JP3290698B2 - 速度制御バイラテラルサーボ制御方法及びその装置 - Google Patents

速度制御バイラテラルサーボ制御方法及びその装置

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JP3290698B2 JP15270392A JP15270392A JP3290698B2 JP 3290698 B2 JP3290698 B2 JP 3290698B2 JP 15270392 A JP15270392 A JP 15270392A JP 15270392 A JP15270392 A JP 15270392A JP 3290698 B2 JP3290698 B2 JP 3290698B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型建設機械のよう
に、操作指令装置(以下、マスタという。)に比べてス
レーブの寸法が巨大で、マスタの動きをほぼそのまま拡
大するような制御系において利用するのに適した速度制
御系のバイラテラル・マスタスレーブサーボ制御方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今、建設現場では、建設機械の操作の難
しさに起因する熟練オペレータの不足及びオペレータの
高齢化が深刻な問題となっている。これらを解決するた
め、操作性の良いマニュアルオペレーションを得ること
や建設機械の自動化を目的とした、さまざまな研究が行
われている。すなわち、建設機械にコンピュータ制御を
導入して知能化を図ろうとするものである。その中に
は、複雑な環境下でのマスタースレーブ制御において、
その有効性が確かめられているバイラテラル制御方式を
建設機械に導入した武田らの建設作業用バイラテラルマ
ニピュレータの開発がある(武田、吉灘、大坪、建設作
業用バイラテラルマニプレータの開発、第1回SCR、
pp.391-396,1990 参照)。武田らは、バイラテラルサー
ボ制御系を同構造のマスタ(操作指令装置)による位置
制御系で構成し、その有効性を確認した。しかし、動作
範囲が非常に大きく、かつ細かい作業にも対応しなけれ
ばならない大型建設機械にとって、操作量に対する拡大
率を変化させることが困難な位置制御系は不向きである
といえる。
【0003】従来から行われてきたバイラテラル・マス
タスレーブ制御系では、マスタとスレーブの寸法がそれ
ほど大きく異なるものではなかったため、もっぱら位置
制御系が使用され、速度制御系についての研究開発はほ
とんど行われていない。異構造マスマスタスレーブ等に
おいても同様である。しかし、上述のように、建設機械
の場合、マスタに比べてスレーブの寸法が巨大であるた
め、マスタの動きをほぼそのまま拡大する位置制御系
は、安全性、安定性、精度の点で不十分である。
【0004】そこで、本発明者らは、大型建設機械の中
で特に操作が難しいといわれている油圧ショベルについ
て、その操作性向上を目的とした1本レバーによる操作
指令法を提案し(井上、津田、木村、中野、奥田、建設
機械の操作性向上に関する研究第1報、第9回日本ロボ
ット学会学術講演会予稿集、pp.955-956,1991-11)、操
作量に対する拡大率を変化させることで、大きな動作か
ら小さな動作まで対応できる異構造マスタによる速度制
御系の有効性を確認している。加えて、バイラテラル機
能を導入すれば、土砂の状態を常に把握し、岩石等の硬
い環境との急な接触も感知することができるため、作業
効率の向上とオペレータの精神的負担の軽減に、大きく
貢献すると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、大型建設機械のように、マスタに比べてスレーブの
寸法が巨大で、マスタの動きをほぼそのまま拡大するよ
うな制御系における操作性のさらなる向上を期待し、マ
スタによる速度制御系にバイラテラル機能を付加したバ
イラテラルサーボ制御系を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の速度制御バイラテラルサーボ制御方法は、ア
クチュエータ操作のための速度入力を、バイラテラル制
御系を構成するサーボモータをもつマスタによって行
い、駆動用アクチュエータの駆動速度をサーボ駆動器で
制御し、アクチュエータにおいて発生する力をセンサ
で、アクチュエータの駆動位置を位置検出器で検出し
て、操作指令装置を中立位置に戻すようなフィードバッ
ク制御を行い、上記制御において、アクチュエータのサ
ーボ系は、 uvout=−KP (vc −vd ) ・・・(1) vd =Kvdθ ・・・(2) 但し、 uvout :サーボ駆動器への出力 Kp :比較ゲイン vC :駆動用アクチュエータ速度 vd :入力速度 Kvd :入力速度ゲイン θ :マスタの変位角 に従って速度制御し、マスタのサーボモータへの出力
は、
【0007】
【数5】 とすることを特徴とするものである。
【0008】また、上記方法を実施するための本発明の
速度制御バイラテラルサーボ制御装置は、バイラテラル
制御系を構成するサーボモータを有し、アクチュエータ
操作のための速度入力を行うマスタと、発生する力を検
出するセンサ及び駆動位置を検出する位置検出器を備え
た駆動用アクチュエータと、上記駆動用アクチュエータ
の駆動速度を制御するサーボ駆動器と、上記アクチュエ
ータのサーボ系を上記(1)式及び(2)式に従って速
度制御し、マスタのサーボモータへの出力を上記(3)
式及び(4)式によって与える駆動制御装置とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0009】
【実施例】図1は、本発明にかかる速度制御バイラテラ
ルサーボ制御系の構成を示している。この実施例は、油
圧バイラテラル・マスタスレーブ制御を中心に、従っ
て、アクチュエータとして油圧シリンダを用い、アクチ
ュエータに付設するセンサとして上記油圧シリンダで発
生する力を検出する圧力センサを用い、さらにサーボ駆
動器としてサーボバルブを用いた場合について説明する
が、油圧系以外の他のアクチュエータを用いる場合も全
く同様である。
【0010】この速度制御バイラテラルサーボ制御系に
おいては、スレーブにおけるシリンダ操作のための速度
入力を行うマスタ1を備えている。上記マスタ1として
は、グリップ部1aの水平方向回転、垂直方向回転、グ
リップ部回転の3自由度からなる操作指令装置(井上、
津田、木村、中野、奥田、建設機械の操作性向上に関す
る研究第1報、第9回日本ロボット学会学術講演会予稿
集、pp.955-956,1991-11、及び特願平3−337756
号参照)が適している。このマスタ1は、上記3自由度
についての操作位置を検出して出力する位置検出器(ロ
ータリエンコーダ)2を備えると共に、バイラテラル制
御系を構成するDCサーボモータ3を備え、平歯車によ
り減速駆動されるもので、このマスタ自体、スレーブと
異構造のものでも同構造のものでも差し支えない。
【0011】一方、油圧ショベル等の建設機械等の駆動
のために用いられる片ロッドの駆動用油圧シリンダ4
は、一対の圧力室において発生する力を検出するための
圧力センサ5を備えると共に、シリンダの駆動位置を検
出する位置検出器6を備えている。上記圧力センサ5
は、油圧シリンダ4に直接的に設置する必要はなく、そ
れを駆動するサーボバルブ7の出力ポートに取り付ける
こともでき、また、圧力センサに限ることなく、他の力
検出センサを用いてもよいし、手首センサによる検出力
の各自由度への分配力で換算しても同様である。さら
に、上記位置検出器6としては、ラック・ピニオンとロ
ータリエンコーダを組合わせたものなどを用いることが
できる。上記油圧シリンダ4を駆動するサーボバルブ7
としては、圧力制御を十分行えるだけの周波数応答をも
つものを使用し、このサーボバルブ7には、図示しない
定圧油圧供給源によって、一定圧力(減圧弁によって調
節可能)が供給される。なお、図中8はサーボアンプを
示している。
【0012】上記速度制御バイラテラルサーボ制御系に
おいては、図示を省略しているが、全体的な駆動を制御
するためのコンピュータ等により構成される駆動制御装
置を備えている。この駆動制御装置においては、後述す
る図2の実施例に比して、圧力センサ5からの推定シリ
ンダ出力をそのままマスタ1に伝達するような制御を行
うが、ここでは、その制御系を「力逆送型バイラテラル
サーボ制御系」と呼ぶことにする。
【0013】この力逆送型バイラテラルサーボ制御系
は、これまで提案されてきたような位置制御系のバイラ
テラルサーボ制御ではなく、速度制御系のバイラテラル
サーボ制御を行い、マスタ1を常に中立位置に戻すよう
なフィードバック制御が行われ、具体的には、上記油圧
シリンダ4のサーボ系を基本的な速度制御の前記(1)
及び(2)式に従って制御し、また、マスタ1のサーボ
モータ3への出力を前記(3)式によって与えるもので
ある。上記(3)式の右辺第一項は、マスタ1を常に中
立位置に戻すための位置フィードバックであるが、この
項は中立位置に戻る範囲でなるべく小さくするのが望ま
しい。また、同第二項は、速度減衰させ、オーバーシュ
ートを防ぐために用いる速度フィードバックで、第三項
が力フィードバックである。
【0014】図2は、力の情報として、圧力センサから
の推定シリンダ出力と入力速度の積をマスタに伝達する
制御系を示すもので、この制御系をここでは「速度制御
優先力逆送型バイラテラルサーボ制御系」と呼ぶことに
する。この速度制御優先力逆送型バイラテラルサーボ制
御系は、油圧シリンダ側のサーボ系については、前記
「力逆送型バイラテラルサーボ制御系」と同様、(1)
及び(2)式に従うが、モータへの出力は(4)式に従
うような制御系である。(4)式の右辺第一項、第二項
は、(3)式と同様であるが、第三項の力フィードバッ
クの項は、シリンダ出力の関数であるだけでなく、マス
タの変位角、すなわち入力速度の関数にもなっている。
なお、図2の実施例は、上述した点を除いて図1の実施
例と相違するところがないので、同一部分に同一の符号
を付してその説明を省略する。
【0015】次に、本発明の制御系における動作の確認
実験の結果について説明する。実験においては、内径40
mm、ストローク250mm の2つに片ロッド油圧シリンダを
対向させ、1つを本発明によってサーボ制御される駆動
用とし、もう1つを建設現場の土砂をモデル化した負荷
をつくり出すための負荷用として使用した。各シリンダ
を制御するため、圧力制御を十分行えるだけの周波数応
答をもつ、定格流量10 l/min(弁圧力降下70 kgf/cm2
のサーボバルブを使用した。定圧油圧供給源による各バ
ルブへの供給圧力は、最大シリンダ出力が1000 kgfとな
るように82 kgf/cm2に選んだ。シリンダ操作のための速
度入力は、3自由度のマスタの内の1自由度(水平方向
回転)のみを使って行い、バイラテラル制御による力フ
ィードバック量は、オペレータの疲労も考慮に入れて最
大1.5kg にした。また、負荷用油圧シリンダと駆動用油
圧シリンダとの間には荷重変換器を設け、この荷重変換
器の出力を実際に環境に与えている力と判断した。
【0016】本実験装置の負荷用シリンダによって与え
ることのできる建設現場の土砂をモデル化した負荷F
loadは、(5)式のようにばね成分と減衰成分で表され
る。 Fload=ke1 +Ce1 ・・・(5) 但し、 Ce :減衰定数 Fload:負荷 ke :ばね定数 v1 :負荷用シリンダ速度 x1 :負荷用シリンダ位置
【0017】掘削可能時の土砂のばね成分と減衰成分の
割合は、ばね成分に比べ、減衰成分がかなり大きくなる
状態に相当する。また、掘削不可能(停止)時には、減
衰成分が0とみなせるので、土砂は硬いばねとおける。
そこで、本実験では簡単のため、掘削可能時にはダンパ
のみ、掘削不可能時には硬いバネのみで建設現場の土砂
をモデル化することにした。故に、バイラテラルサーボ
制御及びシリンダ出力制限付速度制御の実験で負荷用シ
リンダによって与えられる負荷は、(6)式と(7)式
に従うことになる。(6)式は掘削可能時の、(7)式
は掘削不可能時の負荷出力を表す。 Fload=Ce1 ・・・(6) Fload=ke1 ・・・(7) 掘削可能時の負荷の大きさは、減衰定数Ce を変えるこ
とで調整した。
【0018】確認実験1:硬い環境との接触時 硬い環境との接触時における力フィードバックの応答
を、上記油圧バイラテラルサーボ基礎実験装置で確認
し、前記「力逆送型バイラテラルサーボ制御系」及び
「速度制御優先力逆送型バイラテラルサーボ制御系」の
2つのサーボ制御系の比較を行った。実験は、負荷用シ
リンダを完全に固定し、マスタを用いて駆動用シリンダ
を負荷用シリンダに速度を変えて押しつけることによっ
て行い、その時々で、どのような力がマスタに出力され
るか確認した。
【0019】硬い環境との接触時における、「力逆送型
バイラテラルサーボ制御系」と「速度制御優先力逆送型
バイラテラルサーボ制御系」との動作の比較を、図3及
び図4に示す。「力逆送型バイラテラルサーボ制御系」
は、入力速度によらず、負荷がそのまま力フィードバッ
ク量としてモータに出力されるので、硬い環境と接触し
た時、負荷に見合った力がマスタに出力される(図3
A)。しかし、負荷を感知し、マスタを中立位置に戻し
ても、力フィードバック量は変わらない(図3B)。反
対方向にマスタを動かし、硬い環境から完全に離れて負
荷がなくなったとき、はじめて力フィードバック量が0
となる(図3C,D)。
【0020】一方、「速度制御優先力逆送型バイラテラ
ルサーボ制御系」では、力フィードバック量が入力速度
に比例するので、硬い環境と接触し、大きな負荷がかか
っても、中立位置を見失うことがない。入力速度が0の
とき、力フィードバック量も0となるので、負荷のかか
った状態での中立位置停止も可能である(図4A,
B)。
【0021】確認実験2:外力が加わった時 次に、シリンダに外力が加わった時の力フィードバック
の応答を、2つのバイラテラルサーボ制御系について比
較する。実験は、制御用シリンダを固定し、そこに負荷
用シリンダをゆっくり近付けることにより行い、駆動用
シリンダに接触した後、マスタにどのような力が出力さ
れるか確認した。
【0022】実験の結果を図5に示す。図5Aの「力逆
送型バイラテラルサーボ制御系」では、負荷がそのまま
力フィードバック量としてマスタ制御用モータに出力さ
れるので、負荷用シリンダと接触したとき、マスタが勝
手に動作し、反対方向に動かされてしまう。このマスタ
の反対方向への動きに伴い駆動用シリンダも反対方向に
動く。したがって、シリンダにある負荷をかけたままの
状態を維持するためには、マスタを支えている必要があ
る。一方、図5Bの「速度制御優先力逆送型バイラテラ
ルサーボ制御系」では、マスタの入力速度が0のとき、
すなわちマスタが中立位置のとき、力フィードバック量
も0となるので、駆動用シリンダに外力が加わることに
よってマスタが中立位置に戻されたあとも、引き続き駆
動用シリンダに外力がかかった状態をそのまま保持でき
る。このため、力逆型バイラテラルサーボ制御系のよう
に、マスタが反対方向に振れることにより駆動用シリン
ダが逆戻りするというようなことはない。
【0023】確認実験3:改造油圧ショベルへの導入 改造油圧ショベルに「速度制御優先力逆送型バイラテラ
ルサーボ制御系」を導入し、以下に示す4種類の対象物
をバケット先端と鉄製のストッパの間に挟み、これらを
バケットで押しつけたときに発生する力を測定した。4
種類の対象物とは、 1. 空気の抜けたタイヤ 2. 空気の入ったタイヤ 3. 木片 4. ストッパ自身 である。
【0024】図6はその実験結果である。図中の破線が
y軸方向、実線がx軸方向の発生力を表している。図の
縦軸は油圧ショベルが発生している力、横軸は時間であ
る。また、図中の影のついた部分は油圧ショベルが対象
物に接触している場合を示している。図6の結果から、
ほぼ力を加えた方向にのみ力が発生し、接触と同時に発
生力の立ち上がりが見られることから、この力成分をマ
スタにフィードバックすることでオペレータは油圧ショ
ベル先端の接触を知ることができる。そして、最も発生
力が顕著に表れる空気なしのタイヤとストッパであれ
ば、十分それらを力フィードバックのみで区別できるこ
とを確認した。
【0025】速度制御系でバイラテラルサーボ制御系を
構成する場合、操作時に入力速度の向きや大きさを常に
把握しておくこと、すなわち中立位置の確認は誤操作を
なくし、作業を安全に行うために非常に重要となる。し
たがって、負荷の大きさ、向きによらず、常に中立位置
に戻るようにマスタが制御される速度制御優先力逆送型
バイラテラルサーボ制御系は、速度制御系において有効
である。また、力逆送型バイラテラルサーボ制御系は、
負荷の大きさに比例した力を常にマスタに出力するの
で、負荷の大きさを正確に伝えることができる。一方、
速度優先力逆送型バイラテラルサーボ制御系は、力フィ
ードバック量が入力速度に依存しているので、負荷の大
きさを正確に伝えることはできないが、大型建設機械に
おいて、こうした不正確さは、以下に述べるような理由
で操作性の向上に格別の障害となるものではない。
【0026】さらに、岩石などをバケットに入れて運ぶ
ようなとき、力逆送型バイラテラルサーボ制御系では、
重力方向に常に負荷を感じながら作業することになる。
もし、マスタの手を緩めると、負荷によりマスタが動か
され、バケットが下がってしまうことになる。建設機械
は、このように長時間、大出力で作業を行う場合が多
く、オペレータがなるべく疲れないようにする必要があ
る。しかるに、上記速度優先力逆送型バイラテラルサー
ボ制御系は、速度指令を行っているときのみが力フィー
ドバックされるので、オペレータの疲労も少なくなる。
【0027】力逆送型バイラテラルサーボ制御系で、シ
リンダ出力をそのままマスタに出力させ、かつ停止時に
はマスタを中立位置に停止させるようにするためには、
厳密な重力補償が必要となる。これに対し、速度制御優
先力逆送型バイラテラルサーボ制御系では、入力速度が
0のとき、どのような負荷でもマスタの出力が0となる
ので、厳密な重力補償は必要でない。従って、このよう
な特性を考慮し、両制御系はそれぞれに適した用途にお
いて用いることが必要である。
【0028】
【発明の効果】以上に詳述した本発明の速度制御バイラ
テラルサーボ制御方法及びその装置によれば、マスタに
よる速度制御系にバイラテラル機能を付加した油圧バイ
ラテラルサーボ制御系を提供し、それによって、大型建
設機械のように、マスタに比べてスレーブの寸法が巨大
で、マスタの動きをほぼそのまま拡大するような制御系
における操作性のさらなる向上を期待することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる速度制御バイラテラルサーボ制
御系についてのブロック構成図である。
【図2】他の実施例のブロック構成図である。
【図3】A〜Dはいずれも「力逆送型バイラテラルサー
ボ制御系」についての動作説明図である。
【図4】A,Bは「速度制御優先力逆送型バイラテラル
サーボ制御系」についての動作説明図である。
【図5】シリンダに外力が加わった時の力フィードバッ
クの応答についての説明図である。
【図6】A〜Dはいずれも本発明についての実験の結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 マスタ(操作指令装置)、 2 位置検出器、 3 DCサーボモータ、 4 駆動用油圧シリンダ、 5 圧力センサ、 6 位置検出器、 7 サーボバルブ。
フロントページの続き (72)発明者 奥 田 澄 雄 東京都町田市山崎町1356番地 シーアイ ハイツD−705 (56)参考文献 特開 昭62−297080(JP,A) 特開 昭62−193784(JP,A) 実開 平2−135188(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/00 - 3/20 B25J 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクチュエータ操作のための速度入力を、
    バイラテラル制御系を構成するサーボモータをもつ操作
    指令装置によって行い、 駆動用アクチュエータの駆動速度をサーボ駆動器で制御
    し、アクチュエータにおいて発生する力をセンサで、ア
    クチュエータの駆動位置を位置検出器で検出して、操作
    指令装置を中立位置に戻すようなフィードバック制御を
    行い、 上記制御において、アクチュエータのサーボ系は、 uvout=−KP (vc −vd ) vd =Kvdθ 但し、 uvout :サーボ駆動器への出力 Kp :比較ゲイン vC :駆動用アクチュエータ速度 vd :入力速度 Kvd :入力速度ゲイン θ :操作指令装置の変位角 に従って速度制御し、 操作指令装置のサーボモータへの出力は、 【数1】 とする、 ことを特徴とする速度制御バイラテラルサーボ制御方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法を実施するための装
    置であって、 バイラテラル制御系を構成するサーボモータを有し、ア
    クチュエータ操作のための速度入力を行う操作指令装置
    と、 発生する力を検出するセンサ及び駆動位置を検出する位
    置検出器を備えた駆動用アクチュエータと、 上記駆動用アクチュエータの駆動速度を制御するサーボ
    駆動器と、 上記アクチュエータのサーボ系を、 uvout=−KP (vc −vd ) vd =Kvdθ に従って速度制御し、操作指令装置のサーボモータへの
    出力を、 【数2】 によって与える駆動制御装置とを備えた、 ことを特徴とする速度制御バイラテラルサーボ制御装
    置。
  3. 【請求項3】アクチュエータ操作のための速度入力を、
    バイラテラル制御系を構成するサーボモータをもつ操作
    指令装置によって行い、 駆動用アクチュエータの駆動速度をサーボ駆動器で制御
    し、アクチュエータにおいて発生する力をセンサで、ア
    クチュエータの駆動位置を位置検出器で検出して、操作
    指令装置を中立位置に戻すようなフィードバック制御を
    行い、 上記制御において、アクチュエータのサーボ系は、 uvout=−KP (vc −vd ) vd =Kvdθ に従って速度制御し、 操作指令装置のサーボモータへの出力は、 【数3】 とする、 ことを特徴とする速度制御バイラテラルサーボ制御方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の方法を実施するための装
    置であって、 バイラテラル制御系を構成するサーボモータを有し、ア
    クチュエータ操作のための速度入力を行う操作指令装置
    と、 発生する力を検出するセンサ及び駆動位置を検出する位
    置検出器を備えた駆動用アクチュエータと、 上記駆動用アクチュエータの駆動速度を制御するサーボ
    駆動器と、 上記アクチュエータのサーボ系を、 uvout=−KP (vc −vd ) vd =Kvdθ に従って速度制御し、操作指令装置のサーボモータへの
    出力を、 【数4】 によって与える駆動制御装置とを備えた、 ことを特徴とする速度制御バイラテラルサーボ制御装
    置。
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JPH05324076A (ja) 1993-12-07

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