JP3290978B2 - 使い捨てパンツ型体液処理用品 - Google Patents
使い捨てパンツ型体液処理用品Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、トレーニングパンツ、
おむつなどの使い捨てパンツ型体液処理用品に関する。
おむつなどの使い捨てパンツ型体液処理用品に関する。
【０００２】
【従来の技術】使い捨てトレーニングパンツやおむつに
代表される使い捨て体液処理用品は、一般に透液性トッ
プシートと不透液性バックシートと、そして多くの場合
にはこれらの間に吸収体を介在させて基本的な構成とし
ている。バックシートを不透液性にするためには不透液
性シートを使用し、このシートとしては疎水性プラスチ
ックフィルム、ゴムシート、疎水性繊維からなる不織布
およびそれに撥水処理を施したもの等が慣用の素材とし
て知られている。また使い捨ておむつには開放型とパン
ツ型とがある。パンツ型のおむつやその他パンツ型の使
い捨て体液処理用品は着用中のフィット性が良好なこ
と、それによって生ずる脚周り、腰周りからの体液の漏
れが少ないこと、着用操作が容易なこと等の利点を有す
る。しかし、これらの利点を全て同時に発揮させること
は必ずしも容易ではない。
代表される使い捨て体液処理用品は、一般に透液性トッ
プシートと不透液性バックシートと、そして多くの場合
にはこれらの間に吸収体を介在させて基本的な構成とし
ている。バックシートを不透液性にするためには不透液
性シートを使用し、このシートとしては疎水性プラスチ
ックフィルム、ゴムシート、疎水性繊維からなる不織布
およびそれに撥水処理を施したもの等が慣用の素材とし
て知られている。また使い捨ておむつには開放型とパン
ツ型とがある。パンツ型のおむつやその他パンツ型の使
い捨て体液処理用品は着用中のフィット性が良好なこ
と、それによって生ずる脚周り、腰周りからの体液の漏
れが少ないこと、着用操作が容易なこと等の利点を有す
る。しかし、これらの利点を全て同時に発揮させること
は必ずしも容易ではない。
【０００３】
【発明が解決すべき課題】上述のようなパンツ型の使い
捨て体液処理用品において、その不透液性シートに慣用
の素材を使用すると、プラスチックフィルムの場合には
十分な伸縮性が無く、良好なフィット性が得られない。
しかも、プラスチックフィルムに特有の感触は、消費者
一般に嫌われるところである。ゴムシートの場合にはす
ぐれた伸縮性は得られるが、プラスチックフィルム同様
にその感触が嫌われる。外観も着用者に好感を与えるに
は程遠く、しかもゴム素材は一般的にコスト高につく。
布引きゴムによって感触、外観を改良することも考えら
れるが、コスト競争の厳しいこの分野においてその採用
は難しい。不織布の場合には感触は良いが、伸縮性が足
りず、良好なフィット性が得られず、防漏性も十分では
ない。
捨て体液処理用品において、その不透液性シートに慣用
の素材を使用すると、プラスチックフィルムの場合には
十分な伸縮性が無く、良好なフィット性が得られない。
しかも、プラスチックフィルムに特有の感触は、消費者
一般に嫌われるところである。ゴムシートの場合にはす
ぐれた伸縮性は得られるが、プラスチックフィルム同様
にその感触が嫌われる。外観も着用者に好感を与えるに
は程遠く、しかもゴム素材は一般的にコスト高につく。
布引きゴムによって感触、外観を改良することも考えら
れるが、コスト競争の厳しいこの分野においてその採用
は難しい。不織布の場合には感触は良いが、伸縮性が足
りず、良好なフィット性が得られず、防漏性も十分では
ない。
【０００４】本発明は、上述の状況に鑑み、胴周り部に
これを全体的に横切って延びて伸縮する弾性部材を配置
し、さらに好ましくは、伸縮性フィルムと伸縮性不織布
とを接合したものをバックシートとして使用した使い捨
てパンツ型体液処理用品の提供を目的としている。
これを全体的に横切って延びて伸縮する弾性部材を配置
し、さらに好ましくは、伸縮性フィルムと伸縮性不織布
とを接合したものをバックシートとして使用した使い捨
てパンツ型体液処理用品の提供を目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、透液性トップ
シートと、不透液性バックシートと、前記両シートの間
に介在する吸収体とから、前後胴周り部と、前記前後胴
周り部の間に位置する股下部とが形成され、前記前後胴
周り部の両側縁を熱融着で接合することによって腰開口
部と一対の脚開口部とが形成され、前記腰開口部に第１
弾性部材と前記各脚開口部に第２弾性部材とを備えてい
る使い捨てパンツ型体液処理用品において、前記前後胴
周り部が複数本の第３弾性部材を備えており、前記第３
弾性部材が、前記第１弾性部材と前記第２弾性部材との
間に位置し、かつ、前記吸収体の下面に位置しながら前
記前後胴周り部を横切り、前記前後胴周り部の両側縁ま
で延びているとともに、前記不透液性バックシートが、
伸縮性不織布と伸縮性フィルムとで構成されていること
を特徴とする。
シートと、不透液性バックシートと、前記両シートの間
に介在する吸収体とから、前後胴周り部と、前記前後胴
周り部の間に位置する股下部とが形成され、前記前後胴
周り部の両側縁を熱融着で接合することによって腰開口
部と一対の脚開口部とが形成され、前記腰開口部に第１
弾性部材と前記各脚開口部に第２弾性部材とを備えてい
る使い捨てパンツ型体液処理用品において、前記前後胴
周り部が複数本の第３弾性部材を備えており、前記第３
弾性部材が、前記第１弾性部材と前記第２弾性部材との
間に位置し、かつ、前記吸収体の下面に位置しながら前
記前後胴周り部を横切り、前記前後胴周り部の両側縁ま
で延びているとともに、前記不透液性バックシートが、
伸縮性不織布と伸縮性フィルムとで構成されていること
を特徴とする。
【０００６】本発明の実施態様では、前記第３弾性部材
が、前記前後胴周り部の下方部位に位置している。ま
た、前記バックシートは、坪量１０〜３０ｇ／ｍ２の伸
縮性フィルムと、坪量２５〜４５ｇ／ｍ２の伸縮性不織
布とが接合面積５〜２０％の割合で間欠的に接合するこ
とで構成され、前記伸縮性不織布が前記体液処理用品の
外側に位置させて使用されている。
が、前記前後胴周り部の下方部位に位置している。ま
た、前記バックシートは、坪量１０〜３０ｇ／ｍ２の伸
縮性フィルムと、坪量２５〜４５ｇ／ｍ２の伸縮性不織
布とが接合面積５〜２０％の割合で間欠的に接合するこ
とで構成され、前記伸縮性不織布が前記体液処理用品の
外側に位置させて使用されている。
【０００７】
【発明の作用及び効果】請求項１に記載の発明によれ
ば、複数本からなる胴周り部の第３弾性部材が前後胴周
り部にあって吸収体を着用者の身体側へ押圧して密接さ
せるから、前後胴周り部のフィット性が向上するととも
に、前後胴周り部の間に位置する股下部に排泄された排
泄物が第３弾性部材で密接する該部材に沿う伸縮ライン
を超えて腰開口部の方向へ流動して該腰開口部から漏れ
るのを防ぐように作用することができる。
ば、複数本からなる胴周り部の第３弾性部材が前後胴周
り部にあって吸収体を着用者の身体側へ押圧して密接さ
せるから、前後胴周り部のフィット性が向上するととも
に、前後胴周り部の間に位置する股下部に排泄された排
泄物が第３弾性部材で密接する該部材に沿う伸縮ライン
を超えて腰開口部の方向へ流動して該腰開口部から漏れ
るのを防ぐように作用することができる。
【０００８】請求項２に記載の発明によれば、第３弾性
部材は、前後胴周り部の下方部位に位置しているから、
前記伸縮ラインが該下方部位に生じ、前後胴周り部の前
記伸縮ラインの間に前記排泄物が封じ込められ、前後胴
周り部の中間部位から上方部位およびこれに接する着用
者の肌が排泄物で汚れることが少なく、しかも前記伸縮
ラインが脚開口部の第２弾性部材による弾性伸縮ライン
に近接して位置することになるから、それら弾性伸縮ラ
インが協働して脚開口部からの排泄物の漏れを防ぐよう
に作用することもできる。
部材は、前後胴周り部の下方部位に位置しているから、
前記伸縮ラインが該下方部位に生じ、前後胴周り部の前
記伸縮ラインの間に前記排泄物が封じ込められ、前後胴
周り部の中間部位から上方部位およびこれに接する着用
者の肌が排泄物で汚れることが少なく、しかも前記伸縮
ラインが脚開口部の第２弾性部材による弾性伸縮ライン
に近接して位置することになるから、それら弾性伸縮ラ
インが協働して脚開口部からの排泄物の漏れを防ぐよう
に作用することもできる。
【０００９】請求項３に記載の発明によれば、バックシ
ートは、伸縮性フィルムと伸縮性不織布の間欠的な接合
により両者の伸縮性が協働して体液処理用品に好適な伸
縮性を得ることができる。伸縮性フィルムの存在によっ
てバックシートは不透液性かつ伸縮性である。伸縮性不
織布の存在はバックシートに布様感触をもたらし、しか
もその相対的に大きな伸長応力は、伸縮性フィルムが徒
らに伸びるのを抑えるように作用する。このバックシー
トを使用することで、前記胴周り弾性部材の作用とあい
まって、腰開口部や脚開口部からの排泄物の防漏性は勿
論のこと、フィット性と外観とにも優れたものとなる。
ートは、伸縮性フィルムと伸縮性不織布の間欠的な接合
により両者の伸縮性が協働して体液処理用品に好適な伸
縮性を得ることができる。伸縮性フィルムの存在によっ
てバックシートは不透液性かつ伸縮性である。伸縮性不
織布の存在はバックシートに布様感触をもたらし、しか
もその相対的に大きな伸長応力は、伸縮性フィルムが徒
らに伸びるのを抑えるように作用する。このバックシー
トを使用することで、前記胴周り弾性部材の作用とあい
まって、腰開口部や脚開口部からの排泄物の防漏性は勿
論のこと、フィット性と外観とにも優れたものとなる。
【００１０】本発明に係る使い捨てパンツ型体液処理用
品を実施例によって説明すると、以下のとおりである。
品を実施例によって説明すると、以下のとおりである。
【００１１】
【実施例】図１はパンツ型の使い捨ておむつ１であっ
て、おむつ１は、トップシート９、バックシート１５、
及びこれらの間に介在する吸収体１２（後記図２参照）
とを有する。この他に脚周り弾性部材としての弾性シー
ト状部材４、胴周り弾性部材としての複数本の糸ゴム
６、及び腰周り弾性部材としての複数本の糸ゴム５が配
置されている。
て、おむつ１は、トップシート９、バックシート１５、
及びこれらの間に介在する吸収体１２（後記図２参照）
とを有する。この他に脚周り弾性部材としての弾性シー
ト状部材４、胴周り弾性部材としての複数本の糸ゴム
６、及び腰周り弾性部材としての複数本の糸ゴム５が配
置されている。
【００１２】図２は、図１のおむつ１を得るための各部
材の形状を模式的に示す展開図である。トップシート
９、バックシート１５及び吸収体１２は、使い捨ておむ
つにおいていわゆる砂時計型をしている。トップシート
９の裏面側には、吸収体１２がホットメルト接着剤（図
示せず）によって間欠的に接着され、さらにこの吸収体
１２を覆うように、バックシート１５がトップシート９
の外形に合わせて重ねてあり、トップシート９の周縁に
おいてホットメルト接着剤（図示せず）で接着してあ
る。バックシート１５のトップシート９と対向する面に
は、伸長下にある弾性部材４、５、６が各々ホットメル
ト接着剤によって間欠的に接着してある。これらの接着
がすべて行われた後、前後胴周り部１３，１４が互いに
当接するように縦方向に二つ折し、前後胴周り部１３，
１４の側縁をこれらに施した熱融着線７によって接合す
ることにより、腰開口部２と一対の脚開口部３とを有す
るパンツ型のおむつ１が得られる(図１)。脚開口部３
は、トップシート９、バックシート１５の各々の切り欠
き部１６によって環状に形成されている。図２から明ら
かなように、弾性部材６は、腰開口部２の弾性部材５と
脚開口部３の弾性部材４との間に、さらに具体的には、
腰開口部の弾性部材５から両側の切り欠き部１６の間ま
たは前後胴周り部１３，１４の間における股下部へ偏倚
する前後胴周り部１３，１４の下方部位に、かつ、吸収
体１２の下面に位置しながら吸収体１２及び前後胴周り
部１３，１４を横切り、該前後胴周り部の側縁まで延び
ている。
材の形状を模式的に示す展開図である。トップシート
９、バックシート１５及び吸収体１２は、使い捨ておむ
つにおいていわゆる砂時計型をしている。トップシート
９の裏面側には、吸収体１２がホットメルト接着剤（図
示せず）によって間欠的に接着され、さらにこの吸収体
１２を覆うように、バックシート１５がトップシート９
の外形に合わせて重ねてあり、トップシート９の周縁に
おいてホットメルト接着剤（図示せず）で接着してあ
る。バックシート１５のトップシート９と対向する面に
は、伸長下にある弾性部材４、５、６が各々ホットメル
ト接着剤によって間欠的に接着してある。これらの接着
がすべて行われた後、前後胴周り部１３，１４が互いに
当接するように縦方向に二つ折し、前後胴周り部１３，
１４の側縁をこれらに施した熱融着線７によって接合す
ることにより、腰開口部２と一対の脚開口部３とを有す
るパンツ型のおむつ１が得られる(図１)。脚開口部３
は、トップシート９、バックシート１５の各々の切り欠
き部１６によって環状に形成されている。図２から明ら
かなように、弾性部材６は、腰開口部２の弾性部材５と
脚開口部３の弾性部材４との間に、さらに具体的には、
腰開口部の弾性部材５から両側の切り欠き部１６の間ま
たは前後胴周り部１３，１４の間における股下部へ偏倚
する前後胴周り部１３，１４の下方部位に、かつ、吸収
体１２の下面に位置しながら吸収体１２及び前後胴周り
部１３，１４を横切り、該前後胴周り部の側縁まで延び
ている。
【００１３】トップシート９は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、その他の熱可塑性繊維からなる透液性の不織
布であって、好ましくは伸縮性のある素材を選ぶ。吸収
体１２は、高吸水性ポリマー粒子を１０重量％含む粉砕
パルプを圧縮し成形してえられたものである。バックシ
ート１５は、後述する伸縮性不織布１０と伸縮性フィル
ム１１とで構成されている。
ロピレン、その他の熱可塑性繊維からなる透液性の不織
布であって、好ましくは伸縮性のある素材を選ぶ。吸収
体１２は、高吸水性ポリマー粒子を１０重量％含む粉砕
パルプを圧縮し成形してえられたものである。バックシ
ート１５は、後述する伸縮性不織布１０と伸縮性フィル
ム１１とで構成されている。
【００１４】図３は、図２におけるＸ−Ｘ線端面図であ
ってバックシート１５の詳細を示す。図において、バッ
クシート１５は、トップシート９に対向する位置にある
伸縮性フィルム１１と、これにホットメルト接着剤１７
を介して間欠的に接着し、おむつ１の外面となる伸縮性
不織布１０とで構成されている。フィルム１１と不織布
１０とはそれを製造するときの各々の機械引取方向（Ｍ
Ｄ）を実質的に一致させて接着してある。またこのＭＤ
はおむつ１の縦方向に一致させてある。伸縮性フィルム
１１は、バックシート１５に不透液性と、すぐれた伸縮
性を付与するもので、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の熱可塑性ポリマーを硬質相、ゴム成分を軟質
相として得られる熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）が伸
縮性能、コスト、加工性、保存性等の点において好適で
ある。また、かかる伸縮性フィルム１１は、坪量１０〜
３０ｇ／ｍ２で、ＭＤ５０％伸長時の伸長応力を１５０
〜４００ｇ／（１００ｍｍ長×２５ｍｍ幅）とすること
が適当である。坪量が１０ｇ／ｍ２未満であれば、フィ
ルム厚さが薄くなり強度不足を来し、伸長応力も不足気
味となって、おむつ１の良好なフィット性を実現し難
い。３０ｇ／ｍ２を越える坪量は、伸長応力が大きくな
るうえに過剰の品質、コスト高を招き好ましくない。不
織布１０は、おむつ１を着用しようとするとき、および
着用中に伸縮性フィルム１１が徒らに伸びるのを抑制
し、バックシート１５に程良い伸長応力を付与すると共
に、おむつ１の感触を、軟かく嵩高性のある布地並みの
手触りにする目的を有する。そのために不織布１０は、
若干の伸縮性を有し、かつフィルム１１に比して大きな
伸長応力をもたせておく。それには坪量２５〜４５ｇ／
ｍ２、ＭＤ５０％伸長時の伸長応力がフィルム１１のそ
れより大きく７００〜１５００ｇ／（１００ｍｍ長×２
５ｍｍ幅）を有することが好ましい。このような伸縮性
不織布としては、例えば繊度１〜７ｄのポリエチレンと
ポリプロピレンの複合繊維やポリプロピレンと変性ポリ
プロピレンの複合繊維が熱捲縮してなる繊維を８０重量
％以上含有する不織布、より好ましくは、かかる熱捲縮
した繊維８０〜１００重量％からなり、高圧ジェット水
流の作用下に繊維が交絡している不織布がよい。フィル
ム１１と不織布１０とは常温において軟質の接着剤、例
えば軟質のホットメルト接着剤１７により、接合面積が
５〜２０％を占めるように間欠的に接合してある。かか
る、間欠的接合は、例えば接着剤を点状、線状等に塗布
して行うもので、点状であることが一般的に好ましい
が、線状であれば断続的であることが好ましい。過少の
接合面積は、フィルム１１と不織布１０の一体的な伸縮
を実現するのが難しく、一方過剰の接合面積はバックシ
ート１５の伸長応力を過大にし、感触を損なうことにも
なるから好ましくない。しかし、バックシート１５が機
能上、局所的に２０％以上の高い接合面積割合を有する
ことは差支えない。
ってバックシート１５の詳細を示す。図において、バッ
クシート１５は、トップシート９に対向する位置にある
伸縮性フィルム１１と、これにホットメルト接着剤１７
を介して間欠的に接着し、おむつ１の外面となる伸縮性
不織布１０とで構成されている。フィルム１１と不織布
１０とはそれを製造するときの各々の機械引取方向（Ｍ
Ｄ）を実質的に一致させて接着してある。またこのＭＤ
はおむつ１の縦方向に一致させてある。伸縮性フィルム
１１は、バックシート１５に不透液性と、すぐれた伸縮
性を付与するもので、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の熱可塑性ポリマーを硬質相、ゴム成分を軟質
相として得られる熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）が伸
縮性能、コスト、加工性、保存性等の点において好適で
ある。また、かかる伸縮性フィルム１１は、坪量１０〜
３０ｇ／ｍ２で、ＭＤ５０％伸長時の伸長応力を１５０
〜４００ｇ／（１００ｍｍ長×２５ｍｍ幅）とすること
が適当である。坪量が１０ｇ／ｍ２未満であれば、フィ
ルム厚さが薄くなり強度不足を来し、伸長応力も不足気
味となって、おむつ１の良好なフィット性を実現し難
い。３０ｇ／ｍ２を越える坪量は、伸長応力が大きくな
るうえに過剰の品質、コスト高を招き好ましくない。不
織布１０は、おむつ１を着用しようとするとき、および
着用中に伸縮性フィルム１１が徒らに伸びるのを抑制
し、バックシート１５に程良い伸長応力を付与すると共
に、おむつ１の感触を、軟かく嵩高性のある布地並みの
手触りにする目的を有する。そのために不織布１０は、
若干の伸縮性を有し、かつフィルム１１に比して大きな
伸長応力をもたせておく。それには坪量２５〜４５ｇ／
ｍ２、ＭＤ５０％伸長時の伸長応力がフィルム１１のそ
れより大きく７００〜１５００ｇ／（１００ｍｍ長×２
５ｍｍ幅）を有することが好ましい。このような伸縮性
不織布としては、例えば繊度１〜７ｄのポリエチレンと
ポリプロピレンの複合繊維やポリプロピレンと変性ポリ
プロピレンの複合繊維が熱捲縮してなる繊維を８０重量
％以上含有する不織布、より好ましくは、かかる熱捲縮
した繊維８０〜１００重量％からなり、高圧ジェット水
流の作用下に繊維が交絡している不織布がよい。フィル
ム１１と不織布１０とは常温において軟質の接着剤、例
えば軟質のホットメルト接着剤１７により、接合面積が
５〜２０％を占めるように間欠的に接合してある。かか
る、間欠的接合は、例えば接着剤を点状、線状等に塗布
して行うもので、点状であることが一般的に好ましい
が、線状であれば断続的であることが好ましい。過少の
接合面積は、フィルム１１と不織布１０の一体的な伸縮
を実現するのが難しく、一方過剰の接合面積はバックシ
ート１５の伸長応力を過大にし、感触を損なうことにも
なるから好ましくない。しかし、バックシート１５が機
能上、局所的に２０％以上の高い接合面積割合を有する
ことは差支えない。
【００１５】さらに、フィルム１１については、前記Ｍ
Ｄに５０％伸長した時の永久歪みが１５％以下であるも
のを使用することが好ましい。一方、不織布１０はこの
永久歪みが概ね２０〜５０％であればよい。おむつ１を
着用したときに不織布１０が、弾性変形の限界を越えて
伸び、大きな永久歪みを生じてもフィルム１１の収縮と
ともに不織布１０はしわとなって収縮する。それゆえお
むつ１は、着用者に対しすぐれたフィット性と、たるみ
のない外観をもたらすことができる。
Ｄに５０％伸長した時の永久歪みが１５％以下であるも
のを使用することが好ましい。一方、不織布１０はこの
永久歪みが概ね２０〜５０％であればよい。おむつ１を
着用したときに不織布１０が、弾性変形の限界を越えて
伸び、大きな永久歪みを生じてもフィルム１１の収縮と
ともに不織布１０はしわとなって収縮する。それゆえお
むつ１は、着用者に対しすぐれたフィット性と、たるみ
のない外観をもたらすことができる。
【図１】本発明に係る使い捨てパンツ型体液処理用品と
してのおむつの斜視図。
してのおむつの斜視図。
【図２】図１のおむつの構成を示す展開斜視図。
【図３】図２におけるＸ−Ｘ線端面図。
１ おむつ（体液処理用品） ２ 腰開口部 ３ 脚開口部 ４ 弾性部材（第２弾性部材） ５ 弾性部材（第１弾性部材） ６ 弾性部材（第３弾性部材） ９ トップシート １０ 伸縮性不織布 １１ 伸縮性フィルム１２ 吸収体 １３ 前胴周り部 １４ 後胴周り部 １５ バックシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61F 5/44 A61F 13/15 - 13/84
Claims (3)
- 【請求項１】透液性トップシートと、不透液性バックシ
ートと、前記両シートの間に介在する吸収体とから、前
後胴周り部と、前記前後胴周り部の間に位置する股下部
とが形成され、前記前後胴周り部の両側縁を熱融着で接
合することによって腰開口部と一対の脚開口部とが形成
され、前記腰開口部に第１弾性部材と前記各脚開口部に
第２弾性部材とを備えている使い捨てパンツ型体液処理
用品において、前記前後胴周り部が複数本の第３弾性部
材を備えており、前記第３弾性部材が、前記第１弾性部
材と前記第２弾性部材との間に位置し、かつ、前記吸収
体の下面に位置しながら前記前後胴周り部を横切り、前
記前後胴周り部の両側縁まで延びているとともに、前記
不透液性バックシートが、伸縮性不織布と伸縮性フィル
ムとで構成されていることを特徴とする前記体液処理用
品。 - 【請求項２】前記第３弾性部材が、前記前後胴周り部の
下方部位に位置している請求項１に記載の体液処理用
品。 - 【請求項３】前記バックシートは、坪量１０〜３０ｇ／
ｍ２の伸縮性フィルムと、坪量２５〜４５ｇ／ｍ２の伸
縮性不織布とが接合面積５〜２０％の割合で間欠的に接
合されることで構成され、前記伸縮性不織布が前記体液
処理用品の外側に位置させてある請求項1記載の体液処
理用品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000223146A JP3290978B2 (ja) | 1990-04-16 | 2000-07-24 | 使い捨てパンツ型体液処理用品 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2-99850 | 1990-04-16 | ||
| JP9985090 | 1990-04-16 | ||
| JP2000223146A JP3290978B2 (ja) | 1990-04-16 | 2000-07-24 | 使い捨てパンツ型体液処理用品 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11117191A Division JP3193733B2 (ja) | 1990-04-16 | 1991-04-16 | 使い捨て体液処理用品の不透液性防漏シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001079036A JP2001079036A (ja) | 2001-03-27 |
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