階調データに基づいてパルス幅変調され
た駆動パルスによりLEDランプを点灯駆動するパルス
幅変調方式のシステムに関する。
【背景技術】
===フルカラーLEDディスプレイシステムの基本構
成=== 高輝度の青色LED(発光ダイオード)が開発された
ことにより、RGB3原色を組み合わせたフルカラーL
EDディスプレイシステムが普及し始めている。典型的
な装置仕様について例示する。表示画面は高さ2.4メ
ートルで幅3.4メートルと大型であり、この画面には
縦480ライン・横128ドット分の合計61440個
の画素ランプが配列されている。各画素ランプはRGB
3原色の各LEDを密集させたLED多色集合ランプで
ある。1個の画素を駆動する画素データはRGB各8ビ
ットの合計24ビットのデータからなり、RGB各色の
表示階調は256階調であり、1677万7216色の
フルカラー表現が可能である。 この種のフルカラーLEDディスプレイシステムで
は、一般のテレビ放送システムやVTRで使われている
NTSC映像信号を映像ソースとして利用できる。表示
制御装置に入力されたNTSC映像信号がA/D変換さ
れ、RGB各8ビットの合計24ビットのデジタル信号
に変換されて処理される。61440個の画素ランプに
対応した(61440×24)ビットの1画面分の画像
データがフレームメモリにバッファリングされ、このフ
レームメモリから各画素ランプの駆動回路に1画素分2
4ビットの画素データがそれぞれ分配され、駆動回路の
レジスタにラッチされる。 画素ランプ駆動回路では、レジスタにラッチされた8
ビットの赤色データに対応した階調で赤色LEDを発光
駆動し、同様に8ビットの緑色データに対応した階調で
緑色LEDを発光駆動し、同様に8ビットの青色データ
に対応した階調で青色LEDを発光駆動する。 ===パルス幅変調方式の階調制御=== この階調制御は、一般的に、周知のパルス幅変調方式
により行われる。十分に高い一定周波数のクロックパル
スを連続的に発生させ、このクロックパルスにより(2
の8乗)=256進カウンタをインクリメントし、カウ
ンタの8ビット計数値をオール“0”からオール“1”
まで一定周期Tsで繰り返し変化させる。この8ビット
計数値と、駆動回路のレジスタにラッチされた8ビット
階調データとをデジタルコンパレータで大小比較するこ
とで、8ビット階調データに対応したパルス幅Twで周
期が前記Tsの駆動パルスが前記コンパレータから出力
される。画素ランプ駆動回路は、この駆動パルスのパル
ス幅Twの期間だけLEDに一定の電流を流して発光さ
せる。このパルス点灯を周期Tsで繰り返す。 つまり、周期Tsの駆動パルスのパルス幅Twが8ビ
ット階調データの2進数値に比例して決定され、周期T
s中の時間TwだけLEDが一定電流でパルス点灯され
ることで、8ビット階調データに対応した表示輝度が得
られる。 ===テレビ信号のガンマ補正=== 現在でもテレビ画像表示装置はCRT受像機が主流で
ある。CRT受像機のRGB3色蛍光体は、入力した映
像信号の電圧に比例して発光しないため、入力信号と光
出力との関係は非直線性をもっている。周知のように、
この特性をガンマと呼んでいる。CRTの非直線性(ガ
ンマ)を各受像機で補正すると受像機が複雑高価になる
ので、現在のテレビ方式では送像側でガンマ補正した信
号を放送している。実際のガンマ値は測定条件や測定法
によってかなり異なった値になる。NTSC方式では、
画像表示装置のガンマ値を2.2と想定してガンマ補正
を行っている。 ところがLEDディスプレイシステムの入力信号と光
出力との関係はほぼ直線的であり、CRT受像機のガン
マのような非直線性はない。まったく非直線性がないわ
けではないが、CRTのガンマとは大きく異なる特性で
ある。 ガンマ補正されているNTSC映像信号をLEDディ
スプレイシステムの映像ソースとする場合、高品質な画
像表示を実現しようとするならば、なんらかの手段によ
り逆ガンマ補正を行ってほぼ直線的なLEDの特性に合
わせた階調制御を行う必要がある。 ===非線形なパルス幅変調による階調制御=== 1995年発行の公開特許公報(特開平7−3066
59号)には、マルチカラーのLEDディスプレイユニ
ットについて、つぎのような技術事項が開示されてい
る。 RGB3原色の多数のLEDが整然と配列されてLE
Dディスプレイユニット(スクリーン)が形成され、各
LEDを点滅して発光色と明るさを調整するためのLE
D点灯回路がユニットに実装されている。 前記LED点灯回路は、入力される階調データに相当
する駆動パルスを出力するパルス幅変調回路と、このパ
ルス幅変調回路からの駆動パルスでLEDを点灯するL
ED駆動回路とを備える。 前記パルス幅変調回路は、時間と計数値の関係が非線
形な動作をする非線形カウンタと、この非線形カウンタ
の計数値とバッファメモリに記憶された階調データとを
大小比較することで前記駆動パルスを発生するデジタル
コンパレータとを備える。 前記非線形カウンタは、周期の異なる16種類のカウ
ントパルスを発生するパルスジェネレータと、この16
種類のカウントパルスの中から1種類を選択する選択回
路と、この回路で選択されたカウントパルスをカウント
するバイナリーカウンタと、このバイナリーカウンタの
上位4ビットから前記16種類のカウントパルスを選択
する選択信号を発生するためのデコーダ回路とを備え
る。 前記バイナリーカウンタの計数値が小さいときは、前
記デコーダ回路からの選択信号により前記選択回路は周
期の小さい前記カウントパルスを選択しており、従って
バイナリーカウンタの計数値は高速で増加する。バイナ
リーカウンタの計数値が大きくなると、前記デコーダ回
路からの選択信号が変化して前記選択回路は周期の大き
い前記カウントパルスを選択することになり、従ってバ
イナリーカウンタの計数値は低速で増加する。 このLEDディスプレイユニットに対してディスプレ
イコントローラなどの外部装置から階調データが順次送
り込まれ、メモリに一時記憶される。このメモリに記憶
された階調データが前記バッファメモリを介して前記デ
ジタルコンパレータに入力される。このデジタルコンパ
レータから出力される駆動パルスのパルス幅Twは、前
記階調データに対して非線形に変調され、階調データの
小さい領域ではパルス幅Twの変化率が小さく、階調デ
ータが大きくなるにつれてパルス幅Twの変化率が大き
くなる。 以上説明した従来のマルチカラーのLEDディスプレ
イユニットにおいては、非線形なパルス幅変調による階
調制御を採用することで、ガンマ補正されているNTS
C映像信号を映像ソースとする場合に、ほぼ直線的なL
EDの特性に合わせて、折れ線グラフ的に近似した逆ガ
ンマ補正を行い、より高品質な画像表示を行うことがで
きる。 しかしこの公知技術では、折れ線グラフ的に近似した
逆ガンマ補正を行うことになるので、簡単な回路構成で
高精度な逆ガンマ補正を行うことは困難であり、十分に
満足できる優れた画像品質を実現することは困難であ
る。また、非線形なパルス幅変調による階調制御を行う
ための回路構成をLEDディスプレイユニットに実装し
ているので、とくに大画面のLEDディスプレイ装置の
実施形態に合わせて考えるときに、つぎのような構成上
の問題点を有していた。 都会の繁華街ではビルの壁面に設置された大画面のフ
ルカラーLEDディスプレイが多く見られる。このよう
なシステムでは、ビル壁面などに設置されたスクリーン
モジュールと、ビルの室内に配備されたデータ送出モジ
ュールとがデータ伝送ケーブルで結合された構成が採用
される。スクリーンモジュールは、前記公知文献のLE
Dディスプレイユニットを必要な数だけ連結したものに
相当する。データ送出モジュールは、前記公知文献でデ
ィスプレイコントローラなどの外部装置と表現されてい
るものに相当する。 前記のようなフルカラーLEDディスプレイシステム
において、表示しようとする画像データの階調表現特性
(テレビ信号のガンマ補正特性もその1つである)に応
じて表示階調の制御特性を適切に可変制御したり、スク
リーンに太陽光があたっている昼間とそうでない夜間と
で表示階調の制御特性を適切に可変制御するなど、いろ
いろな要素で表示階調制御特性を最適化することで画像
品質の向上を図ることが望ましい。 前記の機能を実現するには、スクリーンモジュールに
画像データを与えるデータ送出モジュール(ディスプレ
イ制御用のコンピュータ)から表示階調制御特性の最適
化情報を送り込むことになる。前記公知技術において
は、前記LEDディスプレイユニット(スクリーンモジ
ュールの構成要素)に実装された前記非線形カウンタの
特性を前記ディスプレイコントローラ(データ送出モジ
ュール)から供給する信号によって逐次変更することに
なる。 このような回路システムを実現することは可能であ
る。しかし、前記スクリーンモジュールを構成する多数
の前記LEDディスプレイユニットにおける前記非線形
カウンタのどの部分に前記データ送出モジュールからど
のような信号を与えてその特性をどのように可変制御す
るのかといった事項は、前記公知文献に開示された発明
の主題とはなっていない。 前記公知文献においては、前記非線形カウンタの構成
要素である前記パルスジェネレータ(16種類のカウン
トパルスを発生する)をプログラムカウンタとし、外部
からその設定値(16種類のカウントパルスの各周期を
決める値)を最適化することも可能である旨が記載され
ている。この記載からは、前記スクリーンモジュールを
構成している多数の前記LEDディスプレイユニットに
おける前記非線形カウンタ中の前記パルスジェネレータ
の設定値を、前記スクリーンモジュールとデータ伝送ケ
ーブルで結合されている前記データ送出モジュールから
の信号によって変更する制御システムを発想することが
できる。しかし、この場合の制御システムは多数の信号
伝送線を必要とする複雑で高価な回路構成になってしま
う。そのような複雑で高価な回路構成を採用しても、前
述した折れ線グラフ的な特性の階調制御しか行えない
し、その折れ線グラフの各線分の傾きを変更するという
きわめて限定的な特性変更しか行えない。 前記とは別の制御システムを考えてみる。前記公知技
術において、たとえば、前記非線形カウンタの構成要素
である前記パルスジェネレータを前記データ送出モジュ
ールの側に実装し、そのパルスジェネレータから出力さ
れる16種類の前記カウントパルスをデータ伝送ケーブ
ルで前記スクリーンモジュールに転送して前記非線形カ
ウンタにおける前記選択回路に入力するシステム構成が
考えられる。そして、前記非線形カウンタの特性を変え
るために、前記データ送出モジュールのコンピュータに
より前記パルスジェネレータの特性を可変設定し、16
種類の前記カウントパルスの周期を適切に変更する。し
かしながら、この制御システムも前記と同様に複雑で高
価な回路構成になってしまう。そのような複雑で高価な
回路構成を採用しても、前述した折れ線グラフ的な特性
の階調制御しか行えないし、その折れ線グラフの各線分
の傾きを変更するというきわめて限定的な特性変更しか
行えない。
【発明の開示】
この発明の目的は、スクリーンモジュールとデータ送
出モジュールとでシステム構成されるフルカラーLED
ディスプレイシステムにおいて、映像ソースとなるNT
SC映像信号などの階調表現特性に合せて、その特性を
適切に補正してLEDの特性に適合させることが簡単な
回路系で容易に行え、高品質のフルカラー画像表示を行
えるようにしたシステム構成を提供することにある。 ===第1の発明=== 第1の発明に係るフルカラーLEDディスプレイシス
テムは、つぎの事項(11)〜(15)により特定される。 (11)多数の第1色LED・第2色LED・第3色LE
Dが整然と配列されたスクリーンに多色画像を表示する
ためのスクリーンモジュールと、このスクリーンモジュ
ールに対してデータ伝送手段を介して結合され、前記ス
クリーン上の各画素の各色ごとの階調データの集合であ
る画像データを与えるとともに制御信号を与えるための
データ送出モジュールとにより構成されている。 (12)前記スクリーンモジュールには、前記スクリーン
上の各画素ごとに前記各LEDをパルス点灯させる第1
色階調制御回路・第2色階調制御回路・第3色階調制御
回路と、これら第1色階調制御回路・第2色階調制御回
路・第3色階調制御回路に前記階調データを与えるデー
タ転送用シフトレジスタと、前記データ送出モジュール
から与えられる前記階調データを前記データ転送用シフ
トレジスタに分配するデータ分配回路とが実装されてい
る。前記第1色階調制御回路・第2色階調制御回路・第
3色階調制御回路は、前記データ送出モジュールから与
えられる高速パルス列をカウントする(2のn乗)進カ
ウンタと、前記データ転送用シフトレジスタから与えら
れる前記階調データをラッチするレジスタと、前記(2
のn乗)進カウンタからのnビット計数値と前記レジス
タにラッチされた前記階調データとを大小比較するデジ
タルコンパレータと、このデジタルコンパレータの2値
出力により前記LEDへの通電をオンオフする定電流ド
ライバとを含んでいる。 (13)前記データ送出モジュールは、前記スクリーンモ
ジュールにより表示しようとする画像データを一時記憶
するためのフレームメモリと、このフレームメモリから
前記画像データを読み出して所定の画素順に前記スクリ
ーンモジュールに向けて順次送出する手段と、前記第1
色階調制御回路・第2色階調制御回路・第3色階調制御
回路のそれぞれに与えるべき高速パルス列を発生する第
1色高速パルス列発生手段・第2色高速パルス列発生手
段・第3色高速パルス列発生手段と、これら第1色・第
2色・第3色用の各高速パルス列を前記スクリーンモジ
ュールに向けて送出する手段とを含んでいる。 (14)前記スクリーンモジュールにおいては、前記デー
タ送出モジュールから順次与えられる各画素の各色ごと
の前記階調データを前記データ分配回路および前記デー
タ転送用シフトレジスタを介してそれぞれ該当する画素
の該当する色用の前記階調制御回路における前記レジス
タに供給するとともに、前記データ送出モジュールから
与えられる前記第1色高速パルス列・第2色高速パルス
列・第3色高速パルス列をそれぞれ該当する色の前記階
調制御回路における前記(2のn乗)進カウンタの計数
入力として供給する。 (15)前記データ送出モジュールにおける第1色・第2
色・第3色の前記各高速パルス列発生手段は、設定され
た変化特性に従って時間とともにパルス間隔が変化する
(2のn乗)以下のこれに近い個数の高速パルス列を一
定周期で繰り返し発生させるものであり、前記高速パル
ス列を静的な2値波形パターンとして表現したデジタル
データを格納した波形メモリと、この波形メモリを所定
の速度と順番でリードアクセスして前記第2値波形パタ
ーンのデジタルデータを直列出力することで前記高速パ
ルス列を一定周期で繰り返し発生させるメモリデータ読
み出し手段とからなる。 ===第2の発明=== 第2の発明に係るフルカラーLEDディスプレイシス
テムは、第1の発明において、前記データ送出モジュー
ルにおける前記第1色高速パルス列発生手段・第2色高
速パルス列発生手段・第3色高速パルス列発生手段が第
1色・第2色・第3色の処理系に共用される1系統の高
速パルス列発生手段に置換され、前記データ送出モジュ
ールは前記1系統の高速パルス列を前記スクリーンモジ
ュールに向けて送出することを特徴とする。 ===第3の発明=== 第3の発明に係るフルカラーLEDディスプレイシス
テムは、つぎの事項(21)〜(26)により特定される。 (21)多数の第1色LED・第2色LED・第3色LE
Dが整然と配列されたスクリーンに多色画像を表示する
ためのスクリーンモジュールと、このスクリーンモジュ
ールに対してデータ伝送手段を介して結合され、前記ス
クリーン上の各画素の各色ごとの階調データの集合であ
る画像データを与えるとともに制御信号を与えるための
データ送出モジュールとにより構成されている。 (22)前記スクリーンモジュールには、前記スクリーン
上で同一画素を形成している第1色LED・第2色LE
D・第3色LEDのセットの中から1つの色のLEDを
選択するための色セレクト回路と、前記スクリーン上で
同一画素を形成している第1色LED・第2色LED・
第3色LEDのセットに対してそれぞれ1つずつ割り当
てられて前記色セレクト回路により選択された色のLE
Dをパルス点灯させるための階調制御回路と、これら階
調制御回路に前記階調データを与えるデータ転送用シフ
トレジスタと、前記データ送出モジュールから与えられ
る前記階調データを前記データ転送用シフトレジスタに
分配するデータ分配回路とが実装されている。この階調
制御回路は、前記データ送出モジュールから与えられる
高速パルス列をカウントする(2のn乗)進カウンタと、
前記データ転送用シフトレジスタから与えられる前記階
調データをラッチするレジスタと、前記(2のn乗)進
カウンタからのnビット計数値と前記レジスタにラッチ
された前記階調データとを大小比較するデジタルコンパ
レータと、このデジタルコンパレータの2値出力により
前記LEDへの通電をオンオフする定電流ドライバとを
含んでいる。この定電流ドライバに対して同一画素の第
1色LED・第2色LED・第3色LEDが前記色セレ
クト回路を介して並列接続されている。 (23)前記データ送出モジュールは、前記スクリーンモ
ジュールにより表示しようとする画像データを一時記憶
するためのフレームメモリと、このフレームメモリから
前記画像データ中の第1色階調データ・第2色階調デー
タ・第3色階調データを順番に読み出して所定の画素順
に前記スクリーンモジュールに向けて順次送出する手段
と、前記階調制御回路に与えるべき高速パルス列を発生
する高速パルス列発生手段と、この高速パルス列を前記
スクリーンモジュールに向けて送出する手段とを含んで
いる。 (24)前記スクリーンモジュールにおいては、前記デー
タ送出モジュールから与えられる各色ごとの各画素ごと
の前記階調データを前記データ分配回路および前記デー
タ転送用シフトレジスタを介してそれぞれ該当する画素
用の前記階調制御回路における前記レジスタに供給する
とともに、前記データ送出モジュールから与えられる前
記高速パルス列を前記階調制御回路における前記(2の
n乗)進カウンタの計数入力として供給する。 (25)前記スクリーンモジュールは、前記データ送出モ
ジュールから与えられる前記画像データに同期して前記
色セレクト回路を制御し、第1色駆動期間において第1
色LEDを第1色階調データに従って発光駆動し、第2
色駆動期間において第2色LEDを第2色階調データに
従って発光駆動し、第3色駆動期間において第3色LE
Dを第3色階調データに従って発光駆動する手段を含ん
でいる。第1色駆動期間と第2色駆動期間と第3色駆動
期間の分割時間間隔は、人間の視覚が3色別に時間をず
らして発光していることを認識できない程度に短時間に
設定されている。 (26)前記高速パルス列発生手段は、前記第1色駆動期
間・第2色駆動期間・第3色駆動期間のそれぞれにおい
て、色別に設定された変化特性に従って時間とともにパ
ルス間隔が変化する(2のn乗)以下のこれに近い個数
の高速パルス列を一定周期で順番に発生し、それを繰り
返すものであり、前記高速パルス列を静的な2値波形パ
ターンとして表現したデジタルデータを格納した波形メ
モリと、この波形メモリを所定の速度と順番でリードア
クセスして前記2値波形パターンのデジタルデータを直
列出力することで前記高速パルス列を一定周期で繰り返
し発生させるメモリデータ読み出し手段とからなる。 ===第4の発明=== 第4の発明に係るフルカラーLEDディスプレイシス
テムは、第1発明、第2発明、第3発明のいずれかにお
いて、前記データ送出モジュールにおける前記高速パル
ス列発生手段の構成が、あるパルスPiを出力してから
つぎのパルスPi+1を出力するまでの時間がiの関数
として表現されたプログラムに基づいて、その関数演算
を高速実行することで前記高速パルス列を一定周期で繰
り返し発生させる関数演算手段に置換されたものである
ことを特徴とする。 ===第5の発明=== 第5の発明に係るフルカラーLEDディスプレイシス
テムは、第4発明において、前記データ送出モジュール
は、前記関数演算手段にプログラムされた前記関数を変
更することで前記高速パルス列の変化特性を変更する特
性変更手段を備えたことを特徴とする。 ===第6の発明=== 第6の発明の係るフルカラーLEDディスプレイシス
テムは、第1発明または第2発明において、前記スクリ
ーン上で近接配置された複数個の画素の同一色の前記L
EDグループについて、それら各LEDの前記階調制御
回路のグループが1つの集積回路に集約されており、か
つ、この階調制御回路グループ内においては1つの前記
(2のn乗)進カウンタが各階調制御回路に共用されて
いることを特徴とする。 [図面の簡単な説明] 図1はこの発明の一実施例における1つの画素ランプ
とその周辺回路の構成図である。 図2は同上1つの画素ランプにおけるRGBの各LE
Dの配置例を示す図である。 図3はこの発明の一実施例における画像データの分配
転送系の概略構成図である。 図4はこの発明の一実施例における高速パルス列のパ
ルス間隔特性のグラフである。 図5は同上高速パルス列の計数値の時間的変化特性の
グラフである。 図6同上高速パルス列に基づく階調データと駆動パル
ス幅の関数特性のグラフである。 図7はこの発明の他の実施例における1つの画素ラン
プとその周辺回路の構成図である。 図8は図7の実施例における画素ランプ駆動方式を示
すタイミングチャートである。
【発明を実施する最良の形態】
この発明のフルカラーLEDディスプレイシステムの
実施例として、従来の技術で例示したのと同様に縦48
0ライン・横128ドットの画素構成のスクリーンモジ
ュールについて説明する。合計61440個の各画素ラ
ンプはRGBの3原色のLEDを密集させたLED多色
集合ランプである。1個の画素ランプを駆動する画素デ
ータはRGB各8ビットの合計24ビットのデータから
なり、1677万7216色のフルカラー表現が可能で
ある。1画面分の画像データは(61440×24)ビ
ットのデータである。画像データのソースはNTSC映
像信号であり、アナログ映像信号をRGB各色ごとに8
ビットでA/D変換してデジタル画像データとし、図3
に示すデータ送出モジュール1のフレームメモリ2に記
録する。 ===画素ランプとデータ分配=== 図1と図2に1つの画素ランプに関わる構成を示して
いる。1個の画素ランプ10は、6個の赤色LED11
と、3個の緑色LED12と、3個の青色LED13と
を密集・混在させたものである。図2は1つの画素ラン
プ10に含まれる12個のLEDの配置例を示してい
る。◎ 図1に示すように、赤色LED11は電源Vcc と
定電流ドライバ21間に直列接続され、緑色LED12
は電源Vcc と定電流ドライバ22間に直列接続さ
れ、青色LED13は電源Vcc と定電流ドライバ2
3間に直列接続されている。データ送出モジュールは、
フレームメモリに準備された1画面分の画像データを6
1440個の画素ランプ駆動回路(前述の階調制御回路
に相当する)に高速で分配転送する。そのデータ転送に
は図1におけるシフトレジスタ30が利用される。 データ送出モジュール1は、フレームメモリ2に用意
された1画面分の画像データを8ビット単位で所定の順
番で高速に直列出力し、データ分配回路3に送り込む。
データ分配回路3は、1画面分の画像データを表示画面
を構成している480の各ラインの画素ランプ集合に該
当する画像データを分配する。1ラインのランプ集合は
128個の画素ランプ10からなる。その128個の画
素ランプの駆動回路におけるデータ転送用シフトレジス
タ30が直列接続され、8ビット×3段×128個のシ
フトレジスタによるデータ転送ラインが構成されてい
る。 このデータ転送ラインに128個の各画素ランプ10
に対応する画素データ(それぞれ8ビットの赤色・緑色
・青色の階調データ)が詰め込まれた段階で、データ送
出モジュール1から各画素ランプ駆動回路におけるレジ
スタ31・32・33にラッチ信号が印加され、データ
転送用シフトレジスタ30に揃った各8ビットの赤色デ
ータ・緑色データ・青色データがそれぞれレジスタ31
・32・33にラッチされる。 ===画素ランプの駆動制御=== レジスタ31・32・33にラッチされた各8ビット
の赤色データ・緑色データ・青色データが、画素ランプ
10の赤色LED11・緑色LED12・青色LED1
3を発光駆動する駆動パルスのパルス幅を決定するデー
タとなる。RGB3色の制御系はまったく同じ仕組みで
動作するので、以下では赤色の制御系を代表して説明す
る。 レジスタ31にラッチされた8ビット階調データA
と、カウンタ41からの8ビット計数値Bとがデジタル
コンパレータ51で大小比較され、コンパレータ51の
出力はA≧Bのときオンとなる。このコンパレータ51
の出力が定電流ドライバ21に対する駆動パルスとな
り、これのオン期間に定電流ドライバ21の出力トラン
ジスタがオンして赤色LED11の直列回路に一定の電
流が流れ、LEDが発光する。 カウンタ41は256進カウンタであり、その8ビッ
ト計数値Bはオール“0”からオール“1”まで一定周
期Tsで繰り返し変化する。したがってコンパレータ5
1から出力される駆動パルスの周期はTsである。駆動
パルスのパルス幅Twはレジスタ31にラッチされた赤
色データの2進数値に対応して以下のように決まる。な
お、駆動パルスの望ましい周波数(1/Ts)は数KH
zほどである。 ===高速パルス列=== 256進カウンタ41を動作させる計数入力は波形メ
モリ40から出力される高速パルス列である。波形メモ
リ40には、設定された変化特性に従って時間とともに
パルス間隔が変化する256個のパルス列を静的な2値
波形パターンとして表現したデジタルデータが記憶され
ている。そして、クロック発生器42からのクロックで
歩進されるアドレスカウンタ43により波形メモリ40
のアドレス空間が繰り返し走査されることで、設定され
た変化特性に従って時間とともにパルス間隔が変化する
256個の高速パルス列が波形メモリ40から前述の周
期Tsで繰り返し出力される。 高速パルス列のパルス間隔はつぎのように設定されて
いる。周期Tsで波形メモリ40から順番に出力される
256個のパルス列のパターンにおいて、その列の先頭
から末尾に向かってパルス間隔が徐々に大きくなるよう
に設定されている。この特性を図4にグラフ化して示し
ている。換言すると、高速パルス列の周期Tsの前の方
ではパルス発生頻度が高く、後の方になるとパルス発生
頻度が少しずつ低下するのである。 以上のような特性の高速パルス列が256進カウンタ
41の計数入力となるので、カウンタ41の8ビット計
数値Bの時間に対する変化特性は図5のように、周期T
sの前の方では増加率が大きく、周期Tsの後の方にな
るにつれて増加率が低下する。 ===逆ガンマ補正特性=== 前記のように、カウンタ41の8ビット計数値Bはオ
ール“0”からオール“1”まで一定周期Tsで繰り返
し変化するが、その値Bの増加率は一定ではなく、周期
Tsの前の方では大きな増加率で変化し、周期Tsの後
の方になるにつれて増加率がにぶる。この8ビット計数
値Bとレジスタ31にラッチされた8ビット階調データ
Aとの大小比較により駆動パルスのパルス幅Twが決ま
るので、階調データの2進数値Aとパルス幅Twの関係
は直線的な比例特性ではなくなる。 A≧Bのときに駆動パルスがオンになるので、階調デ
ータの2進数値Aに対する駆動パルス幅Twの変化特性
は、図6に示すように、階調データの2進数値Aの小さ
い領域でパルス幅Twの変化率が小さく、値Aが大きく
なるにつれてパルス幅Twの変化率も大きくなる。この
非直線性がCRT受像機のガンマに近似した特性であ
り、NTSC映像信号にあらかじめ施されているガンマ
補正特性をキャンセルするための逆ガンマ補正特性であ
る。 ===高速パルス列発生源の所在=== 以上の説明から明らかなように、波形メモリ40から
出力される高速パルス列はスクリーンモジュールの全部
の画素ランプ駆動回路に共通の信号となる。図3に示し
たデータ送出モジュール1に波形メモリ40・アドレス
カウンタ43・クロック発生器42が実装されており、
データ送出モジュール1とスクリーンモジュールを結合
しているデータ伝送ラインを通じて前記高速パルス列を
各画素ランプ駆動回路に供給するように構成している。 図1の実施例では、高速パルス列は各色に共通の1系
統の信号であり、この高速パルス列をカウントする25
6進カウンタ41から出力される8ビット計数値を赤色
・緑色・青色の階調制御用の3つのデジタルコンパレー
タ51・52・53に共通に与える構成になっている。
したがって、データ送出モジュール1からスクリーンモ
ジュールに供給するのはたった1系統の高速パルス列で
あり、これを伝送するためにたった1つのデータ伝送ラ
インが割り当てられていればよく、信号送受信回路の構
成およびデータ伝送ラインの構成がきわめて簡単であ
り、安価に実施できる。 なお、後述するように赤色・緑色・青色ごとに特性の
異なる高速パルス列を生成し、これら3系統の高速パル
ス列をデータ送出モジュール1からスクリーンモジュー
ルに並列伝送する実施形態もある。この方式の方が3原
色ごとに最適な非線形パルス幅変調を行えるので、より
優れた画像品質を実現できる。この場合であっても、赤
色制御用の高速パルス列と緑色制御用の高速パルス列と
青色制御用の高速パルス列を並列伝送する3つのデータ
伝送ラインが割り当てればよく、やはり構成は簡単であ
り安価に実施できる。 ===IC化された画素ランプ駆動回路=== 前記の画素ランプ駆動回路(階調制御回路)はごく一
般的なIC化された製品を用いている。IC化された典
型的な駆動回路は、図1を参照しながら説明すると、た
とえば16画素分のデータ転送用シフトレジスタ30
と、16画素分の16個のレジスタ31,32,33,
…と、16画素分の16個のコンパレータ51,52,
53,…と、16画素分の16個の定電流ドライバ2
1,22,23,…と、1つのカウンタ41とを集積し
た回路である。この例の1個の駆動回路をスクリーンモ
ジュール上で近接した16画素の1つの色の駆動用とし
て実装するのが好ましい回路構成である。16個の画素
に3つの前記ICを対応させ、3つの前記ICを赤色用
と緑色用と青色用に使い分ける。この場合、前記ICの
所定の入力端子に前記高速パルス列を入力すると、前記
IC内の1個のカウンタ41によって高速パルス列がカ
ウントされ、その計数値が前記IC内の16個のデジタ
ルコンパレータに入力される。 ===波形メモリ40のデータ書き換え=== この発明の大きな特徴は、波形メモリ40に格納した
高速パルス列の2値波形パターンのパルス間隔特性によ
り、階調データAと駆動パルス幅Twの関数特性を自由
に可変設定できることである。したがって、この発明
は、NTSC映像信号にあらかじめ施されている特定の
ガンマ補正特性をキャンセルすることにのみ有効なわけ
ではなく、さまざまに応用のきく技術思想である。 たとえば、データ送出モジュール1に波形メモリ40
を設け、装置内のコンピュータによりメモリ40の内容
を自由に書き換えられるように構成しておく。そして、
表示しようとする画像データの階調表現特性に合せて、
波形メモリ40のデータを書き換えることで、画像ごと
に適切な階調制御を行って高品質な表示を実現できる。
また、屋外設置のLEDディスプレイ装置の場合、昼間
と夜間、あるいは季節や天候による周辺の光線状態の変
化に合せて、波形メモリ40のデータを書き換えること
で、状況に応じた適切な階調制御を行って高品質な表示
を実現できる。これらの場合、波形メモリ40に書き込
むべき異なる特性のデータをいくつも用意しておき、そ
れらのデータを選択的に活用することになる。 さらに、使用するLEDの駆動電流と光出力の特性を
詳しく分析し、その特性にぴったりと合わせた補正特性
を波形メモリ40のデータにより正確に実現できる。こ
こで赤色LED・緑色LED・青色LEDで発光特性が
異なることも考えられるが、その場合は、各色の制御系
ごとに別々の波形メモリ40およびカウンタ41を設
け、それぞれ増加特性の異なる計数値Bを発生して各色
ごとのデジタルコンパレータに供給することになる。 ===高速パルス列の演算出力=== 以上の実施例では波形メモリ40に記録されたデジタ
ルデータを所定の速度で直列出力することで、設定され
た変化特性に従って時間とともにパルス間隔が変化する
(2のn乗)個の高速パルス列を一定周期Tsで繰り返
し発生させていた。これを、つぎのような回路手段で置
き換えることも可能である。 高速パルス列の時間とともに変化するパルス間隔の特
性を規定するために、あるパルスPiを出力してからつ
ぎのパルスPi+1を出力するまでの時間をiの関数と
して表現した演算式を作成する。その演算式に基づいて
(2のn乗)個の高速パルス列を一定周期Tsで繰り返
し発生させる処理をコンピュータプログラムにより具象
化する。たとえば、1番目のパルスを出力してから演算
により求めた1−2間のパルス間隔値をタイマにセット
してダウンカウントし、その値がゼロになったら2番目
のパルスを出力し、演算により求めた2−3間のパルス
間隔値をタイマにセットしてダウンカウントし、その値
がゼロになったら3番目のパルスを出力する。このよう
な動作をプログラム処理で繰り返し実行すればよい。こ
の方式を採用する場合、前述した波形メモリ方式の場合
と同様に、前記演算式を変更することでさまざまな特性
に簡単に設定変更できる。もちろん、この演算出力処理
を専用回路により行うこともできる。 ===第3の発明の実施例=== 図7と図8に第3発明の実施形態の要点を示してい
る。前記の実施例と同様にスクリーンモジュールには合
計61440個の画素ランプが整然と配列されている。
1個の画素ランプ10は、6個の赤色LED11と、3
個の緑色LED12と、3個の青色LED13とを密集
・混在させた集合ランプである。1個の画素ランプを駆
動する画素データはRGB各8ビットの合計24ビット
のデータからなり、1677万7216色のフルカラー
表現が可能である。1画面分の画像データは(6144
0×24)ビットのデータである。 図7に示すように、1個の画素ランプ10における6
個の赤色LED11と3個の緑色LED12と3個の青
色LED13は各色ごとに直列接続されている。各色の
LED直列回路のカソード側は定電流ドライバ21のオ
ープンコレクタ出力に共通接続されている。各色のLE
D直列回路のアノード側はRGBセレクト回路70の赤
色スイッチ71・緑色スイッチ72・青色スイッチ73
を介して電源Vcc に接続されている。定電流ドライ
バ20およびRGBセレクト回路70は、データ送出モ
ジュール1(図3参照)から与えられる信号に従って以
下のように動作し、画素ランプ10を発光駆動する。 図8はデータ送出モジュール1からスクリーンモジュ
ールの画素ランプ駆動回路とRGBセレクト回路70に
与えられる信号のタイミング関係を示している。 RGBセレクト回路70に対しては、赤色スイッチ7
1をオンにする赤色セレクト信号と、緑色スイッチ72
をオンにする緑色セレクト信号と、青色スイッチ73を
オンにする青色セレクト信号とが与えらる。これらのセ
レクト信号は、スクリーンモジュールにおいて、前記デ
ータ転送クロックやラッチ信号から作成する。図8に明
示しているように、赤色スイッチ31と緑色スイッチ3
2と青色スイッチ33は、一定時間ずつ択一的に順番に
繰り返しオンとなる。 8ビットレジスタには、前記RGBセレクト信号の切
り替えに同期したラッチ信号が与えられるとともに、デ
ータ転送用シフトレジスタ30を介して画像データとが
与えられる。赤色セレクト信号がオンになる直前に、8
ビットの赤色データが転送されてきてラッチ回路31に
ラッチされる。ラッチ回路31から出力される8ビット
赤色データはデジタルコンパレータ51に入力される。
コンパレータ51の他方の入力には256進カウンタ4
1からの8ビット計数値が印加される。このときデータ
送出モジュール1からカウンタ41に入力されている高
速パルス列は赤色階調制御用の非線形特性をもったパル
ス列である。コンパレータ51の比較出力が駆動パルス
であり、定電流ドライバ21に入力され、赤色LED1
1が駆動パルスに応答して点灯される。 つぎに緑色セレクト信号がオンになる直前に、8ビッ
トの緑色データが転送されてきてラッチ回路31にラッ
チされる。このときデータ送出モジュール1からカウン
タ41に入力されている高速パルス列は緑色階調制御用
の非線形特性をもったパルス列である。コンパレータ5
1の比較出力が駆動パルスであり、定電流ドライバ21
に入力され、緑色LED12が駆動パルスに応答して点
灯される。 つぎに青色セレクト信号がオンになる直前に、8ビッ
トの青色データが転送されてきてラッチ回路31にラッ
チされる。このときデータ送出モジュール1からカウン
タ41に入力されている高速パルス列は青色階調制御用
の非線形特性をもったパルス列である。コンパレータ5
1の比較出力が駆動パルスであり、定電流ドライバ21
に入力され、青色LED13が駆動パルスに応答して点
灯される。 以上の動作を高速で繰り返す。たとえば赤色スイッチ
71と緑色スイッチ72と青色スイッチ73が順番にオ
ンする動作を一巡する周期を1/60秒に設定する。つ
まり1つのスイッチがオンしている時間は1/180秒
となる。 赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを密集させた
1個の画素ランプにおいて、赤色駆動期間と緑色駆動期
間と青色駆動期間とを高速で時分割する本発明の方式で
も、加法混色が良好に引き出され、色度に対する時空間
特性の面で十分に高品質な画像表示を実現できる。な
お、スクリーンの全画面にわたって赤色LEDと緑色L
EDと青色LEDとが均等に分散配置された画素構成で
本発明は前記と同様に効果的である。 輝度に対する時空間特性について、この実施例による
1/3ダイナミック駆動方式と、単純なライン選択によ
る従来の1/3ダイナミック駆動方式とを比較してみよ
う。本発明の方式においては、表示画面を構成している
すべての画素ランプが同時に発光している。従来の方式
では、同時に発光しているのは全体のうちの1/3の画
素ランプである。そのため、フリッカ感や解像度の面で
本発明の方が有利であり優れている。回路構成的には、
同じ1/3ダイナミック駆動方式であれば、この実施例
の方式も従来の方式も基本的には優劣はないと言える。
ほとんど同程度の回路構成的な負担で、本発明によれば
従来より高品質の画像表示を実現できる。 回路構成的な面について、この発明による1/3ダイ
ナミック駆動方式と、単純なライン選択による従来の1
/3ダイナミック駆動方式とを比較してみよう。両方式
の装置において、画面全体を高輝度な白色に表示する場
合を想定する。この発明の方式では、1ラインを形成し
ているたとえば128個の画素ランプの赤色LED・緑
色LED・青色LEDが一斉に点灯する期間は存在せ
ず、瞬間的には赤・緑・青のどれか1色のLEDが点灯
しているだけである。これに対して従来の方式では、3
ライン中の1ラインが順番に点灯するのであるが、点灯
する1ラインを形成している128個の画素ランプの赤
色LED・緑色LED・青色LEDがすべて一斉に点灯
する。 両方式の駆動電力の合計値はもちろん同じであるが、
1ラインに供給する駆動電流の瞬時値について見ると、
この発明の方式では従来方式に比べて1/3の電流とな
る。このことは、各ラインの電源装置および電源供給系
統の構成が本発明の方が小容量で簡素なもので済むこと
を意味している。これは小型のLED多色ディスプレイ
装置ではそれほど重要な要件ではないが、超大型画面の
屋外用の高輝度なLED多色ディスプレイ装置を構成す
るときにはきわめて現実的で重要な技術要件となる。こ
の面で本発明が優れている。 また図7と図8に示した実施例では、1系統の高速パ
ルス列のデータ伝送ラインを使って赤色階調制御用の高
速パルス列と緑色階調制御用の高速パルス列と青色階調
制御用の高速パルス列とを時分割転送しているので、き
わめて高性能な階調制御をきわめて簡単な構成で実現で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/32 G09G 3/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】つぎの事項(11)〜(15)により特定され
    るフルカラーLEDディスプレイシステム。 (11)多数の第1色LED・第2色LED・第3色LE
    Dが整然と配列されたスクリーンに多色画像を表示する
    ためのスクリーンモジュールと、このスクリーンモジュ
    ールに対してデータ伝送手段を介して結合され、前記ス
    クリーン上の各画素の各色ごとの階調データの集合であ
    る画像データを与えるとともに制御信号を与えるための
    データ送出モジュールとにより構成されている。 (12)前記スクリーンモジュールには、前記スクリーン
    上の各画素ごとに前記各LEDをパルス点灯させる第1
    色階調制御回路・第2色階調制御回路・第3色階調制御
    回路と、これら第1色階調制御回路・第2色階調制御回
    路・第3色階調制御回路に前記階調データを与えるデー
    タ転送用シフトレジスタと、前記データ送出モジュール
    から与えられる前記階調データを前記データ転送用シフ
    トレジスタに分配するデータ分配回路とが実装されてい
    る。前記第1色階調制御回路・第2色階調制御回路・第
    3色階調制御回路は、前記データ送出モジュールから与
    えられる高速パルス列をカウントする(2のn乗)進カ
    ウンタと、前記データ転送用シフトレジスタから与えら
    れる前記階調データをラッチするレジスタと、前記(2
    のn乗)進カウンタからのnビット計数値と前記レジス
    タにラッチされた前記階調データとを大小比較するデジ
    タルコンパレータと、このデジタルコンパレータの2値
    出力により前記LEDへの通電をオンオフする定電流ド
    ライバとを含んでいる。 (13)前記データ送出モジュールは、前記スクリーンモ
    ジュールにより表示しようとする画像データを一時記憶
    するためのフレームメモリと、このフレームメモリから
    前記画像データを読み出して所定の画素順に前記スクリ
    ーンモジュールに向けて順次送出する手段と、前記第1
    色階調制御回路・第2色階調制御回路・第3色階調制御
    回路のそれぞれに与えるべき高速パルス列を発生する第
    1色高速パルス列発生手段・第2色高速パルス列発生手
    段・第3色高速パルス列発生手段と、これら第1色・第
    2色・第3色用の各高速パルス列を前記スクリーンモジ
    ュールに向けて送出する手段とを含んでいる。 (14)前記スクリーンモジュールにおいては、前記デー
    タ送出モジュールから順次与えられる各画素の各色ごと
    の前記階調データを前記データ分配回路および前記デー
    タ転送用シフトレジスタを介してそれぞれ該当する画素
    の該当する色用の前記階調制御回路における前記レジス
    タに供給するとともに、前記データ送出モジュールから
    与えられる前記第1色高速パルス列・第2色高速パルス
    列・第3色高速パルス列をそれぞれ該当する色の前記階
    調制御回路における前記(2のn乗)進カウンタの計数
    入力として供給する。 (15)前記データ送出モジュールにおける第1色・第2
    色・第3色の前記各高速パルス列発生手段は、設定され
    た変化特性に従って時間とともにパルス間隔が変化する
    (2のn乗)以下のこれに近い個数の高速パルス列を一
    定周期で繰り返し発生させるものであり、前記高速パル
    ス列を静的な2値波形パターンとして表現したデジタル
    データを格納した波形メモリと、この波形メモリを所定
    の速度と順番でリードアクセスして前記第2値波形パタ
    ーンのデジタルデータを直列出力することで前記高速パ
    ルス列を一定周期で繰り返し発生させるメモリデータ読
    み出し手段とからなる。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載のフルカラー
    LEDディスプレイシステムであって、前記データ送出
    モジュールにおける前記第1色高速パルス列発生手段・
    第2色高速パルス列発生手段・第3色高速パルス列発生
    手段が第1色・第2色・第3色の処理系に共用される1
    系統の高速パルス列発生手段に置換され、前記データ送
    出モジュールは前記1系統の高速パルス列を前記スクリ
    ーンモジュールに向けて送出することを特徴とする。
  3. 【請求項3】つぎの事項(21)〜(26)により特定され
    るフルカラーLEDディスプレイシステム。 (21)多数の第1色LED・第2色LED・第3色LE
    Dが整然と配列されたスクリーンに多色画像を表示する
    ためのスクリーンモジュールと、このスクリーンモジュ
    ールに対してデータ伝送手段を介して結合され、前記ス
    クリーン上の各画素の各色ごとの階調データの集合であ
    る画像データを与えるとともに制御信号を与えるための
    データ送出モジュールとにより構成されている。 (22)前記スクリーンモジュールには、前記スクリーン
    上で同一画素を形成している第1色LED・第2色LE
    D・第3色LEDのセットの中から1つの色のLEDを
    選択するための色セレクト回路と、前記スクリーン上で
    同一画素を形成している第1色LED・第2色LED・
    第3色LEDのセットに対してそれぞれ1つずつ割り当
    てられて前記色セレクト回路により選択された色のLE
    Dをパルス点灯させるための階調制御回路と、これら階
    調制御回路に前記階調データを与えるデータ転送用シフ
    トレジスタと、前記データ送出モジュールから与えられ
    る前記階調データを前記データ転送用シフトレジスタに
    分配するデータ分配回路とが実装されている。この階調
    制御回路は、前記データ送出モジュールから与えられる
    高速パルス列をカウントする(2のn乗)進カウンタ
    と、前記データ転送用シフトレジスタから与えられる前
    記階調データをラッチするレジスタと、前記(2のn
    乗)進カウンタからのnビット計数値と前記レジスタに
    ラッチされた前記階調データとを大小比較するデジタル
    コンパレータと、このデジタルコンパレータの2値出力
    により前記LEDへの通電をオンオフする定電流ドライ
    バとを含んでいる。この定電流ドライバに対して同一画
    素の第1色LED・第2色LED・第3色LEDが前記
    色セレクト回路を介して並列接続されている。 (23)前記データ送出モジュールは、前記スクリーンモ
    ジュールにより表示しようとする画像データを一時記憶
    するためのフレームメモリと、このフレームメモリから
    前記画像データ中の第1色階調データ・第2色階調デー
    タ・第3色階調データを順番に読み出して所定の画素順
    に前記スクリーンモジュールに向けて順次送出する手段
    と、前記階調制御回路に与えるべき高速パルス列を発生
    する高速パルス列発生手段と、この高速パルス列を前記
    スクリーンモジュールに向けて送出する手段とを含んで
    いる。 (24)前記スクリーンモジュールにおいては、前記デー
    タ送出モジュールから与えられる各色ごとの各画素ごと
    の前記階調データを前記データ分配回路および前記デー
    タ転送用シフトレジスタを介してそれぞれ該当する画素
    用の前記階調制御回路における前記レジスタに供給する
    とともに、前記データ送出モジュールから与えられる前
    記高速パルス列を前記階調制御回路における前記(2の
    n乗)進カウンタの計数入力として供給する。 (25)前記スクリーンモジュールは、前記データ送出モ
    ジュールから与えられる前記画像データに同期して前記
    色セレクト回路を制御し、第1色駆動期間において第1
    色LEDを第1色階調データに従って発光駆動し、第2
    色駆動期間において第2色LEDを第2色階調データに
    従って発光駆動し、第3色駆動期間において第3色LE
    Dを第3色階調データに従って発光駆動する手段を含ん
    でいる。第1色駆動期間と第2色駆動期間と第3色駆動
    期間の分割時間間隔は、人間の視覚が3色別に時間をず
    らして発光していることを認識できない程度に短時間に
    設定されている。 (26)前記高速パルス列発生手段は、前記第1色駆動期
    間・第2色駆動期間・第3色駆動期間のそれぞれにおい
    て、色別に設定された変化特性に従って時間とともにパ
    ルス間隔が変化する(2のn乗)以下のこれに近い個数
    の高速パルス列を一定周期で順番に発生し、それを繰り
    返すものであり、前記高速パルス列を静的な2値波形パ
    ターンとして表現したデジタルデータを格納した波形メ
    モリと、この波形メモリを所定の速度と順番でリードア
    クセスして前記2値波形パターンのデジタルデータを直
    列出力することで前記高速パルス列を一定周期で繰り返
    し発生させるメモリデータ読み出し手段とからなる。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項、第2項、第3項の
    いずれかに記載のフルカラーLEDディスプレイシステ
    ムであって、前記データ送出モジュールにおける前記高
    速パルス列発生手段の構成が、あるパルスPiを出力し
    てからつぎのパルスPi+1を出力するまでの時間がi
    の関数として表現されたプログラムに基づいて、その関
    数演算を高速実行することで前記高速パルス列を一定周
    期で繰り返し発生させる関数演算手段に置換されたもの
    であることを特徴とする。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第4項に記載のフルカラー
    LEDディスプレイシステムであって、前記データ送出
    モジュールは、前記関数演算手段にプログラムされた前
    記関数を変更することで前記高速パルス列の変化特性を
    変更する特性変更手段を備えたことを特徴とする。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項または第2項に記載
    のフルカラーLEDディスプレイシステムであって、前
    記スクリーン上で近接配置された複数個の画素の同一色
    の前記LEDグループについて、それら各LEDの前記
    階調制御回路のグループが1つの集積回路に集約されて
    おり、かつ、この階調制御回路グループ内においては1
    つの前記(2のn乗)進カウンタが各階調制御回路に共
    用されていることを特徴とする。
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CN113178166A (zh) * 2021-04-08 2021-07-27 Tcl华星光电技术有限公司 Led面板及其驱动方法
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