JP3291421B2 - ヒドロホルミル化方法におけるホスフィットリガンドの安定化 - Google Patents

ヒドロホルミル化方法におけるホスフィットリガンドの安定化

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロジウム触媒作用
による分解を受けやすいホスフィットリガンドを含有す
るヒドロホルミル化反応混合物において、リガンドをか
かる分解に対して安定にさせるために、所定の金属を使
用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン性化合物、水素、一酸化炭
素、ロジウム及びホスフィットリガンドを含む反応混合
物をヒドロホルミル化することによってアルデヒドを製
造することは知られている。ロジウム、リガンド及び一
酸化炭素から現場で形成される錯体触媒は、かかるヒド
ロホルミル化反応を触媒する。そのようなプロセスは、
例えば米国特許第4,599,206号に開示されてお
り、同米国特許は、特定のクラスのホスフィットリガン
ド(同米国特許では、「ジオルガノホスフィット」リガ
ンドと呼ばれる)をヒドロホルミル化において使用する
ことに関する。
【0003】そのような既知のヒドロホルミル化プロセ
スは、所定のホスフィットリガンドがロジウム触媒作用
による分解を受けて、値段の高いリガンドの損失を生じ
るばかりでなく、またリガンド分解生成物によってロジ
ウムの失活も生じやすいことの欠点に悩む。ロジウム触
媒作用によるホスフィット劣化の一タイプの例は、「S
ynthesis and Properties o
f the Orthometallated Rho
dium Complex Rh{P(OPh)33
{P(OC64 )(OPh)2 }」、Anna M.
Trzeciak及びJosef J.Ziolkow
ski,Z.Anorg.Allg.Chem.57
7、(1989)、255〜262に開示されている。
【0004】ロジウム触媒作用によるホスフィット劣化
は、例えば、「Rates andMechanism
s of Hydrolysis of Esters
of Phosphorous Acid」、F.H.
Westheimer,Shaw Huang,及びF
rank Covitz,J.Am.Chem.So
c.、1988、110、181〜185に開示されて
いる酸触媒作用による加水分解劣化と区別される。これ
らの形態の劣化の内の一つに感応性のホスフィットは、
その他の形態の劣化に対して比較的不感応性になり得、
ホスフィット劣化の一形態に対する安定剤は、必ずしも
その他の形態の劣化に対して安定しない。例えば、公表
されたヨーロッパ特許出願第0590611号は、エポ
キシドが、ヒドロホルミル化反応混合物においてホスフ
ィットを酸触媒作用による加水分解劣化に対して安定化
させるが、エポキシドはホスフィットをロジウム触媒作
用による劣化に対して安定化させないことを開示してい
る。
【0005】本発明の目的は、ロジウム触媒作用による
劣化を受けやすいが、該劣化に対して安定化されるホス
フィットリガンドを使用したヒドロホルミル化方法を提
供するにある。本発明のその他の目的は、下記に現れる
本発明の記述から明らかになるものと思う。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)下記:
(a)オレフィン性化合物、(b)水素、(c)一酸化
炭素、(d)各々のリン原子が3つの酸素原子に結合さ
れかつ少なくとも1つの該酸素原子は、少なくともイソ
プロピル基の立体障害程に大きな立体障害を有するペン
ダント一価基(障害と言う)を有する芳香族環の別の
炭素原子に隣接する芳香族環の炭素原子に結合されるホ
スフィットリガンド、(e)触媒量のロジウム、及び
(f)ヒドロホルミル化プロセスの間ホスフィットのロ
ジウム触媒作用による分解を減少させる程の量の第VI
II族金属(ロジウムと異なる)を含有する反応混合物
を形成し;及び(2)反応混合物を、オレフィン性化合
物が水素及び一酸化炭素と反応してアルデヒドを形成す
る条件下に保つことを含むヒドロホルミル化方法を提供
する。
【0007】本発明は、また、下記:(i)ロジウム触
媒プリカーサー(前駆物質)、(ii)ヒドロホルミル
化プロセスの間下記の(iii)に記載するホスフィッ
トのロジウム触媒作用による分解を減少させる程の量の
第VIII族金属をもたらす量の第VIII族金属の化
合物(ロジウム化合物と異なる)及び(iii)各々の
リン原子が3つの酸素原子に結合されかつ少なくとも1
つの該酸素原子は、少なくともイソプロピル基の立体障
害程に大きな立体障害を有する障害基を有する芳香族環
の別の炭素原子に隣接する芳香族環の炭素原子に結合さ
れるホスフィットを含むヒドロホルミル化触媒プリカー
サー組成物を提供する。
【0008】本発明は、更に、下記:(i)一酸化炭素
及び各々のリン原子が3つの酸素原子に結合されかつ少
なくとも1つの該酸素原子は、少なくともイソプロピル
基の立体障害程に大きな立体障害を有する障害基を有す
る芳香族環の別の炭素原子に隣接する芳香族環の炭素原
子に結合されるホスフィットと錯体結合するロジウム、
並びに(ii)一酸化炭素及び該ホスフィットと錯体結
合する第VIII族金属(ロジウム化合物と異なる)を
含み、該第VIII族金属はヒドロホルミル化の間ホス
フィットのロジウム触媒作用による分解を減少させる程
の量で存在するヒドロホルミル化触媒組成物を提供す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の方法において用いる反応
混合物は、ロジウムを含有する。ロジウムは、ロジウム
を一酸化炭素及びホスフィットリガンドと錯生成させて
なる錯体の形態でヒドロホルミル化触媒として機能す
る。本明細書中そのような錯体触媒を説明するのに用い
る場合、「含む」なる用語は、またロジウムと錯生成さ
れるその他のリガンド(例えば、水素或はオレフィン反
応体のようなその他の有機リガンド)を排除する意味で
なく、むしろそれらを含む。しかし、「含む」なる用語
は、触媒を過度に被毒する或は失活させる量の物質を排
除する意味である。これより、触媒には、ロジウム結合
されたハロゲン(例えば、塩素)、等のような汚染物が
有意の量で存在しないのが望ましい。
【0010】本発明の方法において含まれる錯体触媒
は、当分野で知られている方法によって形成してもよ
い。例えば、予備形成されるロジウムヒドリドカルボニ
ル(モノ−ホスフィット)錯体を調製し、これらをヒド
ロホルミル化プロセスにおいて用いる反応混合物に導入
してもよい。本発明において用いる触媒は、好ましく
は、金属触媒「プリカーサー」から誘導することがで
き、該プリカーサーを反応混合物に導入して反応混合物
において活性な触媒錯体を現場形成させる。例えば、ロ
ジウム触媒プリカーサー(例えば、ロジウムジカルボニ
ルアセチルアセトネート、Rh23 、Rh4 (CO)
12、Rh6 (CO)16、Rh(NO33 、ロジウムア
セチルアセトネート、等)を反応混合物に導入してよ
く、プリカーサーが別に加えるホスフィットリガンド及
び一酸化炭素と錯生成することによって活性な触媒錯体
を反応混合物において形成することができる。それ以上
の例として、本発明の好適な実施態様では、ロジウムジ
カルボニルアセチルアセトネートをホスフィットと溶媒
の存在において反応させてロジウムカルボニルジオルガ
ノホスフィットアセチルアセトネートプリカーサーを形
成する。そのようにして形成されたプリカーサーを、過
剰の遊離ホスフィットリガンドと共にヒドロホルミル化
反応装置に導入して反応装置において一酸化炭素と錯生
成させることによって反応装置内で活性な触媒を現場形
成させる。何にしても、一酸化炭素及びホスフィット
が、ロジウム(水素及びオレフィン反応体の一部のよう
なその他のリガンドと共に)と錯生成されることができ
るリガンドでありかつ活性なロジウム触媒錯体がヒドロ
ホルミル化プロセスの条件下で反応混合物中に存在する
と理解することが、本発明の目的から、十分である。
【0011】本発明の方法において有用なホスフィット
リガンドは、三価リン原子を1個又はそれ以上含有し、
リン原子の各々の原子価は、リン原子を酸素原子を通し
て芳香族環の炭素原子に結合させ、芳香族環の内の少な
くとも1つのその炭素原子は、少なくともイソプロピル
基の立体障害程に大きな立体障害を有する障害基が結合
される芳香族環の別の炭素原子に隣接する。そのような
ブロッキング基の例は下記の通りである:イソプロピ
ル、第二級ブチル、第三級ブチル、第二級アミル及び第
三級アミル基のような炭素原子を少なくとも3個含有す
る枝分れアルキル基;シクロヘキシル基のようなシクロ
アルキル基;トリル基のようなアルカリール基;ベンジ
ル基のようなアラルキル基;及びフェニル基のようなア
リール基。そのような障害基を含有するホスフィットリ
ガンドは、第VIII族金属安定剤の不存在においてヒ
ドロホルミル化の間にロジウム触媒作用による劣化を受
ける。第VIII族金属安定剤は、ホスフィットの分解
を少なくとも5重量%減少させる。例えば、第VIII
族金属安定剤の不存在において、ロジウム触媒作用によ
るヒドロホルミル化プロセスにおいて下記の例1で用い
る条件下で12日の反応期間にわたり、かかるホスフィ
ットリガンドの少なくとも約50重量%が分解すること
になる。比較として、下記の例1で用いる条件下で、本
発明の方法に従う第VIII族の存在において分解する
かかるホスフィットリガンドは、約40重量%より少な
くなる。
【0012】本発明の方法において有用な適したホスフ
ィットリガンドは、下記を含む: A.下記式を有するジオルガノホスフィット:
【化9】 (1)Arは、アリール基を表わし、該アリール基の少
なくとも1つは、酸素原子が結合された炭素原子に対し
オルトの障害基を有し; (2)yは、0又は1の値を有し; (3)Qは、−CR−、−O−、−S−、−NR
−、−SiR−、及び−CO−からなる群より
選ぶ二価のブリッジング基を表わし; (4)R及びRは、各々、水素、炭素原子1〜12
を含有するアルキル基並びにフェニル、トリル及びアニ
シル基からなる群より選ぶ基を表わし; (5)R、R、及びRは、各々、水素或はアルキ
ル基を表わし; (6)nは、0又は1の値を有し; (7)Tは、一価の炭化水素基を表わす;
【0013】B.下記式を有する部分オープンエンドの
ビス−ホスフィット:
【化10】 式中、Dは、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキ
レン、アリーレン、及びアリーレン−(CH2y −Q
n −(CH2y −アリーレンからなる群より選ぶ二価
のブリッジング基を表わしかつAr、Q、n、yびT
は、上記(I)式について規定した通りである;
【0014】C.下記式を有するトリオルガノホスフィ
ット: (RO)P (III) 式中、Rは、置換された或は未置換の一価芳香族基で
あり、該芳香族基の内の少なくとも1つは、酸素原子が
結合された炭素原子に対しオルトの障害基を含有する;
【0015】D.下記式を有するホスフィット: P(OR)(OR)(OR) (IV) 式中、R、R及びRは、各々、アリール基を表わ
し、該芳香族基の内の少なくとも1つは、酸素原子が結
合された炭素原子に対しオルトの障害基を有し、但し、
、R及びRの内の少なくとも1つは、下記式を
有する基を表わし:
【化10】 式中、Qは、下記式を有する基:
【化11】 或は下記式を有する基を表わし:
【化12】 式中、各々のRは、随意に弗素を含有するヒドロカル
ビル基を表わし、Rは水素原子或はR基を表わし、
は環のメタ及び/又はパラ位の水素原子或は(ヒド
ロホルミル化反応に対して)不活性な置換基を表わし、
Xは酸素或はイオウ原子を表わし、nは0又は1であ
り、Rは水素原子或は環の(ヒドロホルミル化反応に
対して)不活性な置換基を表わす;
【0016】E.下記の一般式を有するポリホスフィッ
トリガンド:
【化13】 式中、各々のAr基は、同一の或は異なるアリール基を
表わし、該アリール基の内の少なくとも1つは、酸素原
子が結合された炭素原子に対しオルトの障害基を有し;
Xはアルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、ア
リーレン及びアリーレン−(CH−(Q)
(CH−アリーレン(各々のアリーレンラジカル
は、前に規定したArと同じである)からなる群より選
ぶm価のラジカルを表わし;各々のyは、個々に0〜1
の値を有し;各々のQは、個々に−CR−、−O
−、−S−、−NR−、−SiR−及び−CO
−からなる群より選ぶ二価のブリッジング基を表わし、
ここで各々のR及びRラジカルは、個々に水素、炭
素原子1〜12のアルキル、フェニル、トリル及びアニ
ルからなる群より選ぶラジカルを表わし、各々の
、R、及びRラジカルは、個々に−H或は−C
を表わし;各々のnは、個々に0〜1の値を有し;
mは、2〜6の値を有する。各々のR及びRは、個
々に−H或は−CHを表わすのが好ましい;及び
【0017】F.下記式を有するホスフィット化合物:
【化14】 式中、R及びRは、同一でも或は異なってもよい芳
香族基であり、該芳香族基の内の少なくとも1つは、酸
素原子に結合された炭素原子に隣接する炭素原子上に障
害基を有し;Aは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水
素基或は芳香族炭化水素基を隣接する酸素原子により結
合させたn価の有機基であり、該基は、それぞれ置換基
を有してよく;nは、2〜4の整数であり;それぞれの
【化15】 基は、同一でも或は異なってもよい。
【0018】上記(I)〜(VI)式においてR基によ
って表わされる基の例は、アリール、アルカリール、ア
ラルキル、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアリ
ール、ヒドロキシアリール、アルコキシ−アルキル、及
びヒドロキシアルキルラジカルを含む。代表的なR基
は、下記を含む:フェニル、ナフチル、o−トリル、2
−エチルフェニル、2、6−ジメチルフェニル、4−t
−ブチルフェニル、4−イソ−ペンチルフェニル、ノニ
ルフェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、4−フェ
ニルブチル、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−オクチル、
n−デシル、イソ−デシル、n−ドデシル、シクロヘキ
シル、シクロペンチル、4−メチルシクロヘキシル、p
−メトキシフェニル、p−ヒドロキシフェニル、2−エ
トキシエチル、2−ヒドロキシエチル、等。
【0019】上記(I)〜(VI)式において、記号
は、現われるごとに同じ或は異なる意味を有することが
できる(但し、意味は、上記定義の範囲内である)。上
記一般式(I)〜(VI)の範囲内の本発明において使
用することができるホスフィットリガンドの具体例は、
下記のような好適なリガンドを含む:一般式(I)の例
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0020】一般式(II)の例
【化24】
【化25】 一般式(III)及び(IV)の例
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【0021】一般式(V)の例
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【0022】一般式(VI)の例
【化41】
【化42】
【0023】本発明の実施において、第VIII族金属
安定剤を、安定剤プリカーサーの形態でヒドロホルミル
化に簡便に加える。本発明の方法においてホスフィット
安定剤プリカーサーとして使用する第VIII族化合物
は、第VIII族金属カルボニルアセチルアセトネー
ト、オキシド、アセチルアセトネート、カルボニル及び
ニトレートを含む。好適なホスフィット安定剤は、ルテ
ニウム、コバルト、パラジウム及び白金の化合物であ
る。安定剤プリカーサー化合物は、第VIII族金属を
含有するのに加えて、ヒドロホルミル化反応混合物に可
溶性でありかつシアニド、ハライド及びイオウ化合物の
ようなロジウム触媒毒が存在しないことが重要である。
ロジウム化合物は、本発明において触媒及び/又は触媒
プリカーサーとして有用であるが、安定剤としては有用
でない。対照して、ロジウム化合物は、ホスフィットの
劣化を触媒する。
【0024】本発明の方法において使用する出発原料の
量は、狭い臨界性のものではない。安定剤プリカーサー
として使用する第VIII族化合物の量は、ヒドロホル
ミル化反応混合物中のロジウムを基準にして10モル過
剰までの第VIII族金属を供する量にするのが典型的
である。安定剤プリカーサーとして使用する第VIII
族化合物の量は、ヒドロホルミル化反応混合物中のロジ
ウム1モル当り第VIII族金属1〜5モルを供する量
にするのが一層普通である。本発明の方法において使用
するヒドロホルミル化反応混合物中のホスフィットリガ
ンドの量は、反応混合物の全重量を基準にして約0.0
05〜15重量%にするのが典型的である。リガンド濃
度は、その基準で0.001〜10重量%にするのが一
層普通であり、約0.05〜5重量%にするのがもっと
もしばしばである。本発明の方法において使用するヒド
ロホルミル化反応混合物中のロジウムの量は、反応混合
物の重量を基準にして重量により10〜1000部/1
00万にするのが典型的であり、その量は、反応混合物
の重量を基準にして重量により約10〜750部/10
0万にするのが一層典型的であり、その量は、反応混合
物の全重量を基準にして重量により約20〜500部/
100万にするのが最も典型的である。
【0025】本発明の方法では、金属安定剤プリカーサ
ーを、任意の簡便な手順を用いてヒドロホルミル化反応
混合物に加えかつこれに完全に混入する。金属安定剤プ
リカーサーを、反応体もしくは溶媒のいずれかと混合し
或は反応体或は溶媒のいずれかに溶解してそれらの物質
を混和したヒドロホルミル化反応混合物に加えることが
でき或はプリカーサーを別に反応体混合物に加えること
ができる。金属安定剤プリカーサーを、ヒドロホルミル
化プロセスの間長い期間にわたり少量でヒドロホルミル
化反応混合物に加えることができる。このようにして、
定常状態運転の間リガンドを安定にするのに有効な濃度
の金属安定剤を、プロセスの間保つ。金属安定剤プリカ
ーサーは、また、初めに、安定剤を更に加えないでプロ
セスの間濃度を一層低いが、依然有効な濃度に低下させ
ることによって長期の安定を達成するのに必要な濃度よ
り高い濃度でヒドロホルミル化反応混合物に加えること
もできる。安定剤プリカーサーは、ヒドロホルミル化反
応混合物において転化されて一酸化炭素及び上記ホスフ
ィットリガンドと錯体結合する安定化金属を含む活性な
錯体になる。錯体は、また、他のリガンド(例えば、水
素及びオレフィン反応体)を含有してもよい。
【0026】本発明の方法において用いることができる
ヒドロホルミル化反応条件は、一般的に、従来ロジウム
及びホスフィットリガンドを含む触媒を使用するヒドロ
ホルミル化について当分野で開示された条件を含む。例
えば、ヒドロホルミル化プロセスの水素、一酸化炭素及
びオレフィン性不飽和出発化合物の全ガス圧は、約1〜
約10,000psia(絶対ポンド/平方インチ)
(0.07〜700Kg/cm2A)の範囲にすることができ
る。しかし、通常、プロセスを、水素、一酸化炭素及び
オレフィン性化合物の全ガス圧が約1500psia
(105Kg/cm2A)より低い、一層好ましくは約500
psia(35Kg/cm2A)より低い圧力で作動させるの
が好適である。最低の全圧は、主に、所望の反応速度を
得るのに必要な反応体の量によって制限される。一層詳
細に言うと、一酸化炭素分圧は、約1〜約120psi
a(0.07〜8.4Kg/cm2A)にするのが好ましく、
約3〜約90psia(0.2〜6Kg/cm2A)にするの
が一層好ましく、水素分圧は、約15〜約160psi
a(1.1〜11Kg/cm2A)にするのが好ましく、約3
0〜約100psia(2〜7Kg/cm2A)にするのが一
層好ましい。ガス状水素対一酸化炭素のH2 :COモル
比は、通常約1:10〜100:1又はそれ以上の範囲
にすることができ、一層好適な水素対一酸化炭素モル比
は、約1:1〜約10:1である。更に、ヒドロホルミ
ル化プロセスは、反応温度約45°〜約150℃で行う
ことができる。通常、ヒドロホルミル化反応温度約50
°〜約120℃が、すべてのタイプのオレフィン出発原
料について好適である。一層好適な反応温度は、約50
°〜約100℃である。
【0027】本発明のヒドロホルミル化プロセスにおい
て出発原料として使用するオレフィン性化合物は、炭素
原子2〜30を含有するオレフィン性化合物を含む。そ
のようなオレフィン性化合物は、末端或は内部不飽和に
することができ、プロペン、ブテン及びイソブテンをオ
リゴマー化することから得られるような直鎖、枝分れ鎖
或は環状構造並びに米国特許第4,518,809号及
び同第4,528,403号に開示される二量体、三量
体或は四量体プロピレン、等にすることができる。その
上、所望ならば、二種又はそれ以上の異なるオレフィン
性化合物の混合物を出発ヒドロホルミル化原料として用
いてよい。更に、そのようなオレフィン性化合物及びそ
れらから誘導される対応するアルデヒド生成物は、ま
た、例えば米国特許第3,527,809号及び同4,
668,651号に記載されるようなヒドロホルミル化
プロセス或は本発明のプロセスに過度に悪影響を与えな
い基或は置換基を1個又はそれ以上含有してもよい。
【0028】オレフィン性化合物の例は、下記の通りで
ある:アルファ−オレフィン、内部オレフィン、アルキ
ルアルケノエート、アルケニルアルカノエート、アルケ
ニルアルキルエーテル、アルケノール、等、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−
ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テト
ラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−
ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1
−エイコセン、2−ブテン、2−メチルプロペン(イソ
ブチレン)、2−メチルブテン、2−ペンテン、2−ヘ
キセン、3−ヘキサン、2−ヘプテン、シクロヘキセ
ン、プロピレン二量体、プロピレン三量体、プロピレン
四量体、2−エチル−1−ヘキセン、2−オクテン、ス
チレン、3−フェニル−1−プロペン、3−シクロヘキ
シル−1−ブテン、アリルアルコール、アリルブチレー
ト、ヘキサ−1−エン−4−オール、オクタ−1−エン
−4−オール、ビニルアセテート、アリルアセテート、
3−ブテニルアセテート、ビニルプロピオネート、アリ
ルプロピオネート、メチルメタクリレート、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルメチルエーテル、アリルエチルエー
テル、メチル−3−ペンテノエート、n−プロピル−7
−オクテノエート、3−ブテンニトリル、5−ヘキセン
アミド、4−メチルスチレン、4−イソプロピルスチレ
ン、4−t−ブチルスチレン、アルファ−メチルスチレ
ン、4−t−ブチル−アルファ−メチルスチレン、1、
3−ジイソプロペニル−ベンゼン、オイグノール、イソ
−オイグノール、サフロール、イソ−サフロール、アネ
トール、4−アリルアニソール、インデン、リモネン、
ベータ−ピネン、等。
【0029】異なるオレフィン性化合物の混合物を、本
発明のヒドロホルミル化プロセスにおいて出発原料とし
て用いることができる。本発明は、炭素原子2〜20を
含有するアルファモノ−オレフィン性炭化水素及び炭素
原子4〜20を含有する内部オレフィン性炭化水素並び
にかかるアルファ−オレフィンと内部オレフィンとの混
合物をヒドロホルミル化することによってアルデヒドを
製造するために特に有用である。炭素原子を4個又はそ
れ以上含有する商用のアルファ−モノ−オレフィンは、
対応する内部モノ−オレフィン及び/又はそれらの対応
する飽和炭化水素を少量含有し得、かかる商用のモノ−
オレフィンは、必ずしもヒドロホルミル化する前に精製
する必要はない。
【0030】本発明のヒドロホルミル化プロセスは、ロ
ジウム−ホスフィット触媒及び存在し得る任意の遊離ホ
スフィットリガンド用の有機溶媒の存在において行うこ
とができる。意図するヒドロホルミル化反応を過度に不
利に妨げない任意の適した溶媒を使用することができ
る。ロジウム触媒作用によるヒドロホルミル化プロセス
について適した溶媒は、米国特許第4,668,651
号に開示されるものを含みかつまた飽和炭化水素、芳香
族炭化水素、エーテル、アルデヒド、ケトン、ニトリル
及びアルデヒド縮合生成物を含む。溶媒の例は、下記を
含む:テトラグリメ、ペンタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、キシレン、トルエン、ジエチルエーテル、ブチル
アルデヒド、バレルアルデヒド、アセトフェノン、シク
ロヘキサノン、ベンゾニトリル及びTexanol(登
録商標)(Eastman Kodak Compan
yが販売する2、4、4−トリメチル−1、3−ペンタ
ンジオールモノイソブチレート)。所望ならば、一種又
はそれ以上の異なる溶媒の混合物を用いてよい。溶媒
は、オレフィン性出発原料、触媒及びリガンドがすべて
実質的に可溶性の液体有機化合物が最も好ましい。通
常、製造するのを所望するアルデヒド生成物に相当する
アルデヒド化合物及び/又はヒドロホルミル化プロセス
の間に現場生成される沸点の一層高いアルデヒド液体縮
合副生物のような沸点の一層高いアルデヒド液体縮合副
生物を一次溶剤として用いるのが好適である。実際、任
意の適した溶媒を連続プロセスの運転開始時に用いてよ
いが、そのようなプロセスにおける一次溶剤は、かかる
連続プロセスの性質により、終局的に、アルデヒド生成
物及び沸点の一層高いアルデヒド液体縮合副生物の両方
を含むことになるのが普通である。かかるアルデヒド縮
合副生物は、また、予備形成してプロセスの開始から用
いることもできる。溶媒の使用量は、本発明にとり臨界
的なものではなく、ただ反応媒体に所定のプロセスにつ
いて所望の特定のロジウム濃度を付与する程のその量に
する必要があるだけである。溶媒の量は、通常、反応混
合物の全重量を基準にして約5〜約95重量%まで又は
それ以上の範囲にすることができる。
【0031】本発明のヒドロホルミル化プロセスは、任
意の適した手順、例えば液体循環手順を用いて行うこと
ができる。そのような液体触媒循環手順は、例えば米国
特許第4,668,651号;同第4,774,361
号;同第5,102,505号;及び同第5,110,
990号の開示に見られる通りに知られている。例え
ば、そのような液体触媒循環手順では、ヒドロホルミル
化反応装置から、例えばアルデヒド生成物、可溶化され
たロジウム−ホスフィット触媒、遊離ホスフィットリガ
ンド及び有機溶媒、並びにヒドロホルミル化によって現
場で生成された副生物(例えば、アルデヒド縮合副生
物、等)及び未反応のモノ−オレフィン性出発原料、一
酸化炭素及び水素(合成ガス)を媒体に溶解させて含有
する液体反応生成物媒体の一部を連続して取り出して蒸
留域(例えば、気化装置/分離装置)に通し、そこで所
望のアルデヒド生成物を、適宜に一又はそれ以上の段で
通常圧、減圧或は高い圧力で蒸留して液体媒体から分離
するのが一般的に行われている。そのようにして分離し
た気化或は蒸留された所望の生成物を、次いで任意の慣
用の方法で凝縮させて回収することができる。ロジウム
−ホスフィット錯体触媒、溶媒、遊離ホスフィットリガ
ンド及び通常いくらかの未蒸留アルデヒド生成物を含有
する残留する非気化液体残分を、次いで、依然また該循
環される液体残分に溶解され得るどんな副生物及び非気
化ガス状反応体と共に、所望の通りに更に処理を行い或
は行わないで、所望の任意の慣用の方法で循環させてヒ
ドロホルミル化反応装置に戻す。その上、気化装置から
かかる残留によりそのようにして取り出された反応体ガ
スもまた、所望ならば反応装置に循環させて戻してもよ
い。
【0032】本発明のヒドロホルミル化プロセスを行っ
た後に、粗製反応生成物からの所望のアルデヒド生成物
の分離は、任意の適した方法で行ってよい。分離は、1
50℃より低い温度のような比較的低い温度、一層好ま
しくは約50°〜約130℃の範囲の温度で蒸留するこ
とによって行うのが普通である。また、そのようなアル
デヒド蒸留は、減圧下で、例えば、低沸点アルデヒド
(例えば、C4 〜C6 アルデヒド)が関係する場合、ヒ
ドロホルミル化する間に用いる全ガス圧より相当に低い
全ガス圧で或は高沸点アルデヒド(例えば、C7 アルデ
ヒド又はそれより高級なアルデヒド)が関係する場合、
真空下で行うのが好適である。例えば、ヒドロホルミル
化プロセスの粗製反応生成物に、生成物に溶解される未
反応ガスの相当部分を気化させるように、減圧を施し、
液体生成物(今、含有する合成ガス濃度は、粗製反応生
成物中に存在した合成ガス濃度に比べてずっと低い)を
蒸留域に通して、そこで所望のアルデヒド生成物を蒸留
する。通常、真空圧又はそれ以下から全ガス圧約50p
sig(3.5Kg/cm2G)までの範囲の蒸留圧力が、ほ
とんどの目的について十分であろう。
【0033】別の第VIII族金属(ルテニウム化合物
のような)をホスフィット安定剤として含有しないホス
フィット改質されたロジウム触媒を含有する粗製ヒドロ
ホルミル化反応生成物を赤外検査すると、ロジウム触媒
のいくらかが、Rh6 (CO)16式を有するロジウムク
ラスターを形成していたことを示す。ルテニウムを安定
剤として使用した場合、Rh6 (CO)16は見られない
か、或はそのクラスターの量が減少されるかのいずれか
である。特定の理論によって縛られることを望むもので
はないが、Rh6 (CO)16か或はRh6 (CO)16
共に存在するその他のロジウム凝結体錯体(或はそのよ
うな錯体に至る中間体)のいずれかは、ホスフィットリ
ガンドの分解を触媒する原因となりかつルテニウム(或
はその他の第VIII族金属)は、ヒドロホルミル化反
応混合物中に存在するこれらの錯体の濃度を減少させる
ものと考えられる。何にしても、これらのロジウム凝結
体の濃度を、ルテニウムのような第VIII族金属を加
えることにより減少させることによって、ホスフィット
リガンドのロジウム触媒作用による劣化の程度が低減さ
れることが分かった。
【0034】いくつかの第VIII族金属(特に、ルテ
ニウム、白金、コバルト及びオスミウム)は、上記した
通りにホスフィットの劣化を低減させるのに加えて、ま
た、ロジウム/ホスフィット触媒作用によるヒドロホル
ミル化反応混合物からの望まないロジウムの沈殿の程度
も低減させる(下記の例9〜14を参照)。そのような
ロジウムの沈殿は、活性なロジウムヒドロホルミル化触
媒の量を減少させる。
【0035】下記に現れる例において、使用する略語
は、下記の意味を有する: mL ミリリットル ℃ 摂氏度 ppmw或はppm 重量による百万当りの部 gモル/L/hr グラムモル/リットル/時 N/I ノルマルブチルアルデヒドのモ
ル/反応生成物中のイソブチルアルデヒドのモル リガンドI 下記に挙げる式及び名前 リガンドII 下記に挙げる式及び名前 acac アセチルアセトネート 下記の例は、本発明を例示する。
【0036】
【実施例】例1〜8 ロジウムカルボニルアセチルアセトネートを触媒プリカ
ーサーとして、「リガンドI」或は「リガンドII」を
ホスフィットリガンドとしてかつテトラグリメを溶媒と
して使用して、プロピレンを水素及び一酸化炭素でヒド
ロホルミル化することを伴う8つの実験(例1〜8)を
行った。リガンドI及びIIの式及び名前は、下記の通
りである:
【化43】
【化44】 実験は、遷移金属安定剤を使用して或は使用しないで行
い、実験において使用した反応混合物の組成を表1に示
す。実験は、下記の通りにして行った。
【0037】ヒドロホルミル化反応を、ガラス圧力反応
装置を連続様式で作動させて行った。その反応装置は、
3オンスの圧力ボトルを目視用のガラス前面を有する油
浴中に一部浸漬させてなるものであった。系を窒素でパ
ージした後に、新たに調製したロジウム触媒プリカーサ
ー溶液約20mLを注射器で反応装置に装入した。触媒
プリカーサー溶液は、約250ppmのロジウム(ロジ
ウムジカルボニルアセチルアセトネートとして導入し
た)、金属安定剤プリカーサー(使用する場合)、リガ
ンド及び溶媒としてのテトラグリメを含有するものであ
った。反応装置をシールした後に、系を再び窒素でパー
ジし、油浴を加熱して所望のヒドロホルミル化温度をも
たらした。ヒドロホルミル化反応を、全ガス圧約160
psig(11Kg/cm2G)及び反応温度100℃で行っ
た。反応の間の水素、一酸化炭素及びプロピレンの分圧
を下記の表2〜7に挙げる。反応混合物の残りの圧力
は、窒素及びアルデヒド生成物の分圧からである。供給
ガス(一酸化炭素、水素、プロピレン及び窒素)の流量
を個々に質量フローメーターで調節し、供給ガスをフリ
ット金属スパージャーにより触媒プリカーサー溶液中に
分散させた。反応において生成されたブチルアルデヒド
から、供給ガスの未反応部分をストリップさせた。流出
ガスを、示した連続運転の日数にわたって分析した。例
1〜6についての分析結果を下記の表2〜7に挙げる。
例1〜6についての平均反応速度(ブチルアルデヒド生
成物のグラムモル/リットル/時に換算して)並びにそ
れらの例についてのイソ−ブチルアルデヒドに対するn
−ブチルアルデヒド生成物比(N/I)もまた下記の表
2〜7に挙げる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】例1〜6の間ヒドロホルミル化反応混合物
中のリガンドI濃度を、各々の反応装置から定期的に取
り出した触媒サンプルの高性能液体クロマトグラフィー
によってモニターした。これらの分析の結果を下記の表
8、9、10に提示する。表8のデータ(経時的に残留
するリガンドI%として提示する)は、対照実験(添加
金属安定剤が存在しない)におけるリガンドIの半分が
12〜15日の連続ヒドロホルミル化で分解したのに対
し、コバルト或は白金を安定剤として含有する同様の反
応混合物は、リガンドI分解をほとんど示さないことを
示す。
【0046】
【表8】
【0047】同様に、ルテニウム及びパラジウムもまた
リガンドIを安定にするのが分かった(下記の表9を参
照)。
【0048】
【表9】
【0049】オスミウムは、上に試験した他の金属と異
なり、極めて小さいリガンドI安定化作用を示した(表
10)。
【0050】
【表10】
【0051】上記の表8、9、10に示す結果は、下記
の結論に至る:例1の連続プロピレンヒドロホルミル化
において有意のリガンドI分解を引き起こす条件下で、
コバルト、白金、ルテニウム或はパラジウムを安定剤と
して使用する場合に、リガンドI分解の程度は相当に低
下される。例7及び8において用いるヒドロホルミル化
反応混合物の組成を、上記の表1に挙げる。例7は対照
(添加安定剤が存在しない)であり、例8は添加コバル
トを安定剤として使用した。例7及び8についての平均
反応速度(ブチルアルデヒド生成物のグラムモル/リッ
トル/時に換算して)並びにイソ−ブチルアルデヒドに
対するn−ブチルアルデヒド生成物比(N/I)を下記
の表11及び12に挙げる。
【0052】
【表11】
【0053】
【表12】
【0054】粗製反応生成物のリン−31核磁気共鳴
(P−31NMR)分光分析法による分析は、対照例7
(添加金属安定剤が存在しない)におけるリガンドII
が、いくつかのリン含有副生物への50%を越える分解
を受けたことを示したのに対し、コバルト安定剤を含有
する反応混合物(例8)は、P−31NMRスペクトル
において分解副生物を示さなかった。
【0055】例9〜14 下記の例9及び14は、種々の遷移金属安定剤を使用し
てロジウム/ホスフィット錯体触媒を含有するヒドロホ
ルミル化反応混合物におけるロジウムの安定化を例示す
る。上記例1〜6に記載する連続ヒドロホルミル化試験
において生成された粗製ヒドロホルミル化反応生成物
に、ロジウム損失試験を施してホスフィットを安定にさ
せるために加えておいた第VIII族金属の、またロジ
ウムを不溶性錯体或は金属ロジウムとして沈殿するのに
対して安定にさせる際の効果を求めた。このロジウム損
失試験は、ロジウム損失現象を促進かつ増大させ、有意
義な測定を一層短い時間枠内で可能にするために、過酷
なヒドロホルミル化反応条件をシミュレートする。この
試験について、各々の粗製反応生成物を、初めに、原子
吸光分光分析法(AA)によりロジウムについて分析
し、次いでFisher−Porter圧力ボトルにお
いて10psig(0.7Kg/cm2G)の水素下で130
℃において20時間加熱した。生成した溶液を0.5ミ
クロンフィルターに通してろ過して不溶性錯体を取り除
き、AAにより分析して残留する可溶性ロジウムの濃度
を求めた。これらの実験前及び後のロジウム濃度を表1
3に挙げる。
【0056】
【表13】
【0057】表13における結果は、(パラジウムを除
く)金属が、ロジウムを安定にすることを示す。
【0058】本例の目的は、ドデカンエポキシドを、ロ
ジウム/リガンドI錯体触媒を含有するヒドロホルミル
化反応混合物に毎日加えることが、ヒドロホルミル化の
間リガンドを、エポキシドを含有しない対照に比べて安
定にするかどうかを求めることにあった。ドデカンエポ
キシドは、上述した公表されたヨーロッパ特許出願第0
590611号に、ホスフィットの酸触媒作用による加
水分解劣化を低減させるための安定剤として開示されて
いる。ロジウム/ルテニウム/リガンドI錯体触媒もま
た同時に試験して同じヒドロホルミル化条件下でのそれ
の性能を比較した。本例では、3つのガラス圧力反応装
置を、上記例1に記載する通りにして使用した。エポキ
シド添加実験及び対照実験(エポキシド及び金属安定剤
が存在しない)についての反応混合物の組成を、表1に
示す(表1中の例1を参照)。ロジウム/ルテニウム/
リガンドI触媒を含む実験についての反応混合物の組成
を、表1に示す(表1中の例2を参照)。3つの試験か
らの実験条件及び反応速度データを下記の表14〜17
に示す。
【0059】
【表14】
【0060】
【表15】
【0061】
【表16】
【0062】約12日の連続運転の後に、粗製ヒドロホ
ルミル化反応生成物を各々の反応装置から抜き出してリ
ン−31核磁気共鳴(NMR)分光分析法によって分析
した。NMRの分析結果は、リガンド分解が、3つのす
べてのヒドロホルミル化反応で起きたが、その分解は、
ルテニウムを安定剤として有するヒドロホルミル化反応
において最低であり、ドデカンエポキシド0.2mlを
加えたヒドロホルミル化反応において最高であったこと
を示す。これらの結果を表17に示す。
【0063】
【表17】
フロントページの続き (72)発明者 ディビッド・ロバート・ブライアント アメリカ合衆国ウエストバージニア州サ ウスチャールストン、シェイディー・ウ ェイ1201 (72)発明者 ジョン・マイケル・マー アメリカ合衆国ウエストバージニア州チ ャールストン、ハイランド・ロード1113 (56)参考文献 特開 昭56−28647(JP,A) 特開 昭54−16418(JP,A) 米国特許4599206(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 45/50 C07C 47/02 C07B 61/00 300 B01J 31/22 CA(STN) REGISTRY(STN) EPAT(QUESTEL)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)下記:(a)オレフィン性化合
    物、(b)水素、(c)一酸化炭素、(d)各々のリン
    原子が3つの酸素原子に結合されかつ少なくとも1つの
    該酸素原子は、少なくともイソプロピル基の立体障害程
    に大きな立体障害を有する障害基を有する芳香族環の別
    の炭素原子に隣接する芳香族環の炭素原子に結合される
    ホスフィットリガンド、(e)触媒量のロジウム、及び
    (f)ヒドロホルミル化プロセスの間ホスフィットのロ
    ジウム触媒作用による分解を減少させる程の量の第VI
    II族金属(ロジウムと異なる)を含有する反応混合物
    を形成し;及び(2)反応混合物を、オレフィン性化合
    物が水素及び一酸化炭素と反応してアルデヒドを形成す
    る条件下に保つことを含むヒドロホルミル化方法であっ
    て、該リガンドは下記からなる群より選ぶ方法: A.下記式を有するジオルガノホスフィット: 【化1】 式中、(1)Arは、アリール基を表わし、該アリール
    基の少なくとも1つは、酸素原子が結合された炭素原子
    に対しオルトの障害基を有し; (2)yは、0又は1の値を有し; (3)Qは、−CR 1 2 −、−O−、−S−、−NR
    3 −、−SiR 4 5 −、及び−CO−からなる群より
    選ぶ二価のブリッジング基を表わし; (4)R 1 及びR 2 は、水素、炭素原子1〜12のアル
    キル基並びにフェニル、トリル及びアニシル基からなる
    群より選ぶ基を表わし; (5)R 3 、R 4 、及びR 5 は、水素或はアルキル基を
    表わし; (6)nは、0又は1の値を有し; (7)Tは、一価の炭化水素基を表わす; B.下記式を有する部分オープンエンドのビス−ホスフ
    ィット: 【化2】 式中、Dは、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキ
    レン、アリーレン、及びアリーレン−(CH 2 y −Q
    n −(CH 2 y −アリーレンからなる群より選ぶ二価
    のブリッジング基を表わしかつAr、Q、n、y及びT
    は、Aにおける式について前に規定した通りである; C.下記式を有するトリオルガノホスフィット: (R0 O)3式中、R 0 は、置換された或は未置換の一価芳香族基で
    あり、該R 0 基の内の少なくとも1つは、酸素原子が結
    合された炭素原子に対しオルトの障害基を含有する; D.下記式を有するホスフィット: P(ORa )(ORb )(ORc式中、R a 、R b 及びR c は、アリール基を表わし、該
    アリール基の内の少なくとも1つは、酸素原子が結合さ
    れた炭素原子に対しオルトの障害基を有し、但し、R
    a 、R b 及びR c の内の少なくとも1つは、下記式を有
    する基を表わし: 【化3】 式中、Qは、下記式を有する基: 【化4】 或は下記式を有する基を表わし: 【化5】 式中、R e は、随意に弗素を含有するヒドロカルビル基
    を表わし、R f は水素原子或はR e 基を表わし、R d
    環のメタ及び/又はパラ位の水素原子或は(ヒドロホル
    ミル化反応に対して)不活性な置換基を表わし、Xは酸
    素或はイオウ原子を表わし、nは0又は1であり、R g
    は水素原子或は環の(ヒドロホルミル化反応に対して)
    不活性な置換基を表わす; E.下記の一般式を有するポリ−ホスフィットリガン
    ド: 【化6】 式中、各々のAr基は、同一の或は異なるアリール基を
    表わし、該アリール基の少なくとも1つは、酸素原子が
    結合された炭素原子に対しオルトの障害基を有し;X
    は、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、ア
    リーレン及びアリー レン−(CH 2 y −(Q) n
    (CH 2 y −アリーレン(各々のアリーレンラジカル
    は、前に規定したArと同じである)からなる群より選
    ぶm価のラジカルを表わし;各々のyは、個々に0〜1
    の値を有し;各々のQは、個々に−CR 1 2 −、−O
    −、−S−、−NR 3 −、−SiR 4 5 −及び−CO
    −からなる群より選ぶ二価のブリッジング基を表わし、
    ここで各々のR 1 及びR 2 ラジカルは、個々に水素、炭
    素原子1〜12のアルキル、フェニル、トリル及びアニ
    シルからなる群より選ぶラジカルを表わし、各々のR
    3 、R 4 、及びR 5 ラジカルは、個々に−H或は−CH
    3 を表わし;各々のnは、個々に0〜1の値を有し;m
    は、2〜6の値を有する;及び F.下記式を有するホスフィット化合物: 【化7】 式中、R 1 及びR 2 は、同一でも或は異なってもよい芳
    香族基であり、該芳香族基の内の少なくとも1つは、酸
    素原子に結合された炭素原子に隣接する炭素原子上に障
    害基を有し;A 1 は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水
    素基或は芳香族炭化水素基を隣接する酸素原子により結
    合させたn価の有機基であり、該基は、それぞれ置換基
    を有してよく;nは、2〜4の整数であり;それぞれの
    下記の基: 【化8】 は、同一でも或は異なってもよい。
  2. 【請求項2】 ホスフィットが、4、8−ビス(1、1
    −ジメチルエチル)−6−[2−(1、1−ジ−メチル
    エチル)−4−メトキシフェノキシ]−2、10−ジメ
    トキシジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホス
    フェピンである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 ホスフィットが、トリス−オルト−t−
    ブチルフェニルホスフィットである請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 第VIII族金属(ロジウムと異なる)
    が、ルテニウムである請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 第VIII族金属を、ルテニウム、コバ
    ルト、パラジウム或は白金のカルボニルアセチルアセト
    ネート、オキシド、アセチルアセトネート、カルボニル
    或はニトレートである前駆物質として反応混合物に加え
    る請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 第VIII族金属(ロジウムと異なる)
    が、ホスフィットの分解を少なくとも5重量%減少させ
    る請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 リガンドの少なくとも50重量%が第V
    III族金属化合物の不存在において分解するのに対
    し、第VIII族金属の化合物の存在において分解する
    リガンドは40重量%よりも少ない請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 下記:(i)ロジウム触媒前駆物質、
    (ii)ヒドロホルミル化プロセスの間下記の(ii
    i)に記載するホスフィットのロジウム触媒作用による
    分解を減少させる程の量の第VIII族金属をもたらす
    量の第VIII族金属の前駆物質化合物(ロジウム化合
    物と異なる)及び(iii)各々のリン原子が3つの酸
    素原子に結合されかつ少なくとも1つの該酸素原子は、
    少なくともイソプロピル基の立体障害程に大きな立体障
    害を有する障害基を有する芳香族環の別の炭素原子に隣
    接する芳香族環の炭素原子に結合されるホスフィットを
    含むヒドロホルミル化触媒前駆物質組成物であって、該
    ホスフィットは下記からなる群より選ぶ組成物: A.下記式を有するジオルガノホスフィット: 【化9】 式中、(1)Arは、アリール基を表わし、該アリール
    基の少なくとも1つは、酸素原子が結合された炭素原子
    に対しオルトの障害基を有し; (2)yは、0又は1の値を有し; (3)Qは、−CR 1 2 −、−O−、−S−、−NR
    3 −、−SiR 4 5 −、及び−CO−からなる群より
    選ぶ二価のブリッジング基を表わし; (4)R 1 及びR 2 は、水素、炭素原子1〜12のアル
    キル基並びにフェニル、トリル及びアニシル基からなる
    群より選ぶ基を表わし; (5)R 3 、R 4 、及びR 5 は、水素或はアルキル基を
    表わし; (6)nは、0又は1の値を有し; (7)Tは、一価の炭化水素基を表わす; B.下記式を有する部分オープンエンドのビス−ホスフ
    ィット: 【化10】 式中、Dは、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキ
    レン、アリーレン、及びアリーレン−(CH 2 y −Q
    n −(CH 2 y −アリーレンからなる群より選ぶ二価
    のブリッジング基を表わしかつAr、Q、n、y及びT
    は、Aにおける式について前に規定した通りである; C.下記式を有するトリオルガノホスフィット: (R0 O)3式中、R 0 は、置換された或は未置換の一価芳香族基で
    あり、該R 0 基の内の少なくとも1つは、酸素原子が結
    合された炭素原子に対しオルトの障害基を含有する; D.下記式を有するホスフィット: P(ORa )(ORb )(ORc式中、R a 、R b 及びR c は、アリール基を表わし、該
    アリール基の内の少なく とも1つは、酸素原子が結合さ
    れた炭素原子に対しオルトの障害基を有し、但し、R
    a 、R b 及びR c の内の少なくとも1つは、下記式を有
    する基を表わし: 【化11】 式中、Qは、下記式を有する基: 【化12】 或は下記式を有する基を表わし: 【化13】 式中、R e は、随意に弗素を含有するヒドロカルビル基
    を表わし、R f は水素原子或はR e 基を表わし、R d
    環のメタ及び/又はパラ位の水素原子或は(ヒドロホル
    ミル化反応に対して)不活性な置換基を表わし、Xは酸
    素或はイオウ原子を表わし、nは0又は1であり、R g
    は水素原子或は環の(ヒドロホルミル化反応に対して)
    不活性な置換基を表わす; E.下記の一般式を有するポリ−ホスフィットリガン
    ド: 【化14】 式中、各々のAr基は、同一の或は異なるアリール基を
    表わし、該アリール基の少なくとも1つは、酸素原子が
    結合された炭素原子に対しオルトの障害基を有し;X
    は、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、ア
    リーレン及びアリーレン−(CH 2 y −(Q) n
    (CH 2 y −アリーレン(各々のアリーレンラジカル
    は、前に規定したArと同じである)からなる群より選
    ぶm価のラジカルを表わし;各々のyは、個々に0〜1
    の値を有し;各々のQは、個々に−CR 1 2 −、−O
    −、−S−、−NR 3 −、−SiR 4 5 −及び−CO
    −からなる群より選ぶ二価のブリッジング基を表わし、
    ここで各々のR 1 及びR 2 ラジカルは、個々に水素、炭
    素原子1〜12のアルキル、フェニル、トリル及びアニ
    シルからなる群より選ぶラジカルを表わし、各々のR
    3 、R 4 、及びR 5 ラジカルは、個々に−H或は−CH
    3 を表わし;各々のnは、個々に0〜1の値を有し;m
    は、2〜6の値を有する;及び F.下記式を有するホスフィット化合物: 【化15】 式中、R 1 及びR 2 は、同一でも或は異なってもよい芳
    香族基であり、該芳香族基の内の少なくとも1つは、酸
    素原子に結合された炭素原子に隣接する炭素原子上に障
    害基を有し;A 1 は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水
    素基或は芳香族炭 化水素基を隣接する酸素原子により結
    合させたn価の有機基であり、該基は、それぞれ置換基
    を有してよく;nは、2〜4の整数であり;それぞれの
    下記の基: 【化16】 は、同一でも或は異なってもよい。 【請求項】 下記:(i)一酸化炭素及び各々のリン
    原子が3つの酸素原子に結合されかつ少なくとも1つの
    該酸素原子は、少なくともイソプロピル基の立体障害程
    に大きな立体障害を有する障害基を有する芳香族環の別
    の炭素原子に隣接する芳香族環の炭素原子に結合される
    ホスフィットと錯体結合するロジウム、並びに(ii)
    一酸化炭素及び該ホスフィットと錯体結合する第VII
    I族金属(ロジウム化合物と異なる)を含み、該第VI
    II族金属はヒドロホルミル化の間ホスフィットのロジ
    ウム触媒作用による分解を減少させる程の量で存在する
    ヒドロホルミル化触媒組成物であって、該ホスフィット
    は下記からなる群より選ぶ組成物: A.下記式を有するジオルガノホスフィット: 【化17】 式中、(1)Arは、アリール基を表わし、該アリール
    基の少なくとも1つは、酸素原子が結合された炭素原子
    に対しオルトの障害基を有し; (2)yは、0又は1の値を有し; (3)Qは、−CR 1 2 −、−O−、−S−、−NR
    3 −、−SiR 4 5 −、及び−CO−からなる群より
    選ぶ二価のブリッジング基を表わし; (4)R 1 及びR 2 は、水素、炭素原子1〜12のアル
    キル基並びにフェニル 、トリル及びアニシル基からなる
    群より選ぶ基を表わし; (5)R 3 、R 4 、及びR 5 は、水素或はアルキル基を
    表わし; (6)nは、0又は1の値を有し; (7)Tは、一価の炭化水素基を表わす; B.下記式を有する部分オープンエンドのビス−ホスフ
    ィット: 【化18】 式中、Dは、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキ
    レン、アリーレン、及びアリーレン−(CH 2 y −Q
    n −(CH 2 y −アリーレンからなる群より選ぶ二価
    のブリッジング基を表わしかつAr、Q、n、y及びT
    は、Aにおける式について前に規定した通りである; C.下記式を有するトリオルガノホスフィット: (R0 O)3式中、R 0 は、置換された或は未置換の一価芳香族基で
    あり、該R 0 基の内の少なくとも1つは、酸素原子が結
    合された炭素原子に対しオルトの障害基を含有する; D.下記式を有するホスフィット: P(ORa )(ORb )(ORc式中、R a 、R b 及びR c は、アリール基を表わし、該
    アリール基の内の少なくとも1つは、酸素原子が結合さ
    れた炭素原子に対しオルトの障害基を有し、但し、R
    a 、R b 及びR c の内の少なくとも1つは、下記式を有
    する基を表わし: 【化19】 式中、Qは、下記式を有する基: 【化20】 或は下記式を有する基を表わし: 【化21】 式中、R e は、随意に弗素を含有するヒドロカルビル基
    を表わし、R f は水素原子或はR e 基を表わし、R d
    環のメタ及び/又はパラ位の水素原子或は(ヒドロホル
    ミル化反応に対して)不活性な置換基を表わし、Xは酸
    素或はイオウ原子を表わし、nは0又は1であり、R g
    は水素原子或は環の(ヒドロホルミル化反応に対して)
    不活性な置換基を表わす; E.下記の一般式を有するポリ−ホスフィットリガン
    ド: 【化22】 式中、各々のAr基は、同一の或は異なるアリール基を
    表わし、該アリール基の少なくとも1つは、酸素原子が
    結合された炭素原子に対しオルトの障害基を有し;X
    は、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、ア
    リーレン及びアリーレン−(CH 2 y −(Q) n
    (CH 2 y −アリーレン(各々のアリーレンラジカル
    は、前に規定したArと同じである)からなる群より選
    ぶm価のラジカルを表わし;各々のyは、個々に0〜1
    の値を有し;各々のQは、個々に−CR 1 2 −、−O
    −、−S−、−NR 3 −、−SiR 4 5 −及び−CO
    −からなる群より選ぶ二価のブリッジング基を表わし、
    ここで各々のR 1 及びR 2 ラジカルは、個々に水素、炭
    素原子1〜12のアルキル、フェニル、トリル及びアニ
    シルからなる群より選ぶラジカルを表わし、各々のR
    3 、R 4 、及びR 5 ラジカルは、個々に−H或は−CH
    3 を表わし;各々のnは、個々に0〜1の値を有し;m
    は、2〜6の値を有する;及び F.下記式を有するホスフィット化合物: 【化23】 式中、R 1 及びR 2 は、同一でも或は異なってもよい芳
    香族基であり、該芳香族基の内の少なくとも1つは、酸
    素原子に結合された炭素原子に隣接する炭素原子上に障
    害基を有し;A 1 は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水
    素基或は芳香族炭 化水素基を隣接する酸素原子により結
    合させたn価の有機基であり、該基は、それぞれ置換基
    を有してよく;nは、2〜4の整数であり;それぞれの
    下記の基: 【化24】 は、同一でも或は異なってもよい。
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