JP3291802B2 - ホログラム感光剤の多重露光方法 - Google Patents
ホログラム感光剤の多重露光方法Info
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- JP3291802B2 JP3291802B2 JP36157092A JP36157092A JP3291802B2 JP 3291802 B2 JP3291802 B2 JP 3291802B2 JP 36157092 A JP36157092 A JP 36157092A JP 36157092 A JP36157092 A JP 36157092A JP 3291802 B2 JP3291802 B2 JP 3291802B2
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- Japan
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- exposure
- photosensitive agent
- angle
- wavelength
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホログラム感光剤の多重
露光方法に係る。
露光方法に係る。
【0002】
【従来の技術】近年、同一感光剤へ多重露光したホログ
ラム光学素子の要望がある。このホログラム光学素子作
る為の従来技術として、同一記録波長で記録角度を変え
て露光する事により、異なる再生波長を記録する方法が
ある。(久保田敏弘著「リップランホログラムの特性と
応用に関する研究」、東京大学生産技術研究報告第30
巻第2号,72〜74頁)。
ラム光学素子の要望がある。このホログラム光学素子作
る為の従来技術として、同一記録波長で記録角度を変え
て露光する事により、異なる再生波長を記録する方法が
ある。(久保田敏弘著「リップランホログラムの特性と
応用に関する研究」、東京大学生産技術研究報告第30
巻第2号,72〜74頁)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法でホログラム感光剤に多重露光すると、各再生波長
における回折効率を目標値に制御することが難しく、各
回折効率にバラツキが大きいという問題があった。そこ
で、本発明は、同一波長で露光して複数の再生波長を得
ながら、なおかつ各再生波長の回折効率を高くかつ均一
に制御する方法を提供することを目的とする。
方法でホログラム感光剤に多重露光すると、各再生波長
における回折効率を目標値に制御することが難しく、各
回折効率にバラツキが大きいという問題があった。そこ
で、本発明は、同一波長で露光して複数の再生波長を得
ながら、なおかつ各再生波長の回折効率を高くかつ均一
に制御する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、ホログラム感光剤層に同一波長で露光角
度を変えて2回以上露光して異なる再生波長を記録する
ホログラム感光剤の多重露光方法において、露光順序は
露光角度が大から小へと行ない、かつ露光量は順次増加
させてゆくことを特徴とするホログラム感光剤の多重露
光方法を提供する。
成するために、ホログラム感光剤層に同一波長で露光角
度を変えて2回以上露光して異なる再生波長を記録する
ホログラム感光剤の多重露光方法において、露光順序は
露光角度が大から小へと行ない、かつ露光量は順次増加
させてゆくことを特徴とするホログラム感光剤の多重露
光方法を提供する。
【0005】本発明において、露光角度とは,露光時の
感光剤層への入射角を指称する。露光角度自体は、後に
詳述するように、基本的に所望の再生波長と再生角度な
どによって決まるが、本発明ではこの露光角度の大きい
ものから小さいものへと順に露光する。露光角度が大き
いほど干渉縞が形成されにくく、また露光を重ねるほど
感光剤が硬化されて干渉縞がより形成されにくくなるの
で、露光角度の大きいものから順に露光して干渉縞の形
成を均一化するためである。
感光剤層への入射角を指称する。露光角度自体は、後に
詳述するように、基本的に所望の再生波長と再生角度な
どによって決まるが、本発明ではこの露光角度の大きい
ものから小さいものへと順に露光する。露光角度が大き
いほど干渉縞が形成されにくく、また露光を重ねるほど
感光剤が硬化されて干渉縞がより形成されにくくなるの
で、露光角度の大きいものから順に露光して干渉縞の形
成を均一化するためである。
【0006】さらに、本発明では、露光を重ねるにつれ
て、露光量を増大させるようにする。一般的に露光角度
が小さいほど干渉縞は形成され易くなるが、本発明の場
合、多重露光するため、露光角度を順に小さくするとは
いえ、感光剤がより硬化して干渉縞の形成が露光を繰り
返すと共に困難になるからである。しかしながら、こう
して、本発明に従って、露光角度の大きい方から順に露
光し、かつ露光量を順に大きくし、その露光量を適切化
することによって、多重露光後の各再生波長の回折効率
をいずれも高くかつ均一に制御することが可能になる。
て、露光量を増大させるようにする。一般的に露光角度
が小さいほど干渉縞は形成され易くなるが、本発明の場
合、多重露光するため、露光角度を順に小さくするとは
いえ、感光剤がより硬化して干渉縞の形成が露光を繰り
返すと共に困難になるからである。しかしながら、こう
して、本発明に従って、露光角度の大きい方から順に露
光し、かつ露光量を順に大きくし、その露光量を適切化
することによって、多重露光後の各再生波長の回折効率
をいずれも高くかつ均一に制御することが可能になる。
【0007】本発明において使用されるホログラムの感
光剤の組成は特に限定されないが、通常、重クロム酸ゼ
ラチンの場合、重クロム酸アンモニウムなどの感光物質
と、ゼラチンとからなる。
光剤の組成は特に限定されないが、通常、重クロム酸ゼ
ラチンの場合、重クロム酸アンモニウムなどの感光物質
と、ゼラチンとからなる。
【0008】
【実施例】図1に、ホログラム感光剤にホログラムを多
重露光する様子を示す。ガラス板1は無色透明のガラス
板であるが、両面とも空気層と接しない為に無反射コー
トは行なわない。感光剤2としては例えば重クロム酸ゼ
ラチンを厚さ25μm程度に塗布する。ミラー3は表面
鏡でも裏面鏡でもよいが、入射したレーザ光を反射させ
るもので、例えばガラス板上にアルミニウムをコートし
たものを使用できる。プリズム5とガラス板1の間、お
よび感光剤2とミラー3の間には、屈折率差をなくすた
めにインデックスマッチング液4を使用する。例えば、
シリコンオイルを使用できる。
重露光する様子を示す。ガラス板1は無色透明のガラス
板であるが、両面とも空気層と接しない為に無反射コー
トは行なわない。感光剤2としては例えば重クロム酸ゼ
ラチンを厚さ25μm程度に塗布する。ミラー3は表面
鏡でも裏面鏡でもよいが、入射したレーザ光を反射させ
るもので、例えばガラス板上にアルミニウムをコートし
たものを使用できる。プリズム5とガラス板1の間、お
よび感光剤2とミラー3の間には、屈折率差をなくすた
めにインデックスマッチング液4を使用する。例えば、
シリコンオイルを使用できる。
【0009】プリズム5は、露光角度が急である場合
に、レーザ光が入射しやすい様に用い、蒸着ミラー6は
異なる再生波長を得るとき、それぞれの記録ごとに角度
を変えるために用いる表面鏡である。レーザ光7は単一
波長のものを用いる。感光剤2を塗布したガラス1をイ
ンデックスマッチング液4を用いて、ミラー3と光学的
に一体化させ、さらに、それとプリズム5をインデック
スマッチング液4にて光学的に一体化させる。これに、
同一記録波長のレーザ光を異なる記録角度で入射させ、
ミラーによる反射光と入射光とによって、感光剤内部
に、それぞれ異なる再生波長である干渉縞を形成し、ホ
ログラムを記録する。
に、レーザ光が入射しやすい様に用い、蒸着ミラー6は
異なる再生波長を得るとき、それぞれの記録ごとに角度
を変えるために用いる表面鏡である。レーザ光7は単一
波長のものを用いる。感光剤2を塗布したガラス1をイ
ンデックスマッチング液4を用いて、ミラー3と光学的
に一体化させ、さらに、それとプリズム5をインデック
スマッチング液4にて光学的に一体化させる。これに、
同一記録波長のレーザ光を異なる記録角度で入射させ、
ミラーによる反射光と入射光とによって、感光剤内部
に、それぞれ異なる再生波長である干渉縞を形成し、ホ
ログラムを記録する。
【0010】このように、同一感光剤に同一の波長で多
重露光(少なくとも2回以上)する場合、本発明に従
い、干渉縞の形成されにくい露光角度の大きいものから
露光し、しかも、その際の露光量を順次増加させた。記
録角度(露光角度)は次式に従って算出した。 λcos θ0 =λ0 ・cos 〔sin -1{(sin θ)/n}〕
・Mz 式中、 λ:再生時の波長 λ0 :記録時の波長 θ:再生角度 θ0 :記録入射角度(露光角度) n:感光剤の屈折率 Mz:感光剤層の膨張率 ただし、Mz=(再生時のホログラム感光剤の膜厚)/
(記録時のホログラム感光剤の膜厚)である。
重露光(少なくとも2回以上)する場合、本発明に従
い、干渉縞の形成されにくい露光角度の大きいものから
露光し、しかも、その際の露光量を順次増加させた。記
録角度(露光角度)は次式に従って算出した。 λcos θ0 =λ0 ・cos 〔sin -1{(sin θ)/n}〕
・Mz 式中、 λ:再生時の波長 λ0 :記録時の波長 θ:再生角度 θ0 :記録入射角度(露光角度) n:感光剤の屈折率 Mz:感光剤層の膨張率 ただし、Mz=(再生時のホログラム感光剤の膜厚)/
(記録時のホログラム感光剤の膜厚)である。
【0011】この実施例では、再生時の波長として47
0nm,520nm,620nmを、記録時の波長として51
4.5nmを選択し、再生角度は入射角、出射角とも45
°とした。感光剤の屈折率は1.52、Mzは0.96
4(再生波長620nm時)、0.989(再生波長52
0nm時)、1000(再生波長470nm時)とした。計
算により、記録角度(露光角度)θmは44.9°(再
生波長620nm時)、30.0°(再生波長520nm
時)、および14.3°(再生波長470nm時)とな
り、図1においてそれぞれl,m,nに対応する。
0nm,520nm,620nmを、記録時の波長として51
4.5nmを選択し、再生角度は入射角、出射角とも45
°とした。感光剤の屈折率は1.52、Mzは0.96
4(再生波長620nm時)、0.989(再生波長52
0nm時)、1000(再生波長470nm時)とした。計
算により、記録角度(露光角度)θmは44.9°(再
生波長620nm時)、30.0°(再生波長520nm
時)、および14.3°(再生波長470nm時)とな
り、図1においてそれぞれl,m,nに対応する。
【0012】そこで、本発明に従い、記録角度(露光角
度)を44.9°(l)→30.0°(m)→14.3
°(n)の順に露光し、露光量は何回かの試行の後、l
では200mJ/cm2 、mでは210mJ/cm2 、nでは2
65mJ/cm2 とした。 こうして、多重露光を終えた感
光剤を現像処理して得られたホログラム幹板の各波長の
回折効率は図2に示すごとくきわめて均一であった。そ
の具体的値を下記に示す。
度)を44.9°(l)→30.0°(m)→14.3
°(n)の順に露光し、露光量は何回かの試行の後、l
では200mJ/cm2 、mでは210mJ/cm2 、nでは2
65mJ/cm2 とした。 こうして、多重露光を終えた感
光剤を現像処理して得られたホログラム幹板の各波長の
回折効率は図2に示すごとくきわめて均一であった。そ
の具体的値を下記に示す。
【0013】ηl =71.0%、ηm =74.4%、η
n =70.0%; λl =630.6nm、λm =526.9nm、λn =48
0.0nm. これらの回折効率は、いずれも当所目標の60%以上を
かるく達成し、70%以上でかつきわめて均一に制御さ
れている。
n =70.0%; λl =630.6nm、λm =526.9nm、λn =48
0.0nm. これらの回折効率は、いずれも当所目標の60%以上を
かるく達成し、70%以上でかつきわめて均一に制御さ
れている。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、同一ホログラム感光剤
に同一波長で多重露光して、再生波長にかかわらず均一
でかつ高い回折効率を実現することができる。
に同一波長で多重露光して、再生波長にかかわらず均一
でかつ高い回折効率を実現することができる。
【図1】図1は実施例の多重露光の様子を示す。
【図2】図2は実施例で作製したホログラムの再生波長
ごとの回折効率を示す。
ごとの回折効率を示す。
【符号の説明】 1…ガラス板 2…感光剤(ゼラチン)層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 浩 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 ▲舘▼林 裕幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−123083(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/00 - 1/34
Claims (1)
- 【請求項1】 ホログラム感光剤層に同一波長で露光角
度を変えて2回以上露光して異なる再生波長を記録する
ホログラム感光剤の多重露光方法において、露光順序は
露光角度が大から小へと行ない、かつ露光量は順次増加
させてゆくことを特徴とするホログラム感光剤の多重露
光方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36157092A JP3291802B2 (ja) | 1992-12-29 | 1992-12-29 | ホログラム感光剤の多重露光方法 |
US08/591,145 US5672448A (en) | 1992-12-29 | 1996-01-25 | Multi-exposure system for hologram |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36157092A JP3291802B2 (ja) | 1992-12-29 | 1992-12-29 | ホログラム感光剤の多重露光方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06202551A JPH06202551A (ja) | 1994-07-22 |
JP3291802B2 true JP3291802B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=18474110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36157092A Expired - Fee Related JP3291802B2 (ja) | 1992-12-29 | 1992-12-29 | ホログラム感光剤の多重露光方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3291802B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08234022A (ja) * | 1995-02-23 | 1996-09-13 | Nippondenso Co Ltd | ホログラム表示装置 |
-
1992
- 1992-12-29 JP JP36157092A patent/JP3291802B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06202551A (ja) | 1994-07-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |