JP3288037B1 - 光ファイバ及びそれを用いた光通信システム、並びに光通信方法 - Google Patents

光ファイバ及びそれを用いた光通信システム、並びに光通信方法

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JP3288037B1 JP2001201516A JP2001201516A JP3288037B1 JP 3288037 B1 JP3288037 B1 JP 3288037B1 JP 2001201516 A JP2001201516 A JP 2001201516A JP 2001201516 A JP2001201516 A JP 2001201516A JP 3288037 B1 JP3288037 B1 JP 3288037B1
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元 毛利
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Abstract

【要約】 【課題】 簡易且つ安価な構成で高速・大容量の通信を
行うことができる光通信方法に使用される光ファイバを
提供すること。 【解決手段】 波長の異なる複数のスペクトル線を伝送
させて通信を行う光通信方法に使用される光ファイバ9
aは、所定の単一波長のスペクトル線による第1の光信
号を伝送する単一スペクトル線導入部94と、他の所定
の単一波長若しくは複数波長のスペクトル線による第2
の光信号を伝送する多重スペクトル線伝送部93と、単
一スペクトル線導入部94及び多重スペクトル線伝送部
93と連通されるとともに、前記第1の光信号と前記第
2の光信号とを重畳させた多重スペクトル線による第3
の光信号を伝送するスペクトル線重畳部95とを備え、
そのスペクトル線重畳部95は、前記多重スペクトル線
による光信号の伝送方向下流に向かって、コア径及びク
ラッド径が徐々に縮小するように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ及びそ
れを用いた光通信システム、並びに光通信方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ファイバにて光信号を伝送
することにより通信を行う光通信が実用化されている。
従来の光通信では、半導体レーザを用いて、レーザ光を
光ファイバ内で繰り返し全反射させることにより光信号
を伝送するように構成されている。特に近年は、インタ
ーネットの急速な普及に伴う通信需要の拡大に対応すべ
く、波長の異なる複数のレーザ光を多重化して通信を行
う、いわゆる波長分割多重(WDM)方式を採用した光
通信システムの開発が盛んに行われるようになってい
る。
【0003】この波長分割多重方式は、送信側では、波
長の異なるレーザ光を発する複数のレーザダイオードを
使って各波長のレーザ光を送信情報に基づいて変調し、
複数波長のレーザ光からなる光信号が光ファイバの伝送
路内で合波された状態で伝送され、一方、受信側では、
光ファイバから出力される合波光を波長毎に分離して光
信号を読み取ることにより前記送信情報を受信するもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
波長分割多重方式では、異なる波長のレーザ光を合波し
たり、合波光から所定波長のレーザ光を分波するために
高い精度が要求され、複雑且つ高価なデバイスが必要と
される。すなわち、光ファイバに接続された各ノードの
送信部においては、波長の異なる複数のレーザ光を1本
の合波光とするための合波装置が、複数のレンズ及び鏡
を精密に組み合わせて構成されるため、合波装置の構成
が複雑であり、且つ高価であるという問題がある。
【0005】一方、各ノードの受信部においては、光フ
ァイバ内で合波された合波光をレンズ等で集光してピン
フォトダイオードの有効部分に正確に当てるために高い
精度が要求されるため、複雑且つ高価な受光装置が必要
とされるという問題がある。更に、受光部は、光ファイ
バ内の伝送路中に伝送方向と直交するようにレンズを配
置して集光する構造となっており、光信号がレンズを透
過する際に減衰が生じるので、長距離に亘って光信号を
伝送する場合には多数箇所に光増幅器を設けなければな
らず、コストがかかるという欠点もある。
【0006】そして、以上のように光通信に必要な設備
に多額の費用がかかるという点が、光ファイバ通信網の
普及にあたって大きなネックとなっている。本発明は、
かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、
簡易且つ安価な構成で高速且つ大容量の光通信を行うこ
とができる光通信方法に使用される光ファイバを提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の光ファイバは、波長の異なる複数
のスペクトル線を伝送させて通信を行う光通信方法に使
用されるものを対象として、特に、端部に光送信器が接
続され、その光送信器から送出された所定の単一波長の
スペクトル線による第1の光信号を伝送する第1の光伝
送路と、他の所定の単一波長若しくは複数波長のスペク
トル線による第2の光信号を伝送する第2の光伝送路
と、コア上流側端部の結合部に前記第1の光伝送路及び
前記第2の光伝送路が結合され、前記第1の光信号と前
記第2の光信号とを重畳させた多重スペクトル線による
第3の光信号を伝送する第3の光伝送路とを備え、前記
第1の光伝送路と前記第2の光伝送路とは、前記第3の
光伝送路における多重スペクトル線の伝送方向と略平行
に配置され、前記第3の光伝送路は、前記結合部におい
ては、コア径が前記第1の光伝送路のクラッド径と前記
第2の光伝送路のクラッド径との和に等しく、前記多重
スペクトル線による光信号の伝送方向下流に向かって、
コア径及びクラッド径が徐々に縮小するように形成され
るとともに、上流側端部から下流側端部までの長さが1
5mであり、前記上流側端部におけるコア径を250μ
m、クラッド径を500μmとし、且つ前記下流側端部
におけるコア径を62.5μm、クラッド径を125μ
mとしたことを特徴とする。
【0008】従って、第1の伝送路が端部に接続され
た光送信器から送出された所定の単一波長のスペクトル
線による第1の光信号を伝送し、第2の伝送路が、他
の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル線によ
る第2の光信号を伝送し、前記第1の光信号と前記第2
の光信号とが多重スペクトル線の伝送方向に沿って第3
の光伝送路に真っ直ぐに入射され、第3の伝送路が、前
記第1の光信号と前記第2の光信号とを均一に重畳さ
せ、波長毎に光量の偏り等がない良好な多重スペクトル
線を伝送することができる。よって、第3の伝送路を
介して伝送された多重スペクトル線を受光し、複数波長
のスペクトル線に分離することにより、スペクトル線ご
との光信号を確実に検出することができる。
【0009】また、請求項2に記載の光ファイバは、前
記第3の光伝送路のコア径が、前記伝送方向の長さ1m
に対して約12.5μm以下の割合で縮小するように形
成されていることを特徴とする。従って、第3の光伝送
路において、第1の光信号と第2の光信号とが均一に重
畳された多重スペクトル線を生成し、且つ第3の光伝送
路の下流側に連通された光伝送路へ多重スペクトル線を
円滑に伝送することができる。
【0010】また、請求項3に記載の光ファイバは、波
長の異なる複数のスペクトル線を伝送させて通信を行う
光通信方法に使用されるものを対象として、特に、端部
に光送信器が接続され、その光送信器から送出された所
定の単一波長のスペクトル線による第1の光信号を伝送
する第1の光伝送路と、他の所定の単一波長若しくは複
数波長のスペクトル線による第2の光信号を伝送する第
2の光伝送路と、コア上流側端部の結合部に前記第1の
光伝送路及び前記第2の光伝送路が結合され、前記第1
の光信号と前記第2の光信号とを重畳させた多重スペク
トル線による第3の光信号を伝送する第3の光伝送路と
を備え、前記第1の光伝送路と前記第2の光伝送路と
は、前記第3の光伝送路における多重スペクトル線の伝
送方向と略平行に配置され、前記第3の光伝送路は、前
記結合部においては、コア径が前記第1の光伝送路のク
ラッド径と前記第2の光伝送路のクラッド径との和に等
しく、前記多重スペクトル線による光信号の伝送方向下
流に向かって、コア径及びクラッド径が徐々に縮小する
ように形成されるとともに、そのコア径が、前記伝送方
向の長さ1mに対して約12.5μm以下の割合で縮小
するように形成されていることを特徴とする。従って、
第1の光伝送路が端部に接続された光送信器から送出さ
れた所定の単一波長のスペクトル線による第1の光信号
を伝送し、第2の光伝送路が、他の所定の単一波長若し
くは複数波長のスペクトル線による第2の光信号を伝送
し、前記第1の光信号と前記第2の光信号とが多重スペ
クトル線の伝送方向に沿って第3の光伝送路に真っ直ぐ
に入射され、第3の伝送路が、前記第1の光信号と前記
第2の光信号とを均一に重畳させ、波長毎に光量の偏り
等がない良好な多重スペクトル線を伝送することができ
る。よって、第3の光伝送路を介して伝送された多重ス
ペクトル線を受光し、複数波長のスペクトル線に分離す
ることにより、スペクトル線ごとの光信号を確実に検出
することができる。
【0011】また、請求項4に記載の光通信システム
は、波長の異なる複数のスペクトル線 を光ファイバ内で
伝送させて通信を行うものを対象として、特に、請求項
1乃至3のいずれかに記載の光ファイバを用いたことを
特徴とする。従って、第1の光伝送路が端部に接続され
た光送信器から送出された所定の単一波長のスペクトル
線による第1の光信号を伝送し、第2の光伝送路が、他
の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル線によ
る第2の光信号を伝送し、前記第1の光信号と前記第2
の光信号とが多重スペクトル線の伝送方向に沿って第3
の光伝送路に真っ直ぐに入射され、第3の伝送路が、前
記第1の光信号と前記第2の光信号とを均一に重畳さ
せ、波長毎に光量の偏り等がない良好な多重スペクトル
線を伝送することができる。よって、第3の光伝送路を
介して伝送された多重スペクトル線を受光し、複数波長
のスペクトル線に分離することにより、スペクトル線ご
との光信号を確実に検出することができる。
【0012】また、請求項5に記載の光通信方法は、波
長の異なる複数のスペクトル線を光ファイバ内で伝送さ
せて通信を行うものを対象として、特に、請求項1乃至
3のいずれかに記載の光ファイバを用いて、所定の単一
波長のスペクトル線による第1の光信号と、他の所定の
単一波長若しくは複数波長のスペクトル線による第2の
光信号とを重畳させて多重スペクトル線による第3の光
信号を生成することを特徴とする。
【0013】従って、第1の光伝送路が端部に接続され
た光送信器から送出された所定の単一波長のスペクトル
線による第1の光信号を伝送し、第2の光伝送路が、他
の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル線によ
る第2の光信号を伝送し、前記第1の光信号と前記第2
の光信号とが多重スペクトル線の伝送方向に沿って第3
の光伝送路に真っ直ぐに入射され、第3の伝送路が、前
記第1の光信号と前記第2の光信号とを均一に重畳さ
せ、波長毎に光量の偏り等がない良好な多重スペクトル
線を伝送することができる。よって、第3の光伝送路を
介して伝送された多重スペクトル線を受光し、複数波長
のスペクトル線に分離することにより、スペクトル線ご
との光信号を確実に検出することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光ファイバを使用
した光通信方法及び光通信システムを具体化した実施形
態である光通信ネットワーク1について図面を参照しつ
つ説明する。まず、光通信ネットワーク1の全体構成に
ついて、図1を参照しつつ説明する。
【0015】光通信ネットワーク1は、図1に示すよう
に、円環状の光ファイバからなる短距離接続回線として
のサークル3と、複数のサークル3と連結装置82を介
して連結され、サークル3よりも大きな円環を形成する
中距離接続回線4と、複数の中距離接続回線4を連結装
置81を介して接続され、中距離接続回線4よりも大き
な円環を形成する長距離接続回線5とから構成されてい
る。ここで、サークルとは、光通信ネットワーク1にお
けるネットワークの基本構成単位を意味するものであ
り、中距離接続回線4、長距離接続回線5もノードの一
種である連結装置82,81を円環状に接続するサーク
ルの一形態である。
【0016】サークル3は、より詳細には、図2に示す
ように、複数のノード7が光ファイバ9により円環状に
接続されて構成されている。尚、図2では、個々のサー
クル3を区別するために、3−1〜3−4のように枝番
号を付しているが、これらは同様の構成を有するもので
ある。以後、個々のサークルを区別する必要がある場合
にのみ、1から4の枝番号を付して説明し、他の場合は
枝番号を省略して、単にサークル3と記載することとす
る。他の部材についても同様である。
【0017】サークル3は、長さが約15kmの円環状
の2本の光ファイバ9a,9bからなる光ファイバ9を
使用して、各サークル3に最大700箇所までノード7
を接続したものである。尚、各ノード7は各家庭やビル
内に設置されるので、1ノードあたり光ファイバ9a,
9bの十数m分が引込みに使用され、実際の使用におい
ては、サークル3は周囲2km程度の地域をカバーする
ことになる。また、各ノード7には、パーソナルコンピ
ュータ、電話、ファクシミリ等の種々の端末装置10が
接続されている。サークル3は、典型的には、市内を数
ブロック乃至数十ブロックに分割した各ブロック毎の地
域通信網やオフィスビル内のローカルエリアネットワー
ク(LAN)として利用されるものである。
【0018】尚、光ファイバ9の長さを約15kmとし
たのは、後述する光送信器12の光源であるLEDの光
強度及び光受信器13の受光感度との関係により設定さ
れたものである。すなわち、サークル3内の一つのノー
ド7から光ファイバ9内に発せられた光パルスは、円環
状の光ファイバ9内を一周して当該ノード7に帰還する
のであるが、1周目で各ノード7の光受信器によって信
号光として既に検出済みの光パルスが、2周目にはで二
重に検出されないように、光ファイバ9内を15kmに
亘って伝送されて減衰した光量レベルを考慮して光受信
器13の感度が設定されている。
【0019】円環状の光ファイバ9を構成する2本の光
ファイバ9a、9bは、光信号の伝送方向が異なる二重
の円環を形成している。例えば、サークル3−1におけ
る光信号の伝送方向は、光ファイバ9aでは時計回りで
あり、光ファイバ9bでは反時計回りとなっている。光
ファイバ9は、光通信分野において広く用いられている
ものと同様に、石英ガラス等のガラス材料からなり、軸
中心周りに形成されたコア91と、そのコア91よりも
屈折率の小さいガラス材料からなり、コア91を覆うク
ラッド92と、そのクラッド92を覆う樹脂材料からな
る被覆90とから構成されている(図4参照)。
【0020】隣接するサークル3は、連結装置8を介し
て連結されている。図2の光通信ネットワーク1では、
サークル3−1と3−2、3−2と3−3、3−3と3
−4、3−4と3−1が、それぞれ連結装置8を介して
互いに連結されている。中距離接続回線4は、光信号を
市や郡、あるいは県単位の中距離に亘って伝送するため
に、光信号を増幅するための図示しない中継サーバを約
15km毎に配置した円環状の回線であり、前述したサ
ークル3と同様に2本の円環状の光ファイバ9a,9b
により構成されている。中距離接続回線4は、複数のサ
ークル3と連結装置82を介してそれぞれ連結されてい
る。
【0021】一方、長距離接続回線5は、光信号を国単
位等の長距離に亘って伝送するために、図示しない中継
サーバを約15km毎に配置した円環状の回線であり、
前述したサークル3や中距離接続回線4と同様に2本の
円環状の光ファイバ9a,9bにより構成されている。
長距離接続回線5は、図1に示すように、複数の中距離
接続回線4と連結装置81を介して連結されている。
【0022】また、長距離接続回線5上には、セシウム
原子発振器を備えた主発振装置80が接続されている。
主発信装置80は、同期信号を光信号の形で長距離接続
回線5上に伝送するように構成され、光通信ネットワー
ク1は、この主発信装置80からの同期信号により、従
属同期方式により網同期を図っている。より詳細には、
連結装置81、82に従属発振器が設けられ、これらの
従属発振器は主発信装置80からの同期信号に基づいて
同期信号を発生するので、サークル3、中距離接続回線
4、長距離接続回線5のそれぞれのレベルで同期が図ら
れるのである。尚、同期信号は、例えば、後述するセル
の一部である5バイトのヘッダと同様のデータが光信号
化して伝送される。
【0023】尚、サークル3、中距離接続回線4、長距
離接続回線5は、それぞれの回線の長さに対応した光強
度の光源を用いて、光信号を伝送するようになってい
る。よって、各回線における光信号の光強度は、サーク
ル3、中距離接続回線4、長距離接続回線5の順に大き
くなっている。次に、ノード7及び光ファイバ9a、9
bの構成について図3乃至図5を参照しつつ説明する。
【0024】ノード7は、図3に示すように、光ファイ
バ9a,9bにそれぞれ接続された送受信ユニット11
a,11bと、セル生成処理部14と、セル終端処理部
16と、送信用ATMスイッチ15と、受信用ATMス
イッチ17と、従属発振器41とから構成されている。
【0025】送受信ユニット11aは、光ファイバ9a
へ光信号の送出を行う光送信器12と、光ファイバ9a
からの光信号の受信を行う光受信器13とから構成され
ている。以下、送受信ユニット11a及び光ファイバ9
aの構成について図4乃至図6を参照しつつを詳細に説
明する。尚、送受信ユニット11bは、光ファイバ9b
に接続された送受信ユニット11aと同様の構成及び機
能を有する装置であるので、説明を省略する。図4は、
送受信ユニット11aと光ファイバ9aとの接続部付近
の構成を示している。
【0026】光ファイバ9aは、前述したとおり、コア
91と、クラッド92と、被覆90とからなる構造を有
し、軸方向には、図4に示すように、多重スペクトル線
伝送部93と、単一スペクトル線導入部94と、スペク
トル線重畳部95とが設けられている。
【0027】多重スペクトル線伝送部93は、サークル
3上の各ノード7の光送信器12から出力された各波長
のスペクトル線が重畳された多重スペクトル線を伝送す
る光伝送路であり、円環状のサークル3を構成する光フ
ァイバ9aの大部分を占めている。多重スペクトル線伝
送部93は、コア91の直径D1が62.5μm、クラ
ッド92の直径D2が125μmに設定されている。多
重スペクトル線伝送部93は、後述する結合部96にお
いてスペクトル線重畳部95と接着により結合されてい
る。また、多重スペクトル線伝送部93の側面には、光
受信器13が接続される。
【0028】単一スペクトル線導入部94は、光信号の
伝送方向における上流側端部が光送信器12の信号光出
射口12aに接続され、下流側端部が結合部96に接着
により結合されており、光送信器12から出力される単
一波長のスペクトル線をスペクトル線重畳部95へと導
入する光伝送路である。単一スペクトル線導入部94
は、多重スペクトル線伝送部93と同様に、コア91の
直径D3が62.5μm、クラッド92の直径D4が1
25μmに設定されている。尚、本明細書においては、
単一波長のスペクトル線又は単一スペクトル線との用語
を、連続した単一の波長領域のスペクトル線という意味
で用いており、各スペクトル線をその中心波長により区
別している。従って、7波長とは、波長領域が7つであ
ることを意味し、複数のスペクトル線とは、波長領域の
異なる複数のスペクトル線という意味である。
【0029】スペクトル線重畳部95は、光信号の伝送
方向における上流側端部に多重スペクトル線伝送部93
及び単一スペクトル線導入部94と結合される結合部9
6が形成され、多重スペクトル線伝送部93により伝送
される多重スペクトル線と単一スペクトル線導入部94
により伝送される単一波長のスペクトル線とを重畳させ
ながら伝送する光伝送路である。スペクトル線重畳部9
5は、図5に示すように、結合部96において、コア9
1及びクラッド92の径が最も大きく、下流方向へ行く
に従って徐々に径が小さくなり、結合部96から15m
下流側の下流側端部97では多重スペクトル線伝送部9
3と同一の太さとなっている。このように徐々に光ファ
イバの径が小さくなる構造としたのは、急激に径を減少
させる構造では、伝送される光を減衰させる原因となる
ためである。
【0030】より詳細には、結合部96におけるコア9
1の直径D5が250μm、クラッド92の直径D6が
500μmとなっている。つまり、スペクトル線重畳部
95の最上流部のコア91の直径D5は、単一スペクト
ル線導入部94のコア91の直径D3、多重スペクトル
線伝送部93のコア91の直径D1のいずれよりも大き
く、さらにこれらの和よりも大きい。そして、図5に示
すように、下流方向へ1m進む毎に12.5μmの割合
でコアの直径が減少し、結合部96から15m下流側の
下流側端部97では、コア91の直径D7がD1と等し
い62.5μm、クラッド92の直径D8はD2と等し
い125μmとなって多重スペクトル線伝送部93へと
連続している。
【0031】図4に示すように、多重スペクトル線伝送
部93と単一スペクトル線導入部94とはスペクトル線
重畳部95におけるスペクトル線の伝送方向と略平行に
配置されて、結合部96にて、多重スペクトル線伝送部
93のクラッド径D2と単一スペクトル線導入部94の
クラッド径D4との和に等しい直径D5を有するスペク
トル線重畳部95のコア91に結合されている。従っ
て、多重スペクトル線と単一スペクトル線とが、スペク
トル線重畳部95のコア91内へ、スペクトル線の伝送
方向に沿ってほぼ真っ直ぐに入射されるように構成され
ているので、両スペクトル線が均一に重畳されて、波長
毎の光量に偏りが無い多重スペクトル線を生成すること
ができるのである。次に、送受信ユニット11aを構成
する光送信器12及び光受信器13の詳細構成について
図6を参照しつつ説明する。
【0032】光送信器12は、発光ダイオード(以下、
LEDと称する)19と、LED駆動回路20と、凸レ
ンズ21と、スペクトル分光器22とから構成され、光
ファイバ9aの単一スペクトル線導入部94の光信号伝
送方向における上流側端部に接続されている。
【0033】LED19は、自然光を発する光源であ
り、電気信号により点灯・消灯が切り替えられる。すな
わち、送信用ATMスイッチ15が光送信器12に送信
情報としての電気信号を送信すると、LED駆動回路2
0が送信情報に基づいてオン又はオフの電気信号をLE
D19に供給する。例えば、送信情報を構成するビット
が”1”の場合はオン信号、”0”の場合はオフ信号を
発生する。このように、LED19から発せられる自然
光が送信情報に基づいて強度変調されることにより光信
号としての光パルスが発生する。尚、本明細書では、光
源が何であるかに拘わらず、インコヒーレントな光を自
然光と称する。凸レンズ21は、LED19が発する自
然光を集光してスペクトル分光器22へと導く光学系部
材である。
【0034】スペクトル分光器22は、自然光が入力さ
れると所定波長のスペクトル線を分離して出力する装置
である。光送信器12においては、LED19より発せ
られ、且つ凸レンズ21により集光された自然光による
光パルスがスペクトル分光器22に入力されるので、ス
ペクトル分光器22からは所定波長のスペクトル線から
なる信号光が出力される。尚、スペクトル分光器22が
分離するスペクトル線の中心波長は、ノード7毎に予め
決められており、中心波長λ〜λのいずれかの波長
のスペクトル線を分離するように設定されている。ここ
で、各スペクトル線の中心波長及び波長範囲(かっこ
内)は、λ=400(±10)nm(紫)、λ=4
50(±10)nm(青)、λ=525(±10)n
m(緑)、λ=550(±10)nm(黄緑)、λ
=600(±10)nm(黄)、λ= 650(±
10)nm(橙)、λ=700(±10)nm(赤)
である。
【0035】光受信器13は、受光部23と、スペクト
ル分光器24と、フォトダイオード25とから構成さ
れ、光ファイバ9aの多重スペクトル線伝送部93の側
面に接続されている。受光部23は、光ファイバ9aの
軸方向と略直交する方向に突出し、光ファイバ9aのク
ラッド92内に挿入され、コア91とクラッド92との
境界近傍にはコア91の側面に面するように凸レンズ2
3aが設けられている。
【0036】凸レンズ23aは、光ファイバ9aのコア
91内を伝送される多重スペクトル線を受光し、且つ集
光する光学系部材である。凸レンズ23aは、光ファイ
バ9aのコア91とクラッド92との境界近傍におい
て、コア91内を側方から臨む窓のようにコア91の側
面に対して略平行に配置されている。つまり、凸レンズ
23aは、多重スペクトル線の伝送方向に対して側方に
て多重スペクトル線を受光するように配置されている。
【0037】尚、このように多重スペクトル線の伝送方
向の側方にて受光が可能であるのは、スペクトル線が光
ファイバ9内を拡がりながら直進する性質を有する光で
あるからである。従って、半導体レーザ装置によるレー
ザ光のように拡がらない光を利用した光通信システムに
おいては、光伝送路内の光を一旦全て受光して取り込む
必要があるので、本実施形態のように光伝送路の側方か
ら受光することは不可能である。スペクトル分光器24
は、入力された光を波長の異なる7本のスペクトル線に
分離する装置である。すなわち、光ファイバ9aのコア
91内を伝送される多重スペクトル線が凸レンズ23a
により集光されて分光器24に入力され、中心波長λ
からλの7本のスペクトル線を出力するのである。
【0038】フォトダイオード25は、入力された光信
号としての光パルスを電気信号に変換する装置であり、
スペクトル分光器24から出力される7本のスペクトル
線が1本ずつ入力されて、それぞれ独立して光パルスを
検出するように7個のフォトダイオード25a〜25g
により構成されている。フォトダイオード25a〜25
gには、それぞれ中心波長λ〜λのスペクトル線が
入力され、光パルスを検出して電気信号に変換し、受信
用ATMスイッチ17へと出力するのである。
【0039】ここで、光信号は光ファイバ内を伝送され
る距離に比例して減衰するので、各ノード7の光受信器
13が受信する光信号の強度は、光信号を送信したノー
ド7の距離が近いほど強く、距離が遠いほど光信号の強
度が弱い。従って、あるノード7で受光する光信号の強
度は、光信号を送信したノード7ごとに決定される。そ
こで、光受信器13は、予め、受信光の強度をノード7
ごとにマッピングして受光感度を設定しておくことによ
り、光信号を誤検出することを防止するように構成され
ている。次に、セル生成処理部14及びセル終端処理部
16の機能について、図7を参照しつつ説明する。
【0040】セル生成処理部14は、端末装置10から
送信される連続情報を48バイトごとのブロック(情報
フィールド)に区切り、当該情報の宛先アドレスを含む
ヘッダを付加してセルを生成する処理(図7の下向き矢
印の処理)を行い、そのセルを一旦、内部メモリに書き
込んでから、所定時間内に書き込み時の2倍以上の速度
で読み出して送出するユニットである。端末装置10か
らセル生成処理部14へ情報が入力されると、セルが生
成され、その先頭にビットレートを表すフレーム同期信
号を付加して送信用ATMスイッチ15へ転送される。
尚、情報フィールド48バイトとヘッダ5バイトとから
なる計53バイトのセルが、光通信ネットワーク1にお
いて伝送される情報の単位をなすものであり、光ファイ
バ9内ではセルが光信号の形で伝送される。
【0041】一方、セル終端処理部16は、受信用AT
Mスイッチ17より受け取った各セルを内部メモリに一
旦蓄えてから、各48バイトの情報を取り出し、圧縮さ
れたバースト信号を端末装置10で受信可能な元の信号
サイズに変換して端末装置10へ転送する処理(図7の
上向き矢印の処理)を行うユニットである。また、受信
用ATMスイッチ17から同期信号を受け取った場合
は、端末装置10へ同期信号を供給する。次に、送信用
ATMスイッチ15及び受信用ATMスイッチ17の構
成について説明する。
【0042】送信用ATMスイッチ15は、端末装置1
0から情報が送信され、セル生成処理部14により生成
されたセルを、送受信ユニット11a又は11bのいず
れかへ転送する電子回路であり、送受信ユニット11a
の光送信器12と、送受信ユニット11bの光送信器1
2と、端末装置10とに接続されている。すなわち、セ
ルのヘッダに含まれる宛先アドレスを解読し、光ファイ
バ9a、9bのいずれかを選択してセルを送受信ユニッ
ト11a、又は11bに転送するのである。尚、光信号
の送信経路が最も短くなるように光ファイバ9a,9b
のいずれかを選択するよう構成されるのが望ましい。
【0043】より詳細には、送信用ATMスイッチ15
は、周知のATMスイッチと同様の構成を有する2入力
2出力の単位スイッチを縦列接続したものにより構成さ
れている。所定のアドレスが入力されると、光ファイバ
9aが接続された送受信ユニット11aが選択され、前
記所定のアドレスとは異なる他の所定のアドレスが入力
されると光ファイバ9bが接続された送受信ユニット1
1bが選択されるように構成される。例えば、セルのヘ
ッダに含まれる宛先アドレスの先頭ビットが0のとき、
光ファイバ9aに接続された送受信ユニット11aを選
択し、宛先アドレスの先頭ビットが1のとき、光ファイ
バ9bに接続された送受信ユニット11bを選択するよ
うに構成することができる。
【0044】一方、受信用ATMスイッチ17は、送受
信ユニット11aが光ファイバ9aから受信したセル及
び送受信ユニット11bが光ファイバ9bから受信した
セルが受信情報として入力され、これらのセルのうち自
己のノード宛のセルのみを端末装置10へ転送するスイ
ッチであり、光ファイバ9aに接続された送受信ユニッ
ト11aと、光ファイバ9bに接続された送受信ユニッ
ト11bと、端末装置10とに接続されている。さら
に、受信用ATMスイッチ17は、送受信ユニット11
aから同期信号を含むヘッダを受け取った場合は、セル
生成処理部14,セル終端処理部16にそれぞれ同期信
号を送出する。従って、セル生成処理部14,セル終端
処理部16は、この受信用ATMスイッチ17により供
給される同期信号に基づいて同期を取りつつ動作するの
である。
【0045】より詳細には、受信用ATMスイッチ17
は、前述した送信用ATMスイッチ15と同様に、2入
力2出力の単位スイッチを縦列接続して構成されてい
る。セルのヘッダに含まれる宛先アドレスが自己のノー
ド宛である場合にのみ、セルを端末装置10に転送する
ように構成されている。従属発振器41は、より上位の
発振器である連結装置82内の従属発振器40により供
給された同期信号に基づいて、ノード7内の各部へ同期
信号を供給する水晶発振器である。より詳細には、受信
用ATMスイッチ17が、連結装置82内の従属発振器
40からサークル3の光ファイバ9a、又は9bを介し
て送られた同期信号を、光送受信ユニット11a、又は
11bより受け取ると、セル終端処理部16の内部メモ
リに同期信号を転送する。内部メモリは、その同期信号
を従属発振器41に転送する。従属発振器41は、供給
された同期信号に基づいて、受信用ATMスイッチ1
7、送信用ATMスイッチ15、セル生成処理部14、
セル終端処理部16及び端末装置10に同期信号を供給
する。従って、これらのノード7内の各部は、従属発振
器41より供給された同期信号に基づいて、同期を取っ
て動作するのである。
【0046】次に、連結装置82の構成について、サー
クル3−1と中距離接続回線4とを連結する連結装置8
2を例に挙げ、図8を参照しつつ説明する。尚、連結装
置8、81も同様の構成であるので、これらについての
詳細説明は省略する。連結装置82は、サークル3−1
側の光ファイバ9a−1、9b−1に設けられた送受信
ユニット11a−1,11b−1及び受信用ATMスイ
ッチ32−1と、中距離接続回線4側の光ファイバ9a
−2、9b−2に設けられた送受信ユニット11a−
2,11b−2及び受信用ATMスイッチ32−2と、
2メガバイトの容量のメモリ30と、送信用ATMスイ
ッチ31と、従属発振器40とから構成されている。メ
モリ30は、VC SDRAM(バーチャルチャネルS
DRAM)等の高速にデータの入手力が可能なメモリに
より構成される。
【0047】送受信ユニット11a−1、11b−1、
11a−2、11b−2は、前述したノード7の送受信
ユニット11aと同様の構成を有するものである。受信
用ATMスイッチ32−1は、送受信ユニット11aの
光受信器13と、送受信ユニット11bの光受信器13
と、メモリ30とに接続されている。そして、受信用A
TMスイッチ32−1は、前述した2つの光受信器13
により受信されたセルが入力され、ヘッダに含まれる宛
先アドレスが所定のアドレスである場合にのみ、セルの
内容をメモリ30に書き込むように構成されている。
尚、メモリ30は、連結されたサークル3−1及び中距
離接続回線4により共有され、双方からアクセス可能に
構成されているため、両回線間のセルの交換を同軸上で
高速に処理することができる。
【0048】より詳細に説明すると、受信用ATMスイ
ッチ32−1は、前述した受信用ATMスイッチ17と
同様に、2入力2出力の単位スイッチを縦列接続したも
のにより構成されている。例えば、サークル3−1にお
いて受信されたセルの宛先アドレスが当該サークル3−
1、隣接するサークル3−2及び3−4以外のサークル
上のアドレスである場合にのみ、セルの内容をメモリ3
0に書き込むように構成される。尚、これら3つのサー
クルが除かれるのは、以下の理由による。すなわち、宛
先アドレスが、当該サークル3−1内のアドレスの場合
は、いかなる連結装置を介することなく情報が宛先のノ
ードに到達する。また、宛先アドレスが隣接するサーク
ル3−2又は3−4である場合は、それぞれに接続され
た連結装置8を経由する伝送経路の方が連結装置82を
経由する伝送経路よりも短いからである。
【0049】送信用ATMスイッチ31は、メモリ30
と、送受信ユニット11aの光送信器12と、送受信ユ
ニット11bの光送信器12と、送受信ユニット11c
の光送信器12と、送受信ユニット11dの光送信器1
2とに接続されている。そして、送信用ATMスイッチ
31は、メモリ30に格納されたセルが順次入力され、
ヘッダに含まれる宛先アドレスが、予め決められたアド
レス区分のいずれに属するかにより選択された光送信器
12へセルを転送するように構成されている。より詳細
に説明すると、送信用ATMスイッチ31は、前述した
受信用ATMスイッチ17−1と同様に2入力2出力の
単位スイッチが縦列接続されて構成されている。例え
ば、アドレスを4つの区分に分け、各区分をそれぞれ光
ファイバ9a−1,9b−1,9a−2,9b−2に対
応させるように構成される。
【0050】従属発振器40は、より上位の発振器であ
る連結装置81内の従属発振器により供給された同期信
号に基づいて、連結装置82内の各部へ同期信号を供給
する水晶発振器である。より詳細には、受信用ATMス
イッチ32−2が、連結装置81内の従属発振器から中
距離接続回線4の光ファイバ9a−2、又は9b−2を
介して送られた同期信号を、光送受信ユニット11a−
2、又は11b−2より受け取ると、メモリ30に同期
信号を転送する。メモリ30は、その同期信号を従属発
振器40に転送する。従属発振器40は、供給された同
期信号に基づいて、受信用ATMスイッチ32−1,3
2−2、送信用ATMスイッチ31,及びメモリ30に
同期信号を供給する。従って、これらの連結装置82内
の各部は、従属発振器40より供給された同期信号に基
づいて、同期を取って動作するのである。
【0051】次に、光通信ネットワーク1における多元
接続の方式について、説明する。光通信ネットワーク1
では、セル同期多重・時分割多元接続方式により情報の
伝送が行われれる。以下、その詳細について説明する。
サークル3上の各ノード7の送信器12から出力される
セルは、各サークル3ごとに一つ設けられた連結装置8
2の従属発振器40から供給される同期信号により同期
が図られるとともに時分割多重化されて送信される。
【0052】すなわち、前述したように、主発信装置4
0が長距離接続回線5を構成する光ファイバ9内に、同
期信号としての光信号を送出する。長距離接続回線5に
接続された連結装置81がその同期信号としての光信号
を受け取ると、その同期信号に基づいて内部に設けた従
属発振器40により同期信号を発生し、光信号として中
距離接続回線4の光ファイバ9内に送出する。中距離接
続回線4に接続された連結装置82は、同様にして、サ
ークル3を構成する光ファイバ9内に同期信号としての
光信号を送出する。
【0053】サークル3の光ファイバ9内に送出された
同期信号としての光信号は、円環状の光ファイバ9内を
一周する間に、各ノード7及び連結装置8の光受信器1
3によって受信され、前述したようにATMスイッチ1
7よりノード7内の各部へ同期信号が供給される。従っ
て、光信号の送受信は、送受信ユニットによりこの同期
信号に基づいて行われる。ここで、サークル3を構成す
る光ファイバ9のコア91内には光信号の減衰の原因と
なるレンズ等は一切設けられていないので、同期信号と
しての光信号を光ファイバ9内に送出するだけで、電気
信号への変換を行うことなく、サークル3上の全てのノ
ード7に同期信号を送ることができる。よって、サーク
ル3全体の同期を容易に図ることができ、ひいては、中
距離接続回線4、長距離接続回線5を含む光通信ネット
ワーク1の全体の同期を容易に図ることができるのであ
る。
【0054】各ノード7の光送信器12から出力される
光信号は、同期信号に基づいてセル単位に時分割多元接
続(TDMA)方式により光ファイバ内を伝送される。
より具体的には、図11に示すように、λ〜λの各
波長のスペクトル線毎に400分の1秒のTDMAフレ
ームが、100台の端末により時分割して使用される。
よって、各セルは、4万分の1秒のタイムスロットで同
期多重化されて送信される。換言すれば、100台の端
末が、1秒間に400回の送信を行うことができるので
ある。従って、光信号の送信レートを64Mbps(有
効な信号が、その2分の1)とした場合、1秒間の送信
容量は、64M÷2×400(回)×2(光ファイバ本
数)=25.6Gビットとなる。
【0055】例えば、波長λが割り当てられた100
箇所のノード7は、それぞれ予め決められたch1〜c
h100のいずれかのタイムスロット内でセルを送信す
る。同様に、波長λからλが割り当てられたそれぞ
れ100箇所のノード7は、ch101〜ch200,
ch201〜ch300,ch301〜ch400,c
h401〜ch500,ch501〜ch600,ch
601〜ch700のいずれかのタイムスロット内でセ
ルを送信する。このように、光通信ネットワーク1で
は、7波長のスペクトル線を使い、各波長を100個の
タイムスロットに時分割多重化することにより、ch1
〜ch700の合計700の仮想チャネルを作り出して
いる。
【0056】一方、光受信器13は、4万分の1秒のタ
イムスロット毎に、多重スペクトル線を受光し、7波長
のスペクトル線に分離することにより、7個のセルを並
列に受信する。例えば、図11に示す先頭のタイムスロ
ットでは、4万分の1秒のタイムスロット毎に、ch
1、ch101、ch201、ch301、ch40
1、ch501、ch601、ch701の7個のセル
を受信する。次に、光通信ネットワーク1における情報
の流れ及び各部材の作用について、図9乃至図10の説
明図を参照しつつ概略を説明する。
【0057】[1](図9参照) まず、サークル3−1上の、ノード7aに接続された端
末装置10において送信情報を作成し、宛先として他の
ノード7のアドレスを指定して送信すると、接続された
ノード7aに情報が電気信号の形で送られる。セル生成
処理部14は、受け取った情報を、48バイト毎の情報
フィールドに分割するとともに、宛先アドレスを含む5
バイトのヘッダを付加してセルAを生成し、送信用AT
Mスイッチ15へ入力する。送信用ATMスイッチ15
は、セルAのヘッダに含まれる宛先アドレスに基づい
て、光ファイバ9a、9bのいずれかを選択し、送受信
ユニット11a又は11bの光送信器12にセルを転送
する。(ここでは、光信号の伝送方向が時計回りの光フ
ァイバ9aが選択されたものと仮定する。)
【0058】光送信器12は、セルAの内容を光信号に
変換して、光ファイバ9aの単一スペクトル線導入部9
4内へ送出する。ここで、例えば、当該ノード7aにc
h3のチャネルが割り当てられている場合、スペクトル
分光器22は波長λのスペクトル線を分離し、セルA
の内容を表す波長λのスペクトル線による光信号が、
同期信号に基づいてch3のタイムスロット内に送出さ
れる(図11参照)。同様に、ch105のタイムスロ
ットが割り当てられたノード7bに接続された端末装置
10から情報が送信されると、ノード7bからは、セル
Bの内容を表す波長λのスペクトル線による光信号
が、同期信号に基づいてch105のタイムスロット内
に送出される(図11参照)
【0059】[2](図9参照) 光送信器12より送出された光信号は、光ファイバ9b
の単一スペクトル線導入部94からスペクトル線重畳部
95へと伝送されて、多重スペクトル線伝送部93から
伝送される多重スペクトル線と重畳されてサークル3−
1の光ファイバ9a内を1周する。すなわち、ノード7
a,7bからそれぞれ送出された波長λのスペクトル
線と波長λ のスペクトル線とは、それぞれ単一スペ
クトル線導入部94から光ファイバ内へ送出されて、多
重スペクトル線伝送部93から伝送される多重スペクト
ル線とスペクトル線重畳部95内で重畳されて、新たな
多重スペクトル線となって多重スペクトル線伝送部93
内を伝送されるのである。
【0060】サークル3−1上の全てのノード7及び連
結装置8は、それぞれ光受信器13にて多重スペクトル
線を受光し、電気信号に変換して各受信用ATMスイッ
チ17に入力する。尚、現実には光信号は完全に減衰し
て光量が0になるまで光ファイバ9a内を回り続けるの
であるが、サークル3−1を1周して減衰した後の光量
は、光受信器13によって検出されないようにフォトダ
イオード25の感度を設定してあるので、有効な光信号
としてはサークルを1周だけ伝送することになる。
【0061】より詳細には、各ノード7は、光ファイバ
9a内を伝送される多重スペクトル線を光受信器13の
凸レンズ23aにおいて受光する。尚、凸レンズ23は
信号光の伝送を遮らないコア91の側方に設けられてい
るが、多重スペクトル線はコア91内を拡がりながら直
進するので、凸レンズ23a内に確実に入射されるので
ある。受光されたスペクトル線は、スペクトル分光器2
4によりλ〜λの7波長のスペクトル線に分離した
後、フォトダイオード25においてスペクトル線毎に光
信号を受信して各受信用ATMスイッチ17に入力す
る。
【0062】[3](図9参照) 各ノード7の受信用ATMスイッチ17は、入力された
光信号により表されるセルのヘッダに含まれる宛先アド
レスが、自己のノード7のアドレスである場合にのみ、
セルの内容を自己の端末装置10に電気信号として転送
する。例えば、セルAの宛先アドレスがサークル3−1
のノード7cである場合、そのノード7cの受信用AT
Mスイッチ17のみが端末装置10にセルAを転送して
通信処理が終了する。
【0063】[4](図10参照) 一方、[2]において光信号を受信した連結装置8の受
信用ATMスイッチ32−1は、入力されたセルのヘッ
ダに含まれる宛先アドレスが、当該サークル3−1以外
の所定のサークル3(例えばサークル3−2)上のアド
レスである場合、セルの内容をメモリ30に書き込む。
そして、送信用ATMスイッチ31はメモリ30に格納
されたセルのヘッダを読み出して、予め決められたアド
レスの区分に従って、当該連結ノード8に接続された二
組の光ファイバ9a、9bのいずれかの光送信器12へ
セルの内容を転送する。(ここでは、光ファイバ9aが
選択されたものと仮定する。) 光送信器12は、セルの内容を光信号に変換し、予め決
められたチャネルを使用して、光ファイバ9a内へ送出
する。
【0064】例えば、セルBの宛先アドレスがサークル
3−2上のアドレスである場合であって、連結装置8a
にch202が割り当てられている場合、波長λのス
ペクトル線によるセルBの内容を表す光信号が連結装置
8aよりサークル3−2の光ファイバ9a内に送出され
る。 [5](図10参照) [2]と同様に、その光信号が円環状の光ファイバ9a
を1周する間に、サークル3−2上の全てのノード7及
び連結装置8が、各光受信器13においてこの光信号を
受信し、電気信号に変換して各受信用ATMスイッチ1
7に入力する。
【0065】[6](図10参照) [3]と同様に、サークル3−2上の各ノード7の受信
用ATMスイッチ17は、入力された光信号により表さ
れるセルのヘッダに含まれる宛先アドレスが、自己のノ
ード7のアドレスである場合にのみ、セルの内容を自己
の端末装置10に電気信号として転送する。例えば、セ
ルBの宛先アドレスがサークル3−2のノード7hであ
る場合、そのノード7hの受信用ATMスイッチ17の
みが端末装置10にセルBを転送して通信処理が終了す
る。以下、宛先のノードが同一のサークル3内に存在し
ない場合は、[4]及び[5]の処理が繰り返され、宛
先のノードが存在するサークル3に到達した後は、
[6]の処理により通信処理が終了する。
【0066】このようにして、送信元の端末装置10か
ら送信された情報は、セルの形で、1又は2以上のサー
クル3、中距離接続回線4、あるいは長距離接続回線5
を経由し、宛先の端末装置10へ伝送されるのである。
【0067】尚、上記実施形態において、単一スペクト
ル線導入部94が本発明の第1の光伝送路に、多重スペ
クトル線伝送部93が第2の光伝送路に、スペクトル線
重畳部95が第3の光伝送路にそれぞれ相当するもので
ある。
【0068】以上詳述したことから明らかなように、本
実施形態の光通信ネットワーク1においては、LED1
9が発する自然光を波長毎に分離したスペクトル線を重
畳して伝送する方式であるので、単一波長の光のみを光
ファイバ内で伝送する方式に比べて遙かに大量の情報を
伝送することができる。
【0069】また、本実施形態の光通信ネットワーク1
においては、サークル3、中距離接続回線4、あるいは
長距離接続回線5自体が光交換機能を果たすように構成
したので、大規模な交換器や、ルータ、ハブ等を設ける
ことなく、極めて簡易且つ安価に光通信ネットワークを
構築することができる。また、光通信ネットワーク1で
は、各ノード7がタイムスロット内にどれだけの容量の
データを送信するかによって通信速度が決まるので、個
々のノード7や連結装置8等を構成するメモリ等の半導
体部品のアクセス速度や容量を向上させることにより、
ネットワークとしての通信速度を無制限に向上させるこ
とが可能である。
【0070】また、各ノード7は、光信号を受信する
と、セル全体を読み込まず、ヘッダ部分のみを読み込ん
で自己のノード宛か否かを解読するので、高速に処理す
ることが可能である。また、LED19が発する自然光
を波長毎に分離したスペクトル線を重畳して伝送する方
式であるので、単一波長の光のみを光ファイバ内で伝送
する方式に比べて遙かに大量の情報を伝送することがで
きる。
【0071】また、分離しやすいスペクトル線を重畳し
て伝送を行う方式であるので、半導体レーザを用いた波
長分割多重方式と異なり、安価なスペクトル分光器2
2、又は24を使用して、簡易且つ安価に光送信器12
及び光受信器13を構成することができる。ひいては、
これらの装置を含むノード7を、携帯電話並みの小型且
つ安価な装置とすることができる。
【0072】また、自然光から分離した単一波長のスペ
クトル線を重畳した多重スペクトル線は光ファイバ9の
コア91内を拡がりながら直進するので、光受信器13
における受光部23を、光伝送路であるコア91の側面
に設けることができる。このため、光の伝送を妨げるこ
となく受光することができ、従来の半導体レーザを用い
た光通信システムのように光伝送路中に光の減衰の原因
となるレンズ等の物理的障壁を設ける構造と比較して、
光ファイバ内を伝送される光の減衰を極めて低く抑える
ことができる。よって、光ファイバを使って長距離に亘
って光信号を伝送する場合に、信号を増幅するための中
継装置の設置箇所を従来よりも格段と減らすことが可能
である。
【0073】さらに、同期信号としての光信号を光ファ
イバ内に送出するだけで、電気信号への変換無く、サー
クル内での同期化を図ることができ、ひいては光通信ネ
ットワーク全体の同期化を容易且つ確実に図ることがで
きる。また、送受信ユニットの受光部23には、凸レン
ズ23aを設けて集光するようにしたので、受光感度を
向上させることができる。
【0074】また、光通信ネットワーク1は、各サーク
ル3が2本の光ファイバにより二重の円環を形成してい
るので、例えば、図12に示すように、光ファイバの1
カ所で故障が起こったときは、故障箇所を挟む両側のノ
ード7に内蔵された自己診断プログラムに基づき、その
両側のノード7でバイパスして故障箇所を切り離し、折
り返すことで通信を継続できるようにすることができる
ので、極めて高い信頼性を保つことができる。勿論、サ
ークル上にノード7を新設する工事を行う際にも、上記
と同様の方法を採用することにより、通信サービスを停
止することなく工事を行うことができる。また、サーク
ルを構成する2本の光ファイバのうち、宛先のノードへ
の経路が短い方の光ファイバを選択して光信号を伝送で
きるので、通信をより高速化することができる。
【0075】また、波長の異なるスペクトル線毎に時分
割して多元接続したので、サークル上に多数のノードを
接続して通信を行うことができる。尚、前記実施形態で
は、1サークルを長さ15kmの光ファイバを用いて周
囲が約2kmという小規模な単位に設定し、且つノード
数を1波長あたり100に制限しているので、時分割処
理がし易いという利点もある。
【0076】尚、本発明は上述した各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種
々の変更を施すことが可能である。例えば、前記実施形
態では、光源としてLEDを使用したが、自然光を発す
るランプ等の白色光源や、SLD(スーパー・ルミネッ
セント・ダイオード)等の各種の発光装置を用いること
も可能である。要するに、自然光を発する光源であっ
て、半導体スイッチング等によるオン・オフ制御が可能
なものを用いればよいのである。
【0077】また、前記実施形態では、7本の可視光の
スペクトル線を利用して光通信を行うように構成した
が、例えば、赤外線等の可視光以外のスペクトル線を利
用する構成であってもよい。要するに、拡がりながら直
進するという性質を有する光であるスペクトル線を利用
するものであればよいのである。また、分離するスペク
トル線は7波長よりも多くてもよく、勿論少なくても構
わない。
【0078】また、前記実施形態では、光通信ネットワ
ーク1をサークル3,中距離接続回線4、長距離接続回
線5の3段階のレベルのネットワークにより構成した
が、サークル3のみ、あるいはサークル3と中距離接続
回線4とにより光通信ネットワーク1を構成してもよ
く、長距離接続回線5のさらに上位レベルの接続回線を
設けてもよい。また、図2では、一つの中距離接続回線
4に接続するサークル数を4としたが、これより少なく
ても多くても構わない。尚、中距離接続回線4に接続さ
れる好ましいサークル数は、695程度である。
【0079】また、サークル3に接続されるノード(連
結装置を含む)の数は、700に限られず、これより多
くても少なくても構わない。また、サークル3を構成す
る光ファイバの長さは15kmに限定されるものではな
く、これより長くてもよく、勿論、短くても構わない。
要するに、光ファイバの長さに対応して、光源の光強度
を設定すればよいのである。また、光ファイバ9の多重
スペクトル線重畳部95の長さを15mとしたが、この
長さに限定されるものではない。また、コア径が縮小す
る割合を、伝送方向の長さ1mに対して12.5μmと
したが、これに限定されるものではない。要するに、徐
々にコア径が縮小する構造となっていればよいのであ
り、好ましくは、12.5μm以下の割合である。
【0080】また、前記実施形態では、サークルを2本
の光ファイバ9a,9bにより二重の円環状としたが、
1本の光ファイバを用いて一重の円環状で構成すること
も可能である。この場合には、光信号の伝送方向が一方
向であるので、ノード7において送信用ATMスイッチ
15を省略することができる。また、前記実施形態で
は、セルのヘッダを読み込んで信号の転送を行う手段と
して送信用ATMスイッチ15等を周知のATMスイッ
チにより構成したが、セル信号を処理する同等の機能を
有する電子回路であればよい。
【0081】また、前記実施形態では、円環状の光ファ
イバにより構成した光通信ネットワークにおいて本発明
の光通信方法を実施する例を示したが、本発明の光通信
方法は、光ファイバ等の光伝送路を介して送信側と受信
側との間で通信を行うものであれば、スター型等のいか
なるネットワーク形態においても実施することが可能で
ある。また、航空機や自動車等における光通信にも適用
することができる。また、前記実施形態では、情報が4
8バイトの情報フィールドと5バイトのヘッダとからな
るセルの形で伝送される例を示したが、これに限られ
ず、情報が光信号に変換されて伝送されるものであれ
ば、送信される情報の論理構造はいかなるものも採用可
能である。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように本発明の請求項1に記
載の光ファイバによれば、第1の伝送路が端部に接続
された光送信器から送出された所定の単一波長のスペク
トル線による第1の光信号を伝送し、第2の伝送路
が、他の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル
線による第2の光信号を伝送し、前記第1の光信号と前
記第2の光信号とが多重スペクトル線の伝送方向に沿っ
て第3の光伝送路に真っ直ぐに入射され、第3の伝送路
が、前記第1の光信号と前記第2の光信号とを均一に重
畳させ、波長毎に光量の偏り等がない良好な多重スペク
トル線を伝送することができるという効果を奏する。よ
って、第3の伝送路を介して伝送された多重スペクトル
線を受光し、複数波長のスペクトル線に分離することに
より、スペクトル線ごとの光信号を確実に検出すること
ができるという効果を奏する。
【0083】また、請求項に記載の光ファイバによれ
ば、第3の光伝送路において、第1の光信号と第2の光
信号とが均一に重畳された多重スペクトル線を生成し、
且つ第3の光伝送路の下流側に連通された光伝送路へ多
重スペクトル線を円滑に伝送することができるという効
果を奏する。
【0084】また、請求項3に記載の光ファイバによれ
ば、第1の光伝送路が端部に接続された光送信器から送
出された所定の単一波長のスペクトル線による第1の光
信号を伝送し、第2の光伝送路が、他の所定の単一波長
若しくは複数波長のスペクトル線による第2の光信号を
伝送し、前記第1の光信号と前記第2の光信号とが多重
スペクトル線の伝送方向に沿って第3の光伝送路に真っ
直ぐに入射され、第3の伝送路が、前記第1の光信号と
前記第2の光信号とを均一に重畳させ、波長毎に光量の
偏り等がない良好な多重スペクトル線を伝送することが
できるという効果を奏する。よって、第3の伝送路を介
して伝送された多重スペクトル線を受光し、複数波長の
スペクトル線に分離することにより、スペクトル線ごと
の光信号を確実に検出することができるという効果を奏
する。
【0085】また、請求項4に記載の光通信システムに
よれば、第1の光伝送路が端部に接続された光送信器か
ら送出された所定の単一波長のスペクトル線による第1
の光信号を伝送し、第2の光伝送路が、他の所定の単一
波長若しくは複数波長のスペクトル線による第2の光信
号を伝送し、前記第1の光信号と前記第2の光信号とが
多重スペクトル線の伝送方向に沿って第3の光伝送路に
真っ直ぐに入射され、第3の伝送路が、前記第1の光信
号と前記第2の光信号とを均一に重畳させ、波長毎に光
量の偏り等がない良好な多重スペクトル線を伝送するこ
とができるという効果を奏する。よって、第3の光伝送
路を介して伝送された多重スペクトル線を受光し、複数
波長のスペクトル線に分離することにより、スペクトル
線ごとの光信号を確実に検出することができるという効
果を奏する。
【0086】また、請求項5に記載の光通信方法によれ
ば、第1の光伝送路が端部に接続された光送信器から送
出された所定の単一波長のスペクトル線による第1の光
信号を伝送し、第2の光伝送路が、他の所定の単一波長
若しくは複数波長のスペクトル線による第2の光信号を
伝送し、前記第1の光信号と前記第2の光信号とが多重
スペクトル線の伝送方向に沿って第3の光伝送路に真っ
直ぐに入射され、第3の伝送路が、前記第1の光信号と
前記第2の光信号とを均一に重畳させ、波長毎に光量の
偏り等がない良好な多重スペクトル線を伝送することが
できるという効果を奏する。よって、第3の光伝送路を
介して伝送された多重スペクトル線を受光し、複数波長
のスペクトル線に分離することにより、スペクトル線ご
との光信号を確実に検出することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の光通信ネットワークの全
体構成図である。
【図2】 中距離接続回線及びサークルの構成を示す構
成図である。
【図3】 ノードの構成を示すブロック図である。
【図4】 送受信ユニットと光ファイバとの接続を示す
説明図である。
【図5】 光ファイバの構成を説明する説明図である。
【図6】 光送信器及び光受信器の構成を示すブロック
図である。
【図7】 セル生成処理及びセル終端処理を説明する説
明図である。
【図8】 連結装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 宛先が同一サークル内のノードである場合の
情報の流れを示す説明図である。
【図10】 宛先が他のサークル上のノードである場合
の情報の流れを示す説明図である。
【図11】 7波長のスペクトル線の時分割多重を説明
する説明図である。
【図12】 故障発生時における光ファイバの接続を説
明する説明図である。
【符号の説明】
1 光通信ネットワーク 9、9a、9b 光ファイバ 11a,11b 送受信ユニット 12 光送信器 13 光受信器 19 LED 20 LED駆動回路 21 凸レンズ 22 スペクトル分光器 23 受光部 23a 凸レンズ 24 スペクトル分光器 25 フォトダイオード 91 コア 92 クラッド 93 多重スペクトル線伝送部 94 単一スペクトル線導入部 95 スペクトル線重畳部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−189311(JP,A) 特開 平5−173032(JP,A) 実開 平3−112707(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 - 6/02 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/22 G02B 6/293 G02B 6/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長の異なる複数のスペクトル線を伝送
    させて通信を行う光通信方法に使用される光ファイバに
    おいて、 端部に光送信器が接続され、その光送信器から送出され
    た所定の単一波長のスペクトル線による第1の光信号を
    伝送する第1の光伝送路と、 他の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル線に
    よる第2の光信号を伝送する第2の光伝送路と、 コア上流側端部の結合部に前記第1の光伝送路及び前記
    第2の光伝送路が結合され、前記第1の光信号と前記第
    2の光信号とを重畳させた多重スペクトル線による第3
    の光信号を伝送する第3の光伝送路とを備え、 前記第1の光伝送路と前記第2の光伝送路とは、前記第
    3の光伝送路における多重スペクトル線の伝送方向と略
    平行に配置され、 前記第3の光伝送路は、前記結合部においては、コア径
    が前記第1の光伝送路のクラッド径と前記第2の光伝送
    路のクラッド径との和に等しく、前記多重スペクトル線
    による光信号の伝送方向下流に向かって、コア径及びク
    ラッド径が徐々に縮小するように形成されるとともに、
    上流側端部から下流側端部までの長さが15mであり、
    前記上流側端部におけるコア径を250μm、クラッド
    径を500μmとし、且つ前記下流側端部におけるコア
    径を62.5μm、クラッド径を125μmとしたこと
    を特徴とする光ファイバ。
  2. 【請求項2】 前記第3の光伝送路は、そのコア径が、
    前記伝送方向の長さ1mに対して約12.5μm以下の
    割合で縮小するように形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 【請求項3】 波長の異なる複数のスペクトル線を伝送
    させて通信を行う光通信方法に使用される光ファイバに
    おいて、 端部に光送信器が接続され、その光送信器から送出され
    た所定の単一波長のスペクトル線による第1の光信号を
    伝送する第1の光伝送路と、 他の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル線に
    よる第2の光信号を伝送する第2の光伝送路と、 コア上流側端部の結合部に前記第1の光伝送路及び前記
    第2の光伝送路が結 合され、前記第1の光信号と前記第
    2の光信号とを重畳させた多重スペクトル線による第3
    の光信号を伝送する第3の光伝送路とを備え、 前記第1の光伝送路と前記第2の光伝送路とは、前記第
    3の光伝送路における多重スペクトル線の伝送方向と略
    平行に配置され、 前記第3の光伝送路は、前記結合部においては、コア径
    が前記第1の光伝送路のクラッド径と前記第2の光伝送
    路のクラッド径との和に等しく、前記多重スペクトル線
    による光信号の伝送方向下流に向かって、コア径及びク
    ラッド径が徐々に縮小するように形成されるとともに、
    そのコア径が、前記伝送方向の長さ1mに対して約1
    2.5μm以下の割合で縮小するように形成されている
    ことを特徴とする光ファイバ。
  4. 【請求項4】 波長の異なる複数のスペクトル線を光フ
    ァイバ内で伝送させて通信を行う光通信システムにおい
    て、 請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバを用いた
    ことを特徴とする光通信システム。
  5. 【請求項5】 波長の異なる複数のスペクトル線を光フ
    ァイバ内で伝送させて通信を行う光通信方法において、 請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバを用い
    て、所定の単一波長のスペクトル線による第1の光信号
    と、他の所定の単一波長若しくは複数波長のスペクトル
    線による第2の光信号とを重畳させて多重スペクトル線
    による第3の光信号を生成することを特徴とする光通信
    方法。
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