JP3293362B2 - 画像圧縮装置および画像伸長装置 - Google Patents

画像圧縮装置および画像伸長装置

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JP3293362B2
JP3293362B2 JP25027094A JP25027094A JP3293362B2 JP 3293362 B2 JP3293362 B2 JP 3293362B2 JP 25027094 A JP25027094 A JP 25027094A JP 25027094 A JP25027094 A JP 25027094A JP 3293362 B2 JP3293362 B2 JP 3293362B2
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Fujifilm Business Innovation Corp
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/004Predictors, e.g. intraframe, interframe coding

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データを複数のブ
ロックに分割して各画素の階調データを直交変換し、そ
の変換係数を量子化および符号化する画像圧縮装置およ
びこれによって符号化された符号化データを復号化およ
び逆量子化して元の画像を得る画像伸長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多値階調画像データを高能率に圧縮する
方法の一つとして、離散コサイン変換(以下、単にDC
Tと言う。)符号化方式がある。このDCT符号化方式
は、原画像を複数の画素から成るブロックに分割し、そ
のブロック内における階調データに対して2次元DCT
を施して空間周波数分布の係数に変換し、これを人間の
視覚特性が高周波成分に対して鈍感であることを利用し
て変換係数の高周波成分側を低周波成分側に比べて粗く
量子化することによって情報量の削減を図るものであ
る。さらに、量子化された変換係数をハフマン符号化の
ようなエントロピー符号化によって冗長度圧縮を行い情
報量の削減を図っている。
【0003】図13は従来例を説明する図で、(a)は
ブロック図、(b)はジグザグ走査を説明する図であ
る。図13(a)における上段のブロック図は画像圧縮
装置を示し、下段のブロック図は画像伸長装置を示して
いる。画像圧縮装置はブロック変換部1、DCT部2、
量子化部3、ジグザグ走査部4、符号化部5から構成さ
れ、画像伸長装置は復号化部8、逆ジグザグ走査部9、
逆量子化部10、逆DCT(以下、IDCTと言う。)
を行うIDCT部11、逆ブロック変換部12から構成
されている。
【0004】ブロック変換部1は、多値階調画像データ
をM×N個の画素から成るブロック単位に切り出す処理
を行う。このMおよびNは任意の自然数であるが、以下
の説明においてはMおよびNを8として説明を行う。D
CT部2は、各ブロックの階調データsxyに対して数1
に示すDCTを施し、変換係数Suvを得るものである。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、数1におけるCu 、Cv は数2で
示される定数である。
【0007】
【数2】
【0008】DCT部2は、8×8画素から成るブロッ
クを図13(b)に示すような8×8個の空間周波数係
数マトリクスに変換する。この空間周波数における高周
波成分はどマトリクスの右下に集中し、反対に低周波成
分ほどマトリクスの左上に集中する。図中斜線部分に位
置する成分はDC成分と呼ばれ、それ以外の部分はAC
成分と呼ばれている。写真のような自然画像をDCT部
2に入力し、直交変換を行うと変換係数は比較的低周波
側に大きな値の係数が集中し、高周波側には大きな値の
係数は散在する傾向にある。また、文字画像のような濃
度変化の激しい画像をDCT部2に入力して直交変換を
行うと、その変換係数は高周波側にも大きな値の係数が
現れる傾向にある。
【0009】量子化部3は、DCT部2からの出力であ
る変換係数を所定の量子化テーブルによって量子化する
ものである。つまり、空間周波数係数マトリクスの各行
列に対応して予め定められた量子化ステップで変換係数
を量子化する。先に説明したように、自然画像では変換
係数における有意な係数が比較的低周波側に集中するた
め、量子化部3で量子化されたマトリクスでは高周波側
に0係数が集中することになる。また、文字画像では変
換係数における有意係数が高周波側にも現れるため、量
子化部3で量子化されたマトリクスでは高周波側にも0
以外の量子化係数が現れることになる。
【0010】ジグザグ走査部4は、量子化部3からの出
力である2次元配列の量子化係数マトリクスを図13
(b)矢印で示すようなジグザグな方向に走査し、その
AC成分のみを1次元配列に変換するものである。これ
は、高周波側に0係数が集中するようなマトリクスで
は、最終となる0以外の係数(=有意係数)より後のデ
ータはそのブロックにおける最終データまで0が連続す
ることから、ジグザグ方向に走査することで最終となる
有意係数までを符号化し、そこにブロック終端符号(例
えば、EOB)を挿入して後の符号化を省き情報量の削
減を図るためである。
【0011】符号化部5は、1次元配列された量子化係
数を最終となる有意係数までエントロピー符号化する。
エントロピー符号化としてはハフマン符号化や算術符号
化を用いる。以上により、多値階調画像データをDCT
符号化する画像圧縮装置が構成される。
【0012】また、DCT復号化を行う画像伸長装置
は、画像圧縮装置における逆の構成となる。すなわち、
画像伸長装置は復号化部8、逆ジグザグ走査部9、逆量
子化部10、IDCT部11、逆ブロック変換部12か
ら構成される。復号化部8は、入力される符号化データ
を復号し、量子化変換係数の1次元配列を出力する。逆
ジグザグ走査部9は、量子化変換係数の1次元配列を図
13(b)に示す矢印に沿って行列状に順に配置してい
くことで2次元量子化変換係数マトリクスを生成する。
なお、ブロック終端符号であるEOB以降については0
が挿入される。
【0013】また、逆量子化部10は、画像圧縮装置に
おける量子化部3で使用したものと同一の量子化テーブ
ルを用いて2次元量子化変換係数マトリクスをDCTに
おける変換係数マトリクスに復元するものである。さら
に、IDCT部11は、逆量子化部10の出力であるD
CTの変換係数S uv(数1参照)に数3で示すIDCT
を施し、階調データsxyを復元する。
【0014】
【数3】
【0015】なお、数3におけるCu 、Cv は数2で示
される定数と同一である。IDCT部11で逆変換され
たDCTの変換係数マトリクスは量子化部3で量子化処
理を行った結果の量子化誤差を含んでおり、DCT部2
で生成された時点の変換係数マトリクスとは完全に一致
しない。したがって、IDCT部11により逆変換した
階調データも原画像とは完全に一致しないことになる。
【0016】また、逆ブロック変換部12は、IDCT
部11の出力がブロック単位の階調データであることか
ら、これらを一旦ラインメモリに蓄積し、8ライン分の
階調データが蓄積された時点以降で出力して復元多階調
画像データのライン順次出力を可能にしている。以上に
より、符号化データを復号して多階調画像データを復元
する画像伸長装置が構成される。
【0017】DCT符号化のような直交変換符号化方式
では、変換係数の量子化の程度により符号化効率や復元
画像の画質が大きく左右される。例えば、中間調画像の
ような濃度変化の少ない画像ではDCTにて得た変換係
数の有意係数が低周波側に集中しており、この部分を粗
く量子化してしまうと隣接ブロック間での濃度差が目立
ってしまう。逆に、文字画像のような濃度変化の激しい
画像ではDCTにて得た変換係数の有意係数が高周波側
にも現れるため、この部分を粗く量子化してしまうとエ
ッジ部分のぼけが目立ってしまう。そこで、様々の画像
を考慮して変換係数の全ての周波数帯域にわたって細か
く量子化すれば量子化誤差による画像劣化を最小限に抑
えることが可能になる。しかし、これでは符号化効率の
低下を招いてしまう。
【0018】このため、入力多階調画像データの統計的
性質やDCTの変換係数の分布状況を調べることでその
ブロックの性質に見合った量子化テーブルを適応的に使
用することが望まれる。図14はこれを説明する図であ
り、図中破線は量子化テーブルの性質に起因したフィル
タ特性を示し、上段の実線は量子化前のDCTによる変
換変数の分布を示し、下段の実線は量子化された変換係
数を逆量子化して得られる変換係数すなわち破線のフィ
ルタを通した後の変換係数を示している。
【0019】図14(a)は中間調的な性質を有するブ
ロックをそれに応じた量子化テーブルで量子化した場
合、図14(b)は文字的な性質を有するブロックをそ
れに応じた量子化テーブルで量子化した場合である。こ
のように、それぞれの変換係数の分布に応じたステップ
の量子化テーブルを用いる場合には、逆量子化した後の
変換係数の分布の再現性を確保できることになる。一
方、図14(c)は文字的な性質を有するブロックを中
間調的な性質を有するブロックに適した量子化テーブル
で量子化した場合である。この場合には、逆量子化した
後の変換係数の分布が元の変換係数の分布と大きく異な
っており、画像の劣化を招く原因となることが分かる。
【0020】したがって、DCTにおける変換係数の分
布状況に応じて適応的に量子化テーブルを使用すれば画
像劣化抑制と符号化率の向上とを両立できることになる
が、この時重要なのは、圧縮処理の際に使用した量子化
テーブルが一義的に伸長処理の際に決定できなければな
らないことである。このために、多くの従来技術では各
ブロックの符号化データを伝送する際にあわせて使用し
た量子化テーブルの情報を伝達するようにしている。
【0021】特開平4−215385号公報では、各ブ
ロックのDCTによる変換係数を適応的に量子化しつ
つ、使用した量子化テーブルの情報を入れることなく符
号化データを伝送し、復元することができる画像符号化
装置および復号化装置の開示が成されている。この技術
では、濃度変化の少ないブロックに適応するよう低周波
成分を細かく、高周波成分を粗く量子化する第1の量子
化テーブルと、濃度変化の激しいブロックに適応するよ
う低周波成分を粗く、高周波成分を細かく量子化する第
2の量子化テーブルを予め用意しており、符号化するブ
ロックの濃度変化に応じてどの量子化テーブルを使用す
るかを決定するようにしたものである。
【0022】この際、第1の量子化テーブルで量子化し
た結果が所定の周波数以上で有意係数として出現しない
ように量子化ステップ幅を設定しておくことで、各ブロ
ックの符号化データの最終有意係数が現れる周波数帯域
を見ればどの量子化テーブルを使用したかを識別できる
ようになっている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−215385号公報に開示された技術では、例えば
文字部分と写真部分とが混在するような画像すなわちD
CTにおける変換係数の有意係数が低周波側および高周
波側の両方に出現するような画像に対しての考慮が成さ
れていない。つまり、このような画像性質のブロックを
濃度変化の少ないブロックとして量子化すると文字部分
のエッジがぼけ、反対に濃度変化が激しいブロックとし
て量子化すると隣接ブロック間で階調部分の濃度差が目
立ってしまうという不都合が生じる。
【0024】よって、本発明はブロックの画像性質に適
応する量子化テーブルを選択するとともに、画像劣化抑
制および符号化効率の向上を図ることができる画像圧縮
装置および画像伸長装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために成された画像圧縮装置および画像伸長装
置である。すなわち、本発明の画像圧縮装置は、画像デ
ータをM×N個の複数の画素から成るブロックに分割
し、そのブロック内における各画素の階調データを直交
変換して得られる係数を所定の量子化テーブルを用いて
量子化し、符号化を行うものであり、符号化対象の着目
ブロックにおける直交変換後の係数を量子化するにあた
り、着目ブロックの周辺に配置される周辺ブロックのみ
の画像性質に基づいてその着目ブロックの画像性質をブ
ロック予測部にて予測し、予測される着目ブロックの画
像性質からその画像性質に応じた量子化テーブルを量子
化テーブル選択部にて選択するものである。
【0026】また、本発明の画像伸長装置は、画像デー
タをM×N個の複数の画素から成るブロックに分割し、
そのブロック内にける各画素の階調データを直交変換
して得られる係数を所定の量子化テーブルを用いて量子
化し、符号化したものを元の画像に復元するものであ
り、復元対象の着目ブロックにおける符号化データを逆
量子化するにあたり、着目ブロックの周辺に配置される
周辺ブロックのみの画像性質に基づいて着目ブロックの
画像性質をブロック予測部にて予測し、予測される着目
ブロックの画像性質からその画像性質に応じた逆量子化
用の量子化テーブルを量子化テーブル選択部にて選択す
るものである。
【0027】
【作用】本発明の画像圧縮装置では、符号化対象の着目
ブロックにおける直交変換後の係数を量子化するにあた
り、着目ブロックの周辺に配置される周辺ブロックのみ
の画像性質すなわち周辺ブロックが中間調的な性格なの
か文字的な性格なのかまたはこれらの混在なのかという
画像性質に基づいて着目ブロックの画像性質をブロック
予測部で予測する。この予測に基づいて着目ブロックの
画像性質に応じた量子化テーブルを量子化テーブル選択
部で選択することで、その着目ブロックの画像性質に適
合した量子化テーブルにて量子化を行うことができるよ
うになる。
【0028】また、本発明の画像伸長装置では、復号対
象の着目ブロックにおける符号化データを逆量子化する
にあたり、符号化した場合と同じ予測すなわち周辺ブロ
ックのみの画像性質に基づいた着目ブロックの画像性質
の予測をブロック予測部で行っている。また、この予測
に基づいて着目ブロックの画像性質に応じた逆量子化用
の量子化テーブルを量子化テーブル選択部にて選択する
ため、符号化する際に使用した量子化テーブルと同じも
のを逆量子化の際に一義的に決定できるようになる。こ
のため、符号化データの伝送の際には選択使用した量子
化テーブルの情報が不要となる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明における画像圧縮装置および
画像伸長装置の実施例を図に基づいて説明する。図1
は、本発明の第1実施例である画像圧縮装置を説明する
ブロック図である。第1実施例における画像圧縮装置
は、多階調画像データを8×8個の画素から成るブロッ
クに分割するブロック変換部1と、このブロックに対し
て2次元DCTを施すDCT部2と、DCTによる変換
係数を所定の量子化テーブルによって量子化する量子化
部3と、2次元配列の変換係数を1次元配列に変換する
ジグザグ走査部4と、1次元配列された変換係数をエン
トロピー符号化する符号化部5とを備えるとともに、符
号化対象となる着目ブロックの画像性質を予測するブロ
ック予測部6と、この予測に基づき適応する量子化テー
ブルを選択する量子化テーブル選択部7とを備えてい
る。
【0030】ブロック予測部6は、着目ブロックの周辺
に配置される周辺ブロックの画像性質すなわち周辺ブロ
ックが濃度変化の少ない中間調的なものか、濃度変化の
激しい文字的なものか、あるいは両者の混在したものか
などの画像性質に基づき着目ブロックの性質を予測する
ものである。また、量子化テーブル選択部7は、ブロッ
クの画像性質に応じた複数種類の量子化テーブルを予め
備えており、ブロック予測部6にて予測した着目ブロッ
クの画像性質に適した量子化テーブルを選択して出力す
るものである。
【0031】次に、このブロック予測部6による着目ブ
ロックの画像性質の予測原理を図2に基づいて説明す
る。なお、図2において記号Iが付されたブロックは中
間調的な画像性質の強いものを示し、記号Tが付された
ブロックは文字的な画像性質の強いものを示し、記号T
/Iが付されたブロックは両者が混在した画像性質のも
のそれぞれ示している。また、記号?は着目ブロックを
示している。
【0032】図2(a)に示すように、着目ブロックの
周辺ブロックが全て中間調的な画像性質の強いブロック
であった場合には、かなりの高い確率で着目ブロックの
画像性質も中間調的なものであることが予測される。ま
た、図2(b)に示すように、着目ブロックの周辺ブロ
ックが全て文字的な画像性質の強いブロックであった場
合には、かなりの高い確率で着目ブロックの画像性質も
文字的なものであることが予測される。
【0033】図2(c)は、周辺ブロックの大部分が中
間調的な画像性質の強いブロックであり、周辺ブロック
のうちの一つのブロックが文字的性質の強いものとなる
場合を示している。このような場合には、着目ブロック
は中間調と文字とが混在した画像性質であると予測され
る。これらの予測は、画像データにおいては隣接画素の
相関が強いという性質を利用したものである。
【0034】このようにして周辺ブロックの画像性質か
ら着目ブロックの画像性質を予測し、その予測結果を図
1に示す量子化テーブル選択部7へ出力する。また、画
像伸長装置の場合には、ここで説明した周辺ブロックを
符号化済みのブロックとすることにより符号化の際に用
いた量子化テーブルと同じものを逆量子化の際の量子化
テーブルとして選択することができるようになる。すな
わち、復号化の際に符号化で使用したのと同じ量子化テ
ーブルを選択できるということは、符号化する際に複数
の量子化テーブルを適応的に切り換えて使用してもその
情報を符号化データとして残す必要が無くなることにつ
ながる。
【0035】図3は、ブロック予測部6の内部ブロック
図である。ブロック予測部6は、平均値算出部61と、
分散算出部62と、分散評価部63と、記憶部64と、
複数のラッチ65a〜65gと、着目ブロック状態予測
部67とから構成されている。この平均値算出部61
は、ブロック予測部6にブロック単位で入力される階調
データsxyの総和を求め、ブロックに属する画素総数
(M×N=64)で割ってブロック毎の平均階調値sav
を算出するものである。
【0036】また、分散算出部62は、ブロックに属す
る階調データsxyとそのブロックにおける平均階調値s
avとの差分の二乗和平均すなわち分散値σを算出するも
のである。ここで、中間調的な画像性質の強いブロック
であるほど濃度変化が少ないことから分散値σは小さな
値をとり、反対に文字的な画像性質の強いブロックでは
背景濃度と文字部濃度とに大別できるため分散値σは大
きな値となる。分散評価部63は、この性質を利用して
分散算出部62の出力を所定の閾値(例えば、Ti とT
t との2つの閾値)で比較してブロックの画像性質を分
類する。
【0037】例えば、Ti <Tt とした場合、σ≦Ti
となる場合は当該ブロックが中間調的な画像性質の強い
ものであると判定し、ブロック特徴情報Ci(j)=00を
出力する。ここで、ブロック特徴情報Ci(j)とはi番目
ブロックラインのj番目のブロックにおけるブロック特
徴情報のことである。また、Ti <σ≦Tt となる場合
は当該ブロックが中間調と文字との混在から成る画像性
質であると判定し、ブロック特徴情報Ci(j)=10を出
力する。さらに、Tt <σとなる場合は当該ブロックが
文字的な画像性質の強いものであると判定し、ブロック
特徴情報Ci(j)=11を出力する。
【0038】ここでは、ブロックの画像性質の判定を行
う際に分散値σのみを使用する例を示したが、平均階調
値savを参照して判定を行うようにしてもよい。また、
これ以外の判定方法としては、文字画像ではエッジ部分
が多くなるという性質の注目してラプラシアンフィルタ
を用いて検出したエッジ部分の個数からブロックの画像
性質を判定したり、文字部分と背景との濃度変化の大き
さに注目して、隣接画素間の濃度変化を所定の閾値と比
較してブロックの画像性質を判定してもよい。
【0039】また、先に説明したように、階調データの
濃度変化が少なければDCTにおける有意係数が低周波
側に集中し、反対に階調データの濃度変化が激しければ
DCTにおける有意係数が高周波側にも現れることを利
用するようにしてもよい。すなわち、DCTにおける有
意係数の分布状況を調べることで着目ブロックの画像性
質を分類するようにする。この場合には、図1に示す画
像圧縮装置においてDCT部2の出力である変換係数デ
ータをブロック予測部6に入力し、これに基づいてブロ
ック特徴情報Ci(j)を量子化テーブル選択部7へ出力す
るような構成とすればよい。
【0040】ブロック予測部6における記憶部64は、
少なくとも1ブロックライン分のブロック特徴情報を記
憶できるメモリ回路である。例えば、1ライン2048
画素の階調データを扱う場合には、少なくとも256ワ
ード×2ビットの記憶容量が必要となる。記憶部64で
は、分散評価部63から新たなブロック特徴情報Ci(j)
が求まる度にそのアドレスjからi−1ライン目で求め
たブロック特徴情報Ci-1(j)が読み出され、同じアドレ
スに今回のブロック特徴情報Ci(j)が書き込まれる。
【0041】ラッチ65a〜65gは、分散評価部63
および記憶部64からの出力を一時保持することで、図
4に示すような特徴情報テンプレートを構成する。ラッ
チ65eの出力はCi-1(j+1)に、ラッチ65fの出力は
Ci-1(j)に、ラッチ65gの出力はCi-1(j-1)に相当
し、ラッチ65cの出力はCi(j-1)に、ラッチ65dの
出力はCi(j-2)に相当する。なお、着目ブロックのブロ
ック特徴情報を予測するためのテンプレートはこの大き
さに限定されるものではない。つまり、予測的中率を向
上させるために参照周辺ブロックの数を増してもよく、
逆に回路規模や記憶部64の記憶容量を抑えるため着目
ブロックと隣接するブロックのみに限定してもよい。
【0042】着目ブロック状態予測部4は、周辺ブロッ
クのブロック特徴情報をアドレス入力として、着目ブロ
ックの特徴情報予測値PBCを出力するルックアップテ
ーブルである。着目ブロックの画像性質を予測するにあ
たり、符号化の初期段階ではテンプレートに使用される
周辺ブロックのブロック特徴情報がまだ求まっていな
い。また、原画像の端部に位置するブロックではテンプ
レートに使用されるブロックが原画像に存在しないこと
もある。そこで、原画像の周辺には中間調的な画像性質
の強いブロックが敷き詰められていると仮定して符号化
の初期段階あるいは原画像の端部に位置するブロックの
符号化を行う場合であっても着目ブロックのブロック特
徴情報を予測することができるようになる。
【0043】ここでは、中間調的な画像性質を表すブロ
ック特徴情報が「00」であることから、記憶部64の
出力にゲート回路を設けておき最初のブロックラインを
処理する期間において強制的に「00」を出力するよう
にしておけばよい。また、ラッチ65a〜65gについ
ては各ブロックラインの処理が始まる前の時点でクリア
信号を入力するようにしておけばよい。
【0044】図5は、図1における画像圧縮装置の量子
化テーブル選択部7の内部ブロック図である。本実施例
におけるブロック特徴情報Ci(j)および特徴情報予測値
PBCは3つの値をとることから、量子化テーブル選択
部7はそれぞれの場合に対応した異なる量子化特性を持
つ3種類の量子化テーブル71〜量子化テーブル7
3を備えている。これらの量子化テーブル71〜量子
化テーブル73はROMのように予め所定の値が書き
込まれているものでも、RAMで構成して外部から書き
換えが可能となっているものでもよい。
【0045】量子化テーブル71は、特徴情報予測値
PBC=00であった場合すなわち中間調的な画像性質
が強いブロックに適応したものである。つまり中間調的
な画像性質が強いブロックではDCTにおける変換係数
が低周波側に集中していることから、この低周波側を細
かく量子化し、高周波側を粗く量子化するような量子化
閾値の定められたものである。
【0046】また、量子化テーブル73は、特徴情報
予測値PBC=11であった場合すなわち文字的な画像
性質が強いブロックに適応したものである。つまり文字
的な画像性質が強いブロックではDCTにおける変換係
数が高周波側にも出現する。このような濃度変化の激し
いブロックでは、人間の視覚感度が濃度情報に対して比
較的鈍くなることを踏まえて変換係数の高周波側を細か
く量子化し、低周波側を粗く量子化する量子化閾値を定
めている。
【0047】また、量子化テーブル72は、特徴情報
予測値PBC=10であった場合すなわち文字と中間調
とが混在しているブロックに適応したものである。つま
り、このようなブロックでは緩やかな濃度変化に対応す
る低周波側の変換係数と、激しい濃度変化に対応する高
周波側の変換係数とのいずれも重要であるため、全ての
周波数帯域にわたって細かく量子化するような量子化閾
値が定められている。
【0048】マルチプレクサ74は、着目ブロックの特
徴情報予測値PBCに応じて、先に説明した3つの量子
化テーブル71〜量子化テーブル73のうちの1つ
を選択して出力する選択回路である。以上説明したよう
な構成により、周辺ブロックの画像性質に基づき着目ブ
ロックの画像性質を予測してそれに適応した量子化テー
ブルを選択できるようになる。これによって、着目ブロ
ックが中間調、文字または両者が混在するような場合で
あっても最適な量子化テーブルの選択使用によって階調
データを効率良く符号化することができるようになる。
【0049】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
6は第2実施例における画像伸長装置を説明するブロッ
ク図である。第2実施例における画像伸長装置は、先に
説明した第1実施例における画像圧縮装置にて生成され
た符号化データを復号して元の画像データに復元するた
めのものである。画像伸長装置は、復号化部8と、逆ジ
グザグ走査部9と、逆量子化部10と、IDCT部2
と、逆ブロック変換部12とを備えるとともに、ブロッ
ク予測部13と量子化テーブル選択部14とを備えてい
る。
【0050】復号化部8は、入力される符号化データを
復号して1次元配列された量子化変換係数へと伸長する
ものである。逆ジグザグ走査部9は、以降の処理でID
CTを行うために1次元配列された量子化変換係数を2
次元配列に変換し、量子化変換係数マトリクスを形成す
るものである。ここで得られる量子化変換係数マトリク
スは、符号化の際に複数の量子化テーブル71〜量子
化テーブル73(図5参照)を適応的に切り換えて生
成されたものとなっている。
【0051】逆量子化部10は、量子化テーブル選択部
14によって選択された量子化テーブルを用いて量子化
変換係数マトリクスをDCTにおける変換係数マトリク
スに変換するものである。IDCT部11は、8×8個
の変換係数マトリクスを逆離散コサイン変換することで
8×8画素のブロックに逆変換するものである。また、
逆ブロック変換部12は、ブロック単位に生成される階
調データを一旦ラインメモリに蓄積していくことで、復
元多階調画像データをライン順次に出力するためのもの
である。
【0052】画像伸長装置におけるブロック予測部13
は、復号化対象となる着目ブロックの特徴情報予測値が
符号化の際に行った予測結果と同じになる必要があるこ
とから、第1実施例で説明した画像圧縮装置におけるブ
ロック予測部6(図3参照)と同一のものが使用され
る。ブロック予測部13は、IDCT部11で逆直交変
換された階調データを用いて周辺ブロックのブロック特
徴情報Ci(j)を求めていく。
【0053】また、量子化テーブル選択部14に備えて
おく量子化テーブルは、画像圧縮時に使用したものと同
じものを用意しておく必要がある。すなわち、量子化テ
ーブル選択部14は、図5に示すように変換係数の低周
波側を細かく量子化し高周波側を粗く量子化する量子化
テーブル71と、変換係数の高周波側を細かく量子化
し低周波側を粗く量子化する量子化テーブル73と、
変換係数の全ての周波数帯域にわたり細かく量子化する
量子化テーブル72とを備えている。
【0054】画像伸長装置におけるブロック予測部13
では、画像圧縮装置におけるブロック予測部6(図3参
照)と同じ構成となっているため、周辺ブロックの画像
性質に基づいた着目ブロックの画像性質の予測を符号化
の際と同じ結果にすることができる。つまり、符号化の
際と同じ予測に基づいて逆量子化で使用する量子化テー
ブル71〜量子化テーブル73を選択することがで
き、画像劣化を最小限に抑えることができるようにな
る。また、復号化の際には符号化の際と同じ画像性質の
予測結果を得られることから、符号化の際には量子化テ
ーブル71〜量子化テーブル73の選択に関する情
報を伝達する必要がなくなり、変換効率の向上を図るこ
とができる。
【0055】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
7は第3実施例における画像圧縮装置を説明するブロッ
ク図である。第3実施例における画像圧縮装置は、ブロ
ック変換部1とDCT部2、適応量子化部31および標
準量子化部32と、第1ジグザグ走査部41および第2
ジグザグ走査部42と、第1符号化部51および第2符
号化部52と、ブロック予測部6と量子化テーブル選択
部7、予測結果比較部15と選択部16とから構成され
ている。
【0056】第1実施例における画像圧縮装置と第3実
施例における画像圧縮装置との相違点は、先ず、第3実
施例では適応量子化部31と標準量子化部32との2つ
の量子化部を備える点、第1ジグザグ走査部41と第2
ジグザグ走査部42との2つの走査部を備える点、第1
符号化部51と第2符号化部52との2つの符号化部を
備える点で第1実施例と相違する。さらに、第3実施例
では予測結果比較部15を備える点、選択部16を備え
る点で第1実施例と相違する。なお、第1ジグザグ走査
部41と第2ジグザグ走査部42、第1符号化部51と
第2符号化部52はそれぞれ同じものであってもよい。
【0057】以下においては、第1実施例と相違する点
について詳しく説明する。先ず、標準量子化部32は、
DCT部2から得た変換係数の全ての周波数帯域にわた
り細かく量子化するような量子化閾値が定められ標準量
子化テーブルを備えている。この標準量子化部32によ
って入力される変換係数は着目ブロックの画像性質の予
測結果に関係なく常に標準量子化テーブルによって量子
化される。また、標準量子化テーブルによって量子化さ
れた量子化変換係数は第2ジグザグ走査部42および第
2符号化部52を介してエントロピー符号化される。
【0058】予測結果比較部15は、着目ブロックの周
辺ブロック(符号化済み)のブロック特徴情報から求め
た着目ブロックの特徴情報予測値PBCと、着目ブロッ
ク自身のブロック特徴情報Ci(j)とを比較し、例えば特
徴情報予測値PBCとブロック特徴情報Ci(j)とが一致
(予測が的中)した場合に「1」を、それ以外(予測が
外れ)の場合に「0」を出力するものである。
【0059】選択部16は、予測結果比較部15からの
出力に基づき予測結果が的中している場合には、適応量
子化部31で画像性質に応じて選択された量子化テーブ
ルを用いた量子化が成されかつ第1ジグザグ走査部41
および第1符号化部51を介して符号化された符号化デ
ータを選択して出力する。一方、予測結果が誤っている
場合には、標準量子化部4で標準量子化テーブルを用い
た量子化が成されかつ第2ジグザグ走査部42および第
2符号化部52を介して符号化された符号化データを選
択して出力する。
【0060】着目ブロックの画像性質の予測が誤ってい
る場合には、最適な量子化テーブルを選択することがで
きず復元画像の劣化等を不都合を起こす原因となる。第
3実施例における画像圧縮装置では、このような場合に
標準量子化テーブルを用いて量子化したものを選択部1
6にて選択できる点に特徴がある。標準量子化テーブル
は、DCTにおける変換係数の全ての周波数帯域にわた
り細かく量子化できるものであるため、どのような種類
の画像性質であってもその復元画像で生じる劣化を最小
限に抑えることができる。
【0061】このため、着目ブロックの画像性質の予測
が誤っている場合には、適応しない量子化テーブルで量
子化したものではなく、同時に標準量子化テーブルを用
いて量子化して符号化したものを選択部16で選択し、
出力するようにしている。これによって、着目ブロック
の画像性質の予測を誤った場合であっても復元画像にお
ける画像劣化を最小限に抑えることが可能となる。
【0062】一例として、中間調的な画像性質のブロッ
クに適した量子化テーブルもしくは文字的な画像性質の
ブロックに適した量子化テーブルを用いて量子化した変
換係数を、標準量子化テーブルによって逆量子化した場
合を説明する。画像性質を考慮した量子化テーブルで
は、有意係数が集中していると考えられる周波数帯域の
量子化ステップを比較的小さく設定してある。このた
め、標準量子化テーブルを用いて逆量子化を行っても有
意係数部分の再現性を損なうことはない。
【0063】一方、有意係数が集中していないと考えら
れる周波数帯域では量子化ステップを比較的大きく設定
してあるが、標準量子化テーブルでは全周波数帯域にわ
たって細かく量子化ステップを設定してあるため、これ
を用いて逆量子化しても非有意係数の成分を更に減衰さ
れることになる。したがって、標準量子化テーブルを用
いてDCTにおける変換係数を逆量子化し、さらに逆離
散コサイン変換を施して得た多階調画像データは元の画
像の文字的性質または中間調的性質を強調したものとな
る。
【0064】なお、図7に示した第3実施例における画
像圧縮装置では、ジグザグ走査部が2つ(第1ジグザグ
走査部41と第2ジグザグ走査部42)あり、符号化部
も2つ(第1符号化部51と第2符号化部52)ある構
成となっているが、それぞれ共通化した構成であっても
同様である。すなわち、図8に示す変形例のように、適
応量子化部31および標準量子化部32の後に選択部1
6を配置し、選択部16の後にジグザグ走査部4および
符号化部5を行うようにすれば回路規模を小さくするこ
とが可能となる。
【0065】次に、本発明の第4実施例における画像伸
長装置を説明する。第4実施例における画像伸長装置
は、第3実施例における画像圧縮装置にて生成した符号
化データを復号して元の多階調画像データに復元するた
めのものである。この画像伸長装置は、復号化部8およ
び逆ジグザグ走査部9、標準逆量子化部102および適
応逆量子化部101、第1IDCT部111および第2
IDCT部112、ブロック予測部13および量子化テ
ーブル選択部14、ブロック分析部17および予測結果
比較部18、選択部19および逆ブロック変換部12か
ら構成されている。
【0066】復号化部8は、入力される符号化データを
復号して1次元配列された量子化変換係数へと伸長する
ものである。また、逆ジグザグ走査部9は、以降の処理
でIDCTを行うために1次元配列された量子化変換係
数を2次元配列に変換し、量子化変換係数マトリクスを
形成するものである。適応逆量子化部101は、量子化
テーブル選択部14によって選択された量子化テーブル
を用いて量子化変換係数マトリクスを逆量子化し、変換
係数マトリクスに変換するものである。
【0067】また、第1IDCT部111および第2I
DCT部112は、逆量子化部10の出力である8×8
の変換係数マトリクスに逆離散コサイン変換を施して、
8×8のブロックに逆変換するものである。逆ブロック
変換部12は、ブロック単位に生成される伸長階調デー
タを一旦ラインメモリに蓄積していくことで、復元階調
データをライン順次に出力するためのものである。ブロ
ック予測部13は、復号化対象となる着目ブロックの周
辺に配置される周辺ブロック(復号化済み)のブロック
特徴情報を求め、これに基づいて着目ブロックの特徴情
報予測値PBCを出力するものである。
【0068】標準逆量子化部102は、予め設けられて
いる標準量子化テーブルを用いて復号化された量子化変
換係数マトリクスを逆量子化し、変換係数マトリクスに
変換するものである。先に説明したように、標準量子化
テーブルで逆変換して得られた復元階調データは、元の
画像の文字的性質または中間調的性質を強調したものと
なる。
【0069】ブロック分析部4は、画像性質の強調され
ているブロックを統計的性質に基づいて分析し、ブロッ
ク特徴情報Ci(j)を出力するものである。これは図3に
示すような内部構成となっており、ブロックに属する画
素の階調データの平均値および分散値を求め、所定の閾
値と分散値との大小関係からブロックの画像性質を分類
している。
【0070】また、予測結果比較部18は、復号済みの
周辺ブロックにおけるブロック特徴情報から推定した着
目ブロックにおける特徴情報予測値PBCと、着目ブロ
ックの符号データを標準量子化テーブルを用いて変換係
数に戻し逆離散コサイン変換して得られた階調データに
基づくブロック特徴情報Ci(j)とを比較して、一致する
か否かを調べるものである。
【0071】選択部19は、予測結果比較部18によっ
て特徴情報予測値PBCとブロック特徴情報Ci(j)とが
一致していると判定した場合に第1IDCT部111か
らの出力を選択し、一致していないと判定した場合に第
2IDCT部112からの出力を選択するものである。
このような構成により、復号化対象となる着目ブロック
の周辺に配置される周辺ブロックの画像性質に基づき着
目ブロックの画像性質を予測し、これに適応した逆量子
化のための量子化テーブルを選択できるようになるとと
もに、予測を誤った際には標準量子化テーブルにて逆量
子化して得た階調データを選択できるようになる。
【0072】また、復号化を行うにあたり、符号化の際
と同じ基準にて着目ブロックの画像性質を予測するとと
もに予測結果の比較を行うため、量子化テーブルに関す
る何の情報も与えられなくても符号化した際と同じ量子
化テーブルを使用して逆量子化することができることに
なる。これによって、符号化効率の向上を図ることがで
きる。
【0073】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。図10は第5実施例における画像圧縮装置を説明す
るブロック図である。第5実施例における画像圧縮装置
は、符号化対象となる着目ブロックの変換係数を量子化
するための量子化テーブルを決定するにあたり、周辺ブ
ロック(符号化済み)のブロック特徴情報から着目ブロ
ックの特徴情報予測値PBCを求め、それに応じて複数
用意された量子化テーブルから適応するものを選択する
までの過程においては第1実施例および第3実施例にお
ける画像圧縮装置と同様である。第5実施例では、ブロ
ック予測部6で求めた着目ブロックに関するブロック特
徴情報Ci(j)と特徴情報予測値PBCとが一致しなかっ
た場合に、その判定結果に基づき量子化テーブル選択部
7が着目ブロックの画像性質に応じた量子化テーブルを
選択し直して符号化を繰り返し行う点に特徴がある。
【0074】さらに、符号化部5では、予測結果比較部
15からの出力に基づき、ブロック予測部6での着目ブ
ロックの画像性質の予測が的中したか否かを認識し、予
測が外れた場合に、量子化テーブル選択部7にて最終的
に決定した量子化テーブルの情報と量子化テーブルを切
り換えた旨とをヘッダ情報として符号化データに追加す
る処理を行っている。
【0075】図11は、符号化部5から出力される符号
化データの一例を示す図である。予測が的中している場
合には、第1実施例および第2実施例で説明したように
復号化する際に符号化で使用したのと同じ量子化テーブ
ルを特定できるため、それに関するヘッダ情報は不要で
ある(図中、第1ブロック、第2ブロック、第n−2ブ
ロック、第nブロック参照)。
【0076】一方、予測結果から決まる量子化テーブル
とは異なる量子化テーブルを符号化の際に使用した場合
には、どの量子化テーブルを使用したかの情報がなけれ
ば正確な復号化を行うことができない。そこで、予測が
外れた場合に限り、使用した量子化テーブルに関する情
報をヘッダ情報として与えておくことで、復号化する際
にはそのヘッダ情報を解読することによって使用した量
子化テーブルを決定することができる(図中、第3ブロ
ック、第n−1ブロック参照)。
【0077】図12は本発明の第6実施例を説明するブ
ロック図であり、第5実施例における画像圧縮装置にて
生成した符号化データを復号して、元の階調データに復
元するための画像伸長装置の例である。復号化部8は、
符号化データを受け取り、その中から量子化テーブルを
指定するためのヘッダ情報(図11参照)を検出した際
にその旨を量子化テーブル選択部14へ通知する処理を
行っている。ブロック予測部13は、第2実施例および
第4実施例と同様に、復号化対象となる着目ブロックの
周辺に配置される周辺ブロック(復号化済み)のブロッ
ク特徴情報を求め、これに基づいて着目ブロックの特徴
情報予測値PBCを出力するものである。
【0078】量子化テーブル選択部14では、復号化部
8から量子化テーブルの指定に関する情報を受け取らな
い限り、ブロック予測部13からの予測結果に基づく量
子化テーブルの選択を行う。これによって、符号化の際
に予測とは異なる量子化テーブルが使用されている場合
と予測に基づく量子化テーブルが使用されている場合と
を区別して、符号化の際に使用した量子化テーブルによ
る復号化を行うことができるようになる。
【0079】なお、第6実施例では復号化部8から出力
される量子化テーブルの指定に関するヘッダ情報を量子
化テーブル選択部14へ通知する例を示したが、これを
ブロック予測部13へ通知し、指定された量子化テーブ
ルを量子化テーブル選択部14で選択できるようにして
もよい。また、第1実施例〜第6実施例において、量子
化テーブル選択部7、14は3種類の画像性質に対応し
た3種類の量子化テーブルを備える場合について説明し
たが、本発明はこれに限定されずさらに多くの画像種類
に応じた多数の量子化テーブルを備えていても同様であ
る。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像圧縮
装置および画像伸長装置によれば次のような効果があ
る。すなわち、本発明の画像圧縮装置では、符号化対象
となる着目ブロックの周辺に配置される周辺ブロックの
画像性質から着目ブロックの画像性質を予測し、量子化
テーブルを適応的に切り換えているため、ブロックが中
間調的な画像性質であったり文字的な画像性質であった
り、またはこれらの混在しているような画像性質であっ
てもそれに応じた最適な量子化テーブルを選択でき、画
像劣化を最小限に抑えた符号化を図ることが可能とな
る。また、本発明の画像圧縮装置では、画像圧縮装置で
用いた画像性質の予測の基準を適応しているため、周辺
ブロックの画像性質から着目ブロックの画像性質を予測
して、符号化の際に使用したと同じ量子化テーブルを選
択することができる。これによって、量子化テーブルの
選択に関する情報が不要となり符号化効率の向上を図る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を説明するブロック図で
ある。
【図2】 周辺ブロックからの予測を説明する図であ
る。
【図3】 ブロック予測部の内部ブロック図である。
【図4】 特徴情報テンプレートを示す図である。
【図5】 量子化TCP選択部の内部ブロック図であ
る。
【図6】 本発明の第2実施例を説明するブロック図で
ある。
【図7】 本発明の第3実施例を説明するブロック図で
ある。
【図8】 第3実施例の変形例を説明するブロック図で
ある。
【図9】 本発明の第4実施例を説明するブロック図で
ある。
【図10】 本発明の第5実施例を説明するブロック図
である。
【図11】 符号化データの一例を示す図である。
【図12】 本発明の第6実施例を説明するブロック図
である。
【図13】 従来例を説明する図で、(a)はブロック
図、(b)はジグザグ走査を説明する図である。
【図14】 量子化の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 ブロック変換部 2 DCT部 3 量子化部 4 ジグザグ走査部 5 符号化部 6、13 ブロック予測部 7、14 量子化テーブル選択部 8 復号化部 9 逆ジグザグ走査部 10 逆量子化部 11 IDCT部 12 逆ブロック変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−264585(JP,A) 特開 平6−217286(JP,A) 特開 平7−38761(JP,A) 特開 平7−170408(JP,A) 特開 平7−231387(JP,A) 特開 平3−10464(JP,A) 特開 平2−171083(JP,A) 特開 平8−18955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/41 - 1/419 H04N 1/40 H04N 7/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データをM×N個の複数の画素から
    成るブロックに分割し、該ブロック内における各画素の
    階調データを直交変換して得られる係数を所定の量子化
    テーブルを用いて量子化し、符号化を行う画像圧縮装置
    であって、 符号化対象の着目ブロックにおける直交変換後の係数を
    量子化するにあたり、該着目ブロックの周辺に配置され
    る周辺ブロックのみの画像性質に基づいて該着目ブロッ
    クの画像性質を予測するブロック予測部と、 前記ブロック予測部によって予測される前記着目ブロッ
    クの画像性質からその画像性質に応じた量子化テーブル
    を選択する量子化テーブル選択部とを備えていることを
    特徴とする画像圧縮装置。
  2. 【請求項2】 画像データをM×N個の複数の画素から
    成るブロックに分割し、該ブロック内にける各画素の
    階調データを直交変換して得られる係数を所定の量子化
    テーブルを用いて量子化し、符号化したものを元の画像
    に復元する画像伸長装置であって、 復元対象の着目ブロックにおける符号化データを逆量子
    化するにあたり、該着目ブロックの周辺に配置される周
    辺ブロックのみの画像性質に基づいて該着目ブロックの
    画像性質を予測するブロック予測部と、 前記ブロック予測部によって予測される前記着目ブロッ
    クの画像性質からその画像性質に応じた逆量子化用の量
    子化テーブルを選択する量子化テーブル選択部とを備え
    ていることを特徴とする画像伸長装置。
  3. 【請求項3】 画像データをM×N個の複数の画素から
    成るブロックに分割し、該ブロック内における各画素の
    階調データを直交変換して得られる係数を所定の量子化
    テーブルを用いて量子化し、符号化を行う画像圧縮装置
    であって、 符号化対象の着目ブロックにおける直交変換後の係数を
    量子化するにあたり、該着目ブロックの周辺に配置され
    る周辺ブロックの直交変換前の画像性質のみ基づいて
    該着目ブロックの画像性質を予測するブロック予測部
    と、 前記ブロック予測部によって予測される前記着目ブロッ
    クの画像性質からその画像性質に応じた量子化テーブル
    を選択する量子化テーブル選択部と、 一定の量子化閾値による標準量子化テーブルと、 前記ブロック予測部による前記着目ブロックの画像性質
    の予測が的中しているか否かに応じて前記量子化テーブ
    ル選択部で選択された量子化テーブルを用いるか前記標
    準量子化テーブルを用いるかを選択する選択部と を備えていることを特徴とする画像圧縮装置。
  4. 【請求項4】 画像データをM×N個の複数の画素から
    成るブロックに分割し、該ブロック内における各画素の
    階調データを直交変換して得られる係数を所定の量子化
    テーブルを用いて量子化し、符号化したものを元の画像
    に復元する画像伸長装置であって、 復元対象の着目ブロックにおける符号化データを逆量子
    化するにあたり、該着目ブロックの周辺に配置される周
    辺ブロックの画像性質のみに基づいて該着目ブロックの
    画像性質を予測するブロック予測部と、 前記ブロック予測部によって予測される前記着目ブロッ
    クの画像性質からその画像性質に応じた逆量子化用の量
    子化テーブルを選択する量子化テーブル選択部と、 一定の逆量子化閾値による標準量子化テーブルと、 前記ブロック予測部による前記着目ブロックの画像性質
    の予測が的中しているか否かに応じて、前記量子化テー
    ブル選択部で選択された量子化テーブルを用いるか前記
    標準量子化テーブルを用いるかを選択する選択部と を備えていることを特徴とする画像伸長装置。
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