JP3294311B2 - 外部光電効果型固体撮像装置 - Google Patents

外部光電効果型固体撮像装置

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JP3294311B2
JP3294311B2 JP09231992A JP9231992A JP3294311B2 JP 3294311 B2 JP3294311 B2 JP 3294311B2 JP 09231992 A JP09231992 A JP 09231992A JP 9231992 A JP9231992 A JP 9231992A JP 3294311 B2 JP3294311 B2 JP 3294311B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、外部光電効果を動作
原理とする、荷電粒子等の入射線を検出するために用い
る固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、二次イオン質量分析装置等に利用
され、荷電粒子を検出するために用いられる固体撮像装
置が知られている。ところで、数keVのエネルギーを有
するイオンビーム、あるいは約10nmより100 nmの波長を
有する軟X線の固体中での吸収長は、ほぼ10nm以下と非
常に短いことが知られている。このため内部光電効果
を、その動作原理とした二次元固体撮像装置では、上述
のイオンビームあるいは軟X線が入射した場合、10nm以
下の半導体表面で発生する正孔−電子対を検出すること
になる。一方、10nm以下の半導体表面は、その表面の状
態,清浄度、あるいは帯電状態により不安定となる。つ
まり、内部光電効果による二次元固体撮像装置は、上述
のイオンビームあるいは軟X線用の検出素子としては、
動作不安定等の欠点を有することとなる。
【0003】そこで内部光電効果型固体撮像装置の欠点
を改善するため、本件発明者等は、先に特開平2−31
184号公報において、増幅型MOS撮像素子(Amplif
iedMOS Imager:以下AMIと略称する)等の固体撮像
素子を用いた外部光電効果を原理とした荷電粒子検出装
置を提案した。
【0004】上記公報記載の荷電粒子検出装置は、各受
光画素中のP−N接合ダイオード表面に、オーミック接
触を保った上部金属電極を設けた二次元固体撮像素子を
用い、荷電粒子を該固体撮像素子の金属電極に入射さ
せ、外部光電効果により金属中より外部に電子を放出さ
せ、上記金属電極及びP−N接合ダイオードを未照射時
に比べ正に帯電させて、その電位変動を検出するのを動
作原理としているものである。
【0005】図15は、上記公報に記載されている荷電粒
子検出装置の具体的な構造を示す図で、次にその構造及
び動作の詳細な説明を行う。図15において、101 は例え
ばP型半導体基板であり、その表面部にN型拡散層102
が拡散形成されている。そしてその表面には、拡散層10
2 の部分の窓開けを行った透明な保護絶縁膜103 が形成
されており、更に保護絶縁膜103 の窓開け部 103aを覆
うように孤立したアルミニウム等よりなる金属電極104
が形成されている。なお金属電極104 と拡散層102 は窓
開け部 103aを介してオーミックに接触するように構成
されている。
【0006】このように構成した荷電粒子検出装置にお
ける荷電粒子検出動作は、次のようにして行われる。す
なわち、グラウンドにバイアスされた拡散層102 上に形
成されている金属電極104 に、入射イオンビーム105 が
到達すると、二次電子放出,イオン自身による帯電など
により、拡散層102 の電位が逆バイアスへと変化する。
この電位変化を検出することにより、イオンビームの電
気信号への変換による検出を行うことができる。
【0007】この従来例では、イオンビーム105 が直接
固体撮像素子の拡散層102 に入射しないため、拡散層10
2 にダメージを与えず長寿命の検出装置とすることがで
きる。また検出すべきイオンビームの種類に応じて、金
属電極104 に用いる金属の種類を自由に選択することが
でき、汎用性の高い検出装置を容易に得ることができ
る。またこの構成による開口率は、100 %近くにするこ
とができるため高感度であり、金属電極104 の膜厚を厚
くすることにより、イオン衝突によるスパッタリング作
用に対して、強固ならしめることができる。更に受光部
が金属電極104 で覆われているために遮光が不要であ
り、構成が簡単になる等の利点を有する。
【0008】次に従来のAMIを用いた二次元荷電粒子
検出装置の構成例を図16に基づいて説明する。この構成
例は、イオンの入射を受けて電気信号として情報を取り
出す入射部となる画素電極アレイ111 と、走査回路とな
るAMI部112 とに大別される。画素電極アレイ111
は、アルミニウム等の金属あるいはシリコン等の半導体
により形成される。一方、AMI部112 は、まずP形半
導体基板121 上の所望位置にn+ 拡散層122 を形成し、
基板121 と拡散層122 とでダイオードaを構成してい
る。前記ダイオードaのコンタクト部123 は、第1Al層
124 及び第2Al層125 により画素電極アレイ111 に結合
されている。そしてこれらのAl層124, 125はSiO2 等の
層間絶縁膜126 で電気的に分離されている。
【0009】前記AMI部112 、すなわち可視用AMI
撮像装置の詳細な説明は、本件出願人が発表した、例え
ば、「増幅型固体撮像素子AMI」[テレジビョン学会
技術報告Vol. 14, No. 16, pp. 33 〜 38 (1930)]に記
載されているが、基本的には、それぞれAMIよりなる
複数の画素がマトリックス状に配置形成され、画素電極
アレイ111 よりなる入射線変換部から出力された複数の
入射線情報信号を入力し、該画素内で個々に増幅し、垂
直及び水平走査スイッチ回路を介して、順次読み出され
るXYアドレス形に構成されている。
【0010】図17は、前記可視光型AMI部の1画素の
構造、図18には、その等価回路を示しており、図16に示
す構成部材と同等の部材には同一符号を付して示してい
る。AMI部の1画素は、光電変換部としてのn+ p形
フォトダイオードbと、リセット用,増幅用及び垂直走
査スイッチ用の3個のnチャンネルMOSトランジスタ
rs,Ta ,Ty により構成されている。また水平走査
スイッチ用トランジスタTx は垂直信号ライン毎に設け
られている。イオン検出用固体撮像装置では、図17,18
に示すn+ p形フォトダイオードbの代わりに図16に示
すようなダイオードaの構成になっている。そして原理
的には、前記n+ p形フォトダイオードbにリセットバ
イアスを印加し、図16に示すようなダイオードの構造で
イオン入射により発生した電荷で正に帯電させ、その電
位を電流増幅して取り出すものである。
【0011】次に図17を参照しながら、前記イオン検出
用AMIの動作について説明する。このイオン検出用A
MIの動作は、リセット期間,蓄積期間,読み出し期間
に分けられる。まずリセット期間において、フォトダイ
オードbは、リセット用トランジスタTrsを介して、初
期値Vrs(正電位)に設定される。次に蓄積期間におい
て、イオンビームの照射により正電位がフォトダイオー
ドbの容量CPDに蓄積される。したがって、前記フォト
ダイオードbの電位VP は、イオンの入射する時間に対
応して増大する。この電位VP を増幅用トランジスタT
a のゲートに印加し、フォトダイオードbの電位に応じ
て増幅された電流IS を垂直走査スイッチ用トランジス
タTy ,水平走査スイッチ用トランジスタTx を介して
読み出す(読み出し期間)。前記AMIは、光電変換部
と増幅部が極めて接近しており、雑音の混入や信号の減
衰がなく、理想的に増幅できるため、S/N比のよい出
力が得られる。なお図17,18において、Yn はトランジ
スタTy のゲート印加信号、Yn+1 はトランジスタTrs
のゲート印加信号、X1 はトランジスタTx のゲート印
加信号を示している。
【0012】次に図19にエリアセンサとして用いた場合
の基本配置構成を示し、図20にはその駆動波形を示す。
このエリアセンサは、マトリックス状に複数の画素130
が配置され、水平ライン毎に走査スイッチ用トランジス
タTx-1 ,Tx ,Tx+1 ,・・・・がそれぞれ設けられ、特
定の画素を選択できるように構成されている。
【0013】この構成で、それぞれの画素に情報が格納
されている場合、読み出し時には、垂直走査回路131 に
より第n行目を選択し、1水平走査に要する間(1水平
走査期間)、n行目の各画素の垂直走査スイッチ用トラ
ンジスタTy をオンする。その間に水平走査回路132 に
より水平走査スイッチ用トランジスタTx を順次オンさ
せて、1水平ライン分の信号を順次読み出し、出力端子
igに出力する。そして、第n行の読み出しが終わり、
次の第n+1行に移行すると同時に、第n行に設けられ
た各画素のリセット用トランジスタTrsを、次の第n+
1行の1水平ライン分の信号が全部読み出される間、す
なわち1水平走査期間、オン状態にして、フォトダイオ
ードbの電位を初期値Vrsに再設定する。
【0014】前記リセット用トランジスタTrsは、1水
平走査期間中、オン状態にされるため、フォトダイオー
ドbが初期値Vrsに確実に再設定され、残像を発生する
原因を解決する。更にインターレースを行う場合は、上
下の2画素を混合することなく、1画素毎に読み出され
るため、垂直解像度の劣化が生じない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の荷電
粒子検出装置においては、画素電極は、半導体拡散層と
良好なオーミック接触を有するアルミニウム等の金属材
料あるいはシリコン等の半導体に限られていた。画素電
極がアルミニウムの場合、イオン衝撃による二次電子放
出比は、2程度であることが実験により判明した。
【0016】一方、AMI等の固体撮像素子では、通常
ランダムな等価雑音電子数は、20個程度存在している。
この場合、可能最小イオン検出数は、10個程度と算出さ
れている。
【0017】しかしながら、イオン検出器においては、
1個のイオン入射に対しても検出可能であることが望ま
しく、従来の固体撮像素子を用いた荷電粒子検出装置の
可能最小イオン検出数の向上、すなわち感度の向上が問
題となっている。
【0018】また通常、二次イオン質量分析装置等に用
いられている検出器は、イオン1個に対して感度がある
が、ダイナミックレンジが100 程度狭く、タイムラグが
存在し、画像処理が煩雑になるという欠点をもってい
る。
【0019】本発明は、従来の荷電粒子検出装置におけ
る上記問題点を解消するためになされたもので、小エネ
ルギーのイオンビーム等の検出感度を向上させダイナミ
ックレンジを大とした、荷電粒子あるいは軟X線等の入
射線を検出する外部光電効果型固体撮像装置を提供する
ことを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、本発明は、P−N接合部にオーミック接触
を保った上部画素電極を設けた画素を行列状に二次元に
配列し、イオンビームあるいは電子ビーム等の荷電粒子
あるいは軟X線,紫外線等の入射線を前記画素の画素電
極に入射させ、該画素電極より外部光電効果により二次
電子を放出させて、画素電極及びP−N接合部の帯電状
態を変化させ、その変化を検出するようにした外部光電
効果型固体撮像装置において、前記各画素の画素電極よ
り入射線入射側に、該画素電極と電気的絶縁を保ち、該
画素電極よりも正の電位を印加するグリッド電極を配置
するものである。
【0021】このように構成した外部光電効果型固体撮
像装置においては、グリッド電極への画素電極よりも正
印加電位により、従来のものに比べ、画素電極からそ
の外部へ電子が放出される時の電位障壁の高さ、すなわ
ち仕事関数を小さくすることができる。それにより、従
来の荷電粒子検出装置に比べ、同一の入射粒子数におい
て、画素電極からの電子の放出数が増大する。また画素
電極より放出された電子はグリッド電極に効果的に吸収
される。すなわち、従来のものにおいて発生した放出電
子の画素電極への再流入による二次電放出効率の低下
を防止する作用を果たすことができる。以上の2つの作
用により、本発明によれば、従来のものに比べ、高い電
子放出率、すなわち高感度を有する荷電粒子あるいは軟
X線等の入射線検出用の外部光電効果型固体撮像装置を
実現することができる。
【0022】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は、本発
明に係る外部光電効果型固体撮像装置の基本的な第1の
実施例を示す断面図である。図において、1は例えばP
型半導体基板であり、その表面にN型拡散層2が拡散形
成されている。そしてその表面には、拡散層2の部分の
窓開けを行った透明な保護絶縁膜3が形成されており、
更に保護絶縁膜3の窓開け部3aを覆うように孤立した
アルミニウム等の金属、あるいは半導体等の導電材料か
らなる画素電極4が、拡散層2とオーミックに接触する
ように形成されており、ここまでの構成は従来のものと
同じ断面構造となっている。
【0023】本発明においては、更にグリッド電極6が
隣接する前記画素電極4に跨がるように、且つ画素電極
4等とは独立の電位が印加可能に、設けられている。な
お5はグリッド電極6と画素電極4との絶縁を保つため
のシリコン酸化膜等よりなる絶縁層であり、グリッド電
極6は画素電極4と同様に、アルミニウム等の金属ある
いは半導体等の導電材料で形成されている。そして荷電
粒子あるいはX線等の入射線7は、グリッド電極6の上
部より画素電極4に入射するようになっている。
【0024】次に、このように構成された外部光電効果
型固体撮像装置を製造するためのプロセス工程を図2に
基づいて説明する。図2の(A)は、画素電極4までの
形成が終了した時点でのデバイス断面構造である。なお
簡単化するため、N型拡散層2は図示を省略している。
画素電極4の厚さtは、100 〜1000nmであり、平面寸法
は約10μm×10μm程度である。次に図2の(B)に示
すように、画素電極4の上部に二酸化シリコン等よりな
る絶縁膜5aを、1〜10μmの厚さに堆積する。続いて
例えばアルミニウム等の導電材料よりなるグリッド電極
用導電膜6aを堆積する。導電膜6aの厚さは1〜10μ
m程度である。上記絶縁膜5a及び導電膜6aを形成し
た後、グリッド電極パターニング用のレジストを塗布
し、ホトリソグラフィー工程によりレジストパターン8
を形成する。
【0025】最後に、レジストパターン8をマスクとし
て、リアクティブイオンエッチング法等により、順次、
導電膜6a及び絶縁膜5aをエッチング除去し、レジス
トパターン8を除去すると、図2の(C)に示すよう
に、絶縁層5で絶縁配置されたグリッド電極6が形成さ
れる。
【0026】以上の製造方法は、グリッド電極までを一
括してウェハー上に形成するモノリシック法によるもの
であるが、グリッド電極のみを別途形成し、後でセンサ
ー部と貼り合わせて製造するハイブリッド法を用いて形
成してもよい。
【0027】図3は、図1に示した外部光電効果型固体
撮像装置の平面構造を示す図で、破線で示した部分が画
素電極4であり、図3においては、9個の画素電極4を
示している。一方、斜線で示した格子状の領域はグリッ
ド電極6であり、図3においては、各画素電極4の4辺
上にグリッド電極6が取り囲むように形成された構成と
なっている。
【0028】次に、図1に示した第1実施例の動作を、
図4のポテンシャル図に基づいて説明する。図4におい
て、横軸は、画素電極4よりグリッド電極6方向に向か
う位置を示しており、一方、縦軸はポテンシャルを示し
ている。すなわち、図4は、画素電極より真空あるいは
空気中へのバンド状態を示しており、実線はグリッド電
極6がない状態のバンド構造を示し、破線はグリッド電
極6に画素電極4より正の電位が印加された時のバンド
構造を示している。
【0029】そして画素電極4中の斜線部は、電子の占
有状態を表しており、その表面がフェルミ準位あるいは
フェルミ面におけるエネルギーEF となっている。グリ
ッド電極がない場合では、画素電極4の表面において、
真空の電位EVAC とフェルミ準位EF の差のエネルギ
ー、すなわち画素電極4の仕事関数φ以上のエネルギー
を有する電子のみが、画素電極4より真空あるいは空気
中へと放出される。仕事関数φの値は、例えばアルミニ
ウムの場合は、表面の面方位によもよるが、4.1〜4.4
eVとなっている。
【0030】次にグリッド電極6がない場合の、イオン
粒子等の検出態様について説明する。真空中から画素電
極4に入射する数keVのエネルギーを有するイオンは、
画素電極4の約10nm以内の表面において、吸収,静止す
る。該イオンの当初の運動エネルギーは、画素電極4内
の電子、あるいは核の運動エネルギー、あるいは振動エ
ネルギーに変換される。画素電極4内で運動エネルギー
を得た電子の一部が、画素電極4内で散乱を受けなが
ら、画素電極4の表面に到達する。そして、画素電極4
の表面において、電極の構成材料の仕事関数φ以上のエ
ネルギーを有する電子のみが、二次電子として放出され
る。
【0031】入射イオンのエネルギーが5keVの場合、
画素電極4がアルミニウムで形成されているときは、エ
ネルギーが全て表面の電子に与えられれば、5000/4=
1250個の電子が放出可能であるが、現実にはイオンのエ
ネルギーの大部分が、画素電極4中のバルクの電子ある
いは核に与えられる。そして表面までの経路中において
散乱により、電子は運動エネルギーを消耗するため、ア
ルミニウムで画素電極が形成されている場合、数個の二
次電子の放出に止まる。
【0032】勿論、画素電極表面において、熱により運
動エネルギーを得た二次電子の放出も存在する。その熱
電子放出電流It は、次式(1)で表される。 It ∝T2 exp (−φ/kB T)・・・・・・(1) ここで、Tは絶対温度、kB はボルツマン数である。
しかし通常のイオンビーム等の荷電粒子検出用の固体撮
像装置は、−120 ℃程度の低温で動作させるため、
(1)式による熱電子放出の確率は非常に小さいものと
なり、無視できるレベルとなる。
【0033】ところで、イオン等の荷電粒子あるいは軟
X線の入射による二次電子の放出効率を向上させるに
は、2つの方法がある。第1の方法は、仕事関数φの小
さい材料を画素電極に使用することであり、この内容の
発明は、本件発明者により先に特願平3−280319
号において提案されている。第2の方法が、本発明によ
るグリッド電極を用いた外部電位(電界)印加方法であ
る。勿論、両者を併用することも考えられ、後述の他の
実施例においてその説明を行う。
【0034】次に本発明に係るグリッド電極を設けた場
合のイオン検出動作について、同じく図4に基づいて説
明する。グリッド電極6に画素電極4に対して正の電位
Vが印加された場合、この正電位Vの印加による画素電
極4の表面の電界Fは、次式(2)で近似される。 F=V/d ・・・・・・(2) ここで、dは画素電極4とグリッド電極6の間隔であ
る。
【0035】この場合においては、電位分布(バンド状
態)は、図4の破線で示された形状となる。すなわち、
グリッド電極がない場合に比べて、見かけ上の仕事関数
φ′は、従来のものの仕事関数φよりも小さくなり、ま
た真空中においては、バンド状態が正の方向に勾配を有
する。
【0036】仕事関数がφ′に低下することにより、画
素電極4の表面において、仕事関数がφより小さく且つ
φ′より大きいエネルギーを有する電子の放出が可能と
なる。更には、φ′より小さいエネルギーを有する表面
電子においても、ポテンシャルが凸形の形状であるた
め、図4においてAで示すように、ある確率でトンネリ
ング原理により、二次電子の放出が可能となる。
【0037】以上の2つの作用により、従来のものに比
べ、より大きい二次電子の放出が可能となる。この電界
電子放出、あるいはトンネリング遷移による電子放出電
流IF は、次式(3)で表される。 IF ∝F2 /φ・ exp{−[4(2m)1/2 /3e・(h/2π)・F] ・φ3/2 }・・・・・・(3) ここで、eは素電荷量、hはプランク定数、mは電子の
有効質量である。上記(3)式より、電子放出電流IF
は、電界Fが増大する程大きくなり、また固有の仕事関
数φが小さくなる程大きくなることがわかる。
【0038】以上のことから、電界Fを大きくする程、
二次電子放出が増大し、高感度化が計れる。しかし画素
電極4の表面の熱によりエネルギーを得た熱電子の放出
確率も、電界の増大により増加する。熱電子の放出は、
固体撮像装置にとっては雑音となるため、実際の電界印
加に際しては、熱電子放出による雑音が無視できる、最
大電界印加状態近辺で使用することが望ましい。更に
(3)式からわかるように、固有の仕事関数φが小さい
材料ほど、より効率的に二次電子が放出される。
【0039】上記第1実施例においては、本発明に係る
外部光電効果型固体撮像装置の基本構成及びその動作原
理について説明したが、次に上記基本実施例の改良及び
アプリケーションについて説明する。図5は、第2実施
例の断面構造を示す図である。この実施例が、図1に示
した第1実施例と異なる点は、画素電極4上に、該画素
電極4と異なる材料よりなる導電性薄膜9を追加形成し
た点である。導電性薄膜9と画素電極4とは良好なオー
ミック特性を有するが、導電性薄膜9を構成する材料の
仕事関数が画素電極4を構成する材料の仕事関数より小
さいこと、あるいは導電性薄膜9を構成する材料の二次
電子放出率が画素電極4を構成する材料の二次電子放出
率より大きいことが、本質的な要件である。例えば、画
素電極4の材料がアルミニウムの場合、薄膜9の材料と
しては、CuBe,AgMg等が用いられる。
【0040】このように構成した第2実施例において
は、上記(3)式からわかるように、CuBe等で形成され
る導電性薄膜9がアルミニウム等で形成される画素電極
4上設けられているため、単にグリッド電極を設けた
第1実施例に比べ、二次電子放出率の向上が可能とな
り、第1実施例と同一のグリッド電位印加状態での感度
の向上が達成される。
【0041】図6の(A)は、第3実施例を示す断面構
造図で、図6の(B)は、その一部拡大図であり、図6
の(C)は、比較のため示す第1実施例の断面構造図で
ある。この実施例は、図6の(A),(C)を比較する
とわかるように、画素電極4の荷電粒子入射側面を非平
坦面4aとしたものである。この実施例においては、イ
オン等の荷電粒子が入射したとき、図6の(B)に示す
ように、その入射線7に対して画素電極4の非平坦面4
aはθの角度をなしている。図1[図6の(C)]に示
した第1実施例は、θ=90°に対応するものであるが、
荷電粒子が画素電極表面からの深さdの位置で、そのエ
ネルギーを電子に与えると、エネルギーを得た電子もd
の厚さの画素電極部分を通過し、電極表面に到達する。
【0042】これに対し、非平坦面4aをもつ第3実施
例においては、図6の(B)に示すように、高運動エネ
ルギー電子は、d′=d・ sinθの厚さの距離だけ、画
素電極部分を通過し、電極表面に到達可能となる。例え
ば、θ=30°の場合は、d′=d/2となる。すなわ
ち、この実施例では第1実施例に比べ、電子の画素電極
内走行距離が小さくなる。
【0043】したがって、画素電極内での高エネルギー
電子の散乱によるエネルギーの低下を小さくすることが
でき、結局、画素電極表面における高運動エネルギー電
子の割合が増加し、表面からの二次電子の放出確率が第
1実施例に比べ大きくなり、一層の感度の向上が達成さ
れる。
【0044】なお、本実施例は、第2実施例に適用する
こともでき、その場合は、図5における導電性薄膜9の
表面を非平坦化する。更に本実施例は、グリッド電極を
設けない図15に示した従来のものにも適用が可能で、そ
の効果が達成できる。更に本実施例の画素電極4の表面
構造は、図6の(A),(B)に図示されたものに限ら
れず、その本質を逸脱しない範囲において、種々の変形
が可能であることは自明である。
【0045】図7は、第4実施例を一部省略して示す断
面構造図である。この実施例は、図1に示した第1実施
例と比較するとわかるように、グリッド電極6と画素電
極4の間に絶縁層が存在しない構造となっている。すな
わち画素電極4とグリッド電極6の間は中空となってお
り、この領域はデバイス動作中は真空あるいは大気中の
状態になっている。なお、当然のことながら、グリッド
電極6は端部において画素電極側のセンサ本体と適宜の
手段で支持されるようになっている。
【0046】図1に示した第1実施例のように、グリッ
ド電極6と画素電極4の間に絶縁層5が存在する場合、
グリッド電極6から画素電極4にかけての電位(電界)
分布は、絶縁層5と大気中あるいは真空の比誘電率が異
なるため、複雑な電位分布となるが、この第4実施例に
おいては、グリッド電極6から画素電極4の間は、同一
媒質の状態となっているため、電位分布が単純となり、
解析においても単純化が可能である。更に、画素電極4
に対向するグリッド電極6の下面6′でも放出された二
次電子の吸収が可能なため、第1実施例に比べ、より効
率的に二次電子の放出収集が行われるという特徴を有し
ている。
【0047】次に第4実施例のデバイス作成方法につい
て説明する。第4実施例の構造の外部光電効果型固体撮
像装置を作成するプロセスとしては、グリッド電極6を
画素電極4を備えた固体撮像素子チップとは別体に形成
し、後でグリッド電極6と固体撮像素子チップとを貼り
合わせてデバイス構造を作成するハイブリッド法があ
り、また第1実施例と同様に、絶縁層5とグリッド電極
6を形成したのちに、固体撮像素子受光部の絶縁層5の
みを選択的に除去して形成するモノリシック法がある。
またこの第4実施例は、勿論第2,第3実施例にも適用
可能である。
【0048】次に、図8に基づいて第5実施例を説明す
る。図8は、第5実施例の平面図であり、第1実施例と
同様に、破線の領域が画素電極4を示し、斜線の部分が
グリッド電極6を示している。図3に示した第1実施例
と比較すると明らかなように、この実施例では、各画素
電極4の2辺部分のみをグリッド電極6で囲むようにグ
リッド電極6が形成されている。すなわち、4つの画素
電極4に対して、グリッド電極6の1つの開口が配置さ
れるようになっている。
【0049】この第5実施例のグリッド電極平面構造の
採用により、第1実施例に比べて、画素電極4の大きい
開口率が達成可能となる。なお、この第5実施例も、前
記第2〜第4実施例に適用可能である。
【0050】上記図8に示した第5実施例では、4つの
画素電極4に対してグリッド電極6の1つの開口を対応
させるようにしたものを示したが、図9の(A)〜
(C)に示すような変形も可能である。すなわち、図9
の(D)に示すように、9個の画素電極4に対してグリ
ッド電極6の1つの開口を対応させた場合には、中央部
の画素電極Aと周辺部の画素電極Bのグリッド電極6に
対する位置関係が異なるため好ましくないが、図9の
(A)に示すように、2つの画素電極4に対してグリッ
ド電極6の1つの開口を対応させるように構成したり、
また図9の(B)に示すように、マトリックス状に配列
した画素電極4の各列又は各行毎に、グリッド電極6の
開口を対応させるように構成したり、また図9の(C)
に示すように、画素電極4の各2列又は各2行毎にグリ
ッド電極6の開口を対応させるように構成しても、図8
に示した第5実施例と同様の作用効果が得られ、このよ
うに各画素電極のグリッド電極との対応を、全画素電極
に亘り同一とした、その他のグリッド電極の配置構成
も、第5実施例の変形例として含まれるものである。
【0051】次に第6実施例について説明する。図10は
第6実施例の平面構成図であり、図3と同様に、破線は
画素電極4を示し、一部省略して示す斜線領域はグリッ
ド電極6の平面パターンを表している。図10において
は、9個の画素電極群の中の中央の画素電極4上のグリ
ッド電極6のみを示しているが、勿論他の画素電極上に
も、中央の画素電極4と同様なグリッド電極6が形成さ
れている。
【0052】この第6実施例は、図10からわかるよう
に、1つの画素電極4の周辺のみならず、画素電極内部
にもグリッド電極6を形成した点を特徴としている。そ
して、1画素電極内のグリッド電極6の開口α,β,
γ,δの形状は互いに等しく構成されている。
【0053】なお、一画素内に対応して形成されるグリ
ッド電極の各開口の形状は、図10に示したように正方形
状に限られるものではなく、また開口の個数も図10に示
すように4個に限られることはない。すなわち第6実施
例の本質的な特徴は、一画素電極内に対応して同一形状
を有する複数のグリッド電極開口が形成されている構成
である。
【0054】この第6実施例は、グリッド電極6と画素
電極4の距離と比べて、画素電極の平面寸法xあるいは
yが十分大きく、同一画素電極内の表面において、第1
実施例に示すグリッド電極の平面形態では電界分布が大
きく変わるような条件下において、有効な手段となる。
なお本実施例も、上記第2〜第4実施例に合わせ適用す
ることは、勿論可能である。
【0055】以上第6実施例までは、本発明に係る外部
光電効果型固体撮像装置のデバイス構造の多様な実施例
についての説明を行ったが、次にデバイス動作手段に関
する実施例について説明を行う。
【0056】第1実施例の動作説明においては、特にこ
とわらなかったが、グリッド電極には常に画素電極に対
して正のDC電位Vが印加されていることとした。しか
し、グリッド電極に印加する電位は、必ずしもDC電位
である必要はなく、AC的な電位の印加も可能である。
この場合、グリッド電極には、電子シャッターの機能が
備えられることになる。またグリッド電極へのDC印加
電位を、入射線の強度に応じて変えるように構成するこ
とにより、感度可変の外部光電効果型固体撮像装置も実
現可能となる。次にこれらの動作手段に関する具体的な
実施例を説明する。
【0057】図11は、第7実施例のシャッター機能を備
えた外部光電効果型固体撮像装置のグリッド電極駆動手
段の駆動パルスのタイミングチャートを示す図である。
横軸は時間tであり、固体撮像装置は、T1 ′,
2 ′,T3 ′の期間が入射線により生じる信号の蓄積
期間であり、T1 ,T2 ,T3 が固体撮像装置に蓄積さ
れた二次元信号情報の読み出し期間であり、期間T1
2 ,T3 の読み出し動作終了直後に、蓄積信号のリセ
ット動作期間があるが、図11においては省略している。
【0058】グリッド電極6には、画素電極4に対し、
正電位を有する電位Vgrid1 及び負電位を有する電位V
grid2 が、時系列的に図11に示すように印加される。グ
リッド電極に電位Vgrid1 が印加された状態では、入射
線により、画素電極表面から効率的に二次電子の放出及
びグリッド電極での二次電子吸収が行われる。
【0059】一方、グリッド電極に電位Vgrid2 が印加
された状態では、たとえ入射線により、画素電極より二
次電子が放出されても、負電位を有するグリッド電極が
形成する画素電極上部のポテンシャルバリヤーにより、
発生した二次電子は再度、画素電極に吸収される。すな
わち、電位Vgrid1 がグリッド電極に印加された状態で
は、入射線に対して有感となり、電位Vgrid2 がグリッ
ド電極に印加された状態では、二次電子は放出されず、
イオンのみの帯電となるため、Vgrid1 が印加された状
態に比べ、帯電率が大幅に低下するから、不感として良
い。
【0060】図11に示したタイミングチャートでは、読
み出し動作直前のt1 の期間が有感期間となり、その他
のt2 の期間は不感期間となる。すなわち、露光期間t
1 を有するシャッター動作が可能となる。期間t1 の長
さを、入射線の強度に応じて変えることにより、常に良
好な入射線−信号変換動作が可能となる。
【0061】シャッター機能をもたせるための駆動手段
の他の実施例を第8実施例として説明する。図12は第8
実施例を説明するためのグリッド電極への駆動パルスの
タイミングチャートである。上から順に、i−1行,i
行,i+1行のグリッド電極の各行に印加されるパルス
列を示している。また該パルス列の下には、各グリッド
電極行に対応する固体撮像素子の各行の蓄積期間
j, i′及び各行に属する順次画素の読み出し動作期間
j, iを示している。なお第7実施例と同様に、各行の
信号蓄積期間と信号読み出し終了時刻との間には、その
一行の画素に蓄積された信号のリセット動作期間が存在
するが、図12においては省略している。
【0062】この第8実施例では、固体撮像装置の動作
としては、図12からわかるように、各行毎の順次読み出
し,リセット,蓄積動作を念頭としている。本実施例に
おいても、第7実施例と同様に、図12において、グリッ
ド電極にVgrid1 が印加される期間t1 が、各画素行の
信号蓄積動作期間となり、シャッター動作が可能とな
る。更に信号蓄積動作期間t1 の長さを、入射線の強度
に応じて変化させることにより、第7実施例と同様に、
入射線強度が変化する場合でも、常に良好な入射線−信
号変換動作が可能となる。
【0063】図13は、上記第8実施例を実現するための
グリッド電極の平面構成図である。4は画素電極、6は
グリッド電極を示しており、グリッド電極のi−1,
i,i+1の各行は、互いにグリッドスペース10により
電気的に絶縁されており、各グリッド電極行毎に独立な
グリッド電位が印加可能となっている。
【0064】上記第7及び第8実施例においては、図14
において破線で示すように信号蓄積期間t1 が、信号読
み出し期間T2 の直前までとなっていたが、信号蓄積期
間t1 の期間は、固体撮像素子の信号蓄積期間Ti ′内
にある限りは、例えば図14において実線で示すように種
々の変更が可能である。
【0065】次に第9実施例について説明する。この実
施例は感度可変な外部光電効果型固体撮像装置に関する
ものである。前記(3)式からわかるように、グリッド
電極にDC電位が印加されている場合でも、グリッド電
極電位(電界)の大きさにより、二次電子の放出率が変
えられる。すなわち、DC的なグリッド電極印加電位レ
ベルを、入射線強度が強い時は、画素電極電位に比べ弱
い正電位をグリッド電極に印加し、入射線強度が弱くな
るにつれて、より大きい正電位をグリッド電極に加える
ことによっても、感度可変な外部光電効果型固体撮像装
置が実現できる。
【0066】このグリッド電極印加電位の高さを入射線
強度に応じて変え、可変感度の外部光電効果型固体撮像
装置を実現する上記第9実施例の手段は、第7及び第8
実施例にも適用可能である。すなわち、第7,第8実施
例においては、信号蓄積期間t1 の長さを変えて感度可
変としたが、信号蓄積期間t1 を一定にして、入射線強
度に応じてグリッド電極印加電位Vgrid1 を変更するこ
とによっても感度可変な固体撮像装置が達成可能とな
る。更に第7,第8実施例において、信号蓄積期間t1
とグリッド電極印加電位Vgrid1 の両方を、入射線強度
に応じて調整可能に構成することにより、非常に弱い入
射線強度から高入射線強度を有する二次元入射線情報に
対して感度を有する、ワイドダイナミックレンジの外部
光電効果型固体撮像装置を実現することができる。
【0067】上記各実施例においては、二次元入射線の
情報読み出し部をAMIで構成したものについて説明を
行ったが、他の増幅型撮像素子、例えば、静電誘導トラ
ンジスタ等を用いて情報読み出し部を構成することもで
きる。更には、従来のCCD、あるいはMOS型撮像素
子等の非増幅型撮像素子を用いて信号読み出し部を構成
してもよい。
【0068】また上記各実施例では、Nチャネル型AM
Iを用いて説明を行ったが、不純物のタイプあるいは読
み出し部の印加電位を反対の極性に変えることにより、
Pチャネル型AMIを用いて信号読み出し部を構成する
ことができる。
【0069】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
本発明によれば、画素電極からその外部へ電子が放出さ
れる時の電位障壁の高さを小さくすることができ、画素
電極からの電子の放出数を増大させ、また放出電子の画
素電極への再流入による二次電放出効率の低下を防止
し、従来困難であった数keV程度のエネルギーを有する
イオンビーム、あるいは数百eV以下の電子ビーム、更
には数百Å以上の波長を有する軟X線,紫外線等、固体
中の吸収長が約100 Å以下の入射線に対して、良好な感
度と広いダイナミックレンジを有する外部光電効果型固
体撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外部光電効果型固体撮像装置の基
本的な第1実施例を示す断面構成図である。
【図2】図1に示した第1実施例の製造工程を示す図で
ある。
【図3】図1に示した第1実施例の平面構成を示す図で
ある。
【図4】第1実施例の動作を説明するためのポテンシャ
ル図である。
【図5】第2実施例を示す断面構成図である。
【図6】第3実施例を示す断面構成図である。
【図7】第4実施例を示す断面構成図である。
【図8】第5実施例を示す平面構成図である。
【図9】第5実施例の変形例を示す平面構成図である。
【図10】第6実施例を示す平面構成図である。
【図11】第7実施例を説明するための駆動パルスのタイ
ミングチャートである。
【図12】第8実施例を説明するための駆動パルスのタイ
ミングチャートである。
【図13】第8実施例の平面構成を示す図である。
【図14】第7及び第8実施例の動作の変形を示す駆動パ
ルスのタイミングチャートである。
【図15】従来提案の荷電粒子検出装置を示す断面構成図
である。
【図16】従来のAMIを用いた二次元荷電粒子検出装置
の断面構成図である。
【図17】従来の可視光形AMI部の1画素の構成を示す
断面図である。
【図18】図17に示したAMI部の1画素の等価回路を示
す図である。
【図19】AMIを用いたエリアセンサの構成例を示す回
路構成図である。
【図20】図19に示したエリアセンサの動作を説明するた
めの信号波形図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 N型拡散層 3 保護絶縁膜 4 画素電極 5 絶縁層 6 グリッド電極 7 入射線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−74375(JP,A) 特開 昭64−84176(JP,A) 特開 平3−261029(JP,A) 特開 平3−163872(JP,A) 特開 平2−31184(JP,A) 特開 平5−95129(JP,A) 特開 平5−110051(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/14 G01T 1/20 G01T 1/29 H01L 31/09 H04N 5/32 JICSTファイル(JOIS)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P−N接合部にオーミック接触を保った
    上部画素電極を設けた画素を行列状に二次元に配列し、
    イオンビームあるいは電子ビーム等の荷電粒子あるいは
    軟X線,紫外線等の入射線を前記画素の画素電極に入射
    させ、該画素電極より外部光電効果により二次電子を放
    出させて、画素電極及びP−N接合部の帯電状態を変化
    させ、その変化を検出するようにした外部光電効果型固
    体撮像装置において、前記各画素の画素電極より入射線
    入射側に、該画素電極と電気的絶縁を保ち、該画素電極
    よりも正の電位を印加するグリッド電極を配置したこと
    を特徴とする外部光電効果型固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記画素は、増幅型MOS撮像素子で構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の外部光電
    効果型固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記画素の画素電極が少なくとも2種類
    以上の異なる材料よりなる2層以上の複層導電膜で構成
    されていることを特徴とする請求項1又は2記載の外部
    光電効果型固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記画素の画素電極の入射線入射側の表
    面部を非平坦化形状としたことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の外部光電効果型固体撮像装
    置。
  5. 【請求項5】 前記画素電極と前記グリッド電極間に、
    シリコン酸化膜よりなる絶縁が形成されていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の外部光
    電効果型固体撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記画素電極と前記グリッド電極間に
    は、固体を配置せず中空に構成されていることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の外部光電効果
    型固体撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記グリッド電極は、画素電極側のセン
    サ部とウェハー上に一括して形成し一体的に構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の外部光電効果型固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記グリッド電極は、画素電極側のセン
    サ部と別体に形成され、該センサ部と貼り合わせて構成
    されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の外部光電効果型固体撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記グリッド電極の開口部は、1画素電
    極に対し1開口を有するように構成されていることを特
    徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の外部光電
    効果型固体撮像装置。
  10. 【請求項10】 前記グリッド電極の開口部は、1画素電
    極に対し2個以上の複数開口を有するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記
    載の外部光電効果型固体撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記グリッド電極の開口部は、2個以上
    の画素電極に対して1個の開口を有し、各画素電極上の
    グリッド電極開口形状が同一に形成されていることを特
    徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の外部光電
    効果型固体撮像装置。
  12. 【請求項12】 前記グリッド電極は、対応する画素電極
    の行あるいは列毎に線状に形成され、該線状に形成され
    たグリッド電極の行あるいは列毎に独立の電位が印加で
    きるように構成されていることを特徴とする請求項1〜
    8及び11のいずれか1項に記載の外部光電効果型固体撮
    像装置。
  13. 【請求項13】 前記グリッド電極に対して、動作期間を
    通じて前記画素電極よりも正の直流電位を印加する手段
    を備えていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    1項に記載の外部光電効果型固体撮像装置。
  14. 【請求項14】 前記グリッド電極に対して、入射線によ
    り発生する信号の蓄積動作期間の所望の1期間には、前
    記画素電極よりも正の電位を印加し、その他の動作期間
    には前記画素電極よりも負の電位を印加する手段を備え
    ていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に
    記載の外部光電効果型固体撮像装置。
  15. 【請求項15】 前記信号蓄積動作期間の所望の1期間
    は、入射線の強度に応じて可変となるように前記印加手
    段が構成されていることを特徴とする請求項14記載の外
    部光電効果型固体撮像装置。
  16. 【請求項16】 前記正の電位は、入射線の強度に応じて
    可変となるように前記印加手段が構成されていることを
    特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の外部光
    電効果型固体撮像装置。
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